博士学位論文審査の要旨
【学位論文審査の要旨】
提出された学位論文「外部放射線治療における投与線量の不確かさ低減に関する研究」
は、水吸収線量の国家標準の確立と水吸収線量標準計測法の変更に伴うユーザ施設での水 吸収線量評価の変化に関する調査、ユーザ施設での水吸収線量評価の不確かさの要因解析 による計測法改善の提案、従来と異なるフラットニングフィルタを使用しない X 線ビーム の物理的解析による水吸収線量評価のための新たな補正項導入の提案、電子線の水吸収線 量トレーサビリティ確認のための郵送調査におけるガラス線量計による水吸収線量評価法 の確立、と多方向から外部放射線治療の精度向上に貢献する研究成果について記述してい る。
研究は自身の着想をもとに理論的に進められ、新たな補正係数決定のために多数のシミ ュレーションや実験を行い、多方向からの検証によってその有用性を明らかにしている。
これら研究成果の一部は国際学術誌、国内学術誌に掲載され、その独創性と有用性はすで に認められているところである。
平成29年9月7日に行った最終試験における口述試験および口頭試問では、研究成果に ついて理論的かつ内容が容易に理解できる構成でプレゼンテーションを行い、種々の質問 に対しても的確な判断で質問者の納得が得られる説明を行った。
以上から、試験担当者は一致して片寄哲朗君は首都大学東京大学院 人間健康科学研究 科放射線科学域の博士論文審査および所定の最終試験に合格したと判定し、博士(放射線 学)の学位を授与することが適当であると判断したことを報告する。