研究の始まりと現状、そして未来に
滝沢茂男 国際バイオフィリア リハビリテーション学会理事長 要旨 リハビリテーション(リハ)医学の再構築を通じ、持続可能な超高齢社会の構築を目指している 本会は 2013 年 10 月 15 日に、在日本イタリア大使館と在イタリア日本大使館の後援の下、イタリ ア共和国キエーティ市で第 10 回国際大会「2つのパラダイムシフトの実現にむけて;リハ医学の 再構築と持続可能な超高齢社会への高齢者の貢献を可能にする意識転換」を開催しました。 本大会は、在日イタリア大使館からも評価されており、科学技術担当官からの感謝状に反映さ れています。以下日本語で記載された内容をご紹介します。 感謝状 「貴学会は各国においての国際学会を行い、リハ医学向上を通じ、各国国民の福祉の向上に貢 献しています。その寝たきり老人等の高齢障害者の機能回復に関する活動は、各国政府から高く 評価されています。 本年、イタリア国キエーティ市において、第 10 回国際バイオフィリアリハビリテーション学会 大会が開催されることとなりました。今回の大会の御成功と今後共この分野での二国間の協力関 係の増進が益々強化されることを心から祈念いたします。 開催に当たる関係者のご努力に敬意を表し、ここにイタリア政府を代表し、開催関係者を代表 される国際バイオフィリアリハビリテーション学会理事長滝沢茂男氏に本感謝状を贈呈しま す。」以上全文をご紹介しました。また、甘利明経済再生担当、社会保障・税一体改革担当内閣 府特命担当大臣から祝電を頂きました。本年 2 月に発行した「英文ジャーナル、バイオフィリ ア」には、国立大学法人岡山大学森田潔学長からご祝辞を頂いています。 こうしたご支援から、我々の活動が社会のお役に立つ日が近づいているように思われます。読 者諸兄の我々の活動へのご参加を期待します。 キーワード:リハ医学向上、国際貢献、国民福祉、向上、1. 国際大会と感謝状
リハビリテーション(リハ)医学の再構築を通じ、持続可能な超高齢社会の構築を目指している 本会は 2013 年 10 月 15 日に、在日本イタリア大使館と在イタリア日本大使館の後援の下、イタリ ア共和国キエーティ市で第 10 回国際大会「2 つのパラダイムシフトの実現にむけて;リハ医学の 再構築と持続可能な超高齢社会への高齢者の貢献を可能にする意識転換」を開催します。 大会開催にあたる大会長はキエーティ大学のディ ギリオ カミロ教授にお願いしました。ま た日本側からは慶應義塾大学理工学部田中敏幸教授にお願いしました。共催として、キエーティ 大学、慶應義塾大学、ポーランド科学アカデミー医学 部門、横浜国立大学機能再建のための工学支援研究拠 点及び文部科学省認定研究機関バイオフィリア研究所 の参加を頂きました。 ギリオ大会長は生理学の教授であり、我々がすすめ る脳機能改善からの障害の克服を証明しようとする試 みの機序解明に有益な大会になるものと期待されます。 準備を進めるうちに、同大学リハビリテーション医学 講座のラウル サギーニ教授が共同大会長に就任しま した。 本大会は、在日イタリア大使館からも評価されてお り、科学技術担当官からの感謝状にそれが反映されて います。以下日本語で記載された内容をご紹介します。 写真 1 イタリア大使館における感謝 状授与 101「貴学会は各国においての国際学会を行い、リハ医学向上を通じ、各国国民の福祉の向上に貢 献しています。その寝たきり老人等の高齢障害者の機能回復に関する活動は、各国政府から高く 評価されています。 本年、イタリア国キエーティ市において、第 10 回国際バイオフィリアリハビリテーション学会 大会が開催されることとなりました。今回の大会の御成功と今後共この分野での二国間の協力関 係の増進が益々強化されることを心から祈念いたします。 開催に当たる関係者のご努力に敬意を表し、ここにイタリア政府を代表し、開催関係者を代表 される国際バイオフィリアリハビリテーション学会理事長滝沢茂男氏に本感謝状を贈呈しま す。」 以上、写真 1 の受賞時の記念写真と共に、全文をご紹介しました。
2. 国際大会の歩み
