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地域社会における自殺対策とゲートキーパーの機能―ソーシャル・キャピタルに着目して―

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地域社会における

自殺対策とゲートキーパーの機能

-ソーシャル・キャピタルに着目して-

2018 年

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目次

第 1 章 序論 ...1 第 1 節 研究の背景 第 2 節 研究の目的 第 3 節 用語の定義 第 2 章 地域住民の心の健康状態に関する実態調査及び自殺関連要因の把握 ...14 第 1 節 目的 第 2 節 方法 第 3 節 結果 第 4 節 考察 第 5 節 結論 第 3 章 東御市の中年女性のストレス要因、対処法及びソーシャル・サポー トに関する探索的研究;保健補導員を対象としたフォーカスグルー プインタビュー ...59

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第 1 節 目的 第 2 節 方法 第 3 節 結果 第 4 節 考察 第 5 節 結論 第 4 章 ソーシャル・キャピタル指標による自殺予防のためのゲートキーパ ー教育の効果 ...84 第 1 節 目的 第 2 節 方法 第 3 節 結果 第 4 節 考察 第 5 節 結論 第 5 章 ゲートキーパー教育が参加者の自殺予防活動への意識変化、態度変 化及び行動変化に与える影響について-フォーカスグループインタ ビュー法を用いた質的研究- ...98 第 1 節 目的 第 2 節 方法

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第 3 節 結果 第 4 節 考察 第 5 節 結論 第 6 章 本研究の社会への応用可能性 ...120 第 1 節 研究プロセスにおける意義 第 2 節 研究アウトカムにおける意義 第 7 章 総括 ...125 第 1 節 今後の課題と展望 第 2 節 結語 謝辞 ...132 引用文献 ...134 英文要旨 ...145

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1 第 1 章 序論

第 1 節 研究の背景

自殺による死者は世界保健機関(以下、WHO)の発表によると、2000 年には 100 万人、2020 年には 877 千人と推計されており、どの国においても上位 10 位以 内の死因である。さらに、世界の疾病負担(global burden of disease)の 1.5%を 占めていると報告されていることから、自殺は現代社会の大きな問題として認識さ れている 1,2)。日本においても自殺は深刻な問題で WHO の 2009 年の資料(2004 年‐2006 年統計)をまとめた報告書3)をみると、年人口 10 万人あたりの自殺死亡 者は欧米の先進諸国と比べて高く(日本:人口 10 万対 24. 2、フランス:人口 10 万対 17. 6、ドイツ:人口 10 万対 12. 4、カナダ:人口 10 万対 11. 3、アメリカ: 人口 10 万対 11.0、イギリス:人口 10 万対 6. 7、イタリア:人口 10 万対 6. 3)、 1998 年以降 2011 年まで 14 年連続で自殺死亡者数が年間 3 万人を超えてきた。そ の後、2012 年には 15 年ぶりに自殺死亡者数が 3 万人を下回り、2016 年に至るま での 5 年間は、毎年 2 万 5 千人前後を維持している。しかし、日本の自殺率は国 際的に比較すると依然として高く、自殺予防のための積極的な取り組みが望まれて いる。 世界各地では深刻化した自殺問題を改善するために様々な研究や実践的な取り組 みが行われているが、2005 年に Mann らは自殺対策に関する取り組みの総合的評 価のために自殺予防に有効と考えられる研究及び支援活動を総括した 2)。その報告 には、最も効果的な介入方法として、かかりつけ医への啓発活動、ゲートキーパー (Gate Keeper、以下:GK)育成教育、そして、自殺手段へのアクセスの制限など が紹介されている。特に、GK 教育は自殺予防の取り組みの中でも注目されている

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2 対策で、その効果はかかりつけ医への啓発の次に自殺予防に有効な介入方法である と報告している。日本においても内閣府を中心に自殺の危険性の高い人への早期対 応が果たせる人材を養成する GK 教育を自殺予防のための重要な対策として積極的 に推進している。2008 年に閣議決定された「自殺総合対策大綱」4)では、GK 教育 の対象者を「かかりつけの医者、看護師、保健師」のような医療専門職だけでなく、 「民生・児童委員、教師、地域のリーダー、各種相談員」のような医療非専門職及 び一般住民にまで幅広く捉え、この視点を基盤とした GK 教育の推進を強調してい る 5-7)。GK 教育の効果については、GK 教育が自殺率や自殺行為の減少に与える効 果 8,9)や参加者の意識改善 10,11)に与える影響などが言及されているが、自殺予防に 貢献できるメカニズムの把握そのものに関する知見はまだ議論の途上でもある。ま た、GK 教育プログラムの質的向上に向けての研究 12,13)や GK 教育の限界点として 指摘されていた教育プログラムの一般化と適用化に関する 14)研究も活発に行われ ているなど、GK 教育の有効性と潜在的可能性について自殺予防学分野における学 術的関心が高まっているのが現状である。 自殺問題の解決に向けてのもう一つの大切な視点は、自殺対策は日本政府だけの 課題ではなく、各地方自治体や民間団体等においても大きな課題として認識すべき 点である 3)。国内でのこれまでの自殺対策の方向性をみると、医療的モデルを基盤 とした側面が強く、その中でも国の方針によるうつ病の早期発見を狙いとした「う つ病スクリーニング」が重要な対策であった 15,16)。勿論、医療モデルを基盤とし た「うつ病スクリーニング」の有用性は先行研究によって支持され、その効果も部 分的に報告されてはいるが 17)、最近では、このような医療モデルによるアプロー チに対しての根本的な見直しが求められている。2012 年に国立精神・神経医療研 究センターで公表された「自殺総合対策大綱の見直し(改正)に向けての提言第二

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3 次案 18)」の中では、自殺の危険性の高い人への早期対応が果たせる人材の養成ほ か、市町村で自殺対策のための計画を立てる際に根拠として提示できるデータベー ス構築の必要性が指摘されている。これらの提言を踏まえて考えると、地域におけ る自殺対策には既存のうつ病などの自殺に関わる危険因子を把握する医療モデルに よる支援だけでなく、各市町村が地域の実状に沿った細やかな実態把握及び地域の 特性が反映できるエビデンスを確立し、住民が安心して生活できる支援も重要な対 策の視点として捉えることができる。 地域の実状や地域の特性を捉える手法として、近年では国内外を問わず、ソーシ ャル・キャピタル(Social Capital、以下 SC)の概念を用いて地域の特性(社会的 決定要因の一面)を把握しようとする研究が多い。日本においても Putnam19)によ って示された SC 要素(信頼、規範、ネットワーク)を切り口に、地域に潜在する 社会資源の特徴を集団レベル 20,21)及び個人レベル 22,23)で特定し、健康指標との関 係を明らかにしている研究結果が多く報告されている。しかし、SC を自殺予防の 視点に関連付けて報告した研究は未だに少なく、SC と自殺予防の関連性について 調べることは極めて興味深い。SC と自殺予防について調べた先行研究 24)では、地 域での自殺予防対策にはうつ病などの健康情報の提供、相談窓口の増加、社会的な ネットワークの強化などがあり、これらの対策によって自殺者数が減少した理由を 地域の SC 増加が影響を与えた可能性があると報告している。また、SC の認知的 側面を持つ他人への信頼と年齢調整自殺率に負の相関が見られた研究においても、 他人への信頼・信用が高まることによって抑うつが低下し、その結果、自殺率低下 に貢献できた可能性が報告されている 25)。さらに、SC の概念の中に含まれている 「情緒的支援、手段的支援、信頼、仲間意識、互酬性と協働、社会的調和」26)には、 GK として必要とされる要素(気づき・見守り・つなぐ)ともとても近い概念 3)

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4 含まれているため、SC と GK 教育の関連性を調べることは非常に興味深い。しか し、SC と GK 教育効果の関連性について検証を試みた先行研究は未だになく、今 後の検証すべき研究課題とも言える。もし、SC と GK 教育に着目した研究が実施 され、GK 教育に参加した人の SC の変化が自殺予防活動に与える影響などを明ら かにすることができれば、自殺予防における GK 教育効果の検証及び SC との関連 性を説明する上で大いに貢献できるものと考えられる。 以上から、地域における自殺対策推進には、医療モデルからコミュニティモデル への視点を変えながら地域の実状に沿った細やかな実態把握や地域の特性が反映で きるエビデンスの確立を行うこと、また、一般住民にまで幅広く参加できる GK 教 育の介入効果を SC 概念から検証することは、既存の研究では明らかにできなかっ た自殺予防学分野における GK 教育の貢献度と学問的価値を知る上で寄与し得ると 考えられる。 第 2 節 研究の目的 本研究では、地域社会での自殺対策推進に向けて SC の側面から GK 教育効果を 明らかにすることは、地域社会のネットワークや自殺予防活動の活性化に大いに貢 献する仮説を立て、この仮説の検証のために、1)地域住民の心の健康状態に関す る実態調査及び自殺関連要因の把握(第 2 章)、2)実態調査によって特定された 中年女性の心の健康支援に向けての探索的検討(第 3 章)、3) 自殺予防における GK 教育の効果について SC 指標による検証(第 4 章)、4)GK 教育後の参加者の 意識や態度、行動における変化の把握(第 5 章)の 4 点を定量的研究(第 2 章、 第 4 章)及び定性的手法(第 3 章、第 5 章)を用いて明らかにするとともに(図 1)、得られた知見を地域社会における有効な自殺対策の推進に活用すべき点及び

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自殺予防における GK 教育の有効性について論じる。また、以上の研究成果に基づ いて環境共生社会への意義や今後の展望、課題(第 6 章、第 7 章)について述べ ることを目的とする。

