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下西二郎**西山宗弘** (昭和59年4月21日受理)

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(1)

   分母分離形2次元システムに対する Disturbance ・ Decoupledオブザーバの設計*

下西二郎**西山宗弘**

(昭和59年4月21日受理)

Disturbance−Decoupled Observer Design for Separable−Denominator 2−D Systems*

Jiro SmMoNism** and Munehi ro NisHiyAMA**

(Received April 21, 1984)

 [his paper is concerned with the problem of designing an observer for the Roesser state−space model with unknown disturbance where the transfer function of the model is assumed to be separable in denominator. [[he paper shows the minimal order for the existence of an observer and a necessary and sufficient condition for a minimal−order observer to decouple unknown disturbance. ln addition, a necessary and sufficient condition for a皿inimal−order observer to be stabilizable is examined. Finally, an algorithm is presellted for designing a disturbance decoupled observer.

1.緒

 2次元システムに対して幾つかの状態空間モデル1)〜3)

が提案されて以来,構造解析,実現閤題などの研究4) 一7)に 加えて,最近では2次元システムに対する逆システム8),

極配置9)一一12)非干渉化13)などの研究も見られるようになっ てきた。極配置および干渉化には状態フィードバックを必 要とするが,一般に状態は直接観測できないことから状態 観測器(オブザーバ)を構成することが必要となる。

 2次元システムに対するオブザーベの構成については,

雛元ら9)やStavroulakis 14)らの研究があるが,前者の方 法では最小次元オブザーバが必ずしも構成できないし,後 者の方法ではオブザーバの安定性が保障されないなど,未 解決の問題も残されている。更に,いずれの場合において も,被対象システムの入力は全て既知であると仮定されて いるが,実際的見地からは未知入力としての外乱が含まれ ることを考慮することが自然と考えられる。

 1次元システムの場合,未知入力を含むオブザーバの構 成法に.関して多くの研究が見られる15)、16)が,2次元シス

*第26回自動制御連合講演会(昭58年11月)にて一部発表

**電気主学科

テムに対するこの種の研究は見当らな.い。

 本論文では,未知入力としての外乱を含むあるクラスの Roesserモデルを対象とし,オブザーバが存在するための 十分条件を導出する。更に,安定で最小次元のオブザーバ を構成するアルゴリズムを示す。ここで,あるクラスの Roesserモデルとは,伝達関数の立場で分母が単変数の2 つの多項式の積で表現できるような分母分離形Roesserモ デルである。このモデルは安定判別が容易であるという利 点があり,ディジタルフィルタの設計など広く応用されて

いる17,18)。

 以下では,まず被対象システムを記述し,それに対する オブザーバを定義する。続いて,オブザーバの最小次元数 を明らかにすると共に,オブザーバが未知外乱をdecoupl−

ingできるための必要十分条件を導出する。次に,安定な オブザーバが構成できるための十分条件を与え,安定なオ ブザーバを構成するためのアルゴリズムを示す。

 最後に,本論文で用いる主な記法を述べると以下とな

る。

 Rnxm   :nxmの実行列の集合  In     :n次元単位行列

 MT, M+  :Mの転置および一般化逆行列

一一一@33 一

(2)

津山高専紀要第22号(1984)

s:

Range[M] :Mの値域 Null[M]  :Mの零空間

2.システムと問題記述

次式のRoesser形状態空間モデル3)を取り上げる

[重ll諸;]一[食1会II灘:1:]・[島]・(切

・農]醐       (、)

. (i, i・) 一 [ci c2] [1:# [11 li)) ]

ここで,xh (i,カ∈Rnは水平状態ベクトル, xV(i,の年R 3 は垂直状態ベクトル,配σ,の∈R「は既知入力,d(i,の∋Re は未知外乱,U(i,の∈RPは出力,さらに, Al, A2, A3,

