平成12年度
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九州大学大学院理学研究科化学系専攻
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入学試験問題
入学試験問題
入学試験問題
入学試験問題
基礎化学
基礎化学
基礎化学
基礎化学
( 13 : 30∼∼ 16 : 00 ) ∼∼ 注意事項 注意事項 注意事項 注意事項 1)6科目の中から5科目を選択し、解答すること。 2)解答用紙の各欄に受験科目名、問題番号、受験番号および氏名を記入すること。 採点時に点線の箇所で切り離すので、科目名および問題番号は必ず上下2ヶ所記 入すること。科目名は基礎無機化学、基礎有機化学などとする。 記入もれのある場合、採点できず0点になることがある。 3)整理番号欄には何も記入しないこと。 4)基礎無機化学の解答用紙は3枚。問題1−3をそれぞれ別々の用紙にそれぞれ解 答すること。 基礎有機化学、基礎物理化学、基礎分析化学、および基礎生物化学の解答用紙は 2枚である。問題1、2を別々の用紙に解答すること。 基礎構造化学の解答用紙は1枚である。 5)配布された解答用紙9枚を、白紙も含めてすべて提出すること。 6)解答用紙の裏には何も書かないこと。基礎無機化学
基礎無機化学
基礎無機化学
基礎無機化学
1.次の事項について例を挙げて説明せよ。 (a) イオン性超酸化物 (b) カートネーション 2.X– をハロゲン化物イオンとしたとき、Ag+ + X– → AgX で表される反応に対する生 成定数は F– < Cl– < Br– < I– の順に増大する。他方、Li+ + X– → LiX の反応に対する生 成定数は F– > Cl– > Br– > I– の順に減少する。この理由を説明せよ。 3.次の物質の一般的な保存法を化学的理由とともに述べよ。 (a) 白リン (b) カリウム (c) 硝酸銀基礎有機化学
基礎有機化学
基礎有機化学
基礎有機化学
1.次の問いに答えよ。 (a) CH3-Brの炭素原子の極性を逆にする反応を示せ。 (b) ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、ニトロベンゼンのモノニトロ化の相対 速度を、大きい順に並べよ。 (c) α,2,4-トリクロロトルエンに等モルのシアン化ナトリウムを作用させたときに 得られる主生成物の構造式を示せ。 (d) CH3O-CH=CH-CH2+ の可能な共鳴構造式をすべて記せ。 2.カルボン酸のラセミ体の分割法の一つにジアステレオマーの塩生成による方法が ある。 (a) 次のアミンの中で、カルボン酸の光学分割に使用可能な化合物の番号を記せ。 NH2 CH3 H3C NH2 H1
2
3
4
CH3 NH2 CH3 H3C CH3 NH2 (b) この方法による光学分割の原理を説明せよ。基礎物理化学
基礎物理化学
基礎物理化学
基礎物理化学
1.次の問 (a), (b) に答えよ。
(a) 反応 2H2(g) + O2(g) = 2H2O(l) のエンタルピー変化 ∆H は、温度 298 K、圧力
1 atm において、O2 1 mol当たり –572 kJ である。(g)と(l) はそれぞれ気体と液体を 示す。同じ条件下におけるこの反応の O2 1 mol当たりの内部エネルギー変化 ∆U を計算せよ。ただし、気体は完全気体(理想気体)とする。有効数字3桁まで求め よ。気体定数 R = 8.31 JK–1 mol–1、1 atm = 1.01 ×105 Pa とする。 (b) 一定温度 T において、1 mol の完全気体(理想気体)が可逆的に圧縮され、その 体積が V1から V2へ変化した。この過程について以下の問いに答えよ。必要なら 気体定数 R を用いよ。 (a) 気体になされた体積変化の仕事(量)はいくらか。 (b) エントロピー変化 ∆Sを表す式を導け。 (c) ある物質Aの分解反応 A → 生成物 において、物質Aの 20%が分解するのに 10 分 を要した。この反応が次の反応次数のときそれぞれの半減期(単位は分、小数点以 下切り捨て)を求めよ。ただし、log10 2 = 0.301 とする。 (a) 一次のとき。 (b) 二次のとき。
基礎分析化学
基礎分析化学
基礎分析化学
基礎分析化学
