気候変動に対応した循環型食料生産等の確立のためのプロ ジェクト(プロジェクト研究成果シリーズ557)
誌名
誌名 農業分野における温暖化緩和技術の開発 巻/号
巻/号 557号
掲載ページ
掲載ページ p. 1-378 発行年月
発行年月 2016年3月
農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター
Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat
農林水産技術会議事務局
研 究 成 果
557
︵ ・ ︶
研究成果 気候変動に対応した循環型食料生産等の確立のためのプロジェクト│農業分野における温暖化緩和技術の開発││地球温暖化が農業分野に与える影響評価と適応技術の開発││地球温暖化が農林水産分野に与える経済的影響評価│
気候変動に対応した循環型食料生産等の 確立のためのプロジェクト
─農業分野における温暖化緩和技術の
─地球温暖化が農業分野に与える 開発─
影響評価と適応技術の開発─
─地球温暖化が農林水産分野に与える 経済的影響評価─
Development of mitigation and adaptation technologies to climate change in the sectors of agriculture, forestry, and fi sheries
̶ Development of mitigation technologies to climate change in the agriculture sector ̶
̶ Development of adaptation technologies to climate change impacts in the agriculture sector ̶
̶ Economic evaluation of agricultural mitigation and
adaptation technologies for climate change ̶
気候変動に対応した循環型食料生産等の 確立のためのプロジェクト
─農業分野における温暖化緩和技術の
─地球温暖化が農業分野に与える 開発─
影響評価と適応技術の開発─
─地球温暖化が農林水産分野に与える 経済的影響評価─
Development of mitigation and adaptation technologies to climate change in the sectors of agriculture, forestry, and fisheries
— Development of mitigation technologies to climate change in the agriculture sector —
— Development of adaptation technologies to climate change impacts in the agriculture sector —
— Economic evaluation of agricultural mitigation and adaptation technologies for climate change —
2 0 1 6 年 3 月
序 文
研究成果シリーズは、農林水産省農林水産技術会議が研究機関に委託して推進した研究の成果を、総合的 かつ体系的にとりまとめ、研究機関及び行政機関等に報告することにより、今後の研究及び行政の効率的な 推進に資することを目的として刊行するものである。
この第 557 集「気候変動に対応した循環型食料生産等の確立のためのプロジェクト-農業分野における温 暖化緩和技術の開発-、-地球温暖化が農業分野に与える影響評価と適応技術の開発-、-地球温暖化が農 林水産分野に与える絵経済的影響評価-」は、農林水産省農林水産技術会議の委託プロジェクト研究とし て、2010 年度から 2014 年度までの 5 年間にわたり、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、独立 行政法人農業環境技術研究所及び独立行政法人国際農林水産業研究センターを中心に実施した研究成果をと りまとめたものである。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第 5 次評価報告書(2014 年 11 月公表)においては、気候シス テムの温暖化は疑う余地はないとされており、地球温暖化は世界中の自然と社会に深刻な影響を与え、我が 国農林水産物の生産にも重大な影響を及ぼすことが懸念されている。そのため、農林水産分野における温室 効果ガス発生・吸収メカニズムの解明、温室効果ガスの排出量削減技術・吸収源機能向上技術の開発、地球 温暖化の影響の予測と評価及び地球温暖化の進行に適応した中長期的な課題に対応するための生産安定技術 の開発等が課題とされている。
本研究は、農業分野における、農地及び草地におけるモニタリング・モデリングと全国評価、農地土壌や 家畜排せつ物処理等における温室効果ガス排出削減技術の開発、農作物や畜産・飼料作物及び水・土地資源 における地球温暖化の影響評価と適応技術の開発、温暖化の経済的影響評価等を実施しており、農業分野に おける気候変動に対する緩和策、適応策に資することを目的とした。
この研究の成果は、今後の農林水産関係の研究開発及び行政を推進する上で有益な知見を与えるものと考 え、関係機関に供する次第である。
最後に、本研究を担当し、推進された方々の労に対し、深く感謝の意を表する。
2016 年 3 月
農林水産省農林水産技術会議事務局長 西郷 正道
目 次
研究の要約……… 1
第1編 農業分野における温暖化緩和技術の開発………52
第1章 農地及び草地におけるモニタリング・モデリングと全国評価………52
1 炭素収支と温室効果ガス排出・吸収量の精密測定………52
2 炭素・窒素統合循環モデルの構築………58
3 全国スケールでの温暖化緩和ポテンシャルの評価………64
第2章 農地整備を活用した炭素の長期貯留技術の開発………70
1 農地下層における炭素長期貯留技術の開発………70
第3章 農地土壌における温室効果ガス排出削減・吸収源機能確保技術の開発………76
1 水田における温室効果ガス排出削減・吸収機能確保技術の開発………76
2 畑地における温室効果ガス排出削減・吸収機能向上技術の開発………81
第4章 家畜排せつ物処理における温室効果ガス排出削減技術の開発………87
1 家畜排せつ物処理における温室効果ガス排出量の精密測定………87
2 家畜排せつ物処理過程における温室効果ガス排出削減技術の開発………92
3 家畜排せつ物処理における温室効果ガス排出の飼養管理による削減技術の開発………97
第5章 反すう家畜からの温室効果ガス排出削減技術の開発……… 103
1 栄養管理による乳牛の消化管内発酵に伴うメタン排出削減技術の開発……… 103
第6章 自然エネルギー利用による温室効果ガス排出削減技術の開発……… 109
1 マイクロ水車発電システム・地中熱交換の利用……… 109
第2編 地球温暖化が農業分野に与える影響評価と適応技術の開発……… 116