A4, B1, B2, E1, E2, C1, C2は適当なサイズの既知なる 実行例をそれぞれ表す。但し,

rank[・・C・]畝叫匙]一・

を仮定しておく。

 ここで,外乱d(i,のは未知であるからオブザーバの入力 として用いることはできない。そこで,次の2次元システ ムをSのオブザーバとして考える*。

[zh(i+1,1 )zV (i, ]  +1)]一[=1鼠][離1]膿]匡ll;:ll]

       ・[E1&][蜘謡:]y(ちゴ)

So: @+闘[蔑]噛) (,)

隣:1:]一膿]隣1:;;]・[鑑]〃(i ・・)

ここで,zh(i,の∈RV, zV( ,の∈Rμはそれぞれオブザーバ S。の水平状態ベクトル及び垂直状態ベクトルであり,wh

(i,の∈Rn, tvv(i,の∈Rmはそれぞれxh(∫,の, xv(ゴ,のの 推定値となる出力ベクトルである。又,Tts T4, N1, Nz N3, N4, Ml, M2は適当なサイズの実行例であり,次の関 係を満たすものとする。

[聾調戯・[鑑][・・C・]一「呂。1(・)

オブザーバS。には未知外乱dσ,のを入力として使ってい ない点に注意されたい。

 [定義]S。の初期状態{xh(o,の, xv(i,o)匡,ブ=0,1,

2,…}及び入力π色のの大きさに関.係なく

*ここでのオブザーバの形は文献9)でのオブーザバの基 本式を変形した結果得られる。

糎{隣1;]一[盤:1;]1・=・  (・)

が成り立つならば,S。はSの(V十lt)次元オブザーバであ るという。又,v+Iしが最小であるときS。は最小次元オブ ザーバであるという。

 いま,オブザーバの誤差ベクトルを

[:,h[i.l13]A[i:,(11jll,)]一[:i:,][:#,(i;1・1] (s)

と定義すれば,(1),(2)式より

[lll留]一畿]「ll:;:1;]一[=1匙][ll]d(切

       (6)

が得られる。ここで

  Fl .A. Tl Al Nl 十 Tl A2 N3   F2 g Tl Al N2 十 Tl A2 N4   F3 2 T4 A3 Nl 十 T4 A4 N3   F4 2 T4 A3 N2 十 T4 A4 N4

 さて,(6)式で記述される2次元システムの状態遷移行 列は次のように与えられる3)。

F(1,0)=mgl :2], F(O,1) == [Ol 394] (7)

F(i,」 j=F(1,0) F(i−1,」 )十F(O,1) F(i,JLI) (i,v )〉(o,o)

Fi(O O>一T , T?r−i.] ).=F(i.一1 j=O. i di>1 一    一一り丁 #, 凸 、  ,  一凸 、 一v  v,J乱占

ここで,任意の整数に対する順序関係は次の記法に従うも のとする。

  (ん,s)≦(i,.ノ)   iff  た≦i, s≦.ノ   (々,∫)=(i,ノ)  iff  々 扁 ゴ, s =ゴ

  (le,s)〈(i,」) iff (k,s)$(i,1 )and(le,s)=Nz(i,1

 以上を考慮すれば,S。がSのオブザーバであるための 条件が次のように求まる。

 <定理1》 S。がSの(μ†μ)次元オブザーバである ための十分条件は

匿1

ii)

[Tl OO T4]農]一・

li皿F(i,ブ)==o かゆ 1imF(i,ノ)=0

ゴ←o。

で与えられる。

 (証明)

(ゴ諸0,1,.2,・・・… )

(i−O, 1,2, ・一・一)

(8)

} (9)

      オブザーバの推定ベクトルと真の状態ベクト ルとの差ベクトルは(5)式を用いれば,(1),(2)式より次 式となる。

[諜:1;H=ll;:ii]一L調[溜]

(8)式が成り立つならば,(6)式の解は

[:#[ll: ]]] 一 ,i.1, F(i, 」一,, [eh(g, s)]

(10)

