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トランスジェンダーをカミングアウトした娘と母親の関係の変化について: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

トランスジェンダーをカミングアウトした娘と母親の関

係の変化について

Author(s)

宮城, 健史

Citation

こども文化学科紀要(5): 57-71

Issue Date

2018-10

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/23946

Rights

沖縄大学人文学部こども文化学科

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【研究ノート】 トランスジェンダーをカミングアウトした娘と母親の関係の変化について 宮城 健史 Ⅰ.はじめに 人間の性には 3 つの側面があり,生まれた時に医師によって区別される解剖学的側面か ら捉える性(身体的性),身体的な性に寄らず社会的・文化的文脈の中で捉える性(性自認), そして,性愛の対象となる性的指向という3つの側面であると述べている(木村,2003)。 トランスジェンダーは身体的性と性自認に違和感を持っている者のことを指すが,トラン スジェンダーの中には,自分の身体の性別に違和感(性別違和)を持ちはするものの,特 に医療的な治療を必要としない者もいる(Kelly,2011)。

カミングアウトは coming out of closet(クローゼットから出てくる)から同性愛者, 自らが少数派に属することを公表すること。転じて,告白することとなっており,セクシ ャリティー以外にも多くの告白することの意味合いを持っている(広辞苑-第六版,2008)。 しかし,本研究におけるカミングアウトとは,自らの性的指向を他者(主に異性愛者)に 打ち明け,相手との関係を築こうとする行為とする(RYOUJI・砂川,2007)。 近年の一親子関係の中で「一卵性母娘」や「友達母娘」などといった娘と母親の親密な 関係が注目されている。娘と母親は同性であるため,親子間の心理的距離が近く,親密な 関係を築くと言われている(藤田・岡本,2009)。また,青年期は父親に比べ母親からより 多くのポジティブな影響を受け,情緒的な絆も強いとされている(小高,2008)。このよう に,母親と娘の関係性が家族内において特別な関わりであることが考えられる。 RYOUJI・砂川(2007)によれば,相手との関係性を大事に思うほどカミングアウトした いという気持ちが増すということを述べている。その為,カミングアウトする行為に至る ためには,カミングアウトする対象との関係性は極めて重要であることが考えられる。し かし,荘島(2010)は母親Mがトランスジェンダーの娘Aのカミングアウトから,経験の 語り直しの中で親であることを問い直しながら,自らの経験を再編成(子どもとの関係形 成の立て直し)する過程を明らかにした。実の肉親である家族にカミングアウトする事は 性的マイノリティにとって自己を認める段階の最終課題であるわけでなく,カミングアウ トを受ける親の側にとっても自己の再編成が求められる課題であり,親子関係の再編作業 の始まりであると述べている。親子のカミングアウトはカミングアウトするだけではなく, これからの続いていく親子の関係性にも重要な課題であると考えられる。 Ⅱ.目的 本研究では,トランスジェンダーの娘のカミングアウトによって,母親との関係が変化 するのか検討するために,カミングアウトを受けた母親とトランスジェンダーの娘にイン タビューと質問紙を実施した。

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Ⅲ.研究方法 1. 対象 トランスジェンダーの娘とカミングアウトされた経験のある母親の一組 2. 調査期間 娘へのインタビューと質問紙:Ⅹ年 10 月 母親へのインタビューと質問紙:Ⅹ年 11 月 3. 調査方法 1)インタビュー 主な質問項目を決め,娘と母親に対して,生育歴を 6 つの時期に分けて半構造化インタ ビューを行った。 ・性別違和感について ・母親との関係について ・友人関係について ・母親以外との家族関係について ・本音を話せる人物について ① ・娘の性別違和感について ・娘との関係について ・娘以外との家族関係について ・小学校の時期 ・高校2年生の時期 ・中学校の時期 ・高校3年生の時期 ・高校1年生の時期 ・専門学校以降の時期 2)質問紙 娘と母親に質問紙による調査を行った。 (1)親子の信頼関係尺度(浜崎・田村ら 2012) 娘に対しては,浜崎・田村ら(2012)が作成した親子の信頼関係尺度を使用した。「見 娘への質問項目 母親への質問項 6 つの時期

