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目次 開発の経緯 2 製品特性 3 Drug Information 4 禁忌 4 組成 性状 4 有効成分に関する理化学的知見 5 効能 効果 6 用法 用量 6 使用上の注意 7 臨床成績 ミカムロ配合錠 APの降圧効果 ( 国内第 Ⅲ 相試験 ; ミカルディス 40mg/ 日降圧目

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(1)

総合製品情報概要

(1)本剤の成分及びジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者

(2)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人

[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

(3)胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者

[「慎重投与」の項参照]

(4)アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお

血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)

[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリ

ウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

(「重要な基本的注意」の項参照)]

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

 

日本標準商品分類番号  872149 ('18年11月作成)IS MCA11012Z08

(2)

目次

◆開発の経緯 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 ◆製品特性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 ◆Drug Information ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4   禁忌 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4   組成・性状 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4   有効成分に関する理化学的知見 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5   効能・効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6   用法・用量 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6   使用上の注意 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 ◆臨床成績 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13   1. ミカムロ配合錠APの降圧効果(国内第Ⅲ相試験;ミカルディス40mg/日降圧目標未達成例) ・・・・・・・ 13   2. ミカムロ配合錠APの降圧効果(国内第Ⅲ相試験;アムロジピン5mg/日降圧目標未達成例) ・・・・・・・ 16   3. ミカムロ配合錠APの降圧効果(国内長期投与試験) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19   4. ミカムロ配合錠BPの降圧効果(国内第Ⅲ相試験;ミカルディス80mg/日降圧目標未達成例) ・・・・・・・ 22   5. ミカムロ配合錠BPの降圧効果(国内長期投与試験) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25   6. 家庭血圧測定によるミカルディスの持続性(M/E比)の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28   7. 副作用(再審査終了時) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 ◆薬物動態 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30   1. 血中濃度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30   2. 食事の影響 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33   3. 代謝・排泄(in vitro、一部外国人データ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33   4. 肝障害患者への投与(一部外国人データ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34   5. 高齢者への投与 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34 ◆薬効薬理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35   1. 作用部位・作用機序(in vitro) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35   2. 薬効を裏付ける試験成績(ラット) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 ◆安全性薬理試験及び毒性試験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36   1. 安全性薬理試験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36   2. 毒性試験 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 ◆製剤学的事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38 ◆取扱い上の注意/包装/関連情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39 ◆主要文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40 ◆製造販売業者の名称及び住所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 44

(3)

高血圧治療ガイドライン(JSH2014)では、脳卒中や心筋梗塞などの心血管病を予防すること

を目的として、降圧目標値が設定されています。しかしながら高血圧患者の60〜70%は、い

まだ血圧管理が不十分であり

、厳格な血圧管理が求められています。血圧管理が不十分な患

者に対して、副作用の発現を抑え、降圧効果を増強するためには適切な降圧薬の組み合わせ

(併用療法)が推奨されています。

JSH2014において、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)とCa拮抗薬の併用治療は推奨

される組み合わせの一つに挙げられています。

テルミサルタンは強力で持続的な降圧効果を示すARBであり、同様に強力で持続的なジヒド

ロピリジン系Ca拮抗薬であるアムロジピンと併用することにより、強力で24時間にわたる安

定した降圧効果が期待できます。

(13 〜 28ページ参照)

以上のことから、ベーリンガーインゲルハイム社ではテルミサルタンとアムロジピンの併用

による降圧効果の増強及び服薬アドヒアランス向上を期待し、2剤の配合剤の開発に着手し

ました。米国では2009年10月に、欧州では2010年10月に承認を取得しており、日本では

2010年7月にミカムロ配合錠AP、2012年12月にミカムロ配合錠BPの製造販売承認を取得

しました。

ミカムロ配合錠AP:ミカルディス40mg/アムロジピン5mg配合剤 ミカムロ配合錠BP:ミカルディス80mg/アムロジピン5mg配合剤 ※三浦克之(研究代表者).: 厚生労働省科学研究費補助金循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究事業「2010年国民健康栄養調査対象者の追跡開始 (NIPPON DATA2010)とNIPPON DATA80/90の追跡継続に関する研究」平成24年度総括・分担研究報告書; 2013

(4)

製品特性

強力な降圧効果を示します。

(13 〜 27ページ参照)

24時間にわたる持続的な降圧効果を示します。

(13 〜 27ページ参照)

国内における全ての臨床試験では、869例にテルミサルタン/

アムロジピンとして40mg/5mg又 は80mg/5mgが 投与され、

3.0%(26/869例)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められま

した。主な副作用は浮動性めまい0.5%(4/869例)、体位性めまい

0.3%(3/869例)等でした。

(承認時)

国内における特定使用成績調査(長期使用に関する調査)では、調査

症例1,109例中60例に臨床検査値の異常を含む副作用が認められ

ました。主な副作用は浮動性めまい0.5%(5/1,109例)、肝機能異常

0.4%(4/1,109例)等でした。

(再審査終了時)

なお、重大な副作用として、「血管浮腫」「高カリウム血症」「腎機能

障害」「ショック、失神、意識消失」「劇症肝炎、肝機能障害、黄疸」

「低血糖」「アナフィラキシー」「間質性肺炎」「横紋筋融解症」「無

顆粒球症、白血球減少、血小板減少」「房室ブロック」があらわれる

可能性があります。

(29ページ参照)

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強力な降圧効果が24時間持続するテルミサルタン(ミカルディス)

とアムロジピン5mgの配合剤です。

-テルミサルタン40mgを配合したミカムロ配合錠APと

 テルミサルタン80mgを配合したミカムロ配合錠BPの2規格があります。

(4、28ページ参照)

1

(5)

■「禁忌を含む使用上の注意」の改訂に十分ご留意ください。

禁忌(次の患者には投与しないこと)

(1) 本剤の成分及びジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者

(2) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 [「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

(3) 胆汁の分泌が極めて悪い患者又は重篤な肝障害のある患者 [「慎重投与」の項参照]

(4) アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお

血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)

[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリ

ウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

(「重要な基本的注意」の項参照)]

組成・性状

販売名 ミカムロ配合錠AP ミカムロ配合錠BP 成分・含量 1錠中 テルミサルタン 40mg アムロジピンベシル酸塩 6.93mg (アムロジピンとして5mg) 1錠中 テルミサルタン 80mg アムロジピンベシル酸塩 6.93mg (アムロジピンとして5mg) 添加物 D‐マンニトール、メ グ ル ミ ン、ポ リ オ キ シ エチレン[160]ポリオキシプロピレン[30] グリコール、軽質無水ケイ酸、トウモロコシ デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、 ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、 マクロゴール6000、酸化チタン、タルク、 三二酸化鉄 D‐マンニトール、メ グ ル ミ ン、ポ リ オ キ シ エチレン[160]ポリオキシプロピレン[30] グリコール、軽質無水ケイ酸、トウモロコシ デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、 ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、 マクロゴール6000、酸化チタン、タルク、 三二酸化鉄 剤形 淡赤色のフィルムコート錠 淡赤色のフィルムコート錠 外形 直径 約8.5mm 約11mm 厚さ 約4.0mm 約4.9mm 重さ 約0.25g 約0.49g 識別コード    A1    A3

Drug Information

(6)

有効成分に関する理化学的知見

一 般 名 : テルミサルタン(JAN) Telmisartan(JAN、INN)

