1
-
地域福祉の推進
■
現状と課題
これまでの我が国の福祉は、行政をはじめとする公的な機関が、限られた方々を主な対象と
して保護や給付という形で行ってきました。
しかし、
近年は核家族化の進行や地域の結びつきの弱まり、
また、
少子高齢化の進展など、
「福
祉」を取り巻く状況は大きく変り、福祉サービスに対するニーズも量的にも質的にも大きく変
化してきており、多様化・高度化する福祉サービスに対するニーズは、これまでのように行政
だけで対応していく範囲をはるかに越え、今後は限られた人に対するサービスではなく、地域
で暮らしていく人々の生活課題として地域全体で取り組んでいくことが必要となってきていま
す。
こうした状況の中、行政機関が決定する“
措置制度”
から、利用者自らが事業者と対等な関
係でサービスを選択し契約する、
“
契約制度”
へと改められ、平成 12 年 4 月からは介護保険制
度が施行されました。
また、同年 6 月には社会福祉事業法が改正され、名称も改められ社会福祉法が成立しました。
社会福祉法では、福祉サービスの基本的理念として「個人の尊厳の保持」
「福祉サービス利用
者の自立支援」を掲げています。またそれととともに、
「地域福祉の推進」が社会福祉の基本理
念として位置付けられました。
特に、地域福祉推進の担い手として、家族や地域住民、ボランティア団体、社会福祉法人、
行政等のほかに、銀行・スーパーといった民間企業、当事者本人が位置付けられており、地域
福祉は、地域すべての人々が参加・協力しながらつくりあげていくものであり、
「住民参加」が
基本とされています。
豊島区でも、これまで社会福祉協議会のほかいくつかの団体が福祉サービスの提供事業を実
施し、地域を支えてきました。近年は、NPО 、ボランティア団体の活動も活発化してきてい
ます。
区民の地域福祉活動に対する参加意欲も高まってきており、ボランティアをはじめたいと考
えている区民の方が増える一方で、それぞれのニーズに合った受け皿となるような情報が提供
されていない状況にあります。これは、区内で地域福祉活動をしている団体やその活動内容な
どの実態が十分に把握されていないことが要因として考えられます。今後は、社会福祉協議会
などとの連携を強化し、福祉活動団体の育成・支援の充実を図り区民のみなさんに情報を提供
できるようにする必要があります。
また、
「措置」から「契約」へと利用者の選択を中心に据えた福祉サービスの利用に関する大
きな変革の中で、利用者の自己責任が問われることになり、これまで以上に情報の提供・相談
機能の充実といったことが重要となってきます。
利用者や家族がサービスを選択する際の材料となる情報の提供、相談、苦情処理体制の整備
■
施策の方向
住み慣れた地域でその人らしく日常生活が送れるよう、地域住民、福祉事業者、福祉活動に従事
する人などが協力しあいながら福祉サービスを必要とする人を支えていくことが求められていま
す。
福祉に関わるすべての人が地域社会を構成する一員であるとの意識を醸成しつつ、保健・医療・
福祉など暮らしの基盤となるサービスや支援ネットワークが充実している福祉のまちづくりをめ
ざします。
■
成果指標
重点施策 選定理由
格的 少子高齢社会 向け 地域ケ システム 持続可能 仕組 し 構築 こ 将来 向け 重要 あ 断し
選定し
①福祉コミュニティの形成
区民の地域福祉活動への参加意欲が高まっており、N
PO やボランティア団体の活動が活発となっ
ています。
地域住民、ボランティア、社会福祉協議会などの保健福祉関係団体、医療機関や社会福祉事業者
等との連携を強め、福祉サービスを必要とする人の自立生活を支援できる福祉コミュニティづくり
をすすめます。
②地域ケアシステムの構築
重点施策
地域住民の生活課題は、福祉、保健、医療その他様々な生活関連分野に及んでいます。
在宅の介護や日常生活支援を必要とする方々に対して、複数のサービスを適切に組み合わせ、総
合的に提供することができるしくみづくりをすすめます。
③保健福祉サービスの利用支援と質の向上
介護保険制度や、障害者自立支援法による新たな障害福祉制度は、サービス利用者の自己選択、
自己決定が基本となっています。
サービス利用者に的確な情報を提供し、適切なサービスの選択ができるよう利用支援をすすめる
とともに、良質なサービスが提供されるようなしくみづくりをすすめます。
④地域福祉と関係制度との連携
近年、生活保護世帯数が増加するなど生活困窮者の自立支援が大きな問題となっています。
■
成果指標
指 標 現 状 前期目標 成22 度 後期目標 成27 度
1
見守りと支えあいネットワーク
協力員登録者数
194 人
245 人
295 人
2
支援困難ケース検討事例の
蓄積件数
−
(18 年度から開催)
3
保 健 福 祉 や 介 護 等 に 関 す る 情 報 や
相 談 窓 口 が 多 様 で あ る と 考 え る 区
民の割合
区民 17. 4% 団体 27. 0%
※特 表記 い限 現状値 成 6 度 現在 あ 説明
地域ボランテ 見守 支えあいネットワヸク協力員登録者数
見守 支えあいネットワヸク事業・・・地域ボランテ 見守 活動協力員 見守 希望 判5 歳以ㄥ 暮
し高齢者及 高齢者 世帯 し 見守 行う
保健福祉 療 関わ 地域 関係者 集 支援困難ケヸス い 検討し 事例 累積件数
■
計画事業
◎既存重要AA事業 ○既存重要A事業 ●施設建設事業
施策の方向
事 業 名
1 ◎ 見守りと支え合いネットワーク事業
1 福祉コミュニティの形成
2 ○ 福祉事業(福祉まつり等)
1 ◎ 在宅介護支援事業
2 ◎ 訪問指導事業
3 ◎ 東西保健福祉センター運営事業
4 ◎ 身体障害者相談員及び知的障害者相談員事業
5 ○ 民生委員、児童委員事業
6 ○ 居宅介護支援事業所運営事業
7 ○ 居宅介護支援システム運営事業
2 地域ケアシステムの構築 重点施策
8 ○ 在宅介護支援センター運営事業(地域型)
1 ◎ 福祉サービス権利擁護支援室運営助成
2 ◎ 成年後見制度事業
3 ○ 福祉サービス第三者評価事業
4 ○ 障害者福祉広報活動事業
5 ○ 福祉テレホンサービス事業
6 ○ 障害者ホームヘルプサービス利用者負担軽減事業
3 保健福祉サービスの利用支援と質の確保
7 ○ 高額介護サービス費等貸付事業
1 ◎ 原爆被爆者援護事業
2 ◎ 奨学基金援護事業
3 ○ 特別永住者福祉給付金支給事業
4 ○ 低所得者層援護(法外援護)事業
4 地域福祉と関係制度との連携
5 ○ 路上生活者対策
【参考】
○
計画事業以外の事業
施策の方向
事 業 名
1 社会福祉協議会助成事業
2 心身障害者対策調整協議会事業
3 心身障害者福祉団体助成事業
1 福祉コミュニティの形成
4 高齢者保健福祉計画・障害福祉計画作成事業
1 居宅介護支援事業所管理運営
2 介護支援専門員支援事業
3 高齢者在宅サービスセンター維持管理