(3)

        , +,tio F(i一  」 ) [.,(O., o)] (11)

で与えられ,(9)式が満たされるとき,任意の初期誤差ベ クbル{eh(O,の, eV(i,0)P,ノ=o,1,2,…}及び入力u(i,ノ)

の大きさに関係なく

iCip{1}ee[:#((ill13]=:O ( 2

が成立し,(10)式より(4)式が導びかれる。  (証明終)

 さて,本論文では(9)式の条件の取扱いを容易にするた めに,(1)式においてA2=・O(又はA3=0)となる場合を 考える。このとき,Sの伝達関数はその分母多項式が2つ の単変数多項式の積に分解できる。このようなシステムは 分母分離形Roesserモデル(分母分離形2次元システム)

と呼ばれ,この形はフィルタの設計などにおいて広く利用 されている17),18)。以後,システムSといえぱA2=・0とし たものを指すものとし,n+mをSの次数と呼ぶことにす る。本論文の目的はこの分母分離形2次元システムSに対 して,定理1を満たすような2次元システムS。を構成す ることである。

 いま,(3)式を変形すれば,

膿][i:1]一[副  (3t)

となり,これが成立するためには

一躍]一   (・3)

の関係が満たされねばな.らない。このとき,本論文の問題 は(13)式に加えて(8),(9)式を同時に満たすようなTl∈

RVxn, T4∈Rμxmを決定する問題に帰着される。このよう なTl, T4が存在するとき,(3t)式よりN1,N2, N3, N4, Ml,

M2が決定でき,これらの行列およびT1, T4からS。の係 数行列が直ちに得られる。特に,(13)式を正則にするよう なT1, T4が存在するならば, S。の係数行列は一意に決定 できる。

 次章では,S。の最小次元数を明らかにした上で,定理1 の条件i)((8)式)を満たすようなS。を構成することを考 える。これを未知外乱d(i,のをdecouplingする潜在的オ ブザーバという意味で潜在的Disturbance−Decoupledオブ ザーバと呼ぶことにする。

3.潜在的Disturbance−Decoupledオブザ_バ

 いま,Sにおいて, rank Cl=Pl, rank C2 = P2〈P(Pl

+P2≧カ)を仮定する。このとき,出力空間の適当な座標 変換によって,Sは一般性を失うことなく次式で表現でき

る(付録1)。

[競鋼H2:両隣1:ji]・「謹!・㈲

s:    +[ElE2]d(ら・)

〃ω一 m:量宅22][盤:1;1

〃(ちン)=W−1〃σ,ノ)

(14)

但し,C11∈R(P−P2)xn, C12∈Rp2×n, C22∈Rp2xm, rank Cll ・p−Pz rankC22=ρ2であり,ずσ,のは座標変換後の 出力ベクトルを表す。又Wは座標変換行列である。

 以後 Sの出力方程式は9(i,」)の立場で与えられるも のとして考察を進める。すなわち,オブザーバS。への入 力としてy(i,のが用いられるものとする。

 まず,S。の最小次元数について考える。

 〈補題1>S。の最小次元数はn+m−Pである。

 (証朋) S。が(3)式を満たすためには(13)式より

還ト吻 (・5)

が満たされなくてはならない。一方,

rankmgll .O,,]=P

であり,行列階数の関係より

紬闘≧・+m一・ank[kl g2、]一・+m−P

が導びかれる。すなわち,S。の次元数はn+m−Pより小 さくできない。       (証明終)

 次に,S。が未知外乱d(i,のをdecouplingできるため の条件を導びく。

 <定理2> オブザーバS。が未知外乱d(i,のをdecoupL ingできるための必要十分条件は

  Nu11[Cllコ∩Range[E1]={0}      (16)

  Null[C22]nRange[E2]={O} (17)

が成り立つことである。

 (証明) S。において,(3)式が成立していることから

(15)式が満されなくてはならない。(15)式の関係は行変換 に影響されないから,次の関係と等価である。

       o

鴫翫

上式より,(15)式が成り立つための必要十分条件は

rank [cTiii] =n

(lst)