1.ある特定の波長の単色光の光束が長さ l の均一層を通過する際、その一部が均一層 中に存在する成分(濃度 C )によって吸収される。 (a) 均一層通過前後の単色光の光束の強度をそれぞれ I0と I として、これらを関係づ ける式を示せ。 (b) l が一定の条件のもとで(a)の関係は定量分析に用いられる。均一層としては、以 下の2つが一般的である。 (i) 溶液 (ii) 原子蒸気 それぞれの均一層を用いた分析法の名称を書け。また、l が一定の条件のもとで(a)の 関係式からのずれはどのような場合に起こるか。それぞれについて例を1つあげて簡 単に説明せよ。 2.塩化物イオンとヨウ化物イオンをそれぞれ 1.0×10–3 mol dm–3 含む溶液 1 dm3 に硝酸銀 溶液を加えた。硝酸銀溶液を加えることによる体積変化はないものとして、以下の問い に答えよ。ただし、AgCl の溶解度積は 1.0×10–10 mol2 dm–6 、AgI の溶解度積は 8.1×10–17 mol2 dm–6であり、溶存するすべての化学種の活量係数は1とする。また、原子量は次 の値を用いよ。: Cl 35、 Ag 108、 I 127。 (a) 硝酸銀を 1.0 mmol 加えて溶解平衡に達したときに、存在する沈殿の化学式を示せ。 また、その質量を有効数字2桁で示せ。 (b) (a)の条件で、溶液に存在する Ag+ のモル濃度を示せ。 (c) AgCl と AgI のいずれか一方のみが沈殿する場合の溶液中の Ag+ のモル濃度範囲を 示せ。基礎構造化学
基礎構造化学
基礎構造化学
基礎構造化学
1.次の文中の に適切な語句、式または数字を補え。 水素類似原子は、+Ze の電荷をもつ原子核の周りに – e の電荷をもつ電子が1個 存在する系である。電子の質量 me に比べて原子核の質量はずっと大きいので、原子 核は動かず電子のみがその周りを運動していると考えることができる。このとき、電 子の運動を支配するハミルトニアンは Hˆ = r Ze 0 2 4πε − と書かれる。ただし、r は原子核と電子の距離、ε 0 は真空の誘電率である。 この系の固有状態は、3種の量子数 n, l, m で指定することができる。球面座標(極 座標)r, θ, φ を用いれば、固有関数は r だけを含む因子、θ だけを含む因子、およびφ だけを含む因子の積の形に表すことができる。各因子の関数形については、r を含む 因子は量子数 に、θ を含む因子は量子数 に依存するが、φ を 含む因子は量子数 だけで決まる。 基底状態のエネルギーは 0 0 2 2 1 8 a e Z E πε − = で与えられる。ここで 2 2 0 0 4 e m a e h πε = はボーア半径と呼ばれ、その値は 5 × メートルである。量子数 n に対応 する励起状態のエネルギーは En = のように表される。 量子数 l の状態においては、軌道角運動量の2乗の固有値が なる値を もつ。量子数 n と l の一組が与えられたとき、これに属する独立な固有関数の数は 個である。 のときは、固有関数は球対称となる。 ロ ハ ニ ホ ト チ リ ヘ イ基礎生物化学
基礎生物化学
基礎生物化学
基礎生物化学
1.糖に関する以下の各問いに答えよ。 (a) α-D-グルコースの水溶液の比旋光度は、水溶液を調製した直後に測定する と 20 °C で +112.2° であったが、次第に減少し +52.7° で一定となった。この 現象を何と呼ぶか。また、この現象について簡潔に説明せよ。 (b) スクロース水溶液の比旋光度は、20 °C で +66.5° であるが、この溶液にβ-フ ルクロフラノシダーゼを作用させると、やがて左旋性となり、–20.0° となっ た。また、反応前のスクロース水溶液はフェーリング反応に陰性であったが、 反応後は陽性となり、赤色沈殿を生成した。これらの原因について簡潔に説 明せよ。 (c) セルロースとキチンは共にグルコースおよびその誘導体を構成単位にもつホ モ多糖であり、X線解析による立体構造も類似している。両者ともグルコー ス残基がβ(1→4)結合しているが、グルコース残基の2位の基が互いに 異なる。2位の基はそれぞれ何か。また、類似している立体構造はどのよう な構造か、簡潔に説明せよ。 2.生体は有機化合物を分解してATPを産生しているこのATP産生系には大別 して2種類ある。これらの名称を記せ。また、これら2つの系において、どのよ うにATPが形成されるかを簡潔に説明せよ。平成12年度
平成12年度
平成12年度
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九州大学大学院理学研究科化学系専攻
