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複素関数・同演習第 10 回 目次

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(1)

複素関数・同演習 第 10 回

〜冪級数

(3)

かつらだ

桂田 祐史ま さ し

2020

10

21

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 1 / 20

(2)

目次

1 本日の内容・連絡事項

2 冪級数

(

続き

)

収束円

(

残り

)

例の追加

一様収束

言葉の説明: 項別積分,項別微分 半分スルーして良いイントロ 各点収束,一様収束の定義

一様収束の性質 WeierstrassM test

3 参考文献

(3)

本日の内容・連絡事項

講義ノート

[1]

§3.2

宿題

5

を出します

(

締め切りは

10

27

13:30)

10

21

(

水曜

) 16:00

のオフィスアワーはお休みにするかもしれ ません。

(

風邪気味のため。お知らせに注意して下さい。

)

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 3 / 20

(4)

3.1 収束円 3.1.6 例の追加

10.1 (ratio test

を使わない例)

X k=0

zk2 =z0+z1+z4+z9+z16+· · ·.

c:= 0, an:=

1 (nが平方数、すなわち(∃k∈N∪ {0})n=k2であるとき) 0 (そうでないとき)

とおくと、 X k=0

zk2= X n=0

an(z−c)nである。ratio testは使えない。

|an(z−c)n| ≤ |z|nであり、|z|<1のとき X n=0

|z|nは収束するから、優級数の定理によ

り、 X n=0

an(z−c)n も収束する。一方、|z|>1のとき、lim

n→∞an(z−c)n= 0 は成り立た ないので(∵nが平方数のとき|an(z−c)n|=|z|n>1)

X n=0

an(z−c)nは発散する。ゆ えに収束半径は1.

別解(Cauchy-Hadamardの公式利用)数列{pn

|an|}n∈N は、1, 0という2つの集積点を 持ち、そのうちの大きい方1が上極限である。ゆえに収束半径は1/1= 1.

(5)

3.1 収束円 3.1.6 例の追加

10.1 (ratio test

を使わない例)

X k=0

zk2 =z0+z1+z4+z9+z16+· · ·. c:= 0, an:=

1 (nが平方数、すなわち(∃k∈N∪ {0})n=k2であるとき) 0 (そうでないとき)

とおくと、

X k=0

zk2= X n=0

an(z−c)nである。

ratio testは使えない。

|an(z−c)n| ≤ |z|nであり、|z|<1のとき X n=0

|z|nは収束するから、優級数の定理によ

り、 X n=0

an(z−c)n も収束する。一方、|z|>1のとき、lim

n→∞an(z−c)n= 0 は成り立た ないので(∵nが平方数のとき|an(z−c)n|=|z|n>1)

X n=0

an(z−c)nは発散する。ゆ えに収束半径は1.

別解(Cauchy-Hadamardの公式利用)数列{pn

|an|}n∈N は、1, 0という2つの集積点を 持ち、そのうちの大きい方1が上極限である。ゆえに収束半径は1/1= 1.

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 4 / 20

(6)

3.1 収束円 3.1.6 例の追加

10.1 (ratio test

を使わない例)

X k=0

zk2 =z0+z1+z4+z9+z16+· · ·. c:= 0, an:=

1 (nが平方数、すなわち(∃k∈N∪ {0})n=k2であるとき) 0 (そうでないとき)

とおくと、

X k=0

zk2= X n=0

an(z−c)nである。ratio testは使えない。

|an(z−c)n| ≤ |z|nであり、|z|<1のとき X

n=0

|z|nは収束するから、優級数の定理によ

り、

X n=0

an(z−c)n も収束する。一方、|z|>1のとき、lim

n→∞an(z−c)n= 0は成り立た ないので(∵nが平方数のとき|an(z−c)n|=|z|n>1)

X n=0

an(z−c)n は発散する。ゆ えに収束半径は1.

