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線形代数学Ⅲ 参考資料 5 演習問題解答

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Academic year: 2021

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(1)

線形代数学Ⅲ 参考資料 5 演習問題解答

2021

年度前期

工学部・未来科学部

2

情報メディア学科 他

(

金曜

5

/ 2803

教室

)

担当

:

原 隆

(

津田塾大学学芸大学数学科・准教授

)

■演習問題解答  

演習問題

5-1.

. (1) a=









2 6

1 6

1 6









 ,b=









 0

1

2

1 2









 ,c=









1

3

1 3

1 3









が正規直交基底となれば良い。ここで

∥a∥2=a·a= 2

6 2

+ 1

6 2

+ 1

6 2

= 4 + 1 + 1 6 = 1,

b2=b·b= 02+

1

2 2

+ 1

2 2

= 0 + 1 + 1 2 = 1,

c2=c·c=

1

3 2

+ 1

3 2

+ 1

3 2

= 1 + 1 + 1

3 = 1

であるから、

a,b,c

はそれぞれ

1

である。また

a·b= 2

6·0 + 1

6 ·

1

2

+ 1

6 · 1

2 = 0, b·c= 0·

1

3

+

1

2

· 1

3+ 1

2 · 1

3 = 0, a·c= 2

6·

1

3

+ 1

6 · 1

3 + 1

6 · 1

3 = 0

より

a,b,c

はどの

2

つも互いに直交している。以上より

a,b,c

が正規直交基底となる

ことが示されたので、行列

(a b c) =







2

6 0 1

3

1

6 1

2

1 3

1 6

1 2

1 3







は直交行列である。

(2) d =



cosφ cosθsinφ sinθsinφ



, f =



sinφ cosθcosφ sinθcosφ



, c =



 0

sinθ cosθ



が正規直交基底となれば良い。

(2)

ここで

∥d∥2=d·d= cos2φ+ (cosθsinφ)2+ (sinθsinφ)2

= cos2φ+ sin2φ

:1

(cos2θ+ sin2θ) = cos2φsin2φ= 1,

e2=e·e= (sinφ)2+ (cosθcosφ)2+ (sinθcosφ)2

= sin2φ+ cos2φ:1 (cos2θ+ sin2θ) = 1,

f2=f·f = 02+ (sinθ)2+ cos2θ= 1

であるから、

d,e,f

はそれぞれ

1

である。また

d·e= cosφ·(−sinφ) + (cosθsinφ)(cosθcosφ) + (sinθsinφ)(sinθcosφ)

=cosφsinφ+ cosφsinφ

:1 (cos2θ+ sin2θ) = 0,

e·f = (sinφ)·0 + (cosθcosφ)·(sinθ) + (sinθcosφ)·cosθ

= cosθsinθ(−cosφ+ cosφ) = 0,

e·f = cosφ·0 + (cosθsinφ)·(sinθ) + (sinθsinφ)·cosθ

= cosθsinθ(−sinφ+ sinφ) = 0

より

d,e,f

はどの

2

つも互いに直交している。以上より

d,e,f

が正規直交基底となる ことが示されたので、行列

(d e f) =



cosφ sinφ 0 cosθsinφ cosθcosφ sinθ sinθsinφ sinθcosφ cosθ



は直交行列

babababababababababababababababababab

である。

もちろん直交行列の定義通り

tAA=AtA =In

が成り立つことを直接計算しても良いが、

直交行列の各列ベクトル

(

または行ベクトル

)

が正規直交基底となっていること は非常に 重要な性質であるし、次の問題 Ⅱ

.

