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21世紀のインドネシア経済 : スハルト政権後20年 間の変容

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(1)

間の変容

著者 加納 啓良

雑誌名 社会科学

巻 49

号 2

ページ 1‑28

発行年 2019‑08‑30

権利 同志社大学人文科学研究所

URL http://doi.org/10.14988/pa.2019.0000000277

(2)

21 世紀のインドネシア経済

─ スハルト政権後 20 年間の変容 ─

加 納 啓 良

1998 年 5 月のスハルト政権崩壊後 20 年間の民主化(レフォルマシ)時代におけるイ ンドネシア経済の変容を,農林水産業,鉱業,製造工業の各分野について概観したう え,建設業,運輸・通信業,金融業に代表される新しい高成長部門の内容に触れ,対 外貿易,外国直接投資,国際収支などの推移についても検討を加えて,その構造的特 徴を解明する。インドネシアは年率平均 5%前後の安定した成長を続けて中所得国へ移 行したが,GDPに占める製造工業の比率が 20%以下に低下する一方,アブラヤシ,石 炭など一次産品の生産と輸出が重要な役割を演じた。しかし,インドネシアの輸出依 存度は低く,顕著な成長を見せたのは内需に依存する建設業,運輸・通信,金融の 3 部門だった。内需の拡大に大きく寄与したのは,政府財政の分権化による地方経済の 活性化であった。ただし,工業化の遅れは貿易収支の黒字幅減少を招いて経常収支赤 字が恒常的になりつつあり,今後の成長持続の不安要因にもなりつつある。

は じ め に

タイ通貨バーツの交換レート下落に端を発する 1997 年のアジア通貨危機は,マレーシ アを経てまたたく間にインドネシアにも波及した。通貨危機が引き金の経済危機は社会 不安と政治危機を引き起こし,1998 年 5 月 21 日にはスハルト大統領が辞任して「開発独 裁」とも呼ばれた 30 年以上の長期政権が終わり,インドネシアは改革(レフォルマシ)

の時代を迎えることになった。

憲法の定めにより第 3 代大統領に昇格したハビビ前副大統領の過渡的政権のもとで,改 革の歯車が回り始める。1998 年 11 月 13 日に採択された経済民主主義のための国民協議 会特別総会決議 16 号では「経済民主主義の実行においては,公正と平等の原則に反する 特定個人,集団または企業への資産の集積と経済力の集中は許されず廃止されねばなら ない」(第 3 条)と明示された。さらに翌 1999 年 3 月 5 日に公布された「独占および不 健全競争禁止法」(同年法律 5 号)では,より具体的に経済活動における諸々の不公正禁

(3)

止措置が定められた。また同じくハビビ政権下の 1999 年には,1974 年法に代わる新しい 地方行政法(5 月 7 日,法律 22 号),地方分権推進の財政上の措置を定めた中央・地方政 府財政均衡法(5 月 19 日,法律 25 号)などが公布された。

1999 年 10 月にハビビ政権に代わり成立したワヒド政権,2001 年 7 月にワヒド政権に 代わったメガワティ政権,国民による初めての正副大統領直接選挙により 2004 年 10 月 に成立し 2 期 10 年続いたユドヨノ政権,そして 2014 年 10 月に成立した現在のジョコ・

ウィドド政権のもとでも経済改革のための様々な法制的政策的措置が進められ,2000 年 以降危機を脱したインドネシア経済は安定した経済成長を持続してきた。20 世紀末から 現在までのインドネシア経済の変容と構造的特徴について,産業構造の変化と主要産業 の概観,対外貿易,外国直接投資,政府財政,国際収支などのトピックを論じながらそ の全体像に迫ることが本稿の課題である。

1 安定成長と産業構造の変化

2000 年までにほぼ窮地を脱したインドネシア経済は,21 世紀に入ると年率平均 5%前 後の

GDP

実質成長率を持続的に達成しながら拡大を続けた(図 1)。年率 10%前後の成 長率を持続的に経験した 1960 年代の日本や最近の中国に比べれば低いとはいえ,20 年近 い期間に安定した経済成長を経験したことによって,インドネシア経済の姿は大きく変 貌した。図 2 は,世界銀行のデータにより,2000 年から 2015 年までのインドネシアの 1 人当たり国民所得の推移を,米ドル換算による国内総生産(GDP),同じく国民総所得

(GNI),購買力平価(PPP)に基づく国際ドル換算の国民総所得,という 3 つの異なる 指標を用いて示したものである。米ドル換算の 1 人当たり

GDP

と 1 人当たり

GNI

は,そ れぞれ 2006 年と 2007 年に 1,500 ドルを,さらに 2010 年と 2011 年には 3,000 ドルを越え,

インドネシアは中所得国としての地位を揺るぎないものにした。2012 年以降はルピアの 対ドル為替相場が下落したために両者はともに 4,000 ドル未満の水準のまま低迷してい るが,購買力平価により調整を加えた実質所得は依然上昇を続けている。

済成長とともに,GDP(国内総生産)の産業部門別構成にも変化が生じた。表 1 はス ハルト政権期の 1985 年から最近の 2017 年までの

GDP(当年価格)の産業部門別構成比

の変化を示したものである。変化の傾向を時期別に見ると,次のことが分かる。

石油依存経済からの脱却と輸出指向工業の振興を目指した 1985 〜 1995 年の 10 年間に は,GDPに占める製造工業の比率が 16%から 24%に上昇する一方,農林水産業は 23%

(4)

図 1 GDP 実質成長率の推移(年率 %) 1986 〜 2017 年

Statistik Indonesia 各年版のデータを元に作成

図 2 一人当たり所得の推移 2000 〜 2015 年

The World Bank, World Development Indicators のデータにもとづき作成

(5)

から 17%へ,また鉱業は 14%から 9%未満に後退した。工業化に伴う一般的な変化のパ ターンにしたがう経済発展が進んでいたと言える。しかし,経済危機とスハルト退陣を 経過した 20 世紀最後の 5 年間には,この変化が止まった。この期間の製造工業の対

