渡 辺
直香川大学教育学部環境科学研究室
Distribution of Ephemera Nymphsin Kagawa Pr・efectur・e,
Japan,in Relation to Altitude and Gr・adient
NaoshiC・WATANABE,EnvinnmentalScience Labora10叩,
鞄α軸0′肋¢α蕗0れ,麒αgα卿αび雅ゐβγβ官物, 椚疲α仇α吉倉払 760,J(砂α彿Abstract:ne distribution of three species of Ephenwra nymphs andits relation
to altitude and gradient were studied by the data of Research Gr’Oup Of Natur−al
Envir・Onment ConserIVationin KagaWa Pr・efectur・e・E・j.aponica occur・Sinmountain
r・eglOnS andits vicinities,nOt Onlyin the Sanukimountains butin the Goshikidai
mountains,and occurs exclusively above451min altitude・E・Orienlalisisdistr・i−
buted mainlyin open fields underIlOOmin aititude,but sometimes occurs just
above dams evenin higher・places:this suggests the r’elation between theoccurq
r・enCe Of this species andlentic conditionslE・$trigataiswidelydistr・ibutedboth
in mountains and open fields,but absent above450m and poor under50m,in
altitude. 田となっていることは考えにくいと述べている。 他にも底質や水質汚濁なども要因として考えら れているが(久居・新井1973),これらについ ても今のところ明瞭な証拠は得られていない。 本報では3種の分布に影響する要田を調べるた めの手はじめとして,香川県内河川での3種の 生息場所の概略的な条件をつかむことを目的と した。 本報は香川県自然環境保全調査会底生動物班 の行った調査資料にもとづいたものである。大 平幸男氏をはじめとする班員の方々に深く感謝 する。 調 査 方 法 ここで用いたデータは,香川県からの委託に よって行われた香川県自然環境保全調査会の調 は じ め に 日本産キンカゲPウ属のうちで,沖縄諸島以 外ではフタスジキンカゲロウβpゐ¢仇βγαj如− 0耽宜cα,モソカゲPウβpん¢仇βγαβ≠γ宜gα吉α, トウヨウモソカゲロウβpんβ仇βγα0γゐ常吉d宜β の3種が生息する。これら3種の共存する河川 においては,相対的にみて乱J■αpO彿宜cαが上流 に,乱乱抽加由が中流に,そしてβ・0γ宜β雅一 £αJ宜βが下流に分布する傾向のあることは良く 知られた事実である(桑田1955,1958;水野・ 御勢1972など)。 この現象について桑田(1958)は,夏期の水 温が3種の分布に影響している可能性を示唆し た。しかし,黒田・藤本・渡辺(1984)は,温 度差のきわめてわずかな短い河川区間での調査 にもとづいて,水温が3種の分布を決める主要
一心之出 ○︺du鵬∑.芸⋮ぉ念出 dPnルP.↑一∵岩層㌶ むqd鍼.d出
⋮︵︸のむ旨︶読点由一払ns再出Pud︵忘謡︶hむ之出書S.S 川h中点出○︸占βⅠ.β−⋮hむ人道已く ■亘 川h買⊇ 空欄与出
て扱った。モソカゲロウ属3種の同定は腹部背 面の縦粂紋と頭部の斑紋によって行った(黒田・ 渡辺,1984)。 結果および考察 Tablelは全地点を標高別に.分けて,各標高 におけるキンカゲロウ属3種の採集地点数を示 したものである。調査した266地点のうちモソ カゲpウ属が採集された地点は90地点である。 すでに述べたように,1980−1981年に採集さ れた地点を除いては,平瀬のみで採集している ため,流れの経い砂泥底に主に生息するこの 属の分布状況を充分に反映しているとは言い難 い。しかし,この表は少なくともこれら90地点 ではモソカゲロウ属が生息していることを示し ている。標高50m以下の低地では採集された地 われた。調査地点はFig1に示す266地点であ り,調査を行った年と主な河川の名前が図中に 記号で示されている。1980−1981年に調査さ れた土器川・綾川・金倉川およびその周辺の小 河川においては,金ザル(網目紛1.5mm)を用 いて平瀬・淵・川岸を含む部分で定性的に採集 したものである。それ以外の地点では,平瀬の 石礫底のみに限定し,30×30cmのサーバー ネッ ト(網目38メッシュ,NGG40)を用いて各地 点2回ずつ定量採集を行った。川底の状態や川 幅の狭いことによってサーバーネットの使用が 困難な場合には,NGG40の網で作ったたも網 を用いて,同じく平瀬で定性的な採集を行った。 底生動物の標本は約5%ホルマリン溶液で固定 して持ち帰り,12メッシユ(開口部1.41mm)の 土壌分析用ふるいでこして,網上に残った大き
TablelOccur−r−enCe Of Ephe仇eranymphsin r・elation toaltitude.a= Number of points surveyed;b= Number of points whereEphe刑era WaS taken; C=Number’Of pointswher’e eaCh speCies of Ephemera was taken… The