4 在宅介護支援センター事業
5 地域ケア会議運営
6 認知症・虐待専門対応事業
2 地域ケアシステムの構築
7 要介護高齢者援助スタッフ専門相談事業
1 家族介護慰労事業
2 生計困難者に対する利用者負担額軽減措置事業
3 保健福祉サービスの利用支援と質の確保
1 戦没者遺族等援護事業
2 行旅病人及び行旅死亡人取扱事業
3 生活保護法に基づく保護事業
4 地域福祉と関係制度との連携
4 ホームレス地域生活移行支援事業
○
法令扶助費事業
施策の方向
事 業 名
1 福祉コミュニティの形成
2 地域ケアシステムの構築
3 保健福祉サービスの利用支援と質の確保
1 行旅病人及び行旅死亡人取扱事業 4 地域福祉と関係制度との連携
2 生活保護法に基づく保護事業
1
福祉コミュニティの形成
1-1-1
◎
見守りと支え合いネットワーク事業
保健福祉部
【事業内容】ボランティアの参加を得ながら、高齢者等を対象に地域での見守りを行う。
【今後の方向性】ひとり暮らし高齢者及び高齢者のみの世帯の増加に伴い、地域の人々による安否確認の重要度が増
してくる。見守りを受ける人と見守りを行う協力員の調整を行う支援から、見守り活動を推進する地域のネットワ
ーク形成支援に支援内容を変更していく必要がある。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 利用者年3,100人協力員登録数1,050人
事業費(百万円) 3
推進
1-1-2 ○
福祉事業(福祉まつり等)
保健福祉部
【事業内容】心身障害者及びその介護者のレクリエーションと一般区民への福祉に対する普及、啓発を目的として「ス
ポーツのつどい」「ふくしまつり」を実施。
【今後の方向性】PR の創意工夫や企画の見直しを行いながら、さらに充実した事業として実施する。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
スポーツのつどい参加者2,100人 ふくしまつり参加者52,500人
事業費(百万円) 5
推進
2
地域ケアシステムの構築
1-2-1 ◎
在宅介護支援事業
保健福祉部
【事業内容】在宅の要援護高齢者及び要援護となるおそれのある高齢者とその家族に対し、介護などに関する総合的
相談や保健福祉サービス等の申請受付及び在宅介護指導員の派遣などを行う。
【今後の方向性】在宅の要援護高齢者は、今後も増加が見込まれ、介護に至るまでの総合的相談や、ヘルパーの派遣
等福祉サービスの提供は今後さらに充実が必要とされる。
1-2-2 ◎
訪問指導事業
保健福祉部
【事業内容】療養上の指導が必要であると認められる者に対し、保健師、看護師等が家庭を訪問し、本人及び介護者
に対して保健や看護方法等に関する相談及び指導を行う。
【今後の方向性】介護保険制度を補完する事業であり、特に保健師等が高齢者宅に出向く本事業の必要性は今後も高
い。(介護状態にありながら様々な要因で介護保険制度を利用してサービスを受けることが困難な者に対して、介
護保険制度に繋がるような指導・支援。または、介護保険対象外の者に対しての指導・支援)
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 訪問指導延べ9,500人
事業費(百万円) 125
推進
1-2-3 ◎
東西保健福祉センター運営事業
保健福祉部
【事業内容】東西保健福祉センターの運営経費
【今後の方向性】東西保健福祉センターは基幹型・地域型在宅介護支援センター機能を持ち、高齢者や障害者にとっ
て身近な総合相談窓口であるとともに福祉サービスのマネジメント基幹として、その役割を担っている。今後、介
護保険法改正に伴う地域包括支援センターの設置や障害者自立支援法の制定等により、地域における保健福祉セン
ターの役割・必要性は、一層高まっていく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 推進
事業費(百万円) 138
推進
1-2-4 ◎
身体障害者相談員及び知的障害者相談員事業
保健福祉部
【事業内容】法に基づき豊島区長が委託した民間人による相談員が身体または知的障害者に対する更生援護、在宅者
の療育、生活に関する相談活動を行う。また、相談員活動の充実と制度の効果的運営を図るため、豊島区独自に研
修会を開催する。
【今後の方向性】さらに相談員の活動の充実と制度の効果的運営を図り、より一層多様な研修方法により相談員の資
質の向上を図って行く必要がある。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 研修会15回開催
事業費(百万円) 7
推進
1-2-5 ○
民生委員・児童委員事業
保健福祉部
【事業内容】委託を受けた委員が対象者の生活を見守り、生活状況の把握に努め、必要な相談・支援を行う。ケース
により区へ状況報告するとともに適切な福祉サービスに繋げていく。
【今後の方向性】民生委員活動の充実・活性化を図る。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
相談支援等活動45,000件、民生委員協議会等開 催回数335回、民生児童委員数1,265人
事業費(百万円) 165
推進
1-2-6 ○
居宅介護支援事業所運営事業
保健福祉部
【事業内容】要介護等認定を受けた人に対し、介護サービスを利用できるようにケアプランを作成するとともに、指
定居宅介護事業者の連絡調整等を行う。
【今後の方向性】平成 17 年度から、東西保健福祉センターの居宅介護支援事業所を廃止し、民間事業所へ移行させ
た。しかしながら、緊急時や民間事業所で対応困難なケースについての取り扱いが課題となっており、今後は行政
との連携、ケアマネ相談、研修等を実施しながら民間事業所のスキルアップを図って行く。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 ケアプラン作成1,920件
事業費(百万円) 1
1-2-7 ○
在宅介護支援システム運営事業
保健福祉部
【事業内容】区内 13 か所の在宅介護支援センターにおいて、情報を共有化するためのシステム運営経費。
【今後の方向性】在宅介護支援センターは、今後の高齢者施策を推進する上での核となる施設であるため、センター
相互間の連携は不可欠である。ネットワークづくりは強化される必要がある。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 推進
事業費(百万円) 31
推進
1-2-8 ○
在宅介護支援センター運営事業(地域型)
保健福祉部
【事業内容】地域型在宅介護支援センターの運営経費(南長崎・高松・駒込在宅介護支援センター) 【今後の方向性】今後も継続していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 維持
