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(1)

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

とう

建設業法に基づく

適正な施工体制と元下関係

東北地方整備局 建政部

平成29年度

建設業法令遵守等講習会

平成29年11月

(2)

○目次

建設業法に基づく適正な施工体制と元下関係

1

工事事故の発生状況

・・・ 2

2

建設工事標準下請契約約款について

・・・ 7

3

建設産業における生産システム合理化指針 ・・13

4

建設業法令遵守ガイドライン

・・・53

5

建設生産システム

・・・81

6

適正な契約締結

・・・86

7

代金支払等の適正化

・・・92

8

適正な施工体制の確立

・・・97

9

建設業法令遵守の推進

・・ 119

10 社会保険加入対策の促進

・・ 129

11 その他

・・ 141

1

(3)

1.工事事故の発生状況

(4)

平成29年度 東北地⽅整備局 ⼯事事故防⽌対策⽅針

【H29⽬標:死亡災害ゼロ、⼯事事故件数を100件以下に削減】

1.⼯事事故防⽌重点対策を定め、安全管理を強化

前年度に多く発⽣した事故形態と同様の事故発⽣を防⽌するため、

東北地⽅整備局の⼯事事故防⽌重

点対策を策定し、発注者・受注者⼀体となって安全管理を強化

する。

2.各⼯事における取り組み

以下の項⽬を施⼯計画書に記載

① 重⼤災害発⽣の危険性が⾼い作業は、

「重⼤災害発⽣リスクを徹底的に抑制する強化対策」

を実施。

② 従来の作業⽅法では事故が発⽣しやすかった作業は、

「労働災害回避の⼀⼯夫」

を実践。

3.発注者の取り組み

各⼯事毎に重⼤災害及び事故発⽣リスクの⾼い作業時を対象に「抜き打ち点検」

を実施する。夜間⼯

事も含むものとし、点検により特に改善を必要とする場合は、⼯事の⼀時中断措置を⾏う。

4.「

全の⾒える化」の推進

⽇頃取り組んでいる

安全活動や現場に潜む危険性・有害性等を⽬に⾒える形

にし、危険認識や作業上

の注意喚起を簡易に分かりやすく知らせる

「安全の⾒える化」

を積極的に取り⼊れる。

5.元請けが加盟する業団体による取り組み

重⼤事故や、同⼀会社で複数回同種の

事故が発⽣した加盟会社の⼯事現場を対象に、「特定現場点検」

を実施。点検の結果をとりまとめ、

改善内容等を業団体の定期会議等で報告し、再発防⽌を図る

6.ICT技術等の活⽤

ビデオ等ICT 技術の活⽤による不安全⾏動の抑⽌

安全作業を可能とする新技術の積極的採⽤

3

(5)

H29

東北地方整備局における工事事故発生状況【

9月末現在速報値

•◆東北管内の

事故件数の推移

は、

H29

(9月末速報値)で

56件

(前年同期比108%)

東北管内の

死傷者数の推移

は、

H29

(9月末速報値)で

34人

(前年同期比110%)

発生件数が、昨年より

4件

(8%増加)

となっている。

•◆

死亡者

0名。

•◆事故件数内訳は、

労働災害34件

(挟まれ10件、飛来・落下7件、墜落・転落6件、機

械・工具取扱4件、転倒2件、建設機械1件、その他4件)、

物損公衆22件

(架空線切

断10件、埋設物損傷3件、道路設備損傷3件、飛来・落下2件、その他4件)

事故件数の推移

事故における死傷者数の推移

28

67

52

56

48

67

62

56

76

134

114

0 20 40 60 80 100 120 140 160 H26 H27 H28 H29

事故件数

(件)

年間計 9月末時点 (速報値) 9月末時点 9月末時点 9月末時点

19

42

31

34

26

35

34

34

45

77

65

2

3

1

0

0 1 2 3 4 5 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 H26 H27 H28 H29

死亡者数

(人)

死傷者数(人)

9月末時点 (速報値) 9月末時点 9月末時点 9月末時点

1.工事事故の発生状況

4

(6)

月別累計事故件数

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 H26 2 5 14 21 23 28 34 43 52 60 67 76 H27 10 19 29 43 56 67 84 103 114 117 127 134 H28 9 15 22 31 39 52 64 76 86 94 105 114 H29 5 11 25 34 48 56 0 20 40 60 80 100 120 140 事故件数 (件 )

H26~H29年度

月別(累計) 事故件数

8 H29月別件数 5 6 14 9 14

H28

H29

H27

H26

1.工事事故の発生状況

5

(7)

労働災害

H29工事事故被災者年齢別

(図2)

⼯事事故発⽣状況(分類別、被災者・加害者年齢別)(H29東北地⽅整備局管内)

◆分類別⼯事事故発⽣状況は、労働災害が34件(61%)、物損公衆が22件(39%)発⽣

◆労働災害の

被災者年齢別

では、

40歳代の被災割合が⾼く全体の24%を占める

◆物損公衆の

加害者年齢別

では、

経験豊富と思われる60歳以上が全体の53%を占める

物損公衆

22件

(39%)

架空線切断 10件

H28:17件,分類別1

位)

埋設物損傷 3件

H28:11件,分類別2

位)

道路設備損傷 3件

H28:5件,分類別5位)

H29工事事故分類別内訳

(図1)

20歳代

7人

(20%)

30歳代

6人

(18%)

60歳代

7人

(20%)

物損公衆

H29工事事故加害者年齢別

(図3)

20歳代 2人 (10%)

50歳代

3人

(16%)

40歳代

4人

(21%)

60歳代

10人

(53%)

40歳代の被災割

合いが最も多く全

体の約4分の1を

占める(24%)

60歳代以上のベテラン

に多い

傾向

※データは

9月30日時点速報値

40歳代

8人

(24%)

50歳代

5人

(15%)

労働災害

34件

(61%)

70歳代 1人 (3%)

挟まれ 10件

H28:17件,分類別1位)