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6 図 1.研究フレームワーク 研究目的 研究戦略

研究項目

研究効果 心 の 健 康 状 態 及 び 自 殺 関 連 要 因 の 把 握 2010年調査 2015年調査 2016年調査 中年女性の 心の健康支援に 向けての検討 自殺対策を含めた心の健康 づくり支援事業の検討 ゲートキーパー教育の効果に ついてソーシャル・キャピタル 指標による検証 自 殺 対 策 を 狙 い と し た 介 入 研 究 の 評 価 (ゲ ート キー パ ー 教 育 ) 中年女性のストレス関連要因の 把握・支援の在り方の検討 ゲートキーパー教育後の 参加者の意識・態度・ 行動変化  多面的観点からゲートキー パー教育効果を理解  ゲートキーパー教育と自殺予 防との関連性を検討した 先行事例をより深めて理 研究①(2章) 研究②(3章) 研究③(4章) 研究④(5章)

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7 第 3 節 用語の定義 本研究で使用する主要な用語に関して、先行研究などを踏まえた概念的な定義を 以下に示す。 1.自殺 自殺とは、「その結果を予測しつつ、自ら意図して自らを殺す行為」と定義され ている 27)。自殺の定義では「自らの死の意図」と「結果予測性」が重視されてい るが、しかしながら、自殺者の中には、明確な意志を持った行動であったと確認す ることが難しいケースも多く、さらに、十分に死(=結果)を理解していない小児 の自殺例、幻聴等の精神症状による自殺行動の事例、絶望感に駆られて死につなが る行動をとるなど、「自らの死の意図」と「結果予測性」を確認しがたい事例もあ る。これらについても広い意味で自殺行動としてとらえ、自殺予防につなげること が重要と考えられている27) 2.ゲートキーパー(Gate Keeper、以下:GK) GK とは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応(悩んでいる人に気づ き、声をかけ、話を聞いて、必要な支援につなげ、見守る)を図ることができる人 のことで、言わば「命の門番」と定義している 28)。悩みを抱えた人は、「人に悩 みを言えない」、「どこに相談に行ったらよいかわからない」、「どのように解決 したらよいかわからない」等の状況に陥ることがある。 自殺対策では、悩んでいる人に寄り添い、関わりを通して「孤立・孤独」を防ぎ、 支援することが重要であり、1 人でも多くの方に、GK としての意識を持ち、専門 性の有無にかかわらず、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしてい くことが自殺対策につながると言われている28)。「自殺総合対策大綱4)」において は、9 つの当面の重点施策の一つとして GK の養成を掲げ、かかりつけの医師を始

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8 め、教職員、保健師、看護師、ケアマネージャー、民生委員、児童委員、各種相談 窓口担当者など、関連するあらゆる分野の人材に GK となっていけるよう研修等を 行うことが規定されている。GK は、日本のみならず海外でも、自殺対策の分野で 広く使用されている用語、概念であって、WHO を始め、多くの国々で使用され、 その養成プログラムが実施されている。自殺対策における GK の役割は、心理社会 的問題や生活上の問題、健康上の問題を抱えている人や自殺の危険を抱えた人々に 気づき、適切にかかわることであるが、それぞれの領域によって GK に求められる 役割は多少異なる(図 2)。

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図 2.支援に必要な役割(ゲートキーパー養成研修用テキスト(第 2 版)から引用

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10 都道府県等、自殺対策の第一線で対策を実施している地方公共団体においても、 地域自殺対策緊急強化基金を積極的に活用してそれぞれの地域の実状にあった形で GK の養成に積極的に取り組み、GK の養成目標(人数)を掲げているものもある。 そして、各地域でも、「GK 養成研修会」が実施され、自殺対策に関わるボランテ ィアのみならず、かかりつけの医師などの保健医療福祉従事者、町内会担当者、民 生委員、児童委員、理美容師などに対して多数の研修会が実施されるなど、支援の 輪は広がっている28) 3.ソーシャル・キャピタル(Social Capital、以下 SC) 多くの研究では、putnam による「人々の協調行動を活発にすることによって社 会の効率性を高めることのできる、信頼、互酬性の規範、ネットワークといった社 会組織の特徴」というような定義に従っている 19)。さらに、社会における「信 頼・規範・ネットワーク」の意味を持つ SC の定義に稲葉は「心の外部性」を加え て、「心の外部性を伴った信頼・規範・ネットワーク」が SC であると定義してい る 29)。SC は、総合型 SC と橋渡し型 SC に区分できる。総合型 SC は、あなたが 「うまくやっていける」ことを可能にする同じ地域の人々との強力な紐帯である。 橋渡し型 SC は、他の地域の人々とのフォーマル及びインフォーマルなつながりで あり、人を「成功させる」何かである。橋渡し型とは、異なる構造的な権力を持つ 個人間のつながりを意味しており、上向き及び下向きの両方のつながりを指すこと ができる。したがって、橋渡し型 SC は、その下位領域に連結型 SC を含む。これ は、たとえば地方政府や他の政治勢力のような外部的な権力とのつながりのみを指 すものである。このように連結型 SC とは、SC の研究にガバナンス(市民社会と 国家との間の関連性)をもたらす概念である20)

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11 4.構造的 SC と認知的 SC 構造的な SC とは、客観的に(観察や記録によって)検証できる人々の行動(関 係のつながり、ネットワークといったもの)として定義できる 20)。構造的な SC においては、フォーマルなネットワーク(学校、スポーツ、宗教、政治、趣味に関 連して認知されたグループ)と、インフォーマルなネットワーク(友人、家族、隣 人、職場の仲間)とを区別することが重要である。一方で、認知的 SC は、人々の 感覚(価値や認識といったもの)を指し、それゆえに主観的なものとして定義でき る20) 5.質的研究 質的研究は、経験や行為の置かれた文脈を明らかにするのが目的で、細かく「分 厚く(thick)」、かつ総合的に(個々のでき事や解釈をより大きな意味の枠組みに 関連づけるということ)分析する研究の方法として定義できる 30)。質的研究は、 ある決まった理論や技法を単純に当てはめるというタイプの研究ではなく、さまざ まな理論的視点(現象学、シンボリック相互作用論、カルチュラルススタディーズ、 心理学、フェミニズム等)とさまざまな技法(面接、ナラティブ分析、エスノグラ フィー、フォーカスグループ等)を用いる。統計的方法を用いる量的研究に比べる と、質的研究の方法には柔軟で流動的な要素が多分にある。そのため、質的研究は 厳密な方法や法則が欠けているから、量的研究より劣っていると考えている人がい る。実証主義的な研究者(positivist)たちは、質的研究は信頼性(reliability)と妥 当性(validity)を欠いた「ソフトな」科学であり、特に保健医療分野における科学 的知見の進歩に貢献するものはほとんどないと批判する 31)。しかし、質的研究が 人々の意味づけ(meaning)と解釈(interpretation)に焦点を当てている以上、柔 軟 性 の あ る ア プ ロ ー チ を と る こ と は 必 然 と 言 え る 32)。 人 々 の 使 う 比 喩

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(metaphores)や、意味づけ、解釈を理解するためには、質的研究の流動的でか つ(量的研究に劣らないほど)厳密な方法が必要とされる。

6.フォーカスグループインタビュー(Focus Group Interview、以下 FGI)

FGI は、質的方法の一つで、「あるテーマに対する研究対象集団の認識や解釈や 信念を、グループ討論参加者という視点から記述し理解することを主な目的とする」 方法と定義できる 30)。一般的に FGI では、同じような社会的・文化的背景、ある いは経験や関心を持つ人々(約 6~10 人)を集め、快適で少なくとも 1~2 時間は議 論に集中することのできる空間で、モデレーターの司会で話し合いを行う。FGI に は、以下のような重要な特徴がある。  突っ込んだ議論が可能で、人数は比較的少なくて済む。  参加者も関心のある 1 つのトピックに話題を絞るため、参加者はそれについて 細かく話すことができる。  単なるグループインタビューとは異なり、参加者同士の相互作用が重要な役割 を持つ。つまり、参加者が個々にモデレーターの質問に答えるというよりも、 参加者同士が気軽に話し合う雰囲気ができて初めて意味がある。  相互作用は FGIに特有であり、それが、個人対個人で行われる深いインタビュ ーとの最大の違いである。その根本にはグループとしての相互作用が、人々が 自分の考え方を検討したり明確にするのに役立つという考えがある。個人イン タビューでは、そうした相互作用が使われることはあまりない。  モデレーターは話題を提供し、相互作用を促進することによって、参加者同士 の議論がうまくいくように支援する。モデレーターの主な役割は、質のよい正 確なデータをフォーカスグループの手法を用いて引き出すことにある。  通常、参加者は、社会的・文化的経験(例:出産、幼児の食事、子どもの予防

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13 注射、下痢、栄養、精神保健、糖尿病、避妊など)を共有している人々が選ば れる。 FGI は、基本的に解釈学(hermeneutics)の潮流に連なる方法であるが、話題や 参加者の性質によってはフェミニズムや現象学の潮流の影響を受けることもある 30)

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14 第 2 章 地域住民の心の健康状態に関する実態調査及び自殺関連要因の把握 第 1 節 目的 長野県では県内の市町村を対象に心の健康づくり事業の実態把握、自殺者の傾向 の分析、心の健康づくり対策の評価などを実施し、県内に潜在している「心の不安 要因」の把握や改善に向けて取り組みを行っている 33-35)。長野県でも自殺は大き な社会的問題でこのような研究・実践活動などが県内の自殺死亡率の軽減と県民の 心の健康増進に役に立つことが期待される。しかし、自殺対策は県レベルでの支援 事業だけに留まるものではなく、より戦略的な自殺予防対策を図るには、各市町村 が自分たちの市や町の問題として認識し、個々の地域特性を充分考慮した上で、効 率的かつ実現性の高い心の健康づくり対策を模索する必要性がある。2012 年に国 立精神・神経医療研究センターで公表された「自殺総合対策大綱の見直し(改正) に向けての提言第二次案」の中では、「科学的根拠に基づく取り組みを重視」が提 言されており 18)、市町村で対策を立てる際に根拠として提示できるデータベース 構築の必要性を言及している。さらに、2016 年 2 月 24 日に参議院本会議で全会一 致により可決された自殺対策基本法改正案(2016 年 4 月 1 日から施行)の中でも、 「(調査研究等の推進及び体制の整備)国及び地方公共団体は、自殺対策の総合的 かつ効果的な実施に資するため、自殺の実態、自殺の防止、自殺者の親族等の支援 の在り方、地域の状況に応じた自殺対策の在り方、自殺対策の実施の状況等又は心 の健康の保持増進についての調査研究及び検証並びにその成果の活用を推進すると ともに、自殺対策について、先進的な取組に関する情報、その他の情報の収集、整 理及び提供を行うものとする」ことが加わって提案されるなど、効果的な自殺対策

