Japanese Society of Systematic Zoology
NII-Electronic Library Service Japanese Sooiety of Systematio Zoology
動物分類 学 会 会 報
54
号 1981foPonicas
Murakami ,1967 ただ1種の みが 既 知で あ るe し か し,
本種は第 12−
15 歩 肢の基節に腺 孔 を 有 して いるこ と で Anopsobius の他 種と異な り,
Ghilarobiella
に近縁で あっ て新属 を 設 ける必 要が ある。
今 回, 関東地方の数カ所 か ら得 られた標 本 を 検 討しAnoPsobiinue
の既知 属 と比 較し,
本 種の位 置につ い て 報告する。9.
日本産
Hgdrilloales
属 (鱗 翅 目:ヤガ科, ク ルマア ツ バ 亜科 )の雄の翅脈の特化 大 和 田守 (国科 博 ) クル マ ア ツバ亜 科の雄は scent organ と考えられ る特 化 器 官 をきわめて 多 様 に 発達 さ せ て い る。Hydrillodes
で は前 翅 前縁表 面に costal fold を有し
,
内部に特 殊な鱗 毛 を含む。 前翅の翅 脈はこれ に 伴っ て変 形 し,
本 来 12 本 ある脈が 11 本に減 少 す る。 この 変 化は従 来 R3 脈とR
,脈 が 併合し て 生 じ た と考 えられてき た。
し か し, 日本 産4種を検討し た ところ,
そ の う ちの2
種が退 行 した Rl 脈 を 有 す ること が明ら か と な り,
本 属の雄の前 翅の 11 本の 脈 相は R1 脈の退 化によっ て生じ たもの と推 測 さ れ る。
ま た本 属の costalfold
の発達と退 化の方 向を 雌の翅脈相, 雌 雄の 交尾 器等を考 慮し な が ら 推 定 す る。
10,
Strobila に つ い て Strobilaとい う言葉は一
般に腔腸動 物の 鉢 水 母 類 に用い られるが,
そ の他に条虫 類に も 用い ら れて い る。
こ こ では腔 腸 動 物の場合につ いて論ず る が,
そ の strobila に は,
ミズ ク ラゲの ように 皿のような物 がた く さ ん 重 なっ てい る型 (poly−
strobila ) とオ キ ク ラゲ やタコ ク ラゲの よ うに一
つ だ けのエ フ ィ ラし か 生じ ない型 (皿on (pstrobila ) が ある。
し か し, ア ン ドン クラゲ 類 は monestrobila の例 外で ポ リプか ら エ フ ィ ラ が直 接で き,
後に何 も残 さ ない で完 全 に変 態 する。一
方, 十 文 字 水母 類 は ポ リプが完 全に変 態 を しな い状 態で海 藻 類に付着してい る。
十 文 字 水 母 類は お そ らく氷 河 時 代に生じ たもので あ る が,
ミ ズ ク ラ ゲ な ど を材 料として変 態 を完全に起こさ せ ない よ う な 条件下で飼 育し た な らば,
人工的な 十文 字水 母が得ら れ るの で は な いか と 思 わ れる。
11.
輪毛 虫類の分 布につ いて 第II
報 鈴 木 実 (日大・
法・一
般・
生 ) 13 本問 題に関 し演 者 は すで に 日本 生物地 理学 会 会 報 第20
巻2
号 (1958)や動 物 系 統 分 類 学 第4巻(1962 ) に 私見を載せ てはいる。 ところが最近, 原虫 類の分 布に関し,
執 筆し た り福 島県下の湖 沼 群のプラ ン ク トンを 調 査 する機 会 をもっ た た め, 本 問題を再 考 す る必 要が生じて き た。 今回 はPejler
(1978)の研 究 の紹 介も か ね,
こ の問題 を取り上げて み るこ とにす る。 12.
スナ イトマ キ 匕 トデの雌 雄 同 体* 小 松 美英子 (富山大
・
理・
生 )・
高 山 茂樹 (魚 津水族 館 )一
般に ヒ トデ は雌 雄 異体で あ る が, 正常に雌 雄 同 体の種もわ ずかに知ら れて い る。 1980 年3月5 日,
富 山 湾 よ り雌 雄 同 体のス ナ イ トマ キ ヒ トデ Ctene−
discus
crisPatus が採 集さ れ た。
切 片 標 本iCより,
こ の標 本の生殖巣を観 察し た結 果,
精 子 と少 数の小 形の卵 を 有 する精 巣が1個あ り, この よ うな雌 雄 同 体の個 体の 出 現は偶 発的現 象と思われる。
13