事業費(百万円) 4
維持
3
保健福祉サービスの利用支援と質の確保
1-3-1 ◎
福祉サービス権利擁護支援室運営助成
保健福祉部
【事業内容】福祉サービス利用者の権利を擁護し、サービスに関する苦情を適切に解決する等、福祉サービスの利用
に係わる相談や苦情への対応を行う福祉サービス権利擁護支援室への助成事業
【今後の方向性】社会福祉協議会が、その公共性及び第三者性を活かした事業として今後も積極的に推進していく事
業であり、区としても引き続き支援していく方針である。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 相談件数16,000件、契約による支援件数150件
事業費(百万円) 53
推進
1-3-2 ◎
成年後見制度事業
保健福祉部
【事業内容】区長が老人福祉法等の規定により行った審判の請求費用及び、それにより家庭裁判所が選任した成年後
見人等に対する報酬等の支払に要する費用を助成する。
【今後の方向性】社会福祉協議会による「福祉サービス権利擁護支援室」の設置及び成年後見制度の普及により対象
者は漸増すると予測される。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
区長申立件数15件、報酬費用助成(在宅・施設 入所)各5件
事業費(百万円) 5
推進
1-3-3 ○
福祉サービス第三者評価事業
保健福祉部
【事業内容】福祉サービス提供(認知症高齢者グループホーム運営)事業者が第三者評価を受審(結果の公表を含む)
するための受審費用の一部又は全部を助成する。
【今後の方向性】東京都の制度を活用し受審支援を行い、第三者評価の受審が事業者に定着するようにする。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 延べ38事業者に助成
事業費(百万円) 15
1-3-4 ○
障害者福祉広報活動事業
保健福祉部
【事業内容】障害者広報の発行及び障害者福祉のしおり(隔年)の発行
【今後の方向性】さらにわかりやすい手引きとして国・都・区などの施策を網羅した冊子として発行する。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
障害者広報10回10,000部、障害者福祉のしお り12,000部
事業費(百万円) 4
推進
1-3-5 ○
福祉テレホンサービス事業
保健福祉部
【事業内容】障害者福祉に関する各種制度の改正、催し物など最新の情報をテープで電話から流す。1 回5 分程度、
通話料無料、内容は月 2 回更新。
【今後の方向性】障害者の利便と社会参加の機会の増大を図るため、内容を創意工夫しより充実させていく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 推進
事業費(百万円) 1
推進
1-3-6 ○
障害者ホームヘルプサービス利用者負担軽減事業
保健福祉部
【事業内容】訪問介護を利用する低所得者に対し、介護保険法施行に伴う利用者負担の激変緩和の観点から、利用者
負担の一部を助成する。
【今後の方向性】国・都の助成事業要綱に基づき実施。平成 18 年度以降の本事業の見直しについては、国・都の動
向を把握し、低所得者が真に必要なサービス利用に支障のないよう、よりきめ細かな事業実施内容等となるよう検
討し実施していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 延べ利用者負担軽減対象者数1,050人
事業費(百万円) 76
推進
1-3-7
○
高額介護サービス費等貸付事業
保健福祉部
【事業内容】被保険者が一時的に費用負担が困難な場合に、高額介護サービス費等が支給されるまでの間、当該介護
サービス費等に相当する資金を無利子で貸付ける。
【今後の方向性】利用実績の件数は少ないが、本区が事務負担等の理由により受領委任方式を採用していないため、
被保険者の一時的な経済的負担を軽減させ介護サービスを利用しやすくするために、本事業を継続させていく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
延べ施設サービス利用者数 20 人、延べ住宅改 修・福祉用具購入利用者数75人
事業費(百万円) 5
推進
4
地域福祉と関係制度との連携
1-4-1 ◎
原爆被爆者援護事業
保健福祉部
【事業内容】毎年7月1日現在区内に住所を有し原爆被爆者手帳を有する方に見舞金を支給する。
【今後の方向性】今後も継続していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 受給者数733人
事業費(百万円) 12
1-4-2
◎
奨学基金援護事業
保健福祉部
【事業内容】被保護世帯で高等学校等へ入・在学する生徒及び児童扶養手当受給者のうち住民税非課税世帯で高等
学校等へ入学する生徒に対し、修学に要する費用の一部として奨学金を支給する。
【今後の方向性】奨学金の原資が本制度に賛同する篤志家からの寄付金であることから、今後とも継続していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
支給対象者:生保入学45人、児扶入学375人、 生保在学70人
事業費(百万円) 23
継続
1-4-3 ○
特別永住者福祉給付金支給事業
保健福祉部
【事業内容】国民年金制度上、老齢基礎年金等を受けることができない在日外国人(特別永住者)等に対して、給
付金を支給する。
【今後の方向性】対象者への周知方法を検討し、周知を図っていく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 対象者50人
事業費(百万円) 6
推進
1-4-4 ○
低所得者層援護(法外援護)事業
保健福祉部
【事業内容】生活保護世帯で、住宅に風呂のない者に対して、入浴券(大人券及び中人券)を支給する。
【今後の方向性】引き続き入浴券の支給を実施する。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
大人券延べ支給枚数277,500枚 中人券延べ支給枚数3,000枚
事業費(百万円) 110
継続
1-4-5
○
路上生活者対策
保健福祉部
【事業内容】関係諸機関の協力により、パトロールや街頭相談事業等を行う。
【今後の方向性】「路上生活者対策連絡会議設置要綱」及び「路上生活者対策事業に係る都区協定書」に基づき、関
係諸機関や都・他区と協力しながら路上生活者の早期社会復帰に向けた取り組みを行っていく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
合同パトロール50回、特別対策10回、緊急一時保 護センター入所受付60回
事業費(百万円) 14
-
高齢者・障害者の自立支援
