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目次 1. 計画策定の背景 保険者の現状 データに基づいた現状分析 保険者の周辺環境 医療費の分析 特定健診実施状況 特定保健指導実施状況 第

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高石市国民健康保険

2 期保健事業実施計画

(データヘルス計画)

平成30年4月

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目次

1.計画策定の背景 ... 1 2.保険者の現状 ... 3 2.1.データに基づいた現状分析 ... 3 2.1.1.保険者の周辺環境 ... 3 2.1.2.医療費の分析 ... 10 2.1.3.特定健診実施状況 ... 17 2.1.4.特定保健指導実施状況 ... 25 2.2.第 1 期データヘルス計画と既存事業の評価 ... 27 3.健康課題 ... 39 4.前期(平成 30(2018)~平成 32(2020)年度)の個別実施計画 ... 42 5.後期(平成 33(2021)~平成 35(2023)年度)の個別実施計画 ... 48 6.計画の評価方法 ... 49 7.計画の見直し ... 49 8.計画の公表・周知に関する事項 ... 49 9.事業運営上の留意事項 ... 49 10.個人情報保護に関する事項 ... 49 11.その他計画策定にあたっての留意事項 ... 50 データ集 ... 51

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- 1 - ▪1. 計画策定の背景 本市では平成20 年度より高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、被保険者を対象 とする特定健康診査、特定保健指導を実施しております。平成22 年度からは国民健康保 険法に基づく保健事業の実施等に関する指針に基づき国民健康保険保健事業計画を策定 し、各種保健事業を実施してまいりました。 近年、特定健康診査の実施や診療報酬明細書等(以下「レセプト等」という。)の電子化 の進展、国保データベース(KDB)システム(以下「KDB」という。)等の整備により、保 険者が健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康課題の分析、保健事業の評価等 を行うための基盤の整備が進んでいます。 こうした中で、「日本再興戦略」(平成25 年 6 月 14 日閣議決定)においても、「すべて の健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進 のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取組を 求めるとともに、市町村国保が同様の取組を行うことを推進する。」とされ、保険者はレセ プト等を活用した保健事業を推進することが求められたところです。 これらを受けて本市においては、保有している健康・医療情報等を活用してPDCA サイ クルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図り、被保険者の健康の保持・増進を 目指すため、平成27 年 3 月に「高石市保健事業実施計画(データヘルス計画)」(以下、 「第1 期データヘルス計画」という。)を策定しました。平成 29 年度が第 1 期データヘル ス計画の最終年度にあたることから、第1 期の目標の達成状況の評価及び計画全体の見直 しを行い、今後の効果的かつ効率的な事業実施のため、第2 期保健事業実施計画(データ ヘルス計画)を策定するものです。 本計画の策定にあたり被保険者の医療の状況を把握するため、特定健康診査の結果やレ セプト等のデータを活用して健康課題の分析を行います。本計画では、分析により把握さ れる健康課題に応じて実施する保健事業を明確にするとともに、平成30 年度から 6 年間 の目標を設定します。 また、本計画については保健事業の中核をなす特定健康診査及び特定保健指導の具体的 な実施方法を定めた「第3 期特定健康診査等実施計画(平成 30 年度から平成 35 年度)」 の策定における各種分析、指標を用い、「21 世紀における国民健康づくり運動(健康日本 21)」等と整合性を図り、推進します。 なお、今後得られる新たな情報を踏まえ、PDCA サイクルにより計画内容を見直してま いります。

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- 2 -

特定健診・特定保健指導と健康日本21(第 2 次)

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- 3 - ▪2.保険者の現状 ▪2.1. データに基づいた現状分析 ▪2.1.1. 保険者の周辺環境 ▪2.1.1.1. 地理的・社会的背景、医療アクセスの特徴 【地理的・社会的環境】 高石市は、大阪府の南部に位置し、北と東は堺市に、南は和泉市・泉大津市にそれぞれ隣 接し、西は大阪湾に面しています。 地形は、全体的に平坦で、東西 6.1 キロメートル、南 北4.1 キロメートルで、市域が 11.30 平方キロメートルとコンパクトな都市です。約 4 割は 臨海部で工業地帯として利用され、内陸部は住宅地となっています。 交通網は、府道堺阪南線、国道 26 号、府道和泉泉南線、大阪湾岸線などの主要道路とと もに、南海本線とJR 阪和線の鉄道が南北に走っています。なお、高石・羽衣・富木 3 駅か ら大阪の中心部まで約 20 分、また関西国際空港にも 20 数キロメートルと近く、温暖な気 候と相まって、便利で住み良い住宅地として発展しています。 市域には2級河川の芦田川・王子川が流れています。また市民の健康・スポーツの場とし てカモンたかいし(市民体育館)、スポラたかいし、鴨公園、高師浜運動場、浜寺水路・浜 寺公園があります。 【医療アクセス】 市内の医療機関の数については、平成27 年 10 月 1 日時点の医療施設調査を基準にする と、病院総数、診療所数等は人口10 万人あたりの全国平均を上回っており、医療機関の数 はおおむね充実していると考えられます。 なお、病院数の内訳は一般病院が4、精神病院が1であり、一般病院の病床数は357、精

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- 4 - 神病院の病床数は 702 となっており、後述する総医療費に占める精神疾患の割合が多いこ とと相関しています。 表1.医療提供体制等の比較(平成 27 年 10 月 1 日現在) 保険者 大阪府 全国 実数 人口10 万対 人口 10 万対 人口 10 万対 病院総数 5 8.8 6.0 6.7 病床総数 1059 1873.4 1219.9 1232.1 一般診療所数 52 92.0 94.4 79.5 歯科診療所数 35 61.9 62.7 54.1 ※病院:病床数が20 床以上の医療機関 診療所:入院できる施設がないか、病床数19 床以下の医療機関 資料:市町村、大阪府…大阪府HP より(保健衛生関連データ) 全国…e-Stat(政府統計の総合窓口)平成 27 年度医療機関施設調査より

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- 5 - ▪2.1.1.2.人口・被保険者の状況 ▪2.1.1.2.1. 人口構成・状況 高石市の人口は減少傾向にあり、平成29 年 10 月 1 日現在は 56,482 人となっています。 平成 27 年度の高齢化率は 27.0%となっており、今後も高齢化が進むと予想されています。 被保険者の年齢分布については、定年退職等に伴い65~74 歳の多くが被保険者となる国 民健康保険の構造上の特徴がみられます(75 歳以上の方は後期高齢者医療制度の被保険者 になります)。平成27 年度では被保険者全体のうち、65 歳以上 75 歳未満の前期高齢者が占 める割合は40.5%となっています。 被保険者数は人口減少の影響及び社会保険の適用拡大により今後も減少が続くと考えら れます。 図1.性・年齢階級別の人口分布および国保被保険者分布(平成 29 年 4 月 1 日現在) 資料:年齢別推計人口およびKDB システム被保険者構成(平成 29 年 3 月 31 日抽出) 図2.年齢階級別の人口分布および高齢化率の推移 資料:国勢調査主要統計(総務省統計局) 9,444 8,861 7,613 19,966 17,414 14,614 20,187 19,778 18,983 11,507 13,446 15,223 18.8% 22.6% 27.0% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 H17 H22 H27 65歳以上 40~64歳 15~39歳 0~14歳 高齢化率 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 0~4歳 5~9歳 10~14歳 15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85歳以上 ■被保険者(男性) ■人口(男性) ■被保険者(女性) ■人口(女性)

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- 6 - 図3.年齢階級別の国保被保険者分布および高齢者割合の推移 資料:大阪府国民健康保険事業状況 6,943 5,675 4,021 6,780 5,893 4,829 5,235 5,552 6,024 27.6% 32.4% 40.5% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 H17 H22 H27 65~74歳 40~64歳 0~39歳 高齢化率