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15 に活用するための科学的根拠が示せるデータベース構築を検討課題として捉えてい る36) 本研究フィールドである長野県東御市においても市が直面している精神保健課題 の改善のために心の健康づくり支援を検討している。東御市は 2005 年から 2009 までの 5 年間(2006 年を除き)、65 歳未満の死因別統計では自殺が死因の第 2 位 で過去 20 年間の自殺者の推移も横ばい傾向の深刻な心の問題を抱えている 37,38) さらに、市の自殺死亡率(人口 10 万対)を国・県・上小地域と比較してもいずれ も高く、この地域においての心の健康づくり支援事業が急がれていた状況である。 以上から、地域での心の健康づくり支援事業を推進するために住民の心の健康状態 及び自殺関連要因を調べ、東御市における自殺対策を含めた心の健康づくり支援事 業を効果的に展開していく上で必要な視点について提示することが必要と考えられ る。 本研究では、長野県東御市において市が直面している自殺問題を含めた精神保健 課題の改善のために 2010 年と 2015 年、2016 年の 3 回にかけて 1)ストレスの有 無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、睡眠での休養充足度などのストレス要 因の把握(2010 年、2015 年、2016 年調査)、2)自殺念慮に関連する要因の特定 (2015 年、2016 年調査)、3)自殺念慮と SC との関連性を検討(2016 年調査の み)することを目的とした。 第 2 節 方法 1.対象者 本調査は、2010 年と 2015 年、2016 年の 3 回実施している。対象者は、東御市 に在住する全住民の男女別かつ年齢階層別の各層から人口比率に基づき、名簿順に

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16 等間隔抽出法により抽出した。1 回目の調査は 2010 年 8 月 6 日~23 日に行われ、 合計 700 名を抽出した。郵送による自記式質問票調査を行い、回収率改善のため に回収の最終日までに 1 回の督促状を発送した(8 月 12 日発送)。2 回目の調査 は 2015 年 1 月 16 日~30 日に行われ、合計 1000 名を抽出した。郵送による自記 式質問票調査を行い、回収率改善のために回収の最終日までに 1 回の督促状を発 送した(1 月 23 日発送)。3 回目の調査は 2016 年 7 月 8 日~22 日に行われ、東 御市に在住する全住民の男女別かつ年齢階層別の各層から人口比率に基づき、名簿 順に等間隔抽出法により合計 2000 名を抽出した。郵送による自記式質問票調査を 行い、回収率改善のために回収の最終日までに 1 回の督促状を発送した(7 月 15 日発送)。 2.調査項目 本調査における調査項目は、長野県が実施した「心の健康づくりに関する基礎調 査」39)の項目(信州大学医学部で作成した調査票)と健康日本 2140) で使われた調 査項目を用いている。長野県で実施した調査項目に関しては、2008 年に内閣府 (自殺対策推進室)が実施した自殺対策に関する意識調査の項目 41)と多く一致し ている。 1)心の健康状態に関する評価項目;2010 年調査 基本属性として、性、年齢、また心の健康状態に関する項目として、心の健康へ の不安感、ストレスの有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、睡眠での休養 充足度について調査した。心の健康への不安感は、「あなたは自分自身の「心の健 康」について不安がありますか?;とてもある、どちらかというとある 、あまり ない、全くない」とし、ストレスの有無(最近 1 か月間)は、「この 1 か月間に、 不満、悩み、苦労、ストレスがありましたか?;大いにある、多少ある、あまりな

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17 い、全くない」という質問で尋ねた。ストレス処理状況では、「不満、悩み、苦労、 ストレスなどを処理できていると思いますか?;十分できている、なんとかできて いる、あまりできていない、全くできていない」、睡眠での休養充足度については、 「あなたは、いつもとっている睡眠で休養が充分とれていると思いますか?;充分 とれている、まあとれている、あまりとれていない、まったくとれていない」とい う質問で尋ねた。健康日本 2140)を参考に実施した 4 つの指標についてはそれぞれ 4 段階評価を行った。 2)心の健康状態に関する評価項目;2015 年調査 基本属性として、性、年齢、職業、配偶者同居有無、同居人数を、心の健康状態 に関する項目として、ストレスの有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、睡 眠での休養充足度、ストレス要因、飲酒習慣、精神的健康度、不眠相談の有無につ いて調査した。健康日本 21 を参考に実施したストレスの有無(最近 1 か月間)、 ストレス処理状況、睡眠での休養充足度の 3 つの指標については 2010 年度の評価 項目と同様の 4 段階評価を用いた。その他の追加評価項目として、ストレス緩和 要因としての飲酒習慣(飲酒量)は、6 段階評価を行った。精神的健康度の測定指 標としては the Kessler 6-item psychological distress scale (以下、K6 )を用いて 測定した 42)。K6 は、米国の Kessler らによってうつ病・不安障害などの精神疾患 をスクリーニングすることを目的として開発され、一般住民を対象とした調査で心 理的ストレスを含む何らかの精神的な問題の程度を表す指標として広く利用されて いる。過去 30 日の間に「神経過敏に感じたか」、「絶望的だと感じたか」、「そ わそわ落ち着かなく感じたか」、「気分が沈み込んで気が晴れないと感じたか」、 「何をするのも骨折りだと感じたか」、「価値がない人間だと感じたか」の 6 つ の質問に対する 5 段階評価(1:まったくない(0 点)、2:少しだけ(1 点)、3:

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18 ときどき(2 点)、4:たいてい(3 点)、5:いつも(4 点))の回答から 9 点以 上(24 点満点中)を心の健康を崩している可能性が高いと評価される。健康日本 21 及び 2010 年に長野県で県内市町村を対象に実施した心の健康調査でも同様の尺 度を用いて評価したことから、東御市の調査においても国、長野県調査結果との比 較のために精神的健康状態の評価に K6 を採用した。不眠相談の有無については、 よく眠れない日が 2 週間以上続いた状態を基準として「はい」、「いいえ」の 2 段階で評価を行った。 3)自殺関連要因に関する評価項目;2015 年調査 調査項目として、自殺念慮、自殺相談有無、喪失体験について調査した。自殺念 慮の評価については、「今までの人生で本気で死にたいと思った」ことを過去の自 殺念慮(最近 1 年間を除く)として、「最近の 1 年間で本気で死にたいと思った」 ことを最近の自殺念慮(最近 1 年間以内)として 2 区分し、各質問に対して「は い」、「いいえ」の 2 段階で評価を行った。その他、自殺相談の有無(する・し ない)及び喪失体験の有無(いる・いない)についても 2 段階で評価を行った。 4)心の健康状態に関する評価項目;2016 年調査 基本属性として、性、年齢、職業、配偶者同居有無、地域愛着を、心の健康状態 に関する項目として、ストレスの有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、睡 眠での休養充足度、飲酒習慣、精神的健康度について調査した。健康日本 21 を参 考に実施したストレスの有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、睡眠での休 養充足度の 3 つの指標についてはそれぞれ 4 段階評価を行い、ストレス緩和要因 としての飲酒習慣(飲酒量)は、4 段階で評価を行った。精神的健康度の測定指標 としては K6 42)を用いて測定した。

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19 5)SC 指標に関する調査項目;2016 年調査 SC 指標の中で、認知的 SC 指標として一般的信頼、旅先での信頼、他人の利他 性評価、近所づきあいの程度、近所づきあいの人数、社会的サポートとした。一般 的信頼、旅先での信頼、他人の利他性評価は 9 段階評価を行った。近所づきあい の程度については 4 段階評価、近所づきあいの人数については 5 段階評価、社会 的サポートについては選択肢として挙げた 5 項目 2 段階評価を行った。 次に、構造的 SC 指標には地縁的活動への参加、スポーツ・趣味活動への参加、 NPO・ボランティアへの参加、その他の活動への参加、健康・介護教室への参加、 公民館の教室への参加、敬老会・サロンへの参加、健診への参加とした。地縁的活 動への参加、スポーツ・趣味活動への参加、NPO・ボランティアへの参加、その 他の活動への参加(政治・業界・宗教など)については 7 段階評価、健康・介護 教室への参加、公民館の教室への参加、敬老会・サロンへの参加、健診への参加に ついては 3 段階評価を行った。 SC の各指標には「良好」とみなす基準(カットオフ値)を設定し、「良好」と 回答した者の割合を集計した。調査項目及びカットオフ値の設定については、宮城 県栗原市で実施された調査 43)と同様に設定した。各指標とカットオフ値について は以下の通りである。  認知的 SC 指標:信頼に関する項目(9 段階評価で「1~4」)、近所づきあいの 程度(4 段階評価で「生活面で協力している人もいる~日常的に立ち話をする 程度のつきあいはしている」)、近所づきあいの人数(5 段階評価で「かなり多 くの人と面識がある(概ね 20 人以上)~多くの人と面識がある(概ね 10~19 人)」)、社会的サポート(5 項目のうち「すべてはい」)。  構造的 SC 指標:地縁的活動への参加、スポーツ・趣味活動への参加、NPO・