飛来・落下 7件

H28:15件,分類別2位)

墜落・転落 6件

H28:6件,分類別5位)

6

(8)
(9)

2.建設工事標準下請契約約款について

(10)

(建設業法)

(建設工事の請負契約の内容)

第19条 建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契

約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又

は記名押印をして相互に交付しなければならない。

一 工事内容

二 請負代金の額

三 工事着手の時期及び工事完成の時期

四 請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支

払の定めをするときは、その支払の時期及び方法

五 当事者の一方から設計変更又は工事着手の延期若しくは工事

の全部若しくは一部の中止の申

出があつた場合における工期

の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの

額の算定方法に関する定め

2.建設工事標準下請契約約款について

8

(11)

六 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びそ

の額の算定方法に関する定め

七 価格等(物価統制令(昭和21年勅令第118号)第2条に規定す

る価格等をいう。)の変動若しくは変更に基づく請負代金の

額又は工事内容の変更

八 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金

の負担に関する定め

九 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他

の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め

十 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の

時期及び方法並びに引渡しの時期

十一工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法

2.建設工事標準下請契約約款について

9

(12)

十二 工事の目的物の瑕疵を担保すべき責任又は当該責任の履行

に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置に関す

る定めをするときは、その内容

十三 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における

遅延利息、違約金その他の損害金

十四 契約に関する紛争の解決方法

2.建設工事標準下請契約約款について

10

(13)

(建設業法)

第19条

2 請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に

相当するものを変更するときは、その変更の内容を書面に記

載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならな

い。

建設業法)

第19条

3 建設工事の請負契約の当事者は、前二項の規定による措置

に代えて、政令で定めるところにより、当該契約の相手方

の承諾を得て、電子情報処理組織を使用する方法その他の

情報通信の技術を利用する方法であつて、当該各項の規定

による措置に準ずるものとして国土交通省令で定めるもの

を講ずることができる。この場合において、当該国土交通

省令で定める措置を講じた者は、当該各項の規定による措

置を講じたものとみなす。

2.建設工事標準下請契約約款について

11

(14)

標準下請約款のポイント

① 工事内容、工期、請負代金額、支払の時期及び方法等下請契

約の内容を明示するようにしていることです。

② 請負代金額や施工条件などを決定したり変更したりする場合

に、契約の当事者間の関係の対等性が確保されるようにして

いることです。

③ 損害の負担、かし担保等に関する下請契約の当事者双方の責

任範囲を明確にしていることです。

2.建設工事標準下請契約約款について

12

(15)

3.建設産業における生産システム合理化指針

(16)

14

はじめに

本指針においては、総合的管理監督機能を担う総合工事業者と直接施

工機能を担う専門工事業者が、それぞれ対等の協力者として、その負うべ

き役割と責任を明確にするとともに、分業関係に対応した建設生産システ

ムの正しい在り方として、

・適正な契約の締結

・適正な施工体制の確立

・建設労働者の雇用条件等の改善

を3つの大きな柱として位置付け、それぞれの項目について、各建設業者

が遵守すべき事項を定めています。

3.建設産業における生産システム合理化指針

(17)

15

3.建設産業における生産システム合理化指針

(18)

3.建設産業における生産システム合理化指針

(1)契約締結の在り方

建設工事の施工における企業間の下請契約の当事者は、契約の締結に

当たって、次の事項を遵守するものとする。

また、建設工事の内容や工期・工程において、変更又は追加の必要が

生じた場合における契約の締結についてもこれに準ずるものとする。

ア 建設工事の開始に先立って、建設工事標準下請契約約款又は準拠し

た内容を持つ契約書による契約を締結すること。

イ 契約の当事者は対等な立場で十分協議の上、施工責任範囲及び施工

条件を明確にするとともに、適正な工期及び工程を設定すること。

ウ 請負契約は契約内容達成の対価であるとの

認識の下に、施工責任

範囲、工事の難易度、施工条件等を反映した合理的なものとす

ること。また、消費税相当分を計上すること。

エ 請負価格の決定は、見積及び協議を行う等の適正な手順による

こと。

オ 下請契約の締結後、正当な理由がないのに、請負価格を減じな

いこと。

16

(19)

(2)代金支払等の適正化

下請契約における注文者(以下「注文者」という。)からその契約に

おける受注者(以下「受注者」という。)に対する請負代金の支払時期

及び方法等については、建設業法に規定する下請契約に関する事項のほ

か、次の各号に定

める事項を遵守するものとする。なお、資材業者、

建設機械又は仮設機材の賃貸業者等についてもこれに準じた配慮を

するものとする。

ア 請負代金の支払は、請求書提出締切日から支払日(手形の場合

は手形振出日)までの期間をできる限り短くすること。

イ 請負代金の支払は、できる限り現金払とし、現金払と手形払を

併用する場合であっても、支払代金に占める現金の比率を高め

るとともに、少なくとも労務費相当分については、現金払とす

ること。

ウ 手形期間は、120日以内で、できる限り短い期間とすること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

17

(20)

エ 前払金の支払を受けたときは、受注者に対して資材の購入、建設

労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として

支払うよう、適切な配慮をすること。特に、公共工事においては

、発注者(下請契約における注文者を除く。以下同じ。)からの

前金払は現金でなされるので、企業の規模にかかわらず前金払制

度の趣旨を踏まえ、受注者に対して相応する額を、速やかに現金

で前金払するよう十分配慮すること。

オ 建設工事に必要な資材をその建設工事の注文者自身から購入させ

る場合は、正当な理由がないのに、その建設工事の請負代金の支

払期日前に、資材の代金を支払わせないこと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

18

(21)

19

3.建設産業における生産システム合理化指針

(22)

(建設産業における生産システム合理化指針)

建設工事の開始に先立って、建設工事標準

下請契約約款又はこれに準拠した内容を持

つ契約書よる契約を締結すること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

20

(23)

(建設産業における生産システム合理化指針)