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入学試験問題
入学試験問題
入学試験問題
入学試験問題
専門化学
専門化学
専門化学
専門化学
( 9 : 30∼∼∼∼ 12 : 30 ) 注意事項 注意事項 注意事項 注意事項 1)6科目の中から 3 科目を選択し解答すること。 2)解答用紙の各欄に受験科目名、問題番号、受験番号および氏名を記入すること。 採点時に点線の箇所で切り離すので、科目名および問題番号は必ず上下2ヶ所記 入すること。科目名は無機化学、有機化学などとする。 記入もれのある場合、採点できず0点になることがある。 3)整理番号欄には記入しないこと。 4)有機化学、物理化学、構造化学、生物化学の解答用紙は2枚。問題1、2を別々 の用紙に解答すること。ただし、物理化学の問題1と生物化学の問題1は指定の 解答用紙を使用すること。 無機化学と分析化学の解答用紙は3枚である。問題1−3をそれぞれ別々の用紙 に解答すること。 5)配布された解答用紙10枚を白紙も含めてすべて提出すること。 6)解答用紙の裏には何も書かないこと。 7)無機化学、有機化学の問題用紙は1枚、物理化学、分析化学、構造化学の問題用 紙は2枚、生物化学の問題用紙は3枚である。無機
無機
無機
無機化学
化学
化学
化学
1.酸の強さに関する次の問いに簡潔に答えよ。
(a) 酸の強さが H3PO4 > H2PO4– > HPO42– の順に減少するのはなぜか。 (b) 酸の強さが H2Se > H2S > H2O の順に減少するのはなぜか。
(c) 酸の強さが HClO4 > H2SO4 > H3PO4 > H4SiO4 の順に減少するのはなぜか。
2.(a) 次の錯体又は錯イオンの構造を、結合の様子や立体配置がわかるように図示せよ。 fac-[Co(gly)3] (gly– = グリシナトイオン) [Ni(CO)4] [PtCl3(C2H4)]– (C2H4 = エチレン) [Fe(C5H5)2] (C5H5– = シクロペンタジエニルイオン) [Co(CN)5]3– (b) (1) 鉄(III)の正八面体型高スピン錯体と低スピン錯体の代表例を一つずつ示し、 それぞれについて、スピンオンリーの磁気モーメントの値を予測せよ。 (2) [Co(NH3)6]2+ と [Co(NH3)6]3+ の全安定度定数の大小関係を述べ、その違いの 原因を説明せよ。 (3) [MnO4]– の Mn–O 結合の特徴とそれが金属の酸化状態にもたらす効果につい て述べよ。 3.Re2Cl82– イオンは図に示す構造である。この構造について、注目すべき点を列挙し、 それらがなにを意味するか考察せよ( Re は第7族金属である)。 Re Cl Re Cl Cl Cl Cl Cl Cl Cl 3.32±0.04 Å 2.29 ±0.02 Å 103.7±2.1 ° 87±1 °
有機化学
有機化学
有機化学
有機化学
1.次の問いに答えよ (a) 炭素−炭素二重結合を形成する反応について、反応様式の異なる3つの反応例 を基質および試薬を明示した反応式で示せ。 また、それぞれの反応について、 その特徴を説明せよ。 ただし、反応様式が同じで、基質または試薬のみが異な る反応は同一の反応例と見なす。 (b) 鎖状の非対称な二置換オレフィンのシス体とトランス体を識別する一般的な分 光学的手法を二つ挙げ、それぞれの方法において二種の異性体はどのように区別 されるかを示せ。 2.下記の反応の主生成物を示し、その反応機構について中間体あるいは遷移状態を 含む反応式を用いて簡潔に説明せよ。 CH3+
Cl
2h
ν
CH3HI
+
(a)
(b)
(c)
(d)
(e)
+
+
H2C CH2H
2SO
4 Cl CH3CH
3CH
2CH
2H
2O
2 CH
3CO
2C
2H
5NaOC
2H
5C
2H
5OH
H
3O
+ CH3物理化学
物理化学
物理化学
物理化学