化 学 名 : 4’-{[4-Methyl-6-(1-methyl-1 -benzimidazol-2-yl)-2-propyl-1 -benzimidazol-1-yl]methyl} biphenyl-2-carboxylic acid 化 学 構 造 式 : 分 子 式 : C33H30N4O2 分 子 量 : 514.62 性 状 : 白色〜微黄色の結晶性の粉末である。ギ酸に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に 極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。 融 点 : 269℃ 分 配 係 数 :logP=3.2(n-オクタノール/pH7.4リン酸緩衝液) 一 般 名 : アムロジピンベシル酸塩 Amlodipine Besilate

化 学 名 : 3-Ethyl 5-methyl(4RS )-2-[(2-aminoethoxy)methyl]-4-(2-chlorophenyl)-6-methyl-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate monobenzenesulfonate 化 学 構 造 式 : 分 子 式 : C20H25ClN2O5・C6H6O3S 分 子 量 : 567.05 性 状 : 白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、 水に溶けにくい。メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。 融 点 : 約198℃(分解)

Drug Information

(7)

効能・効果

高血圧症

<効能・効果に関連する使用上の注意>

過度な血圧低下のおそれ等があり、本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと。

用法・用量

成人には1日1回1錠(テルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mg又は80mg/5mg)を

経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。

<用法・用量に関連する使用上の注意>

①以下のテルミサルタンとアムロジピンベシル酸塩の用法・用量を踏まえ、患者毎に本剤の適応を考慮

すること。

テルミサルタン

通常、成人にはテルミサルタンとして40mgを1日1回経口投与する。ただし、1日20mgから投与を

開始し漸次増量する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、1日最大投与量は80mgまでとする。

アムロジピンベシル酸塩

• 高血圧症

通常、成人にはアムロジピンとして2.5 〜 5mgを1日1回経口投与する。なお、症状に応じ適宜増減す

るが、効果不十分な場合には1日1回10mgまで増量することができる。

②ミカムロ配合錠AP(テルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mg)については、原則として、

テルミサルタン40mg及びアムロジピン5mgを併用している場合、あるいはいずれか一方を使用し血圧

コントロールが不十分な場合に、本剤への切り替えを検討すること。

③ミカムロ配合錠BP(テルミサルタン/アムロジピンとして80mg/5mg)については、原則として、

テルミサルタン80mg及びアムロジピン5mgを併用している場合、あるいは以下のいずれかを使用し

血圧コントロールが不十分な場合に、本剤への切り替えを検討すること。

 ・テルミサルタン80mg

 ・テルミサルタン40mg及びアムロジピン5mgの併用

 ・ミカムロ配合錠AP

④肝障害のある患者に投与する場合、テルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mgを超えて投与し

ないこと。[「慎重投与」の項参照]

(8)

Drug Information

使用上の注意

1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

(1)両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者[「重要な基本的注意」の項参照] (2)高カリウム血症の患者[「重要な基本的注意」の項参照] (3)肝障害のある患者[テルミサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、テルミサルタンのクリアランスが低下すること がある。また、外国において肝障害患者でテルミサルタンの血中濃度が約3 〜 4.5倍上昇することが報告されている。 アムロジピンは主に肝で代謝されるため、肝機能障害患者では、血中濃度半減期の延長及び血中濃度−時間曲線下面積 (AUC)が増大することがある。(「薬物動態」の項参照)] (4)重篤な腎障害のある患者[腎機能を悪化させるおそれがあるため、血清クレアチニン値3.0mg/dL以上の場合には、 慎重に投与すること。] (5)脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。] (6)高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

2. 重要な基本的注意

(1)本剤は、テルミサルタン40mg又は80mgとアムロジピン5mgとの配合剤であり、テルミサルタンとアムロジピン双方の 副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。 (2)本剤の成分であるテルミサルタンは、両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血 流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断され る場合を除き、使用は避けること。 (3)本剤の成分であるテルミサルタンは、高カリウム血症の患者において、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、 治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。 また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発 現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。 (4)アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状 態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキ レンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 (5)本剤の投与によって、急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、特に次の患者に投与する場合は患者の状態を十分に 観察すること。 1) 血液透析中の患者 2) 利尿降圧剤投与中の患者 3) 厳重な減塩療法中の患者 (6)降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作 する際には注意させること。 (7)手術前24時間は投与しないことが望ましい。 (8)本剤の成分であるテルミサルタンを含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に肝炎等の重篤な肝障害があらわれ たとの報告がある。肝機能検査を実施するなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適 切な処置を行うこと。 (9)本剤の成分であるアムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後 に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

(9)

3. 相互作用

テルミサルタンは、主としてUGT酵素(UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ)によるグルクロン酸抱合によって 代謝される。また、テルミサルタンは薬物代謝酵素P450では代謝されない。なお、アムロジピンの代謝には主として 薬物代謝酵素CYP3A4が関与していると考えられている。

[併用注意]

(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 ジゴキシン テルミサルタンとの併用により、血中ジゴキ シン濃度が上昇したとの報告があるので、 血中ジゴキシン濃度に注意すること。1) テルミサルタン:機序不明 カリウム保持性利尿剤  スピロノラクトン  トリアムテレン等 カリウム補給剤 血清カリウム濃度が上昇するおそれがある ので注意すること。 テルミサルタン:カリウム貯留作用が増強す るおそれがある。 危険因子:特に腎機能障害のある患者 リチウム製剤  炭酸リチウム アンジオテンシン変換酵素阻害剤との併用 により、リチウム中毒を起こすことが報告さ れているので、血中リチウム濃度に注意する こと。 テルミサルタン:明確な機序は不明である が、ナトリウムイオン不足はリチウムイオン の貯 留を 促 進 するとい われているため、 テルミサル タンがナトリウム排泄を促 進 することにより起こると考えられる。 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) COX-2選択的阻害剤 糸球体ろ過量がより減少し、腎障害のある 患者では急性腎障害を引き起こす可能性が ある。 テルミサルタン:プ ロスタグランジン 合 成阻害作用により、腎血流量が低下するため と考えられる。 降圧薬の効果を減弱させることが報告され ている。 テルミサル タン:血管拡張作用を有する プロスタグランジンの合成が阻害されるた め、降圧 薬 の血 圧低下作用を減 弱させる と考えられている。 アンジオテンシン変換酵素 阻害剤 急性腎障害を含む腎機能障害、高カリウム 血症及び低血圧を起こすおそれがあるた め、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分 に観察すること。2) テルミサルタン:併用によりレニン-アンジ オテンシン系阻害作用が増強される可能性 がある。 アリスキレンフマル酸塩 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を 起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリ ウム値 及び血 圧を 十 分に観 察 すること。 な お、eGFRが60mL/min/1.73m2未 満 の 腎機能障害のある患者へのアリスキレンフ マル酸塩との併用については、治療上やむを 得ないと判断される場合を除き避けること。 テルミサルタン:併用によりレニン-アンジ オテンシン系阻害作用が増強される可能性 がある。 降圧作用を有する薬剤 相互に作用を増強するおそれがある。慎重 に観察を行うなど注意して使用すること。 相互に作用を増強するおそれがある。 CYP3A4阻害剤  エリスロマイシン  ジルチアゼム  リトナビル  イトラコナゾール等 エリスロマイシン及びジル チアゼ ムとの 併用により、アムロジピンの血中濃度が上 昇したとの報告がある。 アムロジピンの代謝が競合的に阻害される 可能性が考えられる。 CYP3A4誘導剤  リファンピシン等 アムロジピンの血中濃度が低下するおそれ がある。 アムロジピンの代謝が促進される可能性が 考えられる。 次ページに続く * *

