可変ベンチュリ形気化器の性能向上
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Developmentsin
AirValve
Carburetors
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旨
スポーツタイプの単に広く採用されている可変ベンチュリ形気化器の燃料流量制御の精度および低温始動性 などに実験的ならびに理論的検討を加え,排気ガス規制に対処する高性能気化器の開発を目標として研究した。1.緒
□ 近年自動車の排気規制がきびしくなるにつれて排気ガス中の一酸 化炭素や炭化水素などの有害成分の濃度を左右する気化器の均一性 の問題が大きくクローズアップされてきた。そこで,ここではスポ ーツタイプの単に広く採用されている可変ベンチュリ形気化器の燃 料流量制御方式に検討を加え,運転性,経済性をそこなうことなく 均一性を向上させる方式を開発することを目的として研究した。 これに関して,すでにゼニス・ストロンバークCDSE形気化器(1〕 にみられるようなニードルの強制偏心方式,定圧単胴複合気化掛こ みられるようなニードルの揺動方式などの諸方策が採用されている が,ジェットとニードルの同心性と精度ならびに温度変化などが均 一性に及ぼす影響についての定量的データに乏しく,排気規制にじ ゅうぷん対処し得る設計的配慮を達成するまでには至っていない。 よって,本研究はジェットとニードルからなる燃料系統の構造お よび特性を実験的ならびに理論的に検討し,ジェットとニードルと の適合を正確に保持して気化器流量制御の精度を高めるために必要 な諸条件を究明したものである。2.可変ベンチュリ形気化器の構造および蛾能
2.1可変ベンチュリ形気化器の構造 図1は可変ベンチュリ形気化器の一構造例を示したものである。 この気化器の特長は,エソジソの吸入空気量に応じてサクションピ ストンが上下にしゅう動しベンチュリ面積が自動的に変化するため に,エンジンの運転条件が変わってもベンチュリ部の空気流速はほ ぼ一定に保持され,低速運転時においてもベンチュリ部の空気流速が早く燃料の微粒化および分配が良く,したがって燃料消費量が少
なく,しかも加速,減速などの運転性がすぐれていることにある。 また,高速運転時にはベンチュリが大きく開くため吸入抵抗が少な く大きい出力が得られる。さらに,主燃料系統だけでアイドル,低 速,加速および出力の機能を有するので構造が簡単である。 フロートチャンバの燃料は,ベンチュリ部の負圧によってジェッ トとニードルのすき聞からベンチュリ内に流出する。ニードルは, サクショソピストンの下面に取り付けられており,ジェットの中を 上下に動く構造になっている。ニードルはテーパ状をしているので このときジェットとニードルのすきまが変わり燃料流量を自動的に 変化させる。 スタータボタンを引くとスタータレ/ミーが動き,ノズルを引き下 げ,ジェットとニードルのすきまが大きくなって始動に必要な多量 の燃料が流れる。 2.2 アイドル調整と気化器流量制御の精度 可変ベンチュリ形気化器の流量制御の精度は基本的にはどのよう * 日立製作所佐和工場工学博士 ** 日立製作所佐和工場 *** 日立製作所日立研究所工学博士 フロートチ rレンプ サクションナ1】ンバ  ̄ナイルキャソ ̄7■ナ タン′くすイrし\ l オイルタンノ フ ̄7ンシ∴㌣ サクションビ ニードルパル ̄ノ サクション フロートレハー  ̄7ローI / スブリンク ヤンバ ラグ クリ lL・
