フィールドワークを通して公共性の構築を目指す高等学校地理Aの授業開発 : 中山間地域における地域活性化を題材として
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(2) 性が崩壊したため,社会の変化に対応するための. 4 高等学校地理Aにおける「中山間地域におけ. 公共性の構築を基軸とした社会科教育への転換. る地域活性化」を題材とした授業モデルの設計. が求められていることを明らかにした。. 授業モデルの設計を通して,フィールドワーク を複数の段階に分けて行うことにより,他者の意. 2 フィールドワークを用いて公共性を構築す. 見を受け入れることから社会の異質性・他者性を. るための方法. 認識し,他者と意見を認め合うことから多元性・. 生活圏におけるフィールドワークを「異質性・. 多様性へと転換させ,さらに三他者との意見交換. 他者性が多元性・多様性へと転換し,公共性を構. の場を拡大し,住民の意見を反映させることによ. 築するために,複数の視点や立場から自分たちの. って,公共性の構築が可能となることを明らかに. 生活圏を多面的・多角的に捉えるために行われる. した。. 主体的な学習活動(例:聞き取り調査,アンケー ト調査など)」と捉えた。次に,フィーノレドワー. w 研究の成果と課題. クを通して構築するための公共性を「社会の形成. 本研究の成果は,次の3点である。. 者として公共をになうために,生活圏の地理的な. (1)高等学校地理Aの授業において,生徒が生. 諸課題の解決を目的とした探究する活動(フィー. 活圏の地理的な諸課題を発見し,課題を設定し,. ルドワーク)や生徒及び地域住民との議論を通し. その解決に向けた取組などについて探究するた. て構築する認識・態度の共有化」と定義し,複数. めには,生活圏の地理的な諸課題を社会問題とし. の段階に分けたフィールドワークを行うことに. て捉えるための公共性が必要となることが明ら. より,公共性の構築が可能となり,市民的資質の. かとなった。. 育成につながることを明らかにした。. (2)複数の段階に分けたフィールドワークを行 うことにより,課題の発見や仮説の設定を通して. 3 フィールドワークを用いた高等学校地理及. 異質性・他者性を認識し,仮説の検証を通して多. び中学校社会科地理的分野の先行授業実践の. 元性,多様性へと転換し,学習成果を地域に還元. 分析. することによって公共性を構築することが可能. フィールドワークを用いた高等学校地理及び. となることが明らかとなった。. 中学校社会科地理的分野の先行授業実践を分析. (3) フィールドワークを用いた高等学校地理及. するための分析フレームワークを作成し,分析を. び中学校社会科地理的分野の先行授業実践の分. 行った。分析の視点として,以下の3点を抽出し. 析から,公共性を構築するための視点と方法を明. た。. らかにし,高等学校地理Aにおける「中山間地域. ①フィールドワークを通して発見した課題. における地域活性化」を題材とした授業モデルを. の内容,設定した仮説の内容が明示されてい. 設計することができた。. ること。. 今後の課題は,以下の2点である。. ②複数の段階に分けたフィールドワークが. (1)設計した授業モデルに基づき,授業実践を行. 設定され,その形態・手法が明示されている. いその有効性を明らかにする。. こと。. 〈2)高等学校地理Bの授業において,フィール. ③ 異質性・他者性の認識が多元性・多様性へ. ドワークを通して公共性の構築を目指す授業モ. と転換し,公共性の構築に至るプロセスが明. デルを設計する。. 示されていること。. 主任指導教員 原田 智仁. 指導教員吉水裕也.
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