(10)

Drug Information

4. 副作用

国内における全ての臨床試験では、869例にテルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mg又は80mg/5mgが 投与され、26例(3.0%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている。主な副作用は浮動性めまい(0.5%、4/869 例)、体位性めまい(0.3%、3/869例)等であった。(承認時) 国内における特定使用成績調査(長期使用に関する調査)では、調査症例1,109例中60例に臨床検査値の異常を含む副作用が 認められている。主な副作用は浮動性めまい(0.5%、5/1,109例)、肝機能異常(0.4%、4/1,109例)等であった。(再審査終了時) (1) 重大な副作用 次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には投与を中止するなど、 適切な処置を行うこと。 1) 血管浮腫(頻度不明):顔面、口唇、咽頭・喉頭、舌等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれ、喉頭浮腫等により呼吸 困難を来した症例も報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切 な処置を行うこと。 2) 高カリウム血症(0.1%未満):重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認めら れた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。 3) 腎機能障害(0.2%):腎不全を呈した例が報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投 与を中止するなど適切な処置を行うこと。 4) ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明):ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失があらわれることがあるので、 観察を十分に行い、冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。特に血液透析中、 厳重な減塩療法中、利尿降圧剤投与中の患者では低用量から投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察し ながら徐々に行うこと。 5) 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(頻度不明):劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、 γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合に は、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 6) 低血糖(頻度不明):低血糖があらわれることがある(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、 脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を 行うこと。 7) アナフィラキシー(頻度不明):呼吸困難、血圧低下、喉頭浮腫等が症状としてあらわれることがあるので、観察を 十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

[併用注意]

(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 グレープフルーツジュース アムロジピンの降圧作用が増強されるおそ れがある。同時服用をしないように注意す ること。 グレープフルーツに含まれる成分がアムロ ジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの 血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 シンバスタチン アムロジピンベシル酸塩とシンバスタチン 80mg(国内未承認の高用量)との併用によ り、シンバスタチンのAUCが77%上昇し たとの報告がある。 機序不明 タクロリムス アムロジピンベシル酸塩との併用によりタ クロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等 のタクロリムスの副作用が発現するおそれ がある。併用時にはタクロリムスの血中濃度 をモニターし、必要に応じてタクロリムスの 用量を調整すること。 アムロジピンとタクロリムスは、主として CYP3A4により代謝されるため、併用によ りタクロリムスの代謝が阻害される可能性 が考えられる。 前ページより続き

(11)

8) 間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、この ような場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。 9) 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解 症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。 10) 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明):無顆粒球症、白血球減少、血小板減少があらわれることが あるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 11) 房室ブロック(頻度不明):房室ブロック(初期症状:徐脈、めまい等)があらわれることがあるので、異常が認められた 場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 (2) その他の副作用 本剤の投与により以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。 0.1 〜 0.5%未満 0.1%未満 頻度不明注2) 過敏症注1) 湿疹、発疹 瘙痒、蕁麻疹、紅斑、多形紅斑、光線過敏症、 血管炎 精神神経系 浮動性めまい注3) 体位性めまい注3)、頭痛 頭重 片頭痛、眠気、不眠、頭のぼんやり感、不安感、 抑うつ状態、気分動揺、振戦、末梢神経障害、 錐体外路症状 血液 貧血、好酸球上昇 白血球増加、赤血球減少、ヘモグロビン減少、 紫斑 循環器 低血圧、心房細動 心悸亢進、動悸、上室性頻脈、上室性期外収縮、 期外収縮、徐脈、洞房ブロック、洞停止、ほてり、 ふらつき、起立性低血圧、頻脈 消化器 逆流性食道炎 口渇、口内炎、腹部膨満、 心窩部不快感、腹痛、 下痢 (連用により)歯肉肥厚注1)、食欲不振、 消化不良、心窩部痛、嘔気、嘔吐、胃炎、胃腸炎、 鼓腸、排便回数増加、軟便、便秘、膵炎 肝臓 AST(GOT)、 ALT(GPT)、 Al-P、LDH、 γ-GTP上昇等の肝機能異常 腹水 呼吸器 喘息 咳 鼻出血、喀痰増加、咽頭炎、呼吸困難 泌尿・生殖器 血中尿酸値上昇 血清クレアチニン上昇、 BUN上昇 尿管結石、排尿障害、尿潜血陽性、 尿中蛋白陽性、勃起障害、頻尿、女性化乳房 代謝異常 糖尿病 血清コレステロール上昇、高血糖、 尿中ブドウ糖陽性 骨格筋 背部痛、筋痙攣 関節痛、筋肉痛、下肢痛、腱炎、下肢痙攣、 筋緊張亢進 電解質 血清カリウム上昇 血清カリウム減少 一般的全身障害 疲労、浮腫 倦怠感、脱力感、発熱、胸痛、疼痛、しびれ、 体重増加、体重減少 その他 耳鳴、眼痛、 CK(CPK)上昇 結膜炎、目のチカチカ感、羞明、視覚異常、 視力異常、鼻炎、上気道感染、 インフルエンザ様症状、尿路感染、膀胱炎、 敗血症、多汗、脱毛、皮膚変色、味覚異常、 異常感覚、CRP陽性 注1) このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。 注2) テルミサルタン、アムロジピンベシル酸塩単剤で認められている副作用又は海外で認められている本剤の副作用のため、頻度不明。 注3) このような症状があらわれた場合には、休薬するなど適切な処置を行うこと。 *

(12)

Drug Information

5. 高齢者への投与

(1) 高齢者に投与する場合には、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[一般に過度の降圧は好ましくないと されている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。] (2) 国内臨床試験では65歳未満の非高齢者と65歳以上の高齢者において本剤の降圧効果及び副作用に差はみられ なかった。 (3) 本剤の成分であるテルミサルタンでは、高齢者と非高齢者との間でAUC及びCmaxに差はみられなかった。アムロジピン では、高齢者での体内動態試験で血中濃度が高く、血中濃度半減期が長くなる傾向が報告されている。

6. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を 中止すること。[妊娠中期及び末期に本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を投与された高血圧症の患者で羊水 過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測 される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の発育不全等があらわれたとの報告がある。アムロジピンでは、動物実験で 妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが報告されている。] (2) 授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[テルミサルタンの 動物実験(ラット)で、乳汁中へ移行することが報告されている。また、テルミサルタンでは動物実験(ラット出生前、 出生後の発生及び母動物の機能に関する試験)の15mg/kg/日以上の投与群で出生児の4日生存率の低下、50mg/kg/日 投与群で出生児の低体重及び身体発達の遅延が報告されている。アムロジピンはヒト母乳中へ移行することが報告 されている3)。]