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】 ノト ストン ドル ト十・ソト 図1 可変ベンチュリ形気化器の構造 な吸入空気量に対しても,ジェットとニードルとの適合を正確に保 持することに帰する。このためには,吸入空気量に対するサクショ ンピストンの位置,すなわちサクションピストンリフトのばらつき を少なくするとともに,同一リフトに対するニードルとジェットの 計量部寸法のばらつきを少なくする必要がある。 しかるに,可変ベンチュリ形気化器のアイドル調整はアイドルア ジャストナットを回し,ノズルを上下して行なうので,アイドルア ジャストナットの戻し回数(アイドルアジャストナットをいっぱい 締め込んだところからの戻し回数)によって同一リフトに対するニ ードルとジェットの相対位置が変化し,計量部寸法が異なってくる ので,アイドル調整の良否が走行燃費や加速性能にまで影響する。 この傾向はニードルのテーパが大きいほど,すなわち同一容量のエ ンジンに2個並列に使用するより1個だけ使用する場合のはうが麒 著である。したがって,流量制御の精度を向上するためには,サク ショソリフト,ジェットとニードルの計量部寸法のばらつきを低減 するとともに,アイドルアジャストナットのばらつきを低減する必 要がある。 2.3 始 動 性 可変ベンチュリ形気化器の始動性は一般の気化器に比較してやや 劣る。この原因は一般の固定ベンチュリ形気化器ではチョークノミル ブを備えており,チョークバルブスプリングの強さなどにより比較 的広範囲に混合比を選ぶことができるが,可変ベンチュリ形気化器 はノズルの降下量で混合比を調整するため,構造上の制限からある 混合比以上にすることが困難であるためである。よって,ここでは ノズルバイパス方式を考案し,別途に燃料を追加し低温始動性を向 上する方法を採用した。 以下,上述の気化器の燃料流量制御の精度および始動性について 具体的に検討することにする。3.燃料流量制御方式の軍聖論白勺鳶察
3.1ジェットの流量係数 可変ベンチュリ形気化器の燃料計量部であるニードルとジェット142 / / ∴/ / 昭和45年2月 〟〝 レ い (玉砕+十討 0 6 0 1 日一 立
評
論
4 3 2 1 ハU O O ハU ノ「\+→ 第52巻 第2号軒
ツ エ ㌧ン 範=R-r 亡=e./も吟f+図2
ジェットとニードルの 解析記号 し仁 三汁=一丁くこ7言+よ▲ゝノつき要因 図3 各要因がノズルの液量係数に 影響する割合 (U q… 00 7 ごU 5 4 3 2 1 1 0 仇 ハU O O ハ仇 0 0 ハU く\h 賢野卑 ー30-20-10 卑如 0 10 20 30 外坑温1聖(ニンジンオイル温r空) 図4 始動暖棟運転時の適性混合比 の関係は図2に示したようにジェットの中をニードルが同心軸上を 動く構造になっており,燃料はジェットとニードルの間の環状すき まで計量される。アイドル時における,上記環状すきまは百分の数 ミリメートル程度で,このようにせまい環状すきまの流れに対して は,流れが層流の範囲で普通の細管内の流れと同t二と考えれば,損 失水頭ほ次式で表わされる(2)。君=ス吉富+∈雷+ぞ雷
ここに,4夕:計量部前後の圧力差 〃 ′ d 燃料の比重量 ジェットの長さ 細 管 内 径 伊:重力の加速度 び:平 均 流 速 ∈,吉:管入口および出口の損失係数 ス=24/(凡・(1+1.5∈2)) 凡=紺∂。/レ ∂0:ジェットとこ-ドルのすきま レ:燃料の動粘度 β:ジェットとニードルの偏心量 ∈=β/∂0,偏心率 いま,(1)式を一般のオリフィスの式に書き替えるとQ′=α・A/驚
ここに,Q′:燃 料 流 量 α:流 量 係 数 A= ジェットとニードルのすきま面積 (2)式右辺の流量係数αは 1 24J α2 氏・・∂。(1十1.5∈2)十(こ+き) (1) (2) (3′) のようになる。(3)式からわかるように,αほ∈,凡数,//∂。によ ノこ㌧→ 0.1 Z 3 4 5 6 7 8 9 10 1112 ノズルドロッ70(mm) 図5 可変ベンチュリ形気化器の ノズルドロップと混合比 、ヽ 柵 \ ..ゝ \\
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ー=/ン 囲6 ノズルバイパスの寸法 (F.L)ミニ三;戎
