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中心部に積層鋼板を有するゴム支承の耐震性能に関する実験的研究

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(1)

中心部に積層鋼板を有するゴム支承の耐震性能に関する実験的研究

Experimen白1study ofthe d戸 醐nicbeha吋orofrubber be徹也19with piled steei plates

新木崇坊@中本扶即・青オ執す・芝山繁宏榊

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SHIBAYAMA

* 工 修 数 日 工 知 て 学 大 判 完 (〒470一0392愛知県豊岡市八草町八草124番 地7) 林 土 博 数 日 工 業 大 学 都 市 環 境 学 科 (=r470-0392数日県豊田市八草町八草1247番 地 ***東海ゴム工業(株) 免震デバイス事業室技討課 (〒485-8550小牧市東三丁目 l番 地 Rubber isolators have be

me increasingly popul紅 ゐreIlevated bridgesaftぽ G r 切tKobe E紅也中ake.Several issu凶 have appearedヲhowever,for using rubber bearings. For example, bridges with rubber bearings had

me to cause vibration ωily due to heavy vehicles, from which fatigue fracture had arose就任lebase of traffic sign poles and ligh回gpoles as wellぉstructぽal body.V(帥calmovemer吐alsocaused low frequency vibrほionat the web plates of steel plate gird回Asa device reducing the vertical vibratio

n

new type rubber b白 血19wi也piledsteel plates at th巴centerof白巴bearingis developed. This rubber bearing supports vertical force by the piled steel plate and works as ordinal rubber bearing for the horizontal movement for big 卸仕lqualce.Inthis papぽ;cyclic loading test釦dits seismic performance are described

)(eJ^VordS:rubberisola.耐 え 句 加 地ntsi

less,巴quivalent伽mpingconstant, 偽mamict,ω:t, piled 税巴~lplate キーワ~f::免震ゴム,等傾向駐,等価誠衰定数耐震儲ち実験揚言鏡板 1. はじめに わが国では兵庫県南部地震以降,免震ゴム支承の而撰安全 性向上に対する有効性が認められ,橋梁構造物に大量に使用 されるようになった.しかし,その後約10年を経て,ゴム支 承を用いることによる新たな問題も生じてきた.たとえば, 免震ゴム支承を有する橋梁では走行する大型自動車荷重によ り橋梁に振動が生じやすくなったことや, これにより標識柱 や照明柱などの橋梁付属物の基部に疲労亀裂が発生し始めた こと,また鋼版桁橋では腹版の低周波振動も生じている さ らに橋梁の自重によるゴム支承の鉛直方向のクリープ変形に よる沈下に伴い,橋桁端部の段差による新たな振動の発生が 予測されている これに対い従来の鋼製支承に戻す動きや,銅製支承を用 いながら,水平方向のみ高減衰ゴム部品で抵抗させるという 機能分商問支承も出現している. 本研究では,従来型ゴム支承の鉛直変位を抑えるために, ゴム支承の中央部に穴を設け,その中に積層鋼板を挿入して 鉛直荷重を受け持たせる新しいタイプのゴム支承を提案し, その耐震性能を実験的に明らかにしたものである.この支承 では鉛直荷重は鋼板が支持するからクリープの問題はなく, 基本的に地震時のみゴム材料が水平力を分担する. ところで,従来から免震ゴム支承そのものに対する公表さ れた研究成果は,従来の鋼・コンクリート構造部材に比べ著 しく少なく,設計ではもっぱら企業内試験結果を集大成した 資料を用いることが多い.合理的な設計のためには学術的に 行われた多くの実験データの公表が必要である.本研究はそ のひとつとなるものである 免震ゴム支承に関連した既往の研究としては,阿部ら lリ)お よび吉田ら 2由)の免震積層ゴム支芳フ京衣の復元力特性につ叫し、吋ての研究, 川島ら 司引制4叫引伺)河川5町制) がある.また著者7)らによる研究では,最近開発された高減 衰ゴム (HDR) の等価剛性,等価減衰定数等の動的特性に

(2)

