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反応時間の研究(その三)

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反応時間の研究(その三)

剣道の少年と一般の少年の反応時間と応答時間について(第2報)

安 東 三 次* 田 渕 俊 彦**

(昭和59年4月28日受理)

1 緒

 運動の場面において,刺激に対してすばやく反応するこ とは,その運動の成否にかかわる重要な要因の一つであ る。このことから,体育・スポーツ関係の学者による反応 時間の研究は多く,近年では,松浦義行氏の「単純反応時 間と全身反応時間の発達」の報告(1)が高く評価され,それ らの発達曲線は定型とされている。しかしV・P・カルボビ ッチと猪飼博士は運動選手と非運動選手の脚の反応時間に 0.060秒の差を報告(2)しており,われわれも「剣道の動作

における反応時間の研究」で学生,社会人を対象に,剣道 の打撃動作における単純反応時間・選択反応時間・応答時 間(Total time)を測定し,熟練工別にそれらの差を報告(3)

した。これらは,反応時間(単純・全身)の発達曲線がほ ぼ定常状態か.低下傾向を表す(1)とする青年期においても

トレーニングの効果を示すものであった。

 本実験では,反応時間がもっとも発達しつつあるといわ れる少年期をとらえ,この時期に剣道の練習をとおして定 期的に運動(トレーニング)をしている少年と,何等の運 動グループにも所属していない少年を対象に単純反応時 間・単純全身反応時間・選択全身反応時間・動作時間・応 答時間(4)を前年度に引き継ぎ測定(同一人)し検討した。

その結果,学年別,グループ別の発達について若干の資料 を得たので報告する。

皿研究の方法

1 実験期日   昭和58年6月 2 実験場所

  佐良山地区公民館 院庄小学校体育館  津山西中学校特別教室 津山高専体育館 3 被検者

 剣道教室の小学生(男)    一般の小学生(男)

(佐良山・院庄教室)活動年数  (佐良山・院庄小学校)

  4年生  10名  1年 】  4年生  9名

  5年生  9名  2年   6年生  11名  3年

・剣道部の中学生(男)活動年数  津山西中1年生  6名 4  津山鶴山中1年生 3名 4

※剣道教室は一週間に2日,

※津山西中剣道部は一週間に6日,

※鶴山中日道部は一週間に5日,

4 測定方法と装置

  5年生  10名   6年生  10名  一般の中学生(男)

津山西中1年生 10名

1日約1時間30分練習    1日約2時間練習   1日約1時間30分練習

 1)単純反応時間は小坂睦雄氏(本校電気工学科技官)

の考案による測定装置を用いた。被検者はあらかじめ揖指 をスイッチボタンに軽くあてておいて光刺激を認知すると ただちにボタンを押す方法で測定した。(Photo 1)

 測定装置の発光部は発光ダイオード(shanp GL 9PR4)を  9本直列で20mAを流し,充分な光刺激を与えた。応答  スイッチは押ボタン(松下電工IWS4409)を使用した。発  光及び時間測定はpersonal co皿puter(sharp MZ−80)

 を使用し,内部クロックを8253でカウントさせ,1msec 以下を四捨五入して測定値とした。

Photo 1単純反応時間の測定場面

*津山高専

**津山高専

 2)全身反応に関する測定は竹井機器製の全身反応測定 装置1型(Fig.1)を使用し,方向指示及び測定値の読み 取りはPersonal co皿puter(Sharp MZ−80)を用いた。被検 者は発光表示器(目の高さに固定)より200cm離れたス タート台に軽く膝を曲げて立ち,動き易い構えの姿勢をと り,光刺激を認知すると,指示方向の移動台に左右任意の 足からすばやく移動する方法で測定した。(Photo 2)

(2)

①単純全身反応に関する測定は,前方への移動動作のみ  とし,被検者は光刺激を認知すると前方の移動台に左  右任意の足からすばやく移動する方法で測定した。

②選択全身反応に関する測定は,被検者が発光表示器に  より移動方向(前,後,左,右)を指示されると,左  右任意の足からすばやく指示方向の移動台に移動する  方法で測定した。

(移動指示器)

   n

glD

(調整器)

x

o[コ回回回議

t oe 一e−ee一 一一

/。,.,台

(移動台)

k.lj

[豊コン〉

(プリンター)

