公民科学習指導案
「 生徒の学習活動」の工夫に着 目して
は じめ に
高等学校 の公民科 で は,終始,教 師が説明 を す る授業 にな りが ちであ る。実際 には現在 の生 徒 たちの生活や これか らの社会生活 と密接 な関 係 のあ る学習 内容 であるに もかかわ らず,生徒 たちは学習内容 を,教科書 の なかの事柄 ,あ る い は,すで に確立 されていて 自分 たちは受 け入 れ る しか ない事柄 と捉 えている場合 も多 い。
生徒 たちが学習内容 を自分 の生活 とかかわ り の深 い もの だ と理解 で きる よ うになるため に,
どの ような工夫 をすれば よいだろ うか。本稿 で は, この 問題 を学 習指 導 案 レベ ルで検 討 した
い。
学習指導案 の項 目を,基本 的 な学習指導案 の例 でみ る と,横 の欄 は
,
「指導 内容」
「生徒 の学習鈴木 そ よ子
活動
」
「指導上 の留意点」 に分 け られ る。 また, 縦 の欄 は 「導入」
「展 開」
「まとめ」 に区分 され る。学習指導案 の 「指導 内容」 は教科書 に沿 っ てほぼ確 定 してい る もの と見 て,
「生徒 の学 習 活動」 に手 を加 えるこ とに よって,生徒 が学習 内容 を自分 の身近 な問題 として捉 え られ るため に, どの ような工夫 がで きるか を,指導案2例 に即 して述べ る。本稿 で資料 とす る学 習指 導案 は本 学 の学 生 が,教育実習 における研 究授業 のため に作成 し た ものである。
1 「政治 ・経済」学習指導案
まず ,最初 の検討対象 とす る学習指導案 は資 料1「公 民科 『政 治 ・経 済』 学習指 導案」 で あ
る。
資料 1 「 公民科 『 政治 ・経済』学習指導案」
公民科 「政治 ・経済」学習指導案
指導教諭
〇〇〇〇
教育実習生 △△△
1.日時 2006年6月15日 (木) 第4校時 2.指導学級
3
年5
組3.
指導教科書 『政治 ・経済』実教 出版 4.単元名 金融 と財政 の役割5.単元 の 目標 信用創造 な どの金融 を学ぶ上 での基本事項 を理解す る とともに,金融政策 ・財 政 政策 は何 を 目的 に行 われて い るのか理解 す る。 また,政府 の税 金 の仕 組 み,読
6.単 元 の指導 計 画 5時 間 (1) 中央 銀行 の働 き (2)金 融 と金融機 関 (3)銀行 業 務 と信 用 創 造 (4)金 融 政策 の役 割 ・ (5)財 政 の意味 (6)財 政 政 策 の役 割 (7)予 算 と財 政投 融 資 ・ (8)税 金 の種類 と特 徴 (9)歳 入 ・歳 出 と国債
I1時 間 1時 間
・1時 間 1時 間‑本 時
7.
本 時 の 目標 ・税 金 の種 類 と,直 間比 率 の 内訳 を学 ぶ。・歳 入 と歳 出 にお け る国債 の 関係 を学 ぶ。
・日本 の財 政 の現 状 を学 ぶ。
・財 政法 を通 して国債 の種 類 と用 途 を学 ぶ。
8.
本 時 の評価 法 ・税 金 の種類 と使 われ方 , 内訳 を知 る こ とが で きたか 。・歳 入 ・歳 出 の用 途 が わか ったか。
・日本 の 国債発 行 残 高 を知 り, 日本 の財 政現 状 が わ か ったか。
9.