5800

4

MTS動的1000凶アクチュエータ ゴム支承供試体 図-1 水平せん断繰り返し載荷試験装置概略図 関して,特に周波数依存性(載荷の周波数による免震性能の 変化),ひずみ依存性(載荷ひずみの違いによる性能変化)を 実験的に明らかにしている. 本試験体のような新しいゴム材料と積層鋼板の複合的支承 では,その耐震性能を明らかにする手段は実験的方法しかな く、また様々な現象に対しての考察は現段階では困難な場合 が多い.本研究では研究の第一段階として,多くの実験的事 実を社会に明らかにすることを目的とし,次の段階でこれら のより詳細な考察を加えるようにしたい。 2. 実験計画および実験方法 2.1実験計画 本研究で使用する試験体は,せん断弾性係数G10 (1. ON/mm2) のゴム材料を用いた超高減衰積層ゴム支承(田R-s)である 試験体寸法は,500肌 X500皿X(ゴム厚さ20凹X6層ニ120肌 ), および400皿X400mmX(ゴム厚さ9凹X6層ニ5金m!)の2種類 であり,これらをそれぞれT叩巴 A,Type-Bとする. ゴムの中心部には 160X 160阻 (type-A),または 210X 160mm (typ巴-B)の穴を設け,その中に積層鋼板を挿入してあ る.鋼板の寸法150x150皿,1枚の厚さ 12mm(type-A),また は寸法200x250皿、一枚の厚さ20mm(type-B)rJ;鋼板6枚が挿 入されている,積層鋼板には,二硫化モリブデ、ンコートをコ ーティングしであり,鋼種はSM490Aを用いる.Type-Aには2 種類あり,中央の穴に積層鋼板のみ挿入したものを Type-A1 とし, Type-A1実験後,積層鋼板が内部ゴムを損傷させたた め,これを改善するために積層鋼板を挿入した穴に生じる隙 国 眉 竺 層 ハhUEρhU ﹀ ︿ E ﹀︿ 1iE り ム

×

E

×

HV 寓 ハ HU

×

×

ハ H V 回 ハ 川 v phυm ハ HU

- - z

ワ ム 写真一l 実験供試体 図-2 Type-A試験体 た材料は,ピアノ線を芯とする 1mmX1mmX長さ 77凹のウレ タン樹脂で,これを積層鋼板の周囲に配置した.試験体寸法 緒元を表 1に示す. Type-A試験体を写真一Iおよび寸法を図一2に示す. 積層鋼板は上部鉛直荷重を直接受けるもので。基部鋼板に 伝わって橋脚に直接伝達するものである。水平力が作用した とき、基本的には二硫化モリブヲ、ンコートにより摩擦を避け 水平力に抵抗しない構造としている。 2. 2載荷装置 (1)水平せん断繰り返し載荷試験装置 水平繰り返し載荷に用いた実験装置を図 lおよび写真

(3)

2に示す.この装置については文献 7)に記述されており,こ こでは簡単に述べる.鉛直方向力として 750凶油圧ジャッキ 4基をフレームの四隅に取り付け これを三角フレームを介 して免震ゴム試験体に載荷している.水平力は MTS社製 100m剖動的アクチュエータ1本を使用した.鉛直方向は一定 の鉛直荷重となるように荷重制御とし,水平方向の動的繰り 返しは変位制御により載荷した 各部材交点のヒンジには, 摩擦の少ない市販のベアリング・ユニットが組み込まれてお り,土 300凹の水平移動に対して上下方向の誤差は

o

.