のようにそちらの性質を用いる方が計算が簡単な場合 も多いので、定義式を丸暗記ばかりでなく 直交行列は正規直交基底を並べたもの という認 識をしっかり持とう。

. (1) a=



a a a



,b=



−b

−b 0



,c=



−c

−c 2c



正規直交基底となればよい。ここで

a,b,c

が直 交していること

(

つまり

a·b=a·c=b·c= 0

となること

)

は容易に確認出来るので、

a2=a·a=a2+a2+a2= 3a2

∥b∥2=b·b= (−b)2+b2+ 02= 2b2,

c2=c·c= (−c)2+ (−c)2+ (2c)2= 6c2

が全て

1

となれば良い。したがって

(a, b, c) =

± 1

3 1

2 1

6

となる。

(3)

(2)

行ベクトル

d= (a 2a a), e= (b 0 b), f = (c −c c)

正規直交基底となればよい。

ここで

d,e,f

が直交していること

(

つまり

d·e=d·f =e·f = 0

となること

)

は容 易に確認出来るので、

d2=e·d=a2+ (2a)2+a2= 6a2

e2=e·e=b2+ 02+b2= 2b2,

∥f∥2=f ·f =c2+ (−c)2+c2= 3c2

が全て

1

となれば良い。したがって

(a, b, c) =

± 1

6 1

2 1

3

となる。

babababababababababababababababababab

A

が直交行列なら

tA

も直交行列であるため、

tA

の各列ベクトルは正規直交基底をなす。

ところが

tA

の列ベクトルは

A

の行ベクトル であるため、結局 直交行列の 行 ベクトル も正規直交基底をなす ことが従う。

問題

5-2.

(1)

ノルムの定義と内積の双線形性

(

分配法則

)

から

x+y2= (x+y)·(x+y) =x·x+x·y+y·x+y·y=x2+ 2x·y+y2 · · · ()

が成り立つ。この式を

x·y

について解くと

x·y= 1

2{∥x+y∥2− ∥x∥2− ∥y∥2}

が成り立つ。

(4)

余談 上記とまったく同様の計算により

xy2=x22x·y+y2 · · ·()

と計算出来るので、

(), ()

の両辺を加えて等式

x+y2+xy2= 2(x2+y2) · · · ()

を得るが、これは パップスの中線定理

Pappus’s parallelogram law

と実質的に等価 な式である。実際、下記の図に於いて

OA = x, OB = y, OM =

x+y 2

, AM =xy

2

となっているため、

()

より中線定理の等式

2(OM2+AM2) = 2 x+y

2

2+ xy

2 2

!

= 2 1

4∥x+y∥2 1

4∥x−y∥2

= 1

2 x+y2− ∥xy2()

= 1

2{2 x2+y2

}=OA2+OB2

が従う。

O

A

B M

x y x+2 y

xy 2

(2) (1)

より

x·y= 1

2{∥x+y2− ∥x2− ∥y2} · · ·() f(x)·f(y) = 1

2{∥f(x) +f(y)2− ∥f(x)∥2− ∥f(y)∥2}

= 1

2{∥f(x+y)∥2− ∥f(x)∥2− ∥f(y)∥2} · · ·(†)

であるから、任意のベクトルに対して

∥f(x)=x∥ · · · ()

が成り立つならば

f(x)·f(y)()

= 1

2{∥f(x+y)2− ∥f(x)2− ∥f(y)2}

()

= 1

2{∥x+y2− ∥x2− ∥y2}(=)x·y

が成り立つ。また、逆に任意のベクトルに対して

f(x)·f(y) =x·y · · · (⋆)

が成り立つな らば、特に

x=y

として等式

∥f(x)2=f(x)·f(x)(⋆)= x·x=x2

を得る。ノルムの定義から

∥f(x),x

はともに

0

以上の実数なので、結局

∥f(x)=x

が成り立つ。

(5)

(3)

合成変換の定義より

∥(g◦f)(x)∥定義= g f(x)(2)= ∥f(x)∥(2)= ∥x∥

が成り立つ

(2

番目の等号は直交変換

g

に対する

(2), 3

番目の等号は直交変換

f

に対する

(2)

を用いた

)

。従って合成変換

g◦f

(2)

の性質を満たすので、直交変換となる。

参照

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