(18)

一35一

(4)

津山高専紀要第22号(1984)

及び

rank [cT242] = m ag)

が共に成り立つことである。すなわち,(8)式を満たすよ うなSoが存在するための必要十分条件は

・)…1一・・且q魂二]一n (・・)

ii)晒一・且q舳[T4C22]=・m (・・)

となる。

 まず,(20)式と(16)式の等価性を示す。

 (20)式→(16)式:(20)式が満たされているものとする。

このとき,

Range[El]SNull[Tl]

Null [Tl] n Null[Cn] == { O }

である。これらの関係は(16)式を意味している。

 式(20)←式(16):(16)式が成立しているものとし,rank El==q1≦qとすれば,{fl, f2,…,fq1}をRange[E1]の基 底に選べる。又,rank C11=P−P2であるから{tl,t2,…,

tn−P+P2}をNull[C11]の基底に選べる。このとき,(16)式 から{fl,f2,…,fel,t1,t2,…,tn_p+p.2}は線形独立であり,

Rnの基底として{fl, f2,…,fe1, tl, t2、…,㌦一ρ抄2、91,92,

…,gp_p2_el}を選ぶことができる。これらのことより,

rank Ti=n−P+P2, Null[Ti]=span{fi f2, ,fei,gi,g2,

…gp−p2−41}であるようなTl∈R(n一P+P2))nが存在するこ とがわかる。これはTIEI=O,且つ, Null[T1]∩Nu11[C11]

={0}を満たすT1が存在することを意味している。すなわ ち,(20)式が成立する。

 (21)式と(17)式の等価性についても同様に証明される

(省略)。      (証明終)

 与えられたシステムSに対して定理2が成り立つかどう かの判定には次の結果が有用である。

 <系1> 定理2において,Null[Cii]∩Range[Ei]=

{0}(i−1,2)であるための必要十分条件は

  rank Cii Ei=rank Ei (i=1,2) (22)

が成立することである。

 (証明) 付録2。

 続いて,定理2を満.たすSに対して潜在的Disturbance−

Decoupledオブザーバを構成する。ここではSの状態空間 に対して適当な座標変換が施された後オブザーバが構成 されるが,これは被対象システムSの状態推定には何ら影 響を与えない。なぜならば,Sの座標変換に用いられた変 換行列の逆行列でオブザーバの出力を座標変換すれば,S の状態が直ちに得られるからである。

 さて,Sの代数的等価性を保存する座標変換は

[翻H;134][罪:ll], (23)

の形に限定される3)ことに注意すれば,次の結果を得る。

 <補題2> rankCκEf=raRkE∫(i=1,2)が成り立 つとき,Sは次式で与えられるSに座標変換できる。

       Ai

      一

創S

購1一隆熱義i撚;:{i

       

      A3    A4

:縫団馴一

(24)

礁副i影i]

但し,

       「yh、 ri iY↑ユh_hn   xh(i, 」) 2一 [1 ,ll,lj ;・1」傷;㍊2,

獅)・?P:ll]溜2

であり,Afノ, B ノ, Eii, Cll, C12は適当なサイズの実行 列である。

      お

 (証明) SはSを2回座標変換することによって得ら

れる。

 まず,ran k C11=P−P2, ran k C22 =P2であり共に最:大 階数をもつことに着目する。このとき,よく知られている ように,

  Cll Vll−1=[lp−P2;0]

      (25)

  C22 V41−1・:[OiIp2]

とするような列変換行列Vll∈Rn×n, V41∈Rmxmが存在 する。これらから構成される正則行列,

[浄1乳]∈一圃

      ム     ハし    ハ

を用いてSに(23)式の座標変換を施せば,C1, C2, Eb

ハ       ハ

E2が次式であるような代数的等価システムSが得られる。

[e・6・]・[・・C・][;ガ㌦」

     一[t P,一,P2 bO,,ilg IOp,] (26)