別解(Cauchy-Hadamardの公式利用)数列{pn

|an|}n∈N は、1, 0という2つの集積点を

(7)

3.2 一様収束 3.2.0 言葉の説明 : 項別積分 , 項別微分

簡単のため、Rの区間 [a,b]上で定義された関数列{fn}n∈N(つまり、任意の n∈Nに対して、fn: [a,b]→R)について述べる。

Z b a

nlim→∞fn(x)dx= lim

n→∞

Z b a

fn(x)dx

が成り立つとき、項別積分可能であるという。(つまり limと積分の順序交換) 注 fn=

Xn

k=1

ak のような級数の場合は Z b

a

X n=1

an(x)dx= X n=1

Z b a

an(x)dx.

一方

d dx lim

n→∞fn(x) = lim

n→∞

d dxfn(x)

が成り立つとき、項別微分可能という。(つまりlimと微分の順序交換) 注 級数の場合は

X n=1

fn(x)

!

= X n=1

fn(x).

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 5 / 20

(8)

3.2 一様収束 3.2.0 言葉の説明 : 項別積分 , 項別微分

簡単のため、Rの区間 [a,b]上で定義された関数列{fn}n∈N(つまり、任意の n∈Nに対して、fn: [a,b]→R)について述べる。

Z b a

nlim→∞fn(x)dx= lim

n→∞

Z b a

fn(x)dx

が成り立つとき、項別積分可能であるという。(つまり limと積分の順序交換) 注 fn=

Xn

k=1

ak のような級数の場合は Z b

a

X n=1

an(x)dx= X n=1

Z b a

an(x)dx.

一方

d dx lim

n→∞fn(x) = lim

n→∞

d dxfn(x)

が成り立つとき、項別微分可能という。(つまりlimと微分の順序交換) 注 級数の場合は

X n=1

fn(x)

!

= X n=1

fn(x).

(9)

3.2 一様収束 3.2.0 言葉の説明 : 項別積分 , 項別微分

簡単のため、Rの区間 [a,b]上で定義された関数列{fn}n∈N(つまり、任意の n∈Nに対して、fn: [a,b]→R)について述べる。

Z b a

nlim→∞fn(x)dx= lim

n→∞

Z b a

fn(x)dx

が成り立つとき、項別積分可能であるという。(つまり limと積分の順序交換) 注 fn=

Xn

k=1

ak のような級数の場合は Z b

a

X n=1

an(x)dx= X n=1

Z b a

an(x)dx.

一方

d dx lim

n→∞fn(x) = lim

n→∞

d dxfn(x)

が成り立つとき、項別微分可能という。(つまりlimと微分の順序交換) 注 級数の場合は

X n=1

fn(x)

!

= X n=1

fn(x).

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 5 / 20

(10)

3.2.1 半分スルーして良いイントロ

冪級数の微分・積分を扱うのに、単なる各点収束では不十分である。一様収束が便利。

以下スルー可能

(参考)関数論である程度話が進むと、「広義一様収束(まだ紹介していない)が便利」と 分かって、冪級数の項別積分、項別微分も、次のように理解できる。

(a) 冪級数は収束円で広義一様収束する。比較的簡単

(b) 正則関数列が広義一様収束すれば、(線積分においても)項別積分出来る。比較 的簡単

(c) 正則関数列が広義一様収束すれば、極限関数は正則で、項別微分も出来る。証明

にはCauchyの積分公式が必要

しかしCauchyの積分公式の証明が出来るのはずっと先であるし、初学者にいきなり「広

義一様収束」はやや難しいと思われるので、ここでは(次回)次のように話を進める。

(i) 冪級数は、収束円D(c;ρ)内の任意の閉円盤D(c;R)で一様収束する。 (一般論により、一様収束するならば極限は連続で、項別積分出来る。)

(ii) 「冪級数は収束円D(c;ρ)内で何回でも項別微分できる」を直接証明する。

(余談: Fourier解析でも、各点収束、一様収束、L2収束、と色々な収束が出て来て、L2 収束がかなり有効である。関数論では、広義一様収束がエライ。)

(11)

