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に関する調査研究 ユビキタス市場と組込ソフトウェア

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17-J006

ユビキタス市場と組込ソフトウェア に関する調査研究

平成 18 年 3 月

社団法人  情報サービス産業協会

(2)

  2 

                               

この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。 

(3)

概要

平成17年度  ユビキタス市場と組込ソフトウェアに関する調査研究 1. 組込み/ユビキタスシステムの現状とその市場へのアプローチ

携帯電話やデジタル家電製品、カーナビゲーションシステムなどではネットワーク化が進み、い わゆる「ユビキタス・ネットワーク時代」が到来しつつある。

従来組込ソフトウェアは、リアクティブでリアルタイムソフトウェアという特性を持つため、単一のベ ンダーがハードウェアからアプリケーションまでを垂直統合したモデルによりビジネスを進めてきた。

しかし近年組込システムへの要求の増大や高度化、開発コストの増大から水平分業型へ、すなわ ち構成要素を外部調達するモデルも検討の視野へ入れざるを得なくなってきており、実際は、非コ ア部分での外部調達と、コア部分やユーザへの付加価値となる部分を垂直統合する混合型モデ ルで開発を進めている。

組込ビジネスに取り組むのは組込機器ベンダー、たとえば電機業界や自動車業界の企業であ るが、これら企業が起点として製品を開発しているため、ソフトウェア開発はこの産業構造のある階 層を担うに過ぎないともいえる。つまり、組込ソフトウェア開発を行う企業群をひとつの産業と見なす ことは難しい面もある。

組込ソフトビジネスが持つ特性は、情報サービス産業界とはやや距離感があるが、ユビキタス・シ ステムとネットワークの融合は、新たなビジネスを創出し、さまざまな場面での利用を促進すると考 えられる。情報サービス産業は、「ユビキタス・ネットワーク時代」において膨大な量のデータ処理の 仕組みを持つ、高次元の安全性や信頼性に優れた情報システムを提供したり、あるいは、エンター プライズ系システム開発により蓄積された設計ノウハウを応用して組込ソフトプロジェクトを運営する など新たなビジネス展開も期待できる。

2. 事例研究

(1) ネットワークビジネス先進事例(ISAOネットサービス)

ネットワークゲームの開発・運用を手がけた実績から、大規模トランザクション処理のためのサー バ設定やネットワーク運用管理ノウハウを体系化し、同インフラ技術を活用して新しい販売促進サ ービスの提案や運営を行っている。ここでは、5つのビジネス事例を紹介する。

(2) ファッションアパレル専門チェーン実証実験

経済産業省「フューチャーストアフォーラム」の事例から、ファッションアパレル専門チェーンシス テムについて紹介する。従来 RFID は物流システムの効率化を期待され研究が進んでいるが、こ こでは販売促進のための仕組みを開発し、約一ヶ月にわたって実際の店舗で行われた実証実験 の成果を報告する。

(3) Symbianアプリケーション開発をノン・プログラミングで実現(Mopulse(モパルス))

SymbianOS上でのビジネスアプリケーション開発支援ツールの事例である。組込系ソフトウェア

開発には有能な開発支援ツールが必須であるが、Mopulseの特徴は携帯端末側でOracleデー タベースを動作させる点にある。端末側でデータベースが利用できれば、通信時間の短縮、

自端末中のデータ再利用など利用者の利便性を大幅に改善することが出来る。

(4)

(4) 組込ソフトウェア自動評価システム(E-stas)

携帯電話の開発ではテスト工程に膨大な時間をかけるのは周知のこと。E-stas は従来人手を介 してしかできなかった操作テストを自動化するロボットである。操作テストをロボットにより実施するメ リットは、コスト削減のみならず、操作手順を誤りなく再現できるので、ソフトウェアの不具合検出に も威力を発揮する。本ロボットで製作した「シナリオ」は再利用が可能なため、操作テストのノウハウ 蓄積にも役立つ。

(5) 組込みシステムOS(Windows)

組込ソフト向けOSで二種類のOSが提供されている。一つはソフトウェア・コンポーネントを取捨 選択しデスクトップ OS に近い機能を提供するOS であり、もう一つはリアルタイム処理に特化した OSである。いずれのOSもWindowsの資産(開発環境およびミドルウェア)を継承できるので、開 発者にとっては従来の開発ノウハウを持ってアプリケーション開発できるだけでなく、デスクトップ環 境上で組込機器向けのネイティブコードが生成できる点で優位性を持っている。

(6) オンデマンドビジネスの取組例

ロングテール理論に基づくセールスインフォメーションシステムを ASP(Application Service Provider)サ ー ビ ス で 提 供 す る 事 例 で あ る 。 従 来 大 手 ユ ー ザ に し か 開 発 で き な か っ た CRM(Customer Relationship Management)システムやSCM(Supply Chain Management) システムを中小企業にも利用できるようにしたこと、ASP サービスとしては異例のカスタマイズ前提 のサービスを提供している点で評価が高い。また顧客同士でソフトウェア・コンポーネントを交換で きる市場の提供も始めている。

3.  組込ソフトウェアビジネス実態アンケート調査

JISA会員企業103社から回答が寄せられた結果を報告する。

103社中組込ソフトビジネスを事業とするのは38社、組込ソフトビジネスに今後5年以内に参入 する予定の企業が10社、残りの55社は今後も組込ソフトビジネスに参入する意志はない。本調査 では、組込ビジネスを事業とする38社を中心に集計結果を分析した。

38社のプロフィールは組込ソフトビジネスの売上げが全売上げの平均16.4%(約8億1,700万 円)を占め、うち21社の企業が1980年代までに当該ビジネスに参入している。参入分野は主に受 託開発(実装、設計含む)が中心であり、年間6-10件のプロジェクトに携わり、受注規模も1件あた り5 千万-1 億円規模の案件を受注しており、売上げ規模を5-10%引き上げたいと考えている。今 後もほとんどの企業が組込ソフトビジネスを継続するが、適切な開発案件があることと収益が確保 できる点を理由に挙げている。

(5)

はじめに

本報告書は、現在広がりつつあるユビキタス・ネットワーク社会でのシステムインテグレータの役 割を、新規事業創成の観点から調査・検討した報告です。

従来、システムインテグレータは、ホスト系またはサーバ系のビジネス情報システムに特化して、

情報システムの構築を事業としてきました。一方、ユビキタス・ネットワーク社会ではネットワークで 結びつけられたさまざまな種類の情報端末とホスト(サーバ)コンピュータとが連動し、桁違いに多く の、かつ多様なコンシューマを巻き込んだより大規模な情報システムが運用されると予想されます。

今後、技術とビジネスの両面で、新たな機会が生まれると期待されています。

本委員会では、情報サービス産業はこのような「ユビキタス・ネットワーク社会」において、どのよう な役割を求められているのか、長年エンタープライズ系情報システムを構築してきたノウハウを活 用はできないか、情報サービス産業から組込み/ユビキタスソフトウェア市場へどのように参入して いけばよいか、などいくつかの仮説を立てて調査を進めて参りました。

本調査では、最初に、組込みソフトウェアビジネスの経営モデル、組込みソフトウェアビジネスの 実態、情報サービス産業の今後の戦略について研究成果をまとめました。次に、実際に情報端末 を活用したビジネス事例を調査し、今後展開すべきビジネスの方向性を検討しました。最後に JISA 会員企業に対し、組込みソフトビジネスに取り組む企業の実態と、将来組込みソフトウェアビ ジネスへ参入する意向を持つ企業との相違点を明らかにし、情報サービス産業の強みを生かすビ ジネスモデルについて見解をまとめました。

