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[寄稿]「知的クラスター形成に向けた研究拠点構築事業」の目指すところ: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

[寄稿]「知的クラスター形成に向けた研究拠点構築事業

」の目指すところ

Author(s)

岡, 修一

Citation

南方資源利用技術研究会誌 = Journal of the society tropical

resources technologists, 27(1): 29-33

Issue Date

2011-11-01

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/10926

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寄 稿

知的クラスター形成に向けた研究拠点構築事業」の目指すところ

岡 修一*

*

(財)沖縄科学技術振興セ ンター 研究 コーデ ィネーター

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キー ワー ド :知的 クラスター形成、沖縄生物資源、先端 シーケ ンサー

Keywords:EstablishmentofIntellectualCluster,SubtroplCalBiologlCalResourceinOkinawa,Statel0f -the-artseguencer

1.は じめに

沖縄県は、 日本で唯一の亜熱帯気候 に属 し、国土 面積 にも匹敵す る広大な海域か ら構成 されて いる。 この様な沖縄 には特徴的かつ多様な生物資源が多数 存在 し、 これ らを利活用 したバイオベ ンチ ャー企業 の参入な どによる産業振興が期待 されている。一方、 沖縄県では国内の諸研究機関に先駆けて、平成19年 度 にゲノムの高速解析が可能な 「先端 シーケンサー」 を導入 し、 シーケ ンサーを活用 した研究開発事業が 推進 されて きた1,2)。現在、沖縄県内では、種 々の タイプの 「先端 シーケ ンサー」 が整備 されてお り、 世界的に見ても有数のゲ ノム解析拠点 としての地位 を確立 しつつある。一方、平成

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年度 には、沖縄科 学技術大学院大学 (大学院大学) の関学が予定 され てお り、既 に、世界 トップレベルの研究者 を中心 と した先行研究事業が進め られている。 この様 に沖縄県 は、 「多様な生物資源」や 「ゲ ノ ム解析拠点」 としての高いポテ ンシャルを有 してお り、その優位性 を活か して、沖縄県の科学技術振興 *沖縄県うるま市州崎12-2 沖縄県工業技術センタ-3階 (財)沖縄科学技術振興センター 知的クラスター形式事業推進室 に寄与する ことを目的 とする 「知的クラスター形成 に向けた研究拠点構築事業」が開始 された。本稿で は、事業内容を紹介す るとともに、沖縄 における知 的クラスター形成 について考えてみたい0

2.

知的クラスター形成 に向けた研究拠

点構築事業 とは

知的クラスターは、地域 において独 自の研究開発 テーマ とポテ ンシャルをもつ大学 をは じめ とす る公 的研究機関を核 として、他 の大学や研究機関、企業 な どが集積 して構成 され る新たな技術革新 システム である。 平成13年3月に閣議決定 された第2期科学技術基 本計画では、地域 における 「知的クラスター」の形 成の促進が位置付け られ,更に、第3期科学技術基 本計画 (平成18年3月閣議決定) において も,世界 レベルのクラスター として発展可能な地域 に重点的 な支援 を行 うとしている。共同研究事業や交流活動 を通 じて、産学官関係者 によるネ ッ トワークを構築 し、緊密な連携 を図ることによって、世界 レベルの 技術革新 を達成 し、新たな地域産業を創出す ること を目指 している。 この様な知的クラスターの形成 を目指 した取 り組

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みは、既 に 日本の各地域で行われてお り、近年それ らの成果事例 も報告 されるようになってきた。沖縄 県では、大学院大学の関学 に向けた取 り組みに合わ せ、大学院大学 を含む県内の大学 ・研究機関、ベ ン チ ャー企業、更 には県外研究機関 ・企業等 との研究 交流を促進 し、組織間 ・研究者間のネ ッ トワークの 構築 を図 り、知的クラスターの形成 を促進す るため、 平成

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年度よ り 「知的クラスター形成 に向けた研究 拠点構築事業」 を開始 した1.3)。本事業では、研究 拠点 となる共用研究施設 を整備す るとともに、それ を活用 した共同研究事業 を行 い、研究成果等の情報 発信 を行 うことによって、知的クラスター基盤の構 築、ネ ッ トワークの構築、研究成果 の活用 による付 加価値の高い新産業の創出が期待 されている。

3.

