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水道局の環境取組 に向けて 目標及び実績の概要環境5か年計画の主な事業の概要と特集水道局におけるエネルギー効率化の健全な水環境の保全資源の有効利用環境コミュニケー環境マネジメント 1 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律 ( 平成ステム資源の有効利用 取組事項 1 9 園芸用土への活用 平成

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水道局の環境取組 〜環境基本理念の実現に向けて〜 事業の概要と 環境側面 環境5か年計画の主な 目標及び実績の概要 エネルギー効率化の 推進 特集   水道局における     自然災害への対応 健全な水環境の保全 資源の有効利用 環境コミュニケー ションの推進 環境マネジメント システム  水道事業において、浄水処理の過程では、浄水場発生土や使用済粒状活性炭、水道工事では建設発生土・ 建設廃棄物などが発生します。これらは、貴重な資源であるため、有効利用やリサイクルの推進に積極 的に取り組んでいます。  また、各庁舎においてはごみの分別やコピー用紙の削減等に取組み、日常業務活動から生じる環境負 荷低減に努めています。  加えて、水は有限で貴重な資源であることから、水道局では、その合理的利用を促進し、渇水に強く、 潤いのある「節水型都市」の実現を目指しています。水を大切にする節水型都市づくりのために、漏水 防止や水の有効利用の推進、お客さまの節水意識の向上などに着実に取り組んでいきます。

廃棄物抑制とリサイクル推進

浄水場発生土の有効利用

 浄水場発生土は、 浄水処理過程から発生する沈殿 スラッジを機械脱水や天日乾燥を行うことで含水率 を 50% から 60% までにした土で、 主に砂より小さ く粘土より荒い堆積土であるシルト及び粘土で構成 されています。  水道局では、 浄水場発生土の有効利用拡大に向け て、 市場動向を見極めつつ、 園芸用土やグラウン ド土として利用するための PR を積極的に行って いきます。  また、 粒状改良土やセメント原料などへの再資源 化も進め、 浄水場発生土の有効利用率の向上に取り 組んでいきます。  平成 27 年度は、 全発生土量約 6.7 万トンのうち、 園芸用土として約 0.6 万トン、 粒状改良土やセメン ト原料の再資源化として約 1.5 万トンの有効利用を 行いました。

1  原子力発電所の事故に伴う放射性物質の影響

 浄水場発生土の園芸用土及びグラウンド土への有 効利用は、 厚生労働省から基準が示されていなかっ たため、 平成 23 年 4 月から見合わせてきました。  一方で、 粒状改良土 ( 工事の埋め戻し材 ) への再資 源化は、平成 23 年 6 月に厚生労働省から示された「放 射性物質が検出された浄水発生土の当面の取扱いに関 する考え方について」 に基づき、 平成 24 年 10 月か ら小作浄水場の浄水場発生土から再開しました。  その後、 平成 25 年 3 月に厚生労働省から示され た「放射性物質が検出された浄水発生土の園芸用土 又はグラウンド土への有効利用に関する考え方」に 基づき、 浄水場発生土の園芸用土等への有効利用を 再開しました。

2 放射能測定結果の公表

 水道局では、 浄水場発生土の放射性物質濃度量を 測定し、 その値をおおむね 1 か月ごとに水道局ホー ムページに公表しています。 http://www.waterworks.metro.tokyo. jp/suigen/shinsai/hasseido.html 取組事項 1 8

粒状活性炭の有効利用

 粒状活性炭は、高度浄水処理過程において、かび 臭原因物質等を除去するとともに、表面に繁殖する 微生物によりアンモニア態窒素等を分解するために 用いています。  この粒状活性炭は、定期的な入替えにより、年間 約 6 千トン(平成 27 年度実績)発生します。以前 は発生した使用済粒状活性炭の一部を園芸用土等に 有効利用し、残りを処分していましたが、平成 26 年度から試行的に燃料補助材としての有効利用も開 始し、平成 27 年度は園芸用土の資材や燃料補助材 等として全量を有効利用しました。  水道局では、環境5か年計画において、新たに取 組事項として位置付け、粒状活性炭の有効利用に努 めていくこととしています。 取組事項 1 7 平成 27 年度取組実績 浄水場発生土のリサイクル率 34.7% ▲浄水場発生土 ▲園芸用土 WEB

