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2016 年 12 月 28 日日本政策金融公庫総合研究所 新規開業パネル調査 ~ アンケート結果の概要 ~ Ⅰ 調査の目的と実施要領 調査目的 実

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(1)

調査の目的と実施要領 --- 1

1 調査目的 --- 1

2 実施要領 --- 1

3 アンケート回答企業の概要 --- 2

調査結果 --- 3

1 開業者の業績等 --- 3

2 満足度 --- 8

3 金融機関との関係 --- 10

4 東日本大震災の影響 --- 13

5 経営上の課題と外部からの支援 --- 15

まとめ --- 18

2016 年 12 月 28 日

日 本 政 策 金 融 公 庫

総 合 研 究 所

「新規開業パネル調査」

~アンケート結果の概要~

<問い合わせ先>

日本政策金融公庫 総合研究所

小企業研究第一グループ

TEL 03-3270-1687

担当 田原、深沼

(2)

Ⅰ 調査の目的と実施要領

1 調査目的

 日本政策金融公庫総合研究所では、新規開業企業の実態を把握するため、1991年度から毎年「新規開業実態調査」を実施してきた。

同調査では、調査前年の4月から9月にかけて日本政策金融公庫が融資した企業のうち融資時点で開業後1年以内の企業から調査対象を

抽出している。しかし、同調査では毎年異なる企業を対象としているため、存続廃業や経営状況の変化などを十分には捕捉できない。

 そこで当研究所では、新規開業実態調査を補完し、個別の新規開業企業の開業後の変化を明らかにするため、調査対象を固定して

5年間の状況を追跡するパネル調査を実施した。本調査は、2001年開業企業、2006年開業企業を対象としたものに続く、2011年開業

企業を対象とした調査である。

2 実施要領

(1)調査対象

日本政策金融公庫国民生活事業の融資を受けて2011年に開業したと想定される企業9,287社に第1回アンケートを実施し、

回答のあった企業のうち2011年に開業したことが確認された企業3,046社(不動産賃貸業を除く)を継続調査先

とした。

(2)調査方法

2011年以降、毎年12月末を調査時点とし、翌年2月にアンケートを実施。発送と回収は郵送によった。2015年12月

末時点まで5回のアンケートを実施した。

(3)回 答 数

(注)廃業企業は回答数から除く。

(4)廃業の認定

  本調査においては、以下の企業を廃業と認定した。

①事業の継続を尋ねたアンケート設問に、「現在事業を行っていない」と回答した企業

②現地調査等によって事業を行っていないことを確認した企業

③日本政策金融公庫の支店が事業を行っていないことを確認した企業

 

 調査時点

回答数

第2回調査

2012年12月末

1,787社

第1回調査

2011年12月末

3,046社

1,413社

第3回調査

2013年12月末

1,472社

第4回調査

2014年12月末

1,380社

第5回調査

2015年12月末

(3)

3 アンケート回答企業の概要

建設業

製造業

情報通信業

運輸業

2.6

1.2

2.6

業 種

構成比

(%)

6.4

(N=3,046)

6.6

3.1

0.8

100.0

事業所向けサービス業

不動産業

その他

合 計

卸売業

12.2

19.6

小売業

飲食店、宿泊業

医療、福祉

教育、学習支援業

個人向けサービス業

5.1

17.5

2.9

19.4

8.7 42.4 29.1 14.5 5.3 N =3,046 女性 19.2 30歳代 29歳以下 (単位:%) (単位:%)

経営者の性別

男性 80.8 N =3,046 法人企業 29.4 個人企業 70.6 (単位:%)

開業時の経営形態

40歳代 50歳代 60歳以上

開業時の経営者の年齢

N =3,046 平均 41.1歳

開業時の業種

(4)

Ⅱ 調査結果

1 開業者の業績等

(1)存続廃業状況 ~2015年末までに10.2%が廃業~

○ 2011年末に存続していた企業のうち、2015年末で10.2%の企業が廃業している(表-1)。

○ 廃業状況を業種別にみると、「飲食店、宿泊業」(18.9%)、「情報通信業」(15.8%)、「小売業」(14.5%)などで割合が高く

なっている(図-1)。

表-1 存続廃業状況

図-1 業種別廃業状況(2015年末時点)