■
現状と課題
我が国の人口構成は、平均寿命の伸び、出生率の低下などにより急速に高齢化が進んでいま
す。本区においても、
65
歳以上の人口は、平成
17
年には
46,169
人となり、総人口(住民基本
台帳による)に占める割合は
19.6%となっています。これに伴い一人暮らし高齢者の数も増加
しています。平成
12
年度の国勢調査では、区内のひとり暮らし高齢者数が
13,898
人となって
おり、高齢者人口に占める割合が
30%
を超える状況にあります。
歳以上人口の推移
年 年 年 年 年 年
また、障害者手帳を有している人は、平成
15
年度末現在で、身体障害者、知的障害者、精神
障害者併せて
8,205
人となっており、年々増加しています。さらに、障害の重度化に加え、障
害者・介護者の高齢化も進んでいる状況です。
こうした中、ノーマライゼイションの理念の浸透とともに、高齢者や障害者が、住み慣れた
地域や家庭で、安心して自立した生活を送ることができるように、在宅を基本とした各種サー
ビスの提供や生活支援の充実が求められるようになりました。障害者の自立に必要なサービス
や援助は、障害の種類や程度、生活環境により大きく異なるため、一人ひとりの状況に応じた
きめ細かな対応や支援が求められています。
現下の厳しい状況の中でも、働く意欲のある高齢者に就労の場を確保するために、シルバー
人材センターは様々な事業を実施し重要な役割を果たしています。障害者の就労については、
区立の福祉作業所、
民間の通所授産施設があり、
平成
14
年
4
月には豊島区障害者就労支援セン
ターが設立されました。しかしながら、障害者の一般の雇用は一定程度の成果をあげてはいる
ものの、長年勤めていた勤務先を解雇されるなどのケースも増加しており、いかに一般就労、
及びその後の職場定着につなげていくかが課題となっています。
また、高齢者や障害者が、住み慣れた地域で家族や地域の人たちと暮らし続けていくための、
生活の場の確保が求められています。既に施設に入所している利用者の中にも、地域で自立し
た生活に移行したいと意欲を持っている人が多くいます。そのためには、家庭的な雰囲気をも
つグループホームなどを整備する事業者を誘致し、地域で自立した生活が送れるよう支援する
ことが重要です。
さらには、今後の円滑な介護保険制度の運営や、高齢者の健康増進・社会参加の促進を支え
る手段として、地域に根ざした介護予防事業が、様々な民間活力を利用して実施されることが
望まれています。区はそのきっかけづくりとして、介護予防の普及啓発に力を注ぐ必要があり
ます。
介護予防を推進していくことは、健康寿命の延伸につながり、住み慣れた地域でいつまでも
■
施策の方向
社会福祉基礎構造改革により、利用者選択を支える基盤整備への移行が求められています。また
各種多様な利用者のニーズに対応できる在宅サービスの充実と利用者保護の仕組みづくりも重要
な課題となっています。
福祉サービスの質的向上を図りつつ、
利用者の自立支援と社会参加を促進するための取り組みを
すすめ、高齢者や障害者が地域で安心して暮らせる地域社会の実現をめざします。
■
成果指標
重点施策 選定理由
超高齢社会 向け 健康 命 延伸 療費 抑制し持続可能 社会保障制度 築く ㅻ後 特 ㅼ
護予防 重点的 組 必要 あ 断し 選定し
①自立支援体制の整備
高齢化の進展に伴い、高齢者の単身者世帯の割合が他区に比べ、高い割合で増加しています。
介護保険制度や障害者自立支援法などの導入及び精神保健福祉法の改正などの動向を踏まえ、高
齢者や障害者の地域での自立した生活を支える自立支援サービスの提供とサービスの調整体制を
整備します。
②介護予防の推進
重点施策
軽度の機能低下により、日常生活に支障をきたす高齢者の増加が社会問題にまでなっています。
老化の早期発見につとめ、体力維持のためのさまざまな手立てや環境面での配慮を含め、可能な
限り制限や制約の少ない状態により自立した活動や社会参加が可能となるような介護予防の仕組
みづくりをすすめます。
③社会参加の促進
高齢者になってもできるだけ自立し、生活を楽しみたいと思う人が増えています。
障害や年齢にかかわらず、
いきいきと地域の中で自立し、
生きがいをもって社会参加できるよう、
地域拠点づくりなど条件整備をすすめます。
④福祉サービス等の基盤整備
介護保険制度導入後、施設利用の希望者が増加しています。
介護保険及び自立支援サービスの量的確保や質的向上を図るため、多様な事業者の参入を促進
■
成果指標
指 標 現 状 前期目標 成22 度 後期目標 成27 度
1
元気な高齢者の割合
(要支援・要介護認定を受けていな
い高齢者の割合)
82. 0%
2
就 労 支 援 セ ン タ ー 在 籍 者 で 一 般 就
労した人の割合
20. 0%
50. 0%
75. 0%
3 特別養護老人ホームの定員数
629
(17 年 4 月)
758
4
高 齢 者 や 障 害 者 が 自 立 し た 生 活 が
でき、社会参加しやすと考える区民
の割合
区民 9. 8
団体 15. 7%
※特 表記 い限 現状値 成16 度 現在 あ
説明
1 65歳以ㄥ高齢者 うち ㅼ護保険制度 要ㅼ護ヷ要支援 認定 け い い人 割合
2 障害者 象 し 就労支援センタヸ 通所部門 在籍し 就労支援 け い 人 うち 一般就労し 人 割合
3 特 養護老人ホヸム 利用定員数
前期目標数値 第 期東京都ㅼ護保険事業支援計画 65歳以ㄥ 高齢者人口比 1.51% 整備率 参考 数値化し い
後期目標値 東京都 計画改定 伴い 整備率 変更 可能性 あ こ 数値化 困難 方向性 示し い
■
計画事業
◎既存重要AA事業 ○既存重要A事業 ●施設建設事業
施策の方向
事 業 名
1 ◎高齢者緊急ショートテイ支援事業
2 ◎重度脳性麻痺者介護人派遣事業
3 ◎福祉手当(区)支給事業
4 ◎民間精神障害者通所施設運営助成事業
5 ○シルバー人材センター運営費助成事業
6 ○民間心身障害児(者)通所施設運営助成事業
7 ○高齢者火災安全システム事業
8 ○寝たきり高齢者紙おむつ支給及び購入費等助成事業
9 ○心身障害者紙おむつ支給及び購入費等助成事業
10 ○心身障害者福祉電話貸与事業
1 自立支援体制の整備
11 ○高齢者福祉電話貸与事業
1 ◎筋力アップ教室事業
2 ◎介護予防普及啓発事業
3 ◎脳イキイキ教室事業
4 ◎介護予防健診事業(としま・おたっしゃ21)
5 ◎高齢者マシントレーニング事業
6 ○地域型認知症予防活動事業
7 ○おたっしゃ栄養教室
2 介護予防の推進 重点施策
8 ○尿失禁予防教室事業
1 ◎シニアライフ入門講座事業
2 ○福祉ホーム「さくらんぼ」運営
3 ○高齢者クラブ運営費助成事業
3 社会参加の促進
4 ○手話通訳派遣事業
1 ○知的障害者グループホーム事業
2 ○精神障害者グループホーム運営助成事業
4 福祉サービス等の基盤整備