(5)

       ム

       Ell }P−P2

  バ       へ

農H浄㌔3][劉制灘(27)

              E22 }P2

 次に,第2の座標変換を考える。すなわち,仮定より,

  rankCnEl=rankEl

  ran k C22.E2 == ran k E2

であり,この関係は座標変換に影響されないから

       A      A

・a・k[・・一…][E11バE12]一・fi・・一・ank[可塑1

         バ       へ

・a・k[・・P・][翌:二]一・…k・fi・・一nk圃

の関係が成り立っている。(28),(29)式の関係は

  ム         へ

  E12一トKlE11 =0

  ヘ      へ

  E21十K4 E22=0

(28)

(29)

(30)

(31)

を満たすK:1∈R(n−P+P2)×(P−P2), K4∈R(M−P2)×ρ2が存 在することを示している。従って,K1, K2から次の正則 行列が構成できる。

・・2・・=m慧ρ2し、」・R・+・,

V42 =m互r島]・R…   (32)

これらから構成される正則行列

[9122、」∈R・・+m・・(・+m・

       ハを用いて先に得られたSに(23)式の座標変換を施せば(24)

  リ       ゲ

式のE1, E2, C1, C2が得られ, Ai, Biも

[会1£、]・[㍗V11書、V、,][X 2、11㍗V11V£。、、]  1

[ll]・[㍗V11V象、、][:i]  (33)

から得られる。      (証明終)

    り

 さて,Sに対して潜在的Disturbance・Decoupledオブザ ーバを構成する。

   ウ       ほ     ね

いま,Sにおける[ClC2]の形に注目すれ『ぱ,(13)式

((1S )式)の関係を満たすT1, T4として次の形を考える ことができる。

  T1=[L1 Iln_P+P2コ(L1∈R(n−P+P2)×(P−P2):任意行       列)         (34)

  T4 ==[lm−p2三L4](L4∈R(M−P2)×P2:任意行列)(35)

   り更に,Sは定理2を満たしているから,任意行列Ll, L4 を適当に選ぶことによって上記T1, T4を(8)式を満たすよ うにできる。これらの事実は最小次元潜在的DistUrbance・

       ね

DeCOUpledオブザーバSoが構成できることを示している。

 まず,(34),(35)式のTl, T4が(8)式を満たすように

L1, L4を決めよう。すなわち,(8)式に(34),

  や      ぬ

よびEt, E2を代入すれば次式が得られ,

      ぬ[ε1£ユ[k]一[と1 lp−P6P2i、2、濁

       ゆ         一[謡1]一・

(8)式を満たすLl, L4は行列方程式   L正E11謂0

   ぬ  L4E22=0

の解として次のようにそれぞれ求まる19)。

      ゆ    ゆ   L1=Z1(1ρ_P−E11E1】+)

  (Zl∈R(n−P+P2)×(P−P2):任意行列)

        ヘ    ウ   L4・= Z4(lp2−E22E22+)

  (Z4∈R(M−P2) P2:任意行列)

続いて,これらを(34),(35)式に代入し,

(35)式お

(36)

(37)

(38)

      (3 )式を用い れば,h1, N2, N3凡M1, M2は次のように求まる。

酬論争

∴i:

    i

  N      I

  バ  ミ

 一C12 i O

[譲li跳]

一r 一 一一 J  一 一 J − td−uuN−Tt一一一n l t一一一一一J 一 一 一 一 一 J t −i 一 一H − t

L4 Ci2 l Im−p21 L4(Cn−Ci2Li) 一L4         1 一(Cn−Ci2Li) lp2

1  iz一.p,2

  創      創

1      岬      厚

.旦

(39)