7. 小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

8. 過量投与

(1) 症状 本剤の過量投与に関する情報は得られていない。本剤の成分であるテルミサルタンの過量服用(640mg)により、低血圧 及び頻脈があらわれたとの報告がある。また、めまいがあらわれるおそれがある。また、アムロジピンでは、過度の 末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。 (2) 処置 過量服用の場合は、次のような処置を行うこと。なお、テルミサルタンは血液透析によって除去されない。アムロジピン は、蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効ではない。また、アムロジピンベシル酸塩服用直後に活性炭を投与し た場合、本剤のAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、本剤過量投与時の吸収抑制処置として 活性炭投与が有効であると報告されている。 1) 心・呼吸機能のモニターを行い、頻回に血圧を測定する。著しい血圧低下が認められた場合は、四肢の挙上、輸液の 投与等、心血管系に対する処置を行う。症状が改善しない場合は、循環血液量及び排尿量に注意しながら昇圧剤の 投与を考慮する。 2) 胃洗浄、及び活性炭投与 *

(13)

9. 適用上の注意

(1) 薬剤交付時 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が 食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。] (2) 服用時 本剤を食後に服用している患者には、毎日食後に服用するよう注意を与えること。[本剤の薬物動態は食事の影響を 受け、空腹時投与した場合は、食後投与よりもテルミサルタンの血中濃度が高くなることが報告されており、副作用が 発現するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)]

10. その他の注意

因果関係は明らかでないが、アムロジピンベシル酸塩による治療中に心筋梗塞や不整脈(心室性頻拍を含む)がみられたとの 報告がある。 詳細は製品添付文書をご参照ください。 なお、このD.I.は、印刷日現在の製品添付文書に基づいたものです。 MCA13-S01-01 (*2017年5月改訂)

(14)

臨床成績

■「禁忌を含む使用上の注意」等は、4 〜12ページをご参照ください。

1. ミカムロ配合錠APの降圧効果

(国内第Ⅲ相試験;ミカルディス40mg/日降圧目標未達成例)

承認時評価資料4,5)

試験デザイン

ミカルディス40mg/日降圧目標未達成例を対象とした国内第Ⅲ相試験では、本態性高血圧患者を対象に、2週間の wash-o u t 期 間 後 、ミ カ ル ディス 2 0 m g / 日 を 2 週 間 、ミ カ ル ディス 4 0 m g / 日 を 4 週 間 投 与 し( 適 格 性 判 定 期 )、 降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)未達成の症例をミカムロ配合錠APあるいはミカルディス40mg/日に無作為 に割り付けて8週間投与しました(二重盲検期)。 試  験 : 多施設共同無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験 目 的 : ミカルディス40mg単剤投与により十分な降圧効果が得られない本態性高血圧患者に対して、ミカムロ配合錠 AP投与による降圧効果がミカルディス40mg単剤投与と比較して優れていることを検証した。 対  象 : ミカルディス40mg/日で降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)を達成しなかった本態性高血圧患者314例 ミカムロ配合錠AP 156例、ミカルディス40mg/日 158例 方  法 : ミカムロ配合錠AP又はミカルディス40mgを1日1回、8週間投与してトラフ時※※座位血圧を測定した。 なお、血圧は午前7時〜11時に測定した。 【主要評価項目】  二重盲検期投与8週後のトラフ時座位拡張期血圧の無作為割付時からの下降度(mmHg) 【副次評価項目】  二重盲検期投与8週後のトラフ時座位収縮期血圧の無作為割付時からの下降度(mmHg)など 【安全性評価項目】  有害事象の発現頻度など ※※直前の薬剤服薬後から20 〜30時間以内 ミカムロ配合錠AP:ミカルディス40mg/アムロジピン5mg配合剤 ベースライン wash-out 本態性高血圧患者 拡張期血圧 90mmHg未満 除外 ミカルディス※ 降圧目標未達成の 314例 ミカルディス※ ミカムロ配合錠AP 156例 2週 達成 未達成 無作為割付時 試験終了時 無作為割付 二重盲検期 8週 適格性判定期 6週 ※ミカルディス20mg/日を2週間投与後、ミカルディス40mg/日を4週間投与 ミカルディス40mg/日 158例

(15)

【主要評価項目/副次評価項目】

ミカルディス40mg/日で降圧目標未達成例におけるミカムロ配合錠APの降圧効果

ミカルディス20mg/ 日 を2週間、ミカルディス40mg/ 日 を4週間投与して降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満) 未達成の症例にミカムロ配合錠APを8週間投与した群では、強力な降圧効果が認められました。 血圧下降度の差

11.4

mmHg p < 0.0001 血圧下降度の差

8.0

mmHg p < 0.0001 最小二乗平均値(治療群及び施設を要因、無作為割付時の血圧値を共変量とした共分散分析(ANCOVA)モデルより推定)±標準誤差 検定法:ANCOVA法 無 作 為 割 付 時 か ら の 血 圧 の 変 化 (mmHg) ミカルディス40mg/日 (158例) ミカムロ配合錠AP (153例)

トラフ時座位収縮期血圧(副次評価項目)

トラフ時座位拡張期血圧(主要評価項目)

-17.9

±0.9

0 -5 -10 -15 -20 無 作 為 割 付 時 か ら の 血 圧 の 変 化 (mmHg) ミカルディス40mg/日 (158例) ミカムロ配合錠AP (153例)

-13.5

±0.6

-5.5

±0.6

0 -5 -10 -15 -20

-6.5

±0.8

(16)

臨床成績

【観察項目】

ミカルディス40mg/日で降圧目標未達成例におけるミカムロ配合錠APの血圧値の推移

ミ カ ル ディス20mg/日 を2週 間、ミ カ ル ディス40mg/日 を4週 間投与して降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満) 未達成の症例にミカムロ配合錠APを8週間投与したところ、ベースラインから試験終了時までに、拡張期血圧の平均値 は101.3mmHgから83.0mmHgまで18.3mmHg低下し、収縮期血圧の平均値は156.3mmHgから127.5mmHg まで28.8mmHg低下しました。

【安全性評価項目】

国内第Ⅲ相試験(ミカルディス40mg/日降圧目標未達成例)におけるミカムロ配合錠

APの安全性

本試験におけるミカムロ配合錠APの副作用発現率は3.8%(6/156例)でした。 副作用の内容は貧血0.6%(1例)、喘息0.6%(1例)、上腹部痛0.6%(1例)、発疹0.6%(1例)、血中カリウム増 加0.6%(1例)、好酸球数増加0.6%(1例)でした。 また、ミカルディス40mg/日の副作用発現率は1.3%(2/158例)でした。 副作用の内容は高尿酸血症0.6%(1例)、肝機能異常0.6%(1例)でした。 重篤な有害事象は、ミカムロ配合錠APで1例(前腕骨折)にみられ、治験薬との因果関係なしと判定されました。

トラフ時座位収縮期血圧

トラフ時座位拡張期血圧

(mmHg) 170 160 150 140 130 120 0 (mmHg) 120 110 100 90 80 0 血圧値 血圧値

156.3

127.5

ベースライン (153例) 試験終了時(153例)

145.7

無作為割付時 (適格性判定期終了時) (153例) ミカルディス 6週間投与※ ミカムロ 配合錠AP 8週間投与

101.3

83.0

ベースライン (153例) 試験終了時(153例)

96.8

無作為割付時 (適格性判定期終了時) (153例) ミカルディス 6週間投与※ ミカムロ 配合錠AP 8週間投与 血圧下降度

28.8

mmHg 血圧下降度

10.7

mmHg 血圧下降度

18.3

mmHg 血圧下降度

4.6

mmHg ※ミカルディス20mg/日を2週間投与後、ミカルディス40mg/日を4週間投与 平均値

(17)