本 時 の展 開過程 指導内容 生徒の学習活動 指導上の留意点
導入 「税金を納めている自覚があるか?」 発問に対 して答えさせる○ 指 名 して答 え させ (5分) 財政についての関心 を持たせるoとい う発間をして,本時行 う税金 と るo
展 開 1.税金の種類 と特徴 補助プリン トの空欄 に記入させ るo 生徒の反応 を見 なが 直接 税 と間接税 の意味 を説 明 また,口頭の説明で も重要な部分は ら,説明が早 くな り
し,直間比率の内訳 を教 える0
2.(1)歳入 と歳出歳入 と歳出と国債まず,歳入 .歳出をプリン トを 補助 プリン トの空欄 に記入 させる○メモ させるo す ぎないように心が項 目ごとに少 しの間けるo 使い確認するo 歳出において 「社会保障 とは ?」, を取 って,生徒の理 先ほど学んだ税金収入が歳入に 「歳出の2番 目に多いのは何か?」 解 を促 し, 確 認 す
お いて どの程度 なのか を説明 という発間に答えさせるo 発間は,複数の生徒る○
し,残 りを国債で賄 っていると 社会保障 .国債費 .地域財政の歳出 (40分) いうことを学ぶ○ 3項 目を,プリン トを使い理解 させ
歳 出においては,3つの歳出項 る○ に問いかけ,生徒の
(2)国債依存度歳入 .歳出の話か ら,実際 にど グラフに意識 を集中させ,変化す る 考 えさせ る○グラフは,今 どこを の程度,財政が国債 に依存 をし 98年度 を境 に,その前後の違い を し 見 ているのか を何度 て きているのか と,それがいつ つか りと読み取 らせ るoバブル を境 か確認 して,ついて か ら増 えたのか を,国債依存度 に依存 し始めた とい うことを知 るo これない生徒が いな
のグラフを読み取 らせ なが ら理 解 させるo
(3)国債日本の財政 に村する国債依存度 補助 プ リン トの空欄 に記入 させ る○また,説明の過程で板書を写 させる○ 板書 は色分 けを し,い ようにするo か ら現状が危機 的状況であるこ 「日本の国債依存度 は どの くらいあ 視覚的 に も理解で き とを考 えさせる○ るか?」 とい う発間をする○ るように工夫す る○
財政法 を読み,その内容の把握と,2種類の国債 を数 える○ 財政法の条文 を読 ませるo
まとめ 今 日の内容がわかつたかを確認す る 全体 を通 して,わか らない ことがあ
政治 ・経済 授業 プ リン ト
4
<⑤ 金融 と財政 と役割 > 教科書P97‑
1
.税金の種類 と特徴教育実習生 △△△
・納税者 と負担者が異 なる税金。消費税 ,酒税 な ど。
・納税者 と負担者が同 じ税金。所得税 な ど。
<直間比率の内訳 (2004年度)>
相続税 揮発油税
∴ ∴ ∴ ∴ ニー
③ ̲⊥ 税 法人税 消費税 1その他2.1%
32.1% 21.3% 21.6%
直接税 間j妾税
3.歳入 と歳出 と国債
その他の税 10.9%(8.6兆)
④ 所得税1(16.38%兆) (法 人税l9.l.56%兆) (消費税l9l.4兆).1% ◆
公債金収入 税金収入
ー 44.6% (36.5兆)→ 50.8% (41.7兆)
公 共事業 9.5% (7.8兆)
(2) 国債 依存 度 ‑ ・歳 入 に占め る公 債 費 の割合 の こ と
5 0 5 0 5 05 0 3 3 2 2 1 1 国債 発 行 額 ( 兆円)
(3
) 国債* 日本 の借 金 総 額
⑥
公 債 費 の割合 の こ と
国債依 存度 ( %) 05 05 05 0 50 54 43 32 2 11 50
1 9 9 0 9 1 9 2 9 3 9 4 9 5 9 6 9 7 9 8 9 9 0 0 0 1 0 2 0 3 2 0 0 4 ( 年 度 )
これ は 国 民 一 人 当 た り⑦ 金 して い る こ とに な る。 )
日本 人 の貯 蓄 が⑧
1
あ るか ら借 金 して い る。
‑ い ざって時 は, 国 は国民 の資 産 で借 金 を返 そ う と してい る !!