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20 ボランティアへの参加、その他の活動への参加(7 段階評価で「年に数回程度 以上」)、健康・介護教室への参加、公民館の教室への参加、敬老会・サロンへ の参加、健診への参加(3 段階評価で「参加した」)。 6)自殺関連要因に関する評価項目;2016 年調査 調査項目として、自殺念慮について調査した。自殺念慮の評価については、「今 までの人生で本気で死にたいと思った」ことを過去の自殺念慮(最近 1 年間を除 く)として、「最近の 1 年間で本気で死にたいと思った」ことを最近の自殺念慮 (最近 1 年間以内)として 2 区分し、各質問に対して「はい」、「いいえ」の 2 段階で評価を行った。 3.統計解析 1)2010 年調査 4 つの質問項目において、年齢階級別(20-29 歳、30-39 歳、40-49 歳、50-59 歳、 60-69 歳、70 歳以上)及び男女別に各質問項目における参加者の回答状況につい て単純集計を行った。また、「心の健康への不安感」の調査項目を用い、心の健康 への不安感を感じる群(以下、不安群;とてもある、どちらかというとあると回答 した人)と心の健康への不安感を感じない群(以下、非不安群;あまりない、全く ないと答えた人)の 2 群に分類した後、年齢、ストレスの有無(最近 1 カ月間)、 ストレス処理状況、睡眠での休養充足度の変数を共変量に、心の健康への不安感の 有無を従属変数として多重ロジスティック回帰分析(直接投入法)を男女別に行い、 各変数の心の健康への不安感の寄与について検討を行った。関連を示す指標として オッズ比(以下 OR:odds ratio)とその 95% の信頼区間(以下 95%CI: confidence)を用いた。解析には、IBM SPSS Statistics 17.0(日本アイ・ビー・エ ム株式会社)を用い、有意水準 5% とした。

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21 2)2015 年調査 返送された回答の中で、性別、年齢について回答が得られなかった者を解析対象 から除外し、年齢階級別(20-29 歳、30-39 歳、40-49 歳、50-59 歳、60-69 歳、70 歳以上)及び男女別に各質問項目における参加者の回答状況について単純集計を行 った。また、自殺念慮について過去の自殺念慮(最近 1 年間を除く)と最近の自 殺念慮(最近 1 年間以内)に区分し、各質問項目との関係性についてχ2検定を用 いた独立性の検定を行った。次に、過去の自殺念慮の有無に関連のある要因を調べ るために、男女計、男女別に過去の自殺念慮の有無を従属変数、単変量解析におい て男女計、男女両方又はどちらかで有意差の認められた変数を独立変数とした多重 ロジスティック回帰分析(変数増加法)を実施した。関連を示す指標として OR と その 95% CI を用いた。解析には、IBM SPSS Statistics 22.0(日本アイ・ビー・エ ム株式会社)を用い、有意水準 5% とした。 3)2016 年調査 返送された回答の中で、性別、年齢について回答が得られなかった者を解析対象 から除外し、年齢階級別(20-29 歳、30-39 歳、40-49 歳、50-59 歳、60-69 歳、70 歳以上)及び男女別に各質問項目における参加者の回答状況について単純集計を行 った。また、自殺念慮について過去の自殺念慮(最近 1 年間を除く)と最近の自 殺念慮(最近 1 年間以内)に区分し、SC 指標を含む各質問項目との関係性につい てχ2検定を用いた独立性の検定を行った。次に、過去の自殺念慮の有無に関連の ある要因を調べるために、男女計、男女別に過去の自殺念慮の有無を従属変数、単 変量解析において男女計、男女両方又はどちらかで有意差の認められた変数を独立 変数とした多重ロジスティック回帰分析(変数増加法)を実施した。関連を示す指

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22 標として OR と 95% CI を用いた。解析には、IBM SPSS Statistics 22.0(日本ア イ・ビー・エム株式会社)を用い、有意水準 5% とした。 4.倫理的配慮 本研究は、行政の二次データを利用して分析した研究である。東御市健康福祉部 から提供されたデータには回答者の住所や氏名などの個人を特定する情報は含まれ ていないため、本疫学研究は国の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針 (文部科学省、厚生労働省、2014 年 12 月 22 日制定)」の適用除外基準である 「試料・情報のうち、既に連結不可能匿名化されている情報(倫理指針第 1 章第 3-1 適用される研究ウ②)」に該当し、倫理審査委員会への審査申請を行わずに実 施した。 第 3 節 結果 1.2010 年調査 東御市から名簿順に等間隔抽出法によって無作為に選び出された 700 人の対象 者の中から、459 人(回収率 65.6%)が回答した。回収された調査票のうち、4 つ の質問調査項目について回答が得られなかった 43 人を解析対象から除外し、分析 対象者を 416 人(有効回収率 59.4%)とした。 1)基本情報 回答者の性別、年齢階級別(20-29 歳、30-39 歳、40-49 歳、50-59 歳、60-69 歳、 70 歳以上)の割合をみると、男性ではそれぞれ 6.7%、9.6%、15.2%、19.1%、 23.6%、25.8%、女性ではそれぞれ 9.7%、13.4%、14.3%、21.8%、19.7%、21.0% で年齢が上がるにつれ、回答率が上昇した(表 1)。

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23 2)心の健康状態 心の健康への不安感、ストレスの有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、 睡眠での休養充足度について性別にみると、男性では、心の健康への不安がある割 合は 29.2%、最近 1 か月間のストレスがある割合は 59.6%、ストレスが処理でき ていない割合は 14.0%、そして、睡眠での休養が取れていない割合は 18.5%であ った。女性では、同指標でそれぞれ 38.2%、69.3%、18.9%、26.0%で、すべての 評価指標において男性より占める割合が高かった(表 1)。

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24 表 1.調査対象者の概要;心の健康への不安感、ストレスの有無(最近 1 か月間)、 ストレス処理状況、睡眠での休養充足度においての男女・年齢階級別の分布 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 男 有効回答数 12 6.7% 17 9.6% 27 15.2% 34 19.1% 42 23.6% 46 25.8% 178 100.0% 心の健康への とてもある 0 0.0% 1 0.6% 3 1.7% 2 1.1% 0 0.0% 2 1.1% 8 4.5% 不安感 どちらかというとある 2 1.1% 4 2.2% 8 4.5% 10 5.6% 11 6.2% 9 5.1% 44 24.7% あまりない 8 4.5% 8 4.5% 13 7.3% 16 9.0% 20 11.2% 23 12.9% 88 49.4% 全くない 2 1.1% 4 2.2% 3 1.7% 6 3.4% 10 5.6% 9 5.1% 34 19.1% 無回答 0 0.0% 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.6% 3 1.7% 4 2.2% ストレスの有無 大いにある 0 0.0% 4 2.2% 6 3.4% 4 2.2% 5 2.8% 3 1.7% 22 12.4% ( 最近1カ月間 ) 多少ある 8 4.5% 6 3.4% 14 7.9% 21 11.8% 15 8.4% 20 11.2% 84 47.2% あまりない 4 2.2% 5 2.8% 5 2.8% 7 3.9% 16 9.0% 15 8.4% 52 29.2% 全くない 0 0.0% 2 1.1% 2 1.1% 2 1.1% 6 3.4% 8 4.5% 20 11.2% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% ストレス処理 十分できている 2 1.1% 2 1.1% 2 1.1% 2 1.1% 6 3.4% 6 3.4% 20 11.2% 何とかできている 8 4.5% 10 5.6% 20 11.2% 26 14.6% 30 16.9% 34 19.1% 128 71.9% あまりできていない 2 1.1% 5 2.8% 3 1.7% 3 1.7% 5 2.8% 2 1.1% 20 11.2% 全くできていない 0 0.0% 0 0.0% 1 0.6% 2 1.1% 0 0.0% 2 1.1% 5 2.8% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 1 0.6% 1 0.6% 1 0.6% 2 1.1% 5 2.8% 十分取れている 0 0.0% 1 0.6% 4 2.2% 4 2.2% 10 5.6% 12 6.7% 31 17.4% まあ取れている 9 5.1% 10 5.6% 17 9.6% 20 11.2% 27 15.2% 28 15.7% 111 62.4% あまり取れていない 3 1.7% 6 3.4% 5 2.8% 10 5.6% 3 1.7% 4 2.2% 31 17.4% 全く取れていない 0 0.0% 0 0.0% 1 0.6% 0 0.0% 1 0.6% 0 0.0% 2 1.1% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.6% 2 1.1% 3 1.7% 女 有効回答数 23 9.7% 32 13.4% 34 14.3% 52 21.8% 47 19.7% 50 21.0% 238 100.0% 心の健康への とてもある 1 0.4% 2 0.8% 2 0.8% 4 1.7% 3 1.3% 3 1.3% 15 6.3% 不安感 どちらかというとある 10 4.2% 10 4.2% 14 5.9% 14 5.9% 19 8.0% 9 3.8% 76 31.9% あまりない 9 3.8% 17 7.1% 16 6.7% 27 11.3% 18 7.6% 23 9.7% 110 46.2% 全くない 3 1.3% 3 1.3% 2 0.8% 6 2.5% 7 2.9% 13 5.5% 34 14.3% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.4% 0 0.0% 2 0.8% 3 1.3% ストレスの有無 大いにある 5 2.1% 3 1.3% 8 3.4% 9 3.8% 6 2.5% 0 0.0% 31 13.0% ( 最近1カ月間 ) 多少ある 14 5.9% 23 9.7% 24 10.1% 28 11.8% 22 9.2% 23 9.7% 134 56.3% あまりない 4 1.7% 4 1.7% 2 0.8% 15 6.3% 14 5.9% 19 8.0% 58 24.4% 全くない 0 0.0% 2 0.8% 0 0.0% 0 0.0% 5 2.1% 8 3.4% 15 6.3% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% ストレス処理 十分できている 4 1.7% 5 2.1% 0 0.0% 2 0.8% 4 1.7% 8 3.4% 23 9.7% 何とかできている 11 4.6% 21 8.8% 23 9.7% 39 16.4% 30 12.6% 39 16.4% 163 68.5% あまりできていない 4 1.7% 4 1.7% 8 3.4% 10 4.2% 12 5.0% 1 0.4% 39 16.4% 全くできていない 3 1.3% 1 0.4% 2 0.8% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 6 2.5% 無回答 1 0.4% 1 0.4% 1 0.4% 1 0.4% 1 0.4% 2 0.8% 7 2.9% 十分取れている 4 1.7% 3 1.3% 1 0.4% 6 2.5% 11 4.6% 19 8.0% 44 18.5% まあ取れている 12 5.0% 21 8.8% 22 9.2% 28 11.8% 23 9.7% 25 10.5% 131 55.0% あまり取れていない 6 2.5% 8 3.4% 11 4.6% 18 7.6% 13 5.5% 5 2.1% 61 25.6% 全く取れていない 1 0.4% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.4% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.4% 1 0.4% 年     齢    (歳) 合計 20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60 - 69 70 -Note. 値はn(%)。パーセンテージは年齢階級別に算出し,各質問項目における男女それぞれの回答者数を分母とした。 睡眠での休養 充足度 睡眠での休養 充足度