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事業の概要と 環境側面 環境5か年計画の主な 目標及び実績の概要 エネルギー効率化の 推進 特集   水道局における     自然災害への対応 健全な水環境の保全 資源の有効利用 環境コミュニケー ションの推進 環境マネジメント システム ※ 1 建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律 ( 平成 12 年 5 月 31 日法律第 104 号 ) のこと。 以下同じ。 ※ 2建設廃棄物主要 5 品目  アスファルト ・ コンクリート塊、 コンクリート塊、 建 設泥土、 建設混合廃棄物及び建設発生木材 ※ 3再資源化施設  建設副産物を受け入れ、 物理的又は化学的改良を行う ことにより減量化及び有価物化等を行っている施設 ※ 4対象建設工事  特定建設資材(コンクリート、 コンクリート及び鉄か ら成る建設資材、 木材並びにアスファルト ・ コンクリー ト ) のいずれかを用いた建築物等の解体工事又は特定建 設資材を使用する新築工事(土木工事を含む。)等で、 一定規模以上の工事 ※ 5東京都建設発生土再利用センター  平成 4 年 5 月に江東区中央防波堤内側埋立地内に開 設。 主にストックヤード及び土質改良プラントの運転調 整を行う管理センター、そのまま再利用が可能な発生土 の仮置きを行うストックヤード及びそのままでは再利用 できない発生土に生石灰を混合して土質改良を行う土質 改良プラントの三つの機能が一体的に整備された施設 取組事項 1 9

建設副産物のリサイクルの推進

 水道局では、 東京都の建設リサイクル推進計画、 建設リサイクルガイドライン及び建設リサイクル 法※ 1実施指針に関する工事実施要領に基づき、 建設 廃棄物及び建設発生土のリサイクルの推進に取り組 んでいます。

1  建設廃棄物のリサイクル

 水道工事で発生する建設廃棄物のうち、 アスファル ト ・ コンクリート塊とコンクリート塊が主要 5 品目※ 2 の発生量の約 9 割を占めています。 アスファルト ・ コ ンクリート塊やコンクリート塊は、 現場内で利用する ほか、 再資源化施設※ 3へ搬出を行っています。 再資 源化施設では、 これらの塊を細かく砕いて道路建設の 再生路盤材や再生砂として再利用しています。  また、 場所打ち杭(くい)の施工により発生する 建設泥土を建設用資材材料(流動化処理土など)と して再利用を図った事例もあります。  建設リサイクル法では、 対象建設工事※ 4の受注者 に分別解体等、 特定建設資材の再資源化等を義務付 けています。

2 建設発生土のリサイクル

 水道工事で発生した建設発生土は、 工事現場内や他 の工事での埋戻材として、 あるいは造成地の盛土材等 として活用しています。  また、 路上工事等において埋戻材として活用できな い建設発生土は、 東京都建設発生土再利用センター※ 5 等で土質改良を行い、 再利用に努めています。 平成 27 年度取組実績 使用済粒状活性炭の全量を有効利用 ▲園芸用土への活用 ▲東京都建設発生土  再利用センター (年度) H25 H26 H27 99.9 99.9 99.6 建設発生土の有効利用 建設廃棄物の有効利用 有効利用量 有効利用率 平成27年度取組実績 建設副産物及び建設発生土のリサイクル率100%※を達成 (千 t) 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) 1,299 1,380 1,548 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (千㎥) (%) 0 100 968 1,093 100 100 971 200 400 600 800 1,000 1,200 有効利用量 有効利用率 (年度) H25 H26 H27

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水道局の環境取組 〜環境基本理念の実現に向けて〜 事業の概要と 環境側面 環境5か年計画の主な 目標及び実績の概要 エネルギー効率化の 推進 特集   水道局における     自然災害への対応 健全な水環境の保全 資源の有効利用 環境コミュニケー ションの推進 環境マネジメント システム