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- 7 - ▪2.1.1.3. 平均寿命・健康寿命 平成22 年度の平均寿命は男女ともに全国平均を下回っていますが、健康寿命は男女とも に全国平均を上回っています。高石市、府平均ともに健康寿命と平均寿命の差が全国と比べ 小さく、つまり日常生活が自立していない期間が短い傾向にあります。 要介護状態が長期化していないという特徴から、何らかの疾患を発症した後に早く死亡し ている可能性が考えられます。 図4.男女別の平均寿命および健康寿命の比較(平成 22 年度) 資料:健康寿命算出方法の指針(大阪府保健医療室健康づくり課提供) ▪2.1.1.4. 標準化死亡比 図5 では男女別に死因を比較しています。男性は全国・大阪府と比べ肺炎の割合が高くな っています。女性は全国と比べ、がん、自殺の割合が高くなっています。 図6 は、主要な疾病による標準化死亡比について示したものです。男性は肺炎が全国・大 阪府と比べ高い傾向にあります。また平成15 年から平成 19 年と平成 20 年から平成 24 年 の差が大きく増加しているのが腎不全です。 女性は概ね大阪府平均と同様の傾向を示しており、全国と比べると腎不全がやや多い傾向 が見られます。 図5.男女別の死因割合(平成 27 年) 保険者、大阪府、全国の円グラフ 男性 女性 保険者 大阪府 全国 保険者 大阪府 全国 資料:人口動態統計 86.4 85.9 85.9 79.6 79.0 79.3 73.6 82.2 82.2 70.4 77.3 78.8 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 全国 大阪府 保険者 全国 大阪府 保険者 女性 男性 健康寿命 平均寿命 がん 心臓病 肺炎 脳血管疾患 腎不全 自殺 その他

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- 8 - 図6.男女別の主要疾病標準化死亡比(全国 100 に対する年齢を考慮した死亡率の比)の推 移(平成 10 年から平成 24 年) 男性 女性 資料:人口動態統計 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 総死亡 がん 心臓病 肺炎 脳血管疾患 腎不全 自殺 保険者 大阪府 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 H 10 ~ 14 H 15 ~ 19 H 20 ~ 24 総死亡 がん 心臓病 肺炎 脳血管疾患 腎不全 自殺 保険者 大阪府

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- 9 - ▪2.1.1.5. 要介護認定状況 本市では要支援 2 及び要介護 1 について大阪府平均よりも認定割合が僅かに大きくなっ ています。 また、要支援・要介護認定率は微増傾向にあり、要支援、要介護1・2 の認定数の増加が 見られます。要支援・要介護1・2 は加齢に伴う衰弱や整形外科疾患が要因であることが多 いため、高齢化の影響が考えられます。 図7.第 1 号被保険者全体に占める各要介護度の認定割合(平成 27 年度) 資料:介護保険事業状況報告 図8.要介護認定状況の推移 資料:介護保険事業状況報告 1.8% 2.2% 2.4% 3.5% 3.3% 3.1% 4.2% 1.8% 2.0% 2.1% 3.3% 3.6% 3.3% 4.2% 0.0% 0.5% 1.0% 1.5% 2.0% 2.5% 3.0% 3.5% 4.0% 4.5% 要介護5 要介護4 要介護3 要介護2 要介護1 要支援2 要支援1 保険者 大阪府 0% 5% 10% 15% 20% 25% 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 H18 H21 H24 H27 要介護5 要介護4 要介護3 要介護2 要介護1 要支援2 要支援1 要支援・要介護認定率

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- 10 - ▪2.1.2. 医療費分析 ▪2.1.2.1. 費用区分別医療費(入院、入院外+調剤、歯科、柔整など) 全国平均・大阪府平均と比べて、本市の一人当たり年間医療費はどの項目においても高く なっています。 年齢階級別被保険者一人人当たりの総医療費では、50 歳代は全国平均・大阪府より約 9 万円高く、60 歳以上では差が縮まるものの、全体的に高額です。 図9.被保険者一人当たり年間医療費の比較(平成 26 年度) 資料:大阪府国民健康保険事業状況・国民健康保険事業年報 全国集計最新データが収集できる平成26 年度で比較 図10.年齢階級別の一人当たり総医療費の比較(平成 28 年度) 資料:KDB システム 疾病別医療費分析から算出(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 144,150 120,758 120,528 193,809 175,390 171,671 31,188 28,757 23,861 8,572 8,418 3,611 4,401 3,759 2,214 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 450,000 保険者 大阪府 全国 その他 柔整 歯科 入院外+調剤 入院(食事含む) 0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000 0~9歳 10~19歳 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 大阪府 全国

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- 11 - ▪2.1.2.2. 医療費順位の主要疾患別医療費 本市の医科レセプト総点数を疾病分類表に基づいて分類したところ、生活習慣病の占める 割合は31.0%でした 中分類別疾患において、高石市で総医療費に占める割合が一番大きい疾患は腎不全です。 腎不全は、患者一人あたりの医療費が高く、継続的に費用が発生することが影響しています。 生活習慣病では糖尿病、高血圧、脂質異常症といった疾患を持つ被保険者の受療が多い傾 向にあります。 図11.総医療費に占める生活習慣病の割合、生活習慣病の内訳(平成 28 年度) 大分類 精神疾患 553,400,150 生活習慣病 1,516,306,690 慢性腎不全 301,257,290 その他 2,513,249,140 精神疾患 11.3% 生活習慣 病 31.0% 慢性腎不 全 6.2% その他 51.5% 糖尿病 15.4% 高血圧 14.1% 脂質異常 症 8.3% 脳梗塞・ 脳出血 9.7% 狭心症・ 心筋梗塞 7.0% その他 1.1% がん 44.4% 生活習慣病内訳 糖尿病 233,105,120 高血圧 214,050,310 脂質異常症 125,577,050 脳梗塞・脳出血 147,509,250 狭心症・心筋梗塞 105,444,170 その他 17,005,160 がん 673,615,630

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- 12 - 総医療費に占める中分類別疾患の割合 順位 傷病名 全 医 療 費 に 占 め る 割合(%) 総 医 療 費 (円) 入 院 医 療 費 (円) 入 院 外 医 療 費 (円) 1 腎不全 6.8 332,367,050 89,691,660 242,675,390 2 統合失調症、統合失 調 症 型 障 害 及 び 妄 想性障害 6.6 323,255,010 264,484,340 58,770,670 3 その他の心疾患 5.5 267,781,180 162,090,830 105,690,350 4 糖尿病 4.9 238,955,780 21,288,400 217,667,380 5 そ の 他 の 悪 性 新 生 物 4.4 216,433,440 120,023,580 96,409,860 6 高血圧性疾患 4.4 214,050,310 2,713,010 211,337,300 7 気分(感情)障害(躁 うつ病を含む) 2.8 136,875,040 63,247,430 73,627,610 8 そ の 他 の 消 化 器 系 の疾患 2.6 127,855,020 61,931,470 65,923,550 9 脂質異常症 2.6 125,577,050 419,430 125,157,620 10 虚血性心疾患 2.5 121,363,930 87,235,450 34,128,480 資料:KDB システム 疾病別医療費分析(平成 29 年 7 月 20 日抽出)

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- 13 - ▪2.1.2.3. 性別・年齢階級別の主要疾患患者数 ▪2.1.2.3.1. 脳血管疾患・虚血性心疾患・人工透析 高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が重症化した結果発症する「脳血管疾患」 「虚血性心疾患」「人工透析」の被保険者千人当たりレセプト件数を、年齢階級別に全国及 び大阪府と比べました。 本市の「虚血性疾患」と「脳血管心疾患」レセプト件数は、どの年齢階級においても千人 当たり2件以下ですが、前者は60 歳代、後者は 40 歳以上において全国や大阪府より多く なっています。 また「人工透析」のレセプト件数は50 歳代において全国より 2.7 件、府より 3.4 件多く なっています。 図12.年齢階級別被保険者千人当たりレセプト件数(虚血性心疾患)(平成 28 年度) 資料:KDB システム 疾病別医療費分析(中分類)(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 図13.年齢階級別被保険者千人当たりレセプト件数(脳血管疾患)(平成 28 年度) 資料:KDB システム 疾病別医療費分析(中分類)(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 0~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 0.0223 0.0507 0.3057 0.9872 1.2232 大阪府 0.0095 0.1486 0.4022 0.8046 1.2278 全国 0.0113 0.1535 0.3903 0.7588 1.1836 0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20 1.40 0~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 0.0223 0.7092 1.1617 1.8002 2.5076 大阪府 0.0498 0.3681 0.8701 1.3614 1.9021 全国 0.0462 0.3453 0.8245 1.2165 1.7879 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 2.50 3.00 (件) (件)