本調査研究がJISA会員企業の今後のビジネス戦略の一助になれば幸いです。

最後に、本調査研究を実施するに当たり、ご指導、ご高配いただきました経済産業省ならびに 日本自転車振興会に厚く御礼申し上げます。

また、本報告書をまとめるにあたりご尽力いただいた委員、講師各位に深謝いたします。

平成18年3月

(社)情報サービス産業協会 新規市場調査委員会 委員長  青山  幹雄

(6)

平成17年度「ユビキタス市場と組込ソフトウェアに関する調査研究」

目次 概要

はじめに 委員名簿

1.組込み/ユビキタスシステムの現状とその新市場へのアプローチ 1.1.組込み/ユビキタスシステムとエンタープライズシステム 1.2.組込み/ユビキタスシステムの発展の現状

1.3.組込みソフトウェアの特性とその開発・ビジネスモデルの特性

1.4.組込み/ユビキタスシステムのエンタープライズシステムへのインパクト 1.5.まとめ:組込み/ユビキタスシステムビジネスへのアプローチ

2.先進事例1「株式会社ISAOネットサービスの事例紹介」

2.1.はじめに 2.2.ISAO事業変遷

2.3.ISAOネットサービスの事例紹介

3.先進事例2「フューチャストア推進フォーラムとファッションアパレル専門チェーンの実証実験」

3.1.フューチャーストア実証実験開催の背景と目的 3.2.フューチャーストア実証実験の全体概要

3.3.ファッションアパレル専門チェーン実証実験について

4.製品事例 1「Symbian アプリケーション開発をノン・プログラミングで実現 Mopulse(モパルス)

のご紹介」

4.1.携帯電話市場の変遷 4.2.MoPulse開発の背景 4.3.MoPulseの実現するもの 4.4.端末画面イメージ

4.5.MoPulseでの定義できるもの 4.6.MoPulse Studio

5.製品事例2「組込ソフトウェア自動評価システムE-stasのご紹介」

5.1.開発経緯 5.2.開発目的

5.3.試験・評価部門が抱えている問題点 5.4.解決策及び導入効果

5.5.自動化方法、機器構成 5.6.E-stasの対象領域

6.製品事例3「組込みシステムとマイクロソフトの取組み」

6.1.組込機器向けOS 6.2.広がる市場

6.3.情報システムとの連携

(7)

6.4.組込デバイスに求められる品質 6.5.ソフトウェア・コンポーネント搭載 6.6.クロス開発環境の整備

6.7.アプリケーションの移植性 6.8.Windows資産を生かす取組み

7.サービス事例「オンデマンドビジネスの現状と動向」

8.組込ソフトウェアビジネス実態アンケート調査 8.1.調査の要約

8.2.組込ビジネスへの取組実態 8.2.1.回答企業プロフィール 8.2.2.組込ビジネスへの取組み 8.2.3.組込ビジネスの現状と課題 8.2.4.組込ビジネス未参入企業の動向 8.2.5.アンケートのまとめ

付録.JISA会員向け「組込ソフトビジネス」実態アンケート調査へのご協力のお願い 組込ソフトウェアビジネス実態アンケート調査票

(8)

1. 組込み/ユビキタスシステムの現状とその新市場へのアプローチ

南山大学  数理情報学部  青山 幹雄  1.1 組込み/ユビキタスシステムとエンタープライズシステム

携帯電話,デジタル家電,カーナビゲーションシステムなどの車載コンピュータシステムに代表さ れる組込みソフトウェアシステム開発の需要が高まりをみせている[11].一方,RFID タグ(IC タグ,電 子タグとも呼ばれる)を利用したユビキタスシステムと呼ばれる[8],あらゆる「モノ」の単品単位で情報 を付与し,食品などの流通のトレーサビリティの保証や在庫管理などの一層の高度化が実用段階 を迎えようとしている.さらに,組込み/ユビキタスシステムは有線ネットワークに加え,無線ネットワー ク技術とも密接に結びつき,ネットワーク化が進んでいる.このようなシステムの総称として,「ユビキ タスネットワーク」という言葉が用いられている[10]. 

一方,情報サービス産業では,図 1.1 に示すように,これまで,エンタープライズと呼ばれる,企業 情報システムの開発やシステムインテグレーションをビジネスの中心としてきた.このため,組込み/

ユビキタスシステムへの取組みは多くない.また,上記の新たなビジネス機会をどのように活かすべ きか,という点についても,これまで戦略や方向性についてあまり議論されてこなかった. 

このような背景のもと,本調査委員会では,組込み/ユビキタスシステムへの取組みを技術とビジ ネスの両面から事例を交えて調査し,今後の方向を提言する. 

政 府

・ 自 治 体 政 府

・ 自 治 製造業 体

製造業

流 通 業 流 通 業

金 融 業 金 融 機械 業

機械 自 動 車 自 動 車

電機電機 家 電 家 電

情 報 サ

| ビ ス 業 情 報 サ

| ビ ス 業

ソフトウェア工学 ソフトウェア工学 ドメイン指向ソフトウェア工学 ドメイン指向ソフトウェア工学 エンタープライズ

システム (バックオフィス支援)

支援ビジネスプロセスの IT支援

[販売, 在庫管理, 会計, 人事]

エンタープライズ システム (バックオフィス支援)

支援ビジネスプロセスの IT支援

[販売, 在庫管理, 会計, 人事]

組込み/ユビキタスソフトウェア

製品に組み込まれたソフトウェア [機能,安全性, 性能, 使い勝手]

組込み/ユビキタスソフトウェア

製品に組み込まれたソフトウェア [機能,安全性, 性能, 使い勝手]

エンタープライズシステム (フロントオフィス支援)

中核ビジネスプロセスのIT支援

エンタープライズシステム (フロントオフィス支援)

中核ビジネスプロセスのIT支援

ソ フ ト ウ ェ ア ビ ジ ネ ス 支 援 ソ フ ト ウ

ェ ア ビ ジ ネ ス 支 援 図1.1 組込み/ユーザシステムとエンタープライズシステムとの位置づけ

(9)

1.2 組込み/ユビキタスシステムの発展の現状

図 1.2 に IT の 3 世代進化を示す[3].ここで,ユビキタスネットワーク時代と呼ぶ,組込み/ユビキ タスシステムとネットワークとの融合には,次のような特徴がある. 

(1) 新たなビジネスとシステム領域の出現 

組込み/ユビキタスネットワークは,既存の IT を置き換えるものではなく,新たなシステムとビジネ スの領域をもたらすことに注目すべきである.ここに,新たなビジネス機会が期待でき,かつ,それを 実現するシステム/ソフトウェア技術も必要とされる. 

(2) 社会基盤への一層の浸透:稠密な情報システムの出現と多様性の拡大 

組込み/ユビキタスシステムで利用する組込み用コンピュータ,いわゆるマイクロコントローラの年 間生産個数は数十億個と言われている.これは,PC 用 CPU の年間生産個数が 1〜2 億個程度で あることと比較すると桁違いに多い.これらの組込み用コンピュータにソフトウェアが実装され,連携 することにより,日常生活へ情報システムが一層浸透し,一定の物理的空間内に配備される情報シ ステムの密度が一層高まる.リアルの世界と IT の世界との一体化が,我々の日常生活の細部まで 深化する.これまでとは異なるレベルの新たな情報システムの実現が期待できる.さらに,ユビキタス システムでは,従来利用が進まなかった生鮮食料品などの分野で利用が可能となることから,利用 分野の多様性も増大する. 

(3) 安全性・信頼性の高まり 

情報システムの社会への浸透に伴い,その影響(リスク)も増大することから,安全性や信頼性へ の要求が高まる[5].しかし,多数の機器に組み込まれるというその本来的特性から低コストでの提 供も依然として要求される.その結果,開発条件は極めて厳しくなる. 