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守られ」因子(1 項目),「相談相手」因子(2 項目),「自己受容」因子(3 項目),「親役 割」因子(4 項目),「親の向上心」因子(5 項目),「親の支援」因子(6 項目),「親の感 情抑制」因子(7 項目)の 7 因子で構成されている。「見守られ」因子は,いつも自分が 親から見守られているという思いがあり,何かあるときには頼りになるというような内 容を示しており,「相談相手」因子は,子どもがトラブルや悩みを抱えたときに相談の対 象としての親の存在が伺える。「自己受容」 因子は,親子の間で自分をありのままに素 直に出すことが出来る存在であることを子どもが確信するという内容である。「親役割」 因子は家族の中での親の役割や機能,家族のまとめ役としての親の役割を示している。 「親の向上心」因子は,親自身の人生観・価値観に関わるものであり,親が前向きな姿 勢であることが信頼できる理由となっている。「親の支援」因子は,子どものやることに 賛同し,応援や支援をするような親の態度が示されている。「親の感情抑制」因子は,親 が子どもの前で感情的にならず,冷静な態度で子どもに接することが示されている。各 項目得点が高いほど親子の信頼関係は高くなる。 (2)親役割診断尺度(PRAS) 母親に対しては谷井・上地(1993)が作成した親役割診断尺度(PRAS)の質問紙を使 用した。第 1 因子「干渉」(1 項目),第 2 因子「受容」(2 項目),第 3 因子「分離不安」 (3 項目),第4因子「自立促進」(4 項目),第5因子「適応援助」(5 項目),第6因子「自 信」(6 項目)の6つの因子で構成されている。第 1 因子は,子どもの学習や生活態度に 対し,細かく何度も注意を与える傾向を示しており,第 2 因子は,親子のコミュニケー ションの大小や親が子どもの行動,考えなどを理解する傾向を示している。第 3 因子は, 親が子どもをそばから離したくない傾向を示しており,第4因子は子どもの自立・成長 を認知・理解し,それを促進する姿勢をとる傾向を示している。第5因子は,子どもが 新しい経験や状況に出会った時,親がそれを援助する傾向を示しており,第6因子は自 らの子育てを否定的に考える傾向の少なさを示している。親役割診断尺度(PRAS)は親 離れ子離れの課題を明確に尺度化し,必要に応じては親の変容の指標とすることを目的 としている。 4.分析方法 1)半構造化インタビューの逐語録を基に,娘の母親へのカミングアウトをした契機として 生じた自他の変化に言及する部分を意味のまとまりごとに抽出し,カテゴリー形成を行 った。カテゴリー分けをした後で,時系列を作成し,娘と母親の変化について検討した。 2)質問紙の結果を基に,カミングアウトをする前後での両者の信頼度の変化を比較した。 5.倫理的配慮 本研究では,筆者が研究の趣旨と研究方法について,対象者に前もって説明し,了承を

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得て実施した。また,研究の際に得た個人情報は厳重に取り扱い,対象が特定されないよ うに十分に配慮した。 Ⅳ.結果 1.インタビュー トランスジェンダーの娘と母親一組に半構造化インタビューを実施した。半構造化イン タビューの逐語録を基に,娘の母親へのカミングアウトをした契機として生じた自他の変 化に言及する部分を意味のまとまりごとに抽出し,カテゴリーを形成した。カテゴリー分 けをした後で,時系列を作成し,娘と母親の変化について検討した。なお,カテゴリーは 娘が 54 のカテゴリーが生成され,母親は 18 のカテゴリーが生成された。 1)娘のインタビュー (1)小学校の時期について 質問〔性別違和感について〕では,保育園の時期から始まった性別違和感を母親に伝え るが,受け入れてくれない葛藤について述べていた〈カテゴリー:性別違和感と母親への 不満〉。小学校の時期には家庭に入ったパソコンを使用し,自分の性について調べることも 行っていた。「やっぱり違うのか」と娘は自分の性の他者との違いについて理解したと述べ ていた〈カテゴリー:性への興味〉。しかし,小学校高学年以降から「墓場まで持っていこ うって思っていた。」や「だって,言ったら言ったで,面倒くさいのはM家(父親の家族) じゃん。」などから分かるように,娘の性に気付かない母親や親戚関係に対し,自分の性を カミングアウトすることを諦めた事を述べていた〈カテゴリー:自分の性への諦め〉。質問 〔母親との関係について〕では,娘は母親と祖母の関係の悪さを語っており,「ばぁちゃん の時は言われるがまま,してればいいから考える必要ないのよ。もう,出されたものをす るみたいな,それをうまく切り替えきれず母親の前でやってしまう。」などといったように, 娘が母親と祖母との関わりに難しさを抱いていたことが分かった〈カテゴリー:母親と祖 母の関りの難しさ,祖母との関係の悪さ〉。一方で,「でもそのあとその時の話を聞くと母 親も参っていたよ。」と娘が述べていたことから,母親の悩みについて気付いている部分が あったことが分かった。娘は母親と祖母の関係に巻き込まれ,自身の自己肯定感に問題が あったことも述べていた〈カテゴリー:自己肯定感の低下〉。質問〔友人関係について〕で は小学校の頃に友人関係に問題〈カテゴリー:友人との距離感,素を見せない〉があった ことを語っており,それは祖母との関係が原因であると述べていた〈カテゴリー:祖母と の関係による障害〉。質問〔母親以外の家族の家族関係について〕では父親に対する嫌悪感 があると述べており,兄弟との関係は普通であったと述べていた。 (2)中学校の時期について 質問〔母親との関係について〕では「いっそここで殺したいと思った」などといった母