3 ●認知症高齢者グループホーム整備費助成
【参考】
○
計画事業以外の事業
施策の方向
事 業 名
1 「ハローテレホン」事業
2 敬老週間事業
3 国制度手当支給事業
4 障害者就労支援センター「ブリッジワーク・としま」運営
5 障害者入浴サービス事業
6 心身障害者福祉センター事業
11 高齢者入院衛生用品購入費等助成事業
12 重度身体障害者緊急通報システム事業
13 障害者機能回復助成事業
14 心身障害者生活支援事業(心身障害者寝具洗濯乾燥事業)
15 心身障害者生活支援事業(心身障害者理容費助成事業)
16 身体障害(児)者補装具交付及び措置事業給付
17 人工肛門及び人工膀胱用装具購入費助成
18 難病患者等居宅生活支援事業
19 認知症高齢者徘徊探知システム
20 精神障害者通所授産施設助成
21 精神障害者ホームヘルプサービス事業
2 介護予防の推進 1 介護予防事業
1 ことぶきの家管理運営事業
2 敬老入浴事業
3 高齢者福祉センター管理運営事業
4 生きがい対応型デイサービス事業(ほほえみクラブ)
5 駒込施設管理運営
6 駒込生活実習所運営
7 駒込福祉作業所運営
8 障害児夏休みクラブ等育成助成事業
9 目白施設管理運営
10 目白生活実習所運営
11 目白福祉作業所運営
12 心身障害者生活支援事業(心身障害者車椅子貸与事業)
13 心身障害者等移動手段提供事業
3 社会参加の促進
14 「カフェふれあい」運営費助成
1 「菊かおる園」ケアハウス運営
2 特別養護老人ホーム維持管理
4 福祉サービス等の基盤整備
3 老人ホーム入所・措置事業
○
法令扶助費事業
施策の方向
事 業 名
1 国制度手当支給事業
2 障害者支援費事業
3 障害者支援費事業
4 身体障害(児)者舗装具交付及び措置事業給付
5 身体障害(児)者補装具交付及び措置事業給付
1 自立支援体制の整備
6 身体障害者デイサービス支援事業
2 介護予防の推進
3 社会参加の促進 1 障害者ガイドヘルプ支援費事業
1 障害者支援費事業
2 身体障害者ショ−トステイサ−ビス支援費事業
3 身体障害者施設訓練等支援費事業
4 知的障害者グループホーム(生活寮)支援費等
5 知的障害者援護施設措置
4 福祉サービス等の基盤整備
1
自立支援体制の整備
2-1-1
◎
高齢者緊急ショートステイ支援事業
保健福祉部
【事業内容】家庭における介護が一時的に困難となった場合に利用できるよう、特別養護老人ホーム 3 施設において
ベッドを各1床確保。
【今後の方向性】さらに高齢化が進む社会情勢において、介護保険の「施設介護から在宅介護へ」の方針を見ても、
今後ますます在宅介護の必要性ならびにサービスの向上、多様性が求められている。老人虐待等の一時避難場所、
家庭において緊急に一時的に介護する人がいないような状況になった時等、安心して入所できる施設を確保してお
くことは必要である。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 利用者数2,080人、利用率38%
事業費(百万円) 35
推進
2-1-2
◎
重度脳性麻痺者介護人派遣事業
保健福祉部
【事業内容】重度脳性麻痺者の推薦する介護人(家族に限定)に区が依頼し、手当を支給する。
【今後の方向性】重度脳性麻痺者の生活圏の拡大と日常生活の利便を図るため、今後も引き続き事業を実施する。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 派遣対象者延べ110人
事業費(百万円) 104
推進
2-1-3
◎
福祉手当(区)支給事業
保健福祉部
【事業内容】心身障害者・難病患者・重度心身障害者に対して支給する手当
【今後の方向性】今後も、心身障害者・難病患者・重度心身障害者の対象者に対して手当を支給し、経済的、精神的
負担軽減の一助とするため実施する。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
心身障害者手当 延べ第一種 10,664 人・第二種 4,191人、難病患者福祉手当延べ4,060人、重度 心身障害者特別手当5人
事業費(百万円) 3,002
維持
2-1-4 ◎
民間精神障害者通所施設運営助成事業
保健福祉部
【事業内容】在宅精神障害者のための生活訓練、社会適応訓練、就労訓練などを行っている区内小規模作業所に対す
る運営費助成
【今後の方向性】『今後 10 年間で「条件が整えば退院可能な 7 万人の精神障害入院患者」について、生活支援体制の
強化等、立ち遅れた精神保健医療福祉体系の整備を進めることにより、解消を図る。』としている国の目標を受け
て、ますます増加傾向にある区内在住の精神障害者に対して、社会的自立支援通所訓練施設の受け入れ状況充実を
目指す。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 推進
事業費(百万円) 1,105
推進
2-1-5
○
シルバー人材センター運営費助成事業
保健福祉部
【事業内容】高齢者の就労機会を提供し、高齢者の社会参加・生活の充実を図るためのシルバー人材センターへ運
営費の助成を行う。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 推進
事業費(百万円) 154
推進
2-1-6
○
民間心身障害児(者)通所施設運営助成事業
保健福祉部
【事業内容】在宅心身障害児(者)の社会的自立を目的に作業及び日常生活の訓練・指導を実施している民間通所施
設に対する助成事業
【今後の方向性】今後も継続していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 維持
事業費(百万円) 376
維持
2-1-7
○
高齢者火災安全システム事業
保健福祉部
【事業内容】在宅高齢者に対し、住宅用防災機器を給付し、必要に応じて東京消防庁への火災自動通報を利用するた
めの工事を行う。
【今後の方向性】ひとり暮らし高齢者、高齢者のみ世帯は増加しており、今後も緊急時に備え、高齢者の不安解消と
安全の確保が求められる。特に、火災は高齢者宅のみに限らず、近隣への被害も生じる緊急事態であり、万全の策
を講じる必要がある。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 給付件数延べ400件
事業費(百万円) 24
推進
2-1-8
○
寝たきり高齢者紙おむつ支給及び購入費等助成事業
保健福祉部
【事業内容】在宅高齢者に対して紙おむつを支給(入院中の寝たきり高齢者に対してはおむつ購入費を助成)する。
【今後の方向性】寝たきり高齢者の身体の衛生を保持することで、床ずれ防止ひいては病気療養に至ることを予防
できる。これに加え、おむつの取替えに当たる親族の居宅での介護が期待でき、入所による経費削減にもつなが
