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第3章 住宅政策上の課題(基本的課題)

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Academic year: 2021

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1.市民ニーズの把握(市民アンケート調査)

1)調査の概要

市民の意見を計画に反映するため、市民の住宅や住環境に対する評価、今後の住宅や 住まい方についての希望、住宅施策に対する評価等を把握することを目的として、アン ケート調査を実施しました。 ・実施した期間 平成 20 年 10 月下旬~11 月下旬。 ・調査した対象 地区別年齢別の構成比を考慮し、無作為抽出した 1,000 世帯を対象としました。 ・調査方法 郵送により配布、回収しました。 ・回収できた率 回答数は 381 票(回答率 38.1%)です。 ・質問の内容については以下の通りです。 (1)現在の住まいについて 住宅・住環境に対する満足度、住宅の問題点、住環境の問題点、空き家の有無、間 取り、居住している住宅、リフォームの実態(有無、内容、実施した理由、リフォー ムにあたっての不安)、賃貸住宅の理由、持ち家取得にあたっての不安 (2)住み替えについて 住み替えの際の希望立地、住み替えの予定、住み替えの実績、住み替える理由、転 居先を選択する基準、直前に住んでいた場所と住宅 (3)少子化対策について 子育てしやすい住宅の要望、子育てしやすい住環境の要望 (4)老後の住まい方などについて 老後の住まい、老後の周辺環境の要望、高齢者や障がい者が安心して暮らすための条件 (5)地域コミュニティの形成・住民主体のまちづくりについて コミュニティ形成に向けた取り組み、住民主体のまちづくりを進めていくために必 要なこと (6)今後の住宅施策について 今後の公営住宅のあり方、今後重視すべき施策(今後5 年間で優先的に取り組むべ き施策、長期的な視点で継続的に取り組むべき施策)

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2)調査の結果と考察

(1)現在の住まいについての質問です 「満足している」が 15.5%、「まあ満足している」が 45.1%、合計で約 6 割が概 ね満足しいると回答しています。地区別の構成比をみると、「ちはら台」及び「辰 巳台」では満足度が非常に高く、8 割から 9 割となっています。 (1)-① 満足度について 【問】現在の住宅や住環境についてどの程度満足されていますか。 13.5% 16.4% 10.5% 6.7% 33.3% 15.2% 18.2% 18.2% 30.0% 54.1% 39.7% 44.1% 47.4% 53.3% 46.7% 30.3% 36.4% 54.5% 60.0% 36.8% 40.0% 20.0% 51.5% 36.4% 22.7% 10.0% 6.8% 15.1% 9.1% 12.9% 28.0% 37.0% 27.0% 5.4% 5.3% 3.0% 4.5% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 姉崎 市原 五井 三和 市津 辰巳台 南総 加茂 有秋 ちはら台 満足 まあ満足 やや不満 不満な点が多い

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38 (1)-② 住宅の問題点について 【問】現在の住宅について何かお困りのことはありますか。(複数回答) (1)-③ 住環境の問題点について 【問】現在住んでいる場所の周辺環境について、何かお困りのことはありますか。 (複数回答) 「交通の利便性について」が 40.3%を占め、次いで「教育施設や文化施設が遠い」、 「病院・福祉施設が遠い」がそれぞれ 30%前後と、施設利用面における不便さに ついてが多く、その他では「買い物に不便である」等が多くなっています。 最も多かったのが「防犯性」で 34.8%、続いて「結露」、「防災性」、「バリアフリ ー化」がそれぞれ 30%を超えています。防犯に対する不安が大きいことが特徴で す。

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38.5%の人が見受けられると答えています。 (1)-④ 空き家の数について

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40 (1)-⑥ 持ち家取得に関する不安について 【問】持ち家を取得するにあたって、不安に感じていること、又は感じたことは何です か。(複数回答) (1)-⑤ リフォームに関する不安について 【問】リフォームにあたって不安を感じたことはありますか。(複数回答) 「費用に関すること」が 41%で最も多く、次いで「悪質業者の存在」が 31.3%と なっています。全体的にリフォームに関する情報の少なさに関連している不安がう かがえます。 最も多いのが「資金に関すること」で 38%を占めており、「良い業者の選び方がわ からない・情報が少ない」、及び「性能や品質に関すること」がそれぞれ約 25%と 続いており、「(1)-⑤ リフォームに関する不安について」と同様、情報の少なさ や不透明さについての不安が多いようです。