インターネット インターネット

ネットワーク[企業・公共ソフトウェア・サービス]

ネットワーク[企業・公共ソフトウェア・サービス] ユビキタス(Ubiquitous)・組込み(Embedded) ユビキタス(Ubiquitous)・組込み(Embedded)

パソコン時代(大衆化:80-90年代)[1~2億台/] ユビキタス・

ネットワーク時代 (2000年代) [100億台/]

メインフレーム時代

(60-70年代)[1万台/] ダウンサイジダウンサイジングング

インターネット/ユビキタス インターネット

インターネット//ユビキタスユビキタス

図1.2 IT の組込み/ユビキタスネットワークへの3世代進化

(10)

図 1.3 は概念的であるが,組込み/ユビキタスシステムソフトウェアの需要期待の方向性を示した ものである.組込み用コンピュータの需要が桁違いに大きいが,デジタル家電や自動車などの大量 生産製品が主要な用途であることから,ソフトウェア需要はコンピュータ生産数とは必ずしも比例し ない.しかし,後述するように,デジタル家電や自動車などの分野でのソフトウェア開発の需要が急 速に増大していることから,全体としての需要の期待値は極めて大きいと考えられる. 

2000年代 1990年代

1980年代

1970年代 1980年代 1990年代 2000年代

1970年代 メインフレーム

PC

組込み/ユビキタス ソフ

トウ ェア 需要

図1.3 組込み/ユビキタスシステムソフトウェアの需要期待

以下,デジタル家電と自動車における組込みソフトウェアの需要の増大の例を示す. 

(1) デジタル家電の事例

図 1.4 にテレビのアナログからデジタル化への転換とその組込みソフトウェアの増大の例を示す [1].短期間で,技術が根本的に転換し,かつ,ソフトウェアが開発コストの 50%を占めるまでになっ ていることが分る.さらに,ソフトウェアの規模も,エンタープライズシステムなどのアプリケーションソ フトウェアと同程度の規模にまで達している. 

(2) 携帯電話の事例

図 1.5 に携帯電話のソフトウェア規模の推移の例を示す[4].  i モードや i アプリなどの,PC ソフト ウェアと同様のアプリケーションが導入された結果,高度なアプリケーションへの要求が飛躍的に増 えた.この要求を満たすため,4 年間で 4 倍というソフトウェアの急速な増大となった. 

(11)

(3) 自動車の事例

図 1.6 に自動車の車載コンピュータ数の例として,「クラウン」に搭載されている ECU  (Electronic  Control Unit)と呼ばれる組込みコンピュータの数の推移を示す[12].搭載数は過去 10 年間で倍増 している.また,同記事によれば,年間に開発するソフトウェア規模は 10 年間で 15 倍になっている. 

アナログ アナログ

LSI

LSI ソフトウェア

0%

20%

40%

60%

80%

100%

%

アナログTV (1992)

デジタルTV (2003) TVの開発コストの分布

0 1000 2000 3000 4000 5000

アナログTV (1992)

デジタルTV (2003) 8KLOC

4.5MLOC ソフトウェア規模

500 倍 の成長

図1.4 家電におけるソフトウェア化と組込みソフトウェアの重要増大

1 1.5 2 2.5 3 3.5 4

0 6 12 18 24 30 36 42 48

i- モード

i- モード

音声通信 音声通信

i-アプリ

i- アプリ

月 規模比率

図1.5 携帯電話のソフトウェア規模の推移

(12)

‘91 ‘93 ‘95 ‘97 ‘99 ‘01 ‘03 ‘05 ‘07 10

20 30 40 50 60 70

80 (予測)

ECU

図1.6 クラウンの組込みコンピュータ(ECU)数の推移

1.3 組込みソフトウェアの特性とその開発・ビジネスモデルの特性

(1) 組込みソフトウェアの特性

図 1.7 はエンタープライズソフトウェアに対する組込みソフトウェアの技術的位置づけと特性を示 す.さらに,図 1.8 は,両者の特徴を比較して示す. 

一般に,アプリケーションソフトウェアは,データ変換型とリアクティブ型に分けられる.前者をエン タープライズソフトウェアと呼ぶこともある. 

リアクティブソフトウェアシステム ( 外部信号に反応して何らかの

制御を行う ) エンタープライズ ソフトウェア

システム (データ変換型

ソフトウェア : データ変換処理

を中心とする ) リアルタイムソフトウェアシステム

(時間制約のあるソフトウェア) 組込みソフトウェアシステム (機器に組み込まれるリアクティブ ソフトウェアで通常リアルタイム性

を要求される ) 組込みソフトウェアシステム (機器に組み込まれるリアクティブ ソフトウェアで通常リアルタイム性

を要求される) 時間制約 時間制約

高信頼性 , プログラム 変更不可 , リソース制約 ( メモリ /CPU)

高信頼性, プログラム 変更不可, リソース制約 ( メモリ /CPU) , 連続性 ( 信頼性 )

多数の入出力 (多重処理) 連続性 ( 信頼性 )

多数の入出力

( 多重処理 )

図1.7 エンタープライズソフトウェアと組込みソフトウェアの技術的位置づけ

(13)

プログラム

プログラムプログラム プログラムプログラム

プログラム プログラムプログラム プログラムプログラム プログラム プログラム 入力

データ

出力 データ

イベント レスポンス

(制御) 制御フロー データあるいはデータフロー

視 点

1)常時実行(連続的)

2)リアルタイム処理: 要求時間内に処 理完了

3)常時実行可能な信頼性・安全性 1)必要な時のみ実行

2)処理効率: いかに大量のデータ を処理するか

3)計算結果の信頼性 ソフトウ

ェアの 特徴

交換機/通信制御,家電, 自動車など 事務処理(給与計算, 売上計算)

ソフトウェアはイベントに反応して制御 ソフトウェアは入力データを変換

意 味

反応型 (Reactive) 変換型

(Transformational) 分 類

制御フロー データあるいはデータフロー

視 点

1)常時実行(連続的)

2)リアルタイム処理: 要求時間内に処 理完了

3)常時実行可能な信頼性・安全性 1)必要な時のみ実行

2)処理効率: いかに大量のデータ を処理するか

3)計算結果の信頼性 ソフトウ

ェアの 特徴

交換機/通信制御,家電, 自動車など 事務処理(給与計算, 売上計算)

ソフトウェアはイベントに反応して制御 ソフトウェアは入力データを変換

意 味

反応型 (Reactive) 変換型

(Transformational) 分 類

図1.8 エンタープライズソフトウェアと組込みソフトウェアの特徴

リアクティブソフトウェア(Reactive  Software)とは,マウスのクリックに反応する GUI のように,外部 信号から変換されたイベントに反応して,何らかの制御を行なうソフトウェアである. 

これに対して,リアルタイムソフトウェア(Real-Time  Software:  実時間ソフトウェアとも呼ぶ)は,所 定の時間内に処理を完了する必要のあるソフトウェアである.例えば,踏切の制御は,列車が踏切 に入る前に遮断機を下ろしていなければならない,という時間制約がある.リアルタイムソフトウェアと 高性能とは異なることに留意すべきである. 

組込みソフトウェアは,一 般に,機器に組み込まれ,外部信号に対 して所 定 の時間内に制御を 行なうリアルタイムソフトウェアである.組込みソフトウェアは,図 1.9,図 1.10 に示すように,あらゆる 機器に組み込まれるようになっている.組込む機器の特性によって,組込みソフトウェアに要求され る特性も多様となっている.   