3.2.1 半分スルーして良いイントロ

冪級数の微分・積分を扱うのに、単なる各点収束では不十分である。一様収束が便利。

以下スルー可能

(参考)関数論である程度話が進むと、「広義一様収束(まだ紹介していない)が便利」と 分かって、冪級数の項別積分、項別微分も、次のように理解できる。

(a) 冪級数は収束円で広義一様収束する。比較的簡単

(b) 正則関数列が広義一様収束すれば、(線積分においても)項別積分出来る。比較 的簡単

(c) 正則関数列が広義一様収束すれば、極限関数は正則で、項別微分も出来る。証明

にはCauchyの積分公式が必要

しかしCauchyの積分公式の証明が出来るのはずっと先であるし、初学者にいきなり「広

義一様収束」はやや難しいと思われるので、ここでは(次回)次のように話を進める。

(i) 冪級数は、収束円D(c;ρ)内の任意の閉円盤D(c;R)で一様収束する。 (一般論により、一様収束するならば極限は連続で、項別積分出来る。)

(ii) 「冪級数は収束円D(c;ρ)内で何回でも項別微分できる」を直接証明する。

(余談: Fourier解析でも、各点収束、一様収束、L2収束、と色々な収束が出て来て、L2 収束がかなり有効である。関数論では、広義一様収束がエライ。)

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 6 / 20

(12)

3.2.1 半分スルーして良いイントロ

冪級数の微分・積分を扱うのに、単なる各点収束では不十分である。一様収束が便利。

以下スルー可能

(参考)関数論である程度話が進むと、「広義一様収束(まだ紹介していない)が便利」と 分かって、冪級数の項別積分、項別微分も、次のように理解できる。

(a) 冪級数は収束円で広義一様収束する。比較的簡単

(b) 正則関数列が広義一様収束すれば、(線積分においても)項別積分出来る。比較 的簡単

(c) 正則関数列が広義一様収束すれば、極限関数は正則で、項別微分も出来る。証明

にはCauchyの積分公式が必要

しかしCauchyの積分公式の証明が出来るのはずっと先であるし、初学者にいきなり「広

義一様収束」はやや難しいと思われるので、ここでは(次回)次のように話を進める。

(i) 冪級数は、収束円D(c;ρ)内の任意の閉円盤D(c;R)で一様収束する。

(一般論により、一様収束するならば極限は連続で、項別積分出来る。)

(ii) 「冪級数は収束円D(c;ρ)内で何回でも項別微分できる」を直接証明する。

(余談: Fourier解析でも、各点収束、一様収束、L2収束、と色々な収束が出て来て、L2 収束がかなり有効である。関数論では、広義一様収束がエライ。)

(13)

3.2.1 半分スルーして良いイントロ

冪級数の微分・積分を扱うのに、単なる各点収束では不十分である。一様収束が便利。

以下スルー可能

(参考)関数論である程度話が進むと、「広義一様収束(まだ紹介していない)が便利」と 分かって、冪級数の項別積分、項別微分も、次のように理解できる。

(a) 冪級数は収束円で広義一様収束する。比較的簡単

(b) 正則関数列が広義一様収束すれば、(線積分においても)項別積分出来る。比較 的簡単

(c) 正則関数列が広義一様収束すれば、極限関数は正則で、項別微分も出来る。証明

にはCauchyの積分公式が必要

しかしCauchyの積分公式の証明が出来るのはずっと先であるし、初学者にいきなり「広

義一様収束」はやや難しいと思われるので、ここでは(次回)次のように話を進める。

(i) 冪級数は、収束円D(c;ρ)内の任意の閉円盤D(c;R)で一様収束する。

(一般論により、一様収束するならば極限は連続で、項別積分出来る。)

(ii) 「冪級数は収束円D(c;ρ)内で何回でも項別微分できる」を直接証明する。

(余談: Fourier解析でも、各点収束、一様収束、L2収束、と色々な収束が出て来て、L2 収束がかなり有効である。関数論では、広義一様収束がエライ。)

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 6 / 20

(14)

3.2.2 各点収束 , 一様収束の定義

定義

10.2 (各点収束,

一様収束)