資源循環に配慮したオフィス活動

の推進

 水道局では、職員一人ひとりの意識向上を図りな がら、毎年の事業活動を勘案し、日常業務活動から 生じる環境負荷の低減に取り組んでいます。

1  コピー用紙使用量の抑制

 コピー用紙は、資料を最小限にし、両面印刷、裏 面利用を行っておりますが、平成 27 年度実績は過 去 2 年実績と比べて増加しています。今後は上記取 組のほか、電子化をさらに推進していき、削減に取 り組んでいきます。

2 印刷物使用量

 印刷の際には必ず印刷物台帳に記入し、総量を各 庁舎にて適宜、把握して発行枚数を精査しています。  しかし、平成 27 年度は「東京水道あんしん診断」 などの新たな事業が開始したことに伴い、その普及 啓発に関する印刷物を多く発行したことなどを理由 に、前年度と比べ大きく増加しました。  今後も、掲載内容や必要部数の精査等を引き続き 行うとともに、在庫数の確認を一層徹底しながら可 能な限り印刷物使用量の抑制に努めていきます。

3 ごみの排出量抑制及びリサイクル率向上

 各庁舎において、購入、使用及び廃棄の各段階で ごみの減量に取り組んでいます。  また、最終的に発生するごみの分別を徹底し、リ サイクル率の向上に努めています。 取組事項 20 0 H23 206 54 54 53 54 193 193 176 H24 H25 H26 (年度) (t) (%) H23 90,499 84,078 95,429 104,205 H24 H25 H26 (年度) (千枚) 50 100 150 200 250 35 40 45 50 55 60 65 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 32,313 33,160 34,403 基準 H25 H26 H27 (年度) (千枚) 0 15,000 20,000 25,000 5,000 10,000 30,000 35,000 コピー用紙使用量※1

平成27年度取組実績

※1 コピー用紙の使用量は、A4 サイズコピー用紙に 換算しています。 ※2 ごみの排出量及びリサイクル率は、水道局として 計量ができない庁舎の実績値を含んでいません。 0 H23 206 54 54 53 54 193 193 176 H24 H25 H26 (年度) (t) (%) 95,429 104,205 121,168 H25 H26 H27 (年度) (千枚) 50 100 150 200 250 35 40 45 50 55 60 65 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 印刷物の総枚数 平成27年度目標比 0.13%削減 平成27年度目標値 34,869 基準 平成27年度目標比 16%増 平成27年度目標値 104,359 0 53 54 193 176 164 H25 H26 H27 (年度) (t) (%) (千枚) 50 100 150 200 50 51 52 53 54 55 120,000 H23 33,097 28,843 32,313 33,160 H24 H25 H26 (年度) (千枚) 0 15,000 20,000 25,000 5,000 10,000 30,000 35,000 ごみの排出量及びリサイクル率向上※2 ゴミの排出量 リサイクル率 基準(平成27年度目標値) 54.7 ▲徹底した分別(研修・開発センター)

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事業の概要と 環境側面 環境5か年計画の主な 目標及び実績の概要 エネルギー効率化の 推進 特集   水道局における     自然災害への対応 健全な水環境の保全 資源の有効利用 環境コミュニケー ションの推進 環境マネジメント システム  また、日常業務活動から生じる環境負荷の低減に 向け、次のような取組も実施しています。

1  環境に配慮した物品調達

 水道局では、東京都グリーン購入推進方針及び東 京都グリーン購入ガイドに基づき、環境に配慮した 物品調達を行っています。  使用する物品等について、古紙配合率や再生プラ スチック配合率等に配慮して調達を行うことで、日 常業務活動から生じる環境負荷の低減に努めます。  

2 再生素材を使用した被服の導入

 水道局職員が着用する作業服 の素材には、ペットボトル再生 繊維を使用しています。

3 間伐材の有効利用

 水道水源林での人工林の管理作業に伴い発生する 間伐材等を、土木資材、事務所等の内装材等に利用 するほか、健全な水道水源林を維持するため間伐材 を利用した鳥の巣箱を作成・設置するなど、有効利 用を推進しています。 水道局の作業服▲ ▲歩道の土留柵 ▲多摩川水源森林隊事務所の   内装材 ▲巣箱