運転・飛行制御 変更可能性: 不可 稼動連続性: 運用中(~24H)

リスクの大きさ: (人命にかかわる) コスト制約: (自動車)

~(航空機) プラント制御・通信

変更可能性: 可/不可 稼動連続性: 運用中(1~20)

リスクの大きさ:中 (多数のビジネスに関わる)

コスト制約: 中 家電製品制御

変更可能性: 不可 稼動連続性: 利用時

リスク: 比較的小 (品質低下) コスト制約:

大量生産

図1.9 組込みソフトウェアの多様性

(14)

(組込み)機器 大型機器

小型機器

プラント用 プラント用 航空機用航空機用

組み込み機器制御用ソフトウェア部品 組み込み機器制御用ソフトウェア部品 従来の組込み

ソフトウェアの主たる 適用領域 従来の組込み ソフトウェアの主たる

適用領域

より小規模なハードウェア制御の コンピュータによる代替の拡大 より小規模なハードウェア制御の

コンピュータによる代替の拡大 IP(Intellectual Property) ハードウェア部品とソフトウェア部品を

一体化した部品化 IP(Intellectual Property) ハードウェア部品とソフトウェア部品を

一体化した部品化 PCの主たる適用領域

PCの主たる適用領域

携帯情報機器 パームトップPC

携帯電話 携帯情報機器 パームトップPC,

携帯電話

ゲームゲーム カーナビカーナビ

通信機器用 通信機器用 情報家電情報家電

従来ハードウェアで制御していた適用領域 従来ハードウェアで制御していた適用領域

自動車用自動車用

ICカード ICカード

SoCSoC

図1.10 組込みソフトウェアの適用領域の拡大と分類

(2) 組込みソフトウェア開発の特性

組込みソフトウェアがリアクティブでリアルタイムソフトウェアであることから,その特性を満たす固 有の設計技術が開発されてきた.ソフトウェア工学では,開発対象のソフトウェアやシステムのあるま とまった括りをドメイン(Domain)と呼ぶ.ドメイン固有のソフトウェア開発技術をドメイン指向ソフトウェ ア工学と呼ぶ. 

例えば,通信ソフトウェア工学(Telecommunications Software Engineering)は 1970 年代から独自 の発展を遂げた長い歴史がある.近年では,自動車関係のソフトウェア開発技術を自動車ソフトウ ェア工学(Automotive  Software  Engineering)と呼び,それ自体で,研究分野が形成されつつある.

さらに,その一分野として,自動車要求工学(Automotive Requirements)も形成されつつある[6]. 

組込みソフトウェア開発では,機器に組込 むことから,開 発 環境と実 行環 境が異なる,いわゆる

「クロス開発」を行なっている.また,一般に,大量生産され,不特定多数のユーザが利用し,かつ,

出荷後に変更が困難であるので,高信頼性が求められる. 

    また,組込みソフトウェアの開発では,携帯電話,デジタル家電,カーナビゲーションシステムなど,

画面やキーなどのユーザインタフェースに大きな制約がある.さらに,多数の情報処理の専門家で ないユーザが利用することから,ユーザビリティ(使い勝手)が重要になっている[7]. 

(15)

(3) 組込みソフトウェア開発のビジネスモデルの特性

組込みソフトウェア開発は,まさに,機器に組み込まれることから,次のように,従来のソフトウェア 開発とは異なるビジネスモデルで開発されている. 

1) 垂直統合型ビジネスモデル

単一のベンダがハードウェアからソフトウェア,アプリケーションまで統合して,提供する.交換 機などの通信システムの分野など,高度な信頼性の要求されるシステムでは,信頼性などの点か ら,垂直統合モデルが取られた.現在では,すべてを単一ベンダで開発することは困難であるが,

コアとなる部 分や,ユーザへの付加 価 値となる部 分 を垂 直 統合 し,差別 化 を図る傾 向が見られ る. 

2) 水平分業型ビジネス

近年,組込みシステムへの要求の増大と高度化,それに伴う開発コストの増大により,垂直統 合モデルが困難となり,構成要素を外部から調達する水平分業へと移行している[2].しかし,水 平分業モデルでは,部品を調達さえできれば新規参入が可能であるので,参入障壁が下がり,

価格競争へ陥るリスクがある. 

3) 垂直,水平混合型ビジネスモデル

実際には,非コア部分を外部から調達してコスト低減を図り,コア部分を垂直統合して差別化 を図ろうとするモデルが見られる.携帯電話やカーナビゲーションシステムなどでは,PC ソフトウェ アと同様の豊富なアプリケーションを提供するようになり,アプリケーションソフトウェアの主要な部 分は,PC のアプリケーションソフトウェアと類似している.携帯電話では,この傾向を,「携帯電話 の PC 化」と呼んでいる.   

水平分業水平分業

水平分業水平分業 水平分業水平分業 水平分業水平分業 垂直統合垂直統合

専用アプリ 専用アプリ

CPUCPU 専用 ハードウェア

専用 ハードウェア 独自

OS 独自

OS

専用デバイス ドライバ 専用デバイス

ドライバ

専用アプリ 専用アプリ

CPUCPU

汎用の組込み用RTOS 汎用の組込み用RTOS OSのAPIに対応 するデバイスドライバ

OSのAPIに対応 するデバイスドライバ

専用ハードウェア 専用ハードウェア 汎用アプリ(Webブラウザ等) 汎用アプリ(Webブラウザ等) 水平分業水平分業 ソフトウェア部品ソフトウェア部品

外部調達部品(COTS) 外部調達部品(COTS)

図1.11 組込みソフトウェアシステム開発のビジネスモデル:垂直統合と水平分業

(16)

(4) 組込みソフトウェアベンダと業界の特性

主 要な組込みソフトウェアベンダは,組 込み機 器 ベンダであることが多い.そのようなベンダは,

家電業界や自動車業 界 などの企業であり,いわゆる,伝統的情報産業とは異なる企業である.家 電や携帯電話はコンピュータ業界と比較的近いが,自動車業界各社は,これまで,このような分野 であまり認識されていなかった業界である.多くの機械メーカが組込みソフトウェア開発に従事して いる.また,これらのメーカがソフトウェア開発の子会社を設立して,開発している場合も多い. 

このようなベンダや業界は,エンタープライズシステムを中心に開発してきた情報サービス産業と はやや距離があると考えられる.また,一般に,組織として,ソフトウェア工学やプロジェクト管理など のスキルの獲得が必要とされている.

この現象は,情報サービス産業に対して,次の 3 つの影響を及ぼしている. 

(a) ソフトウェア産業の実質的な拡大と隠れたソフトウェア産業の広がり

機械などの,従来のソフトウェア産業以外の産業がソフトウェア開発を行なうようになっているこ とから,実質的にソフトウェア産業,あるいは,その従事者数が増大している.しかし,このような企 業のソフトウェア開発実態は必ずしも明確でないため[13],従来の情報サービス産業の分類とは 異なる業界で隠れたソフトウェア産業が広がることになる. 

(b) 新たなソフトウェア産業系列の出現

これまで,いわゆるユーザとベンダという二者間の取引を起点として,ベンダ内で階層的なソフ トウェア産業の構造が形成されている.組込みソフトウェアでは,エンドユーザが不特定多数であ ることが多いことから,組込み機器ベンダが単一の起点となる.また,固有の産業構造の中にソフ トウェア開発の階層構造が埋め込まれている.例えば,自動車産業では,完成車組立てメーカの 配下に主要な部品メーカがあり,これらの部品メーカがソフトウェア開発も行なう.この結果,自動 車産業の構造内にソフトウェア開発が埋め込まれるため,エンタープライズシステムを開発してき たソフトウェア産業の参入の余地が限定される可能性がある. 