第1章 気候変動の実態解明と気候シナリオの提示……… 116
1 農耕地における気候変動の実態解明と気候シナリオの提示……… 116
(1) 農業生産に関わる耕地気象要素の変化の実態解明……… 116
(2) 農業影響評価の分野で利用可能な将来の気候予測出力の提供……… 118
第2章 土地利用型作物における影響評価と適応技術の解明……… 121
1 温暖化時の水稲冷害発生リスク評価……… 121
2 温暖化に伴う病虫害の発生変動要因の解明と影響評価……… 125
3 気候変動条件下における作物収量・品質の将来予測と適応技術の定量的評価……… 131
(1) 温暖化・大気 CO2濃度の上昇がイネの生育・収量・品質に及ぼす影響に関する 総合評価……… 131
(2) 小麦の収量変動の予測手法の確立と適応技術評価……… 135
(3) 小麦の萎縮症の実態と発症過程の解明……… 137
4 温暖化・高二酸化炭素環境に対する水田の生態系の応答メカニズム及び適応のための 形質の解明……… 140
5 温暖化環境における水稲生産ポテンシャル向上のための形質の特定……… 146
(1) 高二酸化炭素条件における水稲乾物生産特性の評価……… 146
(2) 栄養成長に関する温度反応性の評価……… 150
(3) 登熟特性に関する温度反応性の評価……… 153
(4) 栽培適地設定および生産性の評価・予測……… 158
6 ダイズ生産に及ぼす温暖化の影響メカニズムと適応形質の解明……… 161
7 温暖化に対応した水稲安定生産技術の開発……… 167
(1) 温暖化に対応した水稲の落水管理による耐倒伏性強化機構の解明と多収技術の開発……… 167
(2) 玄米品質判定のための圃場高温処理法の開発と高品質米栽培法の検定……… 168
(3) 根圏環境改善による水稲の環境変動に対する頑健性の向上……… 170
(4) 温暖地水稲の高温登熟に対する理想生育相の解明と窒素動態に基づく 高精度施肥技術の確立……… 172
(5) 温暖化における暖地水稲の水田輪作等、現地実態に適応した高品質安定生産技術の 開発と実証……… 174
(6) 暖地水稲の温暖化に対応した作期と水管理による高品質安定生産技術の開発及び実証…… 177
8 温暖化環境におけるイネ主要病害の発生動態と防除技術……… 180
(1) 気候変動予測モデルと病害発生予測モデルを用いた水稲主要病害の発生変動予測………… 180
(2) イネ紋枯病の発病と収量および品質の年次・地域間差とその要因の解析……… 182
(3) 寒冷地における収量・品質を考慮したイネ紋枯病の要防除水準の作成と効率的な 防除技術の開発……… 184
9 温暖化に対応した畑作の安定生産技術の開発……… 187
(1) 温暖化に対応した小麦系統の特性解明と安定栽培技術の開発……… 187
(2) 温暖化によって大豆作で問題となる外来雑草の蔓延リスク評価と対策技術の開発………… 192
(3) 寒地畑作地帯における帰化雑草等の分布拡大予測と対策技術の開発……… 198
第3章 果樹・野菜等の園芸作物及び茶における影響評価と適応技術の開発……… 202
1 果樹生産における温暖化の影響評価と果樹栽培適地の精密移動予測……… 202
(1) ニホンナシ発芽不良と温度・水分など環境条件の関係解明……… 202
(2) 将来の果実、樹体障害発生状況のマップ化……… 202
(3) 気温および光環境とブドウ着色との関係解明と定量化……… 203
(4) ブドウにおける温暖化の影響評価……… 204
(5) 温暖化がモモ、クリの凍害発生に及ぼす影響評価……… 205
(6) ニホンナシの枝幹障害発生要因の解明および影響評価……… 206
(7) 資料収集・調査・解析等による高温障害発生限界温度策定……… 208
2 温暖化及び二酸化炭素濃度上昇が野菜及び花生産に及ぼす影響評価……… 208
(1) 温暖化・二酸化炭素ガス濃度上昇がキャベツ・レタス・ホウレンソウなどの 1次生産力に及ぼす影響評価モデルの開発……… 208
(2) 温暖化が高温期キャベツ・レタス・ホウレンソウの収量・品質やイチゴの花成、 夏秋露地ギク生産に及ぼす影響評価……… 210
(3) 事例データベースや品目別影響評価モデルの統合による温暖化影響評価システムの開発… 212 3 秋冬季温暖化条件下での茶の減収要因解明と生産安定技術の開発……… 214
(1) 秋冬期高気温による一番茶減収の証明と減収原因の解明……… 214
(2) 秋冬期温暖化条件下におけるチャ安定生産技術の開発……… 217
4 果樹における影響評価に基づく適応技術の提示……… 220
(1) 晩霜害の危険度評価に基づく効率的な防霜対策の開発……… 220
(2) 晩霜害の危険度評価に基づく効率的な防霜対策の実証……… 221
(3) 樹体の凍害・耐凍性の簡易的早期判定法の開発……… 222
(4) 凍害の危険度評価に基づく被害防止技術の開発……… 223
(5) ミカンキジラミ幼虫の耐寒性および発育速度の解明……… 224
(6) 強樹勢中間台木利用によるカンキツグリーニング病の被害軽減技術の開発……… 225
(7) チャノキイロアザミウマ新規系統の判別技術の開発……… 226
5 温暖化が野菜・花・茶の生産と虫害発生に及ぼす影響評価と適応技術の提示……… 227
(1) 春キャベツの花成・抽台に及ぼす温暖化影響評価と適応技術の開発……… 227
(2) 温暖化がトマト着果不良に及ぼす影響評価と着果安定と障害果発生抑制技術の開発……… 228
(3) 温暖化がパプリカの着果不良に及ぼす影響評価と着果安定化技術の開発……… 230
(4) コナガの発生分布と発生量に与える影響評価と発生予察および防除対策……… 231
(5) 温暖化地域におけるチャ芽の耐凍性状況と秋冬期防霜法の提示……… 233
6 果樹の樹体及び果実の生理障害軽減技術の開発……… 234
(1) ナシの発芽不良をもたらす樹体条件の解明と樹体管理改善による軽減技術の開発………… 234
(2) ナシの発芽不良をもたらす温度条件の解明と樹体温制御技術の開発……… 235
(3) ナシの発芽不良をもたらす栽培条件の解明と植物生育調節剤利用による軽減技術の開発… 236 (4) ナシの低温要求性の少ない台木の利用による穂木品種の低温要求性への影響解明………… 236
(5) 制御環境下でのウンシュウミカンの浮皮発生要因の解明……… 237
(6) 早生・中生ウンシュウミカンでの浮皮発生要因の解明と発生危険度予測技術の開発……… 238
(7) 晩生ウンシュウミカンでの浮皮発生要因の解明と発生危険度予測技術の開発……… 239
(8) ジベレリン・ジャスモン酸混用散布処理の最適化と高温下での作用性の検証……… 240
(9) 早生・中生ウンシュウミカンでの浮皮軽減技術の開発と実証……… 241
(10) ブドウにおける着色改善技術の開発……… 242
7 野菜・花きの生産安定技術の開発……… 243
(1) 遮光制御を用いた温暖化によるホウレンソウの収量・品質低下抑制技術の開発……… 243
(2) イチゴ促成栽培における気化潜熱利用局所冷却法による長期安定生産技術の開発と 産地実証……… 244
(3) チャノキイロアザミウマ新系統の分布拡大要因の解明と防除技術の開発……… 246
(4) 温暖化に対応した夏秋需要期キク安定開花調節技術の開発……… 248