1.図1は1成分系の相図である。相図上の一定 圧力 P における1モル当たりのギブズ(自由) エネルギー( G )の温度変化の模式図が図2 に示されている。 (a) G の温度に対する勾配の絶対値が固相、液相、 気相の順に大きくなっている理由を記せ。 (b) 図1の2点 A, B における平衡を化学ポテン シャルを用いて示せ。 (c) (b)で得られた式から相変化における∆Tと∆P の関係式を導け。また、その関係式の名称を 記せ。ただし、共存線上の AB 間は直線と仮 定する。 (d) (c)の関係式を用いて図1の OA, OC, OD 曲線の 点 O 近傍における勾配(dP/dT)の順序とその 理由を記せ。 (e) 解答用紙の図に圧力 P + ∆Pにおける G の温度 変化の概略図を描き、そう描いた理由を記せ。 (f) 融点(Tm)及び沸点(T b)におよぼす圧力の効果 の大小とその理由を記せ。 C O D solid gas liquid A B T b T b+∆T Tm P+∆P P Tm T b 図1 図2 温 度 温 度( ( ( (物理化学−2)物理化学−2)物理化学−2)物理化学−2) 2.熱平衡にある巨視系の状態は少数の熱力学変数で指定できる。一つの巨視的状態を考 えると、そこには多数の微視的状態が含まれている。任意の微視的状態 i の規格化さ れた実現確率 Pi が分かれば系の熱力学量を求めることができる。たとえば、系のエン トロピー S はボルツマン定数 k を用いて次式のように与えられる。 i i i p p k S =−
∑
ln ・・・(1) また、系の内部エネルギーU は微視的状態 i におけるエネルギー Ei のすべての微視的 状態にわたる平均値 < Ei > としてあたえられる。 (a) U を pi を用いて表わせ。 (b) 平均値からの偏差の二乗平均 <( Ei – U )2> は < Ei2 > – U 2 に等しいことを示せ。 (c) どの微視的状態も等しいエネルギー E を持つような統計集団を考える。この場合、 どの微視的状態の実現確率も等しいと仮定できる。 (1)このような統計集団の名称を記せ。 (2)系の微視的状態の総数を W とする。任意の微視的状態 i の規格化された実現確率 pi を求めよ。 (3)エントロピー S を(1)式により求めよ。 (d) 体積 V を占め、温度 T に保たれている N 個の同種分子から成る系を考える。この 系が微視的状態 i にあるときのエネルギーを Ei とするとき、系の分配関数 Q を次式 で定義する。 ( , , )=∑
exp(− ) i i kT E N V T Q ・・・(2) (1)このような統計集団の名称を記せ。 (2)微視的状態 i の規格化された実現確率 pi を求めよ。 (3)内部エネルギー U を Q を用いて表せ。 (4)エントロピー S を(1)式により求めよ。 (5)ヘルムホルツ(自由)エネルギー A を Q を用いて表せ。分析化学
分析化学
分析化学
分析化学
注) 1、2、および3はそれぞれ別の解答用紙に記入せよ。 1.銀イオンを含む溶液に銀電極を浸すと、界面で Ag+ + e = Ag なる反応により電極電位 が発生する。この電極電位は次の Nernst 式に従う。 E =E°Ag Ag+ −(2.303RT F)log(1aAg+)ここで aAg+ は銀イオンの活量、E°Ag/Ag+ は定数であり、また F, T, R はそれぞれ Faraday 定 数、絶対温度、気体定数を表す。以下の問いに答えよ。
(a) 参照電極として標準水素電極(NHE)を用いると銀電極の E°Ag/Ag+ は 0.799V であり この電位を標準酸化還元電位という。298K においてこの 0.799V の電位が発生するとき の銀イオンと水素イオンの濃度の組み合わせを一つ書け。ただし、すべての化学種の活 量係数を1とする。
(b) NHE、銀電極、ならびに水素イオン( 1.0×10–3 mol dm–3)と銀イオン( 1.0×10–5 mol dm–3) を含む溶液で構成された電池の 298K における起電力はいくらか。ただし、すべての化 学種の活量係数は1とし、298K において 2.303RT /F は 0.060V とする。 (c) イオンの活量係数は一般にイオン濃度に依存する。したがって、電極電位の測定か らイオン濃度を決定する場合、活量係数が一定に保たれるような条件を設定することが 多い。その理論的根拠と活量係数を一定に保つ具体的な方法を述べよ。 (d) 銀−塩化銀電極は銀電極の表面を塩化銀で修飾したもので、銀イオンだけでなく塩化 物イオンにも応答する。この時の電極反応と電極電位の式を銀電極にならって示せ。た だし、この反応の標準酸化還元電位を E°AgCl/Ag 、塩化物イオンの活量を aCl- とする。