(c) 人材の獲得と育成

情報サービス産業とは異なる,機械などの産業構造の中でソフトウェア開発は行なわれること は,ソフトウェア開発人材の獲得,育成も,ソフトウェア産業とは異なる各個別の産業分野で進め られる可能性を示唆している.この結果,情報サービス産業での人材の獲得と競合し,人材の奪 い合いとなる可能性が出てくる.また,組込み機器を開発する各産業では,組込みソフトウェア開

(17)

発のために当該機器の固有のノウハウが必要となる.そのため,ソフトウェア開発技術に加え,当 該分野の知識を獲得する必要がある.これは,エンタープライズシステムの分野でも,金融,流通 など,分野固有の知識が要求されてことと対応している.一般に,この分野固有の知識障壁が高 いことから,エンタープライズシステム分野の人 材の、組 込みソフトウェアシステム分 野への流動 性が阻害される可能性がる. 

1.4 組込み/ユビキタスシステムのエンタープライズシステムへのインパクト

組込み/ユビキタスソフトウェアシステムの普及は,特に,ネットワーク化により従来のエンタープラ イズシステムとの連携が可能となり,既存のエンタープライズシステムにも影響を及ぼすと考えられる.

技術とビジネスの両面から,そのインパクトを考慮する必要がある. 

(1)  エンタープライズシステムの技術的課題 

組込み/ユビキタスネットワークシステムはエンタープライズシステムに対して,以下のようなインパ クトがあると考えられる. 

1) システム周辺(エッジ)の拡張

ネットワークで連携されたシステムの入出力機器,センサーやアクチュエータ(操作制御を行な う機器)などの周辺 機器が飛躍的に増 大する.さらに,携帯電 話などの情 報 量が多く,かつ,通 信速度の速い高度な端末システムが,エンタープライズシステムの入出力装置としてネットワーク に接続される.このような部分をエッジと呼ぶ.エッジの拡張により,エンタープライズシステムの扱 うべき情報の多様化,情報量の飛躍的増大が見込まれる.例えば,携帯端末などへの音楽配信 などの機能により,それをホストするエンタープライズシステムの扱うデータ量が飛躍的に増大す る可能性がある. 

2) チャネルの拡大

PC に対し,携帯端末などの新たな端末が出現することにより,販売や情報提供のチャネルが 増大する.また,携帯端末などのように,個人へのアプローチ(One-to-One  Marketing など)も可 能となる. 

(2) 携帯電話の事例

例えば,携帯端末は,当所,携帯電話として電話機能が中心であった.i モードなどの電子メー ルが付加され,さらに,ブラウザ機能の提供により,インターネットユーザの中心となった.また,音楽

(18)

や TV の視聴などのマルチメディア端末と進化した.現在は,おサイフ携帯など,電子マネー機能の 提供により,生活のあらゆる場面で利用できる「生活携帯」へと進化している.この結果,ネットワー クの扱うデータ量が増大している.また,コンビニなどでの買い物の決済などを行なう小額決済など の新たなビジネスチャネルの入口の役割を果たしている. 

(3) 組込み/ユビキタスネットワークシステムとエンタープライズシステムとの連携

図 1.12 は,高度交通システム(ITS: Intelligent Transport System)[9]の概念に基づいて,自動車 と地上の様々なサービスとの連携の例を表す.このような連携により,エンタープライズシステムの豊 富な情報やコンテンツを走行中,あるいは,駐車場など,タイムリーに自動車へ提供する. 

さらに,組込み/ユビキタスネットワークシステムでは,ミッションクリティカルなエンタープライズシス テムの信頼性や品質も重要になる. 

また,ユーザの視点からは,複数の自動車メーカの間で,異なるサービスプロバイダのサービスを 利用できることも望まれる. 

今後,u-Japan 政策[14]などの進展により,このような連携は一層広がると期待される. 

車載システム ECU, センサー,

ネットワーク 車載システム ECU, センサー,

ネットワーク ドライブサービス

ナビゲーション, 運転支援, 故障診断, エンターテイメント

ドライブサービス ナビゲーション, 運転支援, 故障診断, エンターテイメント

エリアサービス 駐車場, レストランなど

エリアサービス 駐車場, レストランなど

サービス プロバイダ メーカ, ディーラ

路上システム センサー, モニタ

路上システム センサー, モニタ

GPS

車庫でのサービス CRM (保守), 情報(リコール)

車庫でのサービス CRM (保守), 情報(リコール)

図1.12 ITSをモデルとする自動車とエンタープライズシステムの連携

(19)

1.5 まとめ:組込み/ユビキタスシステムビジネスへのアプローチ

上記の組込み/ユビキタスシステムの現状と特性を踏まえ,情報サービス産業でエンタープライズ システムを開発している企業が組込み/ユビキタスシステム開発へ参画する場合の方向性を図 1.13 に示す. 

組込み/ユビキタスシステム エンタープライズ

システム

(1)エンタープライズシステム開発:

組込み/ユビキタスシステムによる エンタープライズシステムの機能向上

エッジ: チャネル拡大, 機能拡大, データ量増大

(2)組込み/ユビキタス システム開発への参入:

新システム/機能開発 エンタープライズシステム

開発技術・ノウハウ

組込み/ユビキタスシステム 開発技術・ノウハウ (3)エンター

プライズシ ステム開発 ノウハウの

組込み/

ユビキタス システム 開発への

応用

図1.13 エンタープライズから組込み/ユビキタスへのビジネス展開

(1) チャネル拡張などのエンタープライズシステムのサービスと処理能力の強化などのエンタープ ライズシステム内でのビジネス機会の活用 

エンタープライズシステムのサービスやデータなどの向上に参画する.システムの性能 評価 (見積り)や信頼性などの対象範囲が広がる可能性がある. 

(2) 組込み/ユビキタスソフトウェア開発への参入 

組込み/ユビキタスソフトウェア開発に参画する.エンタープライズシステムに対して,組込み /ユビキタスシステムではリアルタイムでの実行タイミングの設計やクロス開発など,設計におい て必要とする知識が異なる.エンタープライズシステムのベンダはこのような知識を獲得する必 要がある.また,家電,自 動車など,個別のドメインの知識も必要となる.このようなスキルの障 壁が,エンタープライズシステム開発企業にとって参入障壁となっている.   

   

(20)

(3) エンタープライズシステム開発で蓄積したシステム開発ノウハウの組込み/ユビキタスシステム への応用 

組込みソフトウェア開発の開発技術のコンサルティングなどを通した,技術移転など.例えば,

プロジェクト管理などの管理業務はエンタープライズシステム開発と組込み/ユビキタスシステム 開発では共通性が高い.一般にプロジェクト管理面でのノウハウの蓄積が少ないといわれる組 込み/ユビキタスシステム開発においては,管理面で有効な役割を果たせる機会がある. 

以上の 3 つのアプローチには,ぞれぞれ,期待効果と参入するために必要な技術,また,参入リ スクが異なる.エンタープライズシステム開発企業は,これらの特性を見極めて,参入の戦略を練る 必要がある. 

また,一方では,適切なタイミングで参入の機会を逃すと新たなビジネスの機会を失うおそれがあ ることに留意すべきである. 

参考文献

[1] 青木 則夫,組込みソフトウェア開発における開発競争力強化の取組み,情報サービス 産業協会(JISA) SPES 2005 (ソフトウェアプロセスエンジニアリングシンポジウム) 論文集,2005年7月.

[2] 青山 幹雄,組込みソフトウェアの転機,情報処理,Vol. 39, No. 7,Jul. 1998, pp.

689-692.

[3] 青山幹雄,コンピュータが消える日:インターネット時代のソフトウェア,情報処理,

Vol. 41, No. 5, May 2000, pp. 523-527.