Ωは空でない集合、{fn}n は各nに対してfn: ΩC,f: ΩCとする。

(1) {fn}f にΩで (Ω上)各点収束(単純収束)するとは、 (∀z0Ω) lim

n→∞fn(z0) =f(z0) が成り立つことをいう。

(2) {fn}f にΩで (Ω上)一様収束するとは、

nlim→∞sup

z|fn(z)−f(z)|= 0 が成り立つことをいう。

(15)

3.2.2 各点収束 , 一様収束の定義

定義

10.2 (各点収束,

一様収束)

Ωは空でない集合、{fn}n は各nに対してfn: ΩC,f: ΩCとする。

(1) {fn}f にΩで (Ω上)各点収束(単純収束)するとは、

(∀z0Ω) lim

n→∞fn(z0) =f(z0) が成り立つことをいう。

(2) {fn}f にΩで (Ω上)一様収束するとは、

nlim→∞sup

z|fn(z)−f(z)|= 0 が成り立つことをいう。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 7 / 20

(16)

3.2.2 各点収束 , 一様収束の定義

定義

10.2 (各点収束,

一様収束)

Ωは空でない集合、{fn}n は各nに対してfn: ΩC,f: ΩCとする。

(1) {fn}f にΩで (Ω上)各点収束(単純収束)するとは、

(∀z0Ω) lim

n→∞fn(z0) =f(z0) が成り立つことをいう。

(2) {fn}f にΩで (Ω上)一様収束するとは、

nlim→∞sup

z|fn(z)−f(z)|= 0 が成り立つことをいう。

(17)

3.2.2 各点収束 , 一様収束の定義

(ΩがRの区間であるとき、グラフを用いた説明)

sup

z|fn(z)−f(z)|fnf の距離のようなもの、それが0に収束するとい うことで、一様収束は自然な概念である。

一般に「{fn}f に一様収束するならば、{fn}f に各点収束する」が成 り立つ。実際、任意のz0Ωに対して

|fn(z0)−f(z0)| ≤sup

z

|fn(z)−f(z)| →0 (n→ ∞) であるから、 lim

n→∞fn(z0) =f(z0)が成り立つ。

しかし、逆「各点収束するならば一様収束する」は一般には成り立たない。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 8 / 20

(18)

3.2.2 各点収束 , 一様収束の定義

(ΩがRの区間であるとき、グラフを用いた説明)

sup

z|fn(z)−f(z)|fnf の距離のようなもの、それが0に収束するとい うことで、一様収束は自然な概念である。

一般に「{fn}f に一様収束するならば、{fn}f に各点収束する」が成 り立つ。実際、任意のz0Ωに対して

|fn(z0)−f(z0)| ≤sup

z

|fn(z)−f(z)| →0 (n→ ∞) であるから、 lim

n→∞fn(z0) =f(z0)が成り立つ。

しかし、逆「各点収束するならば一様収束する」は一般には成り立たない。

(19)

3.2.2 各点収束 , 一様収束の定義

(ΩがRの区間であるとき、グラフを用いた説明)

sup

z|fn(z)−f(z)|fnf の距離のようなもの、それが0に収束するとい うことで、一様収束は自然な概念である。

一般に「{fn}f に一様収束するならば、{fn}f に各点収束する」が成 り立つ。実際、任意のz0Ωに対して

|fn(z0)−f(z0)| ≤sup

z

|fn(z)−f(z)| →0 (n→ ∞) であるから、 lim

n→∞fn(z0) =f(z0)が成り立つ。

しかし、逆「各点収束するならば一様収束する」は一般には成り立たない。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 8 / 20

(20)

3.2.3 例

10.3 (

各点収束するが一様収束はしない

)

fn(x) :=



nx+ 1 (x[1/n,0)) 1−nx (x[0,1/n])

0 (x[−1,1]\[−1/n,1/n]),

f(x) :=

1 (x = 0) 0 (x ̸= 0).

グラフを描いてみると

(∀x∈[1,1]) lim

n→∞fn(x) =f(x).