第5回調査

(2015年末時点)

89.2

10.2

0.7

第3回調査

(2013年末時点)

第4回調査

(2014年末時点)

存続

 

第1回調査(基準)

(2011年末時点)

第2回調査

(2012年末時点)

97.5

2.4

0.1

0.2

5.3

94.5

0.4

7.5

92.1

(単位:%)

廃業

存続廃業

不明

100.0

0.0

0.0

10.2 8.3 4.3 6.0 6.1 12.5 5.5 18.9 14.5 11.5 10.1 15.8 5.0 6.6 0 5 10 15 20 25 合計(N=3,046) その他(N=24) 不動産業(N=93) 事業所向けサービス業(N=200) 個人向けサービス業(N=590) 教育、学習支援業(N=88) 医療、福祉(N=532) 飲食店、宿泊業(N=598) 小売業(N=372) 卸売業(N=156) 運輸業(N=79) 情報通信業(N=38) 製造業(N=80) 建設業(N=196) (%)

(5)

(2)従業者数の動向 ~毎年増加傾向~

○ 1企業当たり従業者数をみると、開業直後に3.5人であった平均従業者数は毎年増加し、2015年末には7.0人となった(図-2)。

その内訳は、「常勤役員・正社員」が0.9人から2.3人に、「パートタイマー・アルバイト」が1.2人から3.0人に、それぞれ増加

している。

○ 従業者規模の分布をみると、開業直後は「1人」が30.2%、「2人」が26.1%だったものが、2015年末にはそれぞれ21.7%、21.1%

と減少した。一方、「10~19人」は2.6%から10.4%へ、「20人以上」は2.0%から8.0%へと増加している(図-3)。

図-2 従業者数の動向(1企業当たり、内訳)

図-3 従業者数の動向(従業者規模の分布)

1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 0.4 0.4 0.5 0.5 0.5 0.6 0.9 1.1 1.4 1.8 2.0 2.3 1.2 1.8 2.2 2.5 2.9 3.0 0.0 0.2 0.2 0.4 0.3 0.2 第1回調査(開業直後) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 経営者本人 家族従業員 常勤役員・正社員 パートタイマー・アルバイト 派遣社員 (3.5) (4.5) (5.3) (6.2) (6.7) (7.0) (平均従業者数) (N=702) (注)1 第1回調査から第5回調査まで従業者数をすべて回答した企業を集計対象とした。 2 「パートタイマー・アルバイト」には契約社員を含む。 (注)図-2(注)1に同じ。 30.2 26.2 21.2 20.8 21.5 21.7 26.1 21.2 22.4 21.4 21.4 21.1 22.2 23.8 22.4 22.1 19.2 17.8 17.0 19.7 21.1 19.7 21.2 21.1 2.6 5.7 9.1 9.7 8.7 10.4 2.0 3.4 3.8 6.4 8.0 8.0 第1回調査(開業直後) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 1人 (単位:%) (N=702) 2人 3~4人 5~9人 10~19人 20人以上 (単位:人)

(6)

(3)月商の状況 ~平均月商は毎年増加~

○ 平均月商は2011年末の256.0万円から毎年増加し、2015年末には540.2万円と2倍を超えている(図-4)。

○ 前年と比べた月商の増減状況をみると、増加企業の割合は2012年末の68.2%から徐々に低下しているものの、2015年末でも47.0%

と、減少企業の割合(26.4%)を上回っている(図-5)。

図-4 平均月商

図-5 月商の増減状況

256.0 345.0 422.8 442.9 540.2 0 100 200 300 400 500 600 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) (万円) (N=647) (注)第1回調査から第5回調査まで月商をすべて回答した企業について集計した。 68.2 56.4 50.4 47.0 13.9 22.3 23.5 26.6 17.9 21.3 26.1 26.4 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 増 加 不 変 減 少 (単位:%) (N=647) (注)1 図-4に同じ。 2 各調査時点の増減状況は前年末時点との比較である。

(7)