る。したがって、最低限現状維持は必要である。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 支給対象者延べ5,700人、助成対象者5,625人
事業費(百万円) 310
維持
2-1-9
○
心身障害者紙おむつ支給及び購入費等助成事業
保健福祉部
【事業内容】在宅の心身障害者に対して紙おむつを支給(入院等で紙おむつの支給ができない場合は購入費等を助成)
する。
【今後の方向性】障害者の身体の衛生を保持することで、床ずれ防止ひいては病気療養に至ることを予防できる。こ
れに加え、おむつの取替えに当たる親族の居宅での介護が期待でき、入所による経費削減にもつながる。したがっ
て、最低限現状維持は必要である。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 維持
事業費(百万円) 54
維持
2-1-10
○
心身障害者福祉電話貸与事業
保健福祉部
【事業内容】在宅の重度心身障害者の属する世帯に電話を貸与し、回線使用料の一部を助成する。
【今後の方向性】今後は、居宅介護事業所、ヘルパーなどの福祉サービスにかかる地域の方の支援や見守り、支え
合いが一層求められる。しかしながら、障害者のコミュニケーション及び連絡手段を確保し、事故の未然防止や
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 貸与台数延べ6,545世帯
事業費(百万円) 7
維持
2-1-11
○
高齢者福祉電話貸与事業
保健福祉部
【事業内容】ひとり暮らしの高齢者または高齢者世帯に電話を貸与し、回線使用料の一部を助成する。
【今後の方向性】今後は民間ケアマネジャー、ヘルパーなどの高齢者介護支援に係わる地域の方の見守りが特に求
められてくる。しかしながら、高齢者のコミュニケーション及び連絡手段を確保し、事故の未然防止や安否確認、
緊急時の連絡に必要な事業である。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 貸与台数延べ2,250台
事業費(百万円) 34
維持
2
介護予防の推進
2-2-1
◎
筋力アップ教室事業
保健福祉部
【事業内容】としま・おたっしゃ21(介護予防健診)で、転倒の危険があると判定される、または転びやすくな
ったと感じるといった虚弱高齢者の方を主な対象者として、簡単なトレーニング用具を使いながら、運動の習慣
化を図り転びにくい体力づくり行う。
【今後の方向性】介護保険制度の中の地域支援事業の一環として、虚弱高齢者を対象に実施・拡大していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 40コース、延べ参加者1,200人
事業費(百万円) 17
推進
2-2-2
◎
介護予防普及啓発事業
保健福祉部
【事業内容】地域の中で介護予防をすすめていくために、『75 歳からの介護予防大作戦』キャンペーンを展開し、普
及啓発のための介護予防プログラムを実施する。
【今後の方向性】介護保険制度の中の地域支援事業の一環として、全高齢者を対象に実施・拡大していく
。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
普及啓発の介護予防教室の実施、効果的なリーフ レットの作成、サポーターの育成
事業費(百万円) 17
多様な介護予防教室を委託 により実施予定
2-2-3
◎
脳イキイキ教室事業
保健福祉部
【事業内容】認知機能の低下が心配される概ね 60 歳以上の自力で参加できる方を対象に、音読や簡単な計算を中心
とする教材を用いた学習を通し、脳を活性化し認知症予防と自立生活を支援する。
【今後の方向性】介護保険制度の中の地域支援事業の一環として、虚弱高齢者を対象に実施・拡大していく
。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 10コース、延べ参加者300人
事業費(百万円) 11
2-2-4
◎
介護予防健診事業(としま・おたっしゃ21)
保健福祉部
【事業内容】概ね 70 歳以上の高齢者を対象に、簡単な身体機能測定と 18 項目の質問を行い、老化のサインを発見
し、各種介護予防プログラムを紹介する。
【今後の方向性】介護保険制度の中の地域支援事業の一環として、全高齢者を対象に実施・継続していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
おたっしゃ健診実施回数 50 回、延べ参加者数 2,500人
事業費(百万円) 8
継続
2-2-5
◎
高齢者マシントレーニング事業
保健福祉部
【事業内容】要介護状態にならないように、または要介護状態の改善を目的に、高齢者向けのトレーニング機器を
使用して身体機能を高めるトレーニングを実施する。
【今後の方向性】介護保険制度の中の地域支援事業の一環として、虚弱高齢者を対象に実施・拡大していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 40コース、延べ参加者600人
事業費(百万円) 55
推進
2-2-6
○
地域型認知症予防活動事業
保健福祉部
【事業内容】認知症予防のグループ活動をとおし、健康寿命を伸ばすための健康づくりに関する啓発を図る。
【今後の方向性】介護予防事業について関係部署の事業との整合をはかり、事業のあり方を含めて検討していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 グループ活動の実施
事業費(百万円) 13
推進
2-2-7
○
おたっしゃ栄養教室
保健福祉部
【事業内容】料理教室を開催し、介護・認知症予防および高齢者の低栄養予防を図る。
【今後の方向性】在宅栄養士やボランティアの方が栄養教室の講師となるよう、研修等を実施していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 栄養教室348回、栄養指導講習会10回
事業費(百万円) 6
推進
2-2-8
○
尿失禁予防教室事業
保健福祉部
【事業内容】正しい知識の習得と対応法を学び骨盤底筋等の筋力を高める体操などを行う教室を実施する。
【今後の方向性】尿もれ予防教室をきっかけとし、健康づくりへの啓発を図り、生活圏の拡大を図る。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 教室参加者数延べ3,000人
事業費(百万円) 4
推進
3
社会参加の促進
2-3-1 ◎
シニアライフ入門講座事業
保健福祉部
【事業内容】社会や家庭の第一線から退いた 60 歳以上の人を対象に、講座を実施する。講座参加者と共に企画・実
施する事業。
【今後の方向性】団塊の世代が定年を迎える今後、体力的にも精神的にもまだ現役である高齢者の社会参加・地域