8 温暖化による茶の収量・品質低下制御技術の開発……… 251
(1) 節電型防霜ファン制御装置の開発と実証……… 251
(2) 樹体耐凍性情報に基づく防霜ファン節電型制御の実証……… 252
第4章 畜産・飼料作物における影響評価と適応技術の開発……… 256
1 高温環境下での家畜の繁殖障害を予察するための診断技術の開発……… 256
(1) 子宮内膜機能関連遺伝子の網羅的解析に基づく受胎性診断技術の開発……… 256
(2) 排卵障害や鈍性発情の防止システムの開発……… 259
2 繁殖母豚の生産性安定化のための飼養管理技術の開発……… 264
(1) モデル動物における暑熱ストレス時の動態解析と抗ストレスホルモン群の動態解析……… 264
(2) 高ストレス耐性形質に関わる遺伝的多様の解析……… 266
(3) 暑熱ストレス時におけるブタ抗ストレスホルモンの動態解析……… 267
3 飼料トウモロコシ害虫の発生予察技術の開発と分布拡大予測及び被害リスク評価……… 269
4 寒地における夏季草地造成の安定性に関する広域予測……… 275
5 乳牛の育成・周産期・泌乳に及ぼす高温ストレスの影響評価の高度化と 適正給与技術の開発……… 279
6 乳牛舎における暑熱指標と脱石油エネルギー型防暑対策技術の開発……… 282
7 中枢におけるセロトニン新機能の強化によるウシの体温調節機能改善技術の開発……… 287
8 飼料用麦類の冬枯れ発生予測マップの作成と被害軽減技術の開発……… 291
9 温暖化に対応した寒地における永年草地の夏季造成技術の開発……… 294
10 温暖化により多発するトウモロコシ根腐病の対策技術の開発……… 299
第5章 水及び土地資源における影響評価と適応技術の開発……… 306
1 広域水配分・還元・管理モデルによる全国レベルの灌漑への温暖化影響評価……… 306
2 気候変動下における地下水環境の脆弱性評価のための指標の開発……… 312
3 高潮や洪水の規模増大による低平農地への温暖化影響評価法の開発……… 317
4 水田や貯水池・ため池の持つ災害低減機能を利活用した温暖化対策技術の開発……… 321
5 地下ダムや淡水レンズへの温暖化影響評価と対策技術の開発……… 330
6 温暖化に対応した低平農地・海岸域における施設計画・管理方式の提案……… 335
7 高温障害対策としての用水管理手法の開発……… 339
第3編 地球温暖化が農林水産分野に与える経済的影響評価……… 344
第1章 地球温暖化の影響評価と代表的緩和・適応技術の評価……… 344
1 地球温暖化が世界と我が国の食料需給に及ぼす影響の評価……… 344
2 国内の地域農林水産業・関連産業への影響からみた地球温暖化の緩和策・適応策の 効果評価……… 348
3 農産物消費に関する消費者選好の評価……… 357
4 緩和策・適応策による消費者余剰変化の定量的評価……… 359
第2章 開発された緩和技術・適応技術の評価……… 367
1 緩和技術の評価……… 367
2 適応技術の評価……… 371
Ⅰ 研究年次・予算区分
研究年次:2010 年度~ 2014 年度
予算区分:農林水産省農林水産技術会議事務局 委託プロジェクト研究「気候変動に対 応した循環型食料生産等の確立のため の技術開発」
Ⅱ 主任研究者
1 農業分野における温暖化緩和技術の開発 主 査:(独)農業環境技術研究所
理事長
佐藤 洋平(2010 年度)
宮下 清貴(2011 ~ 2014 年度)
推進リーダー:(独)農業環境技術研究所 研究コーディネータ
谷山 一郎(2010 年度)
八木 一行(2011 ~ 2014 年度)
2 地球温暖化が農業分野に与える影響評価と 適応技術の開発
主 査:(独)農業・食品産業技術総合研究機構 理事長
堀江 武(2010 ~ 2013 年度)
井邊 時雄(2014 年度)
推進リーダー:
(独)農業・食品産業技術総合研究機 構 果樹研究所 研究管理監
森永 邦久(2010 年度)
(独)農業・食品産業技術総合研究機 構 中央農業総合研究センター 情報利用研究領域長
渡邊 朋也(2011 ~ 2014 年度)
チームリーダー(気候変動の実態解明と気候シナ リオの提示):
(独)農業環境技術研究所 大気環境研究領域 上席研究員 長谷川 利拡(2010 ~ 2014 年度)
チームリーダー(土地利用型作物における影響評 価と適応技術の開発):
(独)農業環境技術研究所
大気環境研究領域 上席研究員 長谷川 利拡(2010 ~ 2014 年度)
チームリーダー(果樹・野菜等の園芸作物及び茶 における影響評価と適応技術の開発):
(独)農業・食品産業技術総合研究機 構 果樹研究所
栽培・流通利用研究領域 上席研究員 杉浦 俊彦(2010 ~ 2014 年度)
チームリーダー(畜産・飼料作における影響評価 と適応技術の開発):
(独)農業・食品産業技術総合研究機 構 畜産草地研究所
家畜生理栄養研究領域 上席研究員 永西 修(2010 ~ 2014 年度)
チームリーダー(水及び土地資源における影響評 価と適応技術の開発):
(独)農業・食品産業技術総合研究機 構 農村工学研究所
農村総合研究部地球温暖化対策研究 チーム長(兼)農地・水資源部水文水 資源研究室長(2010 年度)
上席研究員 資源循環工学研究領域
(水資源工学研究統括)(兼)水利工学 研究領域水文水利研究統括(2011 ~ 2012 年度)
資 源 循 環 工 学 研 究 領 域 長(2013 ~ 2014 年度)
増本 隆夫(2010 ~ 2014 年度)
3 地球温暖化が農林水産分野に与える経済的 影響評価
主 査:(独)国際農林水産業研究センター 理事長
飯山 賢治(2010 年度)
岩永 勝 (2011 ~ 2014 年度)
推進リーダー:(独)国際農林水産業研究セン ター
社会科学領域 副プロジェクトリー ダー
古家 淳(2010 ~ 2014 年度)
研 究 の 要 約
Ⅲ 研究担当機関
1 農業分野における温暖化緩和技術の開発 独立行政法人農業環境技術研究所
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構畜産草地研究所
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構農村工学研究所
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構中央農業研究センター
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構北海道農業研究センター
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構東北農業研究センター
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構九州沖縄農業研究センター
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構野菜茶業研究所
(委託先) 国立大学法人北海道大学
(委託先) 地方独立行政法人北海道立総合研究機 構根釧農業試験場