(4)業況と採算 ~2015年末には78.5%が黒字~

○ 業況をみると、2011年末には「かなり良い」が4.2%、「やや良い」が49.5%で、DIは7.4であったものが、2015年末には「かなり

 良い」が4.0%、「やや良い」が57.1%で、DIは22.1となった(図-6)。

○ 採算をみると、2011年末には「黒字」が55.4%、「赤字」が44.6%であったものが、2015年末には「黒字」が78.5%、「赤字」が

21.5%となっている(図-7)。

図-6 業 況

図-7 採 算

 

 

 

 

 

4.2 5.8 5.1 4.3 4.0 49.5 53.4 57.4 57.1 57.1 37.5 33.5 32.2 33.2 33.2 8.8 7.4 5.3 5.4 5.8 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) かなり良い やや良い やや悪い (単位:%) かなり悪い (N=624) (7.4) (18.3) (25.0) (22.8) (22.1) (DI) 4.3 4.0 5.3 5.4 5.8 5.1 4.2 (注)1 第1回調査から第5回調査まで業況をすべて回答した企業について集計した。 2 ( ) 内はDI = 「かなり良い」と「やや良い」の回答割合 - 「やや悪い」と 「かなり悪い」の回答割合。 55.4 72.5 78.2 78.5 78.5 44.6 27.5 21.8 21.5 21.5 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 黒 字 赤 字 (単位:%) (N=615) (注)第1回調査から第5回調査まで採算をすべて回答した企業について集計した。

(8)

(5)経営者の収入と労働時間 ~平均収入は開業前より増加~

○ 経営者の月間の事業収入は2011年末には平均で25.1万円と、開業直前の平均収入(36.6万円)を下回った(図-8)。これが2012年末

 には36.7万円と、開業前の平均収入とほぼ同じとなり、2015年末には40.7万円に達している。

○ 1日当たり労働時間をみると、開業直前では平均9.6時間であった。2011年末には10.0時間と若干増加したものの、2015年末には9.6

  時間と開業直前の平均と同じとなった(図-9)。

図-8 事業からの月間収入

図-9 1日当たり労働時間

3.8 18.9 12.0 8.4 5.6 3.8 16.4 21.5 21.2 20.2 18.7 19.9 25.6 19.4 19.9 18.2 19.7 22.5 18.7 15.1 16.9 16.6 19.2 15.6 11.0 10.5 6.9 11.3 10.0 9.5 8.2 7.7 9.5 8.7 7.4 8.7 16.4 6.9 13.6 16.6 19.4 19.9 第1回調査(開業直前) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 0万円 0万円超 20万円未満 (単位:%) (N=391) (36.6) (25.1) (36.7) (37.1) (40.7) (39.4) 40万円以上 50万円未満 20万円以上 30万円未満 30万円以上 40万円未満 60万円以上 50万円以上 60万円未満 (平均) (注)1 第1回調査から第5回調査まで収入をすべて回答した企業について集計した。 2 第1回調査(開業直前)は事業以外からの収入。 3 第1回調査(2011年末)以降は事業からの収入。 4 ( ) 内は平均(万円)。 33.5 24.8 26.0 28.1 30.7 35.0 38.6 41.5 42.1 39.9 41.2 38.1 17.0 20.7 20.7 20.5 18.0 15.8 7.8 9.7 8.3 9.0 7.4 7.7 第1回調査(開業直前) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 8時間以下 8時間超 10時間以下 (単位:%) (N=677) (9.6) (10.0) (9.9) (9.9) (9.6) (平均) (9.7) 10時間超 12時間以下 12時間超 14時間以下 14時間超 3.1 3.2 3.0 2.5 2.7 3.4 (注)1 第1回調査から第5回調査まで1日当たり労働時間をすべて回答した 企業について集計した。 2 ( ) 内は平均(時間)。

(9)