2凹 以 下であるように設計されている. 写真一2 水平せん断繰り返し載荷試験装置 (2) 鉛直繰り返し載荷試験装置 鉛畠繰り返し載荷実験装置の概略図を図 3に示す.この 装置は,鉛直荷重として MTst:埠~1000凶動的アクチュエータ を使用し,中央のピン部材により 2倍の荷重 2000kNを免震ゴ ム供試体に載荷することができる.水平力は 1000削アクチュ エータを 1基使用した 鉛直荷重 ゴム供試体 図-3 鉛直疲労繰り返し載荷試験装置 2. 3 載荷方法 │日日本道路公団規格 8)に基づき,前述の動的実験装置を用 いてp せん断疲労耐久性試験,面圧依存性試験,周期依存性 試験を行った.表 2 に本研究で、行ったすべての而撰性能試 験の概要を示す. (1)せん断断疲労耐久性試験 鉛直面圧を 12.0N/mm2とし,水平方向にゴム純総厚の 70% の Sin波を与え,周期 180秒として, 5000田の水平繰り返し 載荷を行う.試験体は Typ巴-A1および A2を使用した.なお, 初期及び、 1000回ごとに,特性試験としてせん断剛性試験と圧 縮ばね定数試験を行う. せん断剛性試験では,設計死荷重反カに相当する 6.0N/mm2 を一定として,周期 2.0秒でせん断ひずみ 175弘に相当する変 位の繰り返し実験を行う.繰り返し回数は 11回である.圧

i

縮 ばね定数試験では, 1. 5N/mm2から設計最大反力に相当する 12.5N/mm2までの圧縮載荷を 3回行う (2)鉛直疲労耐久性試験 ゴム試験体をせん断ひずみ 7聞に相当する変位で固定し, 面圧 5.5~ 12N/mm2の鉛直繰り返し載荷を 200万回行う目試験 体は Type-A1および A2を使用したなお,初期および 50万 回ごとに,せん断疲労耐久性試験と同様の特性試験を行う. (3)面圧依存性試験 周期 2.0秒の Sin波を,損幅 175%を一定として与え,面 庄 3.0,6.0, 9.0, 12.0N/mm2ごとに 11回の水平繰り返し載 荷を行う.試験体は Type-Bを使用した. (4)周期依存性試験 面圧 6.0N/mm2を一定として,振幅 175%に対する周期を1.0 秒, 2.0秒, 3.0秒, 100秒とした Sin波を使用し,高い周期 から順に各 11回の水平繰り返し載荷を行う.試験体は Typ巴一B を{吏用した. 3.実験結果 3. 1等価剛性,等価減衰定数および圧縮ばね定数の算出 実験で得られた履歴曲線をもとに,サイグルご、との等価剛 性

ι

,等価減衰定数 hBおよび圧縮ばね定数を次式 (1),(2), (3)により算出する9) F 一 仙 F 一

h

( 444 ) hR = !1W ~ 2JrW (2)

(4)

F,v,-F, Kv二 {Xj)-'(X22.. (3) Xj- X2 ここで,

ι

:

等価剛性(kN/mm), hB 等価減衰定数,Kv 圧 縮ばね定数(凶/mm),F(

u

nax), F(lら

'

i

):

最大復元力,最小復元 力,ら副 Lい:最大水平変位,最小水平変{立w:弾性ひずみ エネルギー, L1 W:履歴吸収エネルギー F

λ F

偽)

:最大 鉛直荷重,最小鉛直荷重,

ιι:

最大鉛直変位,最小鉛直 変位である(図 4,図 5参照)• (2)面圧依存性試験 4種類の面圧 (3.0,6.0, 9.0, 12.0N/mm2)で鉛直荷重を載 荷し,せん断変形 175弘となる水平繰り返し載荷を行った Typ巴 B 試験体の履歴曲線を図 -8(a)~(めに示す.面圧が大 きくなるにつれて微小振動の振幅が大きくなり,これが履歴 曲線上にも現れている.これは内部の積層鋼板の摩擦による ものと考えられる. 表 2 而

1

震性能試験概要 項目 目的 桁の伸縮による繰返しの水平変位に対する せん断疲労 等価剛性,等価減衰定数,圧縮ばね定数の 変化を確認 活荷重などによる繰返しの鉛直荷重疲労に 圧縮疲労 対する等価剛性,等価減衰定数,圧縮ばね 定数の変化を確認 面圧 鉛直荷重変化に対する等価剛性,等価減衰 依存性 定数の変化を確認 周期 回有周期の変化に対する等価剛性,等価減 依存性 衰定数の変化を確認、 水平力

