542.3
転流補助ダイオーード付可変周波電源装置の遠流特性(第1報)
一容量負荷時一
佐 藤 信 広*
(昭和49年9月30日受理)
The Commutation Characteristics of Variable Frequency Power Sources with an Auxiliary Commutation Diode (1st Report)
一 Capacitive Load 一
Nobuhjro SATo
(Received September 30, 1974)
筆者は四型にひきつづき門流補助ダイオード付可変周波電源装置の容量負荷時における転学特性式を導出した。そ エ エ
の式から導流特性はt。/(LC)7とto/(LCI)Tとの関係として表わせることがわかった。そしてその結果が実験結果と よく一致することもたしかめた。
1 ま え が き
筆者は先に転流補助用ダイオードの効果について報告し たが(1)(2),今回は容量負荷時の転流特性について検討を行 なったのでここに報告する。
2 転流特性式の導出
Fig・1が供試回路である。
→ D−3
C
E…/2 D−1
トi
qC
E/2一 P−2
Fig.1 P一午
S一一1
LL
S−2
記号の説明をすると,Eは直流電源, c1は容量負荷, L は転流リアクトル,Cは転流コンデンサ, S−1, S−2はサ イリスタ(SCR), D−1, D−2, D−3と1)一4はダイオード である。ただし,D−3, D−4は転流補助用に付加している ものである。
この回路で8−2がターンオンした時の等価回路をFig.2 に示す。初期条件は
「一一一一玉。
C 十
Vc,(o+) v,(ot)±
1
Fig.2
c 乙
*電気工学科
Vci(O+)=E/2 Vc(O+)=E
Fig・2のスイッチはD−4のオン,オフにより閉開され
一73一
津山高専紀要 第12号(1974)
る。そこで,D−4が転流期間中にオンオフどちらの状態に なるか,また,それは転流コンデンサの端子電圧,いいか えると三流リアクトルの端子電圧とどういう関係にあるか を把握するためにFig.1の回路の基本となるFig・3の回 路(3)で三流期間中のi2の方向と転回リアクトル端子電圧
とを検討することにする。
→ラを2
P一工
b︐
1ト・弓/2 1 C
D−2
o
Fig.3
S一一1
L
S−2
Fig. 3でS一・2がターンオンした時の等価回路をFig.4に 示す。
112 L,+i, t,tTC
・一、},・・+(き・&)去・・+古・・
書一議・・+(LS+まs)・・
これより13を求める。
・、一一
とすると
d=
また
ti3 =
T
EI/2 L,+12
十感
弓2
ct
より
(11τ+可)去年 歯 (吉・去)去
・ ま,
s{,rESo」c2 [(Lcl+2Lc)s2+1]
十
VCi(O+) 十
Vc(ot)
E t,」
Tiz+is
左
初期条件は
Vc1(〇+)==E/2 Vc (O+) 一E Fig. 4から次式を得る。
Fig.4
暑一台∫…磧∫…t+&∫…
一{1=一31Ji,dt+31/i,dt+efi,.dt+一5Ji,dt
・一吉∫・・d ・吉∫・・覗豊
(告・&)去。},
c}s (き+&)去
・ ま、
S/gilbtol一(C1+2C)E
ラプラス変換して整理すると
・一 i1.10+可)去ii+ゐ∫・
13 =
l S2十
(mi:一)2. , ( )2
ラプラス逆変換すると
EZ 01C
S
(LS+古)
o
0互S
(5)
(6)
{1)
(2)
(7)
(8)
(3)
(9)
(4)
ao)
i3=:
撃撃撃u〈ltlliFiP−5L〈II;52)2+2(一2;一)2×sinl{7/ctS( .i)2+tL2(t)2.ai>
転流リアクトルの端子電圧を求めると
・矩㍗(≠(÷戸 a・・
ここで転流特性を求める方法として逆バイアス時間toを 求める方法をとることにすると(1),(2),(4)Ldi3/dt=E/2と おくことにより次式で表わせる。
L, 1
㍗(1a)1)2・・(÷)2=万 a3}
一74一
ただし
である。
1ゾLC 1=ω ]LO1=ω1
転流補助ダイrf ・一ド付可変周波電源装置の転流特性(第1報)佐藤
(13)式を変形すると(14)式となる。
eel 一 T
Vwtt e 2 3
ただし
tu to= e, to1 to == el
である。
(14)式がFig.3の回路の転流特性式である。
以上で転流リアクトルの端子電圧は求まった。
次にi2を求める。
(4),(5),(6)式より12を求めるのであるが ・,一士
国
(15)
である。dは(8)式ですでに求めているのでti2のみ求めれ ばよいことになる。
d2 = (1.16+ct)春
一S1︷1
一C
o
e
o
E否
==r
唐汲狽モQc(C+Cl)E o
−廊
(… 古)
(8),(16)式を(15)式に代入すると
︵ −可 ︶2 十
︵ −ω ︶2
(16)
E唇汁[(器1)2+・(÷)「X卜(よ)・∴(÷)司
電源周波数は20(Hz),60(H2),100(H2)で行なった。
4 結果と考察
実測値と理論式(14)の計算値との比較をFig・5に示す。
全体的によく一致しており導出した特性式が妥当であるこ とがわかる。これより馬流補助ダイオードを付加した可変
ユ エ周波電源装置の等流特性はto/(LC)7とto/(LCI)Tとの 関係として表わせることがわかる。
2
〜颯尋 ︐
1 N
s
N
一:calc.
一一一一 Fmeas.
(17)
1
つ1 s . t 葱(r・d)
Fig.5
ラプラス逆変換すると
. ... (一:i一)2−t一(i)2
t2=rsX窒狽煤@2+2(.IL)2×S n t (18)V i&)2 4 ,fft)2
これで転半期間中のi2と転流リアクトルの端子電圧が求 まった。(12),(14),(18)式より転置期間中はi2は明らかに 負である。これからFig. 2のスイッチはオンであることが わかる。つまりFig. 2はFig.4と同じ等価回路となり転流 補助ダイオードを付加したFig・1の回路の転流特性式もQ4)
式となるということがわかった。
さらに,転流特性については容量負荷時の場合,転流補 助ダイオードの効果はないということがわかるとともにか えって効率を低下させることになるということが予想され
る。
3 実 験 方 法
S−1のアノード,カソード問にプw一ブをとりつけ波形 をシンクロスコープに描かせ,その波形より逆バイアス時 FHI teをよみとることにした。なお,電源電圧Eは40(v),
5 む す び
筆者は二流補助ダイオード付可変周波電源装置の容量負 荷時における転流特性式を導出した。そして数値計算によ る結果が実測による結果とよく一致することを確認し,導 出した特性式が妥当であるとの裏付けを得るとともに転流
ユ ユ
特性がto/(LC)冨とto/(LCI)7とめ関係として表わせる ことがわかった。
稿を終るにあたり研究費の一部を本研究にくださいまし た本校福井佐市教授,討論いただきました岐阜大学工学部 村井由宏教宮,常日頃よりお世話になりますとともに激励 いただきました大阪工業大学短期大学部小寺正暁学長のみ なさまに深く感謝致します。
文 献
(1)佐藤信広,津山高専紀要,No.11(1973).55
(2)佐藤信広,津山高専紀要,No.11(1973).6i
(3) W. McMurray & D. P. Shattuck ; Commun. and Electronics, No. 57, 509 (1961−11)
(4)佐藤信広,津山高:専紀要,No.12(1974)
一75一