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- 14 - 図14.年齢階級別被保険者千人当たりレセプト件数(人工透析)(平成 28 年度) 資料:KDB システム 疾病別医療費分析(細小 82 分類)(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 15~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 0.2234 0.6079 8.0093 5.3426 6.5443 大阪府 0.2149 2.0244 4.6065 5.3629 4.7304 全国 0.2733 2.4999 5.3050 4.5744 3.4652 0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00 7.00 8.00 9.00 (件)

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- 15 - ▪2.1.2.3.2. 高血圧・糖尿病・脂質異常症 生活習慣病の基礎疾患である「糖尿病」「脂質異常症」「高血圧症」の被保険者千人当たり レセプト件数を、年齢階級別に全国及び大阪府と比べました。 「糖尿病」は60 歳以上において全国や府より数件上回っていますが、全体的にわずかな差 に留まっています。「脂質異常症」は50 歳代までは横並びで、60 歳以上で府より下回りま す。最もレセプト件数が多い「高血圧症」は、すべての年齢階級で全国や府より上回ってい ます。 図15.年齢階級別被保険者千人当たりレセプト件数(高血圧性疾患)(平成 28 年度) 資料:KDB システム 疾病別医療費分析(生活習慣病)(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 図16.年齢階級別被保険者千人当たりレセプト件数(糖尿病)(平成 28 年度) 資料:KDB システム 疾病別医療費分析(生活習慣病)(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 0~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 2.6586 24.8227 73.6121 139.3148 171.4373 大阪府 1.5402 21.4597 62.9461 132.3975 165.4876 全国 1.7347 22.3606 66.4819 133.1055 162.3815 0.00 20.00 40.00 60.00 80.00 100.00 120.00 140.00 160.00 180.00 200.00 0~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 1.7426 11.7021 34.9719 72.5707 89.3884 大阪府 1.8916 14.8301 35.3749 70.0238 87.4079 全国 2.2980 16.3119 37.9974 70.2419 84.6685 0.00 10.00 20.00 30.00 40.00 50.00 60.00 70.00 80.00 90.00 100.00 (件) (件)

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- 16 - 図17.年齢階級別被保険者千人当たりレセプト件数(脂質異常症)(平成 28 年度) 資料:KDB システム 疾病別医療費分析(生活習慣病)(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 0~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 0.7819 13.6272 36.7449 77.2358 98.6239 大阪府 1.5832 13.0641 36.7559 84.0583 102.4962 全国 1.4978 12.3943 36.2818 79.6565 94.4334 0.00 20.00 40.00 60.00 80.00 100.00 120.00 (件)

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- 17 - ▪2.1.2.4. 後発医薬品の利用状況 後発医薬品の利用状況について、数量ベースでは過去 2 年度とも大阪府平均を上回って おり、全国の平均値に近く推移しています。 図18.後発医薬品利用率の推移(数量ベース) 資料:厚生労働省ホームページ(全国)・大阪府国保連合会独自集計(大阪府・保険者) 【全国データについて】平成27 年度は、「1.調剤医療費(電算処理分)の動向(年度版)(表 4-2)」で確認。平成 28 年度については 年次報告がまだ掲載されていないため、「2.最近の調剤医療費(電算処理分)の動向(月次分)の「平成 28 年度 2 月号(【表ⅴ-1】の 平成28 年度 4 月~2 月の数値を掲載している。また、国保のみではなく社保等も含む。 ▪2.1.3. 特定健診実施状況 ▪2.1.3.1. 特定健診受診の状況 本市が特定健診を開始した平成20 年度以降、受診率の低下傾向が続いていましたが、平 平成 28 年度は平成 26 年度の 22.7%から 11.8%上昇し、345%となり大阪府平均を超える 結果となりました。しかし、全国平均までは至っていません。 59.2% 65.2% 56.8% 62.4% 60.1% 66.7% 50% 55% 60% 65% 70% H24 H25 H26 H27 H28 保険者 大阪府 全国 国保連合会では2ケ年分のデータ しか保有していないため、平成 26年度以前の数値がない。

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- 18 - 図19.特定健診受診率の推移 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 ※H28 の大阪府および全国は H30 年 3 月時点の速報値です 性・年齢階級別の受診率では、年齢が上昇するほど受診率が高くなる傾向が見られます。 また、どの年代においても全国平均を下回っており、過去3 年度の月別受診率を見ると、6 ~7 月、9~10 月の受診率が高くなっています。これは集団健診の実施月数と合致していま す。集団健診の実施がない月について比較すると、2~3 月の受診率が高くなっています。 これは、年度末になり、受診券の有効期限が近づくことに伴う「かけこみ受診」の可能性が 考えられます。 図20. 性・年齢階級別特定健診受診率の全国大阪府との比較(平成 27 年度) 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 31.4% 26.3% 23.6% 23.1% 22.5% 22.3% 22.7% 27.8% 34.5% 24.9% 25.5% 26.7% 27.3% 27.7% 27.9% 29.1% 29.9% 30.0% 30.9% 31.4% 32.0% 32.7% 33.7% 34.2% 35.3% 36.3% 37.5% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 保険者 大阪府 全国 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 50% 40~44歳 50~54歳 60~64歳 70~74歳 45~49歳 55~59歳 65~69歳 男性 女性 保険者 大阪府 全国

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- 19 - 図21.月別特定健診受診率の推移 資料:特定健診等データ管理システム TKAC018 特定健診・特定保健指導進捗実績管理表 3 年累積特定健診受診率では、毎年特定健診を受ける方が 13.1%となっており、習慣的に 健診を受診する層が大阪府平均よりも少なくなっています。 また、特定健診受診状況と医療利用状況からは、医療機関の受診がなく特定健診を受診して いない層と医療機関を受診しているが特定健診を受診していない層の割合が大阪府平均よ りも大きくなっています。 図22.3 年累積特定健診受診率(平成 26~28 年度) 資料:KDB システム 被保険者管理台帳 図23.特定健診受診状況と医療利用状況(平成 27 年度) ※「レセプトあり」=生活習慣病治療分のみを対象 資料:国民健康保険中央会独自集計(KDB システムデータから) 0% 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 H25 H26 H27 16.8% 16.5% 11.6% 11.2% 13.1% 13.8% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 保険者 大阪府 3回受診 2回受診 1回受診 37.8% 34.7% 34.1% 38.7% 10.2% 10.3% 17.9% 16.2% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0% 大阪府 保険者 健診受診なし/レセプトなし 健診受診なし/レセプトあり 健診受診あり/レセプトなし 健診受診あり/レセプトあり

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- 20 - ▪2.1.3.2. 特定健診受診者における健康・生活習慣の状況 特定健診結果項目の判定値 項目名 保健指導 判定値 受診勧奨 判定値 直ちに医療受診が 必要な判定値 単位 1 収縮期血圧 130 以上 140 以上 160 以上 mmHg 2 拡張期血圧 85 以上 90 以上 100 以上 mmHg 3 LDLコレステロール 120 以上 140 以上 180 以上 mg/dl 4 空腹時血糖 100 以上 126 以上 126 以上 mg/dl 5 HbA1c 5.6 以上 6.5 以上 6.5 以上 % 保健指導判定値及び受診勧奨値の定義 1~2 日本高血圧学会「高血圧症治療ガイドライン」の判定基準に基づく。 3 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患診療ガイドライン」の判定基準に基づく。 4~5 日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイドライン」の判定基準に基づく。 ▪2.1.3.2.1. 高血圧 未治療の男性では、Ⅰ度高血圧(収縮期血圧 140mmHg 以上、拡張期血圧 90mmHg 以 上)の該当者数が正常高値の該当者より多くなっています。また、Ⅱ度高血圧(収縮期血圧 160-179mmHg、拡張期血圧 100-109mmHg)の未治療者も確認されています。 治療中にもかかわらず、服薬治療開始の目安となる、Ⅱ度高血圧以上者*については、適 切な服薬及び生活習慣の改善が行われているかを把握する必要があります。 図24.治療状況別の高血圧重症度別該当者数(平成 28 年度) 資料:KDB システム 保健指導対象者一覧(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 独自集計 *高血圧治療ガイドライン 2014 における、Ⅲ度高血圧(収縮期 180mmHg以上、拡張期 110mmHg 以上)、およびⅡ度高血圧(収縮期 160 -179mmHg、拡張期 100-109mmHg)に該当する 未治療 男性 女性 治療中 男性 女性 0 100 200 300 130mmHg未満/ 85mmHg未満 130~139mHg/ 85~89mmHg 140~159mmHg/ 90~99mmHg 160~179mmHg/ 100~109mmHg 180mmHg以上/ 110mmHg以上 0 200 400 0 500 1,000 0 200 400 600 130mmHg未満/ 85mmHg未満 130~139mHg/ 85~89mmHg 140~159mmHg/ 90~99mmHg 160~179mmHg/ 100~109mmHg 180mmHg以上/ 110mmHg以上