L

1

w

試験方法 面圧6N/mm2を与え,せん断ひずみ:1:70%を5000 回与える.1000回毎に,基本特性試験(:1:175弘) を実施 せん断ひずみ70%,面圧5.5~ 12N/mm2を200 万四与える.50万回毎に,基本特性試験(:1: 175弘)を実施 面圧(3,6, 9, 12) N/mm2における圧縮せん断試 験(:1:175見) 周期(1.0,2.0, 3.0, 100)秒における圧縮せん 断試験(:1:175%)

鉛直荷重

F(~)

F(X

2)

X

J

X

1 実験供試体 Type-A1 Typ巴-A2 Typ巴A2 Type-B Type-B

鉛直変位

図-5免震ゴム支承鉛直方向力学特性の定義 図-4免震ゴム支承水平方向力学特性の定義 (3)周期依存性試験 3.2水平荷重一水平変位履歴曲線 面圧6.0N/mm2を一定とし,

4

種類の周期(1.0秒, 2.0秒, 各試験の水平繰り返し載荷試験により得られた,水平荷重 3. 0秒, 100秒)で水平繰り返し載荷を行った.Typ巴-B試験 一水平変位履歴を以下の試験項目ごとに示す. 体の履歴曲線を図 9 (a)~ (d)に示すこの履歴曲線も周期が (1)せん断疲労耐久性試験(せん断剛性試験) 小さく,載荷速度が大きくなると微小振動が生じ,履歴曲線 基本特性である等価岡)1性,等価減衰定数を初期および1000 上にもこれが現れている. 回ごとに測定するために,繰り返し載荷試験を行った (4)圧縮疲労耐久性試験(せん断岡)1性試験) Type-A1試験体の水平荷重一水平変位履歴曲線を図 6(a)~ この試験は改良型のType-A2試験体についてのみ行った. (f)に, Typ巴A2試験体の水平荷重水平変位履歴曲線を図一 基本特性である等価剛性,等価減衰定数を初期および50万四 7 (a)~(f) に示す. ご と に 測 定 し た 水 平 荷 重 水 平 変 位 履 歴 曲 線 を 図-10(a)

(5)

~(f) に示す. 3. 3鉛 直 荷 重 鉛 直 変 位 履 歴 曲 線 せん断疲労耐久性試験および鉛直疲労耐久性試験において, 400 400~ , , -1 400 糊 定 時 長

2

ω

-200O

E終富← 加

o

ー200 里叫 長

吉川

-200 -400 -400 開400 嗣100 -50

50 100 -100 -50

50 100 -100 -50

50 100 水平変位(mm) 水平変位(mm) 水平変位(mm) (a)初期 (b) 1000回 (c) 2000回 400 400 400 降望令宣長抽

併4

4

加 ~ 200 -20O0

。。

-200 -400 -400 -400 -100 -50

50 100 舗100 -50

50 100 -100 ω50

50 100 水平変位(mm) 水平変位(mm) 水平変位(mm)

(

3000回 (e) 4000回 (f)5000回 図-6せん断繰返し試験(Type-A1) 300 300 300 200 200 200

100

t

J

i

1000

100

B

t

-

-100 民トー100 住トー 100 キ 毛 キ毛 キ毛 同200 -200 -200 圃300 -300 四300 同100 -50

50 100 国100 -50

50 100 -100 -50

50 100 水平変位(mm) 水平変(ll(mm) 水平変{主mm) (a)初期 (b) 1000回 (c) 2000回 300 300 300 200 200 200

100

100

+

長併-ー21 0 0

B

t

-

-100 時国100

国200 -200 -300 -300 -300 回100 -50

50 100 -100 -50

50 100 -100 -50

50 100 水平変イ立(mm) 水平変{立(mm) 水平変{立(mm) (d) 3000回 (巴)4000回 (f)5000回 図

-7

せん断繰返し訴験(Typ巴A2)

(6)

600 600 400 400

200

200 酬

~ 1

5

E

-200 持 ト -200 ム官、三、 毛キ 司400 3N/mm2

γ

周 期1.0秒 -600 開200 国100

100 200

100 200 水平変位

(

m

m

)