(委託先) 地方独立行政法人北海道立総合研究機 構中央農業試験場
(委託先) 地方独立行政法人北海道立総合研究機 構畜産試験場
(委託先)国立大学法人岩手大学
(委託先)国立大学法人宮崎大学
(委託先)茨城県農業総合センター
(委託先)愛知県農業総合試験場
(委託先)長崎県農林技術開発センター
(委託先)酪農学園大学
(委託先)国立大学法人三重大学
(委託先)沖縄県農業研究センター
(委託先)公立大学法人秋田県立大学
(委託先)山形県農業総合研究センター
(委託先)福島県農業総合センター
(委託先)新潟県農業総合研究所
(委託先)愛知県農業総合試験場
(委託先)国立大学法人愛媛大学
(委託先)国立大学法人岡山大学
(委託先)岡山県農林水産総合センター
(委託先)石川県農林水産総合研究センター
(委託先)熊本県農業研究センター
(委託先)株式会社ズコーシャ
(委託先)佐賀県畜産試験場
(委託先)公立大学法人石川県立大学
2 地球温暖化が農業分野に与える影響評価と 適応技術の開発
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 作物研究所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センター
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
(委託先)独立行政法人農業環境技術研究所
(委託先)独立行政法人農業生物資源研究所
(委託先)公立大学法人秋田県立大学
(委託先)国立大学法人岩手大学
(委託先)国立大学法人筑波大学
(委託先)国立大学法人宇都宮大学
(委託先)国立大学法人東京農工大学
(委託先)国立大学法人岐阜大学
(委託先)国立大学法人京都大学
(委託先)国立大学法人鳥取大学
(委託先) 地方独立行政法人北海道立総合研究機 構研究本部根釧農業試験場
(委託先) 地方独立行政法人北海道立総合研究機 構研究本部北見農業試験場
(委託先) 岩手県農業研究センター県北農業研究 所
(委託先)宮城県古川農業試験場
(委託先)福島県農業総合センター
(委託先)茨城県農業総合センター園芸研究所
(委託先)栃木県農業試験場
(委託先)群馬県農業技術センター
(委託先)神奈川県農業技術センター
(委託先)長野県果樹試験場
(委託先)長野県野菜花き試験場
(委託先)長野県畜産試験場
(委託先)岐阜県中山間農業研究所
(委託先) 静岡県農林技術研究所果樹研究セン ター
(委託先)滋賀県農業技術振興センター
(委託先)兵庫県立農林水産技術総合センター
(委託先)和歌山県果樹試験場
(委託先) 岡山県農林水産総合センター農業研究 所
(委託先)高知県農業技術センター
(委託先)福岡県農林業総合試験場
(委託先)佐賀県果樹試験場
(委託先)長崎県農林技術開発センター
(委託先)熊本県県農業研究センター果樹研究所
(委託先)鹿児島県農業開発総合センター
(委託先) 鹿児島県農業開発総合センター・茶業 部大隅分場
(委託先)沖縄県農業研究センター名護支所
3 地球温暖化が農林水産分野に与える経済的 影響評価
独立行政法人国際農林水産業研究センター
(委託先) 学校法人廣池学園麗澤大学大学院経済 研究科
(委託先) 国立大学法人筑波大学大学院生命環境 科学研究科
(委託先) 国立大学法人北海道大学大学院農学研 究院
(委託先) 独立行政法人農業・食品産業技術総合 研究機構農村工学研究所
Ⅳ 研究目的
1 農業分野における温暖化緩和技術の開発 農地・草地及び家畜排せつ物処理施設における温 室効果ガス(GHG)の精密測定を行い、それぞれ の正確な排出係数を求めることによって、日本に おける GHG 排出量見積りの基礎データとする。ま た、全国スケールの農地・草地土壌の炭素蓄積量の 解析を行うとともに農地・草地における炭素・窒素 統合循環モデルを構築し、温暖化緩和シナリオにも とづく GHG 排出・吸収及び作物生産や環境への影 響の将来予測を行う。さらに、農地下層における炭 素の長期貯留、農地・草地土壌における GHG 排出・
吸収、家畜排せつ物の処理における GHG 排出、家 畜の飼養管理における GHG 排出についてメカニズ ムを解明し、効率的かつ普遍的・地域的な技術開発 を行うとともに、自然エネルギー利用技術の開発を 行い、農業分野における GHG 排出を抑制する。
2 地球温暖化が農業分野に与える影響評価と 適応技術の開発
土地利用型作物(水稲、小麦等)、園芸作物(果 樹・野菜等)・茶、畜産・飼料作物ならびに水資源・
土地資源、を研究対象とし、これらの作目、分野に おいて、地球温暖化が各作物、分野に与える影響を 複数のモデル、共通の時間軸の提示を行い、これら を用いて影響を評価する。また、影響評価に基づい た適応技術を提示、開発するとともに、現在生産現 場で生じている障害等に対する対策技術を早急に開 発することを目的とする。
3 地球温暖化が農林水産分野に与える経済的 影響評価
気候変動対応プロジェクトの他の課題で開発され た温暖化緩和技術、適応技術の評価を行う。また、
気候変動が我が国及び世界の農産物市場に及ぼす影 響予測を行う。そのために、以下の研究開発を行 う。(1)長期予測が可能な地球温暖化の影響予測用 食料需給モデルの開発。(2)全国 8 地域別(北海 道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中四国、九 州・沖縄)の農業生産に関するモデルの開発。(3)
農業及び食品関連産業の他、サービス業やエネル ギー産業など日本の全産業部門を対象とし、50 年 後の将来動向を予測できる動学応用一般均衡モデル
の開発。(4)地球温暖化と緩和策、適応策に関する 複数のシナリオに基づくシミュレーション分析によ る定量的な経済評価額の提示。(5)開発された気候 変動の緩和技術・適応技術の評価が可能な、簡易な モデルの開発。
Ⅴ 研究方法
1 農業分野における温暖化緩和技術の開発
(1) 農地及び草地におけるモニタリング・モ デリングと全国評価
農地及び草地におけるモニタリングから、渦相関 法及び生態学的手法による炭素収支算定の誤差とそ の要因を明らかにし、適切な算定手法を提示すると ともに、GHG 排出・窒素溶脱予測モデルを開発す る。農地及び草地の土壌炭素量の変化と一酸化二窒 素(N2O)排出及び水田からのメタン(CH4)排出 について、気候変動によるフィードバック効果を考 慮した 2050 年までの GHG 排出・吸収量の全国ス ケールでの推定と温暖化緩和ポテンシャルの評価を 行う。また、各地の有機物発生量とその地域間再配 分を考慮した現実的なシナリオ分析と総合的評価手 法により、大気及び地下水への環境負荷を軽減する ための最適な有機物連用シナリオを提示する。さら に、これらの農地管理に伴う GHG 排出を予測する 普及向けの意思決定支援ツールや技術マニュアルを 策定する。
(2) 農地整備を活用した炭素の長期貯留技術の 開発
二酸化炭素吸収活動として活用可能な技術とな る、多様な有機質資材を簡卖に下層土壌に埋設する 新たな低コスト土層改良技術や炭素貯留能の高い暗 渠疎水材を選定し、実用化技術を開発する。また、
各種農地整備技術の長期炭素貯留量の推定や各技術 のライフサイクルアセスメント(LCA)やコスト 評価により長期炭素貯留技術として体系的に確立す る。