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親への嫌悪感があった〈カテゴリー:母親への拒絶〉。質問〔母親以外の家族関係〕で父親 に対する嫌悪感や,家族との希薄な関係性についても分かった〈カテゴリー:父親への拒 絶と関係性,家族の希薄感,中学時代の自分の生活〉。質問〔友人関係について〕では小学 校の時期に比べ,良好な関係を保っていた〈カテゴリー:良好な友人関係〉。その要因とな っていたのは転校生R,そして空手を一緒にしていたUの存在があると述べていた。質問 〔本音を話せる関係の人物について〕ではR〈カテゴリー:本音を話せる友人Rについて〉 やU〈カテゴリー:本音は話せるがグループの違うUについて〉の事を話していた。質問 〔性別違和感について〕において中学の時期は「考えてないよね」や「言っているか言っ てないかの違い。」などといったように気にしなくなっていた。この理由として友人UやR の性が娘と似ていたことが関係しており,Uはレズビアン,Rはバイセクシャルだという 事を述べていた〈カテゴリー:性の考え方を変えてくれた同級生〉。しかし,娘は自分の性 について考えなくなった事の一番の理由は空手であったことを述べていた〈カテゴリー: 自分の性を吹っ切れた理由〉。娘は自分の性を考えなくなった理由として「R が来てから変 わったところもあるけど,特に空手がいい調子だった」や「それでバロメーター保ってい た部分あったよね。」と娘は自分の性への葛藤や悩みを空手で補っていたことを述べていた。 (3)高校(前半)の時期について 質問〔性別違和感について〕の質問に対し,自分の性への違和感はないと答えていた。 やはり,中学校の時期の友人関係や空手の影響があったことが分かった〈カテゴリー:性 の考え方を変えてくれた同級生〉。しかし,「この時期からやばいよね。」と娘が述べたよう に状況の転機があった。それは自分の精神状態を保っていた空手が怪我によりできなくな ってしまったことだ。「みんな初心者だからさ,結局教えないといけないわけ,最初は頑張 っていくわけ。でも,みんなのところにはいけず,自分だけ外で筋トレみたいな」と娘が 述べているように,部活の状況として初心者が多かったことなどから,指導する立場とし ての責任感も非常に感じていたようであった〈カテゴリー:部活の状況と辛さ〉。その怪我 が原因となり娘の精神は崩壊し鬱状態となった。鬱の症状が出始めたのは高校1年の夏頃 ということを娘は述べていた。質問〔母親との関係について〕では「そこまで考えられな い状態」と述べており,本人にとって母親は付添人のような感覚だったと言っていた。鬱 の状態が末期になった頃には母親との関係すらほとんど覚えていないと述べていた。この 時期は家や学校においてリストカット(自傷行為)や薬の過剰摂取(オーバードーズ)も 行っていたことも話していた〈カテゴリー:母親との記憶がほとんどない〉。娘が鬱である と発覚したことも,母親が最初ではなく,学校の教師(担任)と友人であると述べていた 〈最初に鬱に気付いた担任と友人〉。母親に隠した状態で病院へ行き,診察をした結果の発 覚だった。この時期の母親との関係性はほとんどなかったと娘は述べていた〈カテゴリー: 母親との関係の悪さ〉。質問〔母親以外の家族関係について〕では,薬漬けの状況であった 為,ほとんど記憶がないと述べていた。