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水道局の環境取組 〜環境基本理念の実現に向けて〜 事業の概要と 環境側面 環境5か年計画の主な 目標及び実績の概要 エネルギー効率化の 推進 特集   水道局における     自然災害への対応 健全な水環境の保全 資源の有効利用 環境コミュニケー ションの推進 環境マネジメント システム

職 場

取組事項 21 

漏水防止対策の推進

 漏水防止対策は、貴重な資源である水道水の有効 利用につながり、浄水・送配水過程でのエネルギー の省力化及び二酸化炭素排出量の削減に寄与してい ます。また、漏水による道路陥没などといった二次 災害の回避にもつながる重要な施策です。  20 年前の平成 7 年度に 9.3%であった漏水率は、 平成 27 年度には 3.2%となっています。  世界の大都市における漏水率は 10%から 30%程 度であることから、東京都はトップレベルの水準に あるといえます。  今後も、経年管・初期ダクタイル管の取替や給水 管の材質改善などを行うとともに、より一層効率的 な作業方法の検討や調査機器の開発等を進めなが ら、着実に漏水防止を推進していきます。 ※給水管ステンレス化率  配水管からの給水管取り出し件数(口径 50 ミリメートル 以下)に対するステンレス鋼管の取り出し件数の割合

1  具体的な取組

・ 地上に流出した漏水は、即日修理を原則とし、24 時間体制で対応するとともに、地下に潜在する漏 水は、計画的な調査作業により早期発見に努め、 発見後速やかに修理します。 ・ 経年管や初期ダクタイル管は、濁水や漏水の原因 となることから、強度、耐震性に優れた耐震継手 のダクタイル鋳鉄管に計画的に取り替えています。 ・ 配水小管の分岐部から宅地内水道メータまでにお いて、強度が低く、腐食しやすい鉛製給水管をス テンレス鋼管などに取り替え、平成 18 年度まで におおむね解消しました。 ・耐震化、水圧の確保及び漏水の未然防止を目的と して、私道内に複数埋設されている給水管を配水 管に取り替える施策を積極的に実施しています。 ・配水管をポリエチレンスリーブで覆うことや外部電 源装置及び排流器の設置等による電気防食を積極 的に行い、配管の腐食防止対策を実施しています。

水資源の有効利用の推進

漏水防止作業について

      給水部 給水課 水道局は、漏水防止の取組として、給水管及び配 水管の整備(予防的対策)並びに地上及び地下の漏 水の調査・修理(即応的 対策)を行っています。 予防的対策として管の 取替事業を進め、ダクタ イル化率 99%、公道下の 給水管ス テ ンレ ス 化 率 100%を達成しています。 また、即応的対策とし て、地上に流出した漏水 を調査・修理する「機動 作業」及び地下に潜在す る漏水を電子式漏水発見器等を用いて発見・修理す る「計画作業」を行っています。  夜間の音聴調査作業では、様々な種類の音の中か ら漏水の音だけを聞き分け、微量な漏水も見逃さな いよう技術を駆使しながら、漏水の早期発見、未然 防止に努めています。 これらの作業を継続することで、漏水事故を減ら し、お客さまへ安全でおいしい水道水を安定供給す るとともに水資源の有効利用、環境負荷の低減につ ながることを意識して、日々の業務に取り組んでい ます。 ▲夜間の漏水調査作業 漏水量・漏水率と配水管ダクタイル化率 及び給水管ステンレス化率※の推移 平成 27 年度取組実績 漏水率 3.2% (漏水率 3%程度を維持)

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事業の概要と 環境側面 環境5か年計画の主な 目標及び実績の概要 エネルギー効率化の 推進 特集   水道局における     自然災害への対応 健全な水環境の保全 資源の有効利用 環境コミュニケー ションの推進 環境マネジメント システム

