• 検索結果がありません。

平成24年(2012年)7月九州北部豪雨に伴う阿蘇火山地域での土砂生産量の推定──UAVとSfM多視点ステレオ写真測量を用いた高精細地形データの活用──

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "平成24年(2012年)7月九州北部豪雨に伴う阿蘇火山地域での土砂生産量の推定──UAVとSfM多視点ステレオ写真測量を用いた高精細地形データの活用──"

Copied!
13
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成 24 年(2012 年)7 月九州北部豪雨に伴う

阿蘇火山地域での土砂生産量の推定

── UAV と SfM 多視点ステレオ写真測量を用いた高精細地形データの活用──

齋藤 仁

・内山庄一郎

**

・小花和宏之

***

・早川裕弌

**** (*関東学院大学経済学部,**防災科学技術研究所,***株式会社ビジョンテック,****東京大学空間情報科学研究センター) 近年,小型の無人航空機と SfM 多視点ステレオ写真測量により解像度 1 m 以下の高精細な空中写真と地形 データの取得が可能になり,地理学の分野においてもそれらの利用が急速に進んでいる.本研究の目的は, これらの技術を表層崩壊地の地形解析に応用し,詳細な表層崩壊地の空間分布と土砂生産量を明らかにする ことである.対象地域は,2012 年 7 月九州北部豪雨に伴い多数の表層崩壊が発生した阿蘇カルデラ壁の妻 子ヶ鼻地域と,中央火口丘の仙酔峡地域である.結果,空間解像度 0.04 m のオルソ画像,および 0.10 m と 0.16 m の Digital Surface Models が得られた.妻子ヶ鼻地域と仙酔峡地域における土砂生産量は,それぞれ 4.84×105 m3/km2と 1.22×105 m3/km2であった.これらの値は過去に報告された同地域の表層崩壊事例の土 砂生産量よりも 10 倍程度大きい値であり,阿蘇火山の草地斜面における 1 回の豪雨に伴う潜在的な土砂生産 量を示すと考えられる. キーワード: 平成 24 年(2012 年)7 月九州北部豪雨,無人航空機(UAV,ドローン),SfM 多視点ステレ オ写真測量(SfM-MVS),高精細地形データ,表層崩壊,土砂生産量 I は じ め に 阿蘇火山の中央火口丘の斜面とカルデラ壁では, 豪雨に伴う集団発生的な表層崩壊が頻繁に起こり (たとえば,1953 年 6 月,1990 年 7 月,2001 年 6 月, 2012 年 7 月)(たとえば,宮縁 2012),地形変化が 速い地域である.平成 24 年(2012 年)7 月九州北 部豪雨においても,中央火口丘の草地斜面やカルデ ラ壁で多数の表層崩壊が発生した.表層崩壊は,溶 岩・火砕岩を覆う中央火口丘群起源の降下テフラが 厚く堆積する斜面において発生し,崩壊深はおよそ 1 m 程度であった(松四ほか 2013).これらは,過 去の当地域の表層崩壊事例においても認められた特 徴であり(たとえば,宮縁ほか 2004),今後も同程 度の豪雨により同様の表層崩壊が発生することが考 えられる.また地球温暖化に伴い,九州では梅雨前 線による豪雨頻度が増加することが示され(Manda et al. 2014),表層崩壊や土砂災害の頻発も示唆さ れる.このため,表層崩壊地の分布やその土砂生産 量を明らかにすることは,今後の防災対策の上でも 重要といえる. 従来,斜面崩壊地の判読や地形解析には,現地 での計測と,人工衛星画像や航空写真測量が用い られてきた.また 2000 年代以降,航空・地上・モ バイルレーザー測量(Lidar: Light detection and ranging),合成開口レーダー(Synthetic Aperture Radar)などを用いた斜面崩壊地の高精細な地形解 析,地形モニタリングが多数行われてきた(Oguchi et al. 2011; Corsini et al. 2013; 佐藤ほか 2014). しかしながら,阿蘇火山での表層崩壊は崩壊幅が数 十 m 以下,かつ崩壊深が 1 m 程度が多く,一般的な 衛星画像や航空写真の解像度では,表層崩壊地の詳 細な分布やその体積を計測することは容易でない. 航空 Lidar では解像度 1 m 程度の地形データが得ら れる一方で,その運用には多大な費用が必要であ る.また,斜面崩壊は急傾斜な斜面で発生すること 地理学評論 89‒6 347‒359 2016

(2)

が多く,特に発生直後に,現地に地上 Lidar といっ た大掛かりな機材を搬入しての迅速な観測には困難 を伴う.