(3) 農地土壌における温室効果ガス排出削減・
吸収源機能向上技術の開発
積雪寒冷地帯の水田卖作または輪作体系におい て、地域資源として利用可能な有機物を利用した温 暖化緩和技術を開発する。畑地におけるカバーク ロップ栽培体系、茶園における効率的窒素施肥技 術、堆肥ペレット施用、バイオ炭及び焼却残渣の施
用の各技術ついて温暖化緩和効果を LCA やコスト 分析によって定量評価し、最適な技術を開発する。
(4) 家畜排せつ物処理における温室効果ガス 排出削減技術の開発
日本の家畜排せつ物管理区分の不確実性が大きい 排出係数について、変動要因を整理してインベント リ算定方法を改善する。また、家畜排せつ物管理に ついては、微生物資材、水分管理や通気処理または 低蛋白質飼料の給餌による GHG 排出技術を提案す る。
(5) 反すう家畜からの温室効果ガス排出削減 技術の開発
乳牛からの CH4排出については、天然物質の添 加により消化率や乳生産性を落とすことなく CH4
排出抑制が可能となる技術開発を行う。また、牧 草サイレージ主体の飼養条件下における乳牛の CH4
排出量低減技術を開発する。
(6) 自然エネルギー利用による温室効果ガス 排出量削減技術の開発
マイクロ水車発電システムにより、水力発電装置 の性能を実用レベルにまで高める技術を開発する。
また、地中熱交換を利用した施設の局所的な環境制 御により、夏秋トマトの夏季の高温障害抑制、冬季 の作期拡大をはかるとともに、GHG 排出を削減す る技術を開発する。
2 地球温暖化が農業分野に与える影響評価と 適応技術の開発
(1) 気候変動の実態解明と気候シナリオの提示 将来気候シナリオについては、まず IPCC 第 4 次報告で採用された全球気候モデルの相互比較の ためのマルチ気候モデルシナリオ(CMIP3)デー タを整備し、農業用影響評価に利用するためのダ ウンスケーリング、バイアス補正などを行い、他 課題に提供する。また、過去の耕地環境データに ついては、日本各地の農耕地を代表する「農気象 モニタリング地点」を選定し、その後、都市など の影響を取り除いた農耕地における過去の気候変 化の実態を解明するとともに、データを作況解析 のために随時提供する。
(2) 土地利用型作物における影響評価と適応 技術の解明
土地利用型作物では、イネ、ムギ、ダイズを
対象に、温暖化、二酸化炭素(CO2)濃度の上昇 などの気候変動が作物生産に及ぼす影響を解明す る。気象、土壌、栽培管理の違いが作物の生育、
収量、品質に及ぼす影響のモデル化を行い、複数 の気候変動予測モデルの出力から、地球温暖化が 土地利用型作物に与える長期的な影響について予 測する。さらに、気候変動の影響メカニズムに基 づき、将来の温暖化・高 CO2環境に適応するた めの技術ならびに現在生産現場で生じている高温 障害などに対処するための技術を開発する。
(3) 果樹・野菜等の園芸作物および茶におけ る影響評価と適応技術の開発
寒害発生を加味したウンシュウミカン適地予測 マップを開発する。ナシの樹体内水分等と発芽不 良障害との関係を解明する。温度・光条件がブド ウの着色に及ぼす影響を解明する。秋季~春季の 温度がモモ、クリの凍害やナシの枝幹障害発生に 及ぼす影響を評価する。
主要品目について、作期移動試験を実施し、そ のデータを用いて影響評価モデルを開発する。ま た、各種事例データベースに作目立地的戦略条件 を加えて、出荷量予測に必要な時期別品目別植え 付け面積の推定法を開発する。
温暖化による一番茶減収の原因を解明し、減収 程度を定量的に示す。減収を生じる限界条件を明 らかにして、温暖化後に影響が顕在化する地域を マップで示す。温暖化適応性検定法を開発し、主 な 30 品種の適応性を判定して高適応性品種を選 定する。
晩霜害、凍害について危険度評価法を行うとと もにそれに基づく防霜対策を検討する。凍害・耐 凍性の早期判定法を検討する。ミカンキジラミ幼 虫の耐寒性評価とそれに基づく温暖化影響評価を 行う。カンキツグリーニング病耐病性品種を選抜 し、中間台木として有効性を評価する。チャノキ イロアザミウマ C 系統の遺伝的特性を解明し、
診断法開発に供する。
対象とする品目(春キャベツ、トマト、パプリ カ、コナガ、チャ)の温暖化による影響評価と対 策技術の開発を実施し、対策マニュアルを作成す る。
ニホンナシ発芽不良の発生要因を調査するとと もに、樹体・温度管理、植物調節剤、新規台木
を利用した発芽不良軽減法を検討する。ウンシュ ウミカンの浮皮発生に係わる温度・樹体・気象条 件を解析するとともに、ジベレリンとジャスモン 酸混用による浮皮軽減のための処理条件を検討す る。「巨峰」と「ピオーネ」において、0.5 cm 幅 の環状剥皮処理が果皮色に及ぼす影響を調査す る。
対象とする品目(ホウレンソウ、イチゴ、チャ ノキイロアザミウマ、小ギク)の温暖化(高温)
による影響解明と対策技術開発を実施し、対策マ ニュアルを作成する。
気温差制御法を採用した防霜ファン制御装置を 農家茶園に設置し、節電効果の高い設定条件を明 らかにする。茶樹耐凍性に応じた稼働温度制御法 を確立し、その防霜効果と節電効果を暖地早場産 地の茶園で検証する。
(4) 畜産・飼料作物に与える影響評価と適応 技術の開発
家畜及び飼料作物への影響評価の高度化と予察 システムの開発に向け、遺伝子診断による牛の子 宮機能の評価手法を開発する。牛での適期授精を 可能とするために卵胞発育から排卵までの経過を モニタリングするためのシステムを開発する。繁 殖母豚を対象に抗ストレス応答の分子機構を解明 し、その鍵となるホルモンならびにホルモン放出 刺激因子の分泌動態に着目した暑熱ストレス等 への耐性判定技術及びストレス耐性向上のための 飼養管理技術を開発する。ワラビー萎縮症の被害 発生に対する温暖化の影響を明らかにするととも に、フタテンチビヨコバイ発生予察技術を開発す る。現在及び温暖化 2 時期(2050 年頃、2100 年 頃)の将来予測気象データを用いて、道東地方を 中心に寒地の気象変動のデータを算出)し、これ を用いて安定造成時期を広域的に評価する。
家畜及び飼料作物の生産性低下を軽減するため の温暖化対策技術の開発に向け、高温環境下での 抗酸化物質の給与が一乳期の泌乳成績に及ぼす影 響を詳細に検討し、高温対策としての抗酸化物質 の給与技術の有効性を検証し、温暖化に適応でき る飼養管理技術を開発する。積算体温、積算有効 温度などを用いた新たな環境制御方法の開発やと 熱溜めを地下水や大気などにしたヒートポンプを 用い、そのコンプレッサーの電力を太陽光発電と
常用電源の系統連携としたスポット冷房システム の構築、太陽光発電による送風細霧冷房等、防暑 対策自体が温暖化緩和に繋がる脱化石エネルギー 型の暑熱対策技術を開発する。暑熱時における中 枢性セロトニン等神経伝達物質の体温調節機構に おける役割を解明し、栄養管理により脳内セロト ニン量の制御により暑熱時の体温維持機能を強化 する技術を開発する。地理情報システム及びメッ シュ気候値などを用いたエンバク冬枯れ発生予測 マップを作成するとともに、現場利用が可能な播 種基準や耕種的対応策を策定する。マメ科牧草を 中心に、草種品種の夏季播種適性を明らかにし、