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(2)住み替えについての質問です (2)-① 希望する立地について 【問】今後、もし住むとしたらどのような立地が良いと思いますか。 「郊外」が 33.1%、「街なかや都市の中心部」 が 24.5%と続く中、「特にこだわらない」とい う意見も 21.3%に上っています。 年齢別構成比(下図)によると、若い世代が 「郊外」を望む傾向がある一方、年齢の高い ほうが「まちなかや都市の中心部」を望む傾 向があります。 地区別(下図)にみると、「郊外」、「田園」といった立地については大きな隔たり はありませんが、「まちなかや都市の中心部」については 10%弱から 40%弱と、差 が出ています。

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42 (3)少子化対策についての質問です (3)-① 子育てしやすい住宅についての希望について 【問】子どもを育てやすい住宅として望まれることは何ですか。(複数回答) (3)-② 子育てしやすい住環境についての希望について 【問】子どもを育てやすい住環境として望まれることは何ですか。(複数回答) 「防犯対策」が最も多く、54.9%を占めています。子育てはもちろん、生活全般に おいても重要視されていることがうかがえ、少子化対策として、防犯性に優れた安 全で健康的な住宅を望んでいる傾向がうかがえます。 「子どもが安心して遊べる場所を作る」が最も多く、72.6%を占めています。安全 な住宅だけでなく、子どもにとっても快適な環境づくりが望まれています。

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(4)老後の住まい方についての質問です (5)地域コミュニティの形成・住民主体のまちづくりについての質問です (4)-① 老後の住環境についての希望 【問】高齢者や障がい者が、安心して暮すためにはどのようなことが重要だと思われま すか。(複数回答) (5)-① コミュニティ形成に向けての取組みについて 【問】コミュニティ形成に向けてどのような取り組みが必要だと考えていますか。(複数回答) 最も多いものは「高齢者・児童の見守り」で 61.6%を占めており、次いで「地域 ぐるみのまちづくり活動に参加する」が 51.5%となっています。 「在宅介護サービスなど地域福祉を充実する」が最も多く 72.5%を占めており、「住 宅の供給」(住宅の充実)や「新しい住まい方を普及させる」(他の住宅に住み替え る)といったものよりも、現在の住宅に住みながら受けられるサービスに対する要 望が多い傾向がうかがえます。

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44 (6)今後の住宅施策についての質問です (6)-① 公営住宅のあり方について 【問】公営住宅の今後のあり方について、どのようなことに取組むべきだと思いますか。 (複数回答) 「高齢者や障がい者、ひとり親世帯などの入居を優遇する」が最も多く、62.3%の 回答があります。「子育て世帯の市営住宅への入居を優遇する」と比較しておよそ 2 倍であり、社会的弱者の入居を優先させたいという意向がうかがえます。

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(6)-② 今後の施策について 【問】今後、どのような施策を重視するべきだと思いますか。(複数回答) [今後 5 年間で優先的に取組むべき施策]について 「地震などの災害に強い住まいづくり」、「高齢者などが安心して暮らせる住宅を確 保する」、「安心して子育てできる住まいづくり」がそれぞれ 60%を超えており、 耐震対策やセーフティネットの拡充を重要視しています。 特に、「防災性」については、「(1)-②住宅の問題点について」や、「(1)-③ 住 環境の問題点について」でも同様に挙げられています。 また、高齢者や子育て等の福祉関連の他、近年非常に注目を集めている「省エネ や省資源に配慮した住まいづくり」も、重視されていることがうかがえます。

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46 (6)-② 今後の施策について 【問】今後、どのような施策を重視するべきだと思いますか。(複数回答) [長期的な視点で継続的に取り組むべき施策]について 「自然環境や歴史と調和した住まい・まちづくり」が 61.3%、「地域住民によるま ちのルールづくり」が 49.2%といった地域のアイデンティティーに関する項目が 多くなっています。 また、「市営住宅など住宅困窮者向けの住まいを確保する」といった、格差社会の 進行する現在の社会情勢を配慮した施策についても重視している傾向がうかがえ ます。

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2.住宅市場の動向(不動産事業者ヒアリング調査)