その一方で近年,小型の無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle: UAV,ドローン)と SfM 多視点 ス テ レ オ 写 真 測 量(Structure-from-Motion and Multi-View Stereo Photogrammetry,以下「SfM-MVS」と表記)の技術により,比較的簡便かつ迅速 に,対象物の 3 次元モデルや,解像度 1 m 以下の高 精細オルソ写真と Digital Surface Models(DSM) の取得が可能となってきた(Westoby et al. 2012; 内 山 ほ か 2014; 小 花 和 ほ か 2014; Gomez et al. 2015; 早川ほか 2016).従来の航空写真などを 用いた写真測量では,ステレオペアをなす写真にお ける特徴点の抽出や,レンズキャリブレーションな どの高度な技術に習熟する必要があった.しかし ながら,コンピュータビジョンの分野で開発され た SfM-MVS の技術により,複数枚の写真から,そ れらの撮影位置の復元と,撮影された対象物の高精 細な 3 次元モデルの生成が可能となった(たとえ ば,Furukawa and Ponce 2010; 満上 2011).こ のような,従来の写真測量の発展形ともいえるSfM-MVS は,オープンソースソフトウェアや商用ソフ トウェアが開発され簡易に利用可能となったことも あり,2000 年代後半から地球科学の分野において も広く利用され始めた(Westoby et al. 2012).ま た,SfM-MVS は市販のデジタルカメラによる写真 を用いて実行可能なため,さまざまな撮影手段が提 案されてきた.その中でも,UAV を用いた空撮写 真による SfM-MVS が急速に広まっている.UAV を用いた空撮写真は,一般に対地高度 150 m 未満の 位置から撮影されることが多い.この高度からの写 真は,地上からの視点では取得困難な地表面に正対 した写真を得ることができるとともに,それらの写 真は有人航空機からの写真と比較してより高い解像 度をもち得るため,写真判読や地形計測にも有用で ある.また,UAV と SfM-MVS による水平および 鉛直位置精度は 0.1 m 以下も実現可能であり,地上 レーザー測量の結果と比較しても遜色ないことが示 されている(小花和ほか 2014). このため,UAV と SfM-MVS の利用は,地理学の 分野においても急速に普及してきている.特に地形 学分野では,斜面地形,河川地形,海岸地形,火山地 形,変動地形などの解析で有用性が示され,UAVや SfM-MVS のさらなる応用が期待されている(早川 ほか 2016).たとえば,比較的規模の大きい地すべ りについては,SfM-MVS による高精細,高頻度な 変位観測が行われている(Niethammer et al. 2012;

Stumpf et al. 2015).また,このような UAV と SfM-MVS の技術を応用することで,規模の小さい 崩壊についても高精細な地形解析が可能となる.つ まり,一般的な衛星画像や航空写真では計測するこ との難しい,深さ1 m程度の表層崩壊の空間分布や, その体積を計測することが可能となる.また,その 体積を集計することで,地域内での土砂生産量を精 度よく推定することが可能といえる.しかしなが ら,UAV と SfM-MVS を崩壊地の地形解析へ応用し た事例は多くない.日本列島では毎年多数の斜面崩 壊が発生しており(Saito et al. 2014),今後,UAV と SfM-MVS を用いて,斜面崩壊発生直後にその空 間分布と,土砂生産量を迅速に推定することが期待 される.そこで本研究では,UAV と SfM-MVS を用 いた崩壊地の地形解析の有用性を示すとともに,阿 蘇火山周辺の表層崩壊地の空間分布と,表層崩壊に よる土砂生産量の計測を目的とした. II 対象地域と 2012 年 7 月九州北部豪雨災害 2012 年 7 月九州北部豪雨により多数の表層崩壊が 発生した阿蘇カルデラ壁東側の妻子ヶ鼻地域と,中 央火口丘の仙酔峡地域を対象とした(図 1).これら の地域において,流域界と植生分布で区切られ,表 層崩壊が密に発生した草地の範囲を解析対象地域と

(3)

した(図 1-b).対象地域は,阿蘇を特徴づける草地 景観が卓越し,妻子ヶ鼻地域の上流部や仙酔峡地域 の一部に樹木が認められる(図 2-a, b). 阿蘇火山は九州のほぼ中央に位置し,南北約 25 km,東西約 18 km のカルデラを有している.カ ルデラは約 27 万年前から約 9 万年前までの Aso-1 か ら Aso-4 までの巨大火砕流噴火によって形成された (小野ほか 1977; 宮縁 2012).その中央には Aso-4 噴火直後に活動を開始した中央火口丘が存在し(小 野・渡辺 1985),これより北側の阿蘇谷と南側の南 郷谷に分けられる.本研究で対象とするカルデラ壁 東側は 300∼400 m 程度の比高を有し,先阿蘇火山 岩類の溶岩・火砕岩と阿蘇火砕流堆積物,後カルデ ラ期の中央火口丘起源の降下テフラ累層に覆われて いる(小野・渡辺 1985; 宮縁 2012).中央火口丘 群は 17 座以上の火山の複合体であり,これらの火 山の溶岩・火砕岩とそれらを覆う降下テフラ累層か ら成る(小野・渡辺 1985; 宮縁 2012).これらの 地域の斜面は,標高を増すごとに急傾斜となる. 阿蘇谷に位置する気象庁のアメダス阿蘇乙姫観測 所での年平均降水量は 2,831.6 mm である.特に梅 雨期の 6∼7 月には,1,149.9 mm の降水量(年平均 降水量の 40.6%)が観測されている(1981∼2010 年の平年値).また対象地域周辺は先述のように, 1953 年 6 月,1990 年 7 月,2001 年 6 月など,近年 頻繁に豪雨に起因する集団発生的な表層崩壊が発生 した地域であり,表層崩壊の分布や発生メカニズム が議論されてきた(たとえば,大八木ほか 1991; 村田・渋谷 1992; 宮縁ほか 2004; Miyabuchi and Daimaru 2004; Paudel et al. 2008).