2. ミカムロ配合錠APの降圧効果

(国内第Ⅲ相試験;アムロジピン5mg/日降圧目標未達成例)

承認時評価資料6,7)

試験デザイン

アムロジピン5mg/日降圧目標未達成例を対象とした国内第Ⅲ相試験では、本態性高血圧患者を対象に、2週間のwash-out 期間後、アムロジピン5mg/日を6週間投与し(適格性判定期)、降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)未達成の症例を ミカムロ配合錠AP※あるいはアムロジピン5mg/日に無作為に割り付けて8週間投与しました(二重盲検期)。 wash-out 本態性高血圧患者 拡張期血圧 90mmHg未満 除外 アムロジピン5mg/日で 降圧目標未達成の 531例 アムロジピン5mg/日 アムロジピン5mg/日 262例 ミカムロ配合錠AP※ 269例 2週 達成 未達成 無作為割付時 試験終了時 無作為割付 二重盲検期 8週 適格性判定期 6週 ※ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日を2週間併用投与後、ミカムロ配合錠APを6週間投与 ベースライン 試  験 : 多施設共同無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験 目 的 : アムロジピン5mg単剤投与により十分な降圧効果が得られない本態性高血圧患者に対して、ミカムロ配合錠AP 投与による降圧効果がアムロジピン5mg単剤投与と比較して優れていることを検証した。 対  象 : アムロジピン5mg/日で降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)を達成しなかった本態性高血圧患者531例 ミカムロ配合錠AP※ 269例、アムロジピン5mg/日 262例 方  法 : ミカムロ配合錠APでは、ミカルディス20mgとアムロジピン5mgを1日1回、2週間併用投与後、 ミカムロ配合錠 APを1日1回、6週間投与してトラフ時※※座位血圧を測定した。 アムロジピン5mg/日では、アムロジピン5mgを1日1回、8週間投与してトラフ時※※座位血圧を測定した。 なお、血圧は午前7時〜11時に測定した。 【主要評価項目】  二重盲検期投与8週後のトラフ時座位拡張期血圧の無作為割付時からの下降度(mmHg) 【副次評価項目】  二重盲検期投与8週後のトラフ時座位収縮期血圧の無作為割付時からの下降度(mmHg)など 【安全性評価項目】  有害事象の発現頻度など ※※直前の薬剤服薬後から20 〜30時間以内 ミカムロ配合錠AP:ミカルディス40mg/アムロジピン5mg配合剤

(18)

臨床成績

【主要評価項目/副次評価項目】

アムロジピン5mg/日で降圧目標未達成例におけるミカムロ配合錠APの降圧効果

アムロジピン5mg/日を6週間投与して降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)未達成の症例にミカルディス20mg/日とアム ロジピン5mg/日を2週間併用後、ミカムロ配合錠APを6週間投与した群では、強力な降圧効果が認められました。 血圧下降度の差

7.3

mmHg p < 0.0001 血圧下降度の差

5.1

mmHg p < 0.0001 最小二乗平均値(治療群及び施設を要因、無作為割付時の血圧値を共変量とした共分散分析(ANCOVA)モデルより推定)±標準誤差 検定法:ANCOVA法 無 作 為 割 付 時 か ら の 血 圧 の 変 化 (mmHg) ミカムロ配合錠AP※ (263例)

トラフ時座位収縮期血圧(副次評価項目)

トラフ時座位拡張期血圧(主要評価項目)

-13.0

±0.9

-5.8

±0.9

0 -5 -10 -15 -20 無 作 為 割 付 時 か ら の 血 圧 の 変 化 (mmHg) ミカムロ配合錠AP※ (263例) アムロジピン5mg/日 (257例) アムロジピン5mg/日 (257例)

-9.6

±0.6

-4.5

±0.6

0 -5 -10 -15 -20 ※ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日を2週間併用投与後、ミカムロ配合錠APを6週間投与

(19)

【観察項目】

アムロジピン5mg/日で降圧目標未達成例におけるミカムロ配合錠APの血圧値の推移

アムロジピン5mg/日を6週間投与して降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)未達成の症例にミカルディス20mg/日とアムロジ ピン5mg/日を2週間併用後、ミカムロ配合錠APを6週間投与したところ、ベースラインから試験終了時までに、拡張期血 圧の平均値は101.5mmHgから85.4mmHgまで16.2mmHg低下し、収縮期血圧の平均値は158.6mmHgから130.7mmHg まで27.9mmHg低下しました。

トラフ時座位収縮期血圧

トラフ時座位拡張期血圧

(mmHg) 170 160 150 140 130 120 0 (mmHg) 120 110 100 90 80 0 血圧値 血圧値

158.6

130.7

ベースライン (263例) 試験終了時 (263例)

144.6

無作為割付時 (適格性判定期終了時) (263例) ミカムロ 配合錠AP 8週間投与※

101.5

85.4

ベースライン (263例) 試験終了時 (263例)

96.0

無作為割付時 (適格性判定期終了時) (263例) アムロジピン5mg/日 6週間投与 ミカムロ 配合錠AP 8週間投与※ 血圧下降度

27.9

mmHg 血圧下降度

13.9

mmHg 血圧下降度

16.2

mmHg 血圧下降度

5.6

mmHg アムロジピン 5mg/日 6週間投与 ※ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日を2週間併用投与後、ミカムロ配合錠APを6週間投与 平均値

【安全性評価項目】

国内第Ⅲ相試験(アムロジピン5mg/日降圧目標未達成例)におけるミカムロ配合錠

APの安全性

本試験におけるミカムロ配合錠APの副作用発現率は3.7%(10/269例)でした。 副作用の内容は浮動性めまい1.1%(3例)、体位性めまい0.4%(1例)、耳鳴0.4%(1例)、眼痛0.4%(1例)、腹部膨満0.4% (1例)、口内乾燥0.4%(1例)、心窩部不快感0.4%(1例)、逆流性食道炎0.4%(1例)、口内炎0.4%(1例)、ALT(GPT)増加 0.4%(1例)、AST(GOT)増加0.4%(1例)、血中CK(CPK)増加0.4%(1例)、背部痛0.4%(1例)でした。 また、アムロジピン5mg/日の副作用発現率は1.9%(5/262例)でした。 副作用の内容は胃不快感0.4%(1例)、口内炎0.4%(1例)、顔面浮腫0.4%(1例)、末梢性浮腫0.4%(1例)、血中カリウム増加 0.4%(1例)、浮動性めまい0.4%(1例)、頻尿0.4%(1例)でした。 重篤な有害事象は、ミカムロ配合錠APで1例(ギラン・バレー症候群)、アムロジピン5mg/日で2例(狭心症、小脳 梗塞)にみられ、いずれも治験薬との因果関係なしと判定されました。

(20)

臨床成績

3. ミカムロ配合錠APの降圧効果

(国内長期投与試験)

承認時評価資料8)

