• 検索結果がありません。

日本電子定期講習会6510/6610SEM標準コース受講報告

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "日本電子定期講習会6510/6610SEM標準コース受講報告"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

日本電子定期講習会6510/6610SEM標準コース受講報告

総合技術センター

分析・解析技術分野 菅野 智士

(Satoshi Sugano)

1.はじめに 今年度より技術職員として採用となり、電 子顕微鏡関連業務を行う。本学の電子顕微鏡 には透過型と走査型が導入されているが、先 ずは走査型を担当することとなった。 装置の維持管理や観察業務に必要な知識と 技術を身につけるため、日本電子定期講習会 SEM標準コースを受講した。 2.日程・会場等 研修期間:平成23年8月8日(月)~10日(水) 講習会場:日本電子㈱開発館(図1) (東京都昭島市武蔵野3-1-2) 実施機関:日本電子㈱ データムソリューション事業部 図1 日本電子㈱研修会場 3.研修内容 講義、実習は全てデータムソリューション 事業部の溜池係長より行って頂いた。 ① 講義「原理・基礎知識」 最初に走査型電子顕微鏡(SEM)の原理など 基本的な内容を教えて頂いた。SEMの原理とし て、電子線を観察対象に照射し、得られた各 種信号を読み取り像化する。信号の種類、特 徴を以下に記載する。(表1) 表1 各種信号について 信号の種類 特徴 得られる情報 二次電子 (SEI) 信号量は凹凸に依存 試料表面の観察 反射電子 (BEI) コントラストは原子番号に依存 組成差の観察 反射電子 (REF) コントラストは凹凸に依存 試料表面の観察 (照明効果有り) 特性X線 (X-ray) 各元素特有のエネルギー値を持つ 定性、定量分析 ② 実習「SEMの構造と操作方法」 装置の構造と基本的な操作を実習形式で教 えて頂いた。(図2)装置の構成部品と各部操作 による像への影響について以下に記載する。 (図3、表2) 図2 実習の様子 フィラメント アノード電極 集束レンズ カソード電極 対物絞り 対物レンズ 試料台 ワーキングディスタンス 電子線光源 加速電圧印加 (電子線の勢い) 電子線径を調整 電子線中心を抜き取り (電子線径を調整) 試料への焦点合わせ 試料の移動 名称 主な役割 ※アライメントコイルなど一部の部品は省略 図3 SEMの構成

(2)

表2 各部操作による像への影響 部品 操作項目 像への影響 高くすると分解能が良い 低くすると表面構造が見やすい (電子線の透過が小さくなる) 小さくすると分解能が良い 大きくすると二次電子量が多い (像のS/N比が良い) 小さい方が焦点深度が深く、 分解能が良い 大きくすると二次電子量が多い (像のS/N比が良い) 長い方が焦点深度が深い 短い方が分解能が良い 試料台 ワーキング ディスタンス アノード電極 カソード電極 加速電圧 集束レンズ スポットサイズ 対物絞り 対物絞り穴径 ③ 講義「帯電について」 帯電について、原理と対策、観察像への影 響を教えて頂いた。帯電現象は、試料表面へ の電荷の蓄積量が放出量を上回ることで発生 し、像の歪みや輝線、暗線など様々な異常が 発生する。原理と主な対策方法を以下に記載 する。(図4) Ip Is Ia GND Sample Ip :電子線による電荷蓄積 Is   :信号としての電荷放出 Ia :グランドへの電荷放出 帯電現象 Ip>Is+Ia ○金属コーティング等による導電性付与 (Ia↑) ○低加速電圧での観察 (Ip↓) ○試料傾斜による電荷放出 (Is↑) 図4 帯電現象の原理と対策方法 ④ 試料作製 試料作製について、試料の固定と導電性付 与方法を実習形式で教えて頂いた。 まず、試料の固定について、導電性の両面 テープと接着剤の2種による粉末の固定を行 った。接着方法2種の使い分けとしては、低倍 率観察を簡便に行いたい場合は両面テープを、 高倍率観察は接着剤と使い分けするのが良い ということが分かった。また、粉末の吸着に は、両面テープのセパレータを剥離した時に 発生する静電気力を用いた方法を教えて頂い たので、今後の観察より活用したい。 次に、試料の導電性付与について、先ほど 作成した試料を用い、白金コーティングとオ スミウム染色を行った。白金コーティングは 二次電子放出効率、導電性も良いため汎用的 な扱いができる。一方、オスミウム染色は、 セルロースや脂質など生物系材料の固定・導 電性付与に用いられる。但し、劇物であり、 取扱には細心の注意が必要との事であった。 その他の内容として、ミクロトームやクロ スセクションポリッシャーなどの試料作製装 置を紹介頂いた。 ⑤ 保守・点検項目 電子顕微鏡の日常的な保守・点検項目につ いて、JSM-6460を使用し、教えて頂いた。本 学にはJSM-6390が導入されているが、保守・ 点検項目についてはほぼ同様の内容となる。 保守・点検項目で、フィラメント交換につ いては実際に作業を担当させて頂いた。 4.まとめ 講義に関しては、予め自己で予習を行い、 十分理解できていない点をリストアップして 臨んだ。講師の方は説明も丁寧で、質問につ いても快く答えて下さり、非常に有意義な内 容であった。今回の講義を受け、SEMの基本的 な内容は概ね理解できたと考える。 実習に関して、装置保守・点検でのフィラ メント交換作業は、業務内で行う機会が限ら れるため、良い経験をできた。試料作製では、 一通りの固定・導電性付与作業をさせて頂い た。特に、両面テープセパレータによる粉末 吸着方法とオスミウムによる導電染色は、今 後の観察業務に大きく活かせる内容であった。 装置維持管理及び試料作製の基礎的なスキル は身につけられたが、引き続き、先輩職員か らご指導頂き、能力向上に努めたい。 5.謝辞 最後に、お世話になりました日本電子株式 会社データムソリューション事業部の皆さま に深く御礼申し上げます。 また、日亜化学工業教育研究助成金により 本研修に参加させて頂き、心より感謝致しま す。

参照

関連したドキュメント

(ページ 3)3 ページ目をご覧ください。これまでの委員会における河川環境への影響予測、評

アンチウイルスソフトウェアが動作している場合、LTO や RDX、HDD 等へのバックアップ性能が大幅に低下することがあります。Windows Server 2016,

操作は前章と同じです。但し中継子機の ACSH は、親機では無く中継器が送信する電波を受信します。本機を 前章①の操作で

汚染水の構外への漏えいおよび漏えいの可能性が ある場合・湯気によるモニタリングポストへの影

近年、気候変動の影響に関する情報開示(TCFD ※1 )や、脱炭素を目指す目標の設 定(SBT ※2 、RE100

点検方法を策定するにあたり、原子力発電所耐震設計技術指針における機

項目 評価条件 最確条件 評価設定の考え方 運転員等操作時間に与える影響 評価項目パラメータに与える影響. 原子炉初期温度

の会計処理に関する当面の取扱い 第1四半期連結会計期間より,「連結 財務諸表作成における在外子会社の会計