契約の当事者は対等な立場で十分協議の上

、施行責任範囲及び施工条件を明確にする

とともに、適正な工期及び工程を設定する

こと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

21

(24)

(建設産業における生産システム合理化指針)

請負価格は契約内容達成の対価であるとの

認識の下に、施工責任範囲、工事の難易度

、施工条件等を反映した合理的なものとす

ること。

また、消費税相当分を計上すること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

22

(25)

(建設産業における生産システム合理化指針)

請負価格の決定は、見積及び協議を行う等

の適正な手順によること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

(26)

(建設産業における生産システム合理化指針)

下請契約の締結後、正当な理由がないのに、

請負価格を減じないこと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

(27)

(建設業の下請取引に関する不公正な取引方法

の認定基準)

下請契約の締結後、正当な理由がないの

に、下請代金の額を減じないこと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

25

(28)

(建設業法)

(公正取引委員会への措置請求等)

第42条 国土交通大臣又は都道府県知事は、その

許可を受けた建設業者が第19条の3、第19条の

4、第24条の3第1項、第24条の4又は第24条

の5第3項若しくは第4項の規定に違反してい

る事実があり、その事実が私的独占の禁止及び

公正取引の確保に関する法律第19条の規定に違

反していると認めるときは、公正取引委員会に

対し、同法の規定に従い適当な措置をとるべき

ことを求めることができる。

3.建設産業における生産システム合理化指針

26

(29)

建設業法)

第42条

2 国土交通大臣又は都道府県知事は、中小企業者

(中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2

条第1項に規定する中小企業者をいう。次条に

おいて同じ。)である下請負人と下請契約を締

結した元請負人について、前項の規定により措

置をとるべきことを求めたときは、遅滞なく、

中小企業庁長官にその旨を通知しなければなら

ない。

3.建設産業における生産システム合理化指針

27

(30)

(建設業法)

(公正取引委員会への措置請求等)

第42条の2

中小企業庁長官は、中小企業者で

ある下請負人の利益を保護するため特に必要

があると認めるときは、元請負人若しくは下

請負人に対しその取引に関する報告をさせ、

又はその職員に元請負人若しくは下請負人の

営業所その他営業に関係のある場所に立ち入

り、帳簿書類その他の物件を検査させること

ができる。

3.建設産業における生産システム合理化指針

28

(31)

(建設業法)

第42条の2

前項の規定により職員が立ち入るときは、

その身分を示す証票を携帯し、関係人の請

求があつたときは、これを提示しなければ

ならない。

3.建設産業における生産システム合理化指針

29

(32)

(建設業法)

第42条の2

3 中小企業庁長官は、第1項の規定による報告又

は検査の結果中小企業者である下請負人と下請

契約を締結した元請負人が第19条の3、第19条

の4、第24条の3第1項、第24条の4又は第24

条の5第3項若しくは第4項の規定に違反して

いる事実があり、その事実が私的独占の禁止及

び公正取引の確保に関する法律第19条の規定に

違反していると認めるときは、公正取引委員会

に対し、同法の規定に従い適当な措置をとるべ

きことを求めることができる。

3.建設産業における生産システム合理化指針

30

(33)

(建設業法)

第42条の2

中小企業庁長官は、前項の規定により措置を

とるべきことを求めたときは、遅滞なく、当

該元請負人につき第3条第1項の許可をした

国土交通大臣又は都道府県知事に、その旨を

通知しなければならない。

3.建設産業における生産システム合理化指針

31

(34)

(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)

(不公正な取引方法の禁止)

第19条 事業者は、不公正な取引方法を用いては

ならない。

3.建設産業における生産システム合理化指針

32

(35)

(2)代金支払等の適正化

3.建設産業における生産システム合理化指針

(36)

(建設産業における生産システム合理化指針)

請負代金の支払は、請求書提出締切日から

支払日(手形の場合は手形振出日)までの

期間をできる限り短くすること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

34

(37)

(建設産業における生産システム合理化指針)

請負代金の支払は、できる限り現金払とし、

現金払と手形払を併用する場合であつても、

支払代金に占める現金の比率を高めるととも

に、少なくとも労務費相当分については、現

金払とすること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

35

(38)

(建設産業における生産システム合理化指針)

手形期間は、120日以内で、できる限り短

い期間とすること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

(39)

(建設産業における生産システム合理化指針)

前払金の支払を受けたときは、受注者に対し

て資材の購入、建設労働者の募集その他建設

工事の着手に必要な費用を前払金として支払

うよう、適切な配慮をすること。特に、公共

工事においては、発注者(下請契約における

注文者を除く。以下同じ。)からの前金払は

現金でなされるので、企業の規模にかかわら

ず前金払制度の趣旨を踏まえ、受注者に対し

て相応する額を、速やかに現金で前金払する

よう十分配慮すること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

37

(40)

(建設産業における生産システム合理化指針)

建設工事に必要な資材をその建設工事の注文

者自身から購入させる場合は、正当な理由が

ないのに、その建設工事の請負代金の支払期

日前に、資材の代金を支払わせないこと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

38

(41)

(建設業の下請取引に関する不公正な取引方法の

認定基準)

注文した建設工事に必要な資材を自己から

購入させた場合に、正当な理由がないのに

、当該資材を用いる建設工事に対する下請

代金の支払期日より早い時期に、支払うべ

き下請代金の額から当該資材の対価の全部

若しくは一部を控除し、又は当該資材の対

価の全部若しくは一部を支払わせることに

よつて、下請負人の利益 を不当に害するこ

と。

3.建設産業における生産システム合理化指針

39

(42)

・適正な施工体制の確立

3.建設産業における生産システム合理化指針

(43)

(1)施工体制の把握

建設業法に基づく適正な施工体制の確保等を

図るため、発注者から直接建設工事を請け負っ

た建設業者は、施工体制台帳を整備すること等

により、的確に建設工事の施工体制を把握する

ものとする。

3.建設産業における生産システム合理化指針

41

(44)

