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2018/4/9 この点 足元の相場推移を振り返ると NYダウは3 月高値 25335ドルから対中関税発表後の安値 23533ドルまで一時 1800ドル程度 率で7% 程度下げ この米中摩擦による3のケースで想定される業績影響をある程度織り込んだ状況にあるといえる さらなる米中関税応酬の可能性につい

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Academic year: 2022

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(1)

対中追加関税検討も、業績影響は株価に織り込み済み?

4/6のNYダウは大幅反落。4/5にトランプ大統領が新たに1,000億ドル相当の中 国製品に対する関税賦課を検討と報じられ、中国側が4/6に対抗姿勢を表明、ひと まず一服していた米中貿易摩擦懸念が再燃し、下げ幅は一時760ドル超に達した。

NYダウの終値は前日比572ドル安の23932ドル。4/5には米中摩擦の一服期待か ら3日続伸し計861ドル上昇、対中関税発表直前3/21以来の水準を回復していた。

米国による対中関税をめぐっては、引き続き6月までの米中交渉や企業ヒアリング により内容が緩和される可能性があり、慎重かつ冷静な見極めを要する。

企業収益への影響としては、①500億ドル相当の中国製品に対する25%関税が実 際に賦課され、その関税増加分125億ドルを米企業が仕入れコストとして全額負担 した場合、概算で年1兆ドル程度の米主要500社の利益に対し1~2%の悪化要因と なる、②次に関税対象が①の3倍の1,500億ドルに増えた場合、同様の試算でコスト 増は375億ドルに達し米企業収益への影響は4%程度の悪化要因となる、③さらに中 国が同額相当(すでに発表済みの500億ドルに残りの関税可能額800億ドルを加え た1,300億ドル、2017年の米国による対中輸出額に相当)の対米報復関税を発し、

米国の中国向け輸出収益が関税引き上げ分325億ドル減少した場合、米企業収益 に対し計7%程度の悪化要因になると見込まれる。

当面想定される③のケースで企業収益悪化による株価への影響を試算すると、

NYダウで7%程度、1700ドル強の下げ要因になると見込まれる(P4表シナリオA、B)。

NYダウ500ドル超下 げ、トランプ大統領が 対中追加関税検討、

米中摩擦懸念再燃

米中関税応酬で米企 業収益を7%程度押し 下げる公算も、株価 への織り込みは進展

 4/6のNYダウは前日比500ドル超の下げ。前日にトランプ大統領が対中追加関税の検討を指

示、中国側もこれに対抗する姿勢を示し、米中貿易摩擦拡大への懸念が再燃した

 トランプ大統領がすでに発表済みの500億ドルに今回検討するとした1,000億ドルを加えた計 1,500億ドル相当の中国製品に対する関税賦課と、今後想定される計1,300億ドル程度の中 国による対米報復関税による米企業収益への影響は7%程度の押し下げ要因となる見込み

 NYダウは3月高値から対中関税発表後につけた直近安値まで一時7%程度下落。米中関税

応酬による業績影響はある程度織り込まれた面がある

 NYダウ、日経平均株価とも直近安値や200日線を下値に方向感を探る展開が続く見込み

マーケット・フォーカス

株式:米国、日本

投資情報部

三野 博且

永田 尋嗣

(2)

この点、足元の相場推移を振り返ると、NYダウは3月高値25335ドルから対中関税 発表後の安値23533ドルまで一時1800ドル程度、率で7%程度下げ、この米中摩擦 による③のケースで想定される業績影響をある程度織り込んだ状況にあるといえる。

さらなる米中関税応酬の可能性については、中国の対米輸出額が2017年に約 5,000億ドルに上るのに対し、米国の対中国輸出額が1,300億ドルにとどまっており、

中国による一段の報復関税は想定しにくい。一方、一部報道では中国で米自動車 の不買運動が広がる可能性があると伝えられる等、関税以外の経路で米企業への 逆風が吹く展開も想定され、全体に予断を許さない状況が続く見込みだ。

また、経済協力開発機構(OECD)の推計によると、米中貿易摩擦が欧州まで広 がり、米中欧ですべての輸入について関税等の貿易コストが10%増えた場合、中期 的に世界全体の貿易額が6%、GDPが1.4%押し下がる見込み(P4表シナリオC)。