上式においてN2 == Oであることに特に注意されたい。こ れは,S。(②)式の係数行列の構成からも明らかなように,

S。が分母分離形2次元システムで構成できることを意味し ている。すなわち,上記Ni, Mi及びT1, T4を(2)式に代     り入すればSに対する最小次元潜在的Disturbance−Decoupled

オブザーバS。が次のように得られる。

[舞纏;]一一[91g、][1鴇1・[謡]影(i ・」

      亀]・(t,ノ)

      (40)聯1;]一[謡:書、][銑;:ii;

但し,

    づ       ロ

  F1全A14十LIA12

     り       へ       ほ

  F3会A42十L4 A34−H4 C12

     ロ       ロ

  F4套A41十L4 A43

     バ       だ

  H1会A13十1」1A11−FIL1

一37一

﹈+﹇

+[

]・[蔑]i」(切

(6)

津山高専紀要第22号(1984)

  H3全A3ユ十L4 A33−H4 Cll−F3 Ll   H4全A42十L4 A44−F4 L4   G1 2 B12十LI Bll   G2全B21十L4 B22

      ウ  ここでの潜在的DisturbanceDecoupledオブザーバS。

は,もし被対象システム§の初期状態{飾(0,ゴ),xv(i,0)}

i,ゴ=0,1, 2,……}が既知であれば,定義1の意味でのオ       のブザーバとなることに注意されたい。すなわち,Sの初期 状態が既知であれば,(5)式より初期誤差ベクトル{eh(o,

の,eV(is o)[i,ゴ=0,1,2,……}が全て零になるように,

Soの初期状態{zh(o,i), zv(i,o)li,ノ=0,1,2,……}を決

定できる。このとき,定理1の条件ii)は必ずしも必要で

ない。

4.オブザーバの安定化

 被対象システムSの初期状態は一般には未知と考えられ        ウるから,前章でのオブザーバS。が実用上有効であるために       ぬは,それが安定でなくてはならない。すなわち,S。は(9)

式を満たさねばならない。本章ではSoが(9)式を満たすた めの条件について考察する。

 <定理3》 潜在的DistUrbance−Decoupledオブザーバ 亀を安定にできるための必要十分条件は

 ;、 糾r△一^  A A.ム専rF訂倦山

■刈巴1乙,刊4ノ炉「U伏山  ii)対(A43 A41)が可検出

       づ    ゐ        ロ

となることである。ここで,A!2全(lp−P2−EllE11+)A12,

A43全(lp2−E22E22+)A43である。

      お

 (証明) S。の状態遷移行列は(7)式より次式となる5)。

F・i…一[Fli Oo o] i≧・

・㊥一[F4g 一IF3 g4」 ] 1 )一)1 (41)

・・…一[。、、2。、。、i:]i・・≧・

 上式から,S。が(9)式を満たすための条件はS。のFl及び F4が共に安定行列(全ての固有値が単位円内に存在する)

であるための条件と一致することがわかる。(37),(38)式 を(40)式のF1, F4に代入すれば,結局,ここでの問題は   F1=A14+Z1(lp−P2−E11E11+)A12      (42)

  F4=A41+Z4(lp2−E22 E22+)A43       (43)

を安定行列にするようなZl, Z4が存在するための条件を 求めることであり,このようなZ1, Z4が存在するための 必要十分条件が定理3のi),ii)であることはよく知られ ている。      (証明終)

 定理2,定理3およびオブザーバS。の出力変撲

[ω乃σ,ゴ)ωv (i,ブ)]一[V 。2V  。、,94i]「雲1;:1;](44)

がSの状態推定値を与えることに留意し,ここまでの結果 をまとめれば次の定理となる。

 <定理4> システムSに対してオブザーバS。が構成で きるための十分条件は

 i)rankCiiEi=rankEi (i=1,2)

      ほ      む   リ        ハ

 ii)対(A12,A14)が可検出(A12全(lp−P2−E11Ell+)A12)

       り       ウ   ね        の

   対(A・43, A41)が可検出(A43全(lp2−E22E22+)A43)

