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筑波大学生命科学動物資源セ ンター
八 神 健 一
セン々一一長
施 設 め ぐ り
筑波大学生命科 学動物資源 セ ン々- は、医学 、
生命 科学 、体育科学 、農学 な どの研 究領域 に属す
る約500名の教員 、大学院生等が利 用す る学 内共
同利 用 の研 究セ ンターで あ る。 遺伝 子改変マ ウス
の開発や その解 析 に よ り生命 現 象の解 明 とヒ ト疾
患に関す る基礎 的お よび応用的研 究 を推進す る と
ともに、研究支援業務 として 、科学的 かつ社会的
に適 正 な動物 実験 の実施 a)た めに必要 な技術 開発 、
調査研究 、教育研 修 を推進す る こ とを基本的 目標
と して きた。 これ らの 目標 に向 け、特 に新規事業
として遺伝 子改変マ ウスの開発 支援 を学外 に も提
供す るため、2001年 に 旧動物 実験セ ンター と基礎
医学系の一部 の改組 ・転換 を実現 し、生 命科学動
物 資源セ ンター を設置 した。 研 究部 門 と して資源
開発分野 (教授 、客員教授 、助教授) お よび資源
管理分野 (教授 、助教授 、講 師) が あ り、研 究支
援部 門には事務職員 、技術職員 、派遣職 員等、20
名 が所属す る。
新規事 業 の実施 とPFI方 式 に よ る施設 整 備
2001年 よ り遺伝 子改変 マ ウスの受託 作製 業務
を学外研 究機 関に向けて開始 し、年 間約70件 の遺
伝子改変マ ウスの開発 ・供給 を行 ったC さらに、
2002年 には新規事業 と研 究環境 の改善 のた め、新
施設 の増築 と既存棟 (昭和 54年竣 工) の改修 を
pF】(PrlVateFlnanCiallnltlatlVe)方式 に よ り実施す
るこ とが決 定 した。
pFtは、国家 の財政難 の 中で、新 たな公共事業
の手法 として、1992年 にイ ギ リスにお いてラ誕生し
た ものであ り、公 的予算 の不足 の中で公共施設 の
整備や運 営 を計画的 に進 め るため、民間の資金や
能力 を有効 に活用す るための方 策 として考案 され
た。 わが国において も、 この制度 の推進 のた め、
1999年 に 「PFl推進法」 が制定 された。 文部省 関
係 では当セ ンター を含 めた]4案件 が 2002年 に開
始 され たのが最初 で あ る。
今 回のPFI方式 に よる施設 整備 は、新棟 (発生
工学棟 ) の建設 と既存棟 (動物 実験棟 ) の全 面改
修 、さらに15年 間 にわた る両横 の維持管理 (建物 、
機械設備 、付 帯設備 の運転 ・保 守 、清掃 、ケー ジ
洗 浄 ・滅菌 、環境 モニ タ リング、機械警備) を事
業範 齢 と し、法 人化直前 の平成2004年 3月末に、
(樵)つ くばバ イ オサーービス (日立製作所 を代表企
業 と し構 成 企業 が出資 す る特別 目的会社 (SPC
Speclalpurposecompany)) と大学間で事業契約 が
締結 され た。SPCは本事業 のた めに設 立 され 、事
業終 了 と共 に解 散す る。PFl事業 に関す るすべ て
の資料 は公表 され てい る。
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発 生 工学棟 の概 要
新 たに建設 した発 生工学棟 は4階建 て延べ床 面
積4,840m2で 、遺伝 子改変 マ ウスの開発 とそれ を
用 いた大規模 プ ロジェク ト研 究 に対応す るこ とを
主 な用途 と L、約 10,000ケー ジ 50,000頭収容の
マ ウス飼育室 と実験 室 、実習室お よび洗浄重等 の
管理 区域 か ら構成 され る。 教室の飼育室 と個 体解
析重 がひ とつの実験ユ ニ ,ソトを構成 し、各ユ ニ ツ
1、では1,500-2,500ケー ジでマ ウスが飼 育で きる。
感染症対策 のた め、各ユ ニ ッ ト- の出入 りはカー
ド管理 し.、ユ ニ ッ ト内で全実験 を完結 させ るこ と
を原則 と してい る。
発生工学棟 の利用 は、期限 を定 めて学 内研 究者
よ り募集 し、 I-3研 究 グルー プが専有使 用す る。
スペ ー ス料金 は設 定せ ず飼育 ケー ジ単位 の利用料
金 を徴収す るが、常時60%以上の稼動 を条件 とし
て い る。 また 、発 生 工学棟 には フェノー ム ラボを
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設置 し、小動物用CTや生体 内分子イ メー ジング