2 満足度

(1)収入と仕事のやりがいに対する満足度 ~仕事のやりがいへの満足度が高い~

○ 収入に対する満足度をDIでみると、開業直前が-29.5、2011年末が-27.7と、開業前後でそれほど変わらなかったものが、2012年末

には-37.7と大きく低下した(図-10)。その後改善し、2015年末には-24.3と開業直前を上回っている。

○ 仕事のやりがいに対する満足度は、開業直前には「大いに満足」が15.1%、「やや満足」が28.3%、DIが10.3であったものが、

2011年末には「大いに満足」が52.8%、「やや満足」が37.2%となり、DIは87.6と高まった(図-11)。その後、水準は低下して

いるものの、2015年末でもDIは76.5となっている。

図-10 収入に対する満足度

図-11 仕事のやりがいに対する満足度

2.6 5.1 2.1 3.7 3.8 4.3 16.5 16.5 15.5 18.4 23.7 20.6 32.5 29.2 27.1 24.4 23.7 26.1 28.8 27.7 27.4 28.9 26.1 27.5 19.7 21.6 27.9 24.5 22.7 21.6 第1回調査(開業直前) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 大いに満足 やや満足 やや不満 (単位:%) 大いに不満 (N=705) (-29.5) (-27.7) (-37.7) (-31.3) (-24.3) (DI) (-21.3) どちらともいえない (注)1 第1回調査から第5回調査まで収入に対する満足度をすべて回答した企業に ついて集計した。 2 ( ) 内はDI = 「大いに満足」と「やや満足」の回答割合 - 「やや不満」と 「大いに不満」の回答割合。 15.1 52.8 45.3 41.7 36.5 33.8 28.3 37.2 41.5 42.3 46.0 47.9 23.4 7.5 9.4 11.4 13.2 13.2 20.4 2.1 3.3 3.0 3.0 3.7 12.8 0.3 0.6 1.6 1.3 1.4 第1回調査(開業直前) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 大いに満足 やや満足 やや不満 (単位:%) 大いに不満 (N=702) (10.3) (87.6) (82.9) (79.5) (78.2) (DI) (76.5) どちらともいえない (注)1 第1回調査から第5回調査まで仕事のやりがいに対する満足度をすべて回答した 企業について集計した。 2 図-10(注)2に同じ。

(10)

(2)ワークライフバランスと総合的な開業の満足度 ~高い開業満足度~

○ ワークライフバランスに対する満足度をDIでみると、開業直前の-1.6が2011年末には26.9と、開業により満足度が高まっている

様子がうかがえる(図-12)。ただし、2012年末以降は開業直前よりは高いものの満足度はやや低下しており、2015年末のDIは

12.4となっている。

○ 総合的な開業の満足度をみると、2011年末には「大いに満足」が28.3%、「やや満足」が47.9%で、DIは68.4と高い水準であった

(図-13)。その後低下しているものの、2015年末でも「大いに満足」が22.4%、「やや満足」が42.2%で、DI は50.7となって

いる。

図-12 ワークライフバランスに対する満足度

図-13 総合的な開業の満足度

5.2 14.0 7.6 8.4 6.5 7.3 24.9 34.0 30.3 30.0 31.0 32.7 38.2 31.0 34.1 33.1 34.0 32.3 21.8 15.9 21.3 22.2 21.0 20.2 9.9 5.2 6.6 6.3 7.5 7.5 第1回調査(開業直前) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 大いに満足 やや満足 やや不満 (単位:%) 大いに不満 (N=694) (-1.6) (26.9) (9.9) (9.8) (12.4) (DI) (8.9) どちらともいえない 28.3 26.9 26.1 23.7 22.4 47.9 43.5 43.9 45.3 42.2 16.0 18.8 19.7 19.0 21.5 5.9 7.1 7.9 8.8 10.1 1.8 3.7 2.4 3.3 3.8 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 大いに満足 やや満足 やや不満 (単位:%) 大いに不満 (N=706) (68.4) (59.6) (59.6) (50.7) (DI) (56.9) どちらともいえない (注)1 第1回調査から第5回調査までワークライフバランスに対する満足度をすべて 回答した企業について集計した。 2 図-10(注)2に同じ。 (注)1 第1回調査から第5回調査まで総合的な開業の満足度をすべて回答した企業に ついて集計した。 2 図-10(注)2に同じ。

(11)

3 金融機関との関係

(1)借入残高の推移 ~借入は日本公庫から民間金融機関にシフト~

○ 金融機関等からの借入残高は、開業時に平均830.1万円だったものが徐々に増加し、2015年末には1,176.4万円となった(図-14)。

内訳をみると、日本政策金融公庫からの借入残高が開業時の平均635.2万円から2015年末には469.8万円と減少している

のに対し、民間金融機関からの借入残高は、開業時の平均176.6万円から2015年末には636.2万円と、大きく増加している。

○ 民間金融機関からの借り入れがある企業の割合は、開業時の10.4%から徐々に高まり、2015年末には36.2%となった(図-15)。

図-14 金融機関等からの借入残高(1企業当たり)