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(4)高校(後半)の時期について この時期は娘の鬱の状況が落ち着いてきたことが分かった。娘は学校に保健室登校をし ていた時期があり,その時期に出会った養護教諭Iが影響したと述べていた。質問〔本音 を話せる人物について〕においても「本音まではいかないけど聞いてくれる人はいたね」 と養護教諭 I のことを述べていた〈カテゴリー:本音を話せる養護教諭〉。一方で相談室の 教師Fに対しては苦手意識があったことを述べていた。娘も「毎回やってくるおせっかい なおばさん」といった印象を持っていた〈カテゴリー:おせっかいな相談室のF先生〉。だ が,質問〔友人関係について〕で娘の友人を同じクラスに配置してくれた学校としての配 慮に非常に感謝をしていると述べていた〈カテゴリー:学校の配慮への感謝〉。学校,学級 に復帰後も関わってくれる友人たちへの感謝も述べていた〈カテゴリー:関わってくれる 友人への感謝〉。娘は鬱が回復し,学級に入ることへ非常に不安を感じていたが〈カテゴリ ー:登校への不安〉,上記の事より解決している。質問〔母親との関係について〕において 娘はこの時期において自分の進路に対する考えを持ち始めたことを述べていた。ネットで 動画を見る際に表示された広告の専門学校に惹かれ,直接面接に出かけたと述べていた。 その後から,その専門学校の勉強会に参加するようになり,自分がしたいことに気付いた と述べていた〈カテゴリー:自分の興味による心的変化,自分のやりたいことに気付く〉。 この時期から娘は母親と出かけることが多くなった。母親は一年間職場を休職し,鬱の娘 と関わり続けた。娘は「散歩行ったりとか,いろんなとこ連れて行ってもらったりとかし ていた。覚えてないけど。{笑いながら}んで,そこからだんだん落ち着いてきて」と述べ ていた〈カテゴリー:母親との関係性の回復〉。娘は「やっとだんだん落ち着いてきて自分 の思っていることを話せるようになってきた」と述べており,この時期に母親との語りの 中でカミングアウトを行った〈カテゴリー:母親へのカミングアウト〉。質問〔本音を話せ る人物について〕には養護教諭I以外に母親のことも述べられていた〈カテゴリー:本音 で話せる二人の人物〉。 (5)専門学校以降の時期について 質問〔性別違和感について〕では「出そうって思った。隠す理由もないなみたいな」と 述べており,以前よりも自分の性を出すようになったことを述べていた〈カテゴリー:自 分の性を開示〉。質問〔母親との関係について〕では,以前より連絡を取るようになったこ とや,母親と娘の好きなタイプの女性などについても話すようになったと述べていた〈カ テゴリー:良好な母親との関係〉。質問〔友人関係について〕に対して友人関係以外にも専 門学校に通っていた時期のことも述べていた。専門学校に通っていた頃の友人関係は良好 であるが,娘は自分自身の性がトランスジェンダーであるということを伏せ,恋愛対象が 女性であるということだけをカミングアウトしたと述べていた。娘が通っていた専門学校 では声優育成の学校であったことから,定期的に演劇なども行うことがあった。その演劇

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などにおいて女性役をしていたことを述べており,理由として,娘はこの業界で売れる為 には女性役であることが必要だったと述べていた。娘はそのことについて「使えたらいい じゃない」と述べており,女性を演じることへの抵抗が少ないようだった。しかし,精神 的に苦しさを感じた娘は学校の講師にカミングアウトを行った。そこで講師に事情を認め てもらえた娘は専門学校の友人たちにもトランスジェンダーという本来の自分の性をカミ ングアウトしたと述べていた。質問〔母親以外との家族関係について〕では,「そもそも, 専門で家にいないから」や「ほぼ毎日学校だしさ,休みが休みじゃないからさ」と述べて いるように専門学校の忙しさから,母親以外との関りがなかったことを述べていた〈専門 の忙しさで関われない母親以外の家族〉。そして現在も関係性として母親と多くかかわる一 つの要因として娘は「母さんは唯一の同性でもあるしね」と述べていた。家族の中で唯一 娘の性について知らない人物が父親であることも述べていた。兄弟との関係性は良好であ ることも話していた。 2)母親のインタビュー (1)娘が小学校の時期について 質問〔性別違和感について〕では始めに小学校より以前の保育園の時期にあった娘の不 思議な行動について述べていた〈カテゴリー:普通と子どもと違う娘〉。内容としては娘か ら「なんでA(娘)はちんちんがないの」と言われたという事であった。母親は「私自身, そういったことが身近にあるってことも,全くあるっていう感覚がない。」と述べており, 身近に性的マイノリティ当事者が居るとは感じていなかった為,娘の行動は時期的なもの だと解釈していたと述べていた〈カテゴリー:娘の性に気付かない,母親が普通だと思っ ていたこと〉。質問〔娘との関係について〕でも,保育園の時期の娘の様子について述べて いた。「自分から前に出るって感じはないけど,でもつかめないっていうか奔放な,いなく なっちゃうような部分はあった」というように娘に対して不思議な気持ちを抱いていたよ うだ。小学校の時期においては娘の言葉遣いの悪さや気性の荒さを感じていたことも述べ ていた。また,娘との関係性について話している中で姑との関係の悪さについても述べて いた〈カテゴリー:祖母と母親の関係の悪さ〉。姑との関係性は,母親が精神科に行くか迷 うほどの状況であったことも述べていた〈カテゴリー:母親の精神的苦痛〉。姑との育児に 対する考えなど,衝突することが多く,その影響から娘は育て方などで板挟みになり,小 学校の時期の言葉遣いや気性の荒さに繋がっていたのではないかという仮説を述べていた。 また、娘はこの時期の祖母の育て方にがんじがらめにされていたことも述べていた。娘の 祖母は唯一の女性の孫ということで女らしさを強要し,それを我慢して娘は育ったことを 述べていた(カテゴリー:娘に対する圧力)。質問〔娘以外との家族関係〕では夫への子育 ての不満について述べていた〈カテゴリー:夫について〉。 (2)娘が中学校の時期について

