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組込みシステム設計教育のためのFPGAを搭載したロボット教材

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第68回全国大会. 3A-5. 組込みシステム設計教育のための FPGA を搭載したロボット教材 増永愛子. 澤田直. 九州産業大学 情報科学部 知能情報学科. 1. はじめに 今日、次世代を担う組込みシステムの設計技 術を持つ人材の不足が叫ばれている。組込み設 計にはハードウェアとソフトウェアに関する深 い知識が必要となる。そのためハードウェアと ソフトウェアの両方が分かる技術者は産業界か らの要請も強く、そのような学生を育てる為の 教材が必要となっている。 その中で、組込みシステム設計教育の教材に ロボットを用いる例が多数報告されている。こ れは動機づけやシステムの動作を機械的に目に 見える形で確認できるといった面で優れており、 ものづくりや制御の基本的な知識と技能を身に つけることができるという利点をもつからであ る。しかし、現在市販されているロボット教材 は搭載されているプロセッサが限定されている ためハードウェアの開発やカスタマイズを行う ことができず、ソフトウェア開発の教育でしか 利用できない。 このような背景において本研究では、制御用 の基板に FPGA を搭載することにより、ハードウ ェアのみでの制御やプロセッサを変更したり、 ハードウェアとソフトウェアを同時に設計した りすることができるロボット教材を提案する。 このことにより、ハードウェアによる制御とソ フトウェアによる制御のメリット、デメリット を実感することができる教材を目指す。 2.FPGA を搭載したロボット教材の目的 本研究ではロボット教材に FPGA を搭載するこ とにより以下のような教育を可能にすることを 目的とする。 ・ハードウェアのみによる制御の実験 ・プロセッサ IP を用いたソフトウェアによる 制御の実験 ・自分で設計したプロセッサを用いた制御の 実験 ・ プロセッサの周辺回路をカスタマイズした システムによる制御の実験 Development of Robot Teaching Materials Equipped with FPGA for Embedded System Design Education Aiko Masunaga, Sunao Sawada Department of Intelligence Informatics, Kyusyu Sangyo University. 1-29. これらを効果的に行うため,動作クロック周波 数を可変にすることを考えている。例えば同じ ロボットを用いてライントレースを行う場合に プロセッサにプログラムを与えてソフトウェア で制御させる場合と、プロセッサを用いずに順 序回路のみで制御させる場合を考える。その際 にクロック周波数を十分に落として動作させる と、ソフトウェアによる制御の場合には少し進 んでは停止し、という動作を繰り返すのに対し、 ハードウェアによる制御の場合にはソフトウェ アによる制御よりはるかに高速に動作すること が目で見て分かると考えられる。また一方、制 御の条件を変更する場合にはソフトウェアは一 部のパラメータの変更ですむが、ハードウェア は全体の変更になることもある。このようなハ ードウェアとソフトウェアの特性の違いを実感 させることが組込みシステム開発技術者の育成 のためには重要である。 また、大学等の高等教育機関で実験の中で学 生にプロセッサを設計させるカリキュラムを採 用している例も多く報告されている。しかし、 その設計したプロセッサを利用してシステムを 構築したり、他の機械を制御させる例はほとん どない。ロボット教材に FPGA を搭載することに より、学生が設計したプロセッサを用いてロボ ットを制御させることも可能になる。このこと は、学生への動機付け、学生が作ったプロセッ サに対するソフトウェア開発、プロセッサのカ スタマイズなどを行うことができ、ハードウェ アとソフトウェアの一貫教育のための教材にす ることができる。. 3. FPGA を搭載したロボットの構成 実際に改良するロボット、FPGA を搭載した 制御用ボードについて検討していく。 3.1 ROBODESIGNER 本研究では、ユニバーサルプレートと、拡張 ポートによりセンサの数や位置を自由に扱える 等、改良や機能の追加などが容易である、JAPAN ROBOTECH 社の ROBO DESIGNER を使用する[1]。こ のキットは、自分でキットを組み立て、ソフト ウェアの制御を行うことにより、基礎を総合的.