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25 また、心の健康への不安有無に関連のある要因を多重ロジスティック回帰分析で 検討した結果、男性では、ストレス有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況が 心の健康への不安感に寄与していることがわかった。ストレス有無(最近 1 か月 間)の OR(95%CI)が 1.13(1.05–1.31)で、ストレス処理状況では、2.96 (1.38–6.37)であった。女性では、年齢、ストレス有無(最近 1 か月間)、スト レス処理状況が心の健康への不安感に寄与していることがわかった。年齢の OR (95%CI)が 0.97(0.94–0.99)で、ストレス有無(最近 1 か月間)は、1.17 (1.05–1.31)、ストレス処理状況では、5.80(2.10–16.06)であった(表 2)。

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26 表 2.心の健康を目的変数とした多重ロジスティック回帰分析 OR ( 95% CI ) p 値 OR ( 95% CI ) p 値 0.99 ( 0.97-1.01 ) 0.502 0.97 ( 0.94-0.99 ) 0.022 1.13 ( 1.05-1.31 ) 0.000 1.17 ( 1.07-1.42 ) 0.000 2.96 ( 1.38-6.37 ) 0.005 5.80 ( 2.10-16.06 ) 0.001 1.73 ( 0.88-3.42 ) 0.112 2.00 ( 0.85-4.68 ) 0.111 年 齢 男 性 ( n = 174 ) 女 性 ( n = 235 )

Note. OR, odds ratio; CI, confidence

睡眠での休養充足度 ストレスの有無( 最近1カ月間 )

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27 2.2015 年調査 東御市から名簿順に等間隔抽出法によって無作為に選び出された 1000 人の対象 者の中から、526 人(回収率 52.6%)が回答した。回収された調査票のうち、性別、 年齢について回答が得られなかった 4 人を解析対象から除外し、分析対象者を 522 人(有効回収率 52.2%)。 1)基本情報 回答者の性別、年齢階級別(20-29 歳、30-39 歳、40-49 歳、50-59 歳、60-69 歳、 70 歳以上)の割合をみると、男性ではそれぞれ 6.1%、8.7%、10.9%、14.8%、 22.6%、37.0%、女性ではそれぞれ 4.5%、9.6%、12.0%、16.1%、25.7%、32.2% で年齢が上がるにつれ、回答率が上昇した。配偶者同居の割合は、男女とも 70 歳 以上(男性 30.4%、女性 22.9%)で最も高値を示した(表 3)。

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28 表 3.調査対象者の概要;男女・年齢階級別 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 男 有効回答数 14 6.1% 20 8.7% 25 10.9% 34 14.8% 52 22.6% 85 37.0% 230 100.0% 職業 常勤 12 5.2% 14 6.1% 18 7.8% 23 10.0% 10 4.3% 3 1.3% 80 34.8% 臨時 0 0.0% 0 0.0% 4 1.7% 3 1.3% 10 4.3% 6 2.6% 23 10.0% 自営自由他 1 0.4% 5 2.2% 2 0.9% 7 3.0% 16 7.0% 32 13.9% 63 27.4% 無職 0 0.0% 0 0.0% 1 0.4% 0 0.0% 11 4.8% 40 17.4% 52 22.6% 無回答 1 0.4% 1 0.4% 0 0.0% 1 0.4% 5 2.2% 4 1.7% 12 5.2% 配布者 同居 5 2.2% 13 5.7% 18 7.8% 30 13.0% 42 18.3% 70 30.4% 178 77.4% 以外 8 3.5% 6 2.6% 7 3.0% 3 1.3% 5 2.2% 11 4.8% 40 17.4% 無回答 1 0.4% 1 0.4% 0 0.0% 1 0.4% 5 2.2% 4 1.7% 12 5.2% 同居人数 1人 1 0.4% 1 0.4% 1 0.4% 3 1.3% 5 2.2% 9 3.9% 20 8.7% 2人 1 0.4% 4 1.7% 3 1.3% 10 4.3% 15 6.5% 36 15.7% 69 30.0% 3人 7 3.0% 4 1.7% 8 3.5% 7 3.0% 15 6.5% 14 6.1% 55 23.9% 4人 1 0.4% 5 2.2% 7 3.0% 8 3.5% 7 3.0% 5 2.2% 33 14.3% 5人以上 2 0.9% 5 2.2% 6 2.6% 5 2.2% 5 2.2% 16 7.0% 39 17.0% 無回答 2 0.9% 1 0.4% 0 0.0% 1 0.4% 5 2.2% 5 2.2% 14 6.1% 女 有効回答数 13 4.5% 28 9.6% 35 12.0% 47 16.1% 75 25.7% 94 32.2% 292 100.0% 職業 常勤 6 2.1% 10 3.4% 12 4.1% 16 5.5% 8 2.7% 2 0.7% 54 18.5% 臨時 2 0.7% 10 3.4% 14 4.8% 17 5.8% 15 5.1% 5 1.7% 63 21.6% 自営自由他 5 1.7% 7 2.4% 7 2.4% 9 3.1% 40 13.7% 66 22.6% 134 45.9% 無職 0 0.0% 1 0.3% 2 0.7% 1 0.3% 10 3.4% 16 5.5% 30 10.3% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 4 1.4% 2 0.7% 5 1.7% 11 3.8% 配布者 同居 5 1.7% 22 7.5% 29 9.9% 34 11.6% 60 20.5% 67 22.9% 217 74.3% 以外 8 2.7% 6 2.1% 5 1.7% 9 3.1% 12 4.1% 23 7.9% 63 21.6% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 1 0.3% 4 1.4% 3 1.0% 4 1.4% 12 4.1% 同居人数 1人 4 1.4% 0 0.0% 1 0.3% 2 0.7% 7 2.4% 15 5.1% 29 9.9% 2人 1 0.3% 4 1.4% 4 1.4% 14 4.8% 40 13.7% 38 13.0% 101 34.6% 3人 3 1.0% 7 2.4% 8 2.7% 16 5.5% 16 5.5% 15 5.1% 65 22.3% 4人 1 0.3% 9 3.1% 13 4.5% 5 1.7% 2 0.7% 7 2.4% 37 12.7% 5人以上 4 1.4% 8 2.7% 9 3.1% 5 1.7% 7 2.4% 12 4.1% 45 15.4% 無回答 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 5 1.7% 3 1.0% 7 2.4% 15 5.1% Note. 性、年齢不詳の4人を除外して集計した。 年     齢    (歳) 合計 20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60 - 69 70

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-29 2)心の健康状態 ストレスの有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、睡眠での休養充足度に ついて性別にみると、男性では、最近 1 か月間のストレスがある割合は 53.9%、 ストレスが処理できていない割合は 13.0%、そして、睡眠での休養が取れていな い割合は 17.9%であった。精神的健康度を表す指標において 9 点以上を示した割 合は 8.7%であった。女性では、同指標でそれぞれ 54.4%、14.4%、15.7%で、睡 眠での休養充足感を除いて男性より占める割合が高かった。精神的健康度では、9 点以上を示した割合は 10.6%で、約 10 人中 1 人が心理的ストレスを含む何らかの 精神的な問題を抱えていることがわかった。この結果についても男性より高い割合 を示した(表 4)。

