知っていますか食品表示
岡山県環境保健センター
衛生化学科 浅田幸男
1岡山県環境保健センターについて
2 3岡山県環境保健センターについて
4 4名 3名 6名 10名 5名 3名 5名 5名 2名 所 長 次 長 総 務 課 企画情報室 環境科学部 保健科学部 大 気 科 感染症情報 セ ン タ ー 水 質 科 放 射 能 科 細 菌 科 ウイルス科 衛生化学科本日の内容
1.食品の表示
~アレルギー物質の表示について~
2.アレルギー食品の検査について
5食品の表示
~アレルギー物質の表示について~
6食品表示に関係する現行の主な法律
原材料 原産地 内容量 等 名称 期限表示 保存方法 遺伝子組換え 製造業者等食品衛生法
アレルギー 添加物 等 栄養成分表示、特別用途表示JAS法
健康増進法
<品質情報> <食品安全の確保> <栄養表示> 7実際の食品表示(例)
名 称 スナック菓子 原材料名 じゃがいも(遺伝子組換えでない)、植物油脂、食塩、 デキストリン、乳糖、たんぱく加水分解物(小麦を含 む)、酵母エキスパウダー、粉末しょうゆ、魚介エキス パウダー(えび・かにを含む)、香料、調味料(アミノ酸 等)、卵殻カルシウム 内容量 81g 賞味期限 この面の右部に記載 保存方法 直射日光及び高温多湿の場所を避けて保存してください。 製造者 ○○食品株式会社 岡山県○○市○○町1-1 主要栄養成分 1袋(81g)当たり エネルギー 483kcal 炭水化物 37.6g タンパク質 3.8g ナトリウム 330mg 脂 質 35.3g 食塩相当量 0.8g 8 ・店頭で計り売りされるそうざい、パン等 ・注文してからつくられる持ち帰り弁当等 ・包装の面積が30cm2以下の小さな食品 表示が免除される加工食品 ・あらかじめ箱や袋で包装されている 加工食品 ・缶やビンに詰められた加工食品 表示される加工食品表示が必要な加工食品
9食品表示法制定に伴う表示基準の移行
食品表示法
・H25.6.28公布 ・H27.6.27までに施行 <食品表示法に基づく表示の内容> 第4条(表示基準の策定) 表示項目:名称、 、保存の方法、消費 期限、原材料、添加物、栄養成分の量 及び熱量、原産地、その他 表示に関 する法律 を一元化 など 10食品衛生法
JAS法
健康増進法
特定の食物が原因で アレルギー症状を起こす人が増加 平成14年4月 食品衛生法の改正 表示が必要な加工食品には、アレルギー物質 が原材料として表示されることに 重篤な食物アレルギー症状が起きるのを避けるため 表示の目的アレルギー物質は何のために表示されるの?
11義務表示(特定原材料)
必ず表示される7品目表示されるアレルギー物質
小麦 そば 卵 乳 落花生 えび かに 12推奨表示(特定原材料に準ずるもの)
あわび、いか、いくら、オレンジ、 キウイフルーツ、牛肉、くるみ、 さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、 豚肉、まつたけ、もも、やまいも、 りんご、ゼラチン、 ごま、カシューナッツ 表示が勧められている20品目表示されるアレルギー物質
13代替表記
例)卵:「玉子」「タマゴ」「エッグ」など 落花生:「ピーナッツ」アレルギー物質表記の方法
特定加工食品
例)卵:「オムレツ」「マヨネーズ」「かに玉」 「オムライス」など 小麦:「パン」「うどん」 14①表示の方法(個別に表示される場合)
原材料名 【表示例】ポテトサラダ じゃがいも、にんじん、ハム(卵・豚肉を 含む)、マヨネーズ(大豆油を含む)、たん ぱく加水分解物(牛肉・さけ・さば・ゼラ チンを含む)、調味料(アミノ酸)、発色剤 (亜硝酸Na)、リン酸Na ●個々の原材料ごとに書く方法アレルギー表示の表示例
線:義務表示 線:推奨表示 15 【表示例】幕の内弁当 原材料名 ご飯(国産米)、野菜かき揚げ、鶏唐揚げ、 煮物(里芋、にんじん、ごぼう)、焼鮭、ス パゲッティ、エビフライ、ポテトサラダ、 メンチカツ、大根刻み漬け、(その他小麦、 卵、大豆、牛肉由来原材料を含む)、調味 料(アミノ酸等)、pH調整剤、着色料(カラ メル、カロチノイド、赤102、赤106)、香 料、膨張剤、甘味料(甘草) ●原材料の最後にまとめて書く方法②表示の方法(一括で表示される場合)
線:義務表示 線:推奨表示 16「入っているかもしれません」という可能性表示
はできません。
※製造工程上、特定原材料等がごく微量に混入する 可能性がある場合、 等の注意喚起表示は可能とされています。表示を見るうえでの注意事項
17「
本品製造工場では○○を含む製品を製
造しています。
」
表示枠外にアレルギー物質を表示対象とし て明示している場合があります。表示を見るうえでの注意事項
18食品中のアレルギー物質
検査について
19食品中のアレルギー物質検査の目的
○表示が義務付けられているもの(7品目)の混入実態 を把握する。 ○必要な防止対策・適正表示等の指導を行う。検査の手順
検査対象物 質 の 決 定 市 販 品 の 買 上 検 査 の 実 施 製 造 業 者 指 導 20 21アレルギー物質検査の実施
<粉砕> 検査する食品を粉砕器により 均一な状態に砕きます。 <抽出> 粉砕した食品に試薬を加え、 アレルギー物質を取り出し ます。 22アレルギー物質検査の実施
<ろ過> アレルギー物質を抽出した 液をろ過します。 ろ過した液の中に含まれる アレルギー物質の量を測定 します。 <反応> アレルギー物質を含む液 を反応プレートにのせ、 試薬を加えた後、反応さ せます。判定基準
食品中に10
μg/g又は10μg/mL以
上の表示義務があ
るものを含む場合
は陽性
※μgは1gの100万分の1の重さを表す単位です。 10μg/gは、1トン(1000kg)積みの小型トラックに 対しての10g(小さじ2杯分)に相当します。 23<結果判定>
過去の検査結果(平成20~25年度)
項 目 検体数 内表示違反数 えび・かに 40 0 小麦 24 3 そば 20 0 卵 55 1 乳 39 2 落花生 40 0 計 218 6 違反の原因 ・他の加工品の原材料として使用していたものが混入(3件) ・表示忘れ(3件) 24注意喚起表示がされていた製品の状況(平成20~25年度) 項 目 検体数 1~10μg/g 10μg/g以上 えび・かに 0 - - 小麦 2 1 0 そば 8 0 0 卵 4 0 0 乳 1 0 0 落花生 4 2 0 計 19 3 0 ※10μg/g以上の場合が陽性です。 25