この場合、米企業収益は10%程度悪化、NYダウで2500ドル程度の押し下げ要因 となり、直近安値を下回る23000ドルを割り込む展開が想定される。

日本企業の収益は、1ドル=100円への円高影響込みで12%程度悪化、日経平均 株価を2500円程度押し下げ、心理的節目の20000円を割り込む展開が想定される。

1/26 26616

3/9 25335

3/23 23533

4/6 23932

22000 23000 24000 25000 26000 27000 28000

18/1 18/2 18/3 18/4

(ドル)

(年/月)

NYダウの推移

(日次:2018/1/2~2018/4/6)

出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成

▲10%

▲7%

1/23 24124

2/14 21154

2/27 22389

3/23 20617

4/6 21567

100 104 108 112 116 120

20000 21000 22000 23000 24000 25000

18/1 18/2 18/3 18/4

(1ドル=円)

(円)

(年/月)

日経平均株価、ドル円の推移

(日次:2018/1/4~2018/4/6)

日経平均株価(左目盛)

ドル円(右目盛)

出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成

▲8%

▲12%

(3)

(年次:1987~2017)

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000

87 92 97 02 07 12 17

貿易赤字(左目盛)

中国比率(右目盛)

日本比率(右目盛)

(億ドル) (%)

(注)中国比率および日本比率は、米貿易赤字に 占める対中および対日貿易赤字の比率 出所:米商務省のデータよりみずほ証券作成

(年)

①一連の輸入制限により米国製品の価格競争 力を高め、米国内の雇用・投資需要を喚起

②対外通商交渉で輸出増と輸入減を促進

→年8,000億ドルの貿易赤字の削減をめざす

①減税に続く公約実現で11月中間選挙に向け た支持率回復を図る

③大局的には中国との覇権争いを意識

【経済面でのねらい】

【政治面でのねらい】

③1,000億ドルの貿易赤字削減なら米名目GDP

(2017年20兆ドル弱)を0.5%押し上げ

→「3%成長」実現へ

②北朝鮮問題等、外交政策の駆け引き材料に

米保護貿易

鉄鋼・アルミニウム関税

対中包括関税 洗濯機・太陽光パネル関税

中国企業の対米投資規制強化

・米通商法201条に基づく緊急輸入制限

(セーフガード)

・米通商拡大法232条に基づく措置

・対象商品の輸入増が米国の安全保障 を損なうおそれがある場合に発動

・米通商法301条に基づく措置

・外国の不公正な貿易慣行是正が目的

・今回は中国の知的財産侵害への制裁

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

洗濯機・太陽光パネル関税発動

1/23

【スケジュール】

鉄鋼・アルミ関税発表(

23

日発動)

3/8 3/22

対中包括関税発表 定のうえ、発動? 対象製品や税率を決

6月ごろ

公聴会(

米中協議

60

日間)

11/6

米中間選挙

出所:各種資料よりみずほ証券作成 2018年

12.5 9.5

8.1 4.7 4.2 3.1 3.4 2.6 2.6 2.4

47.0

民間航空機・部品 大豆

乗用車 半導体 産業機械 原油 プラスチック製品 医療機器 パルプ 木材

13.9 9.0

6.6 6.3

5.3 4.1 4.8 2.8 2.9 2.8

41.6

携帯電話等 コンピュータ 通信機器 コンピュータ関連用品 玩具

衣類・繊維 家具 自動車部品 家電 電気装置

米中輸出品目

米国→中国

(輸出総額約1,300億ドル)

中国→米国

(輸出総額約5,000億ドル)

(注)2017年輸出金額に占める比率、単位は%

出所:米商務省のデータよりみずほ証券作成

(4)

※1:2017年の本邦輸出総額78.3兆円、うち鉄鋼3.3兆円(4%)、うち米国0.2兆円(0.3%)

※2:金融を除く東証1部18/3期経常利益予想42.5兆円、うち鉄鋼0.8兆円(2%)→鉄鋼利益半減でも全体の利益減は1%にとどまる公算

(予想は会社予想なければ東洋経済新報社予想、2/15時点集計)

※3:17年の米主要500社の利益総額は概算で1兆ドル→500億ドル相当の中国製品への関税上乗せ分(25%で125億ドル)が企業の仕入れコスト に転嫁されるとみなすと、米企業収益に対し1%程度の悪化要因となる