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30 表 4.ストレスの有無(最近 1 か月間)、ストレス処理状況、睡眠での休養充足度、 精神的健康度においての男女・年齢階級別の分布 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 男 有効回答数 14 6.1% 20 8.7% 25 10.9% 34 14.8% 52 22.6% 85 37.0% 230 100.0% ストレスの有無 大いにある 2 0.9% 3 1.3% 1 0.4% 3 1.3% 4 1.7% 14 6.1% 27 11.7% ( 最近1カ月間 )多少ある 6 2.6% 8 3.5% 13 5.7% 16 7.0% 24 10.4% 30 13.0% 97 42.2% あまりない 4 1.7% 4 1.7% 6 2.6% 7 3.0% 17 7.4% 27 11.7% 65 28.3% 全くない 1 0.4% 3 1.3% 2 0.9% 3 1.3% 2 0.9% 8 3.5% 19 8.3% 無回答 1 0.4% 2 0.9% 3 1.3% 5 2.2% 5 2.2% 6 2.6% 22 9.6% ストレス処理 十分できている 2 0.9% 3 1.3% 1 0.4% 4 1.7% 7 3.0% 7 3.0% 24 10.4% 何とかできている 9 3.9% 11 4.8% 18 7.8% 19 8.3% 38 16.5% 53 23.0% 148 64.3% あまりできていない 1 0.4% 4 1.7% 1 0.4% 4 1.7% 0 0.0% 10 4.3% 20 8.7% 全くできていない 1 0.4% 0 0.0% 0 0.0% 2 0.9% 1 0.4% 6 2.6% 10 4.3% 無回答 1 0.4% 2 0.9% 5 2.2% 5 2.2% 6 2.6% 9 3.9% 28 12.1% 十分取れている 4 1.7% 2 0.9% 6 2.6% 13 5.7% 10 4.3% 22 9.6% 57 24.8% まあ取れている 7 3.0% 11 4.8% 13 5.7% 11 4.8% 28 12.2% 39 17.0% 109 47.4% あまり取れていない 2 0.9% 4 1.7% 2 0.9% 4 1.7% 8 3.5% 16 7.0% 36 15.7% 全く取れていない 0 0.0% 1 0.4% 1 0.4% 1 0.4% 0 0.0% 2 0.9% 5 2.2% 無回答 1 0.4% 2 0.9% 3 1.3% 5 2.2% 6 2.6% 6 2.6% 23 10.0% 0点 3 1.3% 1 0.4% 6 2.6% 15 6.5% 15 6.5% 26 11.3% 66 28.7% 1 - 4点 7 3.0% 5 2.2% 13 5.7% 11 4.8% 26 11.3% 33 14.3% 95 41.3% 5 - 8点 1 0.4% 9 3.9% 4 1.7% 4 1.7% 5 2.2% 8 3.5% 31 13.5% 9点以上 2 0.9% 3 1.3% 1 0.4% 2 0.9% 3 1.3% 9 3.9% 20 8.7% 無回答 1 0.4% 2 0.9% 1 0.4% 2 0.9% 3 1.3% 9 3.9% 18 7.8% 女 有効回答数 13 4.5% 28 9.6% 35 12.0% 47 16.1% 75 25.7% 94 32.2% 292 100.0% ストレス有無 大いにある 3 1.0% 5 1.7% 4 1.4% 6 2.1% 10 3.4% 10 3.4% 38 13.0% ( 最近1カ月間 )多少ある 4 1.4% 10 3.4% 14 4.8% 21 7.2% 37 12.7% 35 12.0% 121 41.4% あまりない 1 0.3% 6 2.1% 10 3.4% 15 5.1% 15 5.1% 28 9.6% 75 25.7% 全くない 2 0.7% 5 1.7% 5 1.7% 1 0.3% 2 0.7% 8 2.7% 23 7.9% 無回答 3 1.0% 2 0.7% 2 0.7% 4 1.4% 11 3.8% 13 4.5% 35 12.0% ストレス処理 十分できている 0 0.0% 4 1.4% 4 1.4% 3 1.0% 5 1.7% 12 4.1% 28 9.6% 何とかできている 6 2.1% 19 6.5% 25 8.6% 32 11.0% 43 14.7% 55 18.8% 180 61.6% あまりできていない 2 0.7% 1 0.3% 3 1.0% 5 1.7% 14 4.8% 10 3.4% 35 12.0% 全くできていない 1 0.3% 1 0.3% 1 0.3% 2 0.7% 0 0.0% 2 0.7% 7 2.4% 無回答 4 1.3% 3 1.0% 2 0.7% 5 1.7% 13 4.5% 15 5.2% 42 14.3% 十分取れている 1 0.3% 8 2.7% 11 3.8% 10 3.4% 14 4.8% 18 6.2% 62 21.2% まあ取れている 5 1.7% 15 5.1% 17 5.8% 24 8.2% 36 12.3% 47 16.1% 144 49.3% あまり取れていない 4 1.4% 3 1.0% 4 1.4% 8 2.7% 13 4.5% 11 3.8% 43 14.7% 全く取れていない 0 0.0% 0 0.0% 1 0.3% 0 0.0% 0 0.0% 2 0.7% 3 1.0% 無回答 3 1.0% 2 0.7% 2 0.7% 5 1.7% 12 4.1% 16 5.5% 40 13.7% 0点 5 1.7% 7 2.4% 11 3.8% 11 3.8% 17 5.8% 18 6.2% 69 23.6% 1 - 4点 3 1.0% 9 3.1% 12 4.1% 18 6.2% 33 11.3% 39 13.4% 114 39.0% 5 - 8点 2 0.7% 6 2.1% 5 1.7% 11 3.8% 13 4.5% 15 5.1% 52 17.8% 9点以上 1 0.3% 3 1.0% 4 1.4% 5 1.7% 11 3.8% 7 2.4% 31 10.6% 無回答 2 0.7% 3 1.0% 3 1.0% 2 0.7% 1 0.3% 15 5.1% 26 8.9% Note. 心の健康に関しての3つの質問項目:健康日本21 の中の質問項目を参考にしたものである。

    精神的健康度:the Kessler 6-item psychological distress scale ( K6 )は、心理的苦痛の状況を測る指標として開発されたもので、6つの質問に対する回答から     24点満点中9点以上を心の健康を崩している可能性が高いと評価される。 合計 20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60 - 69 70 -精神的健康度 (K6) 精神的健康度 (K6) 年     齢    (歳) 睡眠での休養 充足度 睡眠での休養 充足度

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31 ストレスの原因の分布は、表 5 に示すとおりである。まず、性別でみると、男 性では家庭問題(33.5%)に次いで多いのは勤務問題(30.4%)で、女性では家庭 問題(39.7%)に次いで健康問題(30.8%)が多かった(複数の選択が可能なので、 百分率の合計は 100%を超える)。家庭問題の詳細を性別でみると、男性では、介 護看護が 23 件(家庭問題全体の 10.0%)、子育てが 11 件(4.8%)、家庭不和が 7 件(3.0%)、その他の問題が 36 件(15.7%)であった。女性においては、介護 看護が 28 件(家庭問題全体の 9.6%)、子育てが 19 件(6.5%)、家庭不和が 18 件(6.2%)、その他の問題が 51 件(17.5%)であった。年齢別にみると、家庭問 題において男性は 40-49 歳の占める割合(5 件:20.0%)が大きく、女性は 50-59 歳の占める割合(8 件:17.0%)が大きくなっていた。その他のストレスの主要因 を性別でみると、男性の勤務問題の詳細では職場関係が 16 件(勤務問題全体の 7.0%)、仕事不振が 14 件(6.1%)、長時間労働が 12 件(5.2%)、転勤が 2 件 (0.9%)、その他の問題が 26 件(11.3%)であった。女性の健康問題を詳細にみ ると、病気悩みが 36 件(健康問題全体の 12.3%)、身体悩みが 27 件(9.2%)、 その他の問題が 27 件(9.2%)であった。

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32 表 5.ストレス要因においての男女・年齢階級別の分布 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 人 % 男 ( n = 230 ) 14 6.1% 20 8.7% 25 10.9% 34 14.8% 52 22.6% 85 37.0% 230 100.0% 家庭問題 家庭不和 0 0.0% 0 0.0% 1 4.0% 0 0.0% 1 1.9% 5 5.9% 7 3.0% 子育て 1 7.1% 0 0.0% 2 8.0% 0 0.0% 2 3.8% 6 7.1% 11 4.8% 介護看病 2 14.3% 3 15.0% 5 20.0% 1 2.9% 4 7.7% 8 9.4% 23 10.0% 他家庭 3 21.4% 2 10.0% 3 12.0% 8 23.5% 9 17.3% 11 12.9% 36 15.7% 合計 6 42.9% 5 25.0% 11 44.0% 9 26.5% 16 30.8% 30 35.3% 77 33.5% 勤務問題 職場関係 0 0.0% 1 5.0% 4 16.0% 3 8.8% 3 5.8% 5 5.9% 16 7.0% 仕事不振 0 0.0% 2 10.0% 2 8.0% 3 8.8% 2 3.8% 5 5.9% 14 6.1% 長時間労働 0 0.0% 2 10.0% 3 12.0% 1 2.9% 2 3.8% 4 4.7% 12 5.2% 転勤 0 0.0% 0 0.0% 1 4.0% 0 0.0% 1 1.9% 0 0.0% 2 0.9% 他勤務 5 35.7% 2 10.0% 3 12.0% 6 17.6% 3 5.8% 7 8.2% 26 11.3% 合計 5 35.7% 7 35.0% 13 52.0% 13 38.2% 11 21.2% 21 24.7% 70 30.4% 健康問題 身体悩み 5 35.7% 0 0.0% 1 4.0% 3 8.8% 4 7.7% 6 7.1% 19 8.3% 病気悩み 2 14.3% 0 0.0% 2 8.0% 3 8.8% 3 5.8% 5 5.9% 15 6.5% 他健康 1 7.1% 2 10.0% 5 20.0% 7 20.6% 0 0.0% 7 8.2% 22 9.6% 合計 8 57.1% 2 10.0% 8 32.0% 13 38.2% 7 13.5% 18 21.2% 56 24.4% 倒産 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 失業 1 7.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 1.9% 0 0.0% 2 0.9% 負債 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 1.9% 0 0.0% 1 0.4% 事業不振 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 2.9% 2 3.8% 1 1.2% 4 1.7% 他経済 2 14.3% 4 20.0% 6 24.0% 2 5.9% 7 13.5% 16 18.8% 37 16.1% 合計 3 21.4% 4 20.0% 6 24.0% 3 8.8% 11 21.2% 17 20.0% 44 19.1% 男女問題 失恋 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 結婚悩み 0 0.0% 0 0.0% 1 4.0% 0 0.0% 0 0.0% 3 3.5% 4 1.7% 他男女 0 0.0% 0 0.0% 1 4.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.4% 合計 0 0.0% 0 0.0% 2 8.0% 0 0.0% 0 0.0% 3 3.5% 5 2.2% 学校問題 学業不振 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% いじめ 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 教師関係 1 7.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.4% 他学校 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 1.2% 1 0.4% 合計 1 7.1% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 1.2% 2 0.9% 女 ( n = 292 ) 13 4.5% 28 9.6% 35 12.0% 47 16.1% 75 25.7% 94 32.2% 292 100.0% 家庭問題 家庭不和 0 0.0% 2 7.1% 3 8.6% 4 8.5% 5 6.7% 4 4.3% 18 6.2% 子育て 0 0.0% 2 7.1% 4 11.4% 4 8.5% 4 5.3% 5 5.3% 19 6.5% 介護看病 1 7.7% 2 7.1% 1 2.9% 8 17.0% 8 10.7% 8 8.5% 28 9.6% 他家庭 3 23.1% 4 14.3% 7 20.0% 6 12.8% 19 25.3% 12 12.8% 51 17.5% 合計 4 30.8% 10 35.7% 15 42.9% 22 46.8% 36 48.0% 29 30.9% 116 39.7% 勤務問題 職場関係 0 0.0% 2 7.1% 6 17.1% 2 4.3% 7 9.3% 6 6.4% 23 7.9% 仕事不振 0 0.0% 3 10.7% 0 0.0% 0 0.0% 2 2.7% 3 3.2% 8 2.7% 長時間労働 1 7.7% 2 7.1% 0 0.0% 2 4.3% 1 1.3% 2 2.1% 8 2.7% 転勤 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 2 2.7% 0 0.0% 2 0.7% 他勤務 1 7.7% 2 7.1% 2 5.7% 8 17.0% 11 14.7% 10 10.6% 34 11.6% 合計 2 15.4% 9 32.1% 8 22.9% 12 25.5% 23 30.7% 21 22.3% 75 25.7% 健康問題 身体悩み 1 7.7% 2 7.1% 5 14.3% 6 12.8% 9 12.0% 4 4.3% 27 9.2% 病気悩み 2 15.4% 4 14.3% 5 14.3% 4 8.5% 8 10.7% 13 13.8% 36 12.3% 他健康 0 0.0% 3 10.7% 4 11.4% 4 8.5% 10 13.3% 6 6.4% 27 9.2% 合計 3 23.1% 9 32.1% 14 40.0% 14 29.8% 27 36.0% 23 24.5% 90 30.8% 倒産 1 7.7% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 0.3% 失業 0 0.0% 1 3.6% 0 0.0% 2 4.3% 0 0.0% 1 1.1% 4 1.4% 負債 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 2.1% 0 0.0% 2 2.1% 3 1.0% 事業不振 0 0.0% 0 0.0% 2 5.7% 1 2.1% 3 4.0% 2 2.1% 8 2.7% 他経済 3 23.1% 7 25.0% 6 17.1% 12 25.5% 14 18.7% 11 11.7% 53 18.2% 合計 4 30.8% 8 28.6% 8 22.9% 16 34.0% 17 22.7% 16 17.0% 69 23.6% 男女問題 失恋 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 結婚悩み 0 0.0% 1 3.6% 1 2.9% 2 4.3% 2 2.7% 4 4.3% 10 3.4% 他男女 0 0.0% 1 3.6% 2 5.7% 2 4.3% 2 2.7% 1 1.1% 8 2.7% 合計 0 0.0% 2 7.1% 3 8.6% 4 8.5% 4 5.3% 5 5.3% 18 6.2% 学校問題 学業不振 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 1.3% 1 1.1% 2 0.7% いじめ 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 教師関係 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 他学校 1 7.7% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 1.3% 0 0.0% 2 0.7% 合計 1 7.7% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 2 2.7% 1 1.1% 4 1.4% Note. パーセントについては、要因別に複数回答可としているので、合計は100.0%を超える。 経済・生活 問題 経済・生活 問題 60 - 69 70 -年     齢    (歳) 合計 20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59