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質問〔性別違和感について〕では小学校の時期同様にあまり気にしていなかったことを 述べていた。中学校の時期に娘が女性に好意を寄せている話をしていることを聞いたこと はあるようだが,母親自身も過去にそのような体験をしていた為,娘の性に気付かず,普 通の現象だと解釈していたと述べていた〈カテゴリー:母親が普通だと思っていたこと, 娘の性に気付かない〉。質問〔娘の友人関係について〕では娘の友人に性的マイノリティ当 事者がいたことについて述べていた。しかし友人関係については詳しく知らないというこ とも述べていた。質問〔娘との関係性について〕では娘が励んでいた空手に対する思いを 述べていた。また,娘との中学校での関わりの大半が空手であったとも述べていた。さら に,娘の空手を通しての成長を感じ,将来を非常に期待している部分もあったことも述べ ていた〈カテゴリー:母親から見た娘にとっての空手〉。質問〔娘以外との家族関係につい て〕では,夫についての不満を述べていた。母親は子育てで趣味ができない状態であるが, 夫は常に自分の趣味をしていることにいら立ちを感じていたことを述べていた〈カテゴリ ー:夫について〉。 (3)娘が高校の時期について 質問〔性的別違和感について〕では「性的なものというより鬱の状態」と述べていたよ うに,この時期は空手の怪我により鬱になった娘の対応で精一杯だったことを述べていた。 鬱が回復し始めて,娘に女性が好きであると言われた際も,時期的なものだとしか捉えて いなかったと述べていた〈カテゴリー:娘の性に気付かない〉。また,娘が鬱であることを 母親である自分に隠していたことについて,自分の今までの行動を非常に後悔したことを 述べていた〈カテゴリー:母親の後悔〉。質問〔娘との関係について〕では娘が鬱になって からの関わりについて述べていた。母親は鬱の娘と関わるために仕事を休職し,付きっき りで娘に寄り添ったことを述べていた。また,鬱の状態の娘と関わる中で,同時に息子た ちへの申し訳なさも感じていたことを述べていた〈カテゴリー:息子たちへの申し訳なさ〉。 (4)娘が専門以降の時期について 質問〔性別違和感について〕では,ここで初めて娘の性が女性でないことに娘との語り で気付く。この事について「長男と次男の子どもは見られても,娘の子どもは見られない のだなって実感した」と述べていた。また、娘の母親として娘の子育てを見守ることが出 来ないことへの悲しさも述べていた。しかし,娘の性に対し「その人の人生だから,やっ ぱりやりたいようにやるのが人生だから」と、否定的な感情は持っていないと述べていた。 質問〔娘以外との家族関係について〕では息子たちの成長について話していた〈カテゴリ ー:子どもの成長〉。そして夫が唯一家族で娘の性について知らないことについても述べて いた〈カテゴリー:夫について〉。息子Yには娘ではなく,母親から娘の性について話した と述べていた。

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2.質問紙 トランスジェンダーの娘と母親の一組に質問紙を実施した。 図 1 娘からみた親子の信頼関係尺度の結果 1)親子の信頼関係尺度の結果(図 1) (1)過去の結果 過去(カミングアウト以前)の回答は,「相談相手」因子(2 項目)は 10,「親役割」 因子(4 項目)は 12,「親の向上心」因子(5 項目)は 12,「親の支援」因子(6 項目)は 11,「親の感情抑制」因子(7 項目)は 10,「見守られ」因子(1 項目)は 22 と一番高く なり,「自己受容」因子(3 項目)は 6 と一番低くなった。 (2)現在の結果 現在(カミングアウト以降)の回答は,「相談相手」因子(2 項目)は 24,「親の向上 心」因子(5 項目)は 15,「親の支援」因子(6 項目)は 15,「自己受容」因子(3 項目) は 20,「見守られ」因子(1 項目)は 35 と一番高くなり,「親役割」因子(4 項目)は 12 と一番低くなった。なお,「親の感情抑制」因子(7 項目)は 8 と一番低くなったが逆転 項目である。 0 5 10 15 20 25 30 35 見守られ 相談相手 自己受容 親役割 親の向上心 親の支援 親の感情抑制 過去 現在