夏季から秋期の温暖化傾向を利用した夏季播種造 成・更新方法の確立を目指す。トウモロコシ根腐 病の対策として、新たな幼苗検定法の開発、温暖 化に伴う発生予測と診断技術の開発及び耕種的防 除法を確立する。
(5) 水及び土地資源における影響評価と適応 技術の開発
水及び土地資源に関しては、まず、分布型水循 環モデルを全国 336 流域に適用するとともに、
代表流域での適用結果の検証を行う。さらに、全 国において全球気候モデル(GCM)出力値のバ イアス補正を行い、その出力値を用いて温暖化影 響評価法を適用し、5 km メッシュでの農業水資 源の全国評価マップを作成する。次に、地下水に 対しては、扇状地流域内の環境同位体・水質・水 温を指標に、沿岸扇状地の地下水涵養-流動-流 出機構を把握するとともに、変動特性を明らかに する。同時に、気候変動下における地下水環境の 脆弱性を評価する指標を抽出する。さらに、低平 農地については、特に洪水を起こすような豪雨に 注目し、気候変動の影響による降雨パターンの変 動傾向を分析する。また、様々なパターンの豪雨 を模擬発生させる手法を開発し、それを解析入力 として用いて、降雨パターン変動による洪水・排 水量の変化が既存の排水施設や農地、流域沿岸部 に与える影響を評価する。
水田や貯水池・ため池に関しては、温暖化影 響評価を行うためのシミュレーションモデルを 高度化した解析法を利用する。それぞれが持つ保 全・災害低減機能の発現のメカニズムを示しその 機能評価方法を提案する。最後に、GCM による
温暖化実験結果を利用して、想定される両極端現 象(渇水、洪水)に対する効果の具体的検討を行 う。その他、地下ダムや淡水レンズに関しては、
気候変動による影響を考慮した新たな水収支モデ ルを開発する。また構築したモデルによって、地 球温暖化シナリオに基づいて海面が上昇した場 合の水資源量の変化を予測する。淡水レンズにつ いては、地球温暖化による海面上昇の影響を評価 し、塩淡境界の上昇(帯水層の塩水化)を緩和す る新たな技術を開発する。また、高潮氾濫モデル を排水施設の機能や塩分濃度の分布を解析できる モデルへと発展させる。さらに、温暖化による高 潮の変化を解析するとともに、過去の巨大浸水災 害の事例を検証し、沿岸部農地における被災レベ ルを整理する。次いで、高温登熟障害対策として の用水管理手法に関しては、高温年における水稲 の用水管理実態を調査する。幹線用水路の流下時 及び圃場内での取水時における水温変化を解析す る。
3 地球温暖化が農林水産分野に与える経済的 影響評価
(1) 地球温暖化の影響評価と代表的適応技術の 評価
① 地球温暖化が世界と我が国の食料需給に及 ぼす影響の評価
IPCC の 5 次報告書(AR5)に関する RCP シナ リオに基づく気候予測値を用い、改良した収量関数 に当てはめ、気候変動が作物生産に及ぼす影響を分 析する。また、所得弾力性が所得水準の上昇に基づ いて低下するなどの改良を加えた、126 か国を対象 とする世界食料モデルを作成し、気候変動が各国の 食料供給に及ぼす影響を分析する。
② 国内の地域農林水産業・関連産業への影響 からみた地球温暖化の緩和策・適応策の効果 評価
農業生産(コメ、野菜及び果樹等)における地球 温暖化緩和策・適応策の地域経済に対する効果につ いて、パネルデータに基づく地域農業生産の計量モ デルを推定し、それらを多地域間 CGE モデルに統 合することにより明らかにする。この時、地球温暖 化緩和策・適応策の有無は外生的に与えられること を想定し、両者の比較から温暖化対応技術を経済的
な視点から評価を行う。また、地球温暖化緩和策に よる農産物の品質変動による経済的影響に関して高 温耐性品種米を例にシミュレーションするために、
コメの流通・消費構造について、コメを高温耐性品 種と既存品種に、家計を小・中・大規模稲作農家、
非稲作農家、非農家の五つに分け、全国レベルの CGE モデルに導入する。さらに、新技術の導入に よる負荷の増加や高齢化による稲作農家の耕作放棄 行動をモデルに組み込むことでそれらの影響を評価 する。
③ 農産物消費に関する消費者選好の評価 選択実験を使用した調査・分析結果から、輸入実 績の異なる三つの農産物の国産品と輸入品の価格弾 力性を求め、他の課題に提供する。また、価格の異 なる 2 時点間の選択肢のどちらを好むか調査するこ とで、主観的時間割引率を推定する。
④ 緩和策・適応策による消費者余剰変化の定 量的評価
気候変動による気温等の気候要素の変化が、稲作 及び畜産の総合的な生産性指標である全要素生産性 に及ぼす影響を表す影響評価関数を過去の統計デー タから推定し、これを用いて消費者余剰の変化を定 量化する動学応用一般均衡モデル(動学 CGE モデ ル)を開発し、将来の気候変動の影響を定量的に分 析する。また、開発したモデルによるシミュレー ション分析により、水田の中干し期間の延長による
気候変動緩和技術と稲作の作期変更による気候変動 適応技術の効果を消費者余剰や農業所得の変化から 明らかにする。
(2) 開発された緩和技術・適応技術の評価
① 緩和技術の評価
技術開発の課題担当者に予備的アンケートを実施 し、緩和技術の評価に必要となる要素を明らかにす る。具体的には、緩和技術の経済上の概念をまと め、緩和技術に関する費用、便益の算出方法を示 し、GHG 削減量、費用、便益を用いた評価指標を 提示する。さらにアンケートに基づいて評価を実施 し、評価結果を開発者へフィードバックする。その 過程においては、開発中の技術の匿名性が保たれる 手法を試みる。
② 適応技術の評価
技術開発の課題担当者にアンケートを実施し、技 術の分類を行い、適応技術評価の課題を整理する。
具体的には、基本技術の概要、開発の課題、導入コ スト、期待される適応の効果から分類を行い、代表 的タイプの技術を対象として具体的な評価手法を検 討する。さらに、技術開発者が自らの技術の社会的 影響を簡単にシミュレートできるよう、簡易評価 ツールの開発と提供を行う。誰もが容易に扱えるよ う、特別なソフトウェアは用いず、一般的な表計算 ソフトを活用する。
研究計画表(研究室別年次計画)
研究課題 研究年度 担当研究機関・研究室
10 11 12 13 14 機関 研究室
1 農業分野における温暖化緩和技術の開発
(1)農地及び草地におけるモニタリング・モ デリングと全国評価
1) 炭素収支と温室効果ガス排出・吸収量 の精密測定
① 農地における温室効果ガス排出・吸 収量精密測定手法間の精度検証
農業環境技術研究 所
大気環境研究領域
② 草地における温室効果ガス排出・吸 収量精密測定と削減ポテンシャルの評 価
2) 炭素・窒素統合循環モデルの構築
① 有機物連用土壌における温室効果ガ ス発生・窒素溶脱のモデル化と総合的 評価
② 気候変化が農耕地からの温室効果ガ スの発生に及ぼす影響の解明と緩和技 術の定量的評価
3) 全国スケールでの温暖化緩和ポテン シャルの評価
① 地球観測衛星を用いた炭素・窒素動 態要因の広域評価
② 果樹園の土壌炭素動態の解析と果樹 における炭素蓄積能評価法の確立
畜産草地研究所 道総研根釧農業試 験場
北海道大学大学院 岩手大学
宮崎大学
農業環境技術研究 所
九州沖縄農業研究 センター
茨城県農業総合セ ンター