2012 年 7 月九州北部豪雨では,熊本県阿蘇地方 は 12 日未明から朝にかけて猛烈な雨が継続した. アメダス阿蘇乙姫観測所では,同日午前 1 時から午 前 7 時までに 459.5 mm(7 月の月降水量平年値の 80.6%)を観測するなど,記録的な大雨であった(福 岡管区気象台 2012).気象庁の解析雨量から計算 した 7 月 11∼12 日の累積雨量は,阿蘇谷を中心に 500 mm に達した(図 1-a).対象地域の妻子ヶ鼻地 図 1  対象地域 (a)阿蘇地域における 2012 年 7 月 11∼12 日の 48 時間累積雨量と陰影図.雨量は気象庁の解析雨量,陰影図は国土地理院数値標高モ デル 10 m メッシュを使用.(b)妻子ヶ鼻地域(0.06 km2)と仙酔峡地域(1.00 km2)周辺の陰影図.白点は GCP,および黒点は検証 点の位置を示す.航空 Lidar データによる解像度 2 m の DSM(国際航業(株))を使用. Fig. 1  Study area

(a) 48-h cumulative rainfall during July 11‒12, 2012 calculated from radar/raingauge analyzed precipitation provided by the Japan Meteorological Agency and the relief map of 10-m DEMs provided by the Geospatial Information Authority of Japan. (b) The Saishigahana (0.06 km2) and Sensuikyo (1.00 km2) areas with the relief map of 2-m DSMs of airborne lidar provided by Kokusai Kogyo Co. Ltd. White and black points represent the location of ground control points (GCPs) and validation points, respectively.

(4)

域と仙酔峡地域においても,12 日午前 3 時頃から非 常に激しい雨となり,70 mm/h を超える雨が 3∼4 時間継続し,数時間で 400 mm を超える降雨であっ た(図 3).周辺で崩壊・土石流が発生したのは,住 民の証言によると 12 日午前 6 時頃とされており(松 四ほか 2013),本研究の対象地域においても,およ そ同時刻に崩壊が発生したと考えられる. 妻子ヶ鼻地域では小流域内に高密度で表層崩壊 が発生した.流域出口には過去から繰り返した崩 壊と土砂流出によると考えられる沖積錐が見られ た(図 2-a).仙酔峡地域においては,より広域で多 数の表層崩壊が発生した(図 2-b).仙酔峡地域と 妻子ヶ鼻地域では,崩壊は暗褐色の土壌化した火山 灰層が,深さ 1 m 程度で浅く崩壊しているものが多 かった(図 2-c).また崩土は流動化して土石流(泥 流)となり,崩壊地内に残存することなく長距離を 流下した(久保田ほか 2012; 土志田ほか 2012; 松 四ほか 2013; Shimizu and Ono 2016).表層崩壊 は約 3,600 年前の褐色シルト質火山灰層付近にすべ り面が発生して,その上位の黒色火山灰層やクロボ ク層が剥落したものであった(宮縁 2012).この ような特徴は,過去の,1990 年 7 月,2001 年 6 月 の事例と同様であった(たとえば,宮縁ほか 2004; Miyabuchi 2009). 図 2  2012 年 7 月九州北部豪雨後の対象地域 (a)妻子ヶ鼻地域(2012 年 7 月 25 日),(b)仙酔峡地域(2012 年 7 月 25 日),(c)表層崩壊の滑落崖周辺(2012 年 7 月 25 日,場所 は図 5-d に示す),および(d)UAV と GNSS 調査の様子(2014 年 9 月 11 日).

Fig. 2  Study areas after heavy rainfall in July 2012

(a) The Saishigahana area (July 25, 2012), (b) Sensuikyo area (July 25, 2012), (c) uppermost part of the landslide scar in Fig. 5d (July 25, 2012), and (d) investigation using UAV and GNSS (September 11, 2014).

(5)

III 手

2012 年 7 月九州北部豪雨後の 2012 年 7∼8 月,お よび 2014 年 8∼10 月に現地調査を実施した.2014 年 8∼10 月には,表 1 に示した機材を用いて,UAV による対地高度 130 m 程度からの低空空撮写真の取 得と,Global Navigation Satellite System(GNSS, キネマティック法)による Ground Control Point (GCP),および検証点の測量を行った(図 1-b).空 撮の際は,重複率が 60% 以上となるように,UAV をマニュアル飛行させた.なお,UAV の飛行高度 とカメラの仕様から推定される地上画素寸法(解像 度)は,0.03∼0.04 m 程度である. 妻子ヶ鼻地域と仙酔峡地域の面積は,それぞれ 0.06 km2と 1.00 km2であり,その範囲内で表層崩壊 地の判読と土砂生産量を計測した(図 1-b).妻子ヶ 鼻地域では,1,221 枚の写真を取得し,対象地域内 外に 5 点の GCP を設置した(図 1-b).なお妻子ヶ 鼻地域の上流域は立入り困難であり,GCP を設置す ることができなかった.仙酔峡地域では 2,309 枚の 写真を取得し,対象地域内に GCP を 9 点設置した (図 1-b).取得した空撮写真から,SfM-MVS ソフト ウェア(Agisoft Photoscan Professional Edition) を用いて,点群データ,オルソ画像,DSM を生成し た.これらの手法は,内山ほか(2014),および小 花和ほか(2014)で検証された手法と基本的に同様 である.また,本研究では,得られたデータの位置 精度を検証するために,GCP とは異なる検証点を妻 子ヶ鼻地域に 5 点,仙酔峡地域に 9 点設置した(図 1-b).GCP と検証点での GNSS 測量結果を基に,水 平方向と鉛直方向の位置精度を検証した. 得られた高精細オルソ画像を判読し,妻子ヶ鼻 地域と仙酔峡地域での表層崩壊地を抽出した.次 に個々の表層崩壊領域において,本研究で得られ た DSM を用いて平均傾斜角を算出した.また,表 図 3 2012 年 7 月九州北部豪雨による 7 月 11∼12 日 の雨量 (a)妻子ヶ鼻地域と(b)仙酔峡地域における 1 時間降水量と 累積雨量.気象庁の解析雨量より算出.