figur−esin par・entheses sh(苅Vper・CentageS Of c to aい
Altitude (m) a b JαpO?房cα 8‡γ宜gα≠α 0γL乞β≠£αJ宜さ 2(1.6) 4(85) 4(17.4) 1(7小1) 5(31.3) 1(10,0) 2(33.3) 5(71..4) 3(50.0) 3(75,0) 2(100) 1(100) 1(100) 5(3.9) 9(7.0) 16(34.0) 3(64) 9(39.1) 6(42.9) 6(37.5) 1(10.0) 1(100) 3(500) 3(42.9) 2(333) 0・− 50 51−100 101岬150 151−200 201−250 251−300 301−350 351−400 401−450 451−500 501−550 551−600 601−650 129 16 47 20 23 13 14 7 16 10 10 2 6 4 7 6 6 5 4 3 2 2 1 1 1 1 Tota1 266 90 34(12‖8) 51(192) 13(49)
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る。しかし,各標高の地点数に対するこの種の 出現地点数の割合は,標高が増すにつれて高く なっており,標高451m以上の場所ではこの種 のみが採集されている0孔8≠γそgαまαも標高50 m以下から450mまでかなり広V、範囲で出現し ている。最も出現地点の多いのは標高51−100 mであるが,各標高の地点数に対する出現地点 数の割合としてみると,標高50m以下で少ない 点を除けばこの割合に一定の傾向は見られず, 標高に対する分布のピ・−・クもとくに認められな い。ガけ0γ宜β≠≠αg宜さは,出現地点数では標高50 m以下で最も多く,50−100mがそれに次ぐ。 しかし,251−300mの標高においても1地点 で採集されている。これは後に述べるように香 束川のダムの直上である。全体としてみると, β.プ叩0耽乞cαが標高の高い地点に,且0γ乞β傾αgゐ が標高の低い地点に,且β≠γ如α≠αは両名の中 間的な部分に分布の中心を持つという傾向は表 れている。しかし,いずれの種もかなり広範囲 に出現し,標高のみでこれら3種の流程分布を 説明することは出来ない。 Fig・2は,・モソカゲロウ属3種の採集された 地点を地図上に表したものであり,同時に標高 100mの等高線も示してある。香川県のほぼ中 央部に沿って100mの等高線が束西に走ってお り,おおむねこれより南部が山地部(讃岐山地), 北部が平野部に分けられる。その他にも部分的 に100m以上の地域が散在し,その最も広い部 分が県中央部の瀬戸内海沿岸に位置する五/色台 山地である。βj吻0†乙宜¢αの採集された地点の 多くは標高100m以上であることはTablelで もみたが,この中には南部の讃岐山地以外に五 色台山地の地点も含まれる。また,標高が100 mより低い場所でこの種が出現する地点をみる と,そのいずれも川が山地から平野部に流れ出 た直下か,あるいは山地に囲まれた部分に位層 する。すなわち,この種の分布は山地およびそ の周辺に限られていることがわかる。これに対 しガ.0γ五β彿まα上官g の分布は,香東川上流の1地 且&擁加加は,源流部に近い場所から平野部 までの広い分布域を持ち,.臥.グαpOケも宜¢αあるい は∬け0γ乞β≠£αだβ と同所的に生息している地点
も多い。しガゝし,同一河川で及β≠γ宜gα如と且
0γ宜β花ねヱ宜βが採集された場合についてみると, 前者が.上流に,後者が下流に分布する例が多い。 つぎに,3種の分布と勾配との関係をみるた めに,県内河川のうち,流程が長く,調査地点 の多い土器川,綾川,財田川,香束川の4河川 について,河川勾配図上に3種の採集地点を示 したものがFig・3a,b,C,dである。土器川 においては(Fig 3b),3種が明瞭に上・中・ 下流に分かれて分布しており,β.Jαp仇宜cα, 」臥8fγ宜gαまα,思0γ£靴ぬJ宜β の順に生息地の 標高が低く,勾配も緩やかになる傾向が表れて いる。他の3河川については(Fig・3a,C,d), 土器川でのβ.j■αpO7も宜cαの出現地点と同様の急 な勾配の場所に」臥8古γ毎αぬが出現す−る例がど の河川でも見られ,また,財田川ではβ.j如0γ乙宜cα が傾斜の緩い場所に見られるなど,勾配との関 係はそれほど明瞭ではない。しかし,河口から 10km程度の距離にダムがある綾川では,β.0γ五− β彿£αg富合 の分布が上流に拡がり,ダムの上流 の億斜の緩い部分にまで生息していることや, 香東川でも河口から約26−28kmの場所にある ダムの直上でβ.0γ宜β彿ぬJ宜βが出現するなど, ダムによる勾配の変化あるい∼まそれと関係した 何らかの要因がこの種の分布に影響している可 能性がある。大串ほか(1956)は,京都府の芋 川で瀬ではほとんど河口近くまでβ.j■叩0ルゐα が分布しているのに対し,淵ではかなり上流部 にβ‖0γ宜β彿ぬZぬが生息することを見い出してい る。また,山口ほか(1943)によれば,琵琶湖 南潮においても,且0γ五¢常吉αg宜βが生息する。 この種の分布は,止水的環境と強く結びついて いることが考えられる。 以上みてきたように,香川県においても上流 部にβりj如0雅言cαが,中流部に且β≠γねαとαが, 下流部にβけ0γ宜βれ≠αg五βが分布するおおまかなN.瑚︷h uO 已ゝ6領
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