2.互いに共役であるような一対の弱酸とその塩基を含む溶液は緩衝溶液である。この溶 液に少量の酸や塩基を加えても pH の値はごくわずかしか変化しない。緩衝作用の大小は 次式で定義される。 β = dCB / dpH ここで CBは、緩衝溶液に加えた後の強塩基の濃度である。(強塩基に由来する対陽イオン 濃度に等しい)。βは緩衝指数あるいは緩衝容量と呼ばれ、この値が大きいほど緩衝作用 が大きい。 解離定数 Kaの一塩基弱酸 HA(濃度 Ca)とその共役塩基(濃度 Cb)を含む溶液に、強 塩基を濃度が CB になるように加えたときのβを、水素イオン濃度 [H+]、全濃度 C(C = Ca + Cb)、解離定数 Kaおよび水のイオン積 Kwで表す式を以下の手順で求めよ。ただし、 すべての化学種の活量係数を1とする。 以下の文章の(イ)∼(ト)に必要な式を書き入れよ。 電荷収支、物質収支および解離平衡の式を求める。
(分析化学−2 (分析化学−2 (分析化学−2 (分析化学−2))) ) [OH–] + [A–] = ( イ ) (1) C = Ca + Cb = ( ロ ) (2) Ka = ( ハ ) (3) (2)、(3)式より [A–] = ( ニ ) (4) 水のイオン積は Kw = ( ホ ) (5) (4)、(5)式を(1)式に代入して [H+] の関数として CBを表すと、 CB = ( ヘ ) これを [H+] で微分して dCB / d [H+] = ( ト ) 従ってβは次式となる。 dCB /dpH = 2.3{Kw / [H+] + [H+] – KaC [H+] / ([H+] + Ka)2 } 3.次の(a)∼(e) から4項目を選び、それぞれ 100∼200 字にまとめて説明せよ。 (a) 酸塩基滴定で用いられる当量点検出法を2つ (b) 沈殿生成における共通イオン効果 (c) イオン交換分離における分配比と分離係数。 (d) 放射線測定において自然計数が生じる原因。 (e) 放射線の電離作用とそれを用いた測定器
構造化学
構造化学
構造化学
構造化学
1.質量 m の1粒子が次のような1次元ポテンシャル V(x)中に在る(a, b および V0は 正定数)。 +∞ x ≤ – b (領域Ⅰ) 0 – b < x < – a (領域Ⅱ) V(x) = V0 – a ≤ x ≤ a (領域Ⅲ) 0 a < x < b (領域Ⅳ) +∞ x ≥ b (領域Ⅴ) (a) 粒子のエネルギー E が V0 より小さい( 0 < E < V0 )場合について、各領域 の(シュレーディンガー方程式の解である)波動関数 φ (x) は次のいずれの形で あるか答えよ。また定数 k を、各領域について、E, V0, m およびプランク定数 ) 2 ( π h = h により書き表せ(定数 A, B, C, D も各領域で異なる値をとることに注 意せよ)。 (1)φ (x) = A exp(ikx) + B exp(–ikx) (k > 0) (2)φ (x) = C exp(kx) + D exp(–kx) (k > 0) (3)φ (x) = 0 (b) 定数 A, B, C, D とエネルギー E を決める波動関数に対する境界条件と規格化条 件を書け。 (c) このポテンシャル中に在る粒子のモデルを使い説明できると思われる物理的ない しは化学的現象を一つ挙げ、簡潔に論ぜよ。(構造化学−2) (構造化学−2) (構造化学−2) (構造化学−2) 2.以下の問いに答えよ。
(a) Hückel 近似を用いてエチレンのπMO エネルギー、全π電子エネルギー、および 規格化されたπMO を求めよ。ただし、隣接原子間の共鳴積分をβ、クーロン積 分をαとする。 (b) ブタジエンの電子構造を二つのエチレン結合の集合体として考えると、エチレ ン結合のπMO 間の相互作用からブタジエンのπMO が四つ生じる。エチレン結 合のπMO エネルギーとブタジエンのπMO エネルギーを図示せよ。また、エチレ ンのπMO を用いてブタジエンのπMO を書け(規格化に関しては考慮しなくてよ い)。 (c) 選択則を考慮してブタジエンの強い近紫外吸収がどのπMO 間で生じるかを 問(b)の解答のエネルギー図中に矢印で示せ。 (d) Hückel 近似を用いてシクロブタジエンのπMO エネルギーを計算すると、 E1 = α+2β、E2,3 = α、E4 = α−2β が得られる。シクロブタジエンを二つのエチ レン結合の集合体と考え、シクロブタジエンとエチレンのπMO エネルギーから、 シクロブタジエンの安定性について論ぜよ。
生物化学
生物化学
生物化学
生物化学