GDP

比率はほとんど増えなかったのに対して,農林水産業は後退を止め,鉱業の対

GDP

構成 比は反転・上昇した。

21 世紀に入り経済成長率が回復すると鉱業の構成比は 2005 年ごろをピークにふたたび 低下し,最近は 10%前後で推移している。農林水産業の構成比も再低下したものの,2005 年以降は 13 〜 14%で横ばいに変わった。そして製造工業はと言えば,21 世紀に入って からはそれまでと逆にじりじりと対

GDP

構成比を下げ,最近は 18%近くにまで落ちてい る。一方,建設業,運輸・通信,金融の 3 部門は「その他のサービス業」とともに 21 世 紀に入ってから著しい成長を遂げ,最近ではこれら 3 部門の対

GDP

構成比合計はほぼ 3 割に達している。そこで次節以下では,各部門ごとにこうした変化の内容を検討しよう。

2 農林水産業と鉱業

まずいわゆる第一次産業,つまり農林水産業と鉱業から検討しよう。表 2 は,2000 年 から 2015 年までの

GDP

に占める農林水産業の細目別構成の変化を 5 年おきに示したも

表 1 GDP の産業部門別構成(当年価格,%,1985 〜 2017 年)

1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2017

農林水産業 23.2 21.5 17.1 17.2 13.1 14.3 13.9 13.7

鉱業 14.0 13.4 8.8 13.9 16.1 14.2 10.8 10.2

製造工業 16.0 19.9 24.1 24.9 22.4 19.1 18.8 18.6

電気・ガス・水道 0.4 0.6 1.2 1.3 1.0 1.2 1.3 1.3

建設業 5.5 5.5 7.6 6.1 7.0 9.4 10.5 10.8

商業 15.9 16.9 16.6 15.7 15.6 13.8 13.7 13.5

運輸・通信 6.3 5.6 6.8 4.9 6.5 7.5 8.8 9.6

金融 3.6 4.2 6.1 6.4 8.3 8.0 8.8 9.1

その他のサービス業 15.2 12.3 11.6 9.6 10.0 12.4 13.4 13.2

Statistik Indonesia 各年版のデータから作成

鉱業:       2000, 2005 年は「鉱業・採掘業」と「石油・ガス工業」の合計。2010 年以降は「鉱業・採掘業」

と「石炭加工業・石油精製業」の合計。

製造工業:     2000, 2005 年は「石油・ガス工業」を除外。2010 年以降は「石炭加工業・石油精製業」を除外。

(以上は 1995 年までの分類方法と統一するための便宜的処置である。)

電気・ガス・水道:2010 年以降は「電気・ガス」と「上水道・下水道・ゴミ処理・リサイクル業」の合計。

運輸・通信:   2010 年以降は「運輸・倉庫」と「情報・通信」の合計。

金融:       2005 年までは金融,賃貸,企業サービスの合計。2010 年以降は「金融・保険サービス」「不動産」

「企業サービス」の合計。

(6)

のである。2000 年と 2005 年の統計では農林水産業全体を①食用作物生産,②非食用作物 生産,③畜産,④林業,⑤水産業という 5 つのサブセクターに分類したが,2010 年と 2015 年の統計では全体を農業,林業,水産業に 3 分したうえで,農業を a, 食用作物生産,b.

園芸作物生産,c. プランテーション作物生産,d. 畜産,e. その他,の 5 つに細分してい る。前者における①〜③の合計が後者の大区分「農業」の合計に相当すると考えて比較 すると,農林水産業全体に占める農業の構成比は 4 時点のいずれでも 76 〜 80%の範囲内 に納まり,目立った変化はない。他方,林業は 2000 年の 6.9%から 2015 年の 5.3%へと 逐次比率を下げている。対照的に水産業は 2000 年の 13.5%から 2015 年の 18.6%へと大 きく構成比を上げたことが注目される。

次に表 3 は,農業のうち主な作物の生産量の推移をやはり 5 年おきに表示したもので ある。砂糖(甘蔗糖),ゴム,アブラヤシ,コーヒー,カカオ,茶の 6 作物については,

プランテーション(perkebunan besar,直訳すれば「大農園」)と小農(perkebunan

rakyat,直訳すれば「庶民農園」)とに生産主体を区分して統計が作られている。ただし

砂糖については「プランテーション」を訳語に充てるのは適当でないので,「製糖工場直 営」という用語を用いた。

表 2 GDP に占める農林水産業の細目別構成(2000 〜 2015 年)

2000 2005

兆ルピア 兆ルピア

食用作物生産 112.7 51.7 181.3 49.8

非食用作物生産 33.7 15.5 56.4 15.5

畜産 27.0 12.4 44.2 12.1

林業 14.9 6.9 22.6 6.2

水産業 29.5 13.5 59.6 16.4

合計 217.9 100.0 364.2 100.0

2010 2015

兆ルピア 兆ルピア

農業 754.4 78.9 1,184.0 76.1

食用作物生産 253.3 26.5 397.4 25.5

園芸作物生産 110.4 11.5 174.5 11.2

プランテーション作物生産 268.2 28.1 405.3 26.1

畜産 108.4 11.3 184.2 11.8

その他 14.1 1.5 22.7 1.5

林業 58.1 6.1 82.9 5.3

水産業 143.6 15.0 288.9 18.6

合計 956.1 100.0 1,555.7 100.0

Statistik Indonesia 各年版のデータから作成

(7)

これらのうち重要食料である米と砂糖は,15 年間にそれぞれ 45%および 40%の増産を 見た。これを平均年率に換算すると 2.5%および 2.3%でありどちらも年平均人口増加率 を上回っているから,まずまずの成果と言えよう1)。増産がめざましいのはパーム油原料 となるアブラヤシ,次いで天然ゴムである。どちらも世界的な需要の増加による輸出の 急増が増産の主因になっている。これに比べて,19 世紀以来の伝統的な輸出用作物であ るコーヒーと茶は最近生産が停滞している。