コ ラ ム

2 技術向上に向けた取組

 ⑴ 漏水発見技術の開発  都市化の進展に伴う騒音及び道路交通量の増 大など、漏水発見作業を取り巻く環境の悪化に 対応するため、漏水発見技術の向上を目的とし た技術開発に積極的に取り組んできました。  ⑵ 漏水予防技術の開発  漏水防止の観点から、腐食防止技術及び施工 方法の研究並びに管材料・継手の改良及び開発 に取り組んできました。これまでに、各種土壌 の影響調査や給水管取り出し部の腐食防止、電 食防止対策技術に関する調査研究を実施し、配 管の耐用年数の向上や効率的な腐食防止技術の 採用に努めています。  最近では、断水せずに送・配水本管内面の調 査が可能な管内調査ロボットを開発し、平成 24 年度から実用化しています。 ▼開発した機器一覧 機器名 概 要 電子式漏水発見器 センサーで路面上から漏水音を検知 最小流量測定装置 夜間、水道使用のない時間に着目し、漏水を検知 相関式漏水発見器 漏水音を管路上の2点で捉え、その伝搬時間の差から漏水位置を特定 時間積分式漏水発見器 漏水音が継続音であることを利用した音聴機器 希ガス式漏水発見器 し、漏水地点からのヘリウムガスをヘリウムガスを消火栓等から注入 検出して漏水箇所を特定 ◀管内調査ロボット

世界の水道事情の改善と、国内水道事業体の漏水率低減に向けて

 

途上国の大都市では、急激な経済成長や人口増加等に伴い、水不足 や水質汚染が顕在化していますが、これらの課題の多くは、東京水道 が歩んできた長い歴史の中で直面し、解決してきたものです。  東京水道では、主にアジアの諸都市からの要請に応じ、訪日研修 や講師派遣などを行うとともに、近年では民間企業と連携し、政府 開発援助(ODA)を活用しながら、海外諸都市の水道事情改善の ための技術協力やインフラ整備を進めています。  訪日研修では、アジアの水道事業体を中心として毎年 400 名程 度の研修生を受け入れており、貯水施設の機能、漏水防止対策、給 水装置管理など、水源から蛇口に至るまでの水道事業全般について、 研修を行っています。平成 27 年度には 51 か国、257 名の研修生 を受け入れました。  また、民間企業と連携し、実際に現地の水道事情を改善する無収 水※対策事業にも取り組んでいます。平成 26 年度にはミャンマーに おける事業で、無収水率を 77%から 32%に削減しました。  平成 27 年 6 月に、これらの国際展開を総合的・体系的にまとめ た「東京水道国際展開プログラム」を策定しました。これまでの成 果などを、本プログラムを通じて途上国を中心に世界へ発信し、今 後とも途上国の水道事情の改善に貢献していきます。  一方で、海外の水道事業体だけでなく、漏水率の高い国内水道事業 体に対し、漏水率低減に向け技術面からサポートしていくことも重要 であると考え、平成 28 年 2 月から漏水防止技術を活用した国内貢献の取組を新たに開始しました。今後は、 こうした水道事業体に対し、漏水防止対策の取組紹介として冊子「東京の漏水防止」の配布やホームページ 上での PR などを強化するとともに、技術支援として研修生の受入れなどの取組を進めていきます。 ※無収水とは漏水に加え、盗水やメータ誤差等、料金収入につながっていない水量のことを言います。 ▲ミャンマーにおける無収水対策事業 (国際貢献) ▲音聴棒による漏水調査 (国内貢献)

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職 場

取組事項 22

庁舎での水資源の有効利用

 水資源の有効利用は、供給側の取組だけでなく、 需要側の取組も不可欠です。水道局では、節水等、 庁舎の水使用量抑制に向けた取組を率先的に実施 し、着実に効果を上げています。