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図 2 母親からみた親役割診断尺度(PRAS)の結果 2) 親役割診断尺度(PRAS)の結果(図 2) (1)過去の結果 過去(カミングアウト以前)の回答は「干渉」因子(1 項目)は 6,「自立促進」因子 (4 項目)は 10,「適応援助」因子(5 項目)は 2,「受容」因子(2 項目)は 11 と親役割 は一番高く,「分離不安」因子(3 項目),「自信」因子(6 項目)と親役割は一番低くな った。 (2)現在の結果 現在(カミングアウト以降)の回答は,「受容」因子(2 項目)は 10,「分離不安」 因子(3 項目)は 1,「適応援助」因子(5 項目)は 2,「自信」因子(6 項目)は 4,「自 立促進」因子(4 項目)は 12 と親役割が一番高くなり,「干渉」因子(1 項目)は 0 と 親役割が一番低くなった。 Ⅴ.考察 本研究では,トランスジェンダーの娘のカミングアウトが母親と娘の関係の変化によっ て影響するのかということを検討するために,カミングアウト経験のある母親とトランス ジェンダーの娘にインタビューと質問紙を実施した。 1.親子の信頼関係尺度の結果について 質問紙の結果,カミングアウト以前に比べると全 7 項目すべてにおいて数値が高くなっ ていることが分かった。この事から,母親にカミングアウトする事が母親に対する信頼関 係が影響しているということが分かった。「親の向上心」に関する項目がカミングアウト以 0 2 4 6 8 10 12干渉 受容 分離不安 自立促進 適応援助 自信 過去 現在

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前と変化が見られないが,「親の向上心」に関する項目は親の人生観や価値観に関わるもの であり,そのことに対し前向きな姿勢を見せる信頼の為,変化がなかったと考えられる。「親 役割」に関する項目がカミングアウト前後において変化が大きな理由として,高校(前半) の時期まで見られた母親への嫌悪感が鬱の娘に対する母親の寄り添いを通して母親として の役割を認識した為であると考える。 2.親役割診断尺度(PRAS)の結果 質問紙の結果,カミングアウト前後において「自信」と「適応援助」の二つの因子は同 じ数値となった。また,「自立促進」の因子はカミングアウト以前よりも高くなっていた。 これは以前よりも母親が娘の自立・成長を認知し,それを促進する姿勢をとる傾向を示し ている。その為、現在の娘の現状を今までより支えようとしていることが考えられる。逆 に親が子どもをそばから離したくない傾向を示す「分離不安」,親子のコミュニケーション の大小や親が子どもの行動,考えなどを理解する傾向を示す「受容」,子どもの学習や生活 態度に対し,細かく何度も注意を与える傾向を示す「干渉」の因子はカミングアウト以前 よりも低くなった。これは「自立促進」の因子が高くなったことで,娘の自立・成長を以 前よりも強く感じていることが理由だと考える。しかし,全因子においてカミングアウト 前後での変化はあまり見られなかった。つまり,母親は娘に対し,親役割としての行動が カミングアウト前後で変化していないことが考えられる。 3.カミングアウトをするきっかけとなった母親との関係について 質問〔性別違和感について〕では,保育園の時期から始まる性的違和感を母に伝えるが, 受け入れてくれない葛藤について述べていた。質問〔母親との関係について〕では「いっ そここで殺したいと思った」などといった母親への嫌悪感があることが分かった。藤田・ 岡本(2010)によれば,青年期になると両親への精神的依存から脱却し,自己の判断と責 任で行動するようになるという。また,この時期は親への反抗心が増大する傾向にあるこ とが分かっている(村木・高橋,2009)。その為,この嫌悪感は青年期に入った娘の反抗期 と性別違和に対する理解をもらえない葛藤が相まって起きたものであると考えられる。さ らに,高校になるとこの嫌悪感が増していったことが分かった。その時期において,娘自 身の精神状態を保っていた空手が怪我によってできない状態となった。そして,その怪我 が原因となり娘の精神は崩壊し,やがて鬱となった。鬱の症状が出始めたのは高校1年の 夏頃ということを娘は述べていた。また,娘は自身に起きている鬱の状態を母親に隠すほ どに母親と娘の関係が崩壊していた事が分かった。しかし,ここで母親から娘への関わり が始まった。母親は一年間職場を休職し,鬱状態の娘と関わり続けた。娘は「散歩行った りとか,いろんなとこ連れて行ってもらったりとかしていた。覚えてないけど。{笑いなが ら}んで,そこからだんだん落ち着いてきて」と述べていた。その後、娘は「やっとだんだ ん落ち着いてきて自分の思っていることを話せるようになってきた」と述べており,この