1.次の文章を読んで、下の設問に答えよ。 ①ビーカーに入れた 40℃の牛乳 100 cm3に、同じ温度の 0.2 M 酢酸ナトリウム緩衝 液(pH = 4.6)(1 M = 1 mol dm−3)を等量、ゆっくりと撹拌しながら加えると、タン パク質・カゼインの懸濁液(pH = 4.8)となった。室温に戻し、モスリン布でろ過した。 ②この沈殿を約 30 cm3のエタノールに懸濁させ、これをブフナー漏斗でろ過した。沈殿 をエタノール/ジエチルエーテルの等量混合物で洗浄し、乾燥させた。この沈殿を電 気泳動すると、α、β、γの3つのカゼインに分離した。 一方、③ヒトの乳から単離したカゼインは 4 M 尿素存在下、pH 9.5 で電気泳動す ると、6つに分離した。これらを陰イオン交換クロマトグラフィーで分画し、それぞ れを単離・精製してアミノ酸組成を調べたところ、6種とも全く同じ組成であり、ア ミノ酸配列も同じであることが判明した。このアミノ酸配列は、牛乳のβ-カゼインに 類似していたことより、ヒトβ-カゼインと呼ばれ、人乳にはβ-カゼインのみが含まれ ることが判明した。 (a) カゼインの等電点は約 pH 4.8 である。下線部①でカゼインが沈殿する理由を簡潔 に説明せよ。 (b) 下線部②でカゼイン沈殿をエタノールおよびエタノール/ジエチルエーテル混合 液で処理するのはなぜか。 (c) 人乳β-カゼインのアミノ酸配列は最終的に図1のように決定された。リン酸化に 関する解析の結果、N末端10残基( H-Arg-Glu-Thr-Ile-Glu-Ser-Leu-Ser-Ser-Ser- ) 中のセリンおよびトレオニン残基がリン酸化され、リン酸基の数の違いにより6 種のβ-カゼインが存在することがわかった。したがって、人乳β-カゼイン混合 物を電気泳動すると、それぞれが電荷の違いにより区別され、6本のバンドに分 かれることが判明した。 (1)下線部③の電気泳動に 4 M 尿素を共存させる理由を簡潔に述べよ。 (2)下線部③の電気泳動における最も陽極側に存在するバンドに含まれるβ-カ ゼイン分子種について、N末端10残基のアミノ酸配列構造を示性式で示せ。 ただし、解離基については、解離の状態まで考慮して記せ。 (d) 人乳β-カゼインのアミノ酸配列の決定においては、全くリン酸化されていない分 子種を用いた。まず臭化シアンで処理し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC) でマッピングしたところ、アミノ酸分析から予想されたとおり4つのピークに分 離した。分子量を測定したところ、2つのピークから得られたペプチド断片の分 子量は非常に大きかった(8,500∼9,300)ので、これらのペプチドをそれぞれト リプシンで消化し、HPLC により分画、分取した。これらを Edman 分解によりア ミノ酸配列を決定し、アミノ酸 212 個からなる全配列図1のように決められた。 (1)臭化シアンにより切断されるアミノ酸残基の名称を答え、図1(解答用紙) 中に切断部位を▲印で記せ。また、この残基は切断によりどのような構造 に変化するか。 (2)トリプシン処理されたペプチド断片2つについて、この酵素により切断さ れると思われる部位すべてを図1(解答用紙)中に△印で記せ。(e) β-カゼインを消化酵素混合物で処理したもの(カゼインペプトン)には鎮痛効果 があることが 1970 年代よりわかっていた。一方最近になって、鎮痛受容体の内因性 ペプチドとして、エンドモルフィン(内在性モルヒネの意味)が発見され、その アミノ酸配列が H-Tyr-Pro-Phe(or Trp)-Phe-NH2 であることが判明した。したがっ て、カゼインペプトン中にこれに類似したペプチドが存在することが考えられる。 図1のアミノ酸配列中、鎮痛効果を示す可能性のあるテトラペプチド断片のうち、 最も強い効果を示すと思われる2つについてその配列を四角枠で囲んで示せ。ま た、それらを選んだ理由を簡潔に説明せよ。 10 20
Arg Glu Thr Ile Glu Ser Leu Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ile Pro Glu Tyr Lys Gln LysArg Glu Thr Ile Glu Ser Leu Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ile Pro Glu Tyr Lys Gln LysArg Glu Thr Ile Glu Ser Leu Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ile Pro Glu Tyr Lys Gln LysArg Glu Thr Ile Glu Ser Leu Ser Ser Ser Glu Glu Ser Ile Pro Glu Tyr Lys Gln Lys