具体的な取組

1  節水

 水道局では節水機器の導入や、節水シールを活用 した職員の意識啓発などにより、日常的に節水に取 り組み、水道局庁舎における水使用量の抑制を図っ ています。

2 水の循環利用と雨水利用

 水道局では平成元年に、「水道局庁舎等に係る水有 効利用設備設置基準」を定め、庁舎等の新築及び改 造に際し、雑用水※ 1利用施設を設置し、水の循環利 用※ 2や雨水利用を行っています。 ※ 1 雑用水とは、トイレ洗浄水や防災用水などの、人の飲用 その他これに類する用途以外に使用される水をいいます。 ※ 2 循環利用とは、ビル等の建物内で 1 度使用した水を浄 化して、トイレ洗浄水などの雑用水として再利用するこ とです。 ▼水道局の水有効利用状況(平成 28 年 3 月末現在) 件数 設置場所 (㎥/年)利用量 範囲利用率(%)平均値※ 3 循環利用 3 本郷庁舎、和泉庁舎、水の科学館 1,320 0 ~ 36 5 雨水利用 13 研修・開発センター、 本郷庁舎、水源管理 事務所、墨田営業所、 足立営業所、新宿営 業所、中野営業所、 北部支所、三筋庁舎、 和泉庁舎、多摩水道 立川庁舎、多摩水道 山王下庁舎、多摩水 道元本郷庁舎 14,311 4 ~ 61 23 ※ 3 利用率とは、庁舎全体の水使用量に対して、循環利用 や雨水利用として使用した雑用水量の割合をいいます。 89,719 83,009 82,313 H25 H26 H27 (年度) (m3 80,000 82,000 84,000 86,000 90,000 92,000 88,000 庁舎の水使用量の推移

27年度取組実績

庁舎の水使用量 82,313㎥ 平成25年度比約 8%削減を達成 基準(平成27年度目標値) 8%削減

雨水貯留タンク設置による

水資源の有効利用

▲打ち水イベントの様子 ▲貯留タンクの設置状況  港営業所では雨水貯留タンクを設置し、これまで 水道水で行っていた植栽等への散水を雨水へ転換す るとともに、庁舎全面の外気温の低下を目的とした 打ち水を行っています。  雨水貯留タンクは、職員が既製の収納ボックスを 加工して作成し、安価かつ簡便なものとしました。  また、貯留タンク設置後は営業所の近隣の保育園 児と打ち水イベントを実施しました。会場が歩道及 び都バス停留所に面していることから、近隣を通行 される方々に当局の環境取組を紹介する良い機会と なりました。  今後は現場作業機材等への清掃用へ広げていくな ど、より一層雨水の活用を進めることで、環境負荷 低減とお客さまサービス向上に努めてまいります。  雨水は、都市における水資源とし て貴重なものです。  雨水貯留により、災害時の非常水 源として利用することができます。  また、雨水の利用は、都市型洪水 の抑制にも寄与します。

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関連する取組

 都では、一定規模以上のビルを建設する事業者に 対し、関係局がそれぞれの所管において、雑用水利 用施設の設置を指導しています。  水道局では、建物の新築時に行う給水装置の新設 の申し込みの際に、循環利用及び雨水利用の指導を 行っています。  平成 28 年 3 月末現在、都内では、循環利用施設 798 件及び雨水利用施設 1,565 件が稼働していま す。 ▼都内循環利用施設利用状況 (平成 28 年 3 月末現在) 状況 件数 総使用水量計画量 (㎥ / 日)(A) 循環利用水量 計画量 (㎥ / 日)(B) 循環利用率 × 100(%) (B/A) 個別循環※4 427 270,145 70,046 25.9 地区循環※5 183(54地区) 102,310 23,600 23.1 広域循環※6 188(7 地区) 103,749 35,668 34.4 計 798 476,204 129,314 27.2 ※4 個別循環方式とは、ビル等の建物内で一度使用した水を同一 ビル内で浄化し、雑用水として使用する方式です。 ※5 地区循環方式とは、一定区画内にある複数のビル等で一度使 用した水を1か所で浄化し、各ビルに雑用水として供給する 方式です。 ※6 広域循環方式とは、広域的な規模で、下水処理場の処理水を 雑用水として供給する方式です。 ▼都内雨水利用状況 (平成 28 年 3 月末現在) 分類 都施設 区市町施設 国施設 民間施設 計 件数 223 521 68 753 1,565 施設例 水道局墨田 営業所、都 立田柄高等 学校 他 振興会館、 葛飾区産業 多摩六都科 学館 他 特許庁総合 庁舎、政策 研究大学院 大学 他 両国国技館、 東京ドーム 他

参照

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