[4] M. Aoyama, Continuous and Discontinuous Software Evolution: Aspects of Software Evolution across Multiple Product Lines, Proc. IWPSE 2001, ACM Press, Sep. 2001, pp. 87-90.

[5] 青山 幹雄,システムリスクに挑む:安全で安心できる e-社会を実現するソフトウェア 開発・管理技術,情報処理,Vol. 45, No. 4, Apr. 2004, pp. 339-347.

[6] 青 山 幹 雄 ほ か(M. Aoyama, et al.)編, 第 1 回 自 動 車 要 求 工 学 国 際 会 議 論 文 集 (Proceedings of AuRE(International Workshop on Automotive Requirements Engineering)), Sep 2004.

(21)

[7] 青山 幹雄,大衆向け組込みソフトウェア製品のユーザ指向要求工学方法論:花子メソ ッドと携帯電話を対象とするフィールド調査による評価,情報処理学会組込みソフト ウェアシンポジウム2005 (ESS2005)論文集, Oct. 2005, pp. 150-157.

[8] 荒川 弘照(編),NTT データ・ユビキタス研究会,IC タグって何だ?,カットシステム,

2003.

[9] 三菱総合研究所ITS事業推進部 (編),IT社会のビジネスプラットフォーム―ITSの過 去・現在・未来を読む,電波新聞社,2001.

[10] 野村総合研究所(編),ユビキタス・ネットワークと新社会システム,野村総合研究所,

2002.

[11] 野村総合研究所 技術調査室,2010年のITロードマップ,東洋経済新報社,2005.

[12] 田野倉 保雄ほか,トヨタ・インサイド,日経エレクトロニクス, 2004年3月1日号,

pp. 95-129.

[13] 経済産業省,独立行政法人 情報処理推進機構,2005年版組込みソフトウェア産業実

態調査 報告書,2005年6月,http://sec.ipa.go.jp/download/200506es.php.

[14] 総務省,u-Japan政策,http://www.soumu.go.jp/menu_02/ict/u-japan/index.html.

(22)

2.先進事例1「株式会社ISAOネットサービスの事例紹介」

株式会社ISAO  飯田  健 2.1.はじめに

株式会社ISAOは、1999年、CSKグループのネットワークサービス企業として設立されました。

以来、PC、携帯電話、家庭用ゲーム機、セットトップボックスなど、さまざまな端末を対象としたネッ トワークビジネスにおいて、時代に先駆けた技術とサービスを提供してまいりました。

事業者向けサービスの実績としては、300万人を超えるユーザーを抱えるモバイルサービスの受 託、60 タイトル以上に及ぶオンラインゲームサーバーシステムの設計・運営・管理、コンテンツメー カー様向けの会員管理・課金・決済・認証サービス。さらに、6000 ヶ所を超える店舗間ネットワーク の構築・運用やマンション・集合住宅向けブロードバンドサービスなど、多岐にわたります。

急速に進むブロードバンド環境の普及や、インターネットメディアの拡大に伴い、ますます複雑・

多様化するネットワークビジネスに対して、ワンストップかつスピーディに対応できるのが、当社の大 きな強みです。

ISAO はこの強みを活かし、お客様のビジネスパートナーとして、信頼性の高いシステムと最先 端の技術により、付加価値の高いネットワークソリューションを提供していきます。

図表2-1CSKグループにおけるISAO位置付け

2.2.ISAO事業変遷

ISAOは1999年にセガのゲーム機Dreamcast®向けインターネット接続サービスを提供する会 社として設立されました。設立当初は、

・Dreamcast®向けISP事業

・セガ オンラインゲームサーバー運用

を主な事業の柱としておりましたが、その後セガのハードウェア事業からの撤退、セガが CSK グ ループから離れるなどの環境変化の中、ISAOは今後拡大が見込まれる市場を視野に入れながら、

オンラインゲームに取り組むゲーム会社へのサービス提供、広くPCや携帯ユーザー向けのサービ

(23)

ス提供へ事業内容をシフトし、現在では以下を主要な事業として取り組んでおります。

・個人向け、法人向け、集合住宅向け、ホテル向けISP

・一般消費者向けコンテンツ提供、法人向けコンテンツ提供システム提供

・一般消費者向けEC、法人向けECシステム提供

・iDCサービス、アプリケーションサービス

・会員管理・課金・決済・認証

・オンラインゲーム運営支援

図表2-2ISAOが提供するネットサービス(全体像)

2.3.ISAOネットサービスの事例紹介

今回はISAOが取り組む事業のうち、以下5つのサービスについてご紹介致します。

①法人向け多拠点ネットワークサービス

②オンラインゲーム運営サービス

③ECサービス

④携帯公式サイト「Artist Fan Mobile」

⑤携帯向け割引クーポン配信「どこでもドミノメール」

①法人向け多拠点ネットワークサービス

多拠点展開する法人に対し、回線提供、機器設定、工事、回収代行、ヘルプデスク、保守まで ワンストップで提供するサービスです。現在では全国 6,000 ヵ所を超えるアミューズメント系店舗

(24)

への回線提供から、マンション、ホテル向けの回線提供と、その事業範囲を拡大してきておりま す。

図表2-3.法人向け多拠点ネットワークサービス

【ISAOノウハウ】

・ISP事業で培ったNTT東・西、eAccess、ACCAの回線ホールセールス(卸売事業)

・回線提供から、機器設定、工事、回収代行、ヘルプデスク、保守までワンストップで提供

・店舗、ホールセールス業者、物流、設定要員間の綿密なスケジュール調整による最短日程で の回線開通

・障害発生時、キャリア回線、ISP 回線、店舗側機器の障害切り分けを速やかに行い、早期復 旧

【今後の展開】

既に行っているマンション、ホテル向け回線提供拡大のほか、他アミューズメント系施設,病 院等への展開を図っております。

②オンラインゲーム運営サービス

オンラインゲームを開発、運営を行う企業に対して、iDC機能、会員管理・課金・認証機能、運 営サポート(ゲームマスター)等、オンラインゲーム運営に不可欠な周辺業務をワンストップで提 供するサービスです。過去に 60 タイトルを超えるオンラインゲームの運営サポート実績がありま す。

(25)

図表2-4.オンラインゲーム運営サービス

【ISAOノウハウ】

・業界に先駆け、セガとともに様々な形態のオンラインゲームを運営してきた実績

・レベニューシェア契約によるWin-Winの関係構築

・PCのみならず、プレイステーション®2、NINTENDO GameCube®などのゲームコンソール との連携

・クレジットカードのみならず、低年齢層を意識したプリペイドカード,Edy といった多様な決済、

課金方式

・JIS Q 15001に準拠した適切な個人情報取扱い

【今後の展開】

オンラインゲーム運用サポート範囲を、ゲームサーバーのシステム運用サポート(24 時間 365 日対応)から、BBS,ブログといったコミュニティの監視まで広げるとともに、オンラインゲー ム以外の分野にも同スキームの展開を図っております。

③ECサービス

自社ISPで始めたECサービスを、他社との共同事業で運営。業務分担は柔軟に対応し、両 社の強みで Win-Winの関係を実践しながら運営サービスを提供しております。自社 ECサイト のほか、共同事業スタイルで4つのECサイトを運営しております。

(26)