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- 21 - ▪2.1.3.2.2.糖尿病 特定健診のHbA1c の数値をみると、未治療の方で保健指導判定値の 5.6~6.4%の境界型 糖尿病と思われる層が多く見られます。未治療の方で HbA1c が受診勧奨値の 6.5%以上の 場合は、糖尿病型*と診断されることから、受療勧奨を行う必要があります。 治療中の方で、糖尿病の治療目標*であるHbA1c7.0%未満を超えて血糖値が高い場合、コ ントロール不良の可能性も考えられます。 図25.治療状況別の糖尿病重症度別該当者数(平成 28 年度) 資料:KDB システム 保健指導対象者一覧(平成29 年 7 月 20 日抽出) 独自集計 *糖尿病治療ガイドライン 2016-2017 から、空腹時血糖 128mg/dl 以上、随時血糖 200 mg/dl 以上、HbA1c6.5 %以上のいずれかを 満たす場合は糖尿病型と診断。糖尿病の治療目標は、HbA1c7.0%未満。 未治療 男性 女性 治療中 男性 女性 0 200 400 600 800 1,000 5.6%未満 5.6~6.4% 6.5~6.9% 7.0~7.9% 8.0%以上 0 200 400 600 800 1,000 200 100 0 6.5%未満 6.5~6.9% 7.0~7.9% 8.0~8.9% 9.0%以上 0 100 200

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- 22 - ▪2.1.3.2.3. 脂質異常症 特定健診受診者の高LDL コレステロール血症重症度別該当者数をみると、受診勧奨判定 値である140mg/dl 以上の有所見者が女性に多い傾向があります。また保健指導判定値であ る120mg/dl 以上では男性の割合も多い傾向にあります。 コレステロール値に異常があると、動脈硬化が進み、脳梗塞、心筋梗塞などの血管系の疾 患を引き起こしやすくなります。 図26.治療状況別の高 LDL コレステロール血症重症度別該当者数(平成 28 年度) 資料: KDB システム 保健指導対象者一覧 KDB システム 保健指導対象者一覧(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 独自集計 ▪2.1.3.2.4. 喫煙 特定健診受診者の喫煙率を見ると、年齢の上昇に伴って喫煙率が減少する傾向にあります。 また、女性よりも男性の喫煙率が高い傾向にあります。これは概ね大阪府平均と同様の傾向 です。 図27-1.性・年齢階級別喫煙率(平成 27 年度) 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 41.0% 31.5% 26.3% 16.4% 16.9% 11.0% 4.6% 3.2% 36.9% 35.0% 25.7% 18.2% 18.3% 14.8% 6.2% 3.5% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 保険者 (男性) 保険者 (女性) 大阪府 (男性) 大阪府 (女性) 0 100 200 300 400 120mg/dl未満 120~139mg/dl 140~159mg/dl 160~179mg/dl 180mg/dl以上 未治療 治療中 男性 男性 女性 0 100 200 300 400 0 200 400 600 0 200 400 600 120mg/dl未満 120~139mg/dl 140~159mg/dl 160~179mg/dl 180mg/dl以上 男性 女性

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- 23 - 図27-2.年度別喫煙率 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 ▪2.1.3.2.5. 肥満・メタボリックシンドローム 肥満の状況について、BMI をみると、男性と比べて女性は BMI25 以上の割合が少ない傾 向にあります。メタボリックシンドロームの基準になる腹囲は男性85cm 以上、女性 90cm 以上のため、女性は男性に比べメタボリックシンドロームの該当者数が少なくなっているこ とがわかります。 図28.BMI 区分別該当者数(平成 28 年度) 図 29.腹囲区分別該当者数(平成 28 年度) 資料:KDB システム 保健指導対象者一覧(平成 29 年 7 月 20 日抽出) 独自集計 26.6% 27.3% 25.1% 25.3% 6.0% 5.6% 5.9% 6.8% 25.8% 25.8% 25.5% 25.3% 7.4% 7.3% 7.4% 7.3% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% H25 H26 H27 H28 年度別喫煙率 保険者 (男性) 年度別喫煙率 保険者 (女性) 年度別喫煙率 大阪府 (男性) 年度別喫煙率 大阪府 (女性) 男性 女性 男性 女性 0 250 500 750 1,000 80.0cm未満 80.0~84.9cm 85.0~89.9cm 90.0~94.9cm 95.0cm以上 0 250 500 750 1,000 0 400 800 1,200 18.5未満 18.5~22.9 23.0~24.9 25.0~29.9 30.0以上 0 400 800 1,200

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- 24 - 図30.メタボ該当者・予備群の出現率の推移 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 図31.性・年齢階級別メタボ該当者・予備群の割合 該当 予備群 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 該当 予備群 16.7% 16.9% 15.7% 16.3% 16.3% 14.9% 14.7% 15.4% 15.1% 11.5% 10.8% 9.8% 11.2% 10.3% 10.4% 10.8% 10.1% 10.2% 0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14% 16% 18% H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 該当 予備群 12.0% 20.4% 16.4% 16.4% 16.7% 24.5% 27.9% 25.2% 0% 10% 20% 30% 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳 3.7% 3.4% 5.9% 7.0% 3.0% 3.4% 8.8% 10.5% 0% 10% 20% 30% 男性 男性 女性

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- 25 - ▪2.1.4. 特定保健指導実施状況 ▪2.1.4.1. 特定保健指導利用率および実施率 特定保健指導(積極的・動機づけ支援の合計)の利用率については平成26 年度以降、実 施率については平成 25 年度以降上昇傾向にありました。平成 28 年度はともに前年度を下 回る結果となっています。 また、実施率は全国平均を下回る状況が続いています。 図32.特定保健指導利用率の推移 利用率…特定保健指導対象者のうち利用者の割合(脱落者も含む) 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 17.7% 19.0% 4.5% 15.7% 10.6% 12.0% 17.4% 18.1% 16.6% 11.8% 14.7% 14.5% 15.1% 15.5% 15.5% 16.7% 17.3% 17.9% 25.7% 25.5% 26.0% 27.4% 27.6% 28.2% 28.7% 28.2% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 保険者 大阪府 全国

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- 26 - 図33.特定保健指導実施率の推移 実施率…特定保健指導対象者のうち終了者の割合(脱落者は含まない) 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 全国…市町村国保のみ。特定健康診査・特定保健指導 実施状況概況 報告書(国保中央会) ▪2.1.4.2. 特定保健指導による改善率 図34.特定保健指導による改善率の推移 資料:特定健康診査・特定保健指導 法定報告 16.6% 12.4% 12.3% 12.2% 8.1% 12.0%15.8% 17.7% 17.2% 7.3% 11.6%12.9% 12.5% 13.1% 14.0% 13.9%15.0% 15.8% 14.1% 19.5% 19.3% 19.4% 19.9% 22.5% 23.0%23.6% 26.3% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 保険者 大阪府 全国 25.3% 19.4% 30.8% 28.6% 32.1% 10.3% 38.1% 32.6% 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 特定保健指導を終了した方が翌年の特定健診の結果から特定保健指導の対象に該当 しなくなった割合について、平成26 年度を除いては、数値は上下しているものの、平 均すると30%ほどの改善率となっています。