Fig. 3 Conditions of heavy rainfall in July 2012 Time series of hourly rainfall and cumulative rainfall at (a) the Saishigahana area and (b) Sensuikyo area during July 11‒12 calculated from radar/raingauge analyzed precipitation provided by the Japan Meteorological Agency.

表 1  UAV, カメラおよび GNSS の概要 Table 1 General information related to UAVs,

cameras, and global navigation satellite systems (GNSS)

UAV

Kind of airplane DJI PHANTOM 2 Types of airplane Rotorcraft

Weight 1000 g

Max. duration of flight 25 min.

Payload 300 g

Cameras

Kind of cameras RICOH GR/Nikon COOLPIX A Number of pixcel 16. 9 M/16. 16 M

Sensor size 23. 7×15. 7 mm/23. 6×15. 6 mm GNSS

Receiver Trimble GeoExplorer 6000XH Antenna Trimble Zephyr Geodetic 2 Frequency band GPS L1/L2,

(6)

層崩壊領域において,得られた 2014 年の DSM と, 2004 年 4 月計測の航空 Lidar による解像度 2.00 m の DSM(国際航業(株)作成)との差分を算出し,個々 の表層崩壊の体積を計測した.差分を算出する際に は,本研究で得られる DSM の解像度を 2.00 m に統 一した.航空 Lidar データの鉛直精度(標準偏差) は 0.15 m である.さらに対象地域内で表層崩壊の 体積を合計し,単位面積当たりの土砂生産量(m3/ km2)を推定した.また,航空 Lidar データおよび 本研究で得られる DSM の鉛直精度から算出される 二乗平均平方根(RMS)を鉛直方向の誤差として, 土砂生産量の誤差の範囲を推定した. 本研究で用いた航空 Lidar データは,2004 年 4 月に計測され,植生や地上構造物を含んだ DSM で ある.対象地域の草地では,毎年 2 月下旬から 3 月 にかけて野焼きが行われ,野焼き後には地表が露 出する.4 月の草地は芽吹いた直後であり,その密 度も疎であるが,数 cm 程度標高を過大評価してい る可能性が考えられる.しかしながら,航空 Lidar データの鉛直精度(0.15 m)を考慮しても,これら のフィルタリングは困難であったため,DSM は地 形を表していると考えて用いた.また,空撮写真に よる地形モデルも DSM となる.UAV 空撮を実施 した 2014 年 8 月∼10 月は,対象地域は草丈が 1∼ 2 m 程度の草原であったが,表層崩壊地内に植生は ほとんど見られない状態であった.つまり,得られ た DSM のうち表層崩壊地内は,表層崩壊後の地形 を表しているとして用いた. なお,対象地域内では,崩壊地以外にも,河床の 侵食が見られた.しかしながら,河床は堰堤の構築 などの人為的な影響があったため,土砂生産量の推 定から除外した.また,河床沿いや道路沿いの人工 斜面の崩壊も解析から除外した.航空 Lidar データ が取得された 2004 年から 2014 年までに 10 年が経 過している.しかし,その期間に,2012 年 7 月九州 北部豪雨を除いて,表層崩壊が多発した豪雨事例は 報告されていない.よって,2014 年の空撮画像から 判読される崩壊地は,2012 年 7 月九州北部豪雨によ るものと判断した. IV 結 1.妻子ヶ鼻地域 妻子ヶ鼻地域では,解像度 0.04 m のオルソ画像 と 0.10 m の DSM が得られた(図 4).得られたデー タの位置精度は,GNSS による実測値との比較に より,標準偏差が水平方向で 0.02 m,鉛直方向が 0.06 m であった.対象地域内では,26 カ所の崩壊 地が判読できた(図 4).個々の崩壊地の水平投影 面積は 19.87∼4,593.85 m2であり,その合計値は 16,533.33 m2に達した.これは,対象地域面積の約 29% に相当した.個々の表層崩壊地内での平均傾斜 角は 35.0∼43.5°程度であった.多くの崩壊は尾根 直下の急斜面で発生し,空間分布には偏りが見られ た. 2004 年の航空 Lidar データとの差分から計算され た平均崩壊深は1.43 mであった.多くの表層崩壊は 斜面の最大傾斜方向に発生していた(図 4-c, d).表 層崩壊は,黒色火山灰層直下の褐色火山灰付近をす べり面として崩壊しており,先行研究(宮縁 2012; 松四ほか 2013; Shimizu and Ono 2016)による指 摘と調和的であった.個々の表層崩壊で体積を計 算し,対象地域で合計したところ 2.75(±0.21)× 104 m3に 達 し た. こ れ は,4.84(±0.37)×105 m3/ km2に相当する.なお,表層崩壊地以外で差分が正 の値となっている場所は,成長した草丈を表してい る(図 4-c, d). 2.仙酔峡地域 仙酔峡地域は,解像度 0.04 m のオルソ画像と 0.16 m の DSM が得られた(図 5).得られたデータ の位置精度は,GNSS による実測値との比較により, 標準偏差が水平方向で 0.08 m,鉛直方向で 0.09 m で

(7)