活動の促進がますます重要となってくる。この世代に対し、自主性を生かした多様な活動を支援することが求め
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
講座回数年8回、延べ参加者数1,745人、自主 活動575回
事業費(百万円) 1
推進
2-3-2
○
福祉ホーム「さくらんぼ」運営
保健福祉部
【事業内容】心身障害者が、保護者の高齢化や死亡等で福祉作業所等に通所することが困難になった場合に、住み
慣れた地域で生活ができるよう、日常生活の援護や指導を行う。また、一時的に保護者が介護できない状態にな
った場合に保護を行う。
【今後の方向性】今後も継続していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 維持
事業費(百万円) 467
維持
2-3-3
○
高齢者クラブ運営費助成事業
保健福祉部
【事業内容】高齢者が地域でいきいきとした生活を営むために自主的に組織された高齢者クラブに対する助成及び
高齢者クラブ相互間の交流を図り会員相互の福祉増進を推進するための連合会に対する助成。
【今後の方向性】高齢者クラブ構成員の高齢化が進んでいるため、前期高齢者に対する対応策が今後の課題である。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 推進
事業費(百万円) 92
推進
2-3-4
○
手話通訳派遣事業
保健福祉部
【事業内容】聴覚障害者の希望に応じて手話通訳者を派遣する。
【今後の方向性】今後も継続していく。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 維持
事業費(百万円) 42
維持
4
福祉サービス等の基盤整備
2-4-1
○
知的障害者グループホーム事業
保健福祉部
【事業内容】一人で生活することが困難な知的障害者が、世話人とともに共同生活をし、日常で援助を受けること
により地域社会での自立を図るための施設であるグループホームへの助成事業。
【今後の方向性】障害者が地域の中で、安心して自立して生活していくための施策としてグループホームの整備・
運営を支援していくことは必要である。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 維持
事業費(百万円) 35
維持
2-4-2
○
精神障害者グループホーム運営助成事業
保健福祉部
【事業内容】精神障害者の地域における自立生活の場であるグループホームを設置運営する民間団体に対する助成。
【
今後の方向性】
本区においては、在宅精神障害者のための公設の社会復帰施設等はなく、民間団体が担っている前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 維持
事業費(百万円) 279
維持
2-4-3
●
認知症高齢者グループホーム整備費助成
保健福祉部
【事業内容】概ね身辺自立が可能な認知症高齢者に対して、専門的ケアと家庭に近い生活環境を確保するためのグ
ループホームを民間社会福祉法人が整備する際に、経費の一部を助成する。
【今後の方向性】平成 18 年度からは、介護保険制度改正により地域密着型サービスとして、日常圏域ごとの整備と
なる。新たな整備目標を設定し策定する「介護保険事業計画」に基づき整備を進める。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量 7ユニット
事業費(百万円) 105
-
健康
■
現状と課題
日本の平均寿命は、昭和
59
年(
1984
年)から今日まで、世界一の水準を示しています。特
に、女性については平成17年では
85.59
歳(男性は
78.64
歳)と
2
位との差がますます開き
つつあり、人類としての寿命の到達目標とさえみなされています。
健康で自立した生活を送ることができる年数のことを「健康寿命」と言いますが、平成
12
年
(
2002
年)
のWHOの調査によると日本人の男性の健康寿命は
71.4
歳、
女性の健康寿命は
75.8
歳でともに世界一となっています。平均寿命と健康寿命の差は、7∼9
歳ほどありますが、この
差を短くすることが、豊かでより充実した人生を送ることになります。
このように、日本人の平均寿命が延伸する一方で、がん、心臓病、脳卒中といった疾患が、
死因の大きな割合を占めるとともに、高血圧や糖尿病などの疾患によって治療を受けている人
の数も増えています。さらに、寝たきりや認知症などの要介護状態になる人の増加が著しい状
況にあります。
区民の主要死因をみても、がん、心疾患、脳血管疾患となっており、これら生活習慣病とい
われるものが全体の60%を越えており、特に壮年期の死亡の大きな原因となっています。
これらの病気や状態は、食生活、運動(身体活動)
、たばこ、アルコール、休養など、一人ひ
とりの日常生活のあり方に大きく関係しています。そのため、一次予防に重点を置いた地域保
健・医療対策の推進が課題となっています。
国においては第三次国民健康づくり対策として、
「21世紀における国民健康づくり運動(健
康日本21)
」を平成12年(2000
年)3
月に定め、健康づくり運動を総合的に推進していま
す。その後、法的な根拠となる健康増進法を平成14年(2002年)に公布しました。
豊島区では、この「健康日本21」の地方計画の位置付けをもつ、
「豊島区健康推進プラン2
1」
(10
か年計画)を平成17年(2005年)3
月に策定しました。この計画の特徴は、区民
自らが主役として健康づくりに取り組めるように行動指針を定め、区民と行政、関係機関、関
係団体などが目標を共有し、地域全体で取り組む計画としていることです。
高齢化、少子化が進む中で、生涯を通じた健康づくりは、区民一人ひとりの大きな課題です。
区民一人ひとりが「自らの健康は自ら守りつくる」という自覚を持ち、積極的に健康づくり
に取り組めるよう、区は健康増進に関する正しい知識の普及や情報提供、健康づくり自主グル
ープへの援助、個人の健康度に応じた健康増進メニューの提供など、身近なところで健康づく
りが行えるよう支援する必要があります。
また、地域保健分野においては、家族構成や生活習慣、ライフスタイル、社会経済状況の変
化により、母子保健、精神障害、難病、
HIV
感染など多様な課題を抱えています。
特に、出産・育児をめぐる状況の変化は、不慮の事故のほか、虐待に見られる親とこの心の
問題を引き起こしており、さらには自殺者が全国で年間
3
万人を超え、思春期の引きこもりや
働き盛りの年代の精神疾患とともに、深刻な社会問題となっています。こうした課題に対して、
効果的な相談や支援、関係機関との連携強化を図っていく必要があります。
また、生活習慣やライフスタイルの変化を踏まえ、健康不安の解消を図り、健康を維持しな