Fig.1全身反応測定装置

試み,その平均値を個人の測定値とした。ただし,焦燥や 移動の失敗のときの測定値は除去した。

皿結果に対する考察

 1. 単純反応時間

 本実験での単純反応時間を学年平均で表すとTable 1の とおりである。

 Table 1により,剣道の少年と一般の少年を学年ごとに 比較してみると,4年生は一般の少年グループの反応がわ ずかに速く,5年生では全く同じ値を示したが,6年生,

中1年生では剣道の少年グループの反応がわずかに速い。

このことは,手指による反応時間は生得的な因子によると される報告(5)に対し,われわれの「反応時間の研究,(そ の3)の第一報(6),単純反応時間の報告と,さらに同一被 検者の一年後の発達の結果として今回の数値をみると,単 純反応時間にも何等かのトレーニング効果を示唆するもの であろう。

Table 1 単純反応時間(m. Sec)

4年

5年

6年 中1

剣道・少年ト般・少年

・1・・.・M蹴岡… Maxl Min 305

278 242 215

20. 76

25. 34

22, 32

21. 89

347 317 281 260

2791 300 2291 278

31. 72

30. 23

2121 257 186i 226

30. 90

27. 43

359 332 309 274

261 227 218 184

Photo 2全身反応の測定場面

 3)全身反応に関するそれぞれの所要時間は,被検者が 発光表示器の指示(光刺激)により指示方向にすばやく全 身移動する過程で,光刺激の提示から,左右任意の足がス タート台より離れるまでの時間(reaction・time+muscular time)を全身反応時間(total bOdy reaction time)とした。

そしてその足が移動台に着台するまでの総時間を応答時間

(respOnsive time)として測定した。それらの差(応答時 聞一全身反応時間)を動作時間(movement・time)とした。

 4)すべての所要時間は1/1000秒単位とし,単純反応時 間は10回,全身反応時間はそれぞれの方向で5回の測定を

 次に各学年の平均値を学年進行にともない比較すると,

剣道・一般の両グループとも,反応時間は徐徐に短縮され 過去の研究報告(7)と同じ発達傾向を示している。

 2.単純全身反応時間

 本実験での単純全身反応時間を学年平均で表すとTable 2のとおりである。

Table 2 単純全身反応時間(前方) (M. Sec)

凝.

4年 5年

6年 中1

剣 道・少 年

x i s・ D IMaxl Min

一 般・少年

x 1 s. D IMaxl Min

484 458 417 334

90. 101 71

40. 99

2311占7︻D

59. 591 512

44. 001 414

387 392 329 257

518 500 461 446

85. 04

99. 96

50. 08

62. 50

670 6co 548 527

365 373 378 329

 Table 2により,剣道の少年と一般の少年の平均値を学 年ごとに比較してみると,各学年とも剣道の少年が一般の

(3)

少年より反応時間が短く, 4年生で0.034秒,5年生で0.

042秒,6年生で0。044秒,そして中学1年生では0.112秒 の大差を表した。このことは,剣道の少年は,小学生は剣 道教室で,中学生は日々の部活動での練習をとおして,神 経系の疎通現象の効果を高め,筋系では筋収縮速度の発達 をうながしたと推察される。

 次に各学年の平均値を,学年進行にともなって比較する と,剣道の少年では,4年生と5年生で0.026秒,5年生 と6年生で0.041秒,6年生と中学1年生でO. 083秒と次第 に差が大きくあらわれたが,一般の少年は,5年生から6 年生で0.039秒と 剣道の少年とほぼ同程度の数値を示した が,他は小さいものであり,剣道の少年グループとに顕著 な差を示した。

 3. 単純反応時間と単純全身反応時間の相関

 単純反応時間と単純全身反応時間の相関はTable 3のと おりである。過去の研究は,単純反応時間と全身反応時間 に高い相関を報告(8)しているが,本実験でも,一般の少年

Table 3単純反応時間と単純金身反応時間の相関

は(6年生を除く)高い相関を示すが,剣道の少年は5年 生を除けば無視すべき値であった。

 このことは,剣道の少年が一般の少年に比較して,全身 反応時間の蕪速度が異なることを示唆するものと考えら

れる。

 4. 選択全身反応時間

 選択反応時間は単純反応時間に比べ,刺激に対応するた め大脳皮質での選択作用がある。すなわち,刺激の認知か ら反応までに思考や判断が加わるので反応時間は長くな る。また,市岡博士の報告による「反応時間の測定条件」