知的クラスター形成 に向けた研究拠

点構築事業における取 り組み

沖縄県は、 日本で唯一の亜熱帯気候 に属 し、国土 面積 にも匹敵す る広大な海域か ら構成 されて いる。 この様な沖縄 には特徴的かつ多様な生物資源が多数 存在 してお り、これ らの生物資源 を「医療 ・健康分野」 や 「環境 ・エネルギー分野」 に活用 した産業振興が 期待 されている。 これ まで製薬企業 を中心 として熱 帯 ・亜熱帯地域 の微生物資源の探索が積極的に行わ れ、 これ ら地域の微生物資源 を活用す ることによっ て医薬 リー ド候補化合物の多様性が拡大 し、その有 効性が裏付け られてきた。しか し、平成

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年) に発効 した生物多様性条約は、遺伝資源の利用か ら 生ず る利益の公正で衡平な配分 を掲 げてお り、従来 行われてきたような資源保有国へのアクセスが厳 し い状況 になっている。資源環境 を取 り巻 くこのよう な状況は、 日本で唯一の亜熱帯地域 に属す る沖縄生 物資源の活用 に優位な状況 を作 りだ している。 また、沖縄県では国内の諸研究機関 に先駆 けて、 平成

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年度 にゲ ノムの高速解析が可能な 「先端 シー ケンサー」 を導入 し、 シーケ ンサーを活用 した研究 開発事業 を推進 してきた。その結果、沖縄県 の特産 品である泡盛醸造 に用い られ る 「黒麹菌」や豆腐よ う製造 に用い られる 「紅麹菌」のゲ ノム解析 を行 い、 商品化への基盤データの取得 と産業への応用 を図る とともに、沖縄で多 く発症がみ られる原因不明のゲ ノム関連疾患 に特異的 に起 こる変異 を特定す る取 り 組みが進め られた1、2)。現在、沖縄県 内では、 4研 南方資源利用技術研究会誌 究機関に種々のタイ プの 「先端 シーケ ンサー」が整 備 されてお り、世界的に見て も有数のゲ ノム解析拠 点 としての地位 を確立 しつつある。 この様 に沖縄県 は、 「多様な生物資源」や 「ゲ ノ ム解析拠点」 としての高いポテンシャル を有 してお り、その優位性 を活か して、沖縄県の科学技術振興 に寄与す る ことを目的 とす る、 「知的 クラスター形 成 に向けた研究拠点構築事業」が公募 され、平成

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年度 よ り、 「沖縄生物資源 の活用促進 に向けた研究 基盤 の構築」 に関す る共 同研究事業が開始 された。 続 く本年、平成23年度 には、新たに 「医療 ・健康分 野」及び 「環境 ・エネルギー分野」の共同研究体の 公募が行われ、その結果、 「健康長寿改善の技術開 発のための、有効成分の経皮吸収等の新手法を利用 したメタポ ロミックな基盤的研究」 (医療 ・健康分 野)、及び、 「沖縄生物資源 を活用 したオンサイ ト環 境浄化及びオイル等高付加価値産物の生産 に関する 研究 開発」 (環境 ・エネルギー分野) の2課題が採 択 され、新たな共同研究事業が行われている1 3)0 「沖縄 生物資源 の活用促進 に向けた研究基盤の構 築」では、沖縄の多様な生物資源の活用促進 を図る ため、①共生工学の構築へ向けた共生機構モデルの 研究、②未利用有用生物資源の探索 と新規探索技術 の開発、③有用生物資源 の利用技術開発 と高度化、 ④先端 シーケンサー を活用 した高効率 ・高精度ゲ ノ ム解析技術 の開発 の4つの研究開発項 目について、 研究が行われている。 「健康長寿改善の技術 開発のための、有効成分の 経皮吸収等の新手法 を利用 したメタポロミックな基 盤的研究」では、メタボローム解析技術 に基づいて、 健康疾病治療への有効成分 を含む、沖縄県 に特徴的 な産物等の探索や、それ らの成分 を皮膚か ら体内へ 取 り込む方法の技術開発 を行 うとともに、ゲ ノム解 析な どによ り、沖縄県 に長寿者が多い原因を解明す るための基盤的研究が、① メタボローム解析の技術 開発 と高度化、②沖縄産素材の探索 とナ ノ化技術 を 応用 した経皮吸収技術 の開発、③沖縄長寿肥満家系 の調査 と疫学ゲ ノム解析の研究の3つの研究開発項 目について行われている。 「沖縄生物資源 を活用 したオ ンサイ ト環境浄化及 びオイル等高付加価 値産物 の生産 に関す る研究 開 発」では、沖縄県産の微生物や微細藻類な ど、沖縄 生物資源 を活用 して環境負荷の少ない環境浄化技術