<財政法>
4
条 『国の歳 出は,公債又 は借入 金以外 の歳入 を以 って,その財 源 と しなけれ ば な らない。但 し, 公 共事 業 費 , 出資 金 及 び貸 付 金 の財 源 につ い て は, 国会 の議 決 を経 た金 額 の範 囲 内 で,公 債 を発 行 し又 は借 入金 をなす こ とがで きる。』5
条 『すべ て,公債 の発行 につ い て は, 日本 銀行 に これ を引 き受 け させ ,又 ,借 入金 の借 入 につ い て は, 日本 銀行 か らこれ を借 り入 れ て は な らない。但 し,特 別 の事 由が あ る場 合 にお い て, 国 会 の議 決 を経 た金額 の範 囲内で は, この限 りで はない。』・国民 の資 産 と して使 われ る,公 共事 業用 の 国債
・ ・歳 入不 足 の補 完用 国債 。 基本 的 には発 行 禁止 。
‑ 毎 年 ,特例 法 で発 行 (‑特 例 国債 )
本時の展開 修正版 (*が手を入れた箇所) 過
程 指導内容 生徒の学習活動 指導上の留意点
導 *生徒が納めている税金 *自分たちが納めている税金,知 ・指名 して答 えさせるo 入 *家族が納めている税金 つている税金の名称 をあげるo *生徒があげた名称 をメモ的
5 ・本時 に行 う税金 と財政について *で きれば,その税金の簡単な説 に板書するo
A 関心 を持たせるo 明 もするo
展 1. 税金の種類 と特徴 *竪琴塑型,塾些撃墜,塗壁昼型 ・生徒の反応 を見なが ら,説
・直接税 と間接税の意味 をプリン トの空欄 に記入するo 明が早 くな りす ぎないよう
・直間比率の内訳
2.歳入と歳出 と国債 *税収 と歳入の違い と差額 を理解解する○また,それぞれの基本的な遠いと,税収全体 に占める割合 を理 *家計 の レベ ル に置 き換 えに心がける○
(1)歳入 と歳出 する○ て,歳入 と本来の収入の差
*歳入に占める税収の割合 *塑型昼 をプリン トの歳入の欄に 額があることを明確 に把握
・歳入 .歳出をプリン トで確認 記入するo させるo
(家計になぞらえる) ・歳 出 にお い て 「社 会 保 障 と ・発問は,複数の生徒 に問い
・歳入に占める税収 と国債の割 は ?」
,
「歳出の2番 目に多いの かけ,生徒の集中力 を保つ令 は何 か ?」 ((9国債費) とい う と共に,考えさせ るo
・歳出における3項 目 発間に答える○ *家計でいえば,借金 を返済 開 (*社会保障 .地域財政の詳 *この財政状況を家計でみるとど するために,借金 を してい
義
A (2)細は次回に譲る)国債依存度 ・グラフに意識 を集中させ,変化ういう状況かを考える〇 *なぜ,バブルを境 に依存度せるoる状態 とい うことを理解 さ
*前B]の国債 に関する説明を踏 する98年度 を境 に,その前後の を強めたのかを考 えさせた
まえて, 違いをしっか りと読み取るoバ いo
・国家財政に占める由債依存度
(3)国債 ・プリントの空祁喧 塗壁 に記入すで板書を写す〇ことを知る○また,説明の過程 *国債のために歳入と歳出が考えさせたいo
・国債依存度の高さゆえの国家 るo 膨 らんでいる○この政治的
財政の危機的状況 ・財政法の条文を読む○ 判断をどうみるかという点
・財政法と2種類の国債 塾垂堅堅旦昼 ,塾整至国選 を記入す で意見交換ができる雰囲気
る○ を作る○
ま
と ・今 日のポイントの確認 ・全体を通 して,わからないこと *まとめる際に,他国の国家 め ・自分たちの税金の使われ方 と, があれば質問をする○ 財政 と比較 して,日本が特 5 国債依存度を通 じて財政‑の関 *財政を巡る自分の意見を用紙に 殊な状況にあることを伝え
2.「現代社会」学習指導案
次 に検討対 象 とす る学習指導案 は,資料
2
「公民科 『現代社 会』学習指導案」 であ る。資料 2 「 公民科 『 現代社会』学習指導案」
1.日時 2.指導学級
3.
使用教科書 4./J、単元5.