(2)一括下請の禁止等

一括下請は、中間において不合理な利潤が

とられ、これがひいては建設工事の質の低

下、受注者の労働条件の悪化を招くおそれ

があること、実際の建設工事施工上の責任

の所在を不明確にすること、発注者の信頼

に反するものであること等種々の弊害を有

するので、建設業法において原則として禁

止されているところであるが、発注者の承

諾が得られる場合においても、極力避ける

こと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

42

(45)

不必要な重層下請は、同様に種々の弊害を

有するので行わないこと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

(46)

(3)技術者の適正な配置

工程管理、品質管理、安全管理等に遺漏が

生ずることのないよう、適切な資格、技術

力等を有する技術者等の適正な配置を図る

こと。特に、指定建設業監理技術者資格者

証に係る建設業法の規定を遵守すること。

建設業者が工事現場ごとに設置しなければ

ならない専任の主任技術者及び監理技術者

については、常時継続的に当該工事現場に

おいて専らその職務に従事する者で、その

建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係に

ある者とすること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

44

(47)

(4)適正な評価に基づく受注者の選定

注文者は、受注者の選定に当たつては、その建

設工事の施工に関し建設業法の規定を満たす者

であることはもとより、

施工能力

経営管理能力

雇用管理及び労働安全衛生管理の状況

労働福祉の状況

関係企業との取引の状況

等を的確に評価し、優秀な者を選定するものと

する。

3.建設産業における生産システム合理化指針

45

(48)

3.建設産業における生産システム合理化指針

この場合においては、少なくとも別表第1に

掲げる事項のすべてが満たされるよう留意する

ものとする。

(49)

別表1

(1)過去における工事成績が優良であること。

(2)その建設工事を施工するに足りる技術力を

有すること。

(3)その建設工事を施工するに足りる労働力を

確保できると認められること。

(4)その建設工事を施工するに足りる機械器具

を確保できると認められること。

(5)その建設工事を施工するに足りる法定資格

者確保できると認められること。

(6)財務内容が良好で、経営が不安定であると

認められないこと。

3.建設産業における生産システム合理化指針

47

(50)

(7)建設事業を行う事業場ごとに雇用管理責任者

が任命されているとともに、労働条件が適正

であると認められること。

(8) 一の事業場に常時10人以上の建設労働者を使

用している者にあっては、就業規則を作成し

、労働基準監督署に届け出ていること。

(9)建設労働者の募集は適法に行うことはもとよ

り、出入国管理及び難民認定法に違反して不

法に外国人を就労させるおそれがないと認め

られること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

48

(51)

(10)過去において労働災害をしばしば起こしてい

ないこと。

(11)賃金不払を起こすおそれがないと認められる

こと。

(12)現に事業の附属寄宿舎に建設労働者が居住し

ている場合においては、寄宿舎規則を作成

し、労働基準監督署に届け出ていること。

(13)取引先企業に対する代金不払を起こすおそれ

がないと認められること。

3.建設産業における生産システム合理化指針

49

(52)

・遵守のための体制づくり

3.建設産業における生産システム合理化指針

(53)

(1)建設業者は、その役職員に対する本指針の周

知徹底に努めなければならない。特に、総合

工事業者にあっては建設生産システムの合理

化を積極的に推進する体制の整備・拡充に努

めるとともに、その請け負った建設工事にお

けるすべての建設業者に対して本指針の第4

及び第5の遵守についての指導に努めるもの

とする。

(2)建設業者団体においては、会員企業に対する

本指針の周知徹底に努めるとともに、本指針

の遵守について団体としての取組の体制を確

立するものとする。

3.建設産業における生産システム合理化指針

51

(54)

(3)本指針に基づき、真に合理的な生産システム

を確立するためには、総合工事業者と専門工

事業者のそれぞれが果たすべき役割と責任に

ついての理解を共有することが不可欠である。

このため、建設業者団体が主体となり、総合

工事業者、専門工事業者のそれぞれが対等な

立場に立って協議を行う場を設け、適正な契

約関係の形成のためのルール、建設労働者の

雇用・労働条件等の改善及び技術・技能の向

上に係る役割分担に関するルール等を確率す

るものとする。

3.建設産業における生産システム合理化指針

52

(55)

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

4.建設業法令遵守ガイドライン

~元請負人と下請負人の関係に係る留意点~

(56)

4.建設業法令遵守ガイドライン

平成19年6月に「建設業法令遵守ガイドライン」を策定し、元請

下請間の取引適正化を推進してきたところですが、平成29年3月

に本ガイドラインが改訂され、違反(のおそれのある)行為事例等が

追加されました。

元請負人と下請負人との関係に関して、どのような行為が建設

業法に違反するかを具体的に示すことにより、法律の不知による

法令違反行為を防ぎ、元請負人と下請負人との対等な関係の構

築及び公正かつ透明な取引の実現を図ることを目的としています。

54

(57)

4.建設業法令遵守ガイドライン

1.見積条件の提示(建設業法第20条第3項)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

①元請負人が不明確な工事内容の提示等、曖昧な見積条件により下請負

人に見積りを行わせた場合

②元請負人が、「出来るだけ早く」等曖昧な見積期間を設定したり、見積期

間を設定せずに、下請負人に見積りを行わせた場合

③元請負人が下請負人から工事内容等の見積条件に関する質問を受け

た際、元請負人が、未回答あるいは曖昧な回答をした場合

【建設業法上違反となる行為事例】

④元請負人が予定価格が700 万円の下請契約を締結する際、見積期間を

3日として下請負人に見積りを行わせた場合

上記①から③のケースは、いずれも建設業法第20条第3項に違反す

るおそれがあり、④のケースは同項に違反する。

55

(58)

4.建設業法令遵守ガイドライン

.書面による契約締結

当初契約(建設業法第18条、第19条第1項、第19条の3)