主体別の生産量を見ると,ゴム,コーヒー,カカオの 3 作物では小農の生産がプラン テーションよりもはるかに多い。アブラヤシの生産ではなおプランテーションが上回っ ているが,両者の差は縮まりつつある。茶は,大半が紅茶に加工されるが緑茶よりも大 がかりな加工設備が必要なため,プランテーションによる大規模栽培が小農による栽培 に優越する状態が続いている。とは言え,最近は両者の差が縮まる傾向が見られる。

次に躍進が目立つ水産業について見よう(表 4a)。インドネシアの水産業統計は,操業 形態により捕獲漁業(perikanan tangkap)と養殖漁業(perikanan budidaya)とに,ま た操業水域により,捕獲漁業は海面(laut)と内水面(perairan umum)に,養殖漁業

表 3 主な農産物の生産量 2000 〜 2015 年

2000 2005 2010 2015

1000 トン 指数 1000 トン 指数 1000 トン 指数 1000 トン 指数 米(佅米重量) 51,899 100 54,151 104 66,469 128 75,398 145

砂糖(甘蔗糖) 1,780 100 2,242 126 2,375 133 2,497 140

製糖工場直営栽培 1,080 1,057

小農栽培 1,295 1,440

ゴム 1,501 100 2,271 151 2,735 182 3,145 210

プランテーション 376 100 432 115 542 144 577 153

小農 1,125 100 1,839 163 2,193 195 2,569 228

アブラヤシ 6,552 100 14,620 223 22,497 343 31,070 474

プランテーション 4,575 100 10,119 221 14,038 307 20,542 449

小農 1,978 100 4,501 228 8,459 428 10,528 532

コーヒー 614 100 640 104 687 112 639 104

プランテーション 28 100 25 88 29 102 37 131

小農 585 100 616 105 658 112 602 103

カカオ 411 100 749 182 838 204 593 144

プランテーション 58 100 55 95 65 113 31 54

小農 354 100 694 196 773 219 562 159

163 100 166 102 151 93 136 83

プランテーション 123 100 128 104 100 81 86 70

小農 40 100 38 95 51 129 50 125

Statistik Indonesia 各年版のデータから作成

(8)

は海面と汽水養殖池(tambak),淡水養殖池(kolam),魚籠(keramba)などに分類さ れている。表 4aでは便宜上,海面以外で行われる養殖漁業は「内水面養殖」としてひと つにまとめた。この表で印象深いのは,捕獲漁業を上回る養殖漁業の躍進であろう2)

養殖漁業躍進の内容はどのようなものであろうか。インドネシア政府中央統計庁

(BPS)の公表統計ではよく分からないので,国連食糧農業機関(FAO)の統計によって 整理すると表 4bのようになる。海面養殖では「海藻類」,また内水面養殖では「魚類」の 養殖の拡大が目立っている。

このうち「海藻類」についてはその種別を示した統計が見つからないが,筆者のイン ドネシア現地における観察によればその大多数は,ゲル化剤,増粘剤などの工業原料と なるカラギーナン(carrageenan)と呼ばれる物質を抽出するための紅藻類,とくにコッ トニー(学名 Eucheuma cottonii)という名の海藻である。原産地はアイルランドとも言 われ,カラギーナンという名もアイルランド語の

carraigín

に由来する3)。インドネシア 語にはこの海藻を特定する語彙がないのか,養殖を行っている漁民たちもコトニ(kotoni)

の名で呼んでいる。これらの紅藻類は最初フィリピンでの生産が急増したが,最近はイ ンドネシアの増産がめざましく世界有数の輸出国となっている模様である。

一方,養殖漁業による生産量が多い魚類は,バンデン(bandeng,ミルクフィッシュ,

2014 年の生産量 63.1 万トン),ニラ(nila,学名

Oreochromis niloticus,100.0 万トン),

なまず(lele,67.9 万トン),食用鯉(ikan mas,43.5 万トン),パティン(patin,学名

Pangasius

属の魚類,41.8 万トン)などである。これら養殖魚類の合計生産量は,1980

年代に輸出用として一世を風靡した養殖エビの生産量(2014 年に 63.9 万トン)をはるか

表 4a 水産業生産量の推移

(1000 トン,2000 〜 2015 年)

2000 2005 2010 2015 捕獲漁業 4,126 4,706 5,384 6,678

海面捕獲 3,807 4,408 5,039 6,205

内水面捕獲 318 297 345 473

養殖漁業 995 2,164 6,278 15,634

海面養殖 197 890 3,515 10,174

内水面養殖 798 1,274 2,763 5,460 合 計 5,120 6,870 11,662 22,312 Statistik Indonesia 各年版のデータから作成

表 4b 養殖漁業の内訳

(1000 トン,2000 〜 2015 年)

2000 2005 2010 2015 海面養殖 202 890 3,512 10,171

海藻類 197 866 3,399 10,112

魚類 3 7 54 19

その他 3 16 59 40

内水面養殖 794 1,234 2,716 5,478

海藻類 8 44 516 1,157

魚類 639 905 1,860 3,713

エビ類 138 281 331 596

その他 9 5 10 13

合 計 996 2,124 6,228 15,649 FAO Global Fishery and Aquaculture Production Statistics のデータから集計

(9)

に上回っている4)。またその多くは輸出用ではなく国内消費用と考えられる。

鉱業について本稿では,エネルギー鉱産資源だけについて見ることにする。表 5 は,

1998 〜 2016 年の期間について石油原油,天然ガス,石炭の生産量推移を示したものであ る。かつてはインドネシアの最重要輸出商品であった石油の生産量は,年により多少の 上下動はあるものの長期低落の趨勢をたどってきた。21 世紀に入るとインドネシアは石 油の輸入が輸出を上回る純輸入国に転じたために,2009 年に石油輸出国機構(OPEC)を 脱退,2015 年にいったん再加盟が認められたものの 2016 年にメンバーシップを再停止さ れた。他方,21 世紀に入ってからの増産が著しいのは石炭である。第 5 節で示すように,