試験デザイン

試験開始時 拡張期血圧 90mmHg未満 ミカムロ配合錠AP 259例 ミカルディス20mg/日+ アムロジピン5mg/日併用 ミカムロ配合錠AP 国内第Ⅲ相試験 完了例 ミカムロ配合錠AP 208例 ミカムロ配合錠BP 48例 2週 6週 達成 未達成 降圧目標未達成例は ミカムロ配合錠BPに切り替え 試験終了時 治療第Ⅱ期 8週 治療第Ⅰ期 8週 治療第Ⅲ期 40週 本態性 高血圧患者 試  験 : 多施設共同オープンラベル試験(漸増法)  目 的 : 本態性高血圧患者に対するミカムロ配合錠1年間投与時の長期安全性及び有効性を検討した。 対  象 : ミカムロ配合錠APの国内第Ⅲ相試験を完了し、本試験参加に同意が得られた本態性高血圧患者259例 方  法 : ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日の併用を2週間、ミカムロ配合錠APを6週間投与し、降圧目標 (拡張期血圧90mmHg未満)を達成した症例はミカムロ配合錠APを、達成しなかった症例はミカムロ配合錠 BPを8週間投与した。さらに、他剤併用を可能とし40週間継続投与した。各時点でトラフ時※座位血圧を測定 した。試験薬の降圧効果及びレスポンダーレートは先行するミカムロ配合錠AP国内第Ⅲ相試験の前治療薬 wash-out後の血圧値を基に算出した。 【主要評価項目】  有害事象の発現頻度など 【副次評価項目】  降圧効果の経時推移(トラフ時座位拡張期及び収縮期血圧)、降圧目標達成率など ※直前の薬剤服薬後から20 〜30時間以内 ミカムロ配合錠AP:ミカルディス40mg/アムロジピン5mg配合剤 ミカムロ配合錠BP:ミカルディス80mg/アムロジピン5mg配合剤

(21)

【主要評価項目】

国内長期投与試験における安全性

本試験の副作用発現率は2.3%(6/259例)でした。 副作用の内容は体位性めまい0.8%(2例)、血圧低下0.4%(1例)、湿疹0.4%(1例)、疲労0.4%(1例)、頭痛0.4%(1例) でした。 重篤な有害事象は、ミカムロ配合錠APで9例(尿管結石、肺塞栓症、胃癌、鼡径ヘルニア、腎嚢胞/腎出血、良性前立腺肥 大症、てんかん、前立腺特異性抗原増加、扁平上皮癌)、ミカムロ配合錠BPで3例(脳梗塞、鎖骨骨折、急性心筋梗塞)に みられ、いずれも治験薬との因果関係なしと判定されました。

【副次評価項目】

ミカムロ配合錠APの降圧効果

(トラフ時座位収縮期血圧の推移/国内長期投与試験終了時)

ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日の併用を2週間、ミカムロ配合錠APを6週間投与し、降圧目標(拡張期血圧 90mmHg未満)を達成した症例にミカムロ配合錠APを8週間継続投与しました。さらに他剤併用を可能とし40週 間継続投与したところ、収縮期血圧の平均値はベースライン(先行するミカムロ配合錠AP国内第Ⅲ相試験の前治療薬 wash-out後)から8週で33.5mmHg、56週で34.0mmHg低下しました。

トラフ時座位収縮期血圧

血 圧 値 180 160 140 120 100 0 (mmHg)

122.2

16週

122.3

28週

122.1

56週 血圧下降度

34.0

mmHg  n=207 平均値 8週

122.5

血圧下降度

33.5

mmHg

156.1

ベースライン (先行第Ⅲ相試験wash-out後)

(22)

臨床成績

ミカムロ配合錠AP

6週投与時

※ミカムロ配合錠AP : ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日を2週間併用投与後、ミカムロ配合錠APを6週間投与 n=255

76.5

%

【副次評価項目】

ミカムロ配合錠APの降圧目標(140/90mmHg未満)達成率

(国内長期投与試験 ミカムロ配合錠AP投与6週時)

ミ カ ル デ ィ ス20mg/日 と ア ム ロ ジ ピ ン5mg/日 の 併 用 を2週 間、ミ カ ム ロ 配 合 錠APを6週 間 投 与 し た と こ ろ、 76.5%の患者が降圧目標を達成しました。 対 象 : ミカムロ配合錠APの国内第Ⅲ相試験を完了し、本試験参加に同意が得られた本態性高血圧患者259例 方 法 : ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日の併用を2週間、ミカムロ配合錠APを6週間投与し、降圧目標(拡 張期血圧90mmHg未満)を達成した症例はミカムロ配合錠AP(208例)を、達成しなかった症例はミカムロ配合 錠BP(48例)を8週間投与した。さらに、他剤併用を可能とし40週間継続投与した。各時点でトラフ時座位血圧 を測定した。

(23)

ベースライン 本態性 高血圧患者 拡張期血圧 90mmHg未満 除外 ミカルディス80mg/日で 降圧目標未達成の 174例 ミカルディス 80mg/日 ミカルディス 40mg/日 ミカルディス 20mg/日 ミカムロ配合錠BP 87例 2週 2週 4週 達成 未達成 無作為割付時 試験終了時 無作為割付 二重盲検期 8週 オープンラベルrun-in期 8週 ミカルディス80mg/日 87例 試  験 : 多施設共同無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験 目 的 : ミカルディス80mg単剤投与により十分な降圧効果が得られない本態性高血圧患者に対して、ミカムロ配合錠 BP投与による降圧効果がミカルディス80mg単剤投与と比較して優れていることを検証した。 対  象 : ミカルディス80mg/日で降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)を達成しなかった本態性高血圧患者174例 ミカムロ配合錠BP 87例、ミカルディス80mg/日 87例 方  法 : ミカムロ配合錠BPでは、ミカムロ配合錠BPを1日1回、8週間投与してトラフ時※座位血圧を測定した。 ミカルディス80mg/日では、ミカルディス80mgを1日1回、8週間投与してトラフ時※座位血圧を測定した。 なお、血圧は可能な限り午前8時〜10時に測定した。 【主要評価項目】  二重盲検期投与8週後のトラフ時座位拡張期血圧の無作為割付時からの下降度(mmHg) 【副次評価項目】  二重盲検期投与8週後のトラフ時座位収縮期血圧の無作為割付時からの下降度(mmHg)など 【安全性評価項目】  有害事象の発現頻度など ※直前の薬剤服薬後から20 〜30時間以内 ミカムロ配合錠BP:ミカルディス80mg/アムロジピン5mg配合剤

4. ミカムロ配合錠BPの降圧効果

(国内第Ⅲ相試験;ミカルディス80mg/日降圧目標未達成例)

承認時評価資料9,10)

試験デザイン

ミカルディス80mg/日降圧目標未達成例を対象とした国内第Ⅲ相試験では、本態性高血圧患者を対象に、ミカルディス 20mg/日を2週間、ミカルディス40mg/日を2週間、ミカルディス80mg/日を4週間投与し(オープンラベルrun-in期)、 降圧目標(拡張期血圧90mmHg未満)未達成の症例をミカムロ配合錠BPあるいはミカルディス80mg/日に無作為に割り 付けて8週間投与しました(二重盲検期)。

(24)

【主要評価項目/副次評価項目】

ミカルディス80mg/日で降圧目標未達成例におけるミカムロ配合錠BPの降圧効果

ミカルディス20mg/日を2週間、ミカルディス40mg/日を2週間、ミカルディス80mg/日を4週間投与して降圧目標(拡張期 血圧90mmHg未満)未達成の症例にミカムロ配合錠BPを8週間投与した群では、強力な降圧効果が認められました。 血圧下降度の差