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- 27 - ▪2.2. 第 1 期データヘルス計画と既存事業の評価 ▪2.2.1.第1期データヘルス計画の保健事業実施計画 第1 期データヘルス計画は、平成 27 年度から平成 29 年度までの 3 か年です。 保健事業の実施計画 (平成 27~29 年度) 事業名 概要 平成27年度 平成28年度 平成29年度 特定健康診査事業 40~75 歳未満の被保険者 を対象に法定検査項目に市 独自追加項目を上乗せし、 集団、個別健診及び人間ド ックと一体化して実施。 対象者への個別受診券 の送付 継続実施 継続実施 受診勧奨の強化(委託) 集団健診の充実 継続実施 継続実施 (がん検診との同時実 施) 継続実施 継続実施 特定保健指導事業 特定健康診査の結果から特 定保健指導対象者に階層化 された者に対し、生活習慣 の改善を促し、生活習慣病 の予防を図る。 保健指導案内通知の強 化 継続実施 継続実施 未利用者勧奨の強化 (委託) 継続実施 継続実施 集団健診時の保健指導 に制度周知実施 継続実施 継続実施 普及啓発事業 ○医療費通知の送付 継続実施(委託) 継続実施 継続実施 ○後発医薬品の利用差額の 送付・希望カードの配布 継続実施 (差額通知は委託) 継続実施 継続実施 ○柔道整復師による施術の 適正化事業 継続実施(委託) 継続実施 継続実施 ○睡眠についての知識の普 及啓発 啓発方法の検討 事業実施 継続実施 疾病重症化予防事業 ○特定健康診査後医療優先 者への保健指導の実施 継続実施 継続実施 継続実施 ○非肥満者高血圧者への保 健指導 継続実施 継続実施 継続実施 ○糖尿病性腎症重症化予防 事業 継続実施(委託) 継続実施 継続実施

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- 28 - ▪2.2.2.既存事業の評価 第1 期データヘルス計画と既存事業を評価します。 評価の指標 【ストラクチャ】保健事業を実施するための仕組みや体制 【プロセス】 事業の目的や目標の達成に向けた過程(手順)や活動状況 【アウトプット】目的・目標の達成のために行われる事業実施量 【アウトカム】 事業の目的、目標の達成度、また成果の数値目標 ▪2.2.2.1 特定健診 1)ストラクチャ H27 H28 H29 担当者数 専門職1 人 事務職1 人 事務職1 人 事務職1 人 対象者数 9,708 人(40~64 歳 4,102 人、64 ~74 歳 5,606 人) 9,188 人(40~64 歳 3,743 人、64 ~74 歳 5,445 人) 8,933 人 平成 30 年 2 月時 点の暫定数 実施形態 集団 健診 年7 回 (うち日曜2 回) 市役所、総合保健 センター 年8 回 (うち日曜2 回) 市役所、総合保健 センター 年9 回 (うち日曜2 回) 市役所、アプラた かいし、とろしプ ラザ、総合保健セ ンター 個別 健診 6 月 1 日~3 月 31 日まで。 大阪府内指定医療機関での受診(高石市内医療機関では追 加項目を実施) 2)プロセス 【周知活動】受診券の発送、広報誌・ホームページへの掲載 【費用負担】H27 自己負担 500 円 H28 無料 【結果返却】健診実施機関から直接返却(集団・個別とも。郵送など) 【結果説明会】実施無し 【未受診者への受診勧奨】 ① H27 方法:電話(70~74 歳)、はがき・リーフレットの郵送(69 歳以下) 時期:【電話】9 月 【郵送】9 月 14 日(1 回目)、9 月 25 日(2 回目)

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- 29 - 対象者:郵送3,100 人 対象者数(カバー率) 3,100 人/9,708 人(31.9%) ② H28 方法:はがき・リーフレットの郵送 時期:9 月 13 日(1 回目)、9 月 27 日(2 回目)、1 月 20 日(3 回目) 対象者: 6,281 人 対象者数(カバー率) 6,281 人/9,188 人(68.3%) 3)アウトプット 【未受診者への受診勧奨】 実施者数(実施率) H27 3,100 人(31.9%) 1 回目 H27 年 7 月末時点で受診が確認できていない方 3,100 人 2 回目 H27 年 8 月末時点で受診が確認できていない方 3,049 人 H28 6,281 人(68.3%) 1 回目 H28 年 7 月末時点で受診が確認できていない方 6,281 人 2 回目 H28 年 8 月末時点で受診が確認できていない方 5,532 人 3 回目 H28 年 12 月末時点で受診が確認できていない方 600 人 (2 回目、3 回目で重複者なし) 4)アウトカム 月別受診率の推移(図21 参照) 年間受診率の推移(図19 参照) 5)事業課題 1.受診率は上昇傾向にあるが、全国平均を下回っている。 2.集団健診結果返却が郵送であることや結果説明会が未実施であることなど、受診された 方に対する健診結果の説明、フォローの機会が少ない。 6)対策 1.健診受診の重要性についての周知 ・対象者の過去の受診歴や生活習慣病での医療機関利用状況等を考慮した受診勧奨の実 施。 ・ポスター、ホームページ、市広報等、保険料通知同封パンフレットでの通知や、市役 所窓口等での周知、ICT の活用も視野にした多くの媒体を活用した PR 活動。 ・大阪府の地域職域連携事業を通じて、商工会会報を通じた健康情報の発信。 2.健診の体制の検討 ・月別受診者の動向を分析し、実施時期、休日受診、実施場所などについての検討。

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- 30 - ・がん検診の同時実施(集団健診とがん検診の同日実施など)の推進。 3.医療機関通院中の方への対応 ・生活習慣病で通院中であっても、治療中以外の生活習慣病を予防するための機会とし て、特定健診を活用できることの周知。 ・医師会との連携した受診勧奨 ・治療中の方の健診データ受領の検討 4.健診受診によるインセンティブの付与(健幸ポイント等)* *健康ポイントについては 2.2.2.8.2. 個人へのインセンティブの項に記述 5.受診者への分かりやすい健診結果の提供 ・医師会と連携し、個別健診の場合は、医師から結果を個別に説明。 ・集団健診当日に、健診結果の着目点の説明や、当日結果で判明したリスクの説明。 ・年次推移がわかりやすい結果表の作成や、ICT を活用して健診結果から自身の疾病 のリスクについて情報入手ができる仕組みの構築。 ▪2.2.2.2.1.特定保健指導 1)ストラクチャ 【担当者数】H27 専門職 1 人、事務職 1 人 H28 事務職 1 人 【保健指導対象者数】 H27 254 人(動機づけ支援 189 人、積極的支援 65 人) H28 343 人(動機づけ支援 257 人、積極的支援 86 人) 【保健指導実施体制】 委託(利用勧奨・初回面接・継続支援・最終評価) 2)プロセス 【保健指導実施方法】…年間3 クール実施 実施場所:市役所 初回面接:個別面接 継続支援・評価:電話支援及び手紙(最終評価) 【周知活動】本人への利用券送付、ホームページの掲載 【利用勧奨】アンケート未回収者への電話勧奨 【特定健診受診時のプレ指導・利用案内】 対象:腹囲・BMI・血圧が基準値以上 (肥満者で血圧、喫煙の少なくともいずれかに該当する者への短時間での利用勧奨、およ び簡易保健指導) 【特定健診当日の初回面接実施】:無し 【結果説明会の開催】:無し

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- 31 - 【結果説明時の初回面接実施】:無し 【利用勧奨】 方法 特定保健指導利用券及び利用意向 アンケートの送付 特定保健指導委託業者による電話勧 奨 時期 集団健診受診者は、健診実施日か ら約3 ケ月後 個別健診受診者は、健診実施日か ら約4~5 ケ月後 特定保健指導利用券送付後、約1~ 2 週間後 対象者 特定保健指導対象者 利用意向アンケート未回収者 カバー率 100% H27 179 人(70.4%) H28 222 人(64.7%) 3)アウトプット 【特定保健指導】 ①利用率(法定報告結果) H27 積極的支援 10 人/65 人(15.1%) 動機付け支援 36 人/189 人(19.0%) H28 積極的支援 11 人/86 人(12.7%) 動機付け支援 46 人/257 人(17.8%) 階層化別利用率 積極的支援

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- 32 - 階層化別利用率 動機付け支援 資料:特定保健指導委託事業者事業報告書より ②終了率(実施率法定報告) H27 積極的支援 8 人/65 人(12.3%) 動機づけ支援 37 人/189 人(19.5%) H28 積極的支援 10 人/86 人(11.6%) 動機づけ支援 49 人/257 人(19.0%) 【未利用者への利用勧奨】 電話による利用勧奨 H27 実施者数(実施率) 108 人/179 人(60.3%)※不在 61 人、電話番号不明 10 人 利用率:実施者 11.1%(12 人)、未実施者 0%(0 人) H28 実施者数(実施率) 125 人/222 人(56.3%)※不在 82 人、電話番号不明等 15 人 利用率:実施者 15.2%(19 人)、未実施者 0%(0 人) 4)アウトカム 特定保健指導利用率・実施率の推移(図32、33 参照) 実施者における改善率の推移(図34 参照)