小 単元 の 目標6.指導計 画
公民科 (現代社会)学習指導案
△△県立△△△高等学校 指導教諭
〇〇 〇
授 業担 当
****
平成
1 7
年6
月1 6
日 木曜 日1
限1 5HR
在籍4 2
名現代 社会 (東京書籍 ) フォー ラム現代社会
2 0 0 5
(とうほ う) 変化 す る 日本経済第二次 世界大 戟後 の
GHQ
に よる経 済 の民主化,1 9 5 0
年代 半 ば に迎 えた高度経 済 成 長期 ,経 済大 国 とな った 日本 の産業構 造 の転 換 ,経 済 のバ ブル化 とバ ブル崩 壊 後 の 日本 経 済 ,及 び現 在 の 日本 経 済状 況 につ い ての理解 を深 め る。 さ らに,日々変化 している経 済が私 たちに身近 な ものであ る と認識す る。
6時 間 (1)高度経済成長 と産業構造 の転換 ‑ 1時 間
(2
)経 済のバ ブル化 とその崩壊 ・・2
時 間 ‑ 本 時1/ 2 (3
) 日本 の財政 問題 ‑・1
時 間(4)金融 の 自由化 と国際化 ・ ・1時 間
(5
) 中小企業 と農業 ・・1
時 間7.本時の 目標 前 回の授 業 の グループ ワー クを通 して,企業 の経 営戦略 と して多 くの企業 が海外 進 出 を行 ってい る こ とを学習 した。本 時 で は,海外 進 出 と為 替変動 の関連性 , プ ラザ合意 に よる円高が もた ら した 日本経 済‑ の影響 と金融 政策 を中心 に,経 済 の バ ブル化 と崩壊後 の 日本経 済の様子 を理解す る。
8.
指導過程過程 教 師の指導 内容 生徒 の学習活動 指 導上 の留意点
導入 ・前 回の授 業 の グループ ワー ク ,ユ ・前 回の授 業 で使用 した ・海外 進 出,現地生産 の現状 を ニ クロの事例 を振 り返 る〇
・為替 とは何 か を説 明す るo プ リン トを見直す○ 確認 させ るo
展 開 ・為替の変動が経済に与える影響 を, ・説明 を聞 きなが らプ リ ・ 「為替の変動 は経済を変える」
用 意 した プ リン トを使用 し板 書 し ン トの空欄箇 所 を記 入 と強調 してお くo
なが ら説 明す る○ ・教科書 の グラ フに注 目してい く〇 ・日本 が輸 出依存 国で あ るこ と
・為 替 とは も伝 える○
・なぜ変動 す るのか ・空欄 以外 に も必 要 であ る と思
・円高 .円安 の影響
・教科書92ペ ー ジ,149ペ ージの グ ・9意 を促 す〇つた所 は メモ をす る ように注2ページは 「海外生産比率上
ラフも参考 にす る○ ・以後 もプ リン トの空欄す る〇 1制 」 とい う と こ ろ に注 意 す49ペ ー ジは 「変動 為替相場
<プラザ合意 >・背景 .EI的 .経過 か ら, プ ラザ合 ・プ ラザ合意 の特徴 的 な為替 のる〇 意が これ までの 日本経 済 を変 えた 箇所 を埋 め てい く作業 変動 「人為 的 に変動 させ た
」
とい うこ との内容 と, プラザ合意 に よって 日本 の企 業や経 済が どう 変化 したのか説 明す る (円高 の影 響 は)0
一もう一度 ,教科書149ペ ー ジの グ ・教科書 の グ ラフに注 目をす る〇 ・今度 は1とい うこ とに注意す る〇985年 か ら急激 な円高
ラフを見 させ るO す るo になっている ことを確認す る
・ここで グルー プワー クを行 う0 日 ・班 にな り,問題 につい ・どんな小 さな こ とで も良いの
本企業 と日本政府 の2つ に分 け, て相 談 し合 い,何 をす ・公 定歩合上 げ下 げ に よる経 済で,真 剣 に考 えて もらう〇 7人 1班 で, どち らかの立場 で円
高 (プラザ合意)への対応 を考 え, 答 えて もらうo