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図1 「知的クラスター形成 に向けた研究拠点構築事業」の概要 の開発を行 うとともに、オイル をは じめ とす る生理 活性物質等 の有用物質 を生産す る微 生物 および微細 藻類 を探索す る ことによって、循環型 システム を 目 指 した研究開発が、① 「環境負荷 の少ない環境浄化 手法の開発」、(参 「沖縄 生物資源 を活用 したオイル 及び高付加価値産物 生産 に関す る研究の2つの研究 開発項 目について行われている。 共同研究事業の概要は、図1に示す通 りである。

4.

先行する知的クラスター形成の取 り

組み

知的クラスターの形成 に当た っては、核 となる研 究開発機関の存在、研究機関 (研究者) の連携 によ る相乗効果 の発揮、事業化 の受 け皿 となる企業群 の 存在、研 究成果 を製 品 に結 びつ けるた め の事 業化 チームの組織 とそのサポー ト、異業種 を含 むネ ッ ト ワー ク形成 と拡大、な どが重要な要素 とな る。 かつて昭和

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年代 に、筑波研究学園都市構想が推 進 されたが、 これは、国の試験研究機関 と新設 した 筑波大学 を中核 とす る高水準な研 究 ・教育 を行 うた めの拠点 を形成 し、それ にふ さわ しい環境 を整備す ることによって、科学技術研究拠点 の構築 を目指す ものであ った。研 究機 関 の集積 が きっか け とな り、 周 辺 部 の工 業 団地 等 へ の 民間企業 の進 出 も活 発化 し、短期 間で

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以上 の研 究機 関 ・国内外 の企業が 集積す る とともに、人材 も集積す るよ うにな り、大 きな研究開発拠点が形成 された。 しか し、組織が集 積 しただけでは産学官 の連携は必ず しも有効 には機 能せず、そ の後、一部企業の撤退がは じま り、続 く 経済的な状況 によって加速 された時期 もあった.一 方、その間、平成10年代 になって大学や研究機関に 意識 の変革が起 こり、特許出願 の重要性が浸透す る とともに、基礎研究 を事業化す るための様 々な支援 策が講 じられ るよ うにな り、大学や研究機関の研究 成果 を企業 と連携 して実用化す る例 も出て くるよ う にな った。 また、大学や研究機関の研究成果 に基づ くベ ンチ ャー起業 も活発 になって きた。 この様 に、 中核的な大学や研究機関の存在は、企 業 の研 究所 を誘 引 し、企業群 の集積 に繋が ったが、 集積 のみでは必ず しも期待 された効果は十分 発揮で きなかったoその後、大学や研究機関に、研究成果 を実用化す る というマイ ン ドが穣成 され、企業 と連 携 して実用 化 につ なが る例 も多 く見 られ るよ うに な ってきた。筑波研究学園都市が機能 して30年 にな るが、 よ うや く、基礎研究 を事業化 し易い環境が醸 成 されてきた。現在、解決すべき課題 もあるが、産

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学官の集積効果 を一層発揮す るために、オー プンイ ノベー シ ョンに向けた新たな取 り組みが行われつつ ある。 平成13年 に、第2期科学技術基本計画で、地域 に おける 「知的 クラスター」形成の促進が位置付け ら れて以来、知的 クラスターの形成 を目指 した取 り組 みが 日本の各地域で行われ るよ うにな り、成果事例 も報告 され るよ うになった。 平成

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月に、知的 クラスター形成 に向けた本 事業の取 り組み を県 内に広 く紹介す る とともに、関 係者のネ ッ トワー ク形成 の促進 を図る ことを 目的 と して、 「知的 ク ラス ター形成 に向けた研 究拠点構築 事業 シンポ ジウム」 を開催 した。既 に事業化 に近 い ステー ジで知 的 ク ラス ター の形成 が行 われ て い る 「地域イ ノベー シ ョンクラスター プログラム (グロー バル型) (平成