【建設業法上違反となる行為事例】

①下請工事に関し、書面による契約を行わなかった場合

②下請工事に関し、建設業法第19条第1項の必要記載事項を満たさない

契約書面を交付した場合

③元請負人からの指示に従い下請負人が書面による請負契約の締結前

に工事に着手し、工事の施工途中又は工事終了後に契約書面を相互

に交付した場合

④下請工事に関し、基本契約書を取り交わさない、あるいは契約約款を添

付せずに、注文書と請書のみ(又はいずれか一方のみ)で契約を締結し

た場合

上記①から④のケースは、いずれも建設業法第19条第1項に違反する。

56

(59)

4.建設業法令遵守ガイドライン

2-2 追加工事等に伴う追加・変更契約

(建設業法第19条第2項、第19条の3)

①下請工事に関し追加工事又は変更工事(以下、「追加工事等」という。)

が発生したが、元請負人が書面による変更契約を行わなかった場合

②下請工事に係る追加工事等について、工事に着手した後又は工事が終

了した後に書面により契約変更を行った場合

③下請負人に対して追加工事等の施工を指示した元請負人が、発注者と

の契約変更手続が未了であることを理由として、下請契約の変更に応じ

なかった場合

④下請負人の責めに帰すべき理由がないにもかかわらず、下請工事の工

期が当初契約の工期より短くなり、残された工期内に工事を完了させる

ため労働者の増員等が必要となった場合に、下請負人との協議にも応

じず、元請負人の一方的な都合により変更の契約締結を行わなかった

場合

57

(60)

4.建設業法令遵守ガイドライン

⑤納期が数ヶ月先の契約を締結し、既に契約金額が確定しているにもかかわら

ず、実際の納入時期における資材価格の下落を踏まえ、下請負人と変更契

約を締結することなく、元請負人の一方的な都合により、取り決めた代金を減

額した場合

上記①から⑤のケースは、いずれも建設業法第19条第2項に違反する。

また、①から④のケースは必要な増額を行わなかった場合、⑤のケースは

契約どおりの履行を行わなかった場合には、同法第19条の3に違反する

おそれがある。

58

(61)

4.建設業法令遵守ガイドライン

2-3 工期変更に伴う変更契約(建設業法第19条第2項、第19条の3)

【建設業法上違反となる行為事例】

①下請負人の責めに帰すべき理由がないにもかかわらず、下請工事の当

初契約で定めた工期が変更になり、下請工事の費用が増加したが、元

請負人が下請負人からの協議に応じず、書面による変更契約を行わな

かった場合

②元請負人が下請負人に工事数量の追加を指示したことにより、下請負人

が行う工事の工期に不足が生じているにもかかわらず、工期の延長につ

いて元請負人が下請負人からの協議に応じず、書面による変更契約を行

わなかった場合

上記①及び②のケースは、建設業法第19条第2項に違反するほか、必

要な増額を行わなかった場合には同法第19条の3に違反するおそれが

ある。

59

(62)

4.建設業法令遵守ガイドライン

3.不当に低い請負代金(建設業法第19条の3)

①元請負人が、自らの予算額のみを基準として、下請負人との協議を行う

ことなく、下請負人による見積額を大幅に下回る額で下請契約を締結し

た場合

②元請負人が、契約を締結しない場合には今後の取引において不利な取

扱いをする可能性がある旨を示唆して、下請負人との従来の取引価格

を大幅に下回る額で、下請契約を締結した場合

③元請負人が、下請代金の増額に応じることなく、下請負人に対し追加工

事を施工させた場合

④元請負人が、契約後に、取り決めた代金を一方的に減額した場合

⑤元請負人が、下請負人と合意することなく、端数処理と称して、一方的に

減額して下請契約を締結した場合

⑥下請負人の見積書に法定福利費が明示され又は含まれているにも

かかわらず、元請負人がこれを尊重せず、法定福利費を一方的に削

除したり、実質的に法定福利費を賄うことができない金額で下請契約

を締結した場合

60

(63)

4.建設業法令遵守ガイドライン

⑦下請負人に対して、発注者提出用に法定福利費を適正に見積もった

見積書を作成させ、実際には法定福利費等を削除した見積書に基づ

き契約を締結した場合

⑧元請負人が下請負人に対して、契約単価を一方的に提示し、下請負

人と合意することなく、これにより積算した額で下請契約を締結した場

上記①から⑧のケースは、いずれも建設業法第19条の3に違反する

おそれがある。

61

(64)

4.建設業法令遵守ガイドライン

4.指値発注(建設業法第18条、第19条第1項、第19条の3、

第20条第3項)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

①元請負人が自らの予算額のみを基準として、下請負人との協議を行うこ

となく、一方的に提供、又は貸与した安全衛生保護具等に係る費用、下

請代金の額を決定し、その額で下請契約を締結した場合

②元請負人が合理的根拠がないのにもかかわらず、下請負人による見積

額を著しく下回る額で下請代金の額を一方的に決定し、その額で下請

契約を締結した場合

③元請負人が下請負人に対して、複数の下請負人から提出された見積金

額のうち最も低い額を一方的に下請代金の額として決定し、その額で下

請契約を締結した場合

④元請負人が、下請負人から提出された見積書に記載されている労務費

や法定福利費等の内容を検討することなく、一方的に一律○%を差し

引きするなど、一定の割合を差し引いた額で下請契約を締結した場合

62

(65)

4.建設業法令遵守ガイドライン

⑤元請下請間で請負代金の額に関する合意が得られていない段階で、下

請負人に工事を着手させ、工事の施工途中又は工事終了後に元請負人

が下請負人との協議に応じることなく下請代金の額を一方的に決定し、

その額で下請契約を締結した場合

⑥元請負人が、下請負人が見積りを行うための期間を設けることなく、自ら

の予算額を下請負人に提示し、下請契約締結の判断をその場で行わせ

、その額で下請契約を締結した場合

上記①から⑥のケースは、いずれも建設業法第19条の3に違反するお

それがあるほか、同法第28条第1項第2号に該当するおそれがある。ま

た、⑤のケースは同法第19条第1項に違反し、⑥のケースは同法第20

条第3項に違反する。

63

(66)