(x= 0のとき両辺= 1. x ̸= 0のとき、n≥|x1| ⇒fn(x) = 0に注意する。) ゆえに{fn}n∈N f [1,1]で各点収束する。

(21)

3.2.3 例

10.3 (

各点収束するが一様収束はしない

)

fn(x) :=



nx+ 1 (x[1/n,0)) 1−nx (x[0,1/n])

0 (x[−1,1]\[−1/n,1/n]),

f(x) :=

1 (x = 0) 0 (x ̸= 0).

グラフを描いてみると

(∀x∈[1,1]) lim

n→∞fn(x) =f(x).

(x= 0のとき両辺= 1. x ̸= 0のとき、n≥|x1| ⇒fn(x) = 0に注意する。) ゆえに{fn}n∈N f [1,1]で各点収束する。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 9 / 20

(22)

3.2.3 例

10.3 (各点収束するが一様収束はしない (続き))

一方

sup

x[1,1]

|fn(x)−f(x)|= 1̸→0 (n→ ∞).

ゆえに{fn}n∈N f [−1,1]で一様収束はしない。 一方 Z 1

−1

fn(x)dx= 1 2·2

1 = 1 n 0 =

Z

−∞

f(x)dx (n→ ∞) であるから、項別積分可能である。

fn は連続関数であるが、極限f は不連続関数である。

(23)

3.2.3 例

10.3 (各点収束するが一様収束はしない (続き))

一方

sup

x[1,1]

|fn(x)−f(x)|= 1̸→0 (n→ ∞).

ゆえに{fn}n∈N f [−1,1]で一様収束はしない。

一方 Z 1

−1

fn(x)dx= 1 2·2

1 = 1 n 0 =

Z

−∞

f(x)dx (n→ ∞) であるから、項別積分可能である。

fn は連続関数であるが、極限f は不連続関数である。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 10 / 20

(24)

3.2.3 例

10.3 (各点収束するが一様収束はしない (続き))

一方

sup

x[1,1]

|fn(x)−f(x)|= 1̸→0 (n→ ∞).

ゆえに{fn}n∈N f [−1,1]で一様収束はしない。

一方 Z 1

−1

fn(x)dx= 1 2·2

1 = 1 n 0 =

Z

−∞

f(x)dx (n→ ∞) であるから、項別積分可能である。

fn は連続関数であるが、極限f は不連続関数である。

(25)

3.2.3 例

10.3 (各点収束するが一様収束はしない (続き))

一方

sup

x[1,1]

|fn(x)−f(x)|= 1̸→0 (n→ ∞).

ゆえに{fn}n∈N f [−1,1]で一様収束はしない。

一方 Z 1

−1

fn(x)dx= 1 2·2

1 = 1 n 0 =

Z

−∞

f(x)dx (n→ ∞) であるから、項別積分可能である。

fn は連続関数であるが、極限f は不連続関数である。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 10 / 20

(26)

3.2.3 例

10.4 (一様収束する)

fn(x) =





1

n(x+ 1) (x[−1,0))

1

n(1−x) (x[0,1]) 0 (xR\[−1,1]),

f(x) = 0 (xR).

グラフを描いてみると

sup

x[1,1]

|fn(x)−f(x)|= sup

x[1,1]

fn(x) =fn(0) = 1

n 0 (n→ ∞) であるから

nlim→∞ sup

x∈[−1,1]|fn(x)−f(x)|= 0.

ゆえに{fn}f [1,1]で一様収束する。ゆえに{fn}f [1,1]で各点収束す る。また項別積分も可能である。直接次のようにも確かめられる:

Z 1

1

fn(x)dx=1 2·2·1

n =1 n 0 =

Z 1

1

f(x)dx.

(27)

3.2.3 例

10.4 (一様収束する)

fn(x) =





1

n(x+ 1) (x[−1,0))

1

n(1−x) (x[0,1]) 0 (xR\[−1,1]),

f(x) = 0 (xR).

グラフを描いてみると

sup

x[1,1]

|fn(x)−f(x)|= sup

x[1,1]

fn(x) =fn(0) = 1

n 0 (n→ ∞) であるから

nlim→∞ sup

x∈[−1,1]|fn(x)−f(x)|= 0.