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- 33 - メタボ該当者・予備群の出現率の推移(図30 参照) 5)事業課題 1.特定保健指導の利用率・実施率が低い。 2.健診実施日から特定保健指導実施まで 3 ケ月以上の期間を要する。 3.支援方法が市役所来庁型に限定されている。 6)対策 1.特定保健指導の周知を図る。 ・特定健診受診券及び特定保健指導利用券発送時のリーフレットの工夫、ホームページの 充実。 ・個別健診受診時に、特定保健指導について、PR するために、医師会と連携する。 2. 健診実施日からなるべく間をおかずに特定保健指導が利用できる取り組み。 ・健診データを早期に取得し、特定保健指導の案内を早める。 3.支援方法の選択肢を増やす取り組み。 ・利用者のニーズを把握し、従来の実施方法のみではなく、訪問指導による支援などを検 討。 ・集団健診当日に、初回面接・計画策定の分割実施として行う。 ・健診当日に初回面接が実施できる人間ドック機関との連携。

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- 34 - ▪2.2.2.4.高血圧重症化予防対策 ▪2.2.2.4.1. 未治療者への受療勧奨 平成27 年度までは、市保健師が、大阪府の行動変容プログラムに基づき、特定健診受診 者のうち、非肥満高血圧で未治療者への受療勧奨を実施。また、集団での特定健診当日に、 委託により高血圧者への受療勧奨を実施。 平成28 年度以降は、集団特定健診当日の受療勧奨を実施。 ▪2.2.2.5.糖尿病重症化予防対策 ▪2.2.2.5.1.糖尿病重症化予防対策 平成27 年度までは、市保健師が、大阪府の行動変容プログラムに基づき、特定健診受診 者のうち、HbA1c6.5%以上の未治療者へ受療勧奨を実施。 ▪2.2.2.5.2.糖尿病性腎症重症化予防対策 1)ストラクチャ 【担当者数】 H27 専門職 1 人、事務職 1 人 重症化予防プログラム実施は外部委託で実施 H28 事務職1人 重症化予防プログラム実施は外部委託で実施 H29 事務職1人 重症化予防プログラム実施は外部委託で実施 【対象者】 糖尿病性腎症疑い者数 H27 合計 116 人 H28 合計 162 人 H29 合計 161 人 2)プロセス 【対象者抽出条件】 レセプト(実施年度の前年12 月~実施年度 5 月)より抽出 ・CKD ガイドライン分類 G2~G4 ・eGFR 15 ㎖~90 ㎖/分/1.73 ㎡未満 ・主治医の同意があった人 【周知活動】 対象者への糖尿病性腎症重症化予防プログラム参加の案内通知 【実施内容】 糖尿病性腎症重症化予防プログラムでの個別指導 ・主治医と連携し、服薬・食事・運動指導などを面談及び電話で6か月間実施 3)アウトカム 実施(終了)人数:H27 4 人 (実施率 3.4%)

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- 35 - H28 10 人 (実施率 6.1%) H29 8 人(実施率 4.9%) 糖尿病合併症予防のためのHbA1c 管理目標値 7.0%未満範囲内(開始時・終了時比較) (指標値に欠損がないもので比較) 4)事業課題 1.平成 25 年度から事業実施しているが、対象者が固定化する傾向があり、利用数が減少し ている。(参考H25 終了者数 23 人) 5)対策 1.医師会への協力依頼を継続する。 2.対象者への利用勧奨方法を検討する。 ▪2.2.2.6. たばこ対策 1)ストラクチャ 【担当者数】担当者数:H27 保健師 1 名(衛生部門) H28 保健師 1 名(衛生部門) 【対象者】 特定健診(集団健診)受診者のうち喫煙者 2) プロセス 【実施内容】 集団健診当日に、医師と保健師による禁煙指導 3)アウトカム 性別・年齢階級別喫煙率の推移:図27-1、図 27-2 4)事業課題 1.個別健診での、禁煙指導の実態は未把握である。 5)対策 HbA1c 開始時 終了時 6 2 7.0%未満 7.0%以上 H27 H28 7.0%未満 7.0%以上 2 1 0 4 5 1

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- 36 - 1.医師会に個別健診受診の喫煙者に対して、啓発チラシの配布を依頼。 ▪2.2.2.7. がん検診 1)ストラクチャ 【対象者・実施方法】 検診の種類 対象者 検査内容 検診形態 胃がん検診 40 歳以上の市民 胃バリウム検査 集団 結核・肺がん検診 胸部直接レントゲン撮影 (必要時喀痰検査) 集団 大腸がん検診 2 日間便潜血検査 集団・個別 子宮がん検診 20 歳以上の女性市民 (2 年に 1 回) 視診・内診・子宮頸部細胞診 集団・個別 乳がん検診 30 歳代の女性市民 (2 年に 1 回) 視触診・エコー検査 集団 40 歳以上の女性市民 (原則 2 年に 1 回) 視触診・マンモグラフィ検査 集団・個別 2)アウトカム がん検診受診率の推移 平成 26 年度 平成 27 年度 平成 28 年度 胃がん検診 6.4% 3.7% 3.2% 結核・肺がん検診 7.2% 4.1% 3.8% 大腸がん検診 11.3% 6.6% 8.2% 子宮がん検診 30.8% 18.7% 17.7% 乳がん検診 21.7% 13.8% 13.4% (資料 市地域包括ケア推進課)

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- 37 - 特定健康診査とがん検診の同時(同一日受診)実施状況 特定健康診査受診数 (H27.4.1~H27.11.30) 2,281 人 特定健康診査受診数 (H27.12.1~H28.11.30) 3,459 人 上記のうち がん検診と同時受診人数 (H27.4.1~H27.11.30) 680 人 上記のうち がん検診と同時受診人数 (H27.12.1~H28.11.30) 936 人 受診/実施率 29.8% 受診/実施率 27.1% 特定健康診査受診数 (H28.12.1~H29.11.30) 2,880 人 上記のうち がん検診と同時受診人数 (H28.12.1~H29.11.30) 663 人 受診/実施率 23.0% (大阪府特別調整交付金保健事業実績調書 人間ドックでがん検診受診を含み各年11 月末 現在において受診・実施が確認できている人数) 3)事業課題 1.がん検診の受診率は国の目標値 50%を下回っている。 2.特定健診とがん検診の同時受診率は 30%未満である。 4)対策 1.対象者が受診しやすい特定健診とがん検診同時実施方法の検討。 2.未受診者への受診勧奨・再勧奨等の実施。

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- 38 - ▪2.2.8.2. その他の保健事業 ▪2.2.8.1. 後発医薬品の利用普及 1)ストラクチャ A.後発医薬品希望カードの配布 【対象者】(H27・H28) 全世帯 【実施方法】(H27・H28) 本算定通知(7 月発送)にジェネリック医薬品希望カードの同封 市役所窓口での配布 B.後発医薬品差額通知 【対象者】(H27・H28) 前年度12 月、当該年度 4 月、8 月診療分レセプトにおいて、先発医薬品を利用している 被保険者で後発医薬品に変更することにより自己負担金額が200 円以上削減となる方。 ただし、がん・精神疾患を推測する医薬品は除外する。 【実施方法】(H27・H28) 被保険者本人への郵送(データ分析及び通知作成・発送を業務委託) 2)アウトカム 後発医薬品利用率の推移(図18 参照) ▪2.2.2.8.2. 個人へのインセンティブ 健診受診によるインセンティブの付与 ・特定健診の受診者に対し、インセンティブを付与することで、健診未受診者、不定期受診 者層に対して受診の動機付けを図る。 1.「健幸ポイント」(20 歳以上の高石市民が対象) ウォーキング(歩数)や健幸イベントへの参加、特定健診等の受診結果を提出することで、 ポイントが付与される。健幸ポイントは 1 ポイントを 1 円として、たかいし共通商品券、 Amazon ギフト券等に交換できる他、寄付が可能。 2. 「特定健診特別金利定期貯金」(いずみの農業協同組合及び阪南ブロック北部四市一町の 特定健診等受診率向上に係る協働事業) 特定健診を受診した結果をいずみの農業協同組合に提出し申請することで、特別金利による 定期貯金が利用できる。高石市のほか、岸和田市、泉大津市、和泉市、忠岡町の国民健康保 険及び後期高齢者医療の被保険者が対象。