かつての石油に代わり石炭は現在インドネシアの最も重要な輸出商品となっている。

3 製造工業―工業化の内実

インドネシアの工業統計は,1 事業所当たりの就業者数に応じて,100 人以上を大規模 工業(industri besar),20 〜 99 人を中規模工業(industri sedang/menengah),5 〜 19 人を小規模工業(industri kecil),1 〜 4 人を零細工業(industri mikro)に分類して作 成されている。表 6 は,2000 年と 2015 年における規模別製造工業事業所数,就業者数,

総産出額および付加価値生産額を示したものである。規模の大小にかかわりなく,事業

表 5 エネルギー鉱産資源生産量推移(1998 〜 2016 年)

石油原油 天然ガス 石炭

石油原油 天然ガス 石炭

(100 万 バレル)

(10 億立方 フィート)

(100 万 トン)

(100 万 バレル)

(10 億立方 フィート)

(100 万 トン)

1998 538 2,979 60 2008 358 2,892 240

1999 496 3,064 71 2009 346 3,060 256

2000 518 2,901 77 2010 345 3,408 275

2001 490 2,807 90 2011 329 3,256 416

2002 475 3,042 103 2012 315 2,983 452

2003 339 2,143 114 2013 301 2,969 458

2004 354 3,026 128 2014 288 3,000 436

2005 341 2,985 150 2015 287 2,957 430

2006 274 2,372 181 2016 270 2,905 419

2007 348 2,806 217

1998-2000: Statistik Indonesia 2002, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2003.

2001-2002: Statistik Indonesia 2005-2006, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2006.

2003-2006: Statistik Indonesia 2008, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2008.

2007-2010: Statistik Indonesia 2012, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2012.

2011-2015: Statistik Indonesia 2017, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2017.

2015-2016: Statistik Indonesia 2018, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2018.

(10)

所数と就業者数のいずれにおいても製造工業は拡大している。GDP構成比における相対 的地位低下にもかかわらず,製造工業は前進を止めたわけではない。15 年間における就 業者数の増加率を規模別に比較すると,大・中規模工業は 20%増,小規模工業は 26%増,

零細工業は 44%である。零細工業という言わば裾野の拡大が目立つと言えよう。

次に,2015 年の製造工業統計により,産業分類別の状況を見よう。まず表 7aは,大・

中規模工業について国際標準産業分類(ISIC Rev.4)の 2 桁コード分類により,各分野の 事業所数,就業者数,総産出額,投入費用総額,付加価値生産額を示したものである。こ の表からは,大まかに見て次の 5 つの分野がとくに大きな役割を演じていることが分か る。

A.

食料・飲料・たばこ(No.10 〜 12)

就業者数計 126.4 万人,付加価値生産額計 5,091 兆ルピア

B. 織物・衣服・皮革(No.13 〜 15)

就業者数計 151.1 万人,付加価値生産額計 2,061 兆ルピア

C. 化学・医薬・ゴム・プラスチック・その他の非金属鉱物製品(No.20 〜 23)

就業者数計 88.2 万人,付加価値生産額計 4,756 兆ルピア

D.

金属・機械・電子(No.24 〜 28)

就業者数計 55.4 万人,付加価値生産額計 2,968 兆ルピア

E. 自動車・輸送機器(No.29, 30)

表 6 規模別製造工業事業所数,就業者数,総産出額および付加価値生産額(当年価格)

大・中規模 小規模 零細

1 事業所あたり就業者数 大規模: 100 人以上

中規模: 20 〜 99 人 5 〜 19 人 1 〜 4 人

2000 年

事業所数 22,174 240,088 2,358,616

就業者数 4,366,816 1,799,290 4,492,151

総産出額(10 億ルピア) 628,808 28,726 28,593

付加価値生産額

(市場価格,10 億ルピア) 236,858 15,180 17,188

2015 年

事業所数 26,322 283,022 3,335,851

就業者数 5,247,301 2,271,387 6,464,394

総産出額(10 億ルピア) 4,192,579 259,249 311,118

付加価値生産額

(市場価格,10 億ルピア) 1,893,797 90,039 130,701

2000 年: Statistik Indonesia 2003, Badan Pusat Statistik, Jakarta, 2004.

2015 年: Statistik Indonesia 2018, Badan Pusat Statistik, Jakarta, 2018.

(11)

就業者数計 25.1 万人,付加価値生産額計 2,471 兆ルピア

以上の 5 分野について就業者 1 人当たりの付加価値生産額を計算すると,Eが 9,861 百万ルピアで最も高く,次いで

C(5,395 百万ルピア), D(5,358 百万ルピア), A(4,027

百万ルピア),B(1,364 百万ルピア)の順になる。しかし就業者数の合計では,B, A, C,

D, E

と順序がほぼ逆転する。大・中規模工業のなかにも,就業者数は少ないが高付加価 値の分野と低付加価値だが多くの就業機会を提供している分野という差違が存在するこ とが分かる。

同じく 2015 年の工業統計を用いて,今度は小規模・零細工業について見たのが表 7bで

表 7a 国際標準産業分類(ISIC Rev.4)にもとづく大・中規模製造工業の状況(2015 年)

No. 分 類 事業所数 就業者数 総産出額

(兆ルピア)

投入費用 総額

(兆ルピア)

付加価値 生産額

(兆ルピア)