ゆえに{fn}f [1,1]で一様収束する。ゆえに{fn}f [1,1]で各点収束す る。また項別積分も可能である。直接次のようにも確かめられる:

Z 1

1

fn(x)dx=1 2·2·1

n =1 n 0 =

Z 1

1

f(x)dx.

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 11 / 20

(28)

3.2.4 一様収束の性質

一様収束する関数列は、色々良い性質を持つ。ここでは3つ述べるが、最初の2 つが関数論で重要である。(3つ目は、関数論の場合、もっと便利な定理が成り 立つので、使われない。)

Cf. 絶対収束する級数では、和を取る順序を変更しても和は変わらない、という 定理など、色々と便利なことが成り立つ。

(29)

3.2.4 一様収束の性質

一様収束する関数列は、色々良い性質を持つ。ここでは3つ述べるが、最初の2 つが関数論で重要である。(3つ目は、関数論の場合、もっと便利な定理が成り 立つので、使われない。)

Cf. 絶対収束する級数では、和を取る順序を変更しても和は変わらない、という 定理など、色々と便利なことが成り立つ。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 12 / 20

(30)

3.2.4 一様収束の性質

簡単のため、まずΩ = [a,b]⊂R,各 n∈Nに対してfn: ΩC連続,{fn}n∈N

f にΩで一様収束する、という場合を説明する。

結果だけを覚えるよりも証明まで覚えてしまうことを勧める。

(1) {fn}n∈N がΩでf に一様収束するならば、f はΩで連続である。 (証明): x0とする。εを任意の正の数とするとき、{fn}n∈Nf に一様収束す ることから、ある自然数N∈Nが存在して

(∀nN:n≥N) sup

x

|fn(x)−f(x)| 3.

fN x0で連続であるから、あるδ >0が存在して

(∀x Ω :|x−x0|< δ) |fN(x)−fN(x0)|< ε 3.

すると|x−x0|< δを満たす任意のx に対して

|f(x)−f(x0)| ≤|f(x)−fN(x)|+|fN(x)−fN(x0)|+|fN(x0)−f(x0)|

2 sup

x∈Ω

f(x)−fN(x)+|fN(x)−fN(x0)|<2·ε 3+ε

3=ε. ゆえにf x0で連続である。

(31)

3.2.4 一様収束の性質

簡単のため、まずΩ = [a,b]⊂R,各 n∈Nに対してfn: ΩC連続,{fn}n∈N

f にΩで一様収束する、という場合を説明する。

結果だけを覚えるよりも証明まで覚えてしまうことを勧める。

(1) {fn}n∈N がΩでf に一様収束するならば、f はΩで連続である。 (証明): x0とする。εを任意の正の数とするとき、{fn}n∈Nf に一様収束す ることから、ある自然数N∈Nが存在して

(∀nN:n≥N) sup

x

|fn(x)−f(x)| 3.

fN x0で連続であるから、あるδ >0が存在して

(∀x Ω :|x−x0|< δ) |fN(x)−fN(x0)|< ε 3.

すると|x−x0|< δを満たす任意のx に対して

|f(x)−f(x0)| ≤|f(x)−fN(x)|+|fN(x)−fN(x0)|+|fN(x0)−f(x0)|

2 sup

x∈Ω

f(x)−fN(x)+|fN(x)−fN(x0)|<2·ε 3+ε

3=ε. ゆえにf x0で連続である。

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 13 / 20

(32)

3.2.4 一様収束の性質

簡単のため、まずΩ = [a,b]⊂R,各 n∈Nに対してfn: ΩC連続,{fn}n∈N

f にΩで一様収束する、という場合を説明する。

結果だけを覚えるよりも証明まで覚えてしまうことを勧める。

(1) {fn}n∈N がΩでf に一様収束するならば、f はΩで連続である。

(証明): x0とする。εを任意の正の数とするとき、{fn}n∈Nf に一様収束す ることから、ある自然数N∈Nが存在して

(∀nN:n≥N) sup

x

|fn(x)−f(x)| 3.

fN x0で連続であるから、あるδ >0が存在して

(∀x Ω :|x−x0|< δ) |fN(x)−fN(x0)|< ε 3.