図-15 民間金融機関と地方自治体からの借り入れがある企業の割合

635.2 668.2 621.5 589.9 512.9 469.8 176.6 191.6 234.6 360.5 463.0 636.2 18.3 23.8 30.1 51.5 63.8 70.4 第1回調査(開業時) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 日本政策金融公庫 地方自治体 民間金融機関 (830.1) (883.5) (886.1) (1,001.9) (1,176.4) (1,039.6) (合計) (N=666) (単位:万円) 10.4 12.2 21.3 27.9 30.9 36.2 3.3 4.8 6.2 8.0 7.5 6.6 0 10 20 30 40 第1回調査(開業時) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 民間金融機関 地方自治体 (N=666) (%) (注)第1回調査から第5回調査まで借入残高をすべて回答した企業を集計対象とした。 (注)図-14に同じ。

(12)

(2)業種別の借入状況 ~情報通信業などで増加~

○ 業種別の借入残高をみると、開業時に1,000万円を超えているのは「医療、福祉」だけであったが、2015年末には「医療、福祉」

(2,075万円)のほか、「情報通信業」(4,732万円)、「卸売業」(2,028万円)など、7業種に増加している(表-2)。

○ 日本政策金融公庫からの借入残高が多くの業種で減少している一方、民間金融機関からの借入残高は、「その他」を除くすべての

業種で増加している。

表-2 業種別金融機関等からの借入残高(1企業当たり)

 

(単位:万円)

回答数

0 92 -779 871 0 0 871 92 -779 0 0 0 -39 1,196 1,196 102 67 1,782 1,224 416 43 11 469 446 30 542 500 91 80 1,079 609 523 0 35 558 484 340 -52 602 54 8 664 332 -269 152 98 28 19 512 -152 378 4 10 392 288 -90 13 10 38 28 147 30 10 652 -145 1,019 663 34 1,715 714 -304 1,283 620 78 44 2,075 360 -302 236 2,028 1,628 226 0 50 276 115 -112 210 210 14 313 403 4,732 4,472 382 37 0 419 355 -27 437 400 87 260 0 0 260 1,150 890 3,179 3,179 403

日本政策

金融公庫

民間

金融機関

地方自治体

合計

87 880 460 増減 増減 増減 増減

日本政策

金融公庫

民間

金融機関

地方

自治体

合 計

第1回調査(開業時)

第5回調査(2015年末)

6 47 23 20 154 105 138 62 34 -96 512 497 33 18 1,070 418 5 14 621 15 15 651 525 688 89 20 797 386 -36 339 62 355 44 0 399 659 304 1,056 1,011 313 35 23 265 92 29 386 391 126 1,392 1,300 129 100 1,911 1,526

事業所向けサービス業

不動産業

その他

小売業

飲食店、宿泊業

医療、福祉

教育、学習支援業

個人向けサービス業

建設業

製造業

情報通信業

運輸業

卸売業

(注) 図-14に同じ。

(13)