※4:中国が500億ドル相当の米国製品に25%の関税を賦課し、米企業の対中輸出収益がその関税増加分(125億ドル)減少した場合、米企業収益

に対し1%程度の悪化要因となる

※5:米国、中国、欧州ですべての輸入について貿易コスト(関税等)が10%増えた場合、中期的に世界全体の貿易額を6%、GDPを1.4%押し下げ

(OECD推計)

※6:世界のGDP1%減につき、米主要500社の利益7%程度減、金融を除く東証1部3月決算企業の利益5%程度減の傾向(今期想定比10 円円高の1ドル=100円前提なら利益はさらに5%減、みずほ証券投資情報部推計)

出所:各種資料よりみずほ証券作成

米保護貿易

現状と今後の想定シナリオ(各発生確率イメージ) 想定される経済・市場影響イメージ(大・中・小)

鉄鋼に25%、アルミニウムに10%

の追加関税発動(3/23)

シナリオ A 米中貿 易摩擦

-

500億ドル相当の中国製品に 25%の追加関税発表(3/22)→

公聴会等を経て6月にも発動

シナリオ B 米中摩 擦拡大

40%

トランプ大統領がさらに1,000億 ドル相当の中国製品への関税 賦課検討を指示(4/5)

例)①日本の対米鉄鋼輸出減※1、②自動車の米国生産コスト増

企業収益への影響は軽微※2、日経平均株価200円強押し下げ 例)①米国生産コスト増※3、②米国の中国向け輸出減※4

①、②により米企業収益を計2.5%程度押し下げ 小

NYダウを2.5%、600ドル強押し下げ

米企業収益へのマイナス影響はシナリオAの約3倍、7%程度に

株価影響はNYダウで7%、1700ドル強押し下げ

日経平均株価も同程度なら1500円程度押し下げ

シナリオ C 米中全 面戦争

米中による全面的な貿易戦争 10%

突入→欧州にも波及

例)米・中・欧の貿易コスト(関税等)10%増で世界GDP1.4%減※5

収益は米国で10%、日本で円高影響込みで12%の悪化要因※6

NYダウで2500ドル、日経平均株価で2500円程度押し下げ

中国側も500億ドル相当の対 米報復関税を発表(4/4)

中国側も対抗姿勢(4/6)

50%

(5)

NYダウは3/23につけた直近安値23533ドルや200日線(4/6:23478ドル)、日経平 均株価も200日線(4/6:21368円)や3/23につけた直近安値20617円を下値に方向 感を探る動きが続こう。

【参考資料】

投資情報部「マーケット・フォーカス」(4/3)~保護貿易に関するQ&A

投資情報部「マーケット・フォーカス」(4/3)~米保護貿易、1,000億ドルの対中赤字削減は織り込み済み?

投資情報部「アウトルック:日本株」(4/3)~米保護貿易見極め、19/3期増益期待で年央25000円視野も 投資情報部「アウトルック:米国株」(3/30)~NYダウは材料消化にともない、18年央に高値回復へ NYダウ、日経平均株

価 と も 直 近 安 値 や 200 日線を下値に方 向感を探る展開に

25641

23504

21368

19231

15000 17000 19000 21000 23000 25000 27000

17/1 17/4 17/7 17/10 18/1 18/4

(円)

(年/月)

日経平均株価の推移

(日次:2017/1/4~2018/4/6)

200日移動平均線+20%

200日移動平均線+10%

日経平均株価 200日移動平均線 200日移動平均線▲10%

直近高値 1/23 24124

直近安値 3/23 20617

出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成

終値21567 28174

25826 終値23932

24741 23478

18000 20000 22000 24000 26000 28000 30000

17/1 17/4 17/7 17/10 18/1 18/4

(ドル)

(年/月)

NYダウの推移

(日次:2017/1/3~2018/4/6)

200日移動平均線+20%

200日移動平均線+10%

NYダウ 100日移動平均線 200日移動平均線

過去最高値 1/26 26616

直近安値 3/23 23533

出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成

(6)

商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号

加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、

一般社団法人第二種金融商品取引業協会 広告審査番号 : MG5690-180409-26

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参照

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