すると|x−x0|< δを満たす任意のx に対して

|f(x)−f(x0)| ≤|f(x)−fN(x)|+|fN(x)−fN(x0)|+|fN(x0)−f(x0)|

2 sup

x∈Ω

f(x)−fN(x)+|fN(x)−fN(x0)|<2·ε 3+ε

3=ε. ゆえにf x0で連続である。

(33)

3.2.4 一様収束の性質

簡単のため、まずΩ = [a,b]⊂R,各 n∈Nに対してfn: ΩC連続,{fn}n∈N

f にΩで一様収束する、という場合を説明する。

結果だけを覚えるよりも証明まで覚えてしまうことを勧める。

(1) {fn}n∈N がΩでf に一様収束するならば、f はΩで連続である。

(証明): x0とする。εを任意の正の数とするとき、{fn}n∈Nf に一様収束す ることから、ある自然数N∈Nが存在して

(∀nN:n≥N) sup

x

|fn(x)−f(x)| 3.

fN x0で連続であるから、あるδ >0が存在して

(∀x Ω :|x−x0|< δ) |fN(x)−fN(x0)|< ε 3.

すると|x−x0|< δを満たす任意のx に対して

|f(x)−f(x0)| ≤|f(x)−fN(x)|+|fN(x)−fN(x0)|+|fN(x0)−f(x0)|

2 sup

x∈Ω

f(x)−fN(x)+|fN(x)−fN(x0)|<2·ε 3+ε

3=ε. ゆえにf x0で連続である。

かつらだ 桂 田

まさし

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(34)

3.2.4 一様収束の性質

簡単のため、まずΩ = [a,b]⊂R,各 n∈Nに対してfn: ΩC連続,{fn}n∈N

f にΩで一様収束する、という場合を説明する。

結果だけを覚えるよりも証明まで覚えてしまうことを勧める。

(1) {fn}n∈N がΩでf に一様収束するならば、f はΩで連続である。

(証明): x0とする。εを任意の正の数とするとき、{fn}n∈Nf に一様収束す ることから、ある自然数N∈Nが存在して

(∀nN:n≥N) sup

x

|fn(x)−f(x)| 3.

fN x0で連続であるから、あるδ >0が存在して

(∀x Ω :|x−x0|< δ) |fN(x)−fN(x0)|< ε 3.

すると|x−x0|< δを満たす任意のx に対して

|f(x)−f(x0)| ≤|f(x)−fN(x)|+|fN(x)−fN(x0)|+|fN(x0)−f(x0)|

2 sup

x∈Ω

f(x)−fN(x)+|fN(x)−fN(x0)|<2·ε 3+ε

3=ε. ゆえにf x0で連続である。

(35)

3.2.4 一様収束の性質

簡単のため、まずΩ = [a,b]⊂R,各 n∈Nに対してfn: ΩC連続,{fn}n∈N

f にΩで一様収束する、という場合を説明する。

結果だけを覚えるよりも証明まで覚えてしまうことを勧める。

(1) {fn}n∈N がΩでf に一様収束するならば、f はΩで連続である。

(証明): x0とする。εを任意の正の数とするとき、{fn}n∈Nf に一様収束す ることから、ある自然数N∈Nが存在して

(∀nN:n≥N) sup

x

|fn(x)−f(x)| 3.

fN x0で連続であるから、あるδ >0が存在して

(∀x Ω :|x−x0|< δ) |fN(x)−fN(x0)|< ε 3.

すると|x−x0|< δを満たす任意のx に対して

|f(x)−f(x0)| ≤|f(x)−fN(x)|+|fN(x)−fN(x0)|+|fN(x0)−f(x0)|

2 sup

x∈Ω

f(x)−fN(x)+|fN(x)−fN(x0)|<2·ε 3+ε

3=ε.