図表2-5.ECサービス

【ISAOノウハウ】

・ECシステムのASP提供はもちろん、商品の仕入れから決済,物流,カスタマーサポート,プ ロモーションまでワンストップで提供可能

・PC,携帯それぞれの特性に応じたECシステム提供

・システム運用,決済,物流,カスタマーサポート,プロモーションの各コストを最適化する事に より、Win-WinでのECサイト運営を実践

【今後の展開】

既存ECサイトの売上を最大化させるとともに、他社への横展開を図っております。

④携帯公式サイト「Artist Fan Mobile」

音楽市場における近年のメジャー一辺倒から、インディーズレーベルへの音楽シフトに着目し、

インディーズ又は、インディーズ出身アーティストのファンサイトを集合させた携帯公式サイトを自 社運営しております。インディーズ流通最大手のダイキサウンド社からの協力を得て実現しており ます。

(27)

図表2-6.携帯公式サイト「Artist Fan Mobile」

【ISAOノウハウ】

・着メロサイト運営で蓄えた、音楽系携帯公式サイトの構築,運営実績

・ISP,オンラインゲーム運営で蓄えた、プロモーション力

【今後の展開】

既に立ち上げた NTT ドコモ公式サイトの他に、2005 年 9 月に Ezweb 公式サイト,

Vodafone line!公式サイトをスタートさせ有料会員登録による情報料売上の拡大を図ると共に、

ECサービス開始による売上の最大化を目指しております。

⑤携帯向け割引クーポン配信「どこでもドミノメール」

「ドミノ・ピザ」が配布する折込メニューから簡単に会員登録ができ、ドミノ・ピザの割引クーポン、

登録者限定のプレゼントキャンペーンや新商品・新サービス情報など、様々な特典が定期的にメ ールで配信・告知されるメール配信システムサービスを ASPにて提供しております。サービス開 始後約1年で10万人を超える登録会員数を実現しております。2005年夏からは、ウェザーニュ ーズ社の地域別雨天情報と連動し自動でクーポンメールを配信する、雨メール機能の提供を開 始しております。

(28)

図表2-7.携帯向け割引クーポン配信「どこでもドミノメール」

【ISAOノウハウ】

・携帯向け高速メール配信エンジンを利用した、タイム・クーポンの実現

・簡易な登録インターフェースとインセンティブを絡めた、会員登録誘導

【今後の展開】

同会員向けに行っているECサービスでの売上拡大を図るとともに、他社への横展開を図っ ています。

* Dreamcastは株式会社セガの登録商標です。

* プレイステーションは株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの登録商標です。

* NINTENDO GAMECUBEは、任天堂の登録商標です。

(29)

3.先進事例 2「フューチャーストア推進フォーラムとファッションアパレル専門チェーンの実証実 験」

(株)野村総合研究所  ビジネスイノベーション事業部  疋田  時久

(株)丸井  営業本部グループ仕入物流部仕入業務サポート課  古沢  淳一

(株)先端情報工学研究所  石井 博光

3.1 フューチャーストア実証実験開催の背景と目的

平成16年度に開催された「未来型店舗サービスのあり方を考える研究会」(事務局:経済産業省 商務情報政策局流通・物流政策室)では、未来型店舗のサービスコンセプトについて議論が進め られ、消費者に対し「顧客満足を向上させる」ことを主目的とし、多様化する店舗運営の効率化に 向けて、6 つの基本方針(①効果的な来店喚起、②効果的な購買喚起、③的確な品揃えと商品情 報提供、④在庫可視化と物流管理の高度化、⑤精算処理のスピード化、⑥社会的企業責任

(CSR))がまとめられた。

この未来における小売像の検討は、平成 17 年度も継続され、「フューチャーストア推進フォーラ ム」として、取扱商材別・販売チャネル別の顧客ニーズを反映した上で、取扱商材個別の来店喚 起・購買喚起・顧客満足度の向上、また、メーカー・卸売業等の供給サイドを巻き込んだ来店喚起・

購買喚起・顧客満足度向上の可能性について、より具体的な内容を検討していくこととなった。

表  フューチャーストア推進フォーラム検討メンバ一覧

座  長 國領  二郎 慶応義塾大学  環境情報学部  教授 副座長 荒木    勉 上智大学  経済学部  教授

渡辺  達朗 専修大学  商学部  教授

委  員

イオン株式会社 イズミヤ株式会社 株式会社クイーンズ伊勢丹 株式会社三省堂書店 株式会社西友 株式会社阪急百貨店 株式会社ファミリーマート 株式会社マツモトキヨシ 株式会社丸井 株式会社三越

株式会社ヨドバシカメラ 株式会社与野フードセンター 株式会社ローソン

オブザーバー 財団法人流通システム開発センター 財団法人流通経済研究所

昨今、欧米の消費財流通業界では、業務高度化に向けて電子タグ導入検討が進められている。

ドイツの大手小売企業・メトログループの「フューチャーストア・イニシアティブ」が著名である。「便 利さ」と「買い物の楽しさ」といった付加価値を消費者に提供することが、電子タグをはじめとした情 報技術を活用しながら模索されている。

(30)

一方、わが国の消費財流通業界、特に小売業に目を向けてみると、電子タグの実用に向けた取 組に関しては、技術的には成功をおさめているものの、電子タグの普及は、ほんの一部の企業が 自社倉庫内の在庫管理に活用する程度で、業務全体を視野に入れた本格的な普及にはまだ至っ ていない状況にあるといわざるを得ない。なぜならば、電子タグを活用することで最も恩恵を受ける と想定されるのは小売であると考えられるが、その小売での本格活用に至っていない状況であるた めである。

小売業における電子タグ利用が本格的に普及するに至っていない背景は 2 つあると考えられる。

1つは、小売にとって経済効果をもたらす電子タグ活用シーン、電子タグを活用したビジネスプロセ スがみえにくく、利用にあたっての具体的な効果をイメージできていないため、利用については、

手探り状況であるためである。もう1つは、技術ベンダーにとって、小売店頭の電子タグ活用ニーズ と具体的な技術仕様が必ずしも明確ではないため、思い切った投資を行うにはリスクが大きいこと である。これらの阻害要因を取り除き、世界に先駆けて技術革新を具体化するために、実証実験と いう政策的支援が効果的であると考えられる。

フューチャーストア実証実験は、上記小売業を取り巻くフューチャーストアへの取組を踏まえ、電 子タグ活用による未来型店舗サービスについて、多様な小売業態での実証実験を通じて、電子タ グを活用した小売業務プロセスの高度化の方向性、業界を横断した電子タグ活用のための情報基 盤の構築に向けた政策的並びに技術的開発課題を明らかにするものである。

3.2フューチャーストア実証実験の全体概要

(1) 実証実験における検討テーマ設定の基本的な考え方

顧客の店舗における購買行動は、一般に、いくつかの購買心理ステップを経て、最終的に購入 を意思決定されていると考えられている。顧客が入店し、商品を購入するまでの購買心理ステップ を、AIDASモデルを基に整理すると、以下のプロセスで説明できる。

商品を見る :①Attention(注意)

商品を選ぶ :②Interest(興味、関心)

試食・試飲・試着 :③Desire(欲望)

購入 :④Action(行動)

再来店・来場 :⑤Satisfaction(満足)

図  顧客の購買行動  

(31)

小売側がとるべき販促活動は、この顧客の各購買心理ステップによって異なる。フューチャーストア 実証実験では、顧客の店舗における購買行動を前提とした場合に、小売業として電子タグを活用 したビジネスプロセスが設計できるか、という視点で、顧客の購買行動に基づくビジネスプロセスの 検討内容(5つ小売業態・4つの対象商材による5つの検討テーマ)を設定している。

図  5つの検討テーマと顧客の購買行動との関係

(2) 5つの実証実験の概要

テーマNo. 小売業態 実験概要

目的

・電子タグを活用した商品情報と店舗内ナビゲーショ ンにより、便利で楽しいショッピングを提供

・電子タグの新たな活用方法の発見

・電子タグは個品に貼付せず、棚札に貼付 対象商材 日雑・加食

対象 購買行動

商品を見る 商品を選ぶ

GMS

(ジェネラル マ ー チ ャン ダ イ ジ ン グ ストア)

