Title
Mode and Role of Cell Death During Progression of
Atherosclerotic Lesions in Hypercholesterolemic Rabbits( 内容の
要旨(Summary) )
Author(s)
國島, 明久
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)甲 第432号
Issue Date
1999-03-31
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/14705
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氏 名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 国 鳥 明 久(岐阜県) 博 士(医学) 甲第 432 号 平成11年 3 月 31日 学位規則第4条第1項該当
Mode and Role of CellDeath During Progression of Atherosclerotic
Lesionsin HyperchoIesteroIemic Rabbits
(主査)教授 藤 原 久 義 (副査)教授 高 見 剛 教授 清 島 満 論 文 内 容 の 要 旨 背景と目的 マクロファージと平滑筋細胞は,動脈硬化病変形成過程において重要な役割を果たしていると考えられる0こ れら2種類の細胞は,それ自体が病変部を占拠することのみならず,細胞外基質を合成・分泌あるいは賓食する ことにより病変の形成に寄与している。しかしながら,各々の細胞型のターンオーバーと動脈硬化の構造的な変 化の詳細な関係はよくわかっていない。 動脈硬化病変の細胞死に関して,アポトーシスのかかわりが報告されている0しかしながら電子顕微鏡による 検索では,その多くはアポトシスではなくオンコーシス(従来のネクローシス)であるとの報告があり・議論 のあるところである。電子顕微鏡は,細胞死の様式の正確な検出にもっとも信頼できるものであるが・解析の領 域が小さいため定量評価が困難である0従来のほとんどすべての研究ではt動脈硬化病変のアポトシスの検出 にTerminaldeoxynucleotidyltransferase-mediateddUTPinsitunickendlabeling(TUNEL法)が使われ ているが,TUNELはdoublestrandのDNA断裂(DNAフラグメンテーション,生化学的なアポトーシスのマ ヵー)だけでなく,3,-OH末端を有するsinglestrandのDNA断裂も検出する0したがってTUNEL陽性反応は・ アポトーシスと同じようにオンコーシス細胞にも観察される。さらにTUNEL陽性反応は,遺伝子転写の活発な 時期での生存細胞でもみられうる。一方Taqpolymerase-basedinsituligationでは,アポトーシスにおちいっ た細胞のdoublestrandのDNA断裂をTUNEL法と比較してより正確に検出するとされている0 本研究ではこれらの技術の組み合わせによりt(1)初期から後期動脈硬化病変への進行における各々の細胞の 死の動態を評価し,さらに(2)各々の細胞の死の様式を詳細に検討することを目的とした0 対象と方法 NewZealandwhiterabbitsを高コレステロpル食(1%)で3または6カ月間飼育し(各n=6),その上行大 動脈の輪状切片を作成,3カ月群を早乱6カ月群を後期とし・内膜面積及び狭窄率を求めた0また,各々につい てStaryの分類により組織学的にTypeI-Ⅵに分けた0マクロファージ(RAMll)・ならびにa平滑筋アクチン (1A4)の免疫組織染色常法によりTUNEL染色筆者らが以前報告した方法にもとづきTappolymerase-based insituligation,免疫染色とinsituligationの二重染色,電子顕微鏡さらに電顕的TUNEL法による検索を行っ た。 結果 3カ月群はおおむねTypeI∼Ⅲ,6カ月群はTypeⅢ∼Vの病変から成っていた0内膜の面積はt3カ月群に比し・ 6カ月群で約3倍になっていた。狭窄産も増加しており(59%→69%)・大動脈のリモデリングが明らかであった0 細胞密度は,逆に減少したが,細胞の内訳ではマクロファージの構成面積比は▼3カ月群60%に比し6カ月群23% と減少,逆に平滑筋細胞は3カ月群5%に比し6カ月群10%と増加していた0したがって・マクロファージの減少 が,全細胞数の減少に寄与していると考えられた0一方,線維化部の面積はt4%から18%と増加していた0
-27-総TUNEL陽性細胞率は,3カ月群(0.6%)に比し6カ月群(0.3%)で減少がみられた。総in situligation陽 性細胞率も,3カ月群0.2%に比し6カ月群0.05%と減少した。in situligation陽性細胞率は・両群ともTUNEL 陽性細胞率に比し低かった。免疫組織染色とinsituligationの二重染色による検討により・マクロファ,ジの insituligation陽性細胞率は両群間で差が無かったが・平滑筋細胞では3カ月群に比し6カ月群で減少している ことが判明した。すなわち,後期病変における総insituligation陽性細胞頻度の低下は,マクロファージでは なく平滑筋細胞におけるinsituligation陽性細胞の減少の寄与が大きい。電屈引こて両細胞のアポトーシス像な らびにオンコーシス像が確認された。電顕TUNELにて,アポトーシス細胞のみならずオンコーシス細胞におい ても断片化DNAを標識する金コロイドの集積を認めた。 考察 高コレステロールによるウサギの動脈硬化ではtその進展に伴って細胞死の頻度の減少が認められた。その細 胞の種類の内訳では,マクロファージの細胞死の頻度は不変であったが,平滑筋細胞のそれは減少した0このこ とは,後期病変においてマクロファージの数は減少するが,平滑筋細胞は減少しないという所見を細胞死の観点 から説明しうると考えられる。さらに,平滑筋細胞はコラーゲン合成能を有するので,平滑筋細胞死の減少は, 病変の線維化の進展に貢献する因子のひとつであると考えられる。 TUNEL法を用いた動脈硬化領域のアポトーシス細胞のパーセンテージは,報告により大きな差がある。 TUNEL法の他に,我々は細胞死の検出にアポトーシスにより特異的であると考えられるTaqpolymerase-based insituligation法を用いた0本研究では・TUNEL陽性細胞に比し,insituligation陽性細胞の頻度は常に低 かった。電顕による検討で,動脈硬化病変にはマクロファージt平滑筋細胞両者においてアポトーシスのみなら ずオンコーシスも観察された。かつ電顕TUNEL法では,アポトーシスのみならずオンコーシス細胞も陽性にラ ベルされた。すなわち,TUNEL法はアポトーシスによる細胞死を過大評価していることが判明した○ 結語 (1)本動脈硬化モデルにおけるマクロファージ,平滑筋細胞の死の動態を明らかにした。すなわち・マクロファー ジの死の頻度は一定であるが平滑筋細胞の死は早期に比し後期病変で減少した。(2)マクロファージと平滑筋細 胞の死には,アポトーシスとオンコーシスの両方の様式がかかわっている。アポトーシスのDNA断裂を特異的 に検出する方法(Taqpolymerase-basedinsituligation)によると,実際のアポトーシスの頻度は・以前に 報告されたTUNEL法による頻度より低く,かつ電顕TUNEL法では,TUNELはオンコーシス細胞も陽性にラベ ルするため,TUNEL法は動脈硬化病変におけるアポトーシスを過大評価しているおそれがある○ 論文審査の結果の要旨 申請者 固島明久は,高コレステロール血症に伴う動脈硬化病変の進展における硬化巣の細胞死甲動態を細胞 のタイプ別に明らかにした。 この新知見は循環器病学の進歩に少なからず寄与するものと認める。 [主論文公表誌]
Mode and Roleof CellDeath During Progression of AtheroscleroticLesionsin Hypercholesterolemic Rabbits
2000年 Heart and Vessels 印刷中