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児童の実態と課題の共有を基軸とした教育活動の組織的展開 -かかわりのなかで自己のねらいに向かって行動できる子どもの育成を目指して-

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Academic year: 2021

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(1)

児童の実態と課題の共有を基軸とした教育活動の車民議的展開 ーかかわりのなかで自己のねらいに向かつて行動できる子どもの育成を目指してー 高度学校教育実践専攻 学校・学級経営コース 中 尾 勝 彦 I 実践編 1 課題分析 (1)学校アセスメントによる実習校の現状分析 実習校の現状を教職員インタビューと児童, 教職員,保護者アンケートなどから分析した。 実習校の児童には,素直で与えられた課題に 対して前向きに取り組み,教えたことはしっか り左できる。そして仲間意識が

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郎、というよさ があること。その反面,一人ひとりに自信がな くて言われないとできない(指示待ち)児童が 多いとb、う課題があることが明らかになった。 一方,実習校の保護者と教職員には,児童に 対して丁寧に指導・支援できる力のある人が多 いことが明らかになった。 これらの実態をもとに実習校の現状を分析す ると図1のように示すことができると考えた。 よ さ 児 童

れ涼

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[図1 実習校の現状] 実習校の児童と保護者・教職員のよさと課題 には表裏一体の関係になっている部分がある。 児童のよさとして見えた素直さも自ら考える力 が育っていないので周りと合わせているだけだ ったり,指示されたことしかできなかったりし 1 実習責任教員 佐 古 秀 実習指導教員 阪 根 健 一 た。また保護者 ・教職員のよさである丁寧な指 導・支援を待っている児童が多く,保護者・教 職員は,つい口を出して細かい指導・支援を繰 り返しているのが現状であると分析できた。 (2)実習課題の設定 児童と保護者 ・教職員のよさと課題が表裏一 体の関係になっている実習校の現状に対しては, 次のような取り組みが必要である。 -児童の実態とその背景にある基本課題を明確 にして,教職員が共有すること。 -基本課題を解決するための取り組みを協働的 に展開すること。 -保護者との連携を図ること。 これらを踏まえて上記のテーマを設定した。 2 本実習の計画 (1)実習校プログラム 実習校の現状分析と学校組織開発理論に基づ いて,実習校における学校改善に取り組み,本 実践研究の目的を達成する協働的プロセスとし て次のような実習校プログラムを設計した。 自 こ育てた も 的 叩 剛 山 畑 -",可沼紛由貝a札 子どを舟実!!!II".'IU.曲 集有,齢..'

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(2)