ゆえにf x0で連続である。

かつらだ 桂 田

まさし

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(36)

3.2.4 一様収束の性質

(2) 一様収束するならば項別積分出来る、すなわちlimとR

の順序交換出来る。

nlim→∞

Z b a

fn(x)dx= Z b

a

f(x)dx i.e. lim

n→∞

Z b a

fn(x)dx= Z b

a

nlim→∞fn(x)dx

! .

(証明) (1)より、f は連続であることに注意しよう。 Z b

a

fn(x)dx Z b

a

f(x)dx

Z b a

|fn(x)−f(x)|dx≤ Z b

a

sup

x|fn(x)−f(x)|dx

= sup

x|fn(x)−f(x)| Z b

a

dx

= (b−a) sup

x|fn(x)−f(x)| →0 であるから

Z b a

fn(x)dx→ Z b

a

f(x)dx.

(37)

3.2.4 一様収束の性質

(2) 一様収束するならば項別積分出来る、すなわちlimとR

の順序交換出来る。

nlim→∞

Z b a

fn(x)dx= Z b

a

f(x)dx i.e. lim

n→∞

Z b a

fn(x)dx= Z b

a

nlim→∞fn(x)dx

! .

(証明) (1)より、f は連続であることに注意しよう。

Z b

a

fn(x)dx Z b

a

f(x)dx

Z b

a

|fn(x)−f(x)|dx≤ Z b

a

sup

x|fn(x)−f(x)|dx

= sup

x|fn(x)−f(x)| Z b

a

dx

= (b−a) sup

x|fn(x)−f(x)| →0 であるから

Z b a

fn(x)dx→ Z b

a

f(x)dx.

かつらだ 桂 田

まさし

祐 史 複素関数・同演習 第10 20201021 14 / 20

(38)

3.2.4 一様収束の性質

(3) nについてfn C1級で、{fn}n∈N f に各点収束し、{fn}n∈N はある関数g で一様収束するならば、f C1級でf=g. すなわち

nlim→∞fn(x)

= lim

n→∞fn(x).

(証明)微積分の基本定理により、任意のx [a,b]に対して

fn(x) =fn(a) + Z x

a

fn(t)dt.

n→ ∞とすると(fn g に一様収束するので、(2)を使って)

f(x) =f(a) + Z x

a

g(t)dt.

右辺は微分可能で、微分係数はg(x). ゆえにf も微分可能でf(x) =g(x). これ は連続であるからf C1級である。

(この定理は、証明の方が覚えやすいかもしれない。)

(39)

3.2.4 一様収束の性質

(3) nについてfn C1級で、{fn}n∈N f に各点収束し、{fn}n∈N はある関数g で一様収束するならば、f C1級でf=g. すなわち

nlim→∞fn(x)

= lim

n→∞fn(x).

(証明)微積分の基本定理により、任意のx [a,b]に対して

fn(x) =fn(a) + Z x

a

fn(t)dt.

n→ ∞とすると(fn g に一様収束するので、(2)を使って)

f(x) =f(a) + Z x

a

g(t)dt.

右辺は微分可能で、微分係数はg(x). ゆえにf も微分可能でf(x) =g(x). これ は連続であるからf C1級である。

(この定理は、証明の方が覚えやすいかもしれない。)

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(40)

3.2.4 一様収束の性質

(実関数列の一様収束について説明したわけだが) 複素関数ではドーナル?

(1) 「一様収束する連続関数列の極限は連続」…同様に証明できる。

系として冪級数の和は連続である。

(2) 「一様収束するならば項別積分可能」…まだ複素線積分を定義していない 訳であるが、同様に証明できる。

(3) 実はもっと本質的に強い定理がある。

(3) 「各fnが正則で、{fn}n∈Nf に広義一様収束するならば、f は正則でf= lim

n→∞(fn)」

(このことの証明には、Cauchyの積分公式が必要で、証明出来るのはずっ

と後になる。それまで待てないので、冪級数については、もっと直接的に 証明することにする。)ということで、関数論のテキストでは、上の(3)は スルーするのが普通である。

参照

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