14.9

mmHg p < 0.0001 血圧下降度の差

9.1

mmHg p < 0.0001 最小二乗平均値(治療群及び施設を要因、無作為割付時の血圧値を共変量とした共分散分析(ANCOVA)モデルより推定)±標準誤差 検定法:ANCOVA法 無 作 為 割 付 時 か ら の 血 圧 の 変 化 (mmHg) ミカルディス80mg/日 (86例) ミカムロ配合錠BP (87例)

トラフ時座位収縮期血圧(副次評価項目)

トラフ時座位拡張期血圧(主要評価項目)

-18.4

±1.1

-3.5

±1.1

0 -5 -10 -15 -20 無 作 為 割 付 時 か ら の 血 圧 の 変 化 (mmHg) ミカルディス80mg/日 (86例) ミカムロ配合錠BP (87例)

-12.3

±0.7

-3.1

±0.7

0 -5 -10 -15 -20

臨床成績

(25)

【観察項目】

ミカルディス80mg/日で降圧目標未達成例におけるミカムロ配合錠BPの血圧値の推移

ミカルディス20mg/日を2週間、ミカルディス40mg/日を2週間、ミカルディス80mg/日を4週間投与して降圧目標(拡張 期血圧90mmHg未満)未達成の症例にミカムロ配合錠BPを8週間投与したところ、無作為割付時から投与8週間後までに、 拡張期血圧の平均値は、98.0mmHgから85.6mmHgまで12.3mmHg低下し、収縮期血圧の平均値は143.7mmHgから 125.3mmHgまで18.4mmHg低下しました。

トラフ時座位拡張期血圧

トラフ時座位収縮期血圧

(mmHg) 150 140 130 120 0 血圧値

125.3

無作為割付時 (87例) 投与8週時 (87例) 投与4週時 (87例)

129.5

143.7

(mmHg) 110 100 90 80 0 血圧値

85.6

無作為割付時 (87例) 投与8週時 (87例) 投与4週時 (87例)

88.4

98.0

血圧下降度

14.1

mmHg 血圧下降度

18.4

mmHg 血圧下降度

9.5

mmHg 血圧下降度

12.3

mmHg 平均値

【安全性評価項目】

国内第Ⅲ相試験(ミカルディス80mg/日降圧目標未達成例)におけるミカムロ配合錠

BPの安全性

本試験におけるミカムロ配合錠BPの副作用発現率は1.1%(1/87例)でした。 副作用の内容はγ-GTP増加でした。 また、ミカルディス80mg/日の副作用発現率は1.1%(1/87例)でした。 副作用の内容は頭痛、悪心でした。 本試験では、重篤な有害事象は認められませんでした。

(26)

5. ミカムロ配合錠BPの降圧効果

(国内長期投与試験)

承認時評価資料8)

試験デザイン

試験開始時 拡張期血圧 90mmHg未満 ミカムロ配合錠AP 259例 ミカルディス20mg/日+ アムロジピン5mg/日併用 ミカムロ配合錠AP 国内第Ⅲ相試験 完了例 ミカムロ配合錠AP 208例 ミカムロ配合錠BP 48例 2週 6週 達成 未達成 降圧目標未達成例は ミカムロ配合錠BPに切り替え 試験終了時 治療第Ⅱ期 8週 治療第Ⅰ期 8週 治療第Ⅲ期 40週 本態性 高血圧患者 試  験 : 多施設共同オープンラベル試験(漸増法)  目 的 : 本態性高血圧患者に対するミカムロ配合錠1年間投与時の長期安全性及び有効性を検討した。同時に、 ミカムロ配合錠AP投与による降圧効果が不十分な患者に対して、ミカムロ配合錠BPへ増量後の降圧作用の増強 効果について検討した。 対  象 : ミカムロ配合錠APの国内第Ⅲ相試験を完了し、本試験参加に同意が得られた本態性高血圧患者259例 方  法 : ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日の併用を2週間、ミカムロ配合錠APを6週間投与し、降圧目標 (拡張期血圧90mmHg未満)を達成した症例はミカムロ配合錠APを、達成しなかった症例はミカムロ配合錠 BPを8週間投与した。さらに、他剤併用を可能とし40週間継続投与した。各時点でトラフ時※座位血圧を測定 した。試験薬のレスポンダーレートは先行するミカムロ配合錠AP国内第Ⅲ相試験の前治療薬wash-out後 の血圧値を基に算出した。 【主要評価項目】  有害事象の発現頻度など 【副次評価項目】  降圧効果の経時推移(トラフ時座位拡張期及び収縮期血圧)、降圧目標達成率など ※直前の薬剤服薬後から20 〜30時間以内

臨床成績

ミカムロ配合錠AP:ミカルディス40mg/アムロジピン5mg配合剤 ミカムロ配合錠BP:ミカルディス80mg/アムロジピン5mg配合剤

(27)

【主要評価項目】

国内長期投与試験における安全性

本試験の副作用発現率は2.3%(6/259例)でした。 副作用の内容は体位性めまい0.8%(2例)、血圧低下0.4%(1例)、湿疹0.4%(1例)、疲労0.4%(1例)、頭痛0.4%(1例) でした。 重篤な有害事象は、ミカムロ配合錠APで9例(尿管結石、肺塞栓症、胃癌、鼡径ヘルニア、腎嚢胞/腎出血、良性前立腺肥 大症、てんかん、前立腺特異性抗原増加、扁平上皮癌)、ミカムロ配合錠BPで3例(脳梗塞、鎖骨骨折、急性心筋梗塞)に みられ、いずれも治験薬との因果関係なしと判定されました。

【副次評価項目】

ミカムロ配合錠BPの降圧効果

(トラフ時座位拡張期・収縮期血圧の推移/国内長期投与試験終了時)

ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日の併用を2週間、ミカムロ配合錠APを6週間投与し、降圧目標(拡 張期血圧90mmHg未満)を達成しなかった症例にミカムロ配合錠BPを8週間投与しました。さらに、他剤併用を 可 能 と し40週 間 継 続 投 与 したところ、拡張期血圧の平均値は、ベースライン94.6mmHgから8週後89.4mmHg まで5.2mmHg低下し、48週後87.4mmHgまで7.3mmHg低下しました。また、収縮期血圧の平均値は、ミ カ ム ロ 配 合 錠AP 6週 間 投 与 後( ベ ー ス ラ イ ン )137.2mmHgか ら8週 後130.2mmHgま で6.9mmHg低 下 し、48週 後 128.6mmHgまで8.6mmHg低下しました。

トラフ時座位収縮期血圧

トラフ時座位拡張期血圧

(mmHg) 140 130 120 0 血圧値

128.6

ベースライン (ミカムロ配合錠AP 6週投与後) (48例) ミカムロ配合錠BP 投与48週時 (48例) ミカムロ配合錠BP 投与8週時 (48例) ベースライン (ミカムロ配合錠AP 6週投与後) (48例) ミカムロ配合錠BP 投与48週時 (48例) ミカムロ配合錠BP 投与8週時 (48例)

130.2

137.2

血圧値

87.4

89.4

94.6

(mmHg) 100 90 80 0 血圧下降度

6.9

mmHg 血圧下降度

8.6

mmHg 血圧下降度

5.2

mmHg 血圧下降度

7.3

mmHg 平均値

(28)