水平変位

(

m

m

)

(日) 面圧 3.0N/mm2 (a) 周期1.0 600

/

j

400 400

200

200 刷

~ ~

rvM200 I'

Eー200 -400 6N/mm2 4 0 0 [ f 周 期2.0秒 -600 -200 司100

100 200 -600 -200 -100

100 200 水平変位

(

m

m

)

水平変位

(

m

m

)

(b) 面圧 6.0N畑正 (b) 周期 2.0秒 600 600 400 400

200

200 酬

~ ~

E

トー200 ムl

E

E

トー200 ムE、4、 -400 9N/mm2 周 期3.0秒 -600~ -100

100 200 200 水平変位

(

m

m

)

(c) 面圧 9.0N/llltlf (c) 周期 3.0秒 600

t

t

l

400 400

200

200

~ ~ 住 ト

E

200

"

ー200 国400

f

周 期100秒 同600 -600 -200 -100

100 200 水平変位

(

m

m

)

(d) 面圧 12.0N/mm2 (の周期 100 図 8 面圧依存性試験 図 9 周期依存性試験

(7)

300 300 300 200 200 200 苦酬主1 ω のυ 判 権 同+塁42 1 1 ω

叫耗112 ω

100

半4 -200

-300 -300 -300 ー100 】50

50 100 -100 同50

50 100 -100 -50

50 100 水平変位(=) 水平変位(=) (a)初期 (b)50万四 (c) 100万回 300 300 200 200 酬

E

青耗 ω lIハu 制五哲三併1ω

100 キ4

-200 -300 -300 ー100 -50

50 100 一100 -50

50 100 水平変位(=) 水平変位(=) (d)150万四 (e) 200万四 図 10 回 融 労 耐 久 性 言 撤(Type-A2) 2000 1500

z

1000 組 若宮 1500

1

1

0

0

0

健 組 お 500 -←初期 ー ト1000回 --0-2000回 一 晶 一3000回 一 骨 ー4000回 --0-5000回 500 2 鉛直変位(凹n) 図-11 せん断疲労耐久性試験(Typ巴A1) 3 が

O

初期 1000回 ~4000回 5000回 2 3 鉛直変位(皿n) 図 12 せん断疲労耐久性詞験(Type-A2) 基本特↑生である圧縮ばね定数を初期および 1000回ごとに測 定した.Typ巴-A1およびTypeA2試験体に対して得られた鉛直

荷重鉛直変位履歴曲線を図 -11~図 13に示す.なお,鉛 2000 1500

z

1000 組 正

E

-←初期

一←

50万回

一←

100万回

一←

150万四 --{}-ー200万四 500 が

O

1 2 鉛直変位(mm) 図 13 鉛直疲労耐久性試験(Type-A2) 直疲労耐久性試験はType-A2試験体に対してのみ行った 3.4等価醐性,等価減衰定数,圧縮ばね定数 (1)せん断疲労耐久性誌験 図-6,図一7に示した履歴曲線より,式(1),式(2)を用い て等価剛性J等価減衰定数を算出した.また,図 11,図 12に示した履歴曲線より,式(3)を用いて圧縮ばね定数を算 出した これらの数値と繰り返し回数との関係を図 14~図一 16 に示 す.図 14,図 15より, Typ巴-A1誤験体の等佃岡Jf性およひ等価 減衰定数は繰り返し囲拠000固までほぼ一割直を示したが,等 価岡惟は3000回から4000固までの聞に急に増加する傾向を示

(8)