(3)民間金融機関・地方自治体からの借入 ~8割が地方銀行・信用金庫から借り入れ~

○ 民間金融機関・地方自治体への借入申込状況をみると、「借りられた」企業の割合は、2012年末には19.9%、2015年末には21.5%

と、ほぼ横ばいで推移している(図-16)。「申し込んだが借りられなかった」企業の割合は2012年末で2.3%、2015年末で1.5%と、

それほど高くない。

○ 民間金融機関・地方自治体からの借り入れがある企業の借入先をみると、2012年末で、「地方銀行」が41.3%、「信用金庫」が

33.7%であった(図-17)。年によって若干の変化はあるものの、2015年末でもそれぞれ39.5%、42.1%と、概ね8割が地方銀行

または信用金庫から借り入れている。

図-16 民間金融機関・地方自治体への借入申込状況

図-17 民間金融機関・地方自治体からの借り入れがある企業の借入先

68.6 74.3 70.4 72.1 9.3 4.4 6.5 4.9 2.3 0.8 0.7 1.5 19.9 20.5 22.5 21.5 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 申し込まなかった(申し込む必要がなかった) 申し込まなかった(申し込んでも借りられないと思った) (単位:%) 借りられた (N=614) 申し込んだが借りられなかった (注)1 調査年の1年間の民間金融機関・地方自治体への申し込み状況を尋ねたもの。 2 第2回調査から第5回調査まで借入申込状況をすべて回答した企業を集計対象 とした。なお、第1回調査では当設問は尋ねていない。 3 「申し込んだが借りられなかった」には「申し込んだが条件が合わず借りな かった」と回答した企業を含む。 4.3 41.3 33.7 4.3 12.0 4.3 4.9 33.0 35.0 5.8 15.5 5.8 9.6 37.7 35.1 4.4 11.4 1.8 5.3 39.5 42.1 3.5 5.3 4.4 0 10 20 30 40 50 都市銀行 地方銀行 信用金庫 信用組合 地方自治体 その他 第2回調査(2012年末)(N=92) (%) 第3回調査(2013年末)(N=103) 第4回調査(2014年末)(N=114) 第5回調査(2015年末)(N=114) (注)1 図-16で「借りられた」と回答した企業のうち、借入先を回答した企業を 集計対象とした。 2 複数の借り入れがある場合は、借入金額が最も大きい借入についての回答。 3 図-16(注)2に同じ。

(14)

4 東日本大震災の影響

(1)売り上げへの影響 ~震災の影響は低下~

○ 2011年3月に発生した東日本大震災の売り上げへの影響をみると、「震災の影響で減少」したとする企業は2011年末には25.8%あっ

たものの、2012年末には6.6%、2015年末には3.3%まで低下している(図-18)。

○ 被災地域に限ってみると、「震災の影響で減少」したとする企業は、2011年末には46.2%と半数近くに達していたが、2015年末には

11.5%となっている(図-19)。

図-18 東日本大震災の売り上げへの影響(全体)

図-19 東日本大震災の売り上げへの影響(うち被災地域)

かった」と回答した企業を含む。 25.8 6.6 3.7 3.5 3.3 70.5 91.5 94.1 94.5 95.0 3.7 2.0 2.2 2.0 1.8 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 震災の影響で減少 変わらない(影響はない) 震災の影響で増加 (単位:%) (N=457) 46.2 19.2 7.7 15.4 11.5 26.9 69.2 84.6 69.2 80.8 26.9 11.5 7.7 15.4 7.7 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 震災の影響で減少 変わらない(影響はない) 震災の影響で増加 (単位:%) (N=26) (注)1 ここでは、地震と津波の被害が相対的に大きかった、青森県、岩手県、宮城県、 福島県、茨城県を被災地域とした。 2 図-18の回答企業のうち、被災地域の企業について集計した。 (注)第1回調査から第5回調査まで東日本大震災の売り上げへの影響をすべて 回答した企業について集計した。

(15)

(2)開業時期・廃業率への影響 ~被災地域では「震災が開業のきっかけとなった」企業が30.7%存在~

○ 東日本大震災の開業時期への影響をみると、開業時期が遅れたとする企業の割合は全体では17.0%で、被災地域に限ると38.6%

と高くなっている(図-20)。一方で、「震災が開業のきっかけとなった」企業が、全体では6.0%、被災地域では30.7%存在する。

○ 東日本大震災との関係別に廃業率をみると、被災地域の廃業率は2015年末で15.0%と、全体の10.2%を上回った(図-21)。一方、

震災前に開業した企業と後に開業した企業では、廃業率に違いは見られなかった。

図-20 東日本大震災の開業時期への影響

図-21 東日本大震災との関係別にみた廃業率

75.4 26.4 17.0 38.6 1.6 4.3 6.0 30.7 全 体 うち被災地域 予定通り 震災によって早まった (単位:%) 震災が開業の きっかけと なった (N=2,212) 震災によって遅れた (N=140) (注) 1 第1回調査の回答。 2 東日本大震災(2011年3月11日)の翌日(同3月12日)以後に開業した 2,309件のうち当該質問に回答した企業を集計対象とした。 3 被災地域は図-19(注)1に同じ。 2.4 5.3 7.5 10.2 2.7 5.0 7.6 10.2 2.3 5.4 7.4 10.2 2.9 9.8 12.1 15.0 0 5 10 15 20 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 全体(N=3,046) (%) うち2011年3月11日以前に開業(N=737) うち2011年3月12日以後に開業(N=2,309) うち被災地域(N=173) (注)被災地域は図-19(注)1に同じ。