ミカムロ配合錠BP48週投与時

n=48

64.6

%

【副次評価項目】

ミカムロ配合錠BPの降圧目標(140/90mmHg未満)達成率

(ミカムロ配合錠APで降圧目標未達成例/国内長期投与試験 ミカムロ配合錠BP投与48週時)

ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日の併用を2週間、ミカムロ配合錠APを6週間投与し、降圧目標(拡張期血圧 90mmHg未満)を達成しなかった症例に、ミカムロ配合錠BPを8週間投与しました。さらに、他剤併用を可能とし、40週間継 続投与しました。その結果、64.6%の患者が降圧目標を達成しました。 対 象 : ミカムロ配合錠APの国内第Ⅲ相試験を完了し、本試験参加に同意が得られた259例のうち、ミカムロ配合錠 APにて拡張期血圧90mmHg未満を達成しなかった本態性高血圧患者48例 方 法 : ミカルディス20mg/日とアムロジピン5mg/日の併用を2週間、ミカムロ配合錠APを6週間投与し、降圧目標(拡 張期血圧90mmHg未満)を達成した症例はミカムロ配合錠AP(208例)を、達成しなかった症例はミカムロ配合 錠BP(48例)を8週間投与した。さらに、他剤併用を可能とし40週間継続投与した。各時点でトラフ時座位血圧 を測定した。

臨床成績

(29)

6. 家庭血圧測定によるミカルディスの持続性(M/E比)の検討

西村拓矢 他:血圧. 2003;10(2):198-203.11) ミカルディスは1日1回朝食後の服用で降圧効果が翌朝まで持続することが示されました。

ミカルディスの降圧効果とM/E比

(家庭血圧測定での評価)

平均値 M=Morning E=Evening ※M/E比=早朝起床時降圧度 / 就寝前降圧度の平均 ※※起床時血圧は、就寝前及び早朝起床時の収縮期血圧がともに135mmHg以上の15例を対象とし、M/E比より算出

拡張期 M/E比

0.98

拡張期血圧

(15 例) 就寝前 起床時※※ -20 -15 -10 -5 0

M

E

ベースラインからの血圧 の変化 (mmHg)

収縮期 M/E比

0.93

収縮期血圧

(15 例) 就寝前 起床時※※ -20 -15 -10 -5 0

M

E

ベースラインからの血圧 の変化 (mmHg)

-17.7

-16.5

-11.5

-11.3

目 的 : ミカルディスの家庭血圧に基づく有効性の検討 対  象 : 家 庭 血 圧 で高血 圧(起 床時及び 就 寝 前収 縮 期血 圧135mmHg以 上;15例、起 床時及び 就 寝 前 拡張 期血 圧 85mmHg以上;15例)を呈した軽症〜中等症本態性高血圧患者 方  法 : 観察期終了後(ベースライン)、ミカルディス20〜40mgを1日1回朝食後に28日間投与し、試験期間を通じ、 就寝前及び早朝起床時に家庭血圧を測定した。 評価項目 : 家庭血圧測定による降圧効果持続性(M/E比)など 安 全 性 : 本文献では、副作用の記載はなかった。 ※ミカルディスの使用上の注意については、添付文書をご参照ください。

(30)

7. 副作用(再審査終了時)

国内における全ての臨床試験では、869例にテルミサルタン/アムロジピンとして40mg/5mg又は80mg/5mgが投与され、 3.0%(26/869例)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められました。主な副作用は浮動性めまい0.5%(4/869例)、体位性 めまい0.3%(3/869例)等でした。(承認時) 国内における特定使用成績調査(長期使用に関する調査)では、調査症例1,109例中60例に臨床検査値の異常を含む副作用が 認められました。主な副作用は浮動性めまい0.5%(5/1,109例)、肝機能異常0.4%(4/1,109例)等でした。(再審査終了時) 重大な副作用として、「血管浮腫」「高カリウム血症」「腎機能障害」「ショック、失神、意識消失」「劇症肝炎、肝機能障害、黄疸」 「低血糖」「アナフィラキシー」「間質性肺炎」「横紋筋融解症」「無顆粒球症、血小板減少、白血球減少」「房室ブロック」が あらわれる可能性があります。 承認時 特定使用成績調査 合計 調査症例数 869例 1,109例 1,978例 副作用発現例数(%) 26例(3.0%) 60例(5.4%) 86例(4.4%) 副作用発現件数 31件 68件 99件 副作用の種類 発現件数(%) 血液および リンパ系障害 (1例/0.05%) 貧血 1(0.05) 代謝および栄養障害 (5例/0.25%) 糖尿病 2(0.10) * コントロール不良の糖尿病 1(0.05) 高カリウム血症 1(0.05) 高尿酸血症 1(0.05) 精神障害 (1例/0.05%) * うつ病 1(0.05) 神経系障害 (15例/0.76%) 浮動性めまい 9(0.46) 体位性めまい 3(0.15) 頭部不快感 1(0.05) 頭痛 2(0.10) * 一過性脳虚血発作 1(0.05) 眼障害 (1例/0.05%) 眼痛 1(0.05) 耳および迷路障害 (1例/0.05%) 耳鳴 1(0.05) 心臓障害 (6例/0.30%) * 急性心筋梗塞 1(0.05) * 狭心症 1(0.05) 心房細動 2(0.10) * 心不全 1(0.05) * ストレス心筋症 1(0.05) 血管障害 (15例/0.76%) * 高血圧 11(0.56) 低血圧 3(0.15) * コントロール不良の血圧 1(0.05) 呼吸器、胸郭および 縦隔障害 (3例/0.15%) 喘息 2(0.10) 咳嗽 1(0.05) 胃腸障害 (9例/0.46%) 腹部膨満 1(0.05) 上腹部痛 1(0.05) 下痢 1(0.05) 口内乾燥 1(0.05) 胃食道逆流性疾患 3(0.15) * 口腔扁平苔癬 1(0.05) 口内炎 1(0.05) 心窩部不快感 1(0.05)

臨床成績

副作用の種類 発現件数(%) 肝胆道系障害 (5例/0.25%) 肝機能異常 4(0.20) 肝障害 1(0.05) 皮膚および 皮下組織障害 (5例/0.25%) 薬疹 1(0.05) 湿疹 3(0.15) 発疹 1(0.05) 筋骨格系および 結合組織障害 (2例/0.10%) 背部痛 1(0.05) 筋痙縮 1(0.05) 腎および尿路障害 (4例/0.20%) 腎障害 1(0.05) 慢性腎不全 1(0.05) 腎機能障害 2(0.10) 一般・全身障害および 投与部位の状態 (3例/0.15%) 疲労 1(0.05) * 異常感 1(0.05) 浮腫 1(0.05) 臨床検査 (20例/1.01%) アラニンアミノトランス フェラーゼ増加 1(0.05) アスパラギン酸アミノトランス フェラーゼ増加 1(0.05) 血中クレアチン ホスホキナーゼ増加 1(0.05) 血中クレアチニン増加 1(0.05) 血中カリウム増加 1(0.05) 血圧低下 4(0.20) * 血圧上昇 7(0.35) 血中尿素増加 1(0.05) 血中尿酸増加 1(0.05) 好酸球数増加 1(0.05) γ-グルタミルトランス フェラーゼ増加 2(0.10) MedDRA/J Ver(17.0) *:「使用上の注意」から予測できない副作用・感染症

参照

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