(2)実習校プログラムの段階的な取り組み 図 2の実習校プログラムでは,教職員が協働 で活動するために「認知レベルJ

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意思決定レベ ノレJ

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実践レベルJ

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検証レベル」の4つの協働 のレベルを段階的に構築していくとし、うプロセ スになっている。各段階での具体的な取り組み をまとめて次のような実習の全体計画を立てた。 [表1 本実習の全体計画] 段階 年 月 │ 取。組み(年.月} │ 漫営方修 I 温働の第I股描 学宮町現状(霞姐}聖児量の翼瞳をもとに考える.児童の翼睡 学医聾周の明確化 をす寧に確聴ー重理Lて.買置の揺帽を共曹する蹟需である. と共宵陵商 H22.11 児量 豊富師・保2望者の翼軍蘭査 7ンケ ト調査 (R回m H22.12 アセλメントに よ る デ -?の共有 プレゼン 腫職員による兜量の畏睡に関する ワークシ.'lプ 詔量町共有 E 協輔の第2段階 翼阜の包置を踏まえて,掌慌の庫本県旭[根っこkなる踊掴) 牢震毘掴的解訣に の置建主原掴を解決するための方買を者<,共有する段階である. 向けた軒画段階 H23.2 恨っこkなる隈旭町思定 ワータシ.'lプ (Plan期) H羽3 恒つことなる硯踊 解祉に車q掴む プレゼン‘協撞 全体デ ザ イ ン の 作 " E 也倒的事3慢階 慢つことなる理屈の解陵町方桂としτ咽情報活用':/-'"r(5:) 児量の積腫解t削こチTレンジカード』の全腔的な噂M 借用世促L,その中で控睡 陶"た協偉的な翼 員の臨醐的な実.ua曹}を因る段階である.その方貴として咽 固め改普段階 校内研修会と校内研修以外の教属員の自極的な車り阻みを併用し (0.則) て遭める. 校内研修 校内研修以外 ..ードの話用例を紹 介(H23.4)ー実習生によるカード.使った • 11-"の名前決定(H23.S) 翼臨(H23.4-6) 'N内{世襲)研修会の中での カードの惜周(H23.6-H24,1) ,教職員の自樟的な~,掴み ".ード借用状aを説明(H23.8) ,情暢究施舎の闇値(H23.11) W 也倒的~4~楕 カード.活用することによって咽干"""ら町自己提窟,動力 異聞研究町有効性 事,かかわりの力がrのように変容LているのかaそLて櫨つζ の検在段階 となる醇掴である自己也踏と自樟的に行動寸る力がどのように育 (Cheu'Acuon期) qているのかを横在する段階で晶る. ② Fチームの設定 実習校では,校内研修を支える Fチームとし て,現在行っている企画・現耕雄委員会を位 置づけた心 3 実習の実施と成果 (1)Re田町ch期の実践 学校アセスメントデータの共有のための資料 の提示(話し合い)と教職員による児童の実態 に関する認識の共有のためのワーク、ンョップ型 の研修を行った。校内研修を通して,児童の実 態(よさと課題)を次のようにまとめることが できた。

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図3 児童の伸びを期待する図

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図3にまとめられたように,児童のよさは, 漠然とした素直さだけでなく,行動の前段階と しての態度の充実があることが分かつた。それ が行動面のよさ(決められたことはできる)に 表れていることも分かった。しかし

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決められ ていないことはできなしリ

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新しい場面での弱 さ」など,行動面に課題があることが分かった。 この態度の充実と行動面の課題との間に学校 (3)組織体制の整備 基本課題があることを教職員に示唆して,次の コア・システムとファシリテートチーム(以 段階へと進んだ。 下

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チーム)を校内に位置づけた。

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期の実践 ① コア ・システムの設定 ①学校基本課題の設定 実習校では,教職員が協{動的に進める中心的

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期では,学校基本課題についてコア ・シ な教育活動(コア ・システム)として,全教職 ステムで検討した。その結果,児童一人ひとり 員が参加する校内噺修をコア ・システムと位置 が「自己認識」しながら「自律的に行動する力J づけた。 の育成が学校の基本課題としてつくられた。 11

(3)

②学校デザインの作成(提示) 実態分析と基本課題の形成をもとに,実習校 の改善に関する全体的な構想図として,学校デ ザインを作成し,教職員で共有した。 -,,...町V

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山、....0......"'日日・一‘・・ ー・...町崎.侃喝<巳,.. [図4 学校グラントデザイン] ③課題解決のためのツーノレ「わくわくカード」 の開発と導入 学校の基本課題の解決のための取り組みとし て,児童の自己決定,効力感,かかわりのカを 高めるために,児童の現状,課題,がんばった 努力と成果,保護者(友達,教職員)からのコ メン卜を記録する情報共有ツーノレ「わくわくカ ードJの導入を提案し,活用することとした。 [図5 わくわくカード

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前期の実践

Do

前期には,次のような取り組みを行った。 .先行モデノレの実施 -校内研修でカードを活用した授業実践 -教員の自発的なカードを活用した授業実践 ①先行モデノレの実施 (4~6 月) ul 授業場面でのカードの活用に関する先行モデ ノレとして,実習者が理科の授業実践を行った。 この実践を教職員に紹介することによって,こ の後の校内研修や教員による自発的なカードを 活用した授業実践につなぐことができた。 ②校内明r~でカードを活用した授業実践

Do

前期,校内研修でカードを活用した授業 実践が 2学級で行われた。授業後の討議会を通 して次の3点を確認することができた。 -自己決定力を培う工夫 ・かかわりの促進と効果 .効力感の高まり ③教員の自発的なカードを活用した授業実践