愛知県農業総合試 験場
長崎県農林技術開 発センター
酪農学園大学 三重大学
農業環境技術研究 所
農業環境技術研究 所
果樹研究所
岩手県農業研究セ ンター
福島県農業総合セ ンター
茨城県農業総合セ ンター
山梨県果樹試験場
草地管理研究領域 飼料環境グループ
農学研究院
農学部農学生命課 程
農学部生物環境科 学科
物質循環研究領域 生産環境研究領域 園芸研究所 環境基盤研究部 干拓営農研究部門
農食環境学群 生物資源学研究科 物質循環研究領域
生態系計測研究領 域
ブドウ・カキ研究 領域
技術部果樹研究室 生産環境部 園芸研究所 環境部
③ 農耕地の温室効果ガス排出量の全国 推定
(2)農地整備を活用した炭素の長期貯留技術 の開発
1) 農地下層における炭素長期貯留技術の 開発
① 農地整備を活用した農地下層への炭 素貯留技術の確立
② 積雪寒冷地における土層改良による 炭素貯留技術
③ 亜熱帯地における木質系堆肥を活用 した有材心土破砕による炭素貯留技術 の開発
(3)土壌における温室効果ガス排出削減・吸 収機能確保技術の開発
1) 水田における温室効果ガス排出削減・
吸収機能確保技術の開発
① 稲わら秋鋤き込み(浅耕)による温 室効果ガス排出の削減効果
② 簡易排水溝を用いた排水改良による メタン排出の削減効果
熊本県農業研究セ ンター
農業環境技術研究 所
東京農工大学大学 院
農村工学研究所
道総研中央農業試 験場
沖縄県農業研究セ ンター
北海道農業研究セ ンター
中央農業総合研究 センター北陸セン ター
東北農業研究セン ター
秋田県立大学 山形県農業総合研 究センター 福島県農業総合セ ンター
愛知県農業総合試 験場
新潟県農業総合研 究所
果樹研究所
農業環境インベン トリーセンター 農学研究院
農地基盤工学研究 領域
農業環境グループ 土壌環境班
生産環境研究領域 畑作研究領域 水田利用研究領域
生産環境研究領域
生物環境科学科 食の安全環境部 環境・作物栄養科 環境基盤研究部 環境保全研究チー ム
③ 有機物の長期連用による温室効果ガ ス排出の緩和効果
2) 畑地における温室効果ガス排出削減・
吸収機能向上技術の開発
① バイオ炭および作物焼却残渣の施用 が土壌炭素、環境負荷、および作物生 産に与える影響の解明
② 休閑期におけるカバークロップ(緑 肥)の高度利用体系の開発
③ 茶栽培に起因する温室効果ガス発生 量低減法の開発
④ 耕作放棄地の土壌炭素変動量の広域 評価
⑤ 堆肥ペレットからの温室効果ガス発 生の機構解明と削減技術の開発
(4)家畜排せつ物処理における温室効果ガス 排出削減技術の開発
1) 家畜排せつ物処理における温室効果ガ ス排出量の精密測定
① スラリー貯留(地上タンク型)起源 の温室効果ガス発生量の精緻化
② スラリー貯留(地下ピット型)起源 の温室効果ガス発生量の精緻化
③ スラリーからのメタン発生要因解析
④ 汚水浄化処理と強制通気式堆肥化処 理における温室効果ガス発生量の精緻 化
⑤ 乾燥処理及び強制通気における温室 効果ガス発生量の精緻化
2) 家畜排せつ物の処理過程における温室 効果ガス排出削減技術の開発
① 高水分排せつ物の堆肥化削減
中央農業総合研究 センター北陸セン ター
北海道農業研究セ ンター
岡山大学大学院 東北農業研究セン ター
野菜茶業研究所
近畿中国四国農業 研究センター 北海道農業研究セ ンター
九州沖縄農業研究 センター
道総研畜産試験場
熊本県農業研究セ ンター
酪農学園大学 岡山県農林水産総 合センター
石川県農林総合研 究センター 畜産草地研究所
北海道農業研究セ ンター
株 式 会 社 ズ コ ー シャ
水田利用研究領域
畑作研究領域
環境学研究科 環境保全型農業研 究領域
茶業研究領域 水田作研究領域 畑作研究領域 生産環境研究領域
基盤研究部 畜産研究所
酪農学科 畜産研究所
畜産試験場 畜産環境研究領域
酪農研究領域 総合科学研究所
② 高窒素排せつ物堆肥化
③ 汚水浄化発生削減
④ 液状貯留発生削減
3) 家畜排せつ物処理における温室効果ガ ス排出の飼養管理による削減技術の開発
① 養豚におけるアミノ酸利用技術によ る N2O 削減量調査
② 乳用牛における削減方法の開発
③ 採卵鶏への低蛋白質飼料給与による 温室効果ガス削減効果の総合的検証
④ アミノ酸利用技術の LCA 評価
⑤ 温室効果ガス評価フレームの作成
⑥ 新規緩和技術を組み入れた GHG 削 減効果の定量化
⑦ スラリー貯留起源メタン発生予測・
評価
⑧ 脱臭装置の温室効果ガス・アンモニ ア発生実測と温室効果ガス排出抑制効 果の評価
(5)反すう家畜からの温室効果ガス排出削減 技術の開発
1) 栄養管理による乳牛の消化管内発酵に 伴うメタン排出削減技術の開発
① 飼料添加物による乳牛のメタン抑制 技術の開発
② 牧草サイレージ主体飼養における乾 乳牛および泌乳牛のメタン発生量低減 技術の開発
畜産草地研究所 岡山県農林水産総 合センター 畜産草地研究所 岡山県農林水産総 合センター 佐賀県畜産試験場 道総研畜産試験場
畜産草地研究所
畜産草地研究所 熊本県農業研究セ ンター
畜産草地研究所 道総研中央農業試 験場
畜産草地研究所 道総研中央農業試 験場
酪農学園大学
石川県農林総合研 究センター
畜産草地研究所
北海道大学大学院 出光興産株式会社 道総研根釧農業試 験場
畜産環境研究領域 畜産研究所
畜産環境研究領域 畜産研究所
中小家畜部 飼料環境 G
畜産環境研究領域
畜産環境研究領域 畜産研究所
畜産環境研究領域 生産研究部
畜産環境研究領域 生産研究部 酪農学科 畜産試験場
家畜生理栄養研究 領域
農学研究院 先進技術研究所 研究部
(6)自然エネルギー利用による温室効果ガス 排出削減技術の開発
1) マイクロ水車発電システム・地中熱交 換の利用
① 農業用水を利用したマイクロ水車発 電システムの開発
② 地中熱交換を利用した局所的施設環 境制御技術の開発と温室効果ガス排出 削減量の評価
③ 地中熱交換を利用した局所的施設環 境制御技術の開発と温室効果ガス排出 削減量の評価
2 地球温暖化が農業分野に与える影響評価と 適応技術の開発
(1)気候変動の実態解明と気候シナリオの提 示
1) 農耕地における気候変動の実態解明と 気候シナリオの提示
① 農業生産に関わる耕地気象要素の変 化の実態解明
② 農業影響評価の分野で利用可能な将 来の気候予測出力の提供
(2)土地利用型作物における影響評価と適応 技術の解明
1) 温暖化時の水稲冷害発生リスク評価
2) 温暖化に伴う病虫害の発生変動要因の 解明と影響評価
石川県立大学
近畿中国四国農業 研究センター
山口県農林総合技 術センター
農業環境技術研究 所
東北農業研究セン ター
岩手大学農学部
中央農業総合研究 センター
九州沖縄農業研究 センター
福島県農業総合セ ンター
生物資源環境学部
傾斜地園芸研究領 域
農業技術部
大気環境研究領域
生産環境領域
作物学研究室 生物環境科学分野 病害虫研究領域 生産環境研究領域 生産環境部
3) 気候変動条件下における作物収量・品 質の将来予測と適応技術の定量的評価
① 温暖化・大気 CO2濃度の上昇がイネ の生育・収量・品質に及ぼす影響に関 する総合評価
② 小麦の収量変動の予測手法の確立と 適応技術評価
