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機能化を目指した二核遷移金属錯体の分子設計

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Academic year: 2021

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機能化を目指した二核遷移金属錯体の分子設計

著者 鈴木 正樹

著者別表示 Suzuki Masatatsu

雑誌名 平成11(1999)年度 科学研究費補助金 基盤研究(C)  研究成果報告書

1998‑1999

ページ 16p.

発行年 2000‑03

URL http://doi.org/10.24517/00049377

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

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③鱗

[Fe2(j!O2)(L5)(O2CC6H5)12+ Spacefillingmodel

2.[Fe2("O2)(L5)(O2CC6H5)]2+spacefilling

に示した一連の二核化配位子では,不可逆的酸化は置換基が立体的にかさ高いほど 抑制できることが分かった。配位子I̲Sを含む酸素化型錯体([Fe2("‑

O2)(L5)(O2CC6Hs)]2+)では,酸素結合部位はイミダゾール基に導入したフエニル基が

作る疎水場に深く埋もれていることが結晶構造より明らかとなった(図2)。

また可逆性の制御には,鉄イオンが二価と三価の両方の状態を可逆的に取る配位 環境を作ることが必要である。ピリジル基やイミダゾール基に立体障害となるメチ ル基やフェニル基を導入すると,Fe‑N結合距離は長くなり電子供与性が低下して二 価状態を安定化する。このことは結晶構造や酸化還元電位から確かめられ,二価状 態の安定化は可逆性を大きく向上することが明らかとなった。さらに酸素親和性に ついては二核化配位子の架橋構造によって大きく(数万倍以上)制御できることが わかった。

二 核 金 属 錯 体 に よ る 酸 素 分 子 の 活 性 化

最近Tolmanらは,立体的にかさ高い環状三座配位子(1,4,7‑trialkyl‑1,4,7‑

triazacyclononane:R3tacn)("̲,72:,f̲peroxo)Cu(11)2 により高原子価銅オキソ錯体(bis("‑oxo)Cu(III)2)を生成することを明らかにした。ま たこれらbis("‑oxo)Cu(III)2錯体は,配位子のC‑H結合を活性化して水酸化することも 見いだしており,高原子化オキソ錯体を経る酸素分子の活性化の化学が重要な研究 課題となっている。

Bis("‑oxo)Cu(lll)2錯体の生成と反応性:可逆的酸素一酸素結合の生成と開裂

<Bis("‑oXo)Cu(III)2錯体の生成>本研究では図3に示した一連の配位子を用い

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bis("hydroxo)Ni(II)2(INi2("OH)2(Me3tpa)2]2+(2)) 素を含む希薄メタノール溶液を‑90℃で反応すると,褐色の錯体(INi2("‑O)2(Me3‑

tpa)212+(3))が得られる。さらに過剰の過酸化水素を加えると黒色の錯体(INi2("‑

O2)2(Me3‑tpa)2]2+(4))が得られた。これら錯体の生成および安定性は,ピリジル基に 導入したメチル基の数によって大きく影響される。メチル基を持たないtpaおよび一 個導入したMe‑tpaのbis("‑hydroxo)Ni(II)2錯体と過酸化水素との反応では,反応溶液 は全く褐色とはならずbis("‑oxo)Ni(III)2錯体の生成は認められない。しかし,Me2‑tpa のbis("‑hydroxo)Ni(II)2錯体との反応では,一瞬反応液は褐色となるが数秒で色が消 える。このようにbis("‑oxo)Ni(III)2錯体の生成および安定化には三つのメチル基が必

須であることがわかった。

錯体3がbis("‑oxo)Ni2コアを持つことは低温でのX線結晶構造解析から確認され た(図6)。Ni‑OおよびNi‑Nの平均の結合距離は,それぞれ1.871と2.143Aであり,

これらはニッケル(II)錯体である2のNi‑OおよびNi‑Nの平均の結合距離(2.018と 2.'85A)よりも非常に短く,最近引地らによって報告された5配位オキソNi(III)錯 (INiIII2("̲O)2(TpMe3)21(TpMe3=hydrotris(3,4,5trimethyl1pyrazolyl)borate)) bis("‑oxo)Ni(III)2錯体であることがわかった。ただし本錯体は引地らの錯体とは異

一蔀岬 ●凸■BU2q︲Oe

210H1

H202 (excess)

‑60。C inMeOH

﹄.一︒グイJO

J

M e M

2 3

図6錯体2と過酸化水素との反応および錯体2,3,4の構造 な り 6 配 位 構 造 を 取 っ て い る 。 こ の よ う に

4

bis("‑oxo)Ni2(III)錯体で5および6配位の二つ

の構造を取ることができるということは,d7電 子配置によるJahe‑Tbller効果によるものと思わ

れる。図7に示したように,錯体3のbis("‑

oxo)Ni2コアは,ほぼ完全にメチル基によって囲

まれており,このメチル基が作る疎水性キャビ ティーが錯体3の生成および安定化に大きく寄 与しているものと推定される。

一方,錯体4はNi("‑O2)2Niコアを持っている

lene

−ノ」,迦日l'牛、 .wd、lwI("‑Lノ2ノ21Wl‑」ノ江付。Lv1o図7錯体3のspace‑filling

(図6)。Ni‑Oの平均結合距離('963A)からニモデル

ッケルイオンは二価状態と推定されるが,O‑O

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