あった.対象地域内では,378 カ所の崩壊が判読で きた(図 5).個々の崩壊の水平投影面積は 8.74∼ 6,162.23 m2であった.なお,隣り合って発生した崩 壊は区別できないものもあり,一つの崩壊地として 扱った.崩壊地面積の合計は 137,307.46 m2であり, これは対象地域内の約 14% に相当した.仙酔峡地 域での表層崩壊は,尾根直下だけでなく,斜面下部 で発生しているものも多数見られた.また表層崩壊 の空間分布は均一でなく,偏りが見られた.妻子ヶ 鼻地域と同様に,表層崩壊は黒色火山灰層直下の褐 色火山灰付近をすべり面として崩壊していた.個々 の表層崩壊は平均傾斜角 34.6∼44.4°程度の急斜面 で最大傾斜方向に発生した. 2004 年の航空 Lidar データとの差分から計算され た平均崩壊深は0.69 mであった.個々の表層崩壊で 体積を計算し,対象地域(1.00 km2)で集計したと ころ 1.22(±0.21)×105 m3/km2に達した. V 過去の豪雨事例との比較 阿蘇カルデラ壁と中央火口丘の斜面では,1953 図 4  妻子ヶ鼻地域の解析結果 (a)UAV 空撮写真と SfM-MVS による 2014 年のオルソ写真(解像度 0.04 m),(b)2014 年の DSM(解像度 0.10 m)の陰影標高段彩 図,(c)2014 年 DSM と 2004 年 Lidar-DSM との差分(青域が侵食域を示す),および(d)斜面崩壊地周辺(図 b 中の Profile line) の地形断面図.

黒枠は解析対象地域,白枠は表層崩壊地を示す.図 a 中の白点は GCP,および黒点は検証点の位置を示す.なお 2 点の GCP と,1 点 の検証点は表示範囲外に存在する(図 1-b).

Fig. 4  Results of analysis for Saishigahana area

(a) Ortho-rectified photography with spatial resolution of 0.04 m, (b) DSM with spatial resolution of 0.10 m in 2014, (c) differences in elevation between 2014 DSM and 2004 DSM in the Saishigahana area (blue represents erosion areas), and (d) slope profile of the landslide described in the profile line in (b) (black dashed line).

Black and white polygons show the analyzed area and landslides, respectively. White and black points in (a) represent the location of GCPs and validation points, respectively. Two GCPs and one validation point are located outside of the figure (Fig. 1b).

(8)

図 5  仙酔峡地域の解析結果

(a)UAV 空撮写真と SfM-MVS による 2014 年のオルソ写真(解像度 0.04 m),(b)2014 年の DSM(解像度 0.16 m),(c)2014 年 DSM と 2004 年 Lidar-DSM との差分(青域が侵食域を示す),(d)図 b 中黒枠域の拡大図,および(e)斜面崩壊周辺(図 d 中の profile line)の地形断面図.

黒枠は解析対象地域,白枠は表層崩壊地を示す.図 a 中の白点は GCP,および黒点は検証点の位置を示す. Fig. 5  Results of analysis for Sensuikyo area

(a) Ortho-rectified photography with spatial resolution of 0.04 m, (b) DSM with spatial resolution of 0.16 m in 2014, (c) differences in elevation between 2014 DSM and 2004 DSM in the Sensuikyo area (blue represents erosion areas). (d) shows the enlarged view of the black rectangle in (b). (e) shows the slope profile of the landslide described in the profile line in (d) (black dashed line).

Black and white polygons show the analyzed area and landslides, respectively. White and black points in (a) represent the location of GCPs and validation points, respectively.

(9)

年 6 月,1990 年 7 月,2001 年 6 月にも豪雨に起因 する集団発生的な表層崩壊と土石流が発生した.こ れら過去の事例から,阿蘇火山周辺での 1 回の豪 雨に伴う土砂生産量は,103∼104 m3/km2オーダー であることが指摘されてきた(たとえば,宮縁ほ か 2004).しかしながら,本研究の結果からは, 2012 年 7 月九州北部豪雨に伴う土砂生産量は,局所 的に 105 m3/km2オーダーに達することが明らかと なった(表 2). 2012 年 7 月九州北部豪雨による仙酔峡地域での 雨量は,気象庁の解析雨量から計算すると,最大 1 時間雨量が 85.0 mm,最大 24 時間雨量が 427.6 mm であった(表 2).これらの雨量の再現期間を,解 析雨量(1988∼2013 年)を用いて Gumbel 法によ り計算すると,それぞれ 16 年と 11 年であった.過 去の事例の中で,1953 年の事例は主に中央火口丘 の南郷谷側斜面で多数の表層崩壊が発生したもので あった.その一方で,1990 年と 2001 年の事例では, 2012 年 7 月九州北部豪雨と同様に,カルデラ壁東側 と中央火口丘の阿蘇谷側斜面で表層崩壊が多発した (宮縁ほか 2004).2001 年の事例は,最大時間雨量 が 90.0 mm(再現期間 23 年)に達したが,最大 24 時間雨量は 297.0 mm(再現期間 2 年)と 2012 年の 事例よりも小さかった.1990 年の事例での最大時 間雨量 80.0 mm と最大 24 時間雨量 497.8 mm は,再 現期間がそれぞれ 12 年と 26 年であった(表 2).こ れらの結果は,阿蘇火山では,およそ再現期間 20∼ 30 年以下の降雨イベントにより,集団発生的な表層 崩壊が発生し得ることを表している. 先行研究では,主に航空写真から崩壊地を判読 し,現地測量データを用いつつも,崩壊地の平面投 影面積から間接的に土砂生産量が推定された(たと えば,宮縁ほか 2004).しかしながら,一般に崩壊 地面積からその体積を推定する際には,大きな誤差 を含むことが指摘されている(たとえば,Larsen et al. 2010).また航空写真判読は,用いる航空写真の 解像度によっては小規模な表層崩壊地の判読に困難 を伴う.宮縁ほか(2004)では,2001 年の事例にお いて,堰堤での堆積土砂量の測量から土砂生産量が 推定された.同時に,斜面構成物質である降下テフ ラは崩壊とともに流動化し長距離を流下したため, 堰堤の堆積土砂量からの土砂生産量推定は過小評価 である可能性が指摘された. その一方で,本研究では UAV と SfM-MVS の技 術を組み合わせることで,高精細なオルソ画像から 従来の航空写真では判読が困難な小規模な表層崩 壊地までを判読可能であった.また 2004 年の航空 Lidar データと 2014 年の DSM とを比較すること で,個々の表層崩壊地の体積を計測し,土砂生産量 を推定したものである.本研究で取得した DSM の 表 2  阿蘇火山周辺における過去の豪雨による表層崩壊事例との比較

