水素置換したシクロペンテン誘導体の合成並びに物性評価に関する研究
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(2) 表1誘導体1−6のヘキサン溶液中におけるフォトクロミック反応性 Compound Abso iOn s cサa 0pen form(a) 8/104M−1cm■1 (λ冊,/nm). Closed−ring fo㎜(b〕. 8/104M−1cm−1 (λ耐、ノnm). Quantum ield. F1uorescence uan杣m ield Conversio−1. Cyclization Cycloreversion. 0pen fom(a)Closed一一ng form(b). φO→C φC−O. (254nm) φF φF. (254nm) (436nm). (254nm) (436nm). 1,46(266nm) 1114(442nm) 1.31(267nm) 0.90(462nm) 1.45(266nm) O.80(461nm). O.38. O.40. 0.00628 0.OO086 45.8%. 0,45. 0,48. 0.00746 0.OO073 50.7%. 0,45. 0,52. O.01580 0.OO047 58.1%. 2.02(256nm) 1.5フ(424nm). 0,29. 0,31. 1.93(256nm) 1.42(439nm) 1.78(257nm) 1.39(439nm). 0,30. 0,27. 0.37. 0.29. O.00789x 64.1% O.02080x 64.7% O.02040x 68.0%. 図3に示すような合成経路によって6つの誘. た。. 導粋■a−6aを合成し、合成した化合物の構造を. 光閉環反応と光開環反応の量子収率の測定結. 確認した。なかでも、誘導体1a,2a,3a,6aの. 果は、従来から合成されているジアリールエテ. 4つについてはX線結晶構造解析法により単結. ン同様、高い光反応性を示した。. 晶中の詳細な分子構造が明らかになった。 2.3蛍光スペクトルの測定結果 2.2吸収スペクトルの測定結果. ヘキサン溶液中において、合成した化合物の. ヘキサン溶媒中、開環体1a・6aは、254nm. 蛍光スペクトルを測定した。開環体は1a−6aの. の紫外光照射によって閉環体1b・6bが生成した。. 全ての誘導体について蛍光発光性を示した。閉. また、400nm以上の可視光を照射すると元の. 環体はベンゾチオフェン系誘導体の1b−3bが、. 1a・6aの状態へと戻った。つまり、Ia−6aはフ. 蛍光発光性を示した。1b−3bの蛍光スペクトル. ォトクロミック反応を有していることが明らか. は、1a・3aの蛍光スペクトルと異なる形の蛍光. になった。. スペクトルを得ることが出来た。測定で得られ. ヘキサン溶液中の1a−6aと1b・6bの極大吸収波. た蛍光量子収率を表1に示す。. 長、モル吸光係数、量子収率、及び254nm光 照射時の最大の変換率(254nmの光定常状態. 3.結論. 時)を表1に示す。ヘキサン溶液中の閉環体の. シクロペンチン部位を水素置換したジアリー. 吸収極大波長は、ベンゾチオフェン系誘導体の. ルエテン誘導体の合成を試み、各種構造解析を. 方が、ベンゾフラン系誘導体に比べて若干長波. 行うことによって、各誘導体の化学構造を明ら. 長側に吸収極大を示した。. かにした。ヘキサン溶液中における吸収スペク. ベンゾチオフェン系誘導体1b・3bで比較した. トルと蛍光スペクトルを調べ、光反応性や光発. 場合、メチル誘導体1bのみが442nmに吸収. 光の効率について検討を行った。特に、ベンゾ. 極大があり、エチル誘導体2bとプロピル3bは、. チオフェン系誘導体においては、開環体と閉環. それぞれ462nm,461nmと約20nm吸収極大. 体の両構造に起因する蛍光発光が認められた。. 波長が長波長化した。ベンゾフラン誘導体 4b−6bの比較においても、同様に、メチル誘導. 主任指導教員尾 關 徹. 体4bのみが、5bと6bと比べて短波長側に吸 収極大(424nm)を有することが明らかになっ 五. 指導教員山口忠承.
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