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- 39 - ▪3. 健康課題 高石市の人口は減少傾向ですが、高齢化率は年々増加していています。被保険者の年齢分 布では、前期高齢者の占める割合が多く、今後も増加傾向にあります。全国平均・大阪府平 均と比較して、本市被保険者の一人当たり年間医療費は高くなっています。 一人当たり総医療費は、20 歳代から全国平均・大阪府平均を上回っており、特に 50 歳代 の医療費はかなり高くなっています。生活習慣病の基礎疾患である「高血圧性疾患」「糖尿 病」「脂質異常症」のレセプト件数は、全国平均・大阪府平均をわずかに上回る程度ですが、 これらの疾患が重症化した結果である「人工透析」が50 歳代に多く、40 歳代以降の「脳血 管疾患」、60 歳代の「虚血性心疾患」も多くなっています。 特定健診の受診率は、平成27 年度以降は向上しているものの、依然として全国平均より 低く、特定保健指導の実施率では、全国平均を下回る状況が続いています。 以上のデータ分析から、生活習慣病を発症する前の段階の早期発見とその対応が最も重要 な課題となります。そのためには、特定健診、特定保健指導を中心として、保健事業を組み 立てていく必要があります。 これまでの、データに基づいた現状分析は「表2.項目別健康課題」に整理したとおりで すが、特に優先順位1~3 については重点的に対策を行っていくことが必要です。 優先順位が高い健康課題 (下記、生活習慣病のイメージ図参照) 1.【特定健診受診率の向上】 生活習慣病のレベル2 の早期発見。 2.【特定保健指導の実施率の向上】 生活習慣病のレベル2 からレベル 3 への移行を予防する。 3.糖尿病・高血圧者への受療勧奨及び重症化予防 生活習慣病のレベル3 からレベル 4、特に比較的若い 50 歳代から受療割合が高い人工透 析への移行を防ぐまたは遅延する。

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- 40 - 表2.項目別健康課題 項目 健康課題 優先 順位 特定健診 ○特定健診の受診率が全国平均に比べて低い。 1 特定保健指導 ○利用率・実施率ともに全国平均に比べて低い。 ○40、50 歳代の利用が特に低く、生活習慣病が重症化する可能性 がある。 2 脳卒中、心疾 患 ○すべての年齢層で脳血管疾患のレセプト件数が全国平均・大阪府 府平均より多い。 ○60 歳代の虚血性心疾患のレセプト件数が全国平均・大阪府府平 均より多い。 5 人工透析 ○総医療費に占める割合が大きい。 ○50 歳代の比較的若い層の人工透析者のレセプト件数が多い。 4

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- 41 - 高血圧 ○すべての年齢層で全国平均・大阪府平均よりレセプト件数が多 い。 ○治療中であるが血圧のコントロール不良者が存在する。 ○特定健診の結果、血圧受診勧奨値にも関わらず未治療者が存在す る。 3 糖尿病 ○特定健診の結果、未治療の境界型糖尿病と思われる層が多い。 ○治療中であるが糖尿病のコントロール不良者が存在する。 ○総医療費に占める割合が多い。 3 脂質異常症 ○特定健診の結果、女性の有所見者が多く、男女ともに重症にも関 わらず未治療者が存在する。 6 がん ○がん検診受診率が低い。 7

(44)

42 ▪4.前期(平成 30(2018)~平成 32(2020)年度)の個別実施計画 第2 期保健事業実施計画年に実施する事業の実施計画を以下に示します。各年度におい て実施内容の見直しを行い、PDCA サイクルに沿った効果的・効率的な保健事業を実施し ます。(第2 期データヘルスは 6 年間と第 1 期データヘルス計画の 3 年より長期となるこ とから被保険者を取り巻く健康課題に柔軟に対応するため、本計画では、前期と後期で個 別実施計画を考えていきます。)前期の個別実施計画では、短期的な目標値を設定します。 ▪4.1.特定健診受診率の向上 ▸ 目的 新規受診者はもちろん、毎年健診を受ける継続受診者を増やすことで受診率の向上に繋 げます。 ▸ 実施計画 健診の重要性の周知 ・未受診者のタイプを分析し、特性に応じた受診勧奨通知の 実施 ・様々な媒体(ホームページ、広報、ポスター、窓口での案 内、商工会会報等)を活用した周知活動 健診体制の整備 ・休日や受診が見込める時期を考慮した集団健診の実施 ・がん検診との同時実施 医療機関受療中の場合の 対応 ・医師会への受診勧奨依頼 インセンティブの付与 ・受診者に対するインセンティブ付与 結果の情報提供 ・集団健診当日に結果通知時の検査の着眼点についての集団 保健指導や、医師、保健師等の専門職による個別保健指導 ・個別健診では、医師会との情報提供シートの共同作成や、 医師からの結果説明実施 ▸ 対象 特定健診未受診対策の対象 実施事項 対象 受診勧奨通知 ・継続受診の確率が高い過去 2 年継続受診者 ・前年度の未受診者で健診受診歴がある方 ・前年度に新規で国民健康保険に加入した方 ・過去に受診歴がない方(40~65 歳までを強化) 医師会との連携 ・生活習慣病受療中で、特定健診未受診者 ・結果の説明 健診結果の情報提供 ・全受診者

(45)

43 ▸ 目標値 評価の視点 指標 目標値(平成 32 年度) ストラクチャ ・計画に基づいた事業を設 定 ・集団健診委託先との連携 ・医師会との連携 - プロセス ・受診勧奨通知 ・がん検診と同時実施 ・受診者の動向を踏まえた 健診時期、曜日の設定 ・わかりやすい健診結果の 情報提供 ・特定健診受診者へインセ ンティブポイントの付与 - アウトプット 受診勧奨実施率 集団健診とがん検診の同時 実施回数 現況(H28) 68.3% H32 70.0% 現況(H28) 4 回 H32 H28 より増 加 アウトカム 特定健診受診率 ・3 年累積受診率 3 回受診 率 ・生活習慣病の受療中で特 定健診未受診者の割合 ・がん検診との同時実施率 現況(H28) 34.5% H32 40.5% 現況(H28) 13.1% H32 17.1% 現況(H28) 38.7% H32 34.1%* *(H28 の府平均とする) 現況(H29) 23.0% H32 29.8%* *(H27 と同率とする) ▪4.2.特定保健指導の実施率の向上 ▸ 目的 一人でも多くの特定保健指導対象者が、自身の生活習慣を見直し、改善に取り組めるよ うに効果的な特定保健指導を実施し、実施率の向上に繋げます。

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44 ▸ 実施計画 特定保健指導の周知 ・様々な媒体(ホームページ、広報、利用券や受診券発送時 のパンフレット等)を活用した周知活動 ・対象者への電話等による利用勧奨 健診日から特定保健指導 利用までの期間の短縮 ・市保健師による特定健診対象者抽出の実施 ・健診実施機関、特定保健指導実施機関及び市が一連の流れ を意識して、期間の短縮を図る 支援方法の選択肢を増や す取り組み ・集団健診当日の初回面談の導入 ・未利用者原因の把握と分析 ▸ 対象 特定保健指導に階層化された被保険者 ▸ 目標値 評価の視点 指標 目標値(平成32 年度) ストラクチャ ・計画に基づき適切に事業 を設定 ・特定保健指導実施事業者 との連携 ・医師会との連携 - プロセス ・健診当日の特定保健指導 の導入 ・特定健診から特定保健指 導利用までの期間の短縮 - アウトプット 利用勧奨実施率 特定健診から特定保健指導 までの期間 現況(H28) 56.3% H32 68.3% 現況(H28) 約 3~5 ケ月 H32 健診と同日 ~3 ケ月 アウトカム 特定保健指導実施率 メタボリックシンドローム 該当者及び予備郡の出現率 現況(H28) 16.6% H32 23.5% 現況(H28) 26.2% H32 25%

(47)