Table 2  Comparison of past rainfall-induced landslide events at Aso Volocano

Event June 1953 July 1990 June 2001 July 2012

Max. 1 h rainfall/Return period 49. 0 mm/N/A 80. 0 mm/12 yr 90. 0 mm/23 yr 85. 0 mm/16 yr Max. 24 h rainfall/Return period 432. 0* mm/N/A 497. 8 mm/26 yr 297. 0 mm/2 yr 427. 6 mm/11 yr Sediment yield (sediment discharge, m3/km2) 3. 0×104 3. 1‒3. 9×104 3. 0‒4. 1×103 1. 2‒4. 8×105

* 432. 0 mm shows maximum daily rainfall of this event.

1990 年,2001 年,2012 年の雨量については,解析雨量(気象庁)を用いて,仙酔峡地域での値を算出.1953 年の雨量,および 1953 年,1990 年,2001 年の土砂生産量は宮縁ほか(2004)に基づく.降雨の再現期間は,Saito and Matsuyama(2015)の手法に基づき, 解析雨量(1988∼2013)を用いて算出.

Rainfall data for the 1990, 2001, and 2012 events in the Sensuikyo area were calculated from radar/raingauge analyzed precipitation (R/A) provided by the Japan Meteorological Agency. Rainfall data for the 1953 event and sediment yields for the 1953, 1990, and 2001 events are based on Miyabuchi et al. (2004). Return periods of rainfall events were calculated from R/A (1988‒2013) based on Saito and Matsuyama (2015).

(10)

鉛直精度(標準偏差)は,0.07 m 以下であった.ま た 2004 年 4 月計測の航空 Lidar データは DSM で あるため,標高を数 cm 過大評価している可能性が 考えられる.しかしながら,これらの誤差を考え ても,対象地域における土砂生産量は 105 m3/km2 オーダーであった. なお本研究では,UAV による撮影範囲の制限か ら,特に表層崩壊が密に発生した妻子ヶ鼻と仙酔峡 の小地域(0.06 km2,および 1.00 km2)を解析対象 とした.よって,得られた土砂生産量は,2012 年 7 月九州北部豪雨に伴い阿蘇火山全域で発生した土砂 生産量を反映するものではない.先行研究ではより 広範囲(20 km2以上)を対象として土砂生産量が推 定されており(宮縁ほか 2004),その結果,単位面 積当たりの土砂生産量が小さくなっている可能性が 考えられる.また本研究では,2012 年 7 月九州北部 豪雨災害について,データの制約のため,先行研究 と同等の手法で航空写真や堰堤堆積土砂量から土砂 生産量を間接的に推定し,本研究の結果と比較・検 討することはできなかった. しかしながら,本研究は高精細なオルソ画像と DSM を用いて小規模な表層崩壊を含めて判読し, その体積を計測したものである.その結果,阿蘇カ ルデラ壁と中央火口丘の草地斜面では,2012 年 7 月 九州北部豪雨と同程度の再現期間 20 年以下の豪雨 イベントにより,潜在的に 105 m3/km2オーダーの 土砂生産と流出が発生することを示唆した.今後, 九州では梅雨前線による豪雨頻度が増加することが 示されており(Manda et al. 2014),本研究の成果 は阿蘇火山周辺で今後の防災計画を立てる上で重要 といえる. また妻子ヶ鼻地域と比較して仙酔峡地域では,平 均崩壊深が1.00 m以下の浅い崩壊地の頻度が高かっ た.しかしながら,崩壊深が 2.00 m を超える崩壊も 存在した.対象地域周辺は過去に繰り返し崩壊が発 生した地域であり,旧崩壊地内部の崩壊残土の再崩 壊や,旧崩壊地の拡大による浅い崩壊が指摘されて いる(たとえば,久保田ほか 2012).表層崩壊地の 空間分布の偏りや崩壊深の違いを検討するために, 今後,過去の崩壊地との関係を解析する必要があ る. VI 結 本研究では,UAV と SfM-MVS を用いて,阿蘇カ ルデラ壁の妻子ヶ鼻地域(0.06 km2)と中央火口丘 の仙酔峡地域(1.00 km2)を対象に,表層崩壊地の空 間分布とその土砂生産量を計測した.その結果,解 像度 0.04 m のオルソ画像(両地域)と,0.10 m(妻 子ヶ鼻地域)および 0.16 m(仙酔峡地域)の DSM が得られた.妻子ヶ鼻地域では 26 カ所の表層崩壊, 仙酔峡地域では 378 カ所の表層崩壊の分布を明らか にした.また両地域で推定された土砂生産量は,そ れぞれ 4.84(±0.37)×105 m3/km2と 1.22(±0.21) ×105 m3/km2であった.これらの値は,過去に報告 された同地域における表層崩壊事例の土砂生産量よ りも 10 倍程度大きい値であり,阿蘇火山の草地斜 面における 1 回の豪雨に伴う潜在的な土砂生産量を 示すと考えられる. 対象地域およびその周辺では 2016(平成 28)年 熊本地震に伴い,多数の斜面崩壊が発生した.今 後は,局所的にさらに大きい土砂生産イベントが 起こることが考えられ,継続的な観測が必要であ る.複数の UAV による同時観測や,長時間飛行可 能な UAV を用いることで,より広域を対象とし, 高頻度・高精細な地形変化の定量化が必要である. UAV と SfM-MVS は簡便かつ迅速にオルソ画像や 地形データを取得可能であり,今後,地理学の分野 でさらなる応用が期待される. 現 地 調 査 の 際 に は, 首 都 大 学 東 京 地 理 学 教 室 松山 洋教授,泉 岳樹助教に御協力いただいた.本 研 究 の 一 部 は, 日 本 学 術 振 興 会 科 研 費(15K16287,