10 食料品製造業 6,453 858,170 10,215 6,726 3,490

11 飲料製造業 422 59,973 407 141 266

12 たばこ製造業 940 346,082 2,062 727 1,335

13 織物製造業 2,612 513,743 2,866 2,006 860

14 衣服製造業 2,360 684,023 1,477 873 605

15 皮革及び関連製品製造業 738 313,949 837 240 597

16 材木,木製品及びコルク製品製造業(家具を除

く)わら及び編み物素材製品製造業 1,220 243,072 703 308 395

17 紙及び紙製品製造業 508 133,199 1,485 944 541

18 印刷業及び記録媒体複製業 616 54,561 320 189 131

19 コークス及び精製石油製品製造業 81 7,283 70 32 39

20 化学品及び化学製品製造業 1,075 193,629 4,838 2,648 2,190

21 基礎医薬品及び医薬調合品製造業 256 58,348 335 182 153

22 ゴム及びプラスチック製品製造業 1,875 443,250 3,355 2,010 1,345

23 その他の非金属鉱物製品製造業 1,714 186,423 1,514 447 1,067

24 第一次金属製造業 330 68,864 1,698 908 790

25 金属製品製造業(機械器具を除く。) 1,022 156,134 768 418 350

26 コンピュータ,電子製品,光学製品製造業 365 154,349 1,575 942 633

27 電気機器製造業 345 104,065 1,362 656 706

28 他に分類されない機械器具製造業 407 70,584 709 221 489

29 自動車,トレーラ及びセミトレーラ製造業 412 147,553 3,597 1,622 1,975

30 その他の輸送用機械器具製造業 380 103,057 877 381 496

31 家具製造業 1,400 167,436 428 213 214

32 その他製造 654 166,089 357 137 220

33 機械器具修理・設置業 137 13,465 69 18 51

合 計 26,322 5,247,301 41,926 22,988 18,938

Statistik Industri Manufaktur Indonesia 2015, Badan Pusat Statistik, Jakarta, 2017 のデータから作成 分類項目名(英語から仮訳)は日本政府総務省の公表資料による

(12)

ある。どの項目についても抜群に多いのは食料品製造業(No.10)であり,これに次ぐの は衣服製造業(No.14)と木工業(No.16)である。ここでも類似分野をまとめると,次 の 3 分野が浮かび上がる(数字は最下行の合計値に対する百分比)。

A. 食料・飲料・たばこ(No.10 〜 12)

事業所数 45.7%,就業者数 46.7%,総収入額 45.9%,労働者報酬額 29.0%。

B. 織物・衣服・皮革(No.13 〜 15)

事業所数 15.9%,就業者数 15.4%,総収入額 15.5%,労働者報酬額 22.0%。

表 7b 国際標準産業分類(ISIC Rev.4)にもとづく小規模・零細製造工業の状況(2015 年)

No. 分 類 事業所数

(× 1,000)

就業者数

(1,000 人)

総収入額

(10 億ルピア)

総支出額

(10 億ルピア)

労働者 報酬額

(10 億ルピア)

10 食料品製造業 1,567.0 3,664.2 248,410 169,826 14,403

11 飲料製造業 47.1 85.2 3,589 1,992 326

12 たばこ製造業 63.1 326.2 9,548 5,109 638

13 織物製造業 131.4 212.2 5,958 2,948 615

14 衣服製造業 407.2 963.1 63,842 35,104 7,835

15 皮革及び関連製品製造業 44.8 172.7 18,624 10,625 3,210

16

材木,木製品及びコルク製品製造業

(家具を除く)

わら及び編み物素材製品製造業

694.9 1,294.8 55,708 32,246 5,602

17 紙及び紙製品製造業 5.7 19.3 1,351 740 165

18 印刷業及び記録媒体複製業 25.4 86.1 8,532 4,744 892

19 コークス及び精製石油製品製造業

20 化学品及び化学製品製造業 21.6 63.9 3,387 2,128 253

21 基礎医薬品及び医薬調合品製造業 5.0 11.9 610 349 54

22 ゴム及びプラスチック製品製造業 10.6 21.5 1,318 694 166

23 その他の非金属鉱物製品製造業 264.5 794.4 38,588 17,888 6,360

24 第一次金属製造業 31.6 71.4 4,429 2,585 496

25 金属製品製造業(機械器具を除く。) 113.0 312.4 30,815 16,796 3,943 26 コンピュータ,電子製品,光学製品製

造業 0.3 1.7 185 79 36

27 電気機器製造業 0.2 1.2 97 36 26

28 他に分類されない機械器具製造業 1.2 4.4 345 144 52

29 自動車,トレーラ及びセミトレーラ製

造業 2.4 9.8 1,115 415 205

30 その他の輸送用機械器具製造業 5.0 14.1 1,619 835 172

31 家具製造業 138.6 399.3 49,313 29,296 6,036

32 その他製造 81.1 191.2 22,088 14,788 1,429

33 機械器具修理・設置業 6.8 14.9 895 258 132

合 計 3,668.9 8,735.8 570,367 349,626 53,046

Profil Industri Mikro dan Kecil Tahun 2015, Badan Pusat Statistik, Jakarta, 2015 のデータから作成 分類項目名(英語から仮訳)は日本政府総務省の公表資料による

(13)

C. 木工・家具製造(No.16 と No.31 の合計)

事業所数 22.7%,就業者数 19.4%,総収入額 18.4%,労働者報酬額 21.9%。

さらにこれら 3 分野を合計すると,小規模・零細工業全体に対する百分比は,事業所 数 84.3%,就業者数 81.5%,総収入額 79.8%,労働者報酬額 72.9%に達する。

結局,全ての規模を通じて最も目立つ製造工業は,食料・飲料・たばこ関連産業であ り,これに次ぐのは織物・衣服・皮革関連産業ということになる。大・中規模工業では,

これら 2 分野に続いて化学・ゴムおよびプラスチック製品製造業の存在が重要である。

そこで,大・中規模製造工業のうち食料品製造業(No.10)を 3 桁コードまで細分して

表 8b 大・中規模製造工業のうち化学品及び化学製品製造業(No.20)と ゴム及びプラスチック製品製造業(No.22)の区分(2015 年)

No. 区分 事業所数 就業者数 総産出額

(兆ルピア)