での「注意集中」(9)からみても,本実験での選択全身反応 時間は次の動作のため刺激の認知に注意を集中するので,

単純全身反応より長くなる。このことは上記の二種類の反 応時間を,前方への移動動作の過程で測定し,学年別平均 値で表したFig.2をみると,両グループの各学年に明らか な差を示している。

 本実験での選択全身反応時間を移動方向別に表わすと,

Table 4−1〜4のとおりである。

剣 道・少 年 一 般・少 年

割45・1中・45門中・

)/]litllllll.一t671 L5r.EglissliA76io pd60.s261−Ell.lg{16sl 6J.5{ll)2solMo.sls

■■■単純全身反応

(SEC) [=コ選択全身反応

剣道・少年 一般・少年

.60

4 5 6 中1 4

Fig。2 全身反応時間の比較

5 6 中1 (学年》

(4)

Table 4−1 選択全身反応時間(前方)(m. Sec)

4年

5年 6年 中1

剣 道・少 年

xls.D Maxi Min

一 般・少 年

R i s・ D IMax[ Min

5921128. 40

5791 83.71 4821 73.42 4491 72.18

8481 427 7071 409 6661 386 5721 352

s701 72.6sl 6gol 444

5811102, 14i 714e 372 5231103, 71P 712F 405 5071106. 39[ 779[ 360

Table 4−2 選択全身反応時間(後方)(1n. Sec)

それぞれの学年平均値が示すように,学年進行にともない 反応時間が短縮され,特に両グループとも方向を問わず5 年生から6年生にかけての反応時間の短縮は著しく,発達 の過程で注目すべき点であり,前記の2点とともに,今後

も注意深く追跡研究したい。

 5.動作時間

 単純全身反応と,選択全身反応にともなう動作時間を移 動方向別に表わすとTable 5−1〜5のとおりである。

 Table 5−1 単純全身反応の動作時間(前方)(皿, Sec)

4年

5年 6年 中1

剣道・少年 一般・少年

x1 s.D IMaxi Minl x l s.D [Max[ Min

・・3ト・・2….・71 6SSI…

4年

534i 94.07 734 W631mpt5.47jrv8g     4411 50.62r 536

    1一

41s[ 7s.44 sos

 1=...,=.]=.]=..

         389

422i 502

       587     57. 01 sc.lk.itto.ogl一.est,

5年

292

6年 申1

剣 道 少 年

x 1 s. D IMaxl Min

一般・少 年

g 1 S. D iMax[ Min 3s61 s6. gg

:1:監:窒

337 47. 29 500 450 400 420

3431 406 3191 399 296i 365 2761 446

57.031 49sl 31s

37.011 4571 345 50.56] 4281 291

64.521 4181 170 431: 83.651 5881 327

Table 5−2 選択全身反応の動作時間(前方)(m. Sec)

Table 4−3 選択全身反応時間(左方)(m. Sec)

4年

5年 6年 申1

剣 道・少 年

xl s. D 1Maxi Min 439

427 381

33 r

32.6gl slsl 392 st,,lst,ldi,,

53. 04

49. 05

4671 289 4391 285

一 般・少 年

X 1 S. D IMaxl Min

410 431 372 358

46. 84

47. 11

43. 74

40, 80

4年

4691 319 528i 375 4661 299 438] 293

5年 6年 中1

剣道・少年 一般・少年

x  1 s. b IMaxi Mini x 1 s. D IMaxi Min

4431 73.60] s601 3241 4sgl 7s.6s[ 63s

      e 442

415

61. 43

55. 19 37sl s6. s7

524 546 470

323 330 305

445 400 418

59.28[ 520

39.731 474 59. 731 527

341 347 358 355

Table 4−4選択全身反応時間(右方)(m. Sec)

剣道・少年L般ゆ年

Table 5−3選択全身反応の動作時間(後方)(m. Sec)

詩分

4年 5年 6年 中1

xl s・D IMaxl Min ft  1 s・D IMax[ Min門X剣 道・少 年g7.51iltD iMa一.lt 一inF一 般・少 年 X1 S. D I Maxl Min

56.321 574i・ 3641 4381 72.24i 615! 341

    [       _      

85・ 94668363143645・45520365

4年 443

430 366 340

56. 12i 457[ 271

15.301 366[ 320

379 45. 53 3511 20.35

454 379

5年 6年 295 中1

4131P03.ss! s88 ab,,la431ts,s

3981 72.181 524

    i

3631 29.60i 430

    1

313 314 273 329

429 425 371 366

! 41. 69

60. 64

37. 67

47. 79 1 511

522 435 453

388 333 307 278 313

Table 5−4 選択全身反応の動作時間(左方)(m. Sec)