(11)

26282080, 25702014),および農林水産技術会議「極端現 象の増加に係る農業水資源,土地資源及び森林の脆弱性 の影響評価委託事業」の助成を受けた.また本研究は, 千葉大学環境リモートセンシング研究センター共同利用 研究(2014‒2016)と,東京大学空間情報科学研究セン ター共同研究(No. 554)による成果を含むものである. (投稿 2016 年 5 月 23 日) (受理 2016 年 9 月 10 日) 文 献 内山庄一郎・井上 公・鈴木比奈子 2014.SfM を用いた 三次元モデルの生成と災害調査への活用可能性に関する 研究.防災科学技術研究所研究報告 81: 37‒60. 大八木規夫・佐藤照子・八木鶴平 1991.1990(平成 2)年 7 月豪雨による九州地方の洪水・土砂災害調査報告.防 災科学技術研究所研究報告 31: 1‒126. 小野晃司・渡辺一徳 1985.阿蘇火山地質図(5 万分の1). 火山地質図 4,地質調査所. 小野晃司・松本徰夫・宮久三千年・寺岡易司・神戸信 和 1977.竹田地域の地質.地域地質研究報告,5 万分の 1 図幅,地質調査所,145 p. 小 花 和 宏 之・ 早 川 裕 弌・ 齋 藤  仁・Gomez, C. 2014. UAV-SfM 手法と地上レーザ測量により得られた DSM の比較.写真測量とリモートセンシング 53(2): 67‒74. 久保田哲也・地頭薗 隆・清水 収・平川泰之・本田  健・飯島康夫・海堀正博・北原哲郎・小林 浩・松本俊 雄・松尾新二朗・松澤 真・宮縁育夫・長野英次・中濃 耕司・奥山悠木・島田 徹・篠原慶規・杉原成満・武 澤永純・田中 信・内田太郎 2012.平成 24 年 7 月九 州北部豪雨による阿蘇地域の土砂災害.砂防学会誌 65: 50‒61. 佐藤 浩・宮原伐折羅・岡谷隆基・小荒井 衛・関口辰 夫・八木 浩 2014.SAR 干渉画像で検出した 2011 年 東北地方太平洋沖地震に関わる地すべり性地表変動.日 本地すべり学会誌 51: 41‒49. 土志田正二・内山庄一郎・石澤友浩・齋藤 仁 2012.平 成 24 年 7 月九州北部豪雨における土砂災害調査(速報). 防 災 科 学 技 術 研 究 所.http://lsweb1.ess.bosai.go.jp/ disaster/201207rain/201207rain.html( 最 終 閲 覧 日: 2016 年 5 月 6 日) 早川裕弌・小花和宏之・齋藤 仁・内山庄一郎 2016. SfM 多視点ステレオ写真測量の地形学的応用.地形 37: 321‒343. 福岡管区気象台 2012.災害時気象速報 平成 24 年 7 月九 州北部豪雨.災害時自然現象報告書 2012 年第 1 号,36 p. 松四雄騎・齋藤 仁・福岡 浩・古谷 元 2013.平成 24 年 7 月九州北部豪雨による阿蘇山カルデラ壁および中 央火口丘での斜面崩壊.京都大学防災研究所年報 56B: 237‒241.

満 上 育 久 2011.Bundler: Structure from motion for unordered image collections. 映像情報メディア学会 誌 65: 479‒482. 宮縁育夫 2012.阿蘇カルデラにおいて 2012 年 7 月の九 州北部豪雨によって発生した斜面崩壊.地学雑誌 121: 1073‒1080. 宮縁育夫・大丸裕武・小松陽一 2004.2001 年 6 月 29 日豪 雨によって阿蘇火山で発生した斜面崩壊とラハールの特 徴.地形 25: 23‒43. 村田重之・渋谷秀昭 1992.1990 年 7 月豪雨による熊本県 阿蘇郡一の宮町古恵川の砂防・治山ダムの破壊と流出土 砂量.自然災害科学 11: 175‒185.

Corsini, A., Castagnetti, C., Bertacchini, E., Rivola, R., Ronchetti, F. and Capra, A. 2013. Integrating airborne and multi-temporal long-range terrestrial laser scanning with total station measurements for mapping and monitoring a compound slow moving rock slide.

38: 1330‒1338.

Furukawa, Y. and Ponce, J. 2010. Accurate, dense, and robust multiview stereopsis.

32: 1362‒ 1376.

Gomez, C., Hayakawa, Y. and Obanawa, H. 2015. A study of Japanese landscapes using structure from motion derived DSMs and DEMs based on historical aerial photographs: New opportunities for vegetation monitoring and diachronic geomorphology.

242: 11‒20.