投入費用 総額

(兆ルピア)

付加価値 生産額

(兆ルピア)

201 基礎化学品,肥料及び窒素化合物,プラス

チック及び合成ゴム素材製造業 510 85,538 3,787 2,004 1,783

202 その他の化学製品製造業 527 92,468 827 513 314

203 人造繊維製造業 38 13,774 173 90 83

221 ゴム製品製造業 502 177,650 1,881 1,097 784

22111  うちタイヤ製造業 19 29,296 657 397 260

22123  うちブロック状ゴム製造業 198 59,616 932 520 413

222 プラスチック製品製造業 1,373 265,575 1,474 913 561

22220  うち包装用プラスチック製品製造業 570 158,567 788 520 268

表 8a, 8b ともに Statistik Industri Manufaktur Indonesia 2015, Badan Pusat Statistik, Jakarta, 2017 のデータか ら作成

表 8a 大・中規模製造工業のうち食料品製造業(No. 10)の区分(2015 年)

No. 区分 事業所数 就業者数 総産出額

(兆ルピア)

投入費用 総額

(兆ルピア)

付加価値 生産額

(兆ルピア)

101 肉の加工・保存業 100 15,488 82 57 25

102 魚類,甲殻類及び軟体動物の

加工・保存業 1,232 138,472 639 440 198

103 果実及び野菜加工・保存業 242 22,022 60 38 22

104 植物・動物油脂製造業 911 210,243 5,830 3,743 2,087

10431 うちアブラヤシ製食用油(パーム原油)製

造業 693 178,020 3,967 2,671 1,296

105 酪農製品製造業 64 12,986 161 79 82

106 精穀・製粉業,澱粉・

澱粉製品製造業 778 52,863 527 413 114

107 その他の食料品製造業 3,013 383,999 1,993 1,317 676

108 加工飼料製造業 113 21,673 923 638 285

(14)

示したのが表 8aである。また表 8bには,同じく大・中規模製造工業のうち,化学品及 び化学製品製造業(No.20)とゴム及びプラスチック製品製造業(No.22)を 3 桁コード まで細分して表示した。まず表 8aからは油脂製造業とりわけパーム油製造業が圧倒的に 重要なことが分かる。さらに表 8bからは,肥料など化学製品およびプラスチック製品に 並んでゴム製品,とくにブロック状ゴム製造業5)とタイヤ製造業が重要であることが読 み取れる。パーム油の原料であるアブラヤシと天然ゴムの原料はともに農産品であり,肥 料など化学製品の多くは石油を原料として製造される。インドネシアにおける製造工業 の重要分野は,一次産品生産と深く結びついているのである。

4 対外貿易

第 3,4 節では国内で財を生産する産業について見たので,この節では外国との財のや りとりである貿易,とくに輸出について概観しよう。まず表 9 は,『インドネシア統計年 鑑』が収録している主要輸出品目 24 種の,2015 年における輸出額を一覧表にしたもので ある。最も金額が大きい輸出品は,アブラヤシから製造されるパーム油であり,輸出総 額の 1 割を越えている。これに次ぐのは石炭で,やはり輸出総額の約 1 割を占めている。

輸出額がこの 2 品目に続くのは,天然ガス,石油原油,織物製衣服,電気製品,ブロッ ク状ゴム(karet remah)等々である。

表 9 主な輸出品の輸出額(FOB 価格,2015 年)

No. 品 目 100 万米

ドル No. 品 目 100 万米

ドル

1 パーム油 16,427.0 10.92 14 鉄鋼 2,407.4 1.60

2 石炭 14,717.3 9.79 15 石油製品 1,754.2 1.17

3 天然ガス 10,340.8 6.88 16 褐炭(lignite) 1,281.7 0.85

4 石油原油 6,479.4 4.31 17 コーヒー 1,189.6 0.79

5 織物製衣服 6,410.9 4.26 18 薬草・香辛料 516.4 0.34

6 電気製品 4,510.4 3.00 19 黒胡椒 302.0 0.20

7 ブロック状ゴム(karet remah) 3,564.1 2.37 20 果物(annual fruits) 249.1 0.17

8 宝石類及び貴重品 3,319.9 2.21 21 白胡椒 219.6 0.15

9 銅鉱石 3,277.2 2.18 22 鮮魚 171.7 0.11

10 農産物由来の基礎化学品 3,174.0 2.11 23 海藻及びその他の藻類 151.6 0.10 11 四輪以上の自動車 2,698.8 1.79 24 燕巣(bird nest) 99.8 0.07

12 スポーツシューズ 2,446.4 1.63 その他 62,238.6 41.39

13 基礎貴金属 2,418.4 1.61 輸出総額 150,366.3 100.00

Statistik Indonesia 2017, Badan Pusat Statistik, Jakarta, 2017.

(15)

表 10a 主要貿易相手国への輸出額推移(1998 〜 2016 年,FOB 価格,百万米ドル)