1)調査の概要

(1)ヒアリングの目的 統計データ等からでは把握の困難な現場の声を施策に反映していくため、不動産事 業者等に対するヒアリング調査を行いました。調査により、市場動向の現状、課題を 明確にし、持ち家取得支援(供給サイド、需要サイド)の方策、ファミリー世帯の市 内居住と市内住み替え(持ち家取得)支援の方策、高齢者の安定的な住まいの確保策 等を検討する基礎資料とします。 (2)調査対象 五井駅、姉ヶ崎駅、八幡宿駅周辺の他、ちはら台地区において不動産取引を行って いる事業者を対象としました。調査の実施にあたっては、地域によって傾向が異なる ことを考慮し、宅建協会から、各地域において事業を行っている地域の事情に詳しい 事業者の紹介により実施しました。 (3)質問内容の概要 ■分譲住宅、分譲住宅の市場全般について 分譲物件の供給動向、物件概要、購入者のニーズ、土地所有者の意向 ■今後の住宅供給について 供給エリア、土地活用の動向、需要喚起に必要なこと ■賃貸住宅の市場全般について 賃貸ストックの近年の変化等、分譲物件の影響 ■高齢者や障がい者の賃貸住宅事情について 入居の動向、入居制限等の現実、バリアフリー化への対応 ■ファミリー世帯の賃貸住宅事情について 物件概要と賃料水準、居住期間(住替えの動向) ■空き家の状況 ■社宅の状況 他

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2)調査の結果と考察

・住宅市場は、分譲・賃貸とも全般的には少し冷え込んでいる傾向が感じられる。 ・マンション市場では、値下げする物件もあります。 ・戸建て住宅のニーズは全般的に低下傾向にあるものの、駅徒歩圏内では需要があり、 駅前の区画整理事業によるインフラ整備で、需要は十分に期待できます。 ・賃貸市場では、ファミリー層の需要はまだあり、部屋の収納スペースや、駐車場、公 園等設備面や環境面が良い戸建て感覚の良い物件であれば需要があると感じていま す。 ・高齢者等に対しては、現実として賃貸市場は敬遠している傾向がうかがえます。 ・高齢者については、特に千葉市方面からの需要が期待でき、バリアフリー等高齢者仕 様での物件が必要になります。 ・空き家は確実に増えていると感じています。 ・帝京平成大学の一部移転により、賃貸アパートの空き室が増えました。 ・空き家については、家賃等経済条件の問題はもとより、立地条件や防犯対策、設備面 での対応が遅れている物件が多いことがうかがわれます。 ・現在は借り手市場であり、供給過多の状況にあると感じられます。 ・空き家にならないためには、ペットが飼えるなど、何らかの工夫をしていくことが必 要であると考えられます。 【問 1】市場動向について 【問 2】高齢者について 【問 3】空き家について 全般的に、分譲・賃貸市場とも冷え込んでいる傾向はありますが、駅の徒歩圏内や、 環境整備・インフラ整備が整っているところでは住宅需要は十分に期待できます。 高齢者に対応した市場環境は整っていないと感じています。ただし、今後の需要増 は明らかであり、バリアフリー仕様等高齢者に対応した環境整備が望まれます。 住宅の空き家は確実に増えていることが感じられます。(大学移転、経済状況等)。 貸し手側としては何らかの工夫をしていくことが必要です。

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・外国人に対しては、昔と違い、入居制限することはほとんどありません。貸主側の事 情もあるが、借主側も保証人をたてるなど準備を行っています。 ・最近は外国人にも仲介しており、支払いもしっかりしています。 ・言葉と習慣等の問題でトラブルになるケースも時々あります。 ・社宅も民間住宅へ移行してきており、会社側は、社宅から民間住宅への移行を進めて いる傾向がみえます。 ・今の社宅は全体として仕様が古く、狭いものが多いため、今の住民のニーズに合わず、 現入居者もいずれ退去すると考えられます。 ・社宅用地は広さもあり、分割して戸建て住宅用地に変わっています。 ・良い物件は、駅に近く、買い物に便利で、セキュリティなどがしっかりしています。 ・インフラ整備が第一です。 ・ちはら台は地区計画により、環境の良い街であり、まだ新しい。市原市の顔、文教都 市として位置づけ、PR して欲しいと考えます。 【問 4】外国人について 外国人の需要は明らかに増加していますが、言葉や習慣の問題でトラブルとなる場 合もあります。 企業側の事情を背景に、社宅は民間サイドへ確実に移行しています。 【問 5】社宅について 【問 6】その他

参照

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