が共に成り立つことである。

 被対象システムが未知入力としての外乱を含まない場合

(El==O, E2=0)には,オブザーバS。は(3)式を自動的に 満たすために,(34),(35)式のL1, L4は任意に選べる。

すなわち,定理4より次の系を得る。

 <系2> システムSに未知外乱が存在しないとき,S に対して安定なオブザーバが存在するための十分条件は  i)対(A12, Aユ4)が可検出

 ii)対(A43, A41)が可検出 となることである。

 なお,系2において対(C11, A1)が可観測7対(A12,

ゆ       バ

A14)が可観測,対(C22, A4)が可観測コ対(A43 A41)

が可観測,である。このとき,F1, F4の固有値は任意に 指定できることに注意されたい。

 以上の結果から,オブザーバを構成するたあのアルゴリ

  さエヤゐウぬ  し  セ  りまうらば ユ  コケ や  の

Aム盲a{八りよ フを(_安不MCさk)o

 <オブザーバ構成アルゴリズム>

1)被対象システムSが系1を満たすかどうかチェックす

る。

       り2)Sが系1を満たせばそれを補題2によってSに座標変 換する。更に,(37),(38)式のL1, L4を(39)式に代入す ることによりN1, N3, N4, Ml, M2をそれぞれ求める。

3)前ステップで得られたNi, Mi及びL1, L4を(40)

式に代入し,(44)式の出力変換を施せばSに対する潜在的 DistUrbance−Decoupledオブザーバが得られる。 Sの初期 状態が既知であれば,これはSのオブザーバである。

4)Sの初期状態が未知であれば,前ステップで得られた S。が定理4を満たすかどうかチェックする。

5)Sσが定理4を満たせば(42),(43)式のF1, F4が安定 行列となるようにZ1, Z4を選び,これを(37),(38)式に 代入したLbL4をステップ3)で用いればSに対する安 定なオブザーバが得られる。*

5.結

 本論文では,未知入力としての外乱を含む分母分離形2 次元システムを対象とし,そのオブザーバの構成問題を考 察した。最初に,オブザーバの最小次元数を明らかにする と共に,最小次元オブザーバが未知外乱をdeCouplingで

*Zl, Z4の決定法については文献9)等,参照のこと。

(7)

きるための必要十分条件を与えた。次に,安定な最小次元 オブザーバが構成できるための十分条件を導いた。最後に 最小次元オブザーバの構成アルゴリズムを要約した。本ア ルゴリズムは,未知外乱を含まないシステムに対しても,

特別な場合として,適用可能であり,この種の問題に対す る従来の方法に比べ,簡潔,且つ,平易なもので,より一 般性がある。

 なお,本論文ではA2−0(A3≒0)であるような分母分 離形Roesserモデルを対象としたが, A3=0(A2≒0)と しても全く同様の議論ができる。又,ここでは被対象シス テムの観測行列を(14)式と仮定したが,これを

[C・ C2・一[鷲;;]・おいて・同様の結果が得・れ・・

すなわち,オブザーバの水平状態ベクトルの次元数がn−

P1,垂直状態ベクトルの次元数がm−P+P1であるような最 小次元オブザーバを構成することができる。

 又表現上の複雑さを問題にしなければ,A2にかなり厳 しい条件を課すことにより,A2・・Oの条件は除去できる20)

ことを付記しておく。

 最後に,本研究の遂行に当り,有益な御助言および御討 論を頂いた,神戸大学工学部教授前川禎男,助手雛元孝夫 の両先生に深く謝意を表する。なお,この研究の一部は昭 和58年度科学研究費補助金(奨励研究(A)58750338)の援 助による。

1) S. Attasi;Rapport Laborica., 31 (1973−9)

2) E. Fornasini and G. Machesini;IEEE Trans. Autom.

  Control, AC−21−4 (1976−8), 484

3) R. P. Rcesser;IEEE Trans. Autom. Contrel, AC−20−

  1, (1975−1), 1

4) S. Kung, B. C. Levey, M. Morf and T. Kailath ; Proc.