シンガ

ポール

その他の ASEAN 諸国

日本 中国 韓国 USA EU その他 合計

1998 5,718 3,629 9,116 NA NA 7,031 7,766 12,588 45,848 1999 4,931 3,798 10,397 NA NA 6,897 7,085 15,559 48,665 2000 6,562 4,321 14,415 NA NA 8,475 8,855 19,495 62,124 2001 5,364 4,143 13,010 NA NA 7,749 7,926 18,129 56,321 2002 5,349 4,584 12,045 2,903 4,107 7,559 8,162 12,450 57,159 2003 5,400 5,326 13,604 3,803 4,324 7,374 8,231 12,999 61,058 2004 6,001 6,996 15,962 4,605 4,830 8,767 8,231 16,192 71,585 2005 7,837 7,988 18,049 6,662 7,086 9,869 9,093 19,076 85,660 2006 8,930 9,553 21,732 8,344 7,694 11,232 10,327 22,988 100,799 2007 10,502 11,791 23,633 9,677 7,583 11,614 12,030 27,273 114,101 2008 12,862 14,309 27,744 11,637 9,117 13,037 15,455 32,861 137,020 2009 10,263 14,361 18,575 11,499 8,145 10,850 13,568 29,249 116,510 2010 13,723 19,624 25,782 15,693 12,575 14,267 17,127 38,989 157,779 2011 18,444 23,655 33,715 22,941 16,389 16,459 20,509 51,385 203,497 2012 17,135 24,694 30,135 21,660 15,050 14,874 18,027 48,445 190,020 2013 16,686 23,944 27,086 22,602 11,423 15,692 16,764 48,356 182,552 2014 16,728 22,940 23,118 17,606 10,601 16,530 16,919 51,538 175,980 2015 12,633 20,944 18,021 15,046 7,664 16,241 14,843 44,974 150,366 2016 11,861 21,969 16,090 16,791 7,009 16,141 14,455 40,870 145,186 1998, 1999: Statisitik Indonesia 2002, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2003.

2000-2016: Badan Pusat Statistik(BPS Indonesia)のWebサイトから取得したデータから計算(2018 年 6 月 14 日)

表 10b 主要貿易相手国への輸出額推移(1998 〜 2016 年,FOB 価格,%)

シンガ

ポール

その他の ASEAN 諸国

日本 中国 韓国 USA EU その他 合計

1998 12.5 7.9 19.9 NA NA 15.3 16.9 27.5 100.0

1999 10.1 7.8 21.4 NA NA 14.2 14.6 32.0 100.0

2000 10.6 7.0 23.2 NA NA 13.6 14.3 31.4 100.0

2001 9.5 7.4 23.1 NA NA 13.8 14.1 32.2 100.0

2002 9.4 8.0 21.1 5.1 7.2 13.2 14.3 21.8 100.0

2003 8.8 8.7 22.3 6.2 7.1 12.1 13.5 21.3 100.0

2004 8.4 9.8 22.3 6.4 6.7 12.2 11.5 22.6 100.0

2005 9.1 9.3 21.1 7.8 8.3 11.5 10.6 22.3 100.0

2006 8.9 9.5 21.6 8.3 7.6 11.1 10.2 22.8 100.0

2007 9.2 10.3 20.7 8.5 6.6 10.2 10.5 23.9 100.0

2008 9.4 10.4 20.2 8.5 6.7 9.5 11.3 24.0 100.0

2009 8.8 12.3 15.9 9.9 7.0 9.3 11.6 25.1 100.0

2010 8.7 12.4 16.3 9.9 8.0 9.0 10.9 24.7 100.0

2011 9.1 11.6 16.6 11.3 8.1 8.1 10.1 25.3 100.0

2012 9.0 13.0 15.9 11.4 7.9 7.8 9.5 25.5 100.0

2013 9.1 13.1 14.8 12.4 6.3 8.6 9.2 26.5 100.0

2014 9.5 13.0 13.1 10.0 6.0 9.4 9.6 29.3 100.0

2015 8.4 13.9 12.0 10.0 5.1 10.8 9.9 29.9 100.0

2016 8.2 15.1 11.1 11.6 4.8 11.1 10.0 28.2 100.0

表 10a から計算。

(16)

24 品目のうち未加工または一次加工しかされていない農業・鉱業・林業等関連産品を 一次産品と見なすことにすると,明らかにそれに該当するのは,No.1 〜 4,7,9,16 〜 24 の計 15 品目になる。これらの輸出額を合計すると,輸出総額の 39.2%に達する。これ に対して加工度の高い工業製品(No.5,6,11,12,14 の 5 品目)の輸出額合計は輸出総 額の 12.3%に過ぎない。インドネシアの対外貿易が一次産品輸出に大きく依存している ことは明らかだ。ただし上記 15 品目のうち,パーム油(No.1),石炭(No.2),褐炭

(No.16)海藻等(No.23)は 21 世紀になって輸出が大きく伸びた新手の一次産品であり,

国際市場における新たな需要の増加を反映している。

次に貿易相手国の推移を見よう。まず表 10aは 1998 年から 2016 年までの主要相手国 別の輸出額推移を,表 10bはそれらの輸出総額に対する百分比の推移を示したものであ る。2014 年まで日本は最大の輸出仕向国であったが,その百分比は 2007 年以降しだいに 低下した。一方,21 世紀に入ってからは中国への輸出が急増し,2016 年にはついに対日 輸出を抜いた。しかしそれ以上に注目されるのは,シンガポール以外の

ASEAN

諸国へ の輸出の増加であろう。2009 年にはシンガポールを含む

ASEAN

域内への輸出額合計は 輸出総額の 2 割を越え対日輸出額を上回った。2016 年の対

ASEAN

輸出額は輸出総額の 23.3%を占めているが,これは対中国輸出額の 2 倍以上である。

一方,表 11aは同じ期間について主要相手国別の輸入額推移を,表 11bはそれらの輸 入総額に対する百分比の変化を見たものである。2000 年から 2003 年までの 4 年間,日本 からの輸入額は

EU,シンガポールからのそれを上回り,一国単位では最大の輸入元で

あった。しかし,2004 年からはシンガポールからの輸入が日本からの輸入を上回り,2006 年以降は中国からの輸入も日本からの輸入を抜いた。2016 年の中国からの輸入は輸入総 額の 22.7%を占め,一国単位では断然首位の輸入元である。しかし,シンガポールを含

ASEAN

全体からの輸入が輸入総額の 25%を越え,中国からの輸入を上回っている。

アメリカと

EU

を合計した欧米への輸出額は,2003 年まで輸出総額の 25%以上を占め ていたが,2002 年以降は

ASEAN,日本,中国,韓国を合わせた東方アジア

6)への輸出 額がほぼ一貫して 5 割を越えるようになった。また,やはりアメリカと

EU

を合わせた 欧米からの輸入額は,1998 年には輸入総額の 34%余りを占めていたが,2003 年以降は 20%以下に後退した。他方,ASEAN,日本,中国,韓国を合わせた東方アジアからの輸 入額は 2004 年に 50%を越え,2010 年以降は一貫して 60%を上回っている。これらの表 に現れていない台湾,香港との貿易も含めれば,21 世紀のインドネシアが貿易を通じた 東方アジアとの経済的結合をかつてないほどに強めていることはいっそう明らかであろ