し た こ れ は.4000回を越えたあたりからゴムに損傷がみられ, 小さなゴム粒子治輔副板の聞に入っていき,等価剛生は上昇, 等価減衰定数は低下したと考えられる.一方,改良を施した Typ日A2試験体では,ほぼ一定の等佃剛生および等価成衰定数を 示した.図 16より, Type-A1試験体の毘縮ばね定数は2000固ま で増加していたが,それ以降,急速に低下した.一方, Type-A2 諒験体はほぼ一定¢値を示した.これもゴム損傷の影響と考え られる. 以上のように, Type-A2試験体では,等価司'l1

r

i

,等11面減衰定数, 国宿ばね定数は繰り返し回数に影響なく,ほぽ一定値を示した. (2)鉛直漉労耐久性試験 図 10に示した履歴曲線より,式 (1),式(2)を用いて等個別 性,等価減衰定数を算出した また,図 13に示した履歴曲線 より,式(3)を即、て同宿ばね定数を算出した.これらの諾数値 と繰り返し回数との関係を図 -17~図← 19 に示す試験体は Type位試験体のみである. 図 17より,鉛直繰返し試験じと等価耐性は,繰り返し回数50 万四のみ平均値よりも約11%高い2.34凶/mmを示したが,それ 以降は安定した等価耐性示した.図 18より,鉛直繰返し誤験 ¢等価減衰定数は50万固から200万固までに約36%から44%へ ゆるやかに増加する傾向を示した. 5 -+-ーType-Al 4 一←Type心 J号 3ト/~、

r

- - - / 、 記 ~一一一一申/

21-~-<i一--o-.._ 制作 O~ 唱 ハ ハ ハ 角 ハ ハ ハ 《 ハ ハ ハ 繰返し回数 図-14 繰り返し回数と等佃刑性の関係 40 35トーe-Type-Al -{)ーType-A2 ~ 30 ;J.

25

20

15 担IT10

ご と 土 五 可 ミ ミ

5

ハ 噌 ハ ハ ハ 局内~~ ~~~~ .~~~ 凪~ ~ ~ 繰返し回数 図 15繰り返し回数と等価減衰定数の関係 1200 600 鑓出 400 200

。。

_

.

_

Type-Al ー 〈 ト Type司A2 1000 2000 3000 4000 5000 繰返し回数 図一 16繰り返し回数と圧縮ばね定数の関係 図 19より,鉛直:繰返し試験の圧縮ばね定数は初期から 200万回にかけて 1105凶/聞から 1474泌l/mmへゆるやかに増 加する傾向を示したこれは,鉛直繰返し回数および 50万回 ごとの特性誌験により,中心部の積層鋼板の表面が徐々に損 傷し,摩擦が増加したためと思われる. (3)面圧依存性訴験 図 8~こ示した履歴曲線より,式(1),式(2)を用いて等価剛性, 等価減衰定数を算出した.これらの値と面圧との関係を図-20 および図-21に示す.試験体ば

T

y

p

e

-

B

のみで、ある. 同図から,面圧の増加に従い,等価剛性および等価減衰定 数が急速に増加していることがわかる.面圧 9N/mm2から 12

N

/

I

n

I

I

f

にかけて数{直が突然低下したのは,ゴムの破損によ るものと思わる.図中の破線は破損がないとしたときの予測 3 _ " ーType-A2

iJ~ヘ\γーι→

50 100 150 200 繰返し回数 [X 10'] 図 17繰り返し回数と等佃岡11'性の関係

衰亡

e-

_

_

_

_

_

_

_

_

_

_

_

.

Ol___l 50 100 150 200 繰返し回数 [Xl0

1

'

図 18繰り返し回数と等価減衰定数の関係

(9)

ー@←Type-B

±

f

u

-( E

g z

君 主 霊 垣 緋 一@ーType-A2

〆~

2000 E 1500 E

総 1000 {I!i ~ 包 爆 出 周期(秒〕 周期と等価岡羽生の関係

50 100 150 200 繰返し回数 [XIO'] 繰り返し回数と圧縮ばね定数の関系

500

図 22 図 19 50 である.Type-B誌験体も Type-A1試験体と同様,内部ゴムの

i

3

o

4

f

0

損傷を防ぐ対策は施されていない. 支承便覧によると、 11,1悶/mm2までは設計上問題ないとされ てしもが、実験的事実は以上のようであった。 (の周期依存世捕食 図9に示した履歴曲線より,式 (1),式 (2)を用いた等個別 4 2 屑期(秒) 周期と等価減衰定数の関係、 3