…川 [ム/ コ 3 4 5 6 7 8 9 ノ;1ルトロソ78(mm) 0 図7 ノズルバイ/くス方式のノズルドロップと混合比 って変化し,凡数ほ粘性の項を含むので温度によって変化する。そ こで凡数の影響および偏心の影響を少なくするためには,J/∂。を 小さくすればよいことがわかる。ここで,これらのばらつき要因が どの程度α,∫に影響するかを(3)式を胤、て概算してみる。このと きβg=22・4,∂0=0・06mm,∈=0,J=2.5mm,;十き=2.7とした。 図3ほその計算結果である。 図3からわかるように,燃料流量のばらつきの主要閃ほジェット とニードルの偏心および温度変化である。 3・2 始動に要する混合比およびノズル′〈イ′くス方式 始動の難易ほ,潤滑油の精度,バッテリの容量,燃料の揮発性, そのほか各部の調整などが関係するが,燃料の点からみればシリン ダ内に燃焼範囲の混合気が形成されるか否かによる。図4は気化器 がシリンダに供給すべき混合気濃度をェンジ・ンオイルの温度に対し て示したもので,温資が低い場合ほど濃混合気を供給する必要があ る。また,図5は可変ベンチュリ形気化器のノズ′レ降下量と混合比 の関係を測定した結果の一例を示したものであるが,従来のノズル 降下方式のみでほ混合気をじゅうぷん濃くすることはできない。そ こで,図dに示したようなノズルバイ′ミス方式を考案した。このよ うに,フルチョークに近いときのみ,バイ/ミスホールより燃料を追 加することによって,図7に示したように混合気濃度を高めることー42叫
‥ q し ̄l 毎+ 阜+ができた。 また,完爆してリフトが大きくなるとノズルとニードルの計量部 面積も増加するが,ノズルノミイパスホールの径ほ変化しないので, 完爆と同時に急激に混合気が適正な値まで薄くなり,オートチョー ク方式の完爆補正装置の効果も兼ね備えている。
4.実験装置ならびに僕試品
表lほ供試した可変ベンチュリ形気化器の仕様を,図8は同気化 器のノズルの構造および寸法を示したものである。また,エンジン は水冷直列4気筒OHC,1,800ccを供試し,気化器を1個装着し た。さらに,気化器の燃料流量および混合比測定には精密空気量測 定装置を使用した。気化器に関連したデータの計測には次の方法を 用いた。 燃料消費量:燃料消費時間計,吸入負圧:水銀柱マノメーク, 温度:サーミスタ温度計,回転数:ディジタル回転計。 燃料にはl二1石レギュラガソリン(オクタン価90),潤滑油には, モービルスペシャル(10W【20,10W-30)を使用した。5.実験結果および結果の検討
5.1ジェットとニードルの偏心が燃料流量に及ぼす影響 図9はジェットとニードルの計量部に一定ガソリンヘッドを加え てニードルの常用作動範囲でニードルの偏心による流量変化を測定 した結果を示したものである。図9からわかるようにアイドル運転 時相当のジェットとニードルのすきまの値が小さい場合は偏心量の 増大にしたがって,摩擦損失が減少するので燃料流量が増大する。 また,高速運転時ですきまの値が大きくなると偏心量の増大にした がって運動エネルギー損失が増加するので燃料流量は減少する。 図10は偏心による流量変化率を燃料流量に対して示したもので, すきまが最小のときが変化率は最大で24%となっており,流量が 増加するにつれて偏心による流量変化の割合は小さくなる傾向を示 している。次に気化器に空気を流して偏心による流量変化を測定し てみると図11に示したようにジェット上流側の負圧汽のほうがジ ェット後流側の負圧昂より大きいので,ニードルが下流側に偏心 した場合のほうが上流側に偏心した場合より燃料流量が増加する。 また,前述の図10に示したようにジェット計量部長さを短くす ると偏心による燃料流量の変化の割合は全般に小さくなっている。 5.2 燃料の温度変化が燃料流量に及ぼす影響 燃料の温度は周囲の温度,運転条件などにより0℃から70℃く らいまで変化する。(2)式および(3)式からわかるように温度が上 昇し月g数が増加するほどαは増加し,燃料流量が増大するが,そ葦≡喜…巨
(望外ど樹G蛸吋訂若付㍗∵+、煙 変化率= 最大偏心_旨t州時の批正一偏心0の時の統一Fi; †訃+、0の咋の脆品 止庄;100mmカ′ソリン柱 煙洋紙韮(J/h)20 J=0.5 図10 最大偏心量に対する流量の増減の割合 0 9 D入U 1 0 0 「干二 瑠ギこ∴も /燃料/