 Table 4−1〜4により,両グループを寸寸年ごとの平均 値で比較してみると,4年生で右方向を除けば,一般の少 年の反応時間が剣道の少年よりもわずかに短く,5年生の 後方(Table 4−2)で,剣道の少年が一般の少年よりも 0.061秒もの反応時間の遅れを示した。この2点は検者の 予想に反するものであった。しかしその他は剣道の少年 が,一般の少年よりも速い反応時間であった。

 次に両グループの発達速度をみると,Table 4−1〜4の

\婆分 学年\

4年 5年 6年 中1

剣 道・少 年

kl s.D [Max] Min 475

454 419 370

31.48」 524

46.961 505 47.37] 486 37.72i 421

411 341 354 328

一 般 少 年

X i S. D IMaxl Min

485 454 409 416

so. 121 s7s

51. 83

51. 66

58. 90

571 478 549

391 372 288 353

(5)

Table 5−5選択全身反応の動作時間(右方)(m, Sec)

4年

5年 6年 中1

剣 道・少 年

rt 1 s・D IMaxi Min

一 般 少 年

R 1 s. D IMax[ Min

4491 50.84 457i 47.75 428[ 57.98 384r 68.36

533 547 514 519

360i 490 374 308 325

474 430 422

51. 691 5961 429

68.17F 5491 306 54.621 5341 353 57. 721 5121 335

 Table 5−1,2の単純全身反応と選択全身反応の動作時 間をグラフに表したものがFig.3である。

 一般に運動の反復練習は,その運動を反射化すると言わ れ,運動に必要な筋群を効率よく働かせる型がつくられる と報告されている(10)。 この運動生理学の観点から,前後 左右の速い動作を反復練習している剣道の少年たちは一般

の少年より動作時間が速く,さらに両グループは学年進行 とともに漸次時間が短縮されて当然と想定した。大方は Fig.2にみられるように検者の予想どおりであったが,6 年生の選択反応で剣道の少年の動作時間が右方向以外は全 部遅い。次に学年進行での発達をみると,剣道の少年で,

5年生から6年生への後方動作時間(Table・5−3),4年生 から5年半への右方動作時間(Table 5−5),一般の少年で は,6年生から中学1年生への単純反応と選択反応の前方 動作時間(Fig.3),左方動作時間は検者の予想に反したも のであり,今後も追跡調査を重ね明らかにしたい。

 6.応答時間

 単純全身反応と選択全身反応にともなう総時間,すなわ ち,光刺激に反応して移動が完了するまでのtotal time を移動方向別に表すとTable 6−1〜5のとおりである。

一単純全身反応

[=コ選択全身反応

(SEC)

剣道・少年 一般・少年

.50

。45

.40

,35

,30

4 5 6 中1 4

Fig,3全身反応での動作時間(前方)

5 6 中1 (学年)

(6)

Table 6−1 単純全身反応の応答時間(前方)(m. Sec)

4年 5年 6年 中1

剣 道・少 年

x 1 s. D 1 Max IMin 870

844 757 67i

67. 03

53. 06

50. 55

1,0201 793 947 836 68.361 790

754 695 586

一 般・少 年 R 1 s・DI Max IMin

924 79. 77 899[124. 92

826! 68. 69

7661 63.84 1, 034

1,128 975 850

757 735 724 636 Table 6−2 選択全身反応の応答時聞(前方〉(m,Sec)

 Table 6−1〜5により,各方面への応答時間について,

両グループを学年別に比較してうると,後方移動の5年忌 と6年生(Table・6一・3),左方移動の4年生と6年生(Table 6−4)で,一般の少年が剣道の少年よりわずかに速いが,

その他は剣道の少年が一般の少年より速いことが認められ た。特に単純反応の応答時間(Table 6−1)ではO. 0055秒(5 年生)から0.095秒(中1年生),さらに,申学1年生の各 方向への応答時間は,後方移動(Table 6−3)のO. 020秒差を 除けば,0.067秒(左方)から0.102秒(前方)の差を示し た。この点は注目すべきことと思われる。

4年 5年 6年 中1

剣 道・少 年 一 般・少 二

尉蝕・iM砥M・・1・S・・IM・xlM・n

1, 035

1, 020

897 824

79,9i 97. 76

50. 92

8,0.07 1,228 1,183 997 931

945 876 801 703

1,058] 98.201 1,202

1,025] 68.86[ 1,172

9231 88. 541 1,069

9261102.281 1,164 862 892 835 805 Table 6−3選択全身反応の応答時間(後方)(m. Sec)