装置 を リース契約 によ り導 入 し、遺伝子改変マ ウ
スの特性解析等 に提供 してい る。
発 生工学棟 の増設 によ り施設 面積 は2倍 以上 と
な り、業務量 も格段 に増加す るが、法人化後 の大
学 において人員増や予算増 の余裕 はない。基本的
には、学 内利用者 の利用料金収入お よび遺伝子改
変マ ウスの受託作製事業 による外部資金収入 によ
り、運営 を進 めるこ ととな る。 発生工学棟 におい
ては、2006年 10月 よ り、飼 育管理業務 の業務委
託 を開始 した。
動物実挨棟の概要
動物実験棟 は5階建 て述べ床 面積 4,270m2で、
改修 工期 は 2006年 1月∼9月 で、空調 ・給排水 ・
電気設備等の更新 、内装 の更新 に加 え、壁や窓 を
含 む一部 の部屋 の仕様変更 を行 った。 改修 に当た
り、以下の点 を考慮 、実践 した。
1)主 な対象動物種
① 中 ・小規模 のマ ウス飼育実験 (400ケー ジ程
度 以下)
② ラ ッ ト、その他 のげ っ歯類 、 ウサ ギ、イヌ、
マカ ク属サル類 、ブタ、 ヒツジ等
2) 飼育室 と実験室のユ ニ ッ ト化 、実験 スペース
の拡大
マ ウス ・ラ ッ トを用 い る行動実験 、生理実験 で
は、特殊 な解析装置 を使 う例 が多 く、 しか も共通
性 は必ず しも高 くない。 そ こで、継続 的 に特殊 実
験設備 を使 う実験では、飼育室 と専用 の実験室 を
ユニ ッ ト化 した飼 育 ・実験 区が有効 である。 マ ウ
スや ラ ッ トの飼育 区域 に、い くつかの飼育 ・実験
ユニ ッ トを整備 した。 また、従来 、外科 手術室 は
大型実験動物 を対象 としていたが、外科手術 を伴
う動物 実験で も、 ラ ッ トや ウサギを用い る実験が
増 えつつ ある。 そ こで、 ラッ ト飼育 区域 、 ウサ ギ
飼 育 区域 にそれ ぞれ 専用 の外科 手術 室 を整備 し
た。 また、全 ての飼育室 に前室 を整備 し、簡単な
実験処置 は前室 で行 えるよ うに した。 さらに、 ヒ
ツジでの人工心臓移植 実験 な ど、術後 の大型実験
動物 に各種モニ ター を装着 し、スタンチ ョン式飼
育装置 で飼育 しつつデー タ収集 できるよ う、飼育
機 能 を持 った実験室 も整備 した。
3) 空調設備 等の省 力化 、小型化
空調設備 の省力化 、小型化 が進 んでお り、空調
機械 室の面積 を削減す ることが可能 であった。 削
減 した面積 は、主 に前室や倉庫 の整備 に充て るこ
とができた。
4) 動物 の再搬入
実験 スペー スの拡大 を図ったが、それ で も実験
の一部 は研究棟 に動物 を搬 出 して行 わなけれ ばな
らない事例が ある。 主 に、大がか りな特殊 実験装
置 を用 い る実験 で あ る。 そのため、施設外 に搬 出
した動物 を再搬入 して継続飼育 を行 うため、再搬
入室 を整備 し、 ここにはマ ウス ・ラ ッ ト兼用 のマ
イ クロベ ン ト方式 の飼育装置 を設置 した。
5) 学内飼育施設 - の将来対応
学 内には、 当セ ンター以外 に複数 の実験動物飼
育施設 が存在 し、それ らは設備や人員 の面で充分
な整備 が され てい る とは言いがたい。将来的 に、
これ らの飼育施設 に対す るケー ジの洗浄 ・滅菌 ・
配送 のサー ビス提供 を想 定 した。 そ こで、3 階 に
あった洗浄 ・滅 菌室 を1階 に移 し、外部 か らの汚
染ケー ジ搬入 と滅菌後ケー ジの搬 出ルー トを確保
した。採算面 での 目途 が立てば、学
内飼育施設-の新たなサー ビス提供 を考 えたい。
近年 の大学動物実験施設 は、動物実験 を通 じて
研究 ・教育 に貢献す るこ とは もちろん、社会 的な
要請 に も答 え、何 よ り経営感覚が求 め られてい る。
2006年 10月 よ り、発生工学棟 と動物 実験棟 での
本格的 な運用 が始 まった。未 だ、細部の問題 を抱
えてい るが、生命現象 の解 明 と明 日の医療 のため、
旧来 の手法 に とらわれ ない施設 の運営 を 目指 した
い 。
発生工学棟お よび動物実験棟における当面の実験動物収容能力
動物種 発生工学棟 動物実験棟 合計
マ ウス 10000ケージ
(50000匹)
ラッ ト
ハムスター等
ウサギ
イヌ ・ブタ
マカク属サル
ヒツジ ・ヤギ
4000ケージ
(20000匹) 70000匹
500ケージ
(1500匹) 1500匹
30ケージ
(90匹) 90匹
213匹 213匹
18匹 18匹
12匹 12匹
6匹 6匹
イヌ ・ブタ用のケージは、需要に応じて、変更および増加可能