Larsen, I. J., Montgomery, D. R. and Korup, O. 2010. Landslide erosion controlled by hillslope material.

3: 247‒251.

Manda, A., Nakamura, H., Asano, N., Iizuka, S., Miyama, T., Moteki, Q., Yoshioka, M. K., Nishii, K. and Miyasaka, T. 2014. Impacts of a warming marginal sea on torrential rainfall organized under the Asian summer monsoon. 4: 5741.

Miyabuchi, Y. 2009. A 90,000-year tephrostratigraphic framework of Aso Volcano, Japan.

220: 169‒189.

Miyabuchi, Y. and Daimaru, H. 2004. The June 2001 rainfall-induced landslides and associated lahars at Aso volcano (southwestern Japan): Implications for hazard assessment. 16: 21‒36. Niethammer, U., James, M. R., Rothmund, S., Travelletti,

J. and Joswig, M. 2012. UAV-based remote sensing of the Super-Sauze landslide: Evaluation and results.

(12)

128: 2‒11.

Oguchi, T., Hayakawa, Y. S. and Wasklewicz, T. 2011. Data sources. In

, ed. M. J. Smith, P. Paron and J. S. Griffiths, 189‒224. Elsevier.

Paudel, P. P., Omura, H., Kubota, T. and Devkota, B. 2008. Characterization of terrain surface a n d m e c h a n i s m s o f s h a l l o w l a n d s l i d i n g i n upper Kurokawa watershed, Mt. Aso, western Japan.

67: 87‒95.

Saito, H. and Matsuyama, H. 2015. Probable hourly precipitation and soil water index for 50-yr recurrence interval over the Japanese archipelago. 11: 118‒ 123.

Saito, H., Korup, O., Uchida, T., Hayashi, S. and Oguchi, T. 2014. Rainfall conditions, typhoon frequency, and contemporary landslide erosion in Japan. 42: 999‒1002.

Shimizu, O. and Ono, M. 2016. Relationship of tephra stratigraphy and hydraulic conductivity with slide depth in rainfall-induced shallow landslides in Aso Volcano, Japan. 13: 577‒582.

Stumpf, A., Malet, J., Allemand, P., Pierrot-Deseilligny, M. and Skupinski, G. 2015. Ground-based multi-view photogrammetry for the monitoring of landslide deformation and erosion. 231: 130‒ 145.

Westoby, M. J., Brasington, J., Glasser, N. F., Hambrey, M. J. and Reynolds, J. M. 2012. Structure-from-Motion’photogrammetry: A low-cost, effective tool for geoscience applications. 179: 300‒314.

(13)

Geographical Review of Japan Series A 89‒6 347‒359 2016

Sediment Yields Triggered by Heavy Rainfall in July 2012 at Aso Volcano: Application of High-Definition Topography Data Using Unmanned Aerial Vehicles

and Structure-from-Motion Multi-View Stereo Photogrammetry

SAITO Hitoshi*, UCHIYAMA Shoichiro**, OBANAWA Hiroyuki*** and HAYAKAWA Yuichi S.****

(*College of Economics, Kanto Gakuin University,

**National Research Institute for Earth Science and Disaster Resilience, ***VisionTech Inc.,

****Center for Spatial Information Science, The University of Tokyo)

In the last few years, small unmanned aerial vehicles (UAVs) and structure-from-motion multi-view stereo (SfM-MVS) photogrammetry have attracted a tremendous amount of interest for the creation of high-definition topographic data. This study detected spatial distributions of shallow landslides and their sediment yields using small UAVs and SfM-MVS photogrammetry. The study areas were the Saishigahana area (0.06 km2) and the Sensuikyo area (1.00 km2) at Aso Volcano, Japan, where many shallow landslides occurred

due to heavy rainfall in July 2012.

We obtained ortho-rectified photographs with spatial resolutions of 0.04, and digital surface models (DSMs) with spatial resolutions of 0.10 and 0.16 m. In the Saishigahana area, 26 landslides (19.87‒4,593.85 m2)

occurred. The ratio of the total landslide area was 30% of the area. The estimated sediment yield reached 4.84 (±0.37)×105 m3/km2. In the Sensuikyo area, 378 landslides (8.74‒6,162.23 m2) occurred. The estimated total

landslide volume was 1.22 (±0.21)×105 m3/km2. These sediment yields were 10 times greater than reported

after the past rainfall-induced landslide events in the area. Our results demonstrated the potential sediment yields due to a single rainfall event at Aso Volcano.

Key words: heavy rainfall in July 2012, unmanned aerial vehicle, structure-from-motion and multi-view stereo photogrammetry, high-definition topography, shallow landslide, sediment yield

表 1  UAV, カメラおよび GNSS の概要 Table 1  General  information  related  to  UAVs, 
図 5  仙酔峡地域の解析結果

参照

関連したドキュメント

腐植含量と土壌図や地形図を組み合わせた大縮尺土壌 図の作成 8) も試みられている。また,作土の情報に限 らず,ランドサット TM

敷地からの距離 約48km 火山の形式・タイプ 成層火山..

敷地からの距離 約66km 火山の形式・タイプ 複成火山.. 活動年代

敷地からの距離 約82km 火山の形式・タイプ 成層火山. 活動年代

敷地からの距離 約82km 火山の形式・タイプ 成層火山.

敷地からの距離 約48km 火山の形式・タイプ 成層火山.

敷地からの距離 約99km 火山の形式・タイプ 成層火山?. 活動年代

2011 (平成 23 )年度、 2013 (平成 25 )年度及び 2014 (平成 26 )年度には、 VOC