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情報処理教育と計算機システムの研究利用

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Academic year: 2021

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情報処理教育と計算機システムの研究利用

商 科 短 期 大 学 部 永 星

1.はじめに

:& 'ロ

私は現在,所属する商科短期大学部で「計算機プログラミング

J

,教養部では非 常勤として「情報処理

1J

を担当しています.私はもともと文化系の人間で,道具 の

l

っとして計算機システムを利用していた関係で,情報処理教育を担当するに いたったものですから,経験談を述べるのもおこがましいところですが,感想程度 のものを,し、くつか述べてみたいと思います.

私が大学で学生として学んでいた時代は(そう昔でもないのですが) ,まだ,カ ードにパンチして,読み取り機に読み込ませる方法が主流でした.

TSS

端末も何 台かあるにはありましたが,常に理工系の学生が占領しており,たった 1 時間の 利用のために,何時間も前からチェックイ・ンしなければならないような環境でした.

また,マニュアルは読みにくく,不正確な表現のために何日も棒に振ることもあり ました.カードはミスパンチすると,破棄してその

l

枚に関しては初めからやり 直しですから,細心の注意を払ってタイプしたものです. もっとも,現在でも,演 習をさぼったため,エディターの使い方が分かっていない一部の学生さんは,間違 った部分の修正のために

l

行まるごと再タイプしているようです. (この手の失 敗は意外と多いようです)

その噴,パソコンは

PC98

シリーズの初期モデルがやっと出たばかりで,

8

イン チの

FD

BASIC

で書いたプログラムを保存して,仕事をしているつもりになって いました.それでも簡単な計算とか,シミュレーションはパソコンで充分でしたか ら,普段はこちらにお世話になっていました. しかし,現在のパソコンのスタンダ ードからいえば,

3040

倍も時聞がかかりましたから,終電の時聞が刻々と迫る中 での,実行結果待ちもしょっちゅうでした.ある夏の夜のこと,その日も終電の時 刻が迫る中,

20

分ほど友人と話をしながら結果を待っていました.プリンタの音が 聞 こ え て き た の で な ん と か 間 に 合 っ た , よ か っ た

J

と,ほっとして行ってみる と,なんとそこには,窓から入ってきた羽アリが複数,無惨にもプリンタに巻き込 まれており,結局,仕事は翌日まわしになったのでありました.

2.

現在の情報処理教育を取り巻く環境

現在,私が受け持つ計算機プログラミングでは,経済・商短の本館

4

階にある

‑ 22‑

(2)

端末

20

台を利用して,

FORTRAN

, 

COBOL

といったプログラミング演習を主に行ってい ます.私が赴任した

7

年前には,図書館の分館にわずか端末が

5

台という状況でした から,格段の進歩です. しかし,端末室設置時,たまたま懸案だった,パソコン室 (現在

PC98

シリーズ

30

台保有)の予算要求とのかねあいで,

FMR

のパソコンとして の機能はカットせざるを得ず,また,

UTS

が使えな

LMSP

のみの環境となりました.

これらの制約は,その後,研究・教育にとって,かなりのマイナスとなったことは 事実です.

片 淵 地 区 で は , ほ か に 同 じ く 本 館

4

階 に パ ソ コ ン 室 が 設 置 さ れ , パ ソ コ ン を 利 用した演習・研究等に利用されています.これら端末室並びにパソコン室は,経済 学部と商科短期大学部の共用設備として,昼夜を問わず有効利用されています.本 館には

2

階にも,パソコン室があり,現在

PC98

シリーズを

9

台保有しています.それ 以外では,オフコンのメルコム

80

,ワープロ

10

台 ,

PC8001

シリーズを

11

台を保有し ています.メルコムは,端末室が設置される前に,

FORTRAN.  COBOL

の教育用として 利用されていました.以前は,

OCR

で 読 み 込 ん だ プ ロ グ ラ ム を メ ル コ ム

80

で走ら せ て い ま し た が , 問 題 点 は , メ ル コ ム の 端 末 が2 台 し か な か っ た こ と と , 読 み 込 み エ ラ ー の 訂 正 だ け で , 今 の

TSS

環 境 を は る か に 下 回 る 高 率 の 悪 さ で し た . 端 末 室設置後は教育用としては,あまり利用されていません.

パソコン室ならびに端末室は,経済学部と商科短期大学部の合同電算委員会の管 理下に,ハード・ソフトの両面で,年々拡充されています.ただ,近年のソフトの 肥大化傾向で,

HDD

,拡張

RAM

といった付加的ハード面でのサポートが必要とされま すが,この点では,充分な予算を確保できないのが現状です"また,当初導入され た

VX

から最近の

DA

まで,機種的にもばらつきがあり,ゼミなどの少人数の教育をの ぞいて.

VX

で,付加装置なしのシステムに合わせた教育を行う必要があります. し たがって, コンパイラを用いた言語実習は,フロッピーベースでおこなうことがで きる,スモールモデルに限られますし,データベースはカード型,ワープロソフト は一太郎

Ver3

もしくは

dash

レベルとなります.

わ ず か な 台 数 の パ ソ コ ン で フ ロ ッ ピ ー 装 置 が

2

台どころか,メモリ

640K

す ら 実 装されていなかった,つ

L4. 5

年前を思えばずいぶん賛沢になったものです.今後,

付加装置のコストダウンがさらにすすみ,シリコンディスクなどが,基本モデルに 装 備 さ れ る よ う に な り , ソ フ ト も

ROM

で 供 給 さ れ る よ う に な る と , ハ ー ド よ り ソ フトのコスト負担の問題がクローズアップされるかも知れません.それも教育用パ ックとして,安価に提供されるようになれば,計算機システムのダウンサイジング は,情報処理教育の現場でもすすんでいくと思われます. したがって,汎用機は汎

‑ 23‑

(3)

用機でなければできないような仕事に利用されなければ,ならなくなるでしょう.