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時期に母親との語りの中でカミングアウトを行った。近田(2009)は鬱病回復者の生き方 の変更の有無とその内容を状況構成(他者と関わる時のその人独自の関わり方)の視点か ら明らかにした。また,その状況構成の変化の共通項として「ありのままの自分を吐き出 せる“受け止め”としての役割をとる人や環境」が存在していることも明らかにした。そ の中で,発病時に陰性感情を他者に表出する過程を経て,自分らしく振る舞えるように変 化したと述べている。このことは本研究においての娘と母親も同様のことが言える。そこ で今までの嫌悪感が母親の寄り添いによって,鬱の回復とともに母親との関係を取り戻し たのではないだろうか。そして,この関係の回復がカミングアウトのきっかけになったと 考えられる。 4.母親と娘のカミングアウトを通しての関係とこれからについて 専門学校以降の時期に対する質問〔性別違和感について〕で,初めて娘の性が女性でな いことに娘との語りで気付いた。しかし,娘はカミングアウトの時期を高校3年の時期と 述べており,ここに時間差が生じていることが本研究から分かった。荘島(2010)は性別 移行を望む我が子からカミングアウトを母親の語り直しに焦点を当てた事例研究を行った。 その中で,カミングアウトを受けた母親は「ボーイッシュな子くらいの意識」や「いつか 変わるだろう(元に戻るだろう)」といった認識があったことが分かった。本研究において も,小学校の時期から娘がカミングアウトをしたと述べる高校3年の時期まで「この時期 のものかなってしかとらえてないのよ(大人になったら戻るだろう)」と述べていた。また, 性的マイノリティについての意識・2015 年全国調査報告書(2016)によれば,「身近な人が 同性愛者だった場合」では,「嫌だ」(「どちらかと言えば」も含む)という回答は,対象が 「自分の子ども」では 72%という結果になっている。「身近な人が性別を変えた人だった場 合」では,「嫌だ」(「どちらかと言えば」も含む)という回答は,「自分の子ども」では 70% という結果が出ている。また,親戚や家族に同性愛者,性別を変えた人はいるかという質 問に対して,8 割以上の人たちが周囲にいないと考えているといった結果も出ている。本研 究においても,幼少の頃から感じていた性別違和感を家族や親戚などから理解されず苦悩 し,カミングアウトすることを諦めた娘は述べていた。このように身近な存在に対する偏 見は未だ強く,これは家族に対するカミングアウトの難しさの一つであると考えられる。 その為,性的マイノリティに対する正しい知識を誰もが知り,理解していく必要があると 考える。本研究のような娘と母親の関係であれば,親子間の心理的距離が近く,親密な関 係を築くと言われている(藤田・岡本,2009)。また,青年期は父親に比べ母親からより多 くのポジティブな影響を受け,情緒的な絆も強いとされる(小高,2008)。家族に対する事 前の取り組みとして,出産前の親に対する性の多様性についての基礎的知識を学ぶ為の機 会を作る事は必要ではないだろうか。また,家族の中でも母親に対しては特に重要である と考える。 娘は専門以降の時期に対する質問〔母親との関係について〕では,以前より連絡を取る

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ようになったことや,母親と娘の好きなタイプの女性などについても話すようになったと 述べていた。荘島(2010)のカミングアウトを再編成の始まりと捉えた再編成の過程を順 調に進んでいると考えられる。しかし,母親はインタビューの中で「長男と次男の子ども は見られても,娘の子どもは見られないのだなって実感した」と娘の母親として,娘の子 育てを見守ることが出来ないことへの悲しさも述べていた。RYOUJI・砂川(2007)によれ ば,家族(特に母親)は「自分の育て方に問題があったのではないか」などと自分を追い 詰めてしまうことや,異性愛を「当たり前」として捉えてきた人にとって受け入れること に時間を要すると述べている。このことからカミングアウトを受けた家族も精神的な影響 が表れる可能性が考えられる。吉川(2016)は当事者に対する心理的支援のみならずカミ ングアウトを受けた家族への心理的支援も重要だと述べている。これからの社会において トランスジェンダーを含めた性的マイノリティ本人のみならず,その家族に対する支援や 相談機関の規模を拡大する事は必要があると考える。当事者の家族がカミングアウトを受 けてから,それ以降の関係性を形成していく中で家族にとっての不安は少なくないであろ う。その仲介としての支援活動,また相談機関が現状よりも拡大していくことで,この不 安は減少すると考える。 Ⅵ.総合考察 本研究ではトランスジェンダーの娘のカミングアウトが母親と娘の関係の変化によって 影響するのかということを検討するために,カミングアウト経験のある母親とトランスジ ェンダーの娘にインタビューと質問紙を実施した。その中で,トランスジェンダーの娘は 母親との関係性を回復させ,カミングアウトすることで新たな関係を見出していたことが 分かった。まさに,RYOUJI・砂川(2007)の相手との関係性を大事に思うほどカミングア ウトしたいという気持ちが増すという内容に合致する。そこから,荘島(2010)の親子の 再編作業が始まったことが見出されたが,この再編作業がカミングアウト以降の関係性に 大きく影響を与えることは明確である。この関係の作り直しを親子だけで考えるのではな く,仲介となる人物や専門機関との連携を取り入れていくべきではないだろうか。また, 関係性を大事にし,カミングアウトを経て新たな関係性を求めるなら,カミングアウトす ることを焦らず,信頼できる人物や専門機関などに相談し,家族にカミングアウトをしや すい環境をつくる必要性があると考える。 本研究において娘と母親の関係性の回復がカミングアウトにつながったと述べたが,実 はそれだけが要因ではないという事を述べておく。本研究を通し,インタビューの中から 見えてきたものがある。それは母親と娘の関係性はカミングアウトに強く影響を与えてい たものの,母親以外の家族関係や友人関係,そして進路など多面的な部分での影響もあっ たという事である。その為,今回の研究では母親と娘という視点から論じて来たが、それ 以外の家族関係や友人関係についても検討していく必要性があると感じた。たとえば,幼