64

4.建設業法令遵守ガイドライン

5.不当な使用資材等の購入強制(建設業法第19条の4)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

①下請契約の締結後に、元請負人が下請負人に対して、下請工事に使用

する資材又は機械器具等を指定、あるいはその購入先を指定した結果、

下請負人は予定していた購入価格より高い価格で資材等を購入すること

となった場合

②下請契約の締結後、元請負人が指定した資材等を購入させたことにより、

下請負人が既に購入していた資材等を返却せざるを得なくなり金銭面及

び信用面における損害を受け、その結果、従来から継続的取引関係にあ

った販売店との取引関係が悪化した場合

上記①及び②のケースは、いずれも建設業法第19条の4に違反するお

それがある。

(67)

65

4.建設業法令遵守ガイドライン

6.やり直し工事(建設業法第18条、第19条第2項、第19条の3)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

元請負人が、元請負人と下請負人の責任及び費用負担を明確にしないま

まやり直し工事を下請負人に行わせ、その費用を一方的に下請負人に負

担させた場合

上記のケースは、建設業法第19条第2項、第19条の3に違反するおそれ

があるほか、同法第28条第1項第2号に該当するおそれがある。

(68)

4.建設業法令遵守ガイドライン

7.赤伝処理(建設業法第18条、第19条、第19条の3、第20条第3項)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

①元請負人が、下請負人と合意することなく、一方的に提供、又は貸与した

安全衛生保護具等に係る費用、下請工事の施工に伴い副次的に発生し

た建設廃棄物の処理費用及び下請代金を下請負人の銀行口座へ振り込

む際の手数料等を下請負人に負担させ、下請代金から差し引く場合

②元請負人が、建設廃棄物の発生がない下請工事の下請負人から、建設

廃棄物の処理費用との名目で、一定額を下請代金から差し引く場合

③元請負人が、元請負人の販売促進名目の協力費等、差し引く根拠が不

明確な費用を、下請代金から差し引く場合

④元請負人が、工事のために自らが確保した駐車場、宿舎を下請負人に使

用させる場合に、その使用料として実際にかかる費用より過大な金額を

差し引く場合

66

(69)

4.建設業法令遵守ガイドライン

⑤元請負人が、元請負人と下請負人の責任及び費用負担を明確にしない

ままやり直し工事を別の専門工事業者に行わせ、その費用を一方的に下

請代金から減額することにより下請負人に負担させた場合

上記①から⑤のケースは、いずれも建設業法第19条の3に違反するおそ

れがあるほか、同法第28条第1項第2号に該当するおそれがある。

また、上記①のケースについて、当該事項を契約書面に記載しなかった場

合には建設業法第19条、見積条件として具体的な内容を提示しなかった場

合には同法第20条第3項に違反する。

67

(70)

4.建設業法令遵守ガイドライン

8.工期(建設業法第19条第2項、第19条の3)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

①元請負人の施工管理が不十分であったなど、下請負人の責めに帰すべき

理由がないにもかかわらず下請工事の工程に遅れが生じ、その結果下請

負人の工期を短縮せざるを得なくなった場合において、これに伴って発生

した増加費用について下請負人との協議を行うことなく、その費用を一方

的に下請負人に負担させた場合

②元請負人の施工管理が不十分であったなど、下請負人の責めに帰すべき

理由がないにもかかわらず下請工事の工期が不足し、完成期日に間に合

わないおそれがあった場合において、元請負人が下請負人との協議を行

うことなく、他の下請負人と下請契約を締結し、又は元請負人自ら労働者

を手配し、その費用を一方的に下請負人に負担させた場合

③元請負人の都合により、下請工事が一時中断され、工期を延長した場合

において、その間も元請負人の指示により下請負人が重機等を現場に待

機させ、又は技術者等を確保していたにもかかわらず、これらに伴って発

生した増加費用を一方的に下請負人に負担させた場合

68

(71)

4.建設業法令遵守ガイドライン

④元請負人の都合により、元請負人が発注者と締結した工期をそのまま下

請負人との契約工期にも適用させ、これに伴って発生した増加費用を一

方的に下請負人に負担させた場合

上記①から④のケースは、いずれも建設業法第19条の3に違反するおそ

れがあるほか、同法第28条第1項第2号に該当するおそれがある。ま

た、①から③のケースで変更契約を行わない場合には、建設業法第19

条第2項に違反する。

69

(72)

4.建設業法令遵守ガイドライン

9.支払保留・支払遅延(建設業法第24条の3、第24条の5)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

①下請契約に基づく工事目的物が完成し、元請負人の検査及び元請負人

への引渡しが終了しているにもかかわらず、下請負人からの請求行為が

ないことを理由に、元請負人が下請負人に対し、法定期限を超えて下請

代金を支払わない場合

②建設工事の前工程である基礎工事、土工事、鉄筋工事等について、それ

ぞれの工事が完成し、元請負人の検査及び引渡しを終了したが、元請負

人が下請負人に対し、工事全体が終了(発注者への完成引渡しが終了)

するまでの長期間にわたり保留金として下請代金の一部を支払わない場

③工事全体が終了したにもかかわらず、元請負人が他の工事現場まで保

留金を持ち越した場合

70

(73)

4.建設業法令遵守ガイドライン

④元請負人が注文者から請負代金の出来形部分に対する支払を受けたに

もかかわらず、下請負人に対して、元請負人が支払を受けた金額の出来

形に対する割合に相応する下請代金を、支払を受けた日から1月以内に

支払わない場合

上記①から③のケースは、いずれも建設業法第24条の3及び第24条の

5に違反するおそれがあり、④のケースは同法第24条の3に違反するお

それがある。

71

(74)