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年度 よ り∼)」 の小林利彰事業化統 括 による特別講演は、極 めて示唆 に富む内容であっ た-l、. 福島県 は、医療福祉機器分野では全国的 に優位な 製造拠点 を形成 してお り、研究開発成果 の受 け皿 と なる企業群 も多数 ある。 この様な状況 の中で先端的 な シーズ をもつ大学 を中核機関 とす る 「次世代医療 産業集積 プロジェク ト」が立 ち上が り、医療機器設 計 ・製造ハ ブ拠点 の形成 に向けた事業が推進 され る こととなった。事業開始後、試作品の製作、評価が 行われ、着実な進展が図 られて いるよ うであったが、 成果発表会では、医療機器 の開発 には欠かせ ない薬 事法への対応が触れ られて いない ことに違和感 を持 ち、質問をした ことがきっかけ とな り、以来、事業 化統括 として福島県 の産学官連携推進事業 に関わ る よ うにな った。講演 は、 ``学 の研究成果 をいか に事 業化 に結 び付 け、地域 の産業創 出/育成 を図 る こと ができるが 'をテーマ として、福島モデル として評 価 され るに至 った これ までの経験 と実績 に基づいた 内容であった。 プロジェク トチームでは、実用化研 究 に至 った研究開発課題 につ いて、事業化チーム を 組織 し、優位性 の評価 を行 うことによって事業化案 件 を選定す るとともに、企業 とメーカーのマ ッチ ン グや異業種 との交 流 を活 発 にす るな どの プ ロモー シ ョン活動 を強化 した。そ の結果、取 り組 んだ

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件 の研究開発課題 の うち、 8件 につ いて対価 を伴 う契 約 (事業化 と定義) にまで至 った。 事業化 に至 った要因を考 えてみ る と、知的財産 に 南方資源利用技術研究会誌 よって裏付け られた先端的な技術開発、 目標 を設定 しビジネス感覚 に基づいたマーケテ ィング戦略、継 続 した事業展開、先端的な シーズ をもつ大学の研究 者 と実用化マイ ン ドをもつ企業 との緊密な協 力体制 による強 いチーム力、 目標 を達成す るという強 い こ だわ りによる ところが大 きい とい うことであった。 この様 に、福島県では、医療機器設計 ・製造ハ ブ拠 点 の形成 に向けた取 り組みが現在 も引き続 き行われ ている。

5.

沖縄県 における知的クラスター形成

に向けた研究拠点の構築

沖縄 では、 「沖縄

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世紀 ビジ ョン」 にお いて、沖 縄 を牽 引す る新 しい産業 を育成す るための課題 とし て、 「沖縄科学技術大学院大学 をは じめ研究機 関等 との積極的な連携 を図る とともに、科学技術系研究 基盤 の強化 に努 めるほか、ベ ンチ ャー企業の育成 と 国内外か ら高度 な研究機関の誘致 を図る ことが重要 で ある。」 と提言 されて いる。 また、そ の推進戦略 と して、 「沖縄 科 学技 術 大学 院大 学等 を中核 と し、 国内外 の研究機 関、企業等 を取 り込 んだ 「知的クラ ス ター」 の形成 の促進 によ り、 ライ フサイエ ンス、 医療 ・健康分野の最先端科学技術 を応用 した新たな 産業創 出を図る。」 ことが掲 げ られている。 沖縄県 には、 「多様 な生物 資源」や 「ゲ ノム解析 拠点」 としての高 い優位性があ り、大学院大学 を含 む県 内の大学、研究機関、ベ ンチ ャー企業 にも高い 研 究 開発ポテ ンシャル を有 して いる ところも多 い。 しか し、研究成果 の事業化 に当たっては、特許 によっ て裏付 け られた先端的な技術 開発 シーズが必要であ るが、 これ まで に、基盤的で今後新産業の創生に展 開できるよ うな重要な技術開発 シーズ を知的財産 と して包括的 にお さえる とい う取 り組みが必ず しも十 分 には行われていなか った。 また、研究機関 (研究 者) の連携 によ り、相乗効果 を発揮 させ るために取 り組む余地 も十分 ある。 この様 に、現在沖縄で知的 クラスター形成 を目指 した拠点 を作 るための課題 も 多 いが、今回の 「知的 クラスター形成 に向けた研究 拠点構築事業」 を通 して少 しで もその課題が克服 さ れ るな らば、次 のステー ジへ と進む ことが出来 る と 考 えて いる。 今回の 「知的 クラスター形成 に向けた研究拠点構 築事業」で採択 された研究開発課題 の多 くは、 目的