(16)

5 経営上の課題と外部からの支援

(1)経営上の課題 ~顧客開拓に苦心、人材確保難も課題~

○ 経営上苦労している点をみると、2011年末には「顧客開拓・マーケティングがうまくいかない」が42.9%と最も高く、「経費(人件

費・家賃・支払利息など)がかさんでいる」(24.4%)、「受注単価・販売単価が安い」(20.7%)がそれに続いていた(図-22)。

○ 2015年末でも、「顧客開拓・マーケティングがうまくいかない」が31.1%と最も高いものの、その割合は低下しており、一方で、

       

ウエートを高めている。

図-22 経営上苦労している点(複数回答)

「従業員の人数が不足している」(28.7%)、「必要な能力を持った従業員を採用できない」(25.0%)といった人材に関する課題が

42.9 24.4 20.7 18.6 18.3 18.3 16.5 10.3 10.1 7.9 4.2 1.9 3.6 10.4 31.1 19.3 17.1 25.0 28.7 13.7 18.9 3.9 16.5 8.0 2.5 1.8 3.3 14.0 0 10 20 30 40 50 顧 客 開 拓 ・ マ ー ケ テ ィ ン グ が う ま く い か な い 経 費( 人 件 費 ・ 家 賃 ・ 支 払 利 息 な ど) が か さ ん で い る 受 注 単 価 ・ 販 売 単 価 が 安 い 必 用 な 能 力 を 持 っ た 従 業 員 を 採 用 で き な い 従 業 員 の 人 数 が 不 足 し て い る 資 金 繰 り が 厳 し い 原 価( 仕 入 ・ 外 注 費) が か さ ん で い る 財 務 管 理 ・ 経 費 処 理 が う ま く で き て い な い 従 業 員 を う ま く 育 成 で き て い な い 商 品 ・ サ ー ビ ス の 開 発 が う ま く い か な い 金 融 機 関 か ら の 借 り 入 れ が 難 し い 生 産 管 理 ・ 品 質 管 理 が う ま く い か な い そ の 他 と く に 苦 労 は し て い な い (%) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) (N=673) (注)第1回調査から第5回調査まで経営上苦労している点をすべて回答した企業について集計した。

(17)

(2)外部からの支援 ~交流会等への参加者は毎年増加傾向~

○ 事業に関係するセミナーや講演会を1年間に受講した人の割合は、開業前には31.9%、2011年には31.9%だったものが、2015年には

46.4%となっている(図-23)。

○ 同じく経営者が集まる交流会や会合への参加状況をみると、「参加した」とする企業の割合は、開業前の15.7%、2011年の23.7%

が、2015年には31.4%へと高まっている(図-24)。

図-23 事業に関係するセミナーや講演会の受講

図-24 経営者が集まる交流会や会合への参加

31.9 31.9 45.2 44.0 46.0 46.4 68.1 68.1 54.8 56.0 54.0 53.6 第1回調査(開業前) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 受講した 受講しなかった (単位:%) (N=661) 15.7 23.7 28.3 29.7 29.4 31.4 84.3 76.3 71.7 70.3 70.6 68.6 第1回調査(開業前) 第1回調査(2011年末) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) 参加した 参加しなかった (単位:%) (N=700) (注)1 第1回調査から第5回調査まで受講の有無についてすべて回答した企業に ついて集計した。 2 第1回調査は開業前の1年間と開業後2011年末まで、第2回調査以降は それぞれ1年間の受講の有無について尋ねた。 (注)1 第1回調査から第5回調査まで参加の有無についてすべて回答した企業に ついて集計した。 2 第1回調査は開業前の1年間と開業後2011年末まで、第2回調査以降は それぞれ1年間の参加の有無について尋ねた。

(18)