適用技術 ・スマートカートによる商品情報提供システム

テーマNo. 小売業態 実験概要

(32)

目的

・電子タグ活用に関わる新しいハードウェア技術を 駆使した実用性の高い店頭活用モデルの構築

・適用範囲を在庫管理にとどまらず、CRM(顧客管

理)面とSCM(物流/EDI・会計管理)面に拡張

対象商材 ファッション衣料 対象

購買行動

商品を見る 商品を選ぶ 試着

② 百貨店

適用技術

・スマートシェルフによる接客の高度化等システム

・接客支援のための販売員に対する商品情報提供 システム

目的

・効果的な購買喚起、適確な品揃えと商品情報提供 について、電子タグを活用したビジネスモデルの 構築

・電子タグを商品情報提供の  「スイッチ機能」  とし て活用

対象商材 ファッション衣料 対象

購買行動

商品を見る 商品を選ぶ

ファッション アパレル  専門チェー ン店

適用技術

・スマートシェルフによる接客の高度化等システム

・接客支援のための販売員に対する商品情報提供 システム

目的

・効果的な購買喚起、適確な品揃えと商品情報提供 について、電子タグを活用したビジネスモデルの 構築

・電子タグを商品情報提供の  「スイッチ機能」  とし て活用

対象商材 飲料・食品 対象

購買行動

商品を見る 商品を選ぶ

食品スーパ ーマーケッ ト

適用技術

・スマートシェルフによる接客の高度化等システム

・接客支援のための販売員に対する商品情報提供 システム

(33)

テーマNo. 小売業態 実験概要

目的 ・一括スキャンと電子マネー決済によるレジ精算時 間の短縮(レジ待ちにおけるストレスの解消)

対象商材 中食・飲料 対象

購買行動 購入

コンビニエ ンスストア

適用技術 ・電子タグを用いたエクスプレスレジシステム

3.3ファッションアパレル専門チェーン実証実験について (1) 実験の目的

ファッションアパレル専門チェーン実証実験では、未来型店舗のサービスコンセプトの 6 つの基 本方針(①効果的な来店喚起、②効果的な購買喚起、③的確な品揃えと商品情報提供、④在庫 可視化と物流管理の高度化、⑤精算処理のスピード化、⑥社会的企業責任(CSR))のうち、②効 果的な購買喚起、③適確な品揃えと商品情報提供について、電子タグを活用したビジネスモデル の構築を目指すことを目的としている。

また、アパレル商品においては、既に電子タグを物流・在庫管理といった実業務へと利用してい る企業が存在するため、電子タグを物流管理への利用という視点ではなく、商品情報提供の  「ス イッチ機能」  として活用することで、どのような店頭接客業務の高度化が図られるかという点につ いても、目的としている。

(2) 実験体制・実施場所・期間について

ファッションアパレル専門チェーン実証実験は、下記の企業の協力により実施した。

㈱丸井 : ファッションアパレル専門チェーン実証実験をトータルコー ディネイト(店舗運用設計、提供情報内容検討、効果検証)

㈱フランドル : 婦人服「ルスーク プリ」でファッションアパレル専門チェー ン実証実験に参加

㈱マルイエムズモード : 紳士服「ビサルノ」でファッションアパレル専門チェーン実証 実験に参加

㈱エイムクリエイツ : 実験環境にふさわしい売場環境提案

㈱先端情報工学研究所 : 電子タグ活用の技術的環境の構築 タカヤ㈱ : アンテナ機器の提供

日本板硝子㈱ : ガラスアンテナ機器の提供

㈱野村総合研究所 : フューチャーストア実証実験全体推進

(34)

ファッションアパレル専門チェーン実証実験は、下記の通り実験を実施した。

実施店舗: マルイシティ新宿 ビサルノ(7F紳士服)

ルスーク プリ(4F婦人服)

対象商品: (紳士服)スーツ、シューズ、ニット

(婦人服)ジャケット、ブルゾン、コート 実施期間: 2005年11月17日(木)〜12月14日(水)

図  店内実証実験の全体像

(3) 実証実験システム構成について

ファッションアパレル専門チェーン実証実験では、店頭における接客業務の支援のための商品 関連情報の提供を、電子タグをスイッチとして機能させることで実施している。

このために、「①顧客の自然な購買行動に即した情報提供を行う仕組みづくり」、「②現行の売場 環境・商品陳列棚を壊さずに、電子タグの読み取り環境を設定」の2点について、工夫をしている。

①顧客の自然な購買行動に即した情報提供を実現するために、商品に貼付された電子タグを

「情報提供のスイッチ」として利用し、情報提供の仕組みについても、

・顧客の無意識状況下での商品情報提供

電子タグが装着された商品を、お客様が手にされた時点で当該商品・関連商品の情報 をモニターに自動提供

(35)

・お客様の自発的な商品情報の収集

お客様が自発的にタグをかざし、商品に関する情報を気軽に検索 の2つの仕組みを構築した。

「②現行の売場環境・商品陳列棚を壊さずに、電子タグの読み取り環境を設定」は、現行什器へ の最低限の加工及びガラスアンテナの利用によって、外観上は既存什器と変わらない環境を構築 し、実証実験を実施している。

以下に、本実証実験で利用した実験環境を示す。

図  シューズ(ガラス棚)システム構成図

図 1.3 は概念的であるが,組込み/ユビキタスシステムソフトウェアの需要期待の方向性を示した ものである.組込み用コンピュータの需要が桁違いに大きいが,デジタル家電や自動車などの大量 生産製品が主要な用途であることから,ソフトウェア需要はコンピュータ生産数とは必ずしも比例し ない.しかし,後述するように,デジタル家電や自動車などの分野でのソフトウェア開発の需要が急 速に増大していることから,全体としての需要の期待値は極めて大きいと考えられる.  2000 年代1990年代1980年代1970年代1980年
図表 2-4.オンラインゲーム運営サービス 【ISAO ノウハウ】  ・業界に先駆け、セガとともに様々な形態のオンラインゲームを運営してきた実績  ・レベニューシェア契約による Win-Win の関係構築  ・PC のみならず、プレイステーション®2、NINTENDO GameCube®などのゲームコンソール との連携  ・クレジットカードのみならず、低年齢層を意識したプリペイドカード,Edy といった多様な決済、 課金方式  ・JIS Q 15001 に準拠した適切な個人情報取扱い  【今後の展開】  オ
図表 2-5.EC サービス 【ISAO ノウハウ】  ・EC システムの ASP 提供はもちろん、商品の仕入れから決済,物流,カスタマーサポート,プ ロモーションまでワンストップで提供可能  ・PC,携帯それぞれの特性に応じた EC システム提供  ・システム運用,決済,物流,カスタマーサポート,プロモーションの各コストを最適化する事に より、Win-Win での EC サイト運営を実践  【今後の展開】  既存 EC サイトの売上を最大化させるとともに、他社への横展開を図っております。
図表 2-6.携帯公式サイト「Artist Fan Mobile」  【ISAO ノウハウ】  ・着メロサイト運営で蓄えた、音楽系携帯公式サイトの構築,運営実績  ・ISP,オンラインゲーム運営で蓄えた、プロモーション力  【今後の展開】  既に立ち上げた NTT ドコモ公式サイトの他に、2005 年 9 月に Ezweb 公式サイト, Vodafone line!公式サイトをスタートさせ有料会員登録による情報料売上の拡大を図ると共に、 EC サービス開始による売上の最大化を目指しております。  ⑤携帯向け
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