③ 小麦の萎縮症の実態と発症過程の解 明
4) 温暖化・高二酸化炭素環境に対する水 田の生態系の応答メカニズム及び適応の ための形質の解明
① FACE・温暖化に対するイネの生育・
収量・品質応答の遺伝的変異の解明と 適応形質の提示
② イネの高温不稔耐性形質の効果とそ の遺伝的変異の解明
5) 温暖化環境における水稲生産ポテン シャル向上のための形質の特定
① 高二酸化炭素条件における水稲乾物 生産特性の評価
② 栄養成長に関する温度反応性の評価
③ 登熟特性に関する温度反応性の評価
④ 栽培適地設定および生産性の評価・
予測
6) ダイズ生産に及ぼす温暖化の影響メカ ニズムと適応形質の解明
7) 温暖化に対応した水稲安定生産技術の 開発
① 温暖化に対応した水稲の落水管理に よる耐倒伏性強化機構の解明と多収技 術の開発
② 玄米品質判定のための圃場高温処理 法の開発と高品質米栽培法の検定
③ 根圏環境改善による水稲の環境変動 に対する頑健性の向上
農業環境技術研究 所
中央農業総合研究 センター
中央農業総合研究 センター
農業環境技術研究 所
岐阜大学
作物研究所
中央農業総合研究 センター北陸セン ター
近畿中国四国農業 研究センター 東北農業研究セン ター
京都大学大学院
九州沖縄農業研究 センター
中央農業総合研究 センター
秋田県立大学
大気環境研究領域 物質循環研究領域 情報利用研究領域
情報利用研究領域 病害虫研究領域
大気環境研究領域
応用生物科学部
稲研究領域 水田利用研究領域
水田作研究領域 生産環境研究領域 農学研究科
研究支援センター
作物開発研究領域 生物資源科学部土 壌環境学研究室
④ 温暖地水稲の高温登熟に対する理想 生育相の解明と窒素動態に基づく高精 度施肥技術の確立
⑤ 温暖化における暖地水稲の水田輪作 等、現地実態に適応した高品質安定生 産技術の開発と実証
⑥ 暖地水稲の温暖化に対応した作期と 水管理による高品質安定生産技術の開 発及び実証
8) 温暖化環境におけるイネ主要病害の発 生動態と防除技術
① 気候変動予測モデルと病害発生予測 モデルを用いた水稲主要病害の発生変 動予測
② イネ紋枯病の発病と収量および品質 の年次・地域間差とその要因の解析
③ 寒冷地における収量・品質を考慮し たイネ紋枯病の要防除水準の作成と効 率的な防除技術の開発
9) 温暖化に対応した畑作の安定生産技術 の開発
① 温暖化に対応した小麦系統の特性解 明と安定栽培技術の開発
② 温暖化によって大豆作で問題となる 外来雑草の蔓延リスク評価と対策技術 の開発
③ 寒地畑作地帯における帰化雑草等の 分布拡大予測と対策技術の開発
(3)果樹 ・ 野菜等の園芸作物及び茶における 影響評価と適応技術の開発
1) 果樹生産における温暖化の影響評価と 果樹栽培適地の精密移動予測
① ニホンナシ発芽不良と温度・水分な ど環境条件の関係解明
② 将来の果実、樹体障害発生状況の マップ化
③ 気温および光環境とブドウ着色との 関係解明と定量化
滋賀農業技術振興 センター
福岡農林業総合試 験場
長崎農林技術開発 センター
東北農業研究セン ター
九州沖縄農業研究 センター
宮城県古川農業試 験場
中央農業総合研究 センター
作物研究所 中央農業総合研究 センター
北海道農業研究セ ンター
果樹研究所 果樹研究所 果樹研究所
環境研究部・栽培 研究部
農産部・大豆・品 質チーム
作物研究室
生産環境研究領域
生産環境研究領域 作物保護部
生産体系研究領域
麦研究領域 生産体系研究領域
畑作研究領域 生産環境研究領域
果 樹 温 暖 化 研 究 チーム
果 樹 温 暖 化 研 究 チーム
ブドウ・カキ研究 領域
④ ブドウにおける温暖化の影響評価
⑤ 温暖化がモモ、クリの凍害発生に及 ぼす影響評価
⑥ ニホンナシの枝幹障害発生要因の解 明および影響評価
⑦ 資料収集・調査・解析等による高温 障害発生限界温度策定
2) 温暖化及び二酸化炭素濃度上昇が野菜 及び花生産に及ぼす影響評価
① 温暖化・二酸化炭素ガス濃度上昇が キャベツ・レタス・ホウレンソウなど の 1 次生産力に及ぼす影響評価モデル の開発
② 温暖化が高温期キャベツ・レタス・
ホウレンソウの収量・品質やイチゴの 花成、夏秋露地ギク生産に及ぼす影響 評価
③ 事例データベースや品目別影響評価 モデルの統合による温暖化影響評価シ ステムの開発
3) 秋冬季温暖化条件下での茶の減収要因 解明と生産安定技術の開発
① 秋冬期高気温による一番茶減収の証 明と減収原因の解明
② 秋冬期温暖化条件下におけるチャ安 定生産技術の開発
福岡県農業総合試 験場
岐阜県中山間農業 研究所
栃木県農業試験場 宇都宮大学
野菜茶業研究所
野菜茶業研究所
東北農業研究セン ター
近畿中国四国農業 研究センター 岩手県農業研究セ ンター
群馬県農業技術セ ンター
長野県野菜花き試 験場
中央農業総合研究 センター
野菜茶業研究所
沖縄県農業研究セ ンター
沖縄県農業研究セ ンター
野菜茶業研究所
果樹部 中津川支所 園芸技術部 農学部
野菜生産技術研究 領域
業務用野菜研究地 チーム
寒冷地野菜花き研 究チーム
環境保全型野菜研 究チーム
園芸研究室
高冷地野菜研究セ ンター
野菜部・佐久支場
農業気象災害研究 チーム
茶施肥削減技術研 究チーム
名護支所 名護支所
茶施肥削減技術研 究チーム
4) 果樹における影響評価に基づく適応技 術の提示
① 晩霜害の危険度評価に基づく効率的 な防霜対策の開発
② 晩霜害の危険度評価に基づく効率的 な防霜対策の実証
③ 樹体の凍害・耐凍性の簡易的早期判 定法の開発
④ 凍害の危険度評価に基づく被害防止 技術の開発
⑤ ミカンキジラミ幼虫の耐寒性および 発育速度の解明
⑥ 強樹勢中間台木利用によるカンキツ グリーニング病の被害軽減技術の開発
⑦ チャノキイロアザミウマ新規系統の 判別技術の開発
5) 温暖化が野菜・花・茶の生産と虫害発 生に及ぼす影響評価と適応技術の提示
① 春キャベツの花成・抽台に及ぼす温 暖化影響評価と適応技術の開発
② 温暖化がトマト着果不良に及ぼす影 響評価と着果安定と障害果発生抑制技 術の開発
③ 温暖化がパプリカの着果不良に及ぼ す影響評価と着果安定化技術の開発
④ コナガの発生分布と発生量に与える 影響評価と発生予察および防除対策
⑤ 温暖化地域におけるチャ芽の耐凍性 状況と秋冬期防霜法の提示
6) 果樹の樹体及び果実の生理障害軽減技 術の開発
① ナシの発芽不良をもたらす樹体条件 の解明と樹体管理改善による軽減技術 の開発
② ナシの発芽不良をもたらす温度条件 の解明と樹体温制御技術の開発
果樹研究所
福島県農業総合セ ンター
筑波大学
長野県果樹試験場 果樹研究所 果樹研究所 果樹研究所
神奈川県農業技術 センター、三浦半 島地区事務所 野菜茶業研究所
野菜茶業研究所
北海道農業研究セ ンター
鹿児島県農業総合 開発センター
熊本県農業研究セ ンター
鹿児島県農業総合 開発センター
果 樹 温 暖 化 研 究 チーム
果樹研究所栽培科
果樹生産利用学研 究室
栽培部
カンキツグリーニ ング病研究チーム カンキツグリーニ ング病研究チーム 果樹害虫研究チー ム
野菜作物研究部
高収益施設野菜研 究チーム
野 菜 ゲ ノ ム 研 究 チーム
バレイショ栽培技 術研究チーム 大隅支場
落葉果樹研究室
北薩分場