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基礎研究一 応用研 究 の研 究 ステー ジの課題 である。 従 って、研究成果が直ちに製品 として市場 に出回る ような短期的な ものではな く、基盤的な ところで成 果 を出す ことによって、 中 ・長期的な視点で産業振 興 に貢献で きるもの と考 えている。 しか し、対価 を 伴 う契約 に至 る ことを一先ずの事業化 と定義す るな らば、必ず しも先の長 い話ではない。 今回の事業で特 に期待 され るところは、 この事業 を通 じて、知的 クラスター形成 に向けた拠点 を形成 す るための一つの誘 引力になる ことである。大学院 大学 をは じめ とす る県 内の大学、研究機関が先端的 で重要な研究成果 を発信す る ことによって、国内の みな らず国外か らの研究者が集積す る とともに、県 内のみな らず県外か らの企業 も集積 し、ネ ッ トワー クが形成 され、拡大す ることである。 この様な意味 で、 シンポ ジウムの場で研究成果 を発信す る取 り組 みは、重要な位置 を占めて いる。 シンポ ジウムの案 内は県内のみにとどま らず、県外 にまで発信 して い るが、昨年は、東京、 山 口、福 岡な ど県外か らの参 加 も得て盛況の うちに終 了 した。 また、企業関係者 の参加 も全体 の3分 の1を占め、本事業 に対 して幅 広 い層の関心 を集 めている ことが分か った。 また、事業 を通 じて研究機関 (研究者) 同士の連 携が共同研究 にまで発展 し、研究 を加速 させ る取 り 組み も行 っている。昨年度か ら開始 した 「沖縄生物 資源 の活用促進 に向けた研究基盤 の構築」 のテーマ では、既 に共同研究契約 に基づ く共 同研究が

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件 に も達 してお り、中で も、大学院大学 と他 の研究機 関 および企業 との共 同研究が数多 く締結 されているの が特徴である。 この様 に、本事業 を実施す る ことに よ り、研究機関同士 の連携 をは じめ とす る集積 の芽 が着実 に出始めている。現在、沖縄では事業化 の受 け皿 となる企業群 の存在が不足 してお り、 また、研 究経歴 を生かせ る雇用機会が不足 している。 この様 な取 り組みを通 して、人的資源 の集積 ・育成 に繋が ることも期待 され る。 沖縄では、知的 クラスター形成 に向けた研究拠点 を作 る取 り組みが、 まだ始 まったばか りである。知 的財産 によって裏付け られた先端的な技術 開発 によ り、世界 に通用す る技術や製品 を開発 し、新産業 を 創出す る ことは、本事業期間で必ず しも達成 され る わけではない。短期的な視点で県 内で競合す るよ う な実用化 を目指すのではな く、世界 レベルでの技術 革新や、世界 レベルでの市場 を見据 えた地域産業 を 創生す ることが重要であ り、 中 ・長期的な視点で見 守 ることも必要 とな る。 この様 な取 り組み を間断な く行 うことによって継続 させ、沖縄が高度 な知 と人 材 が集積す る先端的な科学技術 の研 究拠点 とな り、 企業等が集積す る新たな産業創造 の場 になる ことを 目指 していきたい (図2)。 図2 沖縄県 における知的クラスター形成 に向けた 研究拠点の構築

6.

引用文献

1) 財 団法 人 沖 縄 科 学 技 術 振 興 セ ンター

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年度 「先端バイ オ研 究基盤 高度化事業」 報告書 財団法人 沖縄科学技術振興セ ンター

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3)平成22年度 「知的 クラスター形成 に向けた研究 拠点構築事業」委託業務報告書 財 団法人 沖 縄科学技術振興セ ンタ-

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小林利彰、産学官連携推進事業、「福島モデル」 にお ける事業化への こだわ り。 「知的 クラス ター形成 に向 けた研 究拠点構 築事 業 シンポ ジウム」講演要 旨

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図 1 「 知的クラスター形成 に向けた研究拠点構築事業」の概要 の開発を行 うとともに、オイル をは じめ とす る生理 活性物質等 の有用物質 を生産す る微 生物 および微細 藻類 を探索す る ことによって、循環型 システム を 目 指 した研究開発が、① 「 環境負荷 の少ない環境浄化 手法の開発」、( 参 「 沖縄 生物資源 を活用 したオイル 及び高付加価値産物 生産 に関す る研究の 2 つの研究 開発項 目について行われている。 共同研究事業の概要は、図 1 に示す通 りである。 4

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