30 40
Val Glu Lys Val Lys Val Glu Lys Val Lys Val Glu Lys Val Lys Val Glu Lys Val Lys His Glu Asp Gln Gln Gln Gly ThrHis Glu Asp Gln Gln Gln Gly ThrHis Glu Asp Gln Gln Gln Gly ThrHis Glu Asp Gln Gln Gln Gly Thr Asp Gln His Gln Asp Lys I Asp Gln His Gln Asp Lys I Asp Gln His Gln Asp Lys Ile Asp Gln His Gln Asp Lys Ilelele
50 60
Tyr PTyr PTyr PTyr Pro Ser Phe Gln Pro Gln Pro Leu Iro Ser Phe Gln Pro Gln Pro Leu Iro Ser Phe Gln Pro Gln Pro Leu Iro Ser Phe Gln Pro Gln Pro Leu Ile Tyrle Tyrle Tyrle Tyr Pro Phe Val Glu Pro Ile Pro Tyr Gly Pro Phe Val Glu Pro Ile Pro Tyr Gly Pro Phe Val Glu Pro Ile Pro Tyr Gly Pro Phe Val Glu Pro Ile Pro Tyr Gly
70 80
Phe Leu Pro Phe Leu Pro Phe Leu Pro Phe Leu Pro Gln Asn Ile Leu Pro Leu Ala Gln Pro Ala Val Val Leu Pro Val Pro GlnGln Asn Ile Leu Pro Leu Ala Gln Pro Ala Val Val Leu Pro Val Pro GlnGln Asn Ile Leu Pro Leu Ala Gln Pro Ala Val Val Leu Pro Val Pro Gln Gln Asn Ile Leu Pro Leu Ala Gln Pro Ala Val Val Leu Pro Val Pro Gln
90 100 Pro Glu Ile Met Glu Val Pro Lys Ala Lys Asp Thr Val Tyr Thr Lys Gly Arg Val MetPro Glu Ile Met Glu Val Pro Lys Ala Lys Asp Thr Val Tyr Thr Lys Gly Arg Val MetPro Glu Ile Met Glu Val Pro Lys Ala Lys Asp Thr Val Tyr Thr Lys Gly Arg Val Met Pro Glu Ile Met Glu Val Pro Lys Ala Lys Asp Thr Val Tyr Thr Lys Gly Arg Val Met
110 120 PPPPro Val Leu Lys Gln Pro Thr Ile Pro Phe Phe Asp Pro Gln Ile Pro Lys Leu Thr Aspro Val Leu Lys Gln Pro Thr Ile Pro Phe Phe Asp Pro Gln Ile Pro Lys Leu Thr Aspro Val Leu Lys Gln Pro Thr Ile Pro Phe Phe Asp Pro Gln Ile Pro Lys Leu Thr Asp ro Val Leu Lys Gln Pro Thr Ile Pro Phe Phe Asp Pro Gln Ile Pro Lys Leu Thr Asp
130 140 Leu Glu Asn Leu His Leu Pro Leu Pro Leu Leu Gln Pro Ser Met Gln Gln Val Pro GlnLeu Glu Asn Leu His Leu Pro Leu Pro Leu Leu Gln Pro Ser Met Gln Gln Val Pro GlnLeu Glu Asn Leu His Leu Pro Leu Pro Leu Leu Gln Pro Ser Met Gln Gln Val Pro Gln Leu Glu Asn Leu His Leu Pro Leu Pro Leu Leu Gln Pro Ser Met Gln Gln Val Pro Gln