<経済のバ ブル化 >・公 定歩合 とは何 か〇・フ ォー ラム119ペ ージ4の グラフ ・プ リン トの横 に簡潔 にるべ きか を考 える〇
メモ を とる○ 効 果 を板書す る
・フォー ラムの グラフに ・公 定歩合 が景気 をコ ン トロー
で景気動 向 と公定歩合の関係 を知らせ るo ・公定歩合 の説 明の とき注 目す る〇 ルす る こと○
・円高不況 か ら,公 定歩合 を下 げたこ とに よって引 き起 こつた経 済の ・土 地 の神話 で地価 が高 か つた
バ ブル化 について説明す る〇・金融政策・財 テ ク
<バ ブル崩壊 >・なぜ公定歩合 を上 げ,地価 .株価 ・時 間 を掛 けず適切 に説 明 してこ とをイメージ させ るo
が暴落 し,バ ブル崩壊 とな ったのか,その経緯 を説 明 し,崩壊 となった要 因 を黒板 に箇条書 き しながらまとめ る〇 に とつた メモ を参考 に ・デ フ レスパ イラル に関 して フい きたい〇
・崩壊後 の 日本経済 す るo
・不 良債権
・貸 し渋 り
・デ フ レスパ イラル オー ラム140ペ ー ジ参照
ま とめ ・バ ブル経済 を経 て もなお,今 日の ・再度, グルー プワー ク
私 たちに残 された課題 はあ ま りにった通 り,企業経営 のあ り方次 第で も経 済 は良 くなるのだ と投 げかけるoも大 きいが, グループワー クでや の プ リン トを見 るo
現代 社 会 プ リン ト
円高 ・円安 にお け る輸 出 ・輸 入
☆ 円高 (円 の価値 が高 い) ‑ ドル安 1ドル100 円
2万 ドル
をア メ リカ に 輸 出
1ドル50円 ど" 1
これ まで2万 ドルで買 えて い た もの
が、 4万 ドル払 わ な けれ ば買 え ない。 一 貫 わ な くな る。
(7 ,ll)*)
☆ 円高 (円 の価値 が 高 い) ‑ ドル高 1ドル100 円
rw ‑I‑U‑州≠毒
2万 ドル
1ドル2∝)円
これ まで2万 ドルで買 っていた ものが、
1万 ドル払 えば買 う こ とが で きる。 ‑ 買 うよ うに な る。
(ア メ リカ) 現代社会
プラザ合意 ・・・為替 レー トに関する合意(1985 922)
<背景>
1980年代前半 「円安 (ドル高)日本からの輸出拡大」アメリカ‑景気の後退 (アメリカ) レーガン大統領
レーガノミノクス 「強いアメリカ ・強い ドル」を目指 した
(アメリカ)「
(日本) 「対米貿易収支黒字」
(アメリカ) 「景気の低迷は日本の貿易黒字にある」 日本政掛 こ主張
<日的>
G5(日 ・米 ・英 ・仏 ・独) ‑ ・中央銀行総数会議 国際社会 ・国際協調 における
「アメリカの対日貿易収支の と日本の内需拡大による 」
<経過 >
「 」 協調介入 ‑ ・各国総数による為替相場のコン トロール 1985年1ドル235円 (1日で20円下請)
1986年1ドル150円台 急速な円高 一
企業の海外進出 と現地生産 ‑ グル‑7'ヮ‑ク
< 日本企業 ・日本政府の対応>
堅塁
鮎 牛 肉
1トン 米 ドルで5万 ドル を 日本 に輸 入1ドル100円 1ドル50円
500万 円
これ まで 弧 万 円で買 っていた ものが、 ー 買 うよ うに な る。
250万 円払 えば買 うこ とが で きる。
(ア メ リカ) 1ドル100円
500 万 円
1ドル200円
これ まで 弧 万 円で買 っていた ものが、
1000万 円払 わ なけれ ば買 え ない. ‑ 買 わ な くな る。
円高の影響
・輸出に 一 輪人に
・海外進出 ・ ‑ リス トラ ・不労者の増加
・国内の産業規模の縮小 一 国内の
・安い輸入品に合わせて日本製晶 も安 くする 一 国内の物価が
円安の影響
・輸入に ‑‑輸出に