45 ▪4.3.受療勧奨事業 ▸ 目的 特定健診の結果、生活習慣病に関する検査項目が「要医療」と判定された方のうち、高 血圧者と糖尿病の疑いが強い方が、医療機関を着実に受診するように、保健指導を実施し ます。 ▸ 実施計画 対象者に、保健師や外部委託先の専門職が、電話又は面談による受療勧奨及び受療確認 を行います。また、健診結果に応じた個別リーフレットの送付を行います。 ▸ 対象 ・特定健診時の血圧が160/100mmHg(Ⅱ度)以上で特定保健指導対象者にならなっ た方。(治療中の方は継続受療確認、未治療の方は受療勧奨及び再度受療確認) ・特定健診の結果、直に医療受診が必要なHbA1c6.5%以上の未治療糖尿病疑いの方で 特定保健指導対象者にならなかった方。(受療勧奨及び再度受療確認) ▸ 目標値 評価の視点 指標 目標値(平成 32 年度) ストラクチャ ・計画に基づき適切に事業 を設定 ・外部専門職と直営で実施 する部分の見極め - プロセス ・大阪府行動変容推進プロ グラムに沿った事業実施 - アウトプット 受療勧奨した割合 受療確認が完了した割合 現況(H28) - H32 100% 現況(H28) - H32 40.0% アウトカム Ⅱ度以上高血圧未治療者の 割合 HbA1c6.5%以上未治療者の 割合 現況(H28)図 24 男性 3.0% 女性 2.8% H32 男性 2.5% 女性 2.3% 現況(H28)図 25 男性 4.0% 女性 1.6% H32 男性 3.5% 女性 1.1%

(48)

46 ▪4.4.重症化予防事業 ▸ 目的 人工透析への移行防止・遅延を図るため、糖尿病性腎症患者であり生活習慣の改善によ り重症化予防ができる被保険者に対して、主治医と連携した保健指導を実施します。 ▸ 実施計画 主治医の治療方針に基づき、看護師等による6 か月の食事や運動等の糖尿病性腎症重症 化予防個別支援プログラムを外部委託により実施するとともに、主治医から紹介のあった 被保険者への指導を検討します。 ▸ 対象 2 型糖尿病治療中であり、主治医の同意を得られた、糖尿病性腎症病期分類第 2 期~第 4 期に該当する方、前年度の特定健診結果で、HbA1c6.5%以上、尿蛋白±以上、eGFR 30ml/分/1.73 ㎡未満の方。 ▸ 目標値 評価の視点 指標 目標値(平成 32 年度) ストラクチャ ・計画に基づき適切に事業 を設定 ・医師会、医療機関との連 携 - プロセス ・目的にあった対象者の選 定と保健指導プログラムの 提供 ・主治医の治療方針に基づ いた保健指導の実施 - アウトプット 事業利用者率 現況(H28) 6.1% H32 H28 より向上 アウトカム 事業終了率 事業終了時にHbA1c が 7.0%未満者の割合 現況(H28) 6.1% H32 H28 より向上 現況(H28) 66.7% H32 H28 より向上

(49)

47 ▪4.5.後発医薬品普及 ▸ 目的 調剤医療費の削減により医療費の適正化を図ります。 ▸ 実施計画 後発医薬品希望カードの配布、後発医薬品を利用した場合の自己負担額の差額通知を実 施します。 ▸ 対象 後発医薬品希望カードは、すべての被保険者。 後発医薬品差額通知は、調剤を受けた被保険者のうち、切替により月の自己負担額が削 減できる方。 ▸ 目標値 アウトプット アウトカム 実施回数 年3 回 ジェネリック医薬品使用割合(数量ベース) 現況(H28)65.2% 図 18 H32 72.6% ▪4.6.その他の取り組み 適切な健康に関する情報を得ることができる環境をつくり、健康意識を高め行動変容につ なげるポピュレーション事業を、第3 次健康高石 21 計画に準じて実施します。 また、平成28 年度より後期高齢者医療制度加入者の特定健診を国保の集団健診でも受 診できるようにしていますが、今後も連携した保健事業を展開します。

(50)

48 5.後期(平成 33(2021)~平成 35(2023)年度)の個別実施計画 前期(平成30(2018)~平成 32(2020)年度)の取組の、実施状況を踏まえ、継続し ていきます。加えて、中長期的な目標として、以下の事業に取り組む予定です。 ▸ 特定健診未受診者対策 年齢階層に応じた取組や、ICT の利用を視野に入れた効果的な勧奨及び受診者へのわか りやすい健診結果の情報提供を検討します。 ▸ 特定保健指導未利用者対策 健診受診から特定保健指導までの期間を短縮し、集団健診では、当日に特定保健指導の 初回面談を実施します。また、人間ドック実施機関と連携した特定保健指導や訪問型での 実施等の新しい方法について検討します。 ▸ 受療勧奨事業 腎機能低下が疑われる方など対象を拡大して実施するとともに、より効果的な受療勧奨 及び保健指導について検討します。 ▸ 重症化予防事業 糖尿病治療中断者への介入について検討します。 ▸ 後発医薬品普及 最終年度の数量ベース目標を 80%として、継続して取り組みます。 ▸ 健診受診によるインセンティブ付与 被保険者の健康づくりを広げるために、健幸ポイントの継続実施に向けて、調査、検討し ます。 また、大阪府から示されるインセンティブ事業の取り組みについても検討します。 ▸ 地域包括ケアシステムの構築支援 厚生労働省では、団塊の世代が 75 歳以上となる 2025 年を目処に、重度の要介護状態にな っても住み慣れた地域で自分らしい人生を最後まで続けることができるように住まい・医 療・介護・福祉・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を目指し ています。地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主 体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要です。本市でも被保険者の高 齢化が進む中、介護保険サービス利用者が増加することを踏まえ、レセプトデータの分析を 行い、介護の原因となる健康課題の抽出を行います。

(51)

49 ▪6. 計画の評価方法 実施対象、時期、方法等具体的な内容については、年度毎に策定し実施していきます。合 わせてPDCAサイクルによる事業の見直しを行います。評価にあたっては、実施した事業 量を評価する「アウトプット評価」、成果に関する「アウトカム評価」の指標を設定してい きます。 ▪7. 計画の見直し 計画全体の見直しは最終年度となる平成35 年度に、計画に掲げた目的・目標の達成状況 の評価を行います。この結果は、計画(目標値の設定、取り組むべき事業等)の内容の見直 しに活用し、次期計画の参考とします。 また、計画の期間中においても、目標の達成状況や事業の実施状況の変化等により計画の 見直しが必要になった場合は、必要に応じて修正します。 ▪8. 計画の公表・周知に関する事項 策定した計画は、市のホームページ等において公表します。 ▪9. 事業運営上の留意事項 計画に定める事業を推進するに当たっては、保健福祉部健幸づくり課が主体となり、デー タヘルス計画の実施を通じて、衛生部門との連携を強化するとともに、介護部門部署等と共 通認識を持って、問題解決に取り組むものとします。 また、庁内の関係各課だけではなく、被保険者、高石市医師会、高石市歯科医師会、高石 市薬剤師会、大阪府国民健康保険団体連合会、大阪府和泉保健所、大阪府等と連携を図りま す。 ▪10. 個人情報保護に関する事項 (基本方針) 本市における個人情報の取り扱いは、次の法令等の定めるところに従い、適正に管理しま す。 ア 高石市個人情報保護条例 イ 医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン(平成 16 年 12 月 24 日厚生労働省) ウ 健康保険組合等における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン(平成 16 年

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50 12 月 27 日厚生労働省) エ 国民健康保険組合における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン(平成 17 年 4 月 1 日厚生労働省) オ 匿名データの作成・提供に係るガイドライン(平成 24 年 8 月 31 日総務省) (利用目的) 保健事業で得られる個人情報は、データの点検並びに保健指導、評価及び分析のために利 用します。 (目的外利用又は第三者への提供) 保健事業で得られる個人情報は、次に掲げる場合を除き、目的外に利用し、又は第三者に 提供しません。 ア 法令等の規定に基づくとき。 イ 本人の同意があるとき。 ウ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、緊急かつやむを得ないと認められる とき。 エ 高石市個人情報保護審査会の意見を聴いた上で、公益上の必要その他相当な理由があ ると市長が認めたとき。 (委託する場合の保護措置) 保健事業に関する業務を委託する場合は、個人情報の厳重な管理や目的外使用の禁止等を 契約書に定めます。 ▪11. その他計画策定にあたっての留意事項 本計画書の記載事項は、他の府内市町村国民健康保険との比較を容易にするために、大阪 府国民健康保険団体連合会から提供された第2 期保健事業実施計画(データヘルス計画)策 定の手引きVer2.0(市町村国保向け平成 29 年 9 月)のひな型に準拠しています。 また、本計画書に使用した図・表・統計資料について、資料出典記載がないものは健幸づ くり課健康保険係で所有または作成したものです。

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