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鋼構造物の耐震性能向上を目指した圧延変厚鋼板の活用法に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

鋼構造物の耐震性能向上を目指した圧延変厚鋼板の活用法

に関する研究( はしがき )

Author(s)

奈良, 敬

Report No.

平成12年度-平成14年度年度科学研究費補助金 (基盤研究

(C)(2) 課題番号12650474) 研究成果報告書

Issue Date

2002

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/585

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

ほしがき 圧延変厚鋼板とは、_圧延方向に板厚が連続的に変化した鋼板であり、最近にな り新しく開発された構造材料である。こめ圧延変厚鋼板を鋼桁に用いることによ って、坂継ぎ溶接などめ工程を経ずに断面の曲げ剛性を高めることが可能となる ため、施工コストの削減に対して有効な手段と考えられている。`実際、′Ⅰ断面鋼 桁や箱断面鋼桁のフランジあるいはウェブに圧延変厚鋼板を.使用した橋梁が、 施 工コストを節約した、い'ゎゆる「合理化橋梁」として多数建設されている。建設 コスト削減の風潮の中で、`この合哩化橋梁の建設が増加し、圧延変厚鋼板の需要 は年々増加する傾向にある。しかし、現段階でほ、圧延変厚鋼板の使用箇所は、 Ⅰ断面鋼桁や箱断面鋼桁のフランジあるいはウェブに限られてお-り、 また施工ゴ スト縮減が最大の使用日的となっている。つまり、現段階.では、圧延変厚鋼板の 特性を最大限に活用しているとは言えず、圧延変厚鋼板を用いた構造要素の、新 たな活用方法が模索されている。・ 申請者が圧延変厚鋼板に関して実施してきた一連の研究を通して、圧延変厚鋼 板の極限強度特性が、等厚鋼板と類似してい・るのに対して、塑性挙動は等厚鋼板 のそれとは大きく異な_ることが確認された。申請者はこの結果に着目しJ 等厚鋼 板とは異なる塑性挙動を活用することによって、圧延変厚鋼板の新たな使用方.法 の可能性について検討することを着想した。一 橋造要素の塑性挙動を活用する方法 として、鋼製橋脚の耐震設計が考えられる。先の兵庫県南部地震を経験すること によって構造物の耐震設計の重要性が再認識され、構造物の塑性変形性能やエネ ルギ㌻吸収性能に関する研究が数多く行われている。特に、鋼製橋脚に限れば、 等厚鋼板で構成された板橋遣物を対象として二 主に鋼材の材料特性の活用に主眼 を置いて耐震性能を 確保・向上する手段について検討した研究が殆どである。こ こで、鋼製橋脚の基部に、新しい構成要素である圧延変厚鋼板を使用した場合を 考える。圧延変厚鋼板の塑性挙動を活用することによってこ 橋脚基部の塑性領域 や塑性変形を制御することが可能となり、ひいては橋脚全体の塑性変形性能が向 上する可能性が生じる。 そこで、本研究はご 主に基部に圧延変厚鋼板を用いた鋼製橋脚を対象とし、耐 震性能向上を主眼においた圧延変厚鋼板の活用方法について検討し、その断面設 計法の顔発を目指す。この研究課題を解決するにあたり、以下に示す一連の研究 を系統的に遂行する。 1)圧延変厚鋼板および等厚板の極限強度評価法の統一 2)圧延変厚鋼板要素の繰り返し弾塑性挙働の解明 -3)圧延変厚鋼板の使用を前提とした鋼製橋脚の弾塑性動的応答解析法の開発

4)圧延変厚鋼板を使用した鋼製橋脚の弾塑性解析と耐震性能の評価-5)圧延変厚鋼板を使用した鋼製橋脚弾塑性動的応答解析と耐震性嘩の評価

6)圧延変厚鋼板を使用した鋼製橋脚の断面設計法試案の提示 ■1一

(3)

本研究の遂行にあたり、次のような実施計画のもとに研究を進めた。 a)繰り返し載荷時の鋼材構成則の開発 新設り鋼製橋脚の・みならず既設のものについても、_強地震時のその弾塑性動的 応答挙動を精度長く把握するために、簡単に利用可能な現実性を持ちかつ高精度 で_あることを満たす`、一線り返し載荷時の鋼材構成則を開発する。 a)圧延変厚鋼板に導入される初期不整の解明 圧延変厚鋼板を用いた実断面を有する板橋遣を対象として、その初期不整を明 らかに し、数値解析に用い-ることめ_できる信頼性のあるデータを収集する。

c)一圧延変厚鋼板を用いた部材を基部に有する鋼製橋脚の弾塑性動的応答解析

法の開発 既往の等厚鋼板を用いた部材を基部に有する鋼製橋脚め弾塑性動的応答解析法 を拡張し1∴臣延変厚鋼板を即-た二部材を基部に有する鋼製橋脚め弾塑性動的応答 解析法を_開発する。-d)圧延変厚鋼板を利用した鋼製橋脚の耐震性能の解明 補助金にて導入したワークステーションを利用し、′ 鋼製橋脚を対象とした地震 時弾塑性動的応答挙動の数値解析プログラムを用いて、圧延変厚鋼板を利用した 鋼製橋脚の弾塑性動的応答解析結果に基づき、鋼製橋脚の耐震性能に影響を与え る従来のパラメータに加えて、圧延変厚鋼板の板厚変イヒ率や応力変化率といっ▼た パラメータが鋼製橋脚の地震時弾塑性動的応答挙動に与える効果についてのデー タを総括する。圧延変厚鋼板の極限強度評価法の統一化についての研究成果を踏 まえ、 圧延変厚鋼板の特性が、鋼製橋脚の耐震性能の向上に果たす役割について 明らかにする。 e)圧延変厚鋼板の利用法した鋼製橋脚の断面設計法試案の提案 鋼製橋脚の耐震性能の向上に効果的な圧延変厚鋼板の利用法について検討を加 え、耐震性能の向上に有為な指標に基づいて、圧延変厚鋼板の利用法した鋼製橋 脚の断面設計法の提案を試みる。 本報告書が、公共事業費の縮減の流れの中で、高い経済性と耐震防災力の向上 を満たす鋼製橋脚の建設のための基礎資料として役立てば幸いである。

参照

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