Do

前期,自発的にカードを活用した授業実 践が3年生と4年生の2学級で行われた。カー ドを活用している授業を参観したり授業者と話 し合ったりする中で,気がついたことやカード の効果について実習だよりを作成し,教職員と 情報の共有を図った。 (4)中間評価

Do

前期のカードを活用した校内研修と自発 的な授業実践を振り返り,カードの効果(児童 の様子など)や作成の工夫などについて話し合 い

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後期への意欲化を図った。

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Do

後期の実践

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後期には,次のような取り組みを行った。 .校内研修でカードを活用した授業実践 -教員の自発的なカードを活用した授業実践 .授業以外の場面での取り組み ・カードを活用した実践の情報交流 ①校内研修でカードを活用した授業実践

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後期,校内研修でカードを活用した授業 実践が5学級で行われた。それぞれの授業で児 童の自己決定,効力感,かかわりの力を育成す る工夫ができた。その中から自己決定する力を

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高めるカードの工夫を確認できた。 -児童の発達段階(低学年,高学年)に応じた 自己決定力を高める工夫 -団体競技の中で自己決定力を高める工夫 また効力感,かかわりのカを高めるカードの 工夫を次のようにまとめることができた。 -努力(振り返り)の記録の仕方を士夫 ・数値(記録,結果)を取り入れる工夫 ・友達,保護者からのコメント欄の工夫 ②教員の自発的なカードを活用した授業実践

Do

後期,自発的にカードを活用した授業実 践が 11学級で行われた。個々の教員が工夫し たカードを作成して児童の自己決定,効力感, かかわりのカを意識した実践を展開した。これ らの情報は「わくわくカード情報交流会」の中 で共有することができた。 ③授業以外の場面での取り組み 授業場面でのカードの活用が進む中で,授業 以外の場面にもカードの活用が広がった。 -課題をもった読書に導く取り組む '2学期の発表がんばり週間での取り組み ④カードを活用した実践の情報交流 [表 2 情報交流の刷彦会と方法] 研修会 方法 校内授業研修会後の ワークショップ型の 吉報委会 研修(マトリクス法) わくわくカード情報 ワークショップ型の 交流会 研修(概念化シート) カードを活用した授業実践を通して,カード を活用することが児童の自己決定,効力感,か かわりのカを高めるのに効果があること,また 気づいた課題に対しては改善策を協議するなど, 工夫したカードの作成方法や実践方法などを共 有することができた。さらに,ワークショップ 型の刷ま(マトリクス法,概念化シート)を取 lV り入れたことによって,話しやすい環境を整え, 教職員のコミュニケーションの開放を図るとと もに,協働意識を高めることもできた。 4 実践の成果 本実習を通して変容を期待した児童,保護者, 教職員に対してアンケート調底や聞き取り調査 を行い,実践研究の有効性を検証した。 (1)児童の変容 ①児童アンケートより自己決定,効力感,かか わりの上昇を確かめることができた。 ②教職員アンケートより児童の自己決定,効力 感,かかわりの上昇が確認できた。 ③教職員からの聞き取り調査より,カードを活 用した実践の中で,児童の自己決定,効力感, かかわりのカの高まりを確認することができた。

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教職員の変容 ①授業評価アンケートより,カードの活用に対 して効果を感じていることが分かった。 ②教職員アンケートより,学校組織の信頼と協 働主主の上昇を確認することができた。 ③教職員からの聞き取り調査より,コア・シス テムでの明彦にワークショップ型の研修を取り 入れたことによるコミュニケーションの開放と 協働意識の高まりを確認することができた。 (3)保護者の変容 ①保護者アンケートから,保護者と学校(教職 員)との関係性に伸びを確認することができた。 5 議 題 成果の検註の中で, *邸哉状況の「個業性Jに ついては課題が残った。今回の実践研究の中で 教員の個々の力量に頼った部分が多かったので はないかと反省した。実習の成果をもとに来年 度以降も,児童の情報交換に加えて,教職員の 指導技術の交流など,さらに情報の共有と実践 の協働化を図っていきたv¥

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