これら(J;値と周期との関係を 性,等価減衰定数を算出した. 図-23 国一21,図 22に示す.各周期の言式験は 8時間の聞を設けて あるが,長周期になるに従い,等価剛性3 等価減衰定数とも 4.履歴曲線の上撤 に減少する傾向を示した 図中の長蹴泉同司期100秒における 本学で過去に行った外形寸法の等しいゴム支承の研究デー 等価剛性,等価減衰定数である. タ刀10)をもとに, Type-A2試験体の而標性能試麟吉果の比較を これらの値は本来履歴の影響をキャンセルすべく別誌験体 行う. を用意して同周期で試験すべきであるが、参考までに同一試 比較供試体は,水平力分散ゴム支承 (NR),鉛プラグ入り積 験体を利用したものである。 これらは, 層ゴム支承(LRB),高減衰積層ゴム(即時である. 中間部に積層鋼板が挿入されていなし、従来のゴム支承である. 3 比較を容易にするため,水刊苛重一水平変位履歴曲線のうち,

.

.

.

.

Type-B せん断疲労耐久性試験の繰り返し回数 5000回目の履歴曲線

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2 ( 自 己 ¥ 軍 記 歪 思 排 (11ルーフ

7

から,鳳歪ノレープが安定する最終ループのみを示 す. 図-23に示した履歴曲線の比較により, Typ巴A2捕食体の NRに ノレープ面積が大きく,

1

成衰性能が高いことがわかる. 15 6 9 面圧(N団m2) 面圧と等価岡│性の関係 12 3

対する Type-A2試験体の履歴曲線の面積比(Typ巴-A2川R)は 図 20 2. 2であった.すなわち,今回の供試体のエネルギー吸収能

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50 力は, NRの約 2.2倍である 40 図 24に示した履歴曲線の比較により, LRBは Type-A2試 ~ 30 主 義 { 困 1料 20 1霊 思 説 作 験体に比べて/レープの傾きがかなり大きいことがわかる. に 対 す る Type-A2 試 験 体 の 履 歴 曲 線 の 面 積 比 LRB 10 ここで提案し (Type-A2/LRB)は 0.88で、あった. したがって, た積層僻反入りゴムはL阻より等価減衰定数は若干低下して いるが, LRBに近し、値といえる.また, LRBf持合プラグがゴム 15 6 9 面圧(N/mm2) 面圧と等価減衰定数の開系 12 3 図 21

(10)

に圧入されているため高い剛性を示したが, Type~A2 言胡剣本 は中心部の積層鋼板がすべることにより剛性が抑えられてい ることがわかる. 各ゴム支承の等価剛性,等価減衰定数(f; 値をまとめて図-25および図 26に示す.これらは,ほぽ同一サイズのゴム支 承で,特性の違いはゴム支京の材質,構造の違いによるもの である.図-25から, Type~A2試験体の等佃刑性は HDR とほ ぼ等しく,ついで、NR,L聞の順で大きい.図-26から,等価 減衰定数は Type~A2 言悲劇本, HDR が 23~27% と大きく, LRB はその半分, NRは 1/4干盟主である.ただし, LRBは内部の鉛 の断面寸法を増加させれば,さらに大きな等価減衰定数が得 られると思われる.以上の比較から,今回開発した免震ゴム 支承が高減衰ゴムと同等の優れた再j震性能を有することがわ 台、る. 5.まとめ 本研究の目的は,従来型ゴム責款の鉛直変位を抑えるため に考案された中間部に積層鋼板を有する高減表干爵畜ゴム支承 の

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震性能を実験的に明らかにし,履歴曲線などのデータを 提 400 300 200 ~ 100

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刊 -200 -300 ハ υ ハ H V A H V A H V ハ リ ハ U A H V A H V ハ リ ハ υ ハ U ハ U A U ハ リ ハ U A 嶋 田 川 J 今 J M I l l -今 , B 弓 コ