4.建設業法令遵守ガイドライン

10. 長期手形(建設業法第24条の5第3項)

【建設業法上違反となるおそれがある行為事例】

特定建設業者である元請負人が、手形期間が120日を超える手形により

下請代金の支払を行った場合

上記のケースは、建設業法第24条の5第3項に違反するおそれがある。

72

(75)

4.建設業法令遵守ガイドライン

11. 帳簿の備付け・保存及び営業に関する図書の保存

(建設業法第40条の3)

【建設業法上違反となる行為事例】

①建設業を営む営業所に帳簿及び添付書類が備付けられていなかった

場合

②帳簿及び添付書類は備付けられていたが、5年間保存されていなかっ

た場合

③発注者から直接請け負った建設工事の完成図等の営業に関する図書

が、10年間保存されていなかった場合

上記①から③のケースは、いずれも建設業法第40条の3に違反する。

73

(76)

4.建設業法令遵守ガイドライン

12. 関係法令

12 -1 独占禁止法との関係について

建設業法第42条では、国土交通大臣又は都道府県知事は、その許可

を受けた建設業者が第19条の3(不当に低い請負代金の禁止)、第19条

の4(不当な使用資材等の購入強制の禁止)、第24条の3(下請代金の

支払)第1項、第24条の4(検査及び引渡し)又は第24条の5(特定建設

業者の下請代金の支払期日等)第3項若しくは第4項の規定に違反してい

る事実があり、その事実が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関す

る法律(昭和22年法律第54号。以下「独占禁止法」という。)第19条の規

定に違反していると認めるときは、公正取引委員会に対して措置請求を行

うことができると規定している。

また、公正取引委員会は、独占禁止法第19条の規定の適用に関し

て、建設業の下請取引における不公正な取引方法の認定基準(昭和47

年4月1日公正取引委員会事務局長通達第4号。以下「認定基準」とい

う。)を示している。

74

(77)

4.建設業法令遵守ガイドライン

12. 関係法令

12 -1 独占禁止法との関係について

なお、本ガイドラインと関係のある認定基準は以下のとおりである。

① 「2-2 追加工事等に伴う追加・変更契約」、「2-3 工期変更に伴う変

更契約」、「3.不当に低い請負代金」、「6.やり直し工事」及び「8.工期」

に関しては、認定基準の6に掲げる「不当に低い請負代金」及び認定基

準の7に掲げる「不当減額」

② 「4.指値発注」に関しては、認定基準の6に掲げる「不当に低い請負代

金」

③ 「5.不当な使用資材等の購入強制」に関しては、認定基準の8に掲げ

る「購入強制」

④ 「7.赤伝処理」に関しては、認定基準の7に掲げる「不当減額」

⑤ 「9.支払保留・支払遅延」に関しては、認定基準の3に掲げる「注文者

から支払を受けた場合の下請代金の支払」及び認定基準の4に掲げる

「特定建設業者の下請代金の支払」

⑥ 「10.長期手形」に関しては、認定基準の5に掲げる「交付手形の制限」

75

(78)

4.建設業法令遵守ガイドライン

12 -2 社会保険・労働保険について

建設業者は、建設業法第20条第1項において、建設工事の経費の

内訳を明らかにして見積りを行うよう努めなければならないこととされて

いる。このため、下請負人は自ら負担しなければならない法定福利費

を適正に見積もり、標準見積書の活用等により法定福利費相当額を内

訳明示すべきであり、下請負人の見積書に法定福利費相当額が明示

されているにもかかわらず、元請負人がこれを尊重せず、法定福利費

相当額を一方的に削減したり、法定福利費相当額を含めない金額で建

設工事の請負契約を締結し、その結果「通常必要と認められる原価」に

満たない金額となる場合には、当該元請下請間の取引依存度等によっ

ては、建設業法第19条の3の不当に低い請負代金の禁止に違反する

おそれがある。

76

(79)

4.建設業法令遵守ガイドライン

12 -3 労働災害防止対策について

労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)は、建設工事現場において、

元請負人及び下請負人に対して、それぞれの立場に応じて、労働災害防

止対策を講ずることを義務づけている。

したがって、当該対策に要する経費は、元請負人及び下請負人が義務

的に負担しなければならない費用であり、建設業法第19条の3に規定す

る「通常必要と認められる原価」に含まれるものである。

元請負人は、建設工事現場における労働災害防止対策を適切に実施

するため、「1.見積条件の提示」並びに「元方事業者による建設現場安全

管理指針」(平成7年4月21日労働省基発第267号の2。以下「元方安全

管理指針」という。)3及び14を踏まえ、見積条件の提示の際、労働災害防

止対策の実施者及びそれに要する経費の負担者の区分を明確にすること

により、下請負人が、自ら実施しなければならない労働災害防止対策を把

握できるとともに、自ら負担しなければならない経費を適正に見積ることが

できるようにしなければならない。

77

(80)

4.建設業法令遵守ガイドライン

なお、下請負人の見積書に適正な労働災害防止対策に要する経費が明

示されているにもかかわらず、元請負人がこれを尊重せず、当該経費相当

額を一方的に削減したり、当該経費相当額を含めない金額で建設工事の

請負契約を締結し、その結果「通常必要と認められる原価」に満たない金額

となる場合には、当該元請下請間の取引依存度等によっては、建設業法第

19条の3の不当に低い請負代金の禁止に違反するおそれがある。

78

(81)

4.建設業法令遵守ガイドライン

12 -4 下請代金の支払手段について

多くの企業が手形等による下請代金の支払を行うとともに、そのサイト

は十分には短縮されていないのが現状である。また、下請事業者が手形

等を現金化する際の割引料等のコストについては、ほとんどの場合、下

請事業者の負担となっており、結果として、下請事業者は、手形等により

下請代金の支払を受けた場合に、これを現金化すると額面どおりの現金

を受領できない状況にある。これらの点を踏まえ、政府としては、下請代

金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の趣旨に鑑み、下請代金

の支払に係る考え方を改めて整理し、下請取引の適正化に努めるよう産

業界に要請したものである(平成28年12月14日付け20161207中第

1号・公取企第140号。中小企業庁長官・公正取引委員会事務総長)。

その内容は、次のとおりである。

79

(82)