思えば、最初の国際大会をサイパン島政府と共同開催した際に、パラオ共和国の教育省からの 参加者があり、2 年後のフィリッピンマニラ大会に再度ご参加いただいた際に、パラオ共和国では サイパン大会で学んだタキザワ式を実施しているとの発言がありました。 マニラ大会には当時のアロヨ大統領からの祝辞もあり、国内で毎日新聞により大きく報道され ました。この報道に接して、私は「国際学会を組織してよかった」と心から思ったことを覚えて います。 この活動の継続が、授与された感謝状の充実した内容に反映されたものとうれしく思っていま す。 本年 2 月に発行した英文ジャーナル、「バイオフィリア」には、国立大学法人岡山大学森田潔 学長からご祝辞を頂いています。その概略は、島国である日本の状況について述べ、国際化の重 要性を指摘し、当学会キューバ大会への参加経験から、日本に本部を持つ学会として世界に向け てよく組織され開かれていると紹介し、「超高齢社会を持続可能にするために有用な情報を世界 に発信し続けてほしい」としたものです。 期待に応えたいと考えています。3. 2013 年度大会会長挨拶
大会では、ギリオ教授、サギーニ教授と田中教授から大会長挨拶を頂きますが、大会ホームペ ージにはその全文が掲載されています。 ギリオ教授は、「生命への愛」を意味する「Biophilia」の言葉を取り上げて、健康寿命の延伸 に資する当学会の活動と創動運動の重要性について述べています。 また田中教授は、日本側大会長として、所属する慶応義塾大学が 1858 年に福沢諭吉氏によって 設立され、長い歴史を持っていること、また大学へ向けられている日本における社会的・学術的 な国民の期待を述べ、こうした大学が 2013 年大会開催に関し、大学ロゴの使用を許可して、学会 の内容に期待を示していると述べています。 専門の研究について触れ、画像分析が専門であり、その視点から、在宅で自律的にリハ訓練が 可能なシステム構築に資することができること、高齢障害者の増加に伴う医療費増加が予期され る中、通院を減らし、医療費削減にも貢献できることを述べています。 さらに本大会には在イタリア日本大使館の太田公使、キエーティ大学の学長イリオ カミネ教 授からご挨拶頂ける予定になっています。私は大会長から特別講演を求められています。 本大会の講演者はすでに募集を終えていますが、開会式にご参加いただける条件で日本からの 一般参加者の募集も行っております。 ご興味をお持ちの方は http://www.biophilia.pw/をご覧ください。4. 学会の本年の活動と大臣祝辞
この 3 月には 1995 年以来行ってきた研究活動の総括発表を研究部会会長の横浜国立大学高田一 教授の主導により行いました。 102バイオフィリアリハビリテーション研究 2017 年 特集記事 2013 年 工学研究部会1)、医学研究部会2)、社会科学部会3)、21 世紀リハ研究会4)、高齢市民が活躍す るための社会技術研究会 5)に区分し、同大学で実施しました。1170 ページの予稿集を発行しまし た。研究の始まりから、参考資料に示した学会の予稿集 WEB でご覧いただけます。 本年 8 月国内大会を慶應義塾大学日吉校舎で開きました。この内容は以下の WEB6)7)で公開され ています。 日吉大会では甘利明経済再生担当、社会保障・税一体改革担当内閣府特命担当大臣からご祝辞 を頂きました。 内容の概略は「在宅リハにより障害を克服し、介護に依存することなく自立した地域生活を送 ることを可能とする社会の確立を目指し、リハビリテーションの発展を目的として、毎年開催さ れていると聞いています。高齢者や障害者が、適切なリハを行うことにより、長く健康で自立し た生活を送れることは、多くの国民の福祉増進に寄与するものであります。リハの可能性につい て長きにわたり検討されている貴学会の活動に敬意を表します。」 そして、大臣が管掌される「日本再興戦略」を紹介され、「国民の「健康寿命」の延伸を目指 し、医療技術の研究開発等を推進していくこととしております。 貴学会の目的である在宅型のリハの発展も国民の「健康寿命」の延伸に資するものであります。 この研修会(滝沢茂男主査)において、最新の研究成果が共有され、今後、様々な現場において 活用されることにより、「日本再興戦略」において目標としている「予防から治療、早期在宅復 帰のケアサイクル」が確立された社会の構築に繋がることを期待しています。」と述べられ、 「この学会の開催に尽力された関係者の皆様に感謝申し上げるとともに、バイオフィリア リハ ビリテーション学会のますますのご発展をお祈りして、私の挨拶といたします。」と結ばれてい ます。