4年 5年 6年 中1

剣 道・少 年 x ls.D i Max IMin

一 般・少 年

fi 1 s  D l Max IMin 947

941 839 777

90. 69

130. 14

87. 65

65. 18 1,039 1,247 995 893

          803[  941!100.09

759 739 698

925 826 797

88. 29

90. 72

75. 29

1,1821 819 1,109 1, 035

767 721 9631 661 Table 6−4選択全身反応の応答時間(左方)(m. Sec)

4年 5年 6年

剣 道・少 年

刻3・IM砥M・・

914 880 799

中・i7・7

49, O1

81. 65

74. 59

72. 77

979 1,045 938 815

824 746 727 629

一般・少 年

x ls.D l Max IMin 894

884 781 774

64. 78

76.41 80. 76

87. 98

971 1,008 944 928

782 747 667 646 Table 6−5 選択全身反応の応答時間(右方)(m.Sec)

区  剣道.少 年

4年 5年 6年 中1

!1. S・D 1 pu[ax IDvdiin

891 887 794 723

76. 58

119. 03

80. 76

74.20

1,041 764 1,215

   799

5Ert1一6iTt

865 649

一 般・少 年 x ls.D l Max IMin

9271 86.60! 1,070 51Jlirio2. g4

8081 91.25 1, 044

945 7721 70.08! 878

778 708 697 662

IV 要

 少年期の単純反応時間,単純全身反応時間,選択全身反 応時間,動作時間,さらに刺激から課題動作を完了するま での応答時間などの発達を検証する目的で前年度に引き継 ぎ剣道教室の小学生と一一rcの小学生,中学校の剣道部員と 一般の中学生を被検者とし測定した。その結果次のような

ことがみられた。

 1)単純反応時間では,剣道の少年と一般の少年を比較   すると4,5年生はほぼ同程度の測定値を示したが,

  6,中1年生はわずかであるが差が認められる。また   剣道の少年の測定値はばらっきが小さく安定してい

  る。

 2)単純全身反応時間では,剣道の少年と一般の少年に   明らかな差が認められ,特に中学1年生の差は顕著で   ある。学年進行にともなっての反応時間の発達度をみ   ると,中学1年生の剣道部員は6年生との間に0。083   秒の差があり,他の学年間の差の2倍の数値を示し

  た。

 3)単純反応時聞と単純全身反応時間の間には,一般の   少年はかなり高い相関が認められたが,剣道の少年は   無相関か,低い相関であった。

 4)選択全身反応時間で剣道と一般の少年を比較すると   4・5年生で剣道の少年の反応時間が一般の少年より   遅く,本実験での大筋の結果に反するものであった。

  剣道と一般の少年の学年進行による発達度をみると,

  5年生から6年生への時間短縮が著しく注目すべき点   である。

 5)動作時間では,単純反応で各学年とも剣道の少年が   一般の少年より速く予想どおりであった。しかし,選   択全身反応で両グループを比較すると6年生で,また   学年進行にともなう発達度では各学年の一部に予想に   反して退行現象があらわれ問題を残した。

 以上のように本実験では前年度に引き継ぎ少年の反応時 間や敏捷性について報告したが,予想に反する問題点もあ

(7)

り,今後の追跡研究で明らかにしたい。

 本実験にあたり,本校電気工学科技官の小坂睦雄氏に は,測定装置の作成をはじめ多大のご協力を頂き深く感謝 いたします。

参 考 文 献

(1}松浦義行 発達運動学 p.134〜5 遣遙書院 1975

(2)猪飼道夫也 スポーツ科学講座,運動の生理p.140   大修館 1966

(3)田渕知好,安東三次 津山高専紀要第一巻五号1967

〔4}N. Singer.松田岩男訳運動学習の心理学p.75   1979 大修館

(5)松浦義行 体力の発達 p,84 朝倉書店 1982

(6〕安東三次,田渕俊彦,田渕知好津山高専紀要第20   号 1982

(7}名取礼二 現代スポーツ生理学 P・36 日本体育社   1968

(8}測定評価研究会編 ①研究集録 p.67不味堂 1970

(9)市岡正道 生理学撮要p.230南江堂 1969

㈹ 名取礼二 現代スポーツ生理学 P・35 日本体育社   1968

参照

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