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33 3)自殺念慮関連要因 過去及び最近の自殺念慮を経験したことがあると回答した人は、それぞれ 64 人 (平均年齢 52.6 歳±14.9)、16 人(平均年齢 54.3 歳±14.5)であった。年齢階級 別の割合では、30 代と 70 代が占める割合が高かった(表 6)。 自殺念慮の有無に関連のある要因の分布は表 6 に示す通りである。まず、過去 の自殺念慮における相談の有無をみると、眠れない時及び自殺を考えた時に自殺念 慮のある人がない人に比べて相談しない割合が高かった(p<0.001)。喪失体験 (周囲の人の自殺)についても自殺念慮のある人がない人に比べて喪失体験の割合 が高く(p<0.05)、特に、精神的健康度については、自殺念慮のある人がない人 に比べて心理的ストレスを含む何らかの精神的な問題を抱えている割合が 2 倍以 上の高値を示した(p<0.01)。次に、最近の自殺念慮(最近 1 年間以内)におけ る相談の有無をみると、自殺を考えた時に自殺念慮のある人がない人に比べて相談 しない割合が高かった(p<0.05)。相談に関する意識をみると、相談は恥だと思 う割合が自殺念慮のある人に高く(p<0.05)、また、喪失体験があると回答した 割合は自殺念慮のない人の 40.7%に比べ、ある人の割合が 75.0%であった (p<0.01)。精神的健康度については、自殺念慮のある人がない人に比べて 9 点 以上の割合が高く(p<0.05)、その割合の差は 3 倍以上であった。この数値は、 過去の自殺念慮において自殺念慮のある人の 9 点以上の割合 21.1%よりも 1.5 倍以 上高く、自殺念慮が最近 1 年間以内になると心理的ストレスが増えることが確認 できた。配偶者同居については、自殺念慮のある人がない人に比べ、同居の割合が 低かった(p<0.01)。

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34 表 6.過去及び最近 1 年以内の自殺念慮の有無に関連のある要因;対象者の基本属性、 健康状態、ストレス要因、相談関連要因 人 % 人 % 人 % 人 % 性別 男 23 35.9% 194 46.5% 0.113 6 37.5% 57 39.3% 0.888 女 41 64.1% 223 53.5% 10 28.6% 88 60.7% 年 齢 ( 歳 ) 平均年齢 (±SD) 0.000 0.087 20-29 5 7.8% 21 5.0% 0.001 1 6.3% 5 3.4% 0.194 30-39 15 23.4% 33 7.9% 4 25.0% 14 9.7% 40-49 10 15.6% 47 11.2% 1 6.3% 15 10.3% 50-59 9 14.1% 65 15.5% 4 25.0% 19 13.1% 60-69 10 15.6% 110 26.3% 1 6.3% 36 24.8% 70- 15 23.4% 143 34.1% 5 31.3% 56 38.6% ストレス有無 大いにある 12 21.1% 49 13.2% 0.432 2 15.4% 26 19.8% 0.647 ( 最近1カ月間 ) 多少ある 24 42.1% 172 46.2% 6 46.2% 57 43.5% あまりない 15 26.3% 115 30.9% 5 38.5% 37 28.2% 全くない 6 10.5% 36 9.7% 0 0.0% 11 8.4% ストレス処理 十分できている 4 7.8% 46 12.6% 0.634 2 18.2% 15 12.1% 0.725 何とかできている 37 72.5% 265 72.6% 8 72.7% 85 68.5% あまりできていない 7 13.7% 41 11.2% 1 9.1% 19 15.3% 全くできていない 3 5.9% 13 3.6% 0 0.0% 5 4.0% 睡眠での休養充足度 十分取れている 14 25.9% 95 25.7% 0.657 4 33.3% 29 22.5% 0.428 まあ取れている 29 53.7% 205 55.6% 7 58.3% 70 54.3% あまり取れていない 11 20.4% 61 16.5% 1 8.3% 30 23.3% 全く取れていない 0 0.0% 8 2.2% 0 0.0% 0 0.0% 家庭不和 1 1.6% 21 5.0% 0.218 0 0.0% 7 4.8% 1.000 子育て 3 4.7% 25 6.0% 0.683 0 0.0% 9 6.2% 0.601 介護看病 4 6.3% 45 10.7% 0.268 4 25.0% 9 6.2% 0.009       (勤務問題) 職場関係 5 7.8% 30 7.2% 0.797 0 0.0% 12 8.3% 0.611 仕事不振 5 7.8% 16 3.8% 0.178 1 6.3% 8 5.5% 0.904 長時間労働 2 3.1% 16 3.8% 0.785 2 12.5% 6 4.1% 0.182 転勤 0 0.0% 3 0.7% 1.000 0 0.0% 1 0.7% 1.000       (健康問題) 身体悩み 10 15.6% 40 9.5% 0.137 3 18.8% 12 8.3% 0.174 病気悩み 5 7.8% 38 9.1% 0.742 3 18.8% 18 12.4% 0.442 倒産 0 0.0% 0 0.0% - 0 0.0% 0 0.0% - 失業 1 1.6% 4 1.0% 0.510 0 0.0% 2 1.4% 1.000 負債 1 1.6% 1 0.2% 0.248 1 6.3% 1 0.7% 0.050 事業不振 2 3.1% 8 1.9% 0.629 0 0.0% 4 2.8% 1.000       (男女問題) 失恋 0 0.0% 0 0.0% - 0 0.0% 0 0.0% - 結婚悩み 3 4.7% 10 2.4% 0.395 1 6.3% 8 5.5% 0.904       (学校問題) 学業不振 0 0.0% 2 0.5% 1.000 0 0.0% 0 0.0% - いじめ 0 0.0% 0 0.0% - 0 0.0% 0 0.0% - 教師関係 0 0.0% 1 0.2% 1.000 0 0.0% 0 0.0% - 飲酒量 1合未満 33 50.0% 181 47.3% 0.000 8 80.0% 36 57.1% 0.364 1-3合 28 42.4% 172 44.9% 1 10.0% 23 36.5% 3-5合 0 0.0% 29 7.6% 0 0.0% 1 1.6% 5合以上 5 7.6% 1 0.3% 1 10.0% 3 4.8% 不眠の相談 する 48 75.0% 389 92.8% 0.000 14 87.5% 124 85.5% 0.734 ( 2週間以上続く場合 ) しない 16 25.0% 30 7.2% 2 12.5% 21 14.5% 自殺の相談 する 55 85.9% 409 97.8% 0.000 13 81.2% 128 88.3% 0.049 しない 9 14.1% 9 2.2% 3 18.8% 17 11.7% 相談しない理由 相談は恥だと思う 12 19.7% 46 11.8% 0.087 5 33.3% 16 12.2% 0.027 相談は恥だと思わない 49 80.3% 344 88.2% 10 66.7% 115 87.8% 喪失体験(周囲の自殺) いる 35 54.7% 170 40.6% 0.041 12 75.0% 59 40.7% 0.009 いない 29 45.3% 249 59.4% 4 25.0% 86 45.3% 精神的健康度 ( K6 ) 0-8点 45 78.9% 348 90.6% 0.008 8 61.5% 115 87.8% 0.011 9点以上 12 21.1% 36 9.4% 5 38.5% 16 12.2% 職業 常勤 21 34.4% 110 27.4% 0.728 3 21.4% 36 25.7% 0.845 臨時 9 14.8% 67 16.7% 3 21.4% 18 12.9% 自営自由他 22 36.1% 160 39.8% 6 42.9% 65 46.4% 無職 9 14.8% 65 16.2% 2 14.3% 21 15.0% 配偶者同居 同居 39 63.9% 327 81.3% 0.002 7 50.0% 113 80.7% 0.007 以外 22 36.1% 75 18.7% 7 50.0% 26 18.6% Note. 無回答・無効回答を除く。数値は、平均年齢のみ平均値±標準偏差。それ以外は人数と割合。 群間の比較において、χ 2検定より算出。 ストレス (家庭問題) 要因   (経済・生活問題) いいえ p 値 52.6 ( ± 14.9 ) 59.6 ( ± 12.9 ) 54.3 ( ± 14.5 ) 60.2 ( ± 12.9 ) 過去の自殺念慮(最近1年間を除く) 最近の自殺念慮(最近1年間以内) はい いいえ p 値 はい