・輸入製品が古 くなる一 国内の物価が
☆ 経 済 の バ ブ ル 化 ・・I (日本政府)国内を潤すための金融政策 (中央銀行が金融機関に貸し出す際の利子率)の
(1987年 ) %一 %
・低金利 ‑ 資金調達 しやすい
・内需拡大
・公共事業投資
住宅および都市開発事業の促進
‑ 通培丑の増大 ・金融緩和 1
銀行にお金が余る に融資 に融資
不動産バブル (「土地の神話」23区の地価でアメリカ全土が只えるほど)
☆ バ ブ ル 崩 壊
不動産バブルの暴走 ‑ 公定歩合の 大蔵省(1990̲3)銀行 に 「
土地供給者の増大
株価 ピーク時38,915円‑ 2万円前後 [
バブルの崩壊
̲ (1989年 )一 %
」 (金融引 き締め)
1
不良債権の増大 ・貸 し渋 り ・デフレスパ イラル
指導過程 修正版 (*が手 を入 れた箇所 )
過程 教 師の指導 内容 生徒 の学習活動 指導上 の留意点
導入 ・前 回の授 業 の グループワー ク .ユ ・前 回の授 業 で使用 した I.海外 進 出,現地生産 の現状 を ニ クロの事例
・為替 とは何 か プ リン トを見直す○ 確認 させ るo
展 開 ・為替の変動が経済 に与 える影響○ *プ リン トに記入 しなが ・ 「為替の変動は経済 を変える」
(プ リン ト使用) ら, 円高 .円安 に よっ と強調○
・為替 とは て,輸 出 .輸 入 に与 え ・日本が輸 出依存 国であ る こ と
・なぜ変動す るのか る影響 を具体 的 な金額 も伝 える○
・円高 .円安 の影響
<プ ラザ合意 >・プラザ合意 の背景 .目的 .経過 ・以後 もプ リン トの空欄で把握す る〇 ・空欄 以外 も必 要事項 はメモす・プラザ合意 の特徴 的 な為替 のる ように〇
・プ ラザ合意 に よる 日本企業 や経済 箇所 を埋 め てい く作 業 変動 「人為 的 に変動 させ た」
の変化 (円高 の影響) をす るo とい うことに注意す る○
*教科書92ペ ー ジ,149ペ ー ジの グ *教科書 の グラフか ら, *92ページは 「海外生産比率」,
ラフ
・グループワー ク
<経済のバ ブル化 >・公定歩合 とは何 か○ プラダ合意前後 の変化 149ペ ージは 「変動為替相場 を読 み取 る○
*
7人1班 で, 日本企業 ・どんな小 さな こ とで も良いの制」 と,急激 な円高 に注意する〇と日本 政府 の2つ に分 け, どち らかの立場 で 円高 (プ ラザ 合 意 ) へ の対応 を考え,答える〇
・プ リン トの横 に簡潔 に ・公 定歩合上 げ下 げ に よる経 済で,真剣 に考 えて もらう〇
*バ ブル を象徴 す る写真 や資料 メモ を とる○ 効果 を板書す るo
・景気動 向 と公 定歩合 の関係 (フ ォ ‑フ ォー ラムの グラ フに ・公 定歩合が景気 をコ ン トロー
‑ ラム119ペー ジ4の グラフ) *班 ご とに当時 の政府 だ注 目す る○ ルす る ことo
・経 済のバ ブル化 *バ ブル化が 円高不 況 か ら,公
・金融政策 走歩合 を下 げた こ とに よって
一財 テ ク
<バ ブル崩壊 >・公 定歩合 を上 げた理 由, *土 地の神 話 で地価 が高 か つた*班 ご との意見 をコンパ ク トに例 を挙 げる○ (引 き起 こされ た こ とを説 明する○ 写真 や資料 )
・結果 と しての地価 .株価 の暴落 つた ら, どの よ うな判 ・デ フ レスパ イラル に関 して フ発表す る〇
・バ ブル崩壊 の経緯 と要因 断 を したか を考 えて,
・崩壊後 の 日本経済・不 良債権 発表す る○
・貸 し渋 り
・デ フ レスパ イラル オー ラム140ペ ージ参照
ま とめ ・バ ブル経済 を経 て もなお,今 日の ・再度 , グルー プ ワー ク
3.