4.建設業法令遵守ガイドライン

親事業者による下請代金の支払については、以下によるものとする。

1 下請代金の支払は、できる限り現金によるものとすること。

2 手形等により下請代金を支払う場合には、その現金化にかかる割引料

等のコストについて、下請事業者の負担とすることがないよう、これを勘案

した下請代金の額を親事業者と下請事業者で十分協議して決定するこ

と。

3 下請代金の支払に係る手形等のサイトについては、繊維業90日以内、

その他の業種120日以内とすることは当然として、段階的に短縮に努め

ることとし、将来的には60日以内とするよう努めること。

80

(83)

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

5 . 建 設 生 産 シ ス テ ム

(84)

○ 「建設⽣産システム」とは、発注者、設計者、施⼯者等の各主体による建設⽣産物

を提供するプロセス及び各主体相互の関係性の総体

○ 実際の建設⽣産は、「企画」「設計」「施⼯」「維持管理」の各プロセスから構成。

建設⽣産は、発注者、設計者、建設業者、資材業者等による「協業」

5.建設生産システム

建設生産のプロセス

建設生産シ

担い

発注者

設計者

施工者

元請

下請

設計者の選定

施工者の選定

供用・

売買

企画段階

設計段階

施工段階

供用・維持管理段階

担い手による

生産の実施

施工の実施

プロジェクトにおける 担い手の選定 国、地方公共 団体、デベ ロッパーなど 建築士、建設 コンサルタント など

設計業務の実施

施工の実施

下請業者の選

企画・調整

保守・点検

維持・管理

82

(85)

■建築⼯事の施⼯形態 (ビル⼯事の例)

(ウェルポイント⼯)

■杭打ち工事

基礎⼯事

A2a A3a A3b

・ ・ ・ ・ B2a B2b B3a B3b B社 ・ ・ ・・

躯体⼯事

■とび・土工工事

■型枠工事

■鉄筋工事

(とび⼯)

C2a C2b C3a C3b C社 ・ ・ ・・

■塗装工事

■内装仕上工事

■防水工事

仕上⼯事

(塗装⼯)

D2a D2b D3a D3b D社 ・ ・ ・・

設備⼯事

■電気設備工事

■空調衛生工事

(配管⼯)

1次下請

2次下請

3次下請

※本事例は一括発注のケースであり、分離 発注 においては専門工事業者が発注者か ら直接受注する。 A社 A2b

⺠間発注者(デベロッパー)

総合⼯事業者(ゼネコン)

建設生産システムのイメージ

83

(86)

建設生産システムにおける「しわ寄せ」等の状況

建 設 業 法 の 制 定

(87)

不 良 不 適 格 業 者 と は

H7 「建設産業政策大綱」

「(不良不適格業者とは、)建設業においては

技術力、施工力を全く有しないペーパーカンパニー

経営を暴力団が支配している企業

等建設業法に違

反する企業のみならず、建設業法上の要件は満たしているものの、対象工事の規模や必要とされる技術力から見て適切な施工に不安のあるものや、過

大受注により施工が満足に行えない企業を含む。」

建 設 業 法 等 に よ り 不 良 不 適 格 業 者 を 排 除

S62 「今後の建設産業政策の在り方について(第1次答申)」(中央建設業審議会答申)

施工能力や資力信用に欠ける者、不誠実な者

が建設市場に不当に参入している実態にかんがみ、これらの不良・不適格業者を排除する施策を強力

に推進するとともに、業界の自助努力を積極的に支援する誘導施策を適切に講じていく必要がある。」

H16 「施工体制台帳等活用マニュアル」(平成16年国総入企第26号)

適切な施工を行おうとしない

不良不適格業者の放置は、適正な競争を妨げ、コスト縮減等の支障となるとともに、技術力・経営力を向上させようとする

優良な建設業者の意欲を削ぎ、ひいては建設業の健全な発展を阻害するものである。」

H19 「建設業法令遵守ガイドラインについて」(平成19年国総建第100号)

「建設業においては、従来から、

適切な施工能力を有しない

、いわゆる

ペーパーカンパニー

などの不良不適格業者の存在を始め、一括下請負、技術者

の不専任、不適正な元請下請関係等の法令違反が問題となっており、このような状況下で、建設業に関する国民の信頼の回復、建設業の魅力向上の

ため、建設業者が法令遵守を徹底することが求められております。」

H10 「不良不適格業者排除対策について」(平成10年建設省経入企発第42号・自治行第90号)

技術力・施工力を全く有しないペーパーカンパニー

経営を暴力団が支配している企業

必要とされる技術者の配置を行わない企業

等不良不適格業

者の市場からの排除の徹底に取り組まれるようお願いします。」

H12 「建設産業構造改善推進3カ年計画」

自ら施工管理を行わない者

必要な技術者を雇用しない者

品質を疎かにして手抜きをする者

など、数多くの不良・不適格業者が公共工事を受注し、

適正な競争を妨げているとの指摘がある。」

H4 「一括下請負の禁止について」(平成4年建設省経建発第379号)

「一括下請負を容認すると、(中略)、

施工能力のない商業ブローカー的

不良建設業者の輩出を招くことにもなりかねず、建設業の健全な発達を阻害す

るおそれがあります。」

H24 「社会保険の加入に関する下請指導ガイドラインの制定について」(平成24年国土建整第73号・国土建第136号)

「元請企業は、下請企業の選定に当たっては、法令上の義務があるにもかかわらず適切に社会保険に加入しない建設企業は社会保険に関する

法令

を遵守しない

不良不適格業者であるということを踏まえる必要がある。」

85

(88)
(89)

Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

6 . 適 正 な 契 約 締 結

参照

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