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少期の話をする中で,母親・娘ともに話を出していた姑〈祖母〉の存在はその時期に関わ る重要な存在である可能性がある。友人関係においても,似た境遇を持つ友人に中学時代 に出会うことで性別違和に対する悩みが軽減されたと娘は述べていた。また,カミングア ウトにつながったとされる要因の一つとして娘自身の進路決定があったことや本人自身の 精神的支えになっていた空手の存在も検討していく必要があった。これらについて本研究 で言及することはできなかったが,いずれ明らかにしていく必要のあるものであると感じ る。 本研究ではカミングアウトすることを前提として話してきたが,RYOUJI・砂川(2007) によれば,カミングアウトをすることは本人の気持ちと様々な状況を判断した結果で,ど ちらが自分にとってより良く生きていけるかを考えながら決めるべきであると述べている。 決してカミングアウトすることだけが選択肢ではないという事を理解することも重要であ る。 Ⅶ.謝辞 本研究に協力していただいた一親子に心から感謝申し上げます。親子で歩んできた過去 を今同じ経験をしている人たちに知ってもらい,一つの参考にして欲しいと願う二人の思 いを記します。そして,多くの助言をくださった皆さま,ご協力ありがとうございました。 Ⅷ.参考文献 広辞苑―第六版(2008),1-3074

Kelly Huegel(2003), GLTBQ:The Survival Guide for Queer& Questioning Teens, Free Spirit Publising Inc.(上田勢子 訳(2011)『セクシュアル・マイノリティのためのハン ドブック LGBTQ ってなに?』,明石書店) Ronni Alexander・池田久美子・生駒広・木村一紀・黒岩龍太郎・土肥いつき・宮崎留美子 (2003)セクシュアルマイノリティ,明石書店 釜野かおり・石田仁・風間孝・吉仲祟・河口和也(2016)『性的マイノリティについての意 識―2015 年全国調査報告書』科学研究費助成事業「日本におけるクィア・スタディーズの 構築」研究グループ(研究代表者 広島修道大学 河口和也)編,pp1-312 RYOUJI・砂川秀樹(2007)「カミングアウト・レターズ」,太郎次郎社エディタス 荘島幸子(2010)性別の変更を望む我が子からカミングアウトを受けた母親による経験の 語り直し 発達心理学研究,第 21 巻,第 1 号,pp83-94. 吉川麻衣子(2010)心理臨床領域における「性の多様性」に関する課題と展望:2010 年以 降の研究動向をもとに,沖縄大学人文学部紀要,第 18 号 pp25-40 藤田ミナ・岡本祐子(2010)青年期後期における娘のとらえる母親との関係性,広島大学 心理学研究,第 10 号 pp201-216 浜崎隆司・田村隆宏・吉田和樹・吉田美奈・岡本かおり・安藤ときわ・倉成正宗(2012)

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親子の信頼関係尺度に関する予備的研究,鳴門教育大学研究紀要 第 27 巻 pp25-31 谷井淳一・上地安昭(1993)中・高校生の親の自己評定による親役割診断尺度作成の試み, Japanese Journal of Counseling Science, 1993, 26 ,pp113-122

村木美香・高橋道子(2010)中学生の友人関係,家族関係と精神的健康度の関連,東京学 芸大学紀要,総合教育科学系 1,61:pp195-204 近田真美子(2009)うつ病回復者の生き方の転換-「状況構成」という視点から-,日本 精神保健看護学会誌 vol.18, No.1, pp94-103. 小高恵(2008)青年の親への態度にいついての発達的変化―心理的離乳過程のモデルの提 案―,太成学院大学紀要 第 10 号 pp31-48

図 2 母親からみた親役割診断尺度(PRAS)の結果  2) 親役割診断尺度(PRAS)の結果(図 2)  (1)過去の結果  過去(カミングアウト以前)の回答は「干渉」因子(1 項目)は 6, 「自立促進」因子 (4 項目)は 10, 「適応援助」因子(5 項目)は 2, 「受容」因子(2 項目)は 11 と親役割 は一番高く, 「分離不安」因子(3 項目),「自信」因子(6 項目)と親役割は一番低くな った。  (2)現在の結果  現在(カミングアウト以降)の回答は,「受容」因子(2 項目)は 10,「

参照

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