「経済 ・政治」学習指導案 について実習生の作成 した学習指導案 は,高校生が 日 常生活のなかでほ とん ど関心 を抱 いていないで あろう 「税金 と国家財政」の問題 を,具体 的な 金額や割合,基本 的な概念の丁寧 な説明によっ て,わか りやす く構成 している。
まず,税金の種類 を説明 し,その内訳 の比率 を紹介す る。その税金比率が歳入 に占める割合 を帯 グラフで示す ことによって,無理 な く国債 費収入の大 きさが飲み込める。
そ して,国債の発行金額 と依存度が どの よう に変化 して きたのか を折 れ線 グラフと棒 グラフ で的確 に示す。そ して, これが生徒 たち自身 と どう関わるのか を考 える方向で展開 している。
5 0
分 とい う時間のなかで,ポイ ン トを押 さえ なが ら基礎的情報 をきちん と伝 える授業構成 に なっている。書 き込みので きるプ リン トも有効 に使 われている。本時の題材 を,生徒が よ り身近 な問題 として 捉 えるために 「生徒 の学習活動」 内容 としてア ドバ イス した ものが , 「本 時 の展 開 修 正版
」
である。
「導 入」 についてみ る と,本時 の指導内容 に 関心 を持 たせ る意図 として, 自分 たちの納 めて いる税金名,家族 の納 めいている税金名 を,坐 徒が発言するように し,生徒 1人が
1
年 間に納 めてい る消費税額 の例 も簡単 に出 してお くと, その後 の金額 を見 る伏線 として役立つ。「展 開」 では,国家財政 の歳入,歳 出 を見 る 際 に,家計 に置 き換 えた説明が加 わる と,生徒 は比較 しなが ら理解 で きるので は ない だ ろ う か。特 に
,
「国債費」 につ いて, これ を家計 に た とえる と,
「借 金」 に当 たる とい うこ とをス トレー トに理解で きる。借金 を返済するために, 借金 を重 ねている家計 と, 日本 の国家財政の現 状 を重 なって理解で きる。「まとめ」 では,本時のポイ ン トを整理す る と同時 に,この財政状況 をどう見 るか とい う点
について,生徒 たちの考 えを発言で きる場 を設 けたい。 この ようなテーマでは,意見交流が大 切 になるだろう。
4.
「現代社会」学習指導案 について実習生の作成 した学習指導案では,現在 の経 済状況 に も色濃 く影響 を与 えているバ ブル経済 を授業の題材 とし,その経済的状況の特質 を理 解す ることを目標 としている。生徒 の経験 した ことの ないあの時期 の始 ま りと展 開 と終蔦 を的 確 に説明 している。 また,用意 したプ リン トも 為替 の問題 について例示 した ものや,歴史的展 開のポイン トをわか りやす く書 き込み式 に した もので,授業 の理解 を十分助 ける もの となって いる。
本時の題材 を,生徒が よ り身近 な問題 として 捉 えるため に
,
「生徒 の学習活動」 内容 として ア ドバ イス した ものが , 「指 導過程 修 正版 」 である。「展 開」 で は生徒 が為替 の変動 による輸 出入 の変動 を見 ることになるので,その意味 を把握 で きるこ とをポイ ン トと して押 さえる。 また, 教科書 の グラフの読み取 り, グループでの話 し 合 いな ど,変化 のある 「生徒 の学習活動」 を構 成 してい るので,(プラザ合意 )についての話 し合 い を,(バ ブル崩壊 )につ い て も生 か し, 自分 たちが当時の政府 だった ら, どの ような判 断 をす るのか を,班 ごとに話 して発表で きると, 発想が広が るのではないだろうか。
まとめ
本学の教職課程では 「教科教育法」や 「教職論」
の授業で模擬授業 をし,学習指導案 を提出 してい る。 また,教育実習校での研究授業の学習指導案 も提出 している。今後,この ような形で蓄積する ことが,教職課程の財産にもなるだろう。
指導案 の入力 に当たって,情報科学科 ・佐藤 亜希子 さんの協力 を得 た。感謝 したい。