  IEEE, 65−6 (1977−6), 946

s) T. Hinamoto: IEEE Trans. Circuit & Syst.1 CAS−27−

  1 (1980−1), 36

6)雛元,肝脳,前川;電子通信学会論文誌,J 65−A11   .(昭57−11), 1137

7)下津,雛元,前川;システム制御,27−12(昭58−12),

  793

8)下西,雛元,前川;計測自動制御学会論文集,18−9   (昭57−9),898

g) T. Hinamoto, F. W. Fairman and J. Shimonishi;Int.

  J. Systems Sci. 13−2 (1982−2), 177

10) P. N. Paraskevopoulos;Proc. IEE, 126−11(1979−11),

  1204

11) T. Kaczorek;Int. J. Control, 37−1 (1983−1), 183

12)下西,雛元,前川:計測自動制御学会論文集,20−3   (昭59−3),207

13) P. N.Paraskevopoulos and P. Stavroulakis;.Proc. IEE,

  129−1 (1982−1), 15

14) P. Stavroulakis and P. N. Paraskevpoalos;Int. J.

  Systems Sci., 12−5 (1981−12), 527

15) F. W. Fairman, T. Hinarnoto and R. Hirschon; Journal   of  lhe Franklin lnstitute, 313−3 (1982−5), 123 16) P. Kudva, N. Viswadhm and A. Ramakriskina;IEEE   Trans. Autom. Control, AC−25−1 (1980−2), 113

17) J. F. Abramatic, F. Germain and E. Rosencher;IEEE   Trans. Acoust. Speech. & Signal Processing, ASSP−

  27−5, (1979−10), 445

18) B. Lashgari, L. M. Silverman and J. F. Abrarnatic ;   IEEE Trans. Circuits & Syst., CAS−30−2 (1983−2),

  107

19)児玉,須田;システムと制御,17−10(昭.48−10),621 20)下鞘,雛元,前川;電子通信学会論文誌,J67−A−2   (昭59−2),1119

  (付録1)

 ran k C2 = P2≦Pに着目する。このとき,適当な行変換 行列W∈RPxPが存在し,

ら・W・・一[C12]C22∈…m・ ・ank・C22−P・

と変換できる。このWによりS((1)式)に出力変換

y(i,ti)=Wy(i,のを施せば 殉)一w[c・ c2]畷;:1:]

       CI C2        め へ

     一[:1;i姦][甥1

.となり,(14)式が得られる。また,ra且k[CI C2コ=Pで あり,rankC22=P2であることよりrankC11=ρ一P2で なくてはならない。

 (付録2)

 Null[C11]∩Range[El]={0}= rank CnEl == rank Elを 示す。

→:定理2において(16)式と(20)式は等価であるから,

(20)式を仮定する。すなわち,ran k[C11:「TIT]T=nであ るから,シルベスタの不等式より

rank[㍗]・1一一1

となる。又,TIE1=0より

rank[CllTl]E・一rank[C16 ]一部・・…

が得られる。すなわち必要性が示された。

←:いま,Nu町C11]∩Range[El]≠{0}と仮定する。

このとき,全ては零でない係数ai(i=1,2,……,ql)が存 在して

   41

  C11Σのf,=0(fi:E1の独立なベクトル)   (a)

   i−1

が成り立つ。(a)式は{Cllfili=1,2,……ql}が一次独立で

一 39 一一

(8)

津山高専紀要第22号(1984)

ないことを意味し,結局,次の関係を得る。

  al==rank El>rank Cn El 以上から

  rank El)1>rank Cn El であることは

  Null[Cn] n Range[El] == {O}

(b)

(c)

を意味している。更に,シルベスタの不等式より   rank El>rank Cil El

であるから,(c)式の関係は   rank Ei=:rank Cii Ei

に限られる。      (証明終)

参照

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