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長距離推進工法における推進力低減の研究

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Academic year: 2021

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Title

長距離推進工法における推進力低減の研究( 内容の要旨

(Summary) )

Author(s)

中村, 啓

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 乙第031号

Issue Date

2002-03-25

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1703

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名(本籍) 学 位 の 種 類 学位記号番号 学位授与年月日 専 攻 学位論文題 目 中 村 啓 (愛知県) 博 士(工学) 乙 第 31 号 平成14年 3月25日 生産開発システム工学専攻 長距離推進工法における推進力低減の研究

(Study on the propulsion force reduction

inlong distanCe Pipe jacking 皿ethod)

学位論文審査委員 (主査) 教 授 宇 野 尚 雄 (副査)教 授 本 城 勇 介 教 授 八 嶋 厚

論文内容の要旨

本論文は7章で構成され,次の内容を持っている.第1章は序論で,第7茸は結論である. (て1)推進力の算定式と既往の研究展望(第2章) (二2)推進力に及ぼす地盤土質,線形,管径の影響分析(第3章) (3)長距離カ「ブ推進管に働く推力分布の計測(第4章) (4)推進力低減のための滑材とマニキュア加工の効果(第5章) (5)推進工法の下水道建設への活用(第6章) 本研究は,推進工法により建設した推進管の安全な施工実現や推進延長の効率化のために, 推進力低減を図るべく,技術開発等の工夫改善した成果を述べている.即ち,地盤土質や線形 の推進力への影響を分析するとともに,滑材とマニキュア加工(申請者が開発)の効果を確認 しつつ,世界で初めて1kmを越す延長の推進工事を「カーブ推進の推力分布を計測しながら」 実現した結果を整理した技術成果報告という内容になっている. 各章の内容は次のように要約できる. 第1章では,研究の背景として需要のある解決すべき課題に触れつつ,具体的な研究目的を 明確にしている.第2章では,推進力低減に限定せず,推進工法全般に亘る既往の研究成果を 展望した上で,(社)日本下水道協会の定めている設計推進力に関する「協会式」と「経験式」 の現状と課題に触れている. 第3章では,現実の推進工法の628事例を収集して,推進力に及ぼす地盤土質種類,施工線 形,推進管径等の影響を客観的に分析している.その結果,礫質土や砂質土では,「協会式」や 「経験式」を下回る推進力になることが多いけれども,粘性土では「経験式」で設計される推 進力とほぼ同程度であることが確かめられている.曲線部のデータは少ないけれども,各事例 で施工時の推進方法の違いによる影響があるため評価しにくい状況が判明している. 第4章では,次章に述べる改善(滑材,マニキュア加工)を含めて,世界で始めて施工した

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-112-1_'kmを越す推進工事において,推進管に作用する推力を「管内壁にセットしたひずみ計測」と 「管の連結部で直接的にジャッキ圧計測」による2種類の方法で施工管の安全を確認した事例 で得られた推力分布を示して,今後の推進工法における推力発生機構の理解を深めている。 その結果,(1)設計に使用される推力よりかなり小さい推力であること,(2)その低減昼滑 材,マニキュア加工,「揺さぶり」推進,などによる工夫に起因していること,(3)推進延長 に対する推力分布は先端に行くにつれて低減すること,(4)カーブ推進部では曲線の管内側に 圧縮応力が大きく発生すること,などが認められている.、 第5章では,推進の一サイクルに発生する抵抗を分析し,協会式で代表される「始発推力」 と経験式で代表される「定常推力」を認識して,滑材とマニキュア加工の推進力低減効米が論 じられている.まず,滑材の低減効果は施工事例における分析結果として,61%∼86%だけの 低減効果を評価している.⊥方で,カーブ推進時には管側面の地盤土質を押しこめて,土質と の抵抗係数を低減させる効果を挙げていると推論されている.マニキュア加工については,標 準管に対してエポキシ系マニキュア管の55%の低減効果を,シリコン系マニキュアで更にエポ キシ系より52.5%の低減効果(材料特性試験結果)を期待できるとしている.第6章は,実際 の事業計画,設計,施工の各段階での課題と改善点を具体的に指摘すると共に,残されている 課題を整理している.とくに,長距離推進の実現により事業費の節減が25%可能となったこと を示している. 最後に,「協会式」では管周に働く上載荷重や管自重の取り扱い方法,「経 験式」では上載荷重を考慮しないで地山との摩擦抵抗のみで算出する方法,などの諸点で 地盤に即した設定方法へ改善する論理的必要性が指摘されている.

論文審査結果の要旨

本研究は,推進工法により建設した推進管の安全施工,推進延長の効率化のために,推力低 減を図るべく,地盤土質や線形の推力への影響を分析するとともに,滑材とマニキュア加工(申 請者が開発)の効果を確認しつつ,世界で初めて1kmを越す延長の推進工事を「カーブ推進の 推力分布を計測しながら」実現した結果を整理した技術成果報告という意義を有している. 特記されることは,第4章の推力分布計測であり,(1)設計に使用される推力よりかなり小 さい推力であること,(2)その低減は滑材,マニキュア加工,「揺さぶり」推進,などによる 工夫に起因していること,(3)推進延長に対する推力分布は先端に行くにつれて低減すること, (4)カーブ推進部では曲線の管内側に圧縮応力が大きく発生すること,などが認められてL・、 る・ これらの成果を得る過程で,第5章で確認した滑材やマニキュア効果の他に,第6葦で は改善した事項や新手法を計画・施工における留意すべき事項を整理している.マニキュア加 工については,標準管に対してエポキシ系マニキュア管の55%の低減効果を,シリコン系マニ キュアで更にエポキシ系より52.5%の低減効果(材料特性試験結果)を利用している.滑材の 低減効果は第5章で施工事例における分析結果として,61%∼86%だけの低減効果を評価して いる.一方で,カーブ推進時には管側面の地盤土質を押しこめて,土質との抵抗係数を低減さ せる効果を挙げていると推論されている. 推進力の設計式についば,申請者らによる研究成果の結果,最大の始発推力は「協会式」で 表現する一方,定常推力は「経験式」で対応させているが,実際の施工地盤の土質条件は場所

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--113-的・局部的に変化するために,実施施工での計測結果に基づいた,それら土質条件の取り込み 方に関する改善指針が得るまでには至らなかったため,今後の課題としている.このような具 体的検討は申請者らによるものが初めてで,将来の改善指針に活用されよう. 上記のように,提出された論文は学位論文上して価値があると認定される.

最終試験結果の要旨

(1)論文について: 本論文の主要な部分は,土木学会論文集ユ塵,第2回非開削技術研究発表会論文集から籍11 回までに毎年連続して⊥旦巌,国際会議論文集⊥観,「月刊推進技術」などの学術雑誌に旦姐 計15編および印刷物は作成されていないが,国際会議(18thInternationalNO-DIGPERTH2000,

^ustralia)での日本代表・研究発表が⊥生あることを確琴した.なお,第4葦は重要な,始め

て計測されたデータを含んでいるため論文提出者は別途公表を予定していて,審査委員会もそ れを勧めた. 本論文は,学位論文として十分完成された内容を有しているものと認め,合格と判定した. (2)学力認定・審査について 審査委員会が課した課題に対して,口頭および筆頭による試問審査の結果,論文提出者ほ学 位を授与するに十分な専門知識を有しているので,最終試験でも合格と判定された.

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