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偏 健 刊 に t T -一一一Type.A2 ---NR -400 -100 -50 0 50 100 水平変位(mm) 図23 Typ巴~A2 と NR の比較 一一-Type-A2 一一ー LRB

刊 の 叫 凹 ) 債 と ︹ 変 2 平 A 1 k e O J m

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A A η L A V 一 日 山 図 d 仏 T 4 今 3 ウ B 1 i ( 回 日 ¥ Z 4笥+軍事跡 ⑧ 3.59 1.80 ⑧ 1.99 ⑮ 2.56 ⑧

Type-A2

HDR NR LRB

図25 各ゴム支承の等価刑性 30 ,..-.,25 求

20 {li1 { 将15 E10 割lT5 @ ⑨ 27.3 23.4 12. 3 ⑧ 7. 05 @

Type-A2

HDR NR LRB

図~26 各ゴム貴款の等価成衰定数 供することである.研究により得られた結果は以下のように まとめられる. (1) Type~A1 試験体のせん断疲労耐久性誌験や Typ日 B 試験 体の面圧および周期依存性試験では,ゴムの内側に損傷を生 じたため,等価剛性,等~面減衰定数が不安定な値を示した. これを改良した Type~A2試験体では繰り返し回数に影響され て安定した性能を示すことが確認された. (2) 圧縮糠労耐久性議験で行った Type~A2 試験体の圧縮ば ね定委信機におし、て,最大岡王12.5N

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2でじと鉛直変位は供試 体高さ (13制n)の約1.5%とわずかであり,問題とされる鉛直 変位じた増大を抑制する結果カミ得られた. (3) 今回の試験では中心部の穴に積層鋼板を挿入した機能 集中型ゴム支承のため,面圧や周期に若干依存性がみられる が,従来のゴム芳恥同様の而棲性能を備えてし¥るといえる. 今後の課題として,データ偶数を増やし、信頼性の高い耐 震性能や特性を定めていく必要がある. 謝 辞 本研究は数日工業大学而撰晃験センターで行った実 験供試体は東海ゴム工業(槻から,実験の擦には大判完生の中 村太郎君をはじめ多くの学部生の協力を得た.ここに記して

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惑謝の意を表す

(11)

参考文献 1) 阿寄隣人吉田純司藤野陽三:免震用積層ゴム支承の水 平 2方向を含む復元力特性とそのモデノレ化,土木学会論文 集 No.696/1-58,pp.125-144, 2002.1 2)吉田淳司阿部雅人藤野陽三高減衰ゴム榊ヰの構頗リ, 土木学会論文集No.710/1-60,pp目209-224,2002. 7 3)川島一彦,庄司学,斎藤淳.ハイブリット実験による免震 橋の非線形地震芯答特性に関する検討,土木学会論文集 No.689/1-57, pp.65-84, 2001.10 4) 川島一彦,永井政伸免震橋の荷重低減係数に及ぼすじん {生率の設定方,土木学会論文集No.483/1-55,pp.235-250, 2001.4 5)川島一彦,庄司学,榊原燕査:矩形断面鉄筋コンクリート 橋脚の塑性ヒンジ長に関する実験治ヲ検討,構造工学論文集, 土木学会, Vol. 46A,pp. 767-776, 2000.3 6)板橋美保,J 11島一彦,庄司学-橋脚系塑性率と全体系塑

l

生 率の違いが設定地震力の算定に及ぼす影響,土木学会論文 集No. 619/1-47, pp.131-144, 1999.4

7

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哀涌,青オ寸動

2

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,山本吉久:高減衰積雪ゴムjZA主の動的僻 性 に 関 す る 実 験 的 研 究 , 構 造 工 学 論 文 集 Vol.51A, pp.603-612, 2005.3 8) 日本道路公団試験方法 ゴム支承の特性に関する試験 方法]HS418 (2004年) 9)道路橋示方書・同解説の再震設計編(平成 14年度改定) 日本道路協会 10)青山嵩和,青オ櫛

2

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3

鈴木森品:積層ゴム支承の而撰性 能実験,愛知工彰史学研究報告,第41号B,平成18年 (2008年9月18日受付)

参照

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