(39)

35 表 7 に、男女計、男女別に過去の自殺念慮の有無に関連のある要因を検討した 多重ロジスティック回帰分析の結果を示す。男女計では、年齢、精神的健康度、不 眠の相談、自殺の相談、配偶者同居で過去自殺念慮の有無に有意な関連を認めた。 年齢では「30–39 歳」が「70 歳以上」と比べ、過去自殺念慮の有無の調整 OR (95%CI)が 6.17(2.21–17.20)であった。精神的健康度では、スコア「0 点」に 比べ、「9 点以上」の調整 OR(95%CI)が 2.78(1.09–7.71)であり、「5–8 点」 においては、未調整時には過去自殺念慮の有無との間に有意な関連が認められたも のの、単変量解析にて有意となった変数で調整した場合、その関連は有意ではなか った。不眠の相談において、「しない」と回答した人は、「する」と回答した人と 比べて調整 OR(95%CI)が 2.95(1.27–6.84)であり、自殺の相談では、「しな い」と回答した人は、「する」と回答した人と比べ、調整 OR(95%CI)が 14.51 (4.38–48.20)であった。配偶者同居では、同居に「いいえ」と回答した人は、 「はい」と回答した人と比べ、調整 OR(95%CI)が 2.51(1.22–5.14)であった (図 3)。 男性では、精神的健康度、不眠の相談、自殺の相談で過去自殺念慮の有無に有意 な関連を認めた。精神的健康度では、スコア「0 点」に比べ、「9 点以上」の調整 OR(95%CI)が 3.79(1.01–18.39)であり、不眠の相談においては、「しない」 と回答した人は、「する」と回答した人と比べて調整 OR(95%CI)が 3.67(1.04 –12.89)、自殺の相談では「しない」と回答した人は、「する」と回答した人と比 べ、調整 OR(95%CI)が 8.19(1.82–36.83)であった(表 7)。 女性では、年齢、精神的健康度、不眠の相談、自殺の相談、配偶者同居で過去自 殺念慮の有無に有意な関連を認めた。年齢では「20–29 歳」、「30–39 歳」が「70 歳以上」と比べ、過去自殺念慮の有無の調整 OR(95%CI)がそれぞれ 13.49

(40)

36 (1.98–32.97)、12.78(3.01–54.27)であった。精神的健康度ではスコア「0 点」 に比べ、「9 点以上」の調整 OR(95%CI)が 3.25(1.79–13.34)であった。不眠 の相談では「しない」と回答した人は、「する」と回答した人と比べて調整 OR (95%CI)が 3.89(1.27–11.91)であり、自殺の相談では「しない」と回答した 人は、「する」と回答した人と比べ、調整 OR(95% CI)が 31.44(2.14–46.93) であった。配偶者同居では同居に「いいえ」と回答した人は、「はい」と回答した 人と比べ、調整 OR(95%CI)が 3.73(1.45–9.52)であった(表 7)。

(41)

37 表 7.過去の自殺念慮の有無に関連のある要因;男女別のOR(95%CI) 20 - 29 1.04 ( 0.76 - 4.31 ) 6.52 ( 1.67 - 25.39 ) 13.49 ( 1.98 - 32.97 ) 2.27 ( 0.74 - 6.89 ) 2.35 ( 0.59 - 9.28 ) 30 - 39 3.33 ( 0.93 - 11.94 ) 5.07 ( 1.75 - 14.67 ) 12.78 ( 3.01 - 54.27 ) 4.33 ( 1.93 - 9.74 ) 6.17 ( 2.21 - 17.20 ) 40 - 49 2.78 ( 0.78 - 9.78 ) 1.63 ( 0.49 - 5.40 ) 2.69 ( 0.53 - 13.48 ) 2.03 ( 0.85 - 4.82 ) 1.90 ( 0.69 - 5.73 ) 50 - 59 0.65 ( 0.12 - 3.28 ) 1.88 ( 0.63 - 5.60 ) 3.43 ( 0.80 - 14.59 ) 1.32 ( 0.55 - 3.17 ) 2.02 ( 0.69 - 5.84 ) 60 - 69 0.87 ( 0.24 - 3.13 ) 0.87 ( 0.62 - 3.18 ) 1.51 ( 0.34 - 6.57 ) 0.87 ( 0.38 - 2.00 ) 1.34 ( 0.47 - 3.73 ) K6 ( ref : 0点 ) 1 - 4点 1.10 ( 0.29 - 4.07 ) 1.12 ( 0.29 - 4.28 ) 1.35 ( 0.51 - 3.54 ) 1.14 ( 0.35 - 3.71 ) 1.28 ( 0.59 - 2.77 ) 1.00 ( 0.42 - 2.33 ) 5 - 8点 3.98 ( 1.02 - 15.39 ) 3.88 ( 0.92 - 16.24 ) 1.79 ( 0.59 - 5.35 ) 1.24 ( 0.33 - 4.60 ) 2.52 ( 1.08 - 5.89 ) 1.58 ( 0.60 - 4.12 ) 9点以上 4.36 ( 1.07 - 19.05 ) 3.79 ( 1.01 - 18.39 ) 3.16 ( 1.01 - 9.77 ) 3.25 ( 1.79 - 13.34 ) 3.61 ( 1.46 - 8.86 ) 2.78 ( 1.09 - 7.71 ) 不眠の相談 ( ref : する ) しない 3.31 ( 1.07 - 10.18 ) 3.67 ( 1.04 - 12.89 ) 5.08 ( 2.13 - 12.10 ) 3.89 ( 1.27 - 11.91 ) 4.32 ( 2.19 - 8.50 ) 2.95 ( 1.27 - 6.84 ) 自殺の相談 ( ref : する ) しない 7.38 ( 2.12 - 25.64 ) 8.19 ( 1.82 - 36.83 ) 11.95 ( 2.11 - 67.56 ) 31.44 ( 2.14 - 46.93 ) 7.44 ( 2.83 - 19.53 ) 14.51 ( 4.36 - 48.20 ) 喪失体験(周囲の自殺) ( ref : いない ) いる 2.22 ( 0.91 - 5.37 ) 1.58 ( 0.81 - 3.08 ) 1.77 ( 1.04 - 3.00 ) 1.30 ( 0.66 - 2.54 ) 配偶者同居 ( ref : はい ) いいえ 1.61 ( 0.59 - 4.40 ) 3.01 ( 1.45 - 6.23 ) 3.73 ( 1.45 - 9.52 ) 2.46 ( 1.37 - 4.39 ) 2.51 ( 1.22 - 5.14 ) crude OR adjusted OR crude OR adjusted OR

( 95% CI ) ( 95% CI ) ( 95% CI ) ( 95% CI ) ( 95% CI ) 男 性 ( n = 217 ) 女 性 ( n = 264 )

crude OR adjusted OR ( 95% CI )

Note. OR, odds ratio; CI, confidence

自殺念慮有無に対する回答がなかった41人を除外した481人 ( 全回答者の92.1% ) を分析の対象とした。 - 男 女 計 ( n = 481 ) - - - - - その他 - - 精神的健康度 年 齢 ( ref : 70- )

(42)

38 図 3.多重ロジスティック回帰分析による過去の自殺念慮の有無に関連のある要因 分析;男女計のOR(95%CI)(n=481 名 自殺念慮あり:64 名 自殺念慮なし: 417 名) 1.09 7.71 1.27 6.84 4.36 48.20 0.66 2.54 1.22 5.14 2.78 2.95 14.51 1.30 2.51 0.1 1 10 OR (95%CI)  精神的健康度:K6 (ref : 0点)9点以上  不眠相談 (ref :する)しない  自殺相談 (ref :する)しない  喪失体験 (ref :いない)いる  配偶者同居 (ref :はい)いいえ

Note. OR, odds ratio; CI, confidence (※性・年齢調整済)

自殺念慮有無に対する回答がなかった41人を除外した481人 ( 全回答者の92.1% ) を分析の対象とした。

図 2 .支援に必要な役割(ゲートキーパー養成研修用テキスト(第 2 版)から引用

参照

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