(3)個別支援 ~法律や会計の知識の習得ニーズが高い~

○ 外部から受けた事業に対する個別の支援の内容をみると、開業前では「資金調達」(81.5%)、「総合的なマネジメント」

(72.2%)、「法律や会計の知識の習得」(68.5%)、「商品・サービスの提供に必要な知識や技術、資格の習得」(51.6%)などの

順に多くなっている(図-25)。

○ 「資金調達」、「総合的なマネジメント」については、2012年末以降は大きく割合を下げている一方、「法律や会計の知識の

習得」、「商品・サービスの提供に必要な知識や技術、資格の習得」については引き続き支援を受けている企業が多い。

図-25 事業に対する個別の支援

 

81.5 72.2 68.5 51.6 49.2 48.0 47.6 44.8 26.2 20.6 33.5 55.6 44.8 41.9 14.9 23.0 37.1 19.0 25.8 31.5 57.3 44.8 45.6 15.7 25.8 39.5 23.8 26.6 28.2 50.4 39.5 42.7 12.5 22.2 35.5 18.5 26.6 34.3 53.6 44.8 41.1 15.3 21.4 38.7 23.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 資 金 調 達 総 合 的 な マ ネ ジ メ ン ト 法 律 や 会 計 の 知 識 の 習 得 商 品 ・ サ ー ビ ス の 提 供 に 必 要 な 知 識 や 技 術 、 資 格 の 習 得 商 品 ・ サ ー ビ ス の 企 画 や 開 発 市 場 、 事 業 所 立 地 の 調 査 ・ 検 討 仕 入 先 ・ 外 注 先 の 確 保 販 売 先 ・ 顧 客 の 確 保 従 業 員 の 確 保 (%) 第1回調査(開業前) 第2回調査(2012年末) 第3回調査(2013年末) 第4回調査(2014年末) 第5回調査(2015年末) (N=248) (注)1 第1回調査から第5回調査まで外部から受けた個別の支援の内容についてすべて回答した企業について集計した。

2 第1回調査は開業前、第2回調査以降はそれぞれ1年間の支援について尋ねた。

(19)

Ⅲ まとめ

1 1企業当たり平均従業者数は増加

 1企業当たり従業者数の動向をみると、開業直後に3.5人であった平均従業者数は毎年増加し、2015年末には7.0人となっている。その

内訳は、「常勤役員・正社員」が0.9人から2.3人に、「パートタイマー・アルバイト」が1.2人から3.0人に、それぞれ増加している。

2 業績は堅調に推移

 平均月商をみると、2011年末に256.0万円だったものが毎年増加し、2015年末には540.2万円と2倍を超えている。黒字企業の割合も、

2011年末には55.4%だったものが2015年末には78.5%となっている。

3 開業の総合的満足度は高い

 総合的な開業の満足度をみると、2011年末には「大いに満足」が28.3%、「やや満足」が47.9%となった。その後満足度は低下して

いるものの、2015年末でも「大いに満足」が22.4%、「やや満足」が42.2%となっている。

4 借入は日本公庫から民間金融機関にシフト

 金融機関等からの借入残高は、開業時に平均830.1万円だったものが徐々に増加し、2015年末には1,176.4万円となった。日本政策

金融公庫からの借入残高が開業時の635.2万円から2015年末には469.8万円と減少しているのに対し、民間金融機関からの借入残高は、

開業時の176.6万円が2015年末には636.2万円と、大きく増加している。

5 東日本大震災の影響は低下

 東日本大震災の売り上げへの影響をみると、「震災の影響で減少」した企業は2011年末には25.8%あったものの、2012年末には

6.6%、2015年末には3.3%まで低下している。被災地域に限ってみると、「震災の影響で減少」した企業は、2011年末には46.2%

と半数近くに達していたが、2015年末には11.5%となっている。

6 人材確保難が経営上の課題として毎年高まる    

 経営上苦労している点をみると、2011年末には「顧客開拓・マーケティングがうまくいかない」が42.9%と最も高かった。2015年末

でも31.1%と最大の課題ではあるものの、その割合は低下しており、「従業員の人数が不足している」、「必要な能力を持った従業

員を採用できない」といった人材に関する課題がウエートを高めている。

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