大学内及び大学問ネットワークやデータベースのホストとしての研究・教育利用が 促進されることと思われます.

現在,センターの端末室は,商科短期大学部での実習には,様々な理由で利用で き ま せ ん が , 非 常 勤 で 使 用 し て い る 第

l

端末室の統合化された教育システムは,

なかなか快適な環境を提供していると思います.片淵地区の端末室は,その点,端 末の台数的にも,機能的にもまだまだの感かあります.ただ,それらを割りヲ I

~、て

考えても,講義時間外の端末室の利用が,センタ一端末室に比べて少ないようです.

こ れ は 片 淵 地 区 の 端 末 室 が 本 館

4

階 に あ る た め , 管 理 が 難 し く , 通 常 施 錠 さ れ て おり,学生は,鍵を借りて自習しなければならない事もありますし,教官も,本館 以 外 の 研 究 室 の 人 は , わ ざ わ さ 足 を 運 ば な い よ う で す . 研 究 利 用 に は , や は り

l

研究室に

l

端末が理想でしょう.

3.

計算機情報システムの研究利用

片 淵 地 区 で は , 総 合 情 報 処 理 セ ン タ ー の 厚 意 で , 昨 年

7

月 に 電 子 メ ー ル 講 習 会 を,出張サービスで聞きました.当日は,必ずしも十分な勧誘をおこなわなかった にもかかわらず,経済・商科短期大学部あわせて十数名の参加をみました.都合が 悪 く て 参 加 で き な か っ た 方 か ら , 第

2

回 目 の 講 習 会 の 開 催 予 定 を 聞 か れ た こ と か らも,関心の高さはかなりのものだったと思います.講習会以降,すでに

3

4

名が 電子メールを利用するようになっており,

1992

年度から稼働する予定の片淵地区新 電話交換機システムの稼動を待って,利用したいという人が

10

名以上います.

片淵地区では,電子メール等のための

UNIX

は,モデムやターミナルアダプタを用 いて,公衆回線でアクセスする以外に方法がありません.そして,私がこれまで利 用してきた経験から,公衆回線の品質が著しく悪く,

2400

ボーでは実用的なデータ 通信が事実上不可能である,という現実かあります.現に,私はほとんど

1200

ボー で通信しています.センターニュースの

1991

12

12

日号では,新しい番号が利用 可能になった旨ありましたが,利用結果は旧来のものと大差ありませんでした.ま た,回線数の限られた内線を使ったデータ通信は,長時間の利用が音声通信の他の 業務の制約となる可能性があり,問題が残ります. しかし,こういった障害も片淵 地 区 の 新 し い 電 話 交 換 機 シ ス テ ム か 実 現 す れ ば , デ ー タ 通 信 用 の

INS

回線が利用 可能ですから,あるていど解決するはずです.

ここで,情報システムを利用することで研究にとってどのようなメリットがある のかについて,思いつくまま具体例をいくつかあげてみましょう.

‑ 24‑

(4)

)書信:国内・海外を問わず,確実で迅速な通信が可能.郵便のように日数が かかることはなく,途中で行方不明になることもない.費用は今のところ

O.

電 話のように,相手がかける先にいる必要はない.海外の場合,時差も関係なく通信 できる.

)論文:論文のように長いものは,ファイル転送で

UNIX

上のファイルに転送後,

電子メールで送る.転送できるものは,

MSDOS

のテキストファイルで,一太郎で書 いたもの,一般のワープロに打ったものをファイル・コンパートしたものでもよい.

このとき,気を付けることは,

十一一一一ーーー一一一一一ーーー守一一一一一一一‑‑‑一一一一一一ーーー一一一一一一一ー一一一一一一一一一ーーー』ー一一一一一+

特殊な罫線や飾り文字などを多用せず,行制御なども極力しない

エディタで書くつもりで,一般的な書体を心がけること

十一一一一一一一一一一一一一一ーーーー一一一一一一ー一ーー一ー一一一時一ーー一一一一一一『ー一一一一一一一一一ーー一一一一一一十

このようにすれば,一般的な記号だけでも,結構それらしく書けます.この原稿も,

転送後, メールで送ります.図などは諦めたほうがし、 L、かも知れません.

)バイナリファイル:有手順転送

CXMODEM

YMODEM)

で転送するか,

ISH

な どで,テキスト形式に変換したものを, メールで送ってもよい.

)データベース:富士通の

OS

である

MSP

につないで,九州大学や学術情報セ ンターのデータベースにアクセスできる.

これらのメリットはいうまでもないのですが,他大学の状況も含めて,意外に情 報システムを使いこなしている人は少ないようです. しかし,使っている人にとっ ては欠かせないものとなっています.

私の経験では,こういったシステムを使いこなせるようになるかどうかは,的確 なアドバイスをしてくれる人が,身近にいるかどうかにかかっているようです.こ の点,私は幸運でしたが,えてして,できる人は自分の利益にならない他の人にイ ンストールしたがらないものです.逆にいえば,それだけ情報システムを使いこな すメリットが大きいということでもあります.今はまだ,さほど普及していません から,参入するにはよい時期でしょう.普及がすすんでいけば,メリットも格段に 大きくなりますが,その分,パスに乗り遅れた代償は大きいものとなるでしょう.

‑ 25‑

参照

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