がら地域の中で安心して暮らしていけるように、画一的に提供されるサービスから多様なニー
ズに応じ、予防からケアまでを包含するきめ細やかなサービスの提供が求められています。こ
れらを踏まえ、生活者の立場を重視した保健医療対策を進める必要があります。
地下鉄サリン事件、毒物カレー混入事件、東海村臨界事故、アメリカで起きたテロ事件にお
けるバイオテロなど、従来のマニュアルでは対応が困難で、初期段階では原因を特定すること
■
施策の方向
生活習慣病の早期発見・早期治療などの二次予防に加えて、生活習慣を見直し、生涯にわたって
健康を増進して、疾病の発病を予防する一次予防に重点を置いた対策を推進します。また多様化す
る新たな保健課題や健康危機管理へ対応するために関係機関と連携強化を図ります。
■
成果指標
重点施策 選定理由
生活習慣病 死亡 内 6割 占 予防 社会的課題 い ㅼ護予防 様 健康 命 延伸 療費
社会全体 し 抑制し いく 若 期 中 期 高齢期 い 健康 く 推 こ 重要 あ
断し 選定し 。
①健康づくりの推進
重点施策
区民一人ひとりが病気にならないよう、またたとえ病気や加齢による障害があったとしても、で
きる限り病気や加齢による障害が進行しないように、各人が個性や能力に応じた日頃からの健康づ
くりが重要です。
こうした個人の力と併せて区や関係団体、地域が区民の主体的な健康づくりを支援し、すべての
区民が健康で心豊かに暮らせる健康なまちの実現をめざします。
②多様化する保健課題への対応
児童や高齢者への虐待、ストレスの増加による心の問題や自殺者の増加、アレルギー疾患の増加
など、健康に対する問題が多様化しています。
母子保健・精神保健・歯科保健・公害保健など特定の分野における新たな課題に即応した保健施
策を推進します。
③健康危機管理
新興・再興感染症発生時の対応、HIV
感染者・エイズ患者の増加・多剤耐性結核の問題、医薬品
医療機器等の安全・食中毒や健康食品等の食品安全・飲料水の安全などの問題による健康危機への
対応や、さらに重大な健康危機として災害や生物テロ、新型インフルエンザへの対応が求められて
います。
生活環境面での健康対策を推進するとともに、こうした事態の予防や被害の拡大防止、被害者の
心のケアのために迅速な対応がとれるように、関係機関との連携の下に健康危機管理体制を整備し
ます。
④地域医療の充実
高齢化の進展や疾病構造の変化等により、救急医療の需要は増加傾向にあります。また、小児救
急医療体制の整備も課題となっています。
■
成果指標
指 標 現 状 前期目標 成22 度 後期目標 成27 度
1 運動習慣のある人の割合
男性 18. 6%
女性 15. 3%
( 成 14 度)
男性 20. 0%
女性 18. 0%
男性 25. 0%
女性 20. 0%
2 三大生活習慣病による死亡率
60. 8%
3
成 人 健 診 受 診 者 の う ち 「 異 常 認 め
ず」と判定される人の割合
7. 7%
※特 表記 い限 現状値 成16 度 あ
説明
1 民健康意識調査 い 一日 30 分以ㄥ 2回以ㄥ 運動 1 以ㄥ持続し い 回答し 人 割合
2 民 死亡原因 うちㄤ大生活習慣病 心疾患 脳血管疾患 死亡率 割合
成人健診 生活習慣病集団健診 高齢者健診 節目健診 診者 うち 異常認 定さ 人 割合
■
計画事業
◎既存重要AA事業 ○既存重要A事業 ●施設建設事業
施策の方向
事 業 名
1 ◎成人保健対策:健康教育、相談事業
2 ◎節目年齢健康診査事業
1 健康づくりの推進 重点施策
3 ○がん検診事業
1 ○障害者等歯科診療事業
2 ○精神保健対策:相談事業
3 ○妊産婦健康診査事業
4 ○乳幼児健康診査事業 2 多様化する保健課題への対応
5 ○母子保健対策:相談事業
1 ◎感染症及びエイズ対策事業
2 ◎結核予防事業
3 ◎薬事事務
4 ◎環境衛生関係事業 3 健康危機管理
5 ◎食品衛生関係事業
4 地域医療の充実 1 ○休日診療事業
【参考】
○
計画事業以外の事業
施策の方向
事 業 名
1 介護予防普及啓発事業
2 健康づくり協力店普及・啓発事業
3 成人保健対策. 骨粗しょう症・骨折対策事業
4 部健・栄養指導
5 栄養指導事業
6 各種統計調査事業(都)
7 高齢者健康診査事業
8 歯周疾患検診事業
9 成人保健情報システム維持管理
1 健康づくりの推進
10 骨粗しょう症・骨折対策事業
1 分庁舎等維持管理
2 ながさきゆめの木プラン21
3 成人保健対策. 機能訓練事業
4 長崎健康相談所施設維持管理事業
6 妊産婦・新生児訪問指導事業
7 子ども事故予防センター運営
8 妊産婦・乳幼児保健指導事業
9 妊産婦健康診査事業(妊娠中毒症医療給付)
10 母子健康手帳交付及び母親学級開催事業
11 養育医療給付事業
12 歯科衛生事業
13 精神保健対策・デイケア事業 2 多様化する保健課題への対応
15 公害健康被害者補償及び療養事業
16 公害健康被害補償給付関係事業
17 母親学級開催事業
18 母新生児訪問指導事業
19 保健所運営協議会
1 結核予防事業
2 感染症対策経費. 予防接種(定期)事業
3 害虫駆除対策事業
4 蓄犬登録及び狂犬病予防事業
5 毒物及び劇物販売業の登録等事務
6 有害物質含有家庭用品の規制事務
7 保健所管理運営経費・検査管理事業
8 医師会等補助事業
3 健康危機管理
9 夜間休日連絡通報受理業務委託事業
1 かかりつけ歯科医機能推進事業
2 医療法人財団豊島健康診査センター運営助成・維持管理
4 地域医療の充実
3 池袋保健所施設維持管理
○
法令扶助費事業
施策の方向
事 業 名
1 健康づくりの推進
2 多様化する保健課題への対応
1 結核予防事業
2 感染症対策経費. 予防接種(定期)事業
3 公害健康被害補償給付関係事業
3 健康危機管理
4 妊産婦健康診査事業(妊娠中毒症医療給付)
4 地域医療の充実 1 養育医療給付事業
1
健康づくりの推進
3-1-1 ◎
成人保健対策:健康教育、相談事業
保健福祉部
【事業内容】生活習慣病等の早期発見・早期治療を目的とした健康診査、疾病を予防し健康を維持増進するための
健康教育等を実施する。
【今後の方向性】各人の年齢、健康状態に合わせた望ましい生活習慣の実現に向けて、健康教育の場や生活習慣病
予防教室を通して生活習慣改善の普及・啓発に努める。また、健診結果による事後指導体制を整備する。
前 期(18∼22年度) 後期(23∼27年度)
事業量
住民健診受診者6,000人、健康教室60回、出張 健康教室225回、健康手帳配付35,000冊
事業費(百万円) 46
推進
3-1-2
◎
節目年齢健康診査事業
保健福祉部
【事業内容】成人保健対策の一環として実施している 40、45、50、55、60∼64 歳の区民を対象とした健診事業
【今後の方向性】受診率向上を目指し、疾病の早期発見、予防、治療につなげていく。それにより区民の健康寿命を