150 160 Pro Ile Pro Gln Thr Leu Ala Leu Pro Pro Gln Pro Leu Trp Ser Val Pro Glu Pro LysPro Ile Pro Gln Thr Leu Ala Leu Pro Pro Gln Pro Leu Trp Ser Val Pro Glu Pro LysPro Ile Pro Gln Thr Leu Ala Leu Pro Pro Gln Pro Leu Trp Ser Val Pro Glu Pro Lys Pro Ile Pro Gln Thr Leu Ala Leu Pro Pro Gln Pro Leu Trp Ser Val Pro Glu Pro Lys
170 180 Val Leu Pro Ile Pro Gln Glu Val Leu Pro Tyr Pro Val Arg Ala Val Pro Val Gln AlaVal Leu Pro Ile Pro Gln Glu Val Leu Pro Tyr Pro Val Arg Ala Val Pro Val Gln AlaVal Leu Pro Ile Pro Gln Glu Val Leu Pro Tyr Pro Val Arg Ala Val Pro Val Gln Ala Val Leu Pro Ile Pro Gln Glu Val Leu Pro Tyr Pro Val Arg Ala Val Pro Val Gln Ala
190 200
Leu Leu Leu Asn Gln Glu Leu Leu Leu Asn Pro Pro His Gln Ile Tyr Pro Val Pro GluLeu Leu Leu Asn Gln Glu Leu Leu Leu Asn Pro Pro His Gln Ile Tyr Pro Val Pro GluLeu Leu Leu Asn Gln Glu Leu Leu Leu Asn Pro Pro His Gln Ile Tyr Pro Val Pro GluLeu Leu Leu Asn Gln Glu Leu Leu Leu Asn Pro Pro His Gln Ile Tyr Pro Val Pro Glu
210
Pro Ser Thr Thr Gln Ala Asn His Pro Ile Ser ValPro Ser Thr Thr Gln Ala Asn His Pro Ile Ser ValPro Ser Thr Thr Gln Ala Asn His Pro Ile Ser Val Pro Ser Thr Thr Gln Ala Asn His Pro Ile Ser Val 図1.ヒトβ-カゼインの一次構造
2.細胞内での代謝活性の調節には、代謝に関与する酵素の量すなわち酵素分子の数の増 減による調節と個々の酵素分子当たりの触媒能の上下による調節がある。 次の表は、脂肪酸合成に関与する酵素について、様々な条件下における酵素量の変 動を調べた実験結果である。肝臓当たりの酵素量、酵素タンパク質の合成速度定数な らびに分解速度定数を、ラット、マウスそれぞれの正常動物の値を 100 として示して ある。次の問いに答えよ。 動物 条件 酵素量 合成速度定数 分解速度定数 ラット 正常 100 100 100 飢餓 28 59 190 飢餓→高炭水化物食 376 405 107 マウス 正常 100 100 100 遺伝性肥満 1,020 775 58 (a) ラットにおいて飢餓状態と飢餓動物に高炭水化物食を与えたときとの酵素量の変 化はそれぞれどの過程の変化によると考えられるか、理由とともに答えよ。 (b) 表におけるマウスの遺伝性肥満の病因がこの酵素のみによるとすれば、この酵素 におけるどのような変化が原因と考えられるか。 (c) このように、酵素量は酵素タンパク質の合成と分解のバランスにより調節されて いる。タンパク質合成の速度はいくつかの段階で調整されているが、転写段階で の調節が最も一般的である。その機構の概略を述べよ。 (d) 分解速度定数は酵素タンパク質の寿命(半減期)をも表している。ラットおよび マウスの正常状態での上記の酵素の半減期はそれぞれ 59 および 67 時間である。 (1)飢餓状態、(2)飢餓動物に高炭水化物食を与えたとき、また、(3)遺伝 性肥満マウスでの酵素の半減期はそれぞれ何時間か。 (e) 上記の酵素は触媒能の変化も受けることが知られている。酵素分子の触媒能を上 下させる様式として、一般に、酵素タンパク質中の共有結合の変化を伴うものと、 伴わないものとがある。それぞれについて概略を説明せよ。