(17)

表 11a 主要貿易相手国からの輸入額推移(1998 〜 2016 年,CIF 価格,百万米ドル)

シンガ

ポール

その他の ASEAN 諸国

日本 中国 韓国 USA EU その他 合計

1998 2,543 1,964 4,292 NA NA 3,517 5,866 9,155 27,337 1999 2,526 2,258 2,913 NA NA 2,839 3,801 9,667 24,003 2000 3,789 2,294 5,397 NA NA 3,390 4,163 14,481 33,515 2001 3,147 2,315 4,690 NA NA 3,208 4,044 13,559 30,962 2002 4,100 2,668 4,409 2,427 NA 2,640 3,871 11,174 31,289 2003 4,155 3,575 4,228 2,958 NA 2,695 3,554 11,386 32,551 2004 6,083 5,412 6,082 4,101 1,943 3,225 5,252 14,427 46,525 2005 9,471 7,569 6,906 5,843 2,869 3,879 5,827 15,337 57,701 2006 10,035 8,936 5,516 6,637 2,876 4,057 6,024 16,986 61,066 2007 9,840 13,952 6,527 8,558 3,197 4,787 7,680 19,933 74,473 2008 21,790 19,178 15,128 15,247 6,920 7,880 10,560 32,494 129,197 2009 15,550 12,172 9,844 14,002 4,742 7,084 8,680 24,755 96,829 2010 20,241 18,671 16,966 20,424 7,703 9,399 9,863 32,396 135,663 2011 25,965 25,144 19,437 26,212 13,000 10,813 12,500 44,365 177,436 2012 26,087 27,575 22,768 29,386 11,970 11,603 14,132 48,169 191,690 2013 25,582 28,270 19,284 29,850 11,593 9,066 13,708 49,277 186,629 2014 25,186 25,540 17,008 30,624 11,847 8,170 12,691 47,112 178,179 2015 18,023 20,772 13,264 29,411 8,427 7,593 11,283 33,922 142,695 2016 14,548 20,149 12,985 30,801 6,675 7,298 10,742 32,456 135,653 1998, 1999: Statisitik Indonesia 2002, Jakarta, Badan Pusat Statistik, 2003.

2000-2016: Badan Pusat Statistik(BPS Indonesia)のWebサイトから取得したデータから計算(2018 年 6 月 14 日)

表 11b 主要貿易相手国からの輸入額推移(1998 〜 2016 年,CIF 価格,%)

シンガ

ポール

その他の ASEAN 諸国

日本 中国 韓国 USA EU その他 合計

1998 9.3 7.2 15.7 NA NA 12.9 21.5 33.5 100.0

1999 10.5 9.4 12.1 NA NA 11.8 15.8 40.3 100.0

2000 11.3 6.8 16.1 NA NA 10.1 12.4 43.2 100.0

2001 10.2 7.5 15.1 NA NA 10.4 13.1 43.8 100.0

2002 13.1 8.5 14.1 7.8 NA 8.4 12.4 35.7 100.0

2003 12.8 11.0 13.0 9.1 NA 8.3 10.9 35.0 100.0

2004 13.1 11.6 13.1 8.8 4.2 6.9 11.3 31.0 100.0

2005 16.4 13.1 12.0 10.1 5.0 6.7 10.1 26.6 100.0

2006 16.4 14.6 9.0 10.9 4.7 6.6 9.9 27.8 100.0

2007 13.2 18.7 8.8 11.5 4.3 6.4 10.3 26.8 100.0

2008 16.9 14.8 11.7 11.8 5.4 6.1 8.2 25.2 100.0

2009 16.1 12.6 10.2 14.5 4.9 7.3 9.0 25.6 100.0

2010 14.9 13.8 12.5 15.1 5.7 6.9 7.3 23.9 100.0

2011 14.6 14.2 11.0 14.8 7.3 6.1 7.0 25.0 100.0

2012 13.6 14.4 11.9 15.3 6.2 6.1 7.4 25.1 100.0

2013 13.7 15.1 10.3 16.0 6.2 4.9 7.3 26.4 100.0

2014 14.1 14.3 9.5 17.2 6.6 4.6 7.1 26.4 100.0

2015 12.6 14.6 9.3 20.6 5.9 5.3 7.9 23.8 100.0

2016 10.7 14.9 9.6 22.7 4.9 5.4 7.9 23.9 100.0

表 11a から計算。

図 1 GDP 実質成長率の推移(年率 %) 1986 〜 2017 年
表 10b 主要貿易相手国への輸出額推移(1998 〜 2016 年,FOB 価格,%) 年 シンガ ポール その他のASEAN 諸国 日本 中国 韓国 USA EU その他 合計 1998 12.5 7.9 19.9 NA NA 15.3 16.9 27.5 100.0 1999 10.1 7.8 21.4 NA NA 14.2 14.6 32.0 100.0 2000 10.6 7.0 23.2 NA NA 13.6 14.3 31.4 100.0 2001 9.5 7.4 23.1 NA NA 13.
表 11b 主要貿易相手国からの輸入額推移(1998 〜 2016 年,CIF 価格,%) 年 シンガ ポール その他のASEAN 諸国 日本 中国 韓国 USA EU その他 合計 1998 9.3 7.2 15.7 NA NA 12.9 21.5 33.5 100.0 1999 10.5 9.4 12.1 NA NA 11.8 15.8 40.3 100.0 2000 11.3 6.8 16.1 NA NA 10.1 12.4 43.2 100.0 2001 10.2 7.5 15.1 NA NA 10

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