(2) 情報処理学会第68回全国大会. に学習でき、想像力と 論理的思考力を身に付 けることができるよう に構成されている。こ の ROBODESIGNER の概観 を図 1 に示す。 図1:ROBODESIGNER. 3.2 FPGA を搭載した制御用ボード 本研究で開発する制御用ボードは図 2 のような 構成になる。メインとなる FPGA ボード、センサ やモータと接続するための I/O ボード、デバッ グの際に接続するデバッグ用のボードから構成 される。 FPGA に関しては、Altera 社の、Cyclon シリー ズ[2]を考えている。PLL も内蔵し、十分なピン 数であるのでロボット教材に適していると考え られるからである。また、無償のツールを利用 し開発できる環境にある。 次 に 、 I/O ボ ー ド に つ い て 考 え る 。 現 状 の ROBODESIGNER に搭載されているインタフェース はデジタル入力ポート 8 個、アナログ・デジタ ル入力ポート 3 個と、モータ端子 2 個がある。 搭載後の FPGA には既存のポート数と同じか利用 者のニーズを考え、それ以上を用意するのか検 討する。その他にも、I/O ボードにはモータ用の ドライバを搭載し、FPGA には AD コンバータが搭 載されていない事から、アナログ入力用の AD コ ンバータを用意する。 最後にデバック用のボードについて、FPGA 単 体の動作の確認を行う為に用意する。この事は、 ロボットを直接繋がなくても動作を確認できる ように準備する。このボードには入力用になる トグルスイッチとタクトスイッチ、出力用に LED と 7segmentLED を用意する。 Sensor FPGA. I/O Board. いる。まず、ROBODESIGNER の制御用ボードと変 更できるものを作成することを考え、メインの FPGA ボ ー ド に CQ 出 版 社 の Design Wave Magazine 2003 年 10 月号の付録である、FPGA 基 板「Cyclon_EP1C3T100C8」[3]を利用する。このボ ードには、パソコンからデータを取り込むため のダウンロードポート、2 個の電圧レギュレータ を搭載している。コア電圧の 1.5Vと I/O 電圧の 3.3Vを生成するためであり、外部からは 5Vの 電圧を供給すればよい。実際に ROBODESIGNER に 搭載することを想定し、周辺回路を組み合わせ た基板を作成する。この基板には 2 個のデジタ ル入力と 1 個のアナログ入力用に 10 個、合計 12 個のトグルスイッチ(アナログ端子は、IR セン サの値を入力する際に使用し、センサの入力値 を 8bit のデジタル信号で表し、残りの 2bit は AD コンバータの制御用)、rst 用のタクトスイ ッチ、8bit の出力用に 8 個の LED、20Mhz のクロ ック発信機を用意している。. 5.おわりに 本稿では組込みシステム設計教育のための FPGA を搭載したロボット教材について述べてき た。現在は試作の段階であるが、実際に完成し、 このロボット教材が教育現場において利用され ることとなれば、新たな教育が可能になると考 えられる。受講者の習熟度に応じて、ソフトウ ェアのみの開発、ハードウェアのみの開発、ハ ードウェアの改良、ハードウェアとソフトウェ アの協調設計による開発などの様々な教育に対 応することのできる組込み設計教材となること ができる。また更に発展させれば、ロボットを 用いた競技などにも応用できるのではないかと 考えられる。 今後の課題として、FPGA にプロセッサを搭載 した後に利用するコンパイラの環境を検討する。 また、ハードウェアとソフトウェアの開発環境 の整備、IP の整備、充実などを検討する。. Motor. Mounting. 謝辞 いつも御助言、御討論頂く、JAPAN ROBOTECH 社の河野孝治社長、吉田勝之氏、田中信明氏に 感謝いたします。. Debug Push switch ・ Toggle switch Board for Debug LED ・ 7segment LED. 参考文献 [1]JapanRobotech 社:. http://www.japan-robotech.com/index.html. 図2:FPGA を搭載した制御用ボード. 4 テスト用ボードの試作 現在、テスト用の FPGA ボードの試作を行って. 1-30. [2]Altera 社:http://www.altera.co.jp/ [3]Design Wave Magazine 2003 年 10 月号: CQ 出版社.

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