表1 供試気化器の仕様 構 造 l 横向可変ペンチュリ式 通 風 方 式 入 口 径 出 口 径 重 量 ペ ソ チ ェリ 寸法 卜‥---21 10.7 0.6 0,5 杭 向 通 風 39≠ 42¢ 1.75kg 34′+
召
..1+つ ・・;さl ̄こ L?(♪ ⊂\J 囲8 ノズルの寸法 供試No. gl ̄沃 1 2.5 2 0。5 3 1.0 、J=2.5 0.075 0.05 0.025 小心 0・025 0.050 0・075 仙Lこ:.て二(m皿) (a)d=2.39m叫△p=カ小ソリン柱100mm 0.3 0.2 0.1 小心 0.1 0・2 0・3 胤+、rll:(Ⅲm) (b)d=2.00m叫△p=ガソリン杖100川m妻…巨
..q 三17 16卜 15 ー5.5% 0.8 0.6 0.4 0.3 qJ心 0.2 0.4 0・6 0・8 偏心玉(mm) イJ (c)d=1.00m叫△p=ガソリン什100mm 図9 ニードルの偏心量と燃料流量の関係 の増加の割合ほJ/∂0が小さいぼど少なくなる。 図12ほガソリン温度に対する燃料流量の変化を測定した結果を, J=2.5mmとJ=0.5mmの場合を比較して示したものである。図12 Pl P。 m m 「ノ 中 下 流 心 側 ニードルの位置 図11 ノズル部の負圧および 燃料流量の変化 (エ\こ 瑚環誌贅 1.0 0.75 〕フィドル 吋仙当一  ̄●/
実.馴川=2.5)必
10 20 30 40 50 60 70 ガソリンテJ】エ比(ロC) 図12 ガソリン温度と燃料流量の関係144 2 ハU O <U 33 2 1 (芭キ罠小口ぜ当 ー10 7′ 昭和45年2月 E n 封600 法主 匡【 ノヽ ニ八 ,\ り 550 (ミニ瑚軍事宴 エンジン回転数 J=1,0 J=2.5 燃料淀量 10 20 30 40 50 60 70 1‡0 ガソリン温度(OC) 図13 温度を変化したときのJ=2.5と0.5の ノズルの比較 30・-レ い 課ON 60-0 100km/h 4/4 500 4/4 10
論
評
立 (誉 れ〔4聖 5 5 一 40--30--崩
ハリ OU.-●■ 0 6■■-■. 00中山几 l 1 】 l 第52巻 第2号 4/42・500 4/43.200rpm 15 20J/ム 図15 ジェットニードル寸法±5/Jによる流量バンド 0.9LL
【hJ 一月T ハリ O イ\L rpm J/ム 図14 偏心による燃料流量のばらつき から20℃と70℃の差を比較してみるとJ=2.5mmでは20℃の燃 料流量に対して25%の増加を示すが,J=0.5mmの場合には9%程 度の増加にとどまっている。 また,図13ほ実際にエンジンに装着し,アイドリソグ状態に保持 した場合の結果を示したもので,ノズル部長さを短くすることによ って高温度まで燃料流量の変化が少なく,エンジンの安定性を保持 できることがわかった。 5・3 燃料流量制御精度を向上するための設計的配慮 前項までの検討結果から流量ばらつきの主要因を確認することが できたが,それらのばらつきの要因が実用上のエンジンでどの程度 まで許し得るか明確にする必要がある。 気化器に要求される流量ばらつきの範囲ほエンジンの種類,排気 処理装置の種頸などによって差はあるが,流量の上限ほ一酸化炭素 の排出濃度の規制と燃料消費率によって左右される。また流量の下 限は草の運転性に支障のない程度の燃焼性が得られる混合比から定 まる。 いま,一酸化炭素の規制値を昭和舶年9月より国内車の規制値 となる4modeの2・5%を考えると,車速40km/h一定速での一酸 化炭素濃度を1・2%以下に押える必要があり,一酸化炭素が, 0・2%より下がると運転性が悪くなることが実験的に確かめられて いる。これは燃料流量におきかえると規準値の±4%におさえる必 要がある。 図14は前述のジェットとニードルの偏心によるアイドルアジャ ストナットの戻し回数のばらつきがアイドル以外の,無負荷,定地 走行時,全開時の燃料流量に及ぼす割合を示したものである。図14 のα-α′曲線はアイドル状態でニードルがジェットに対して下流側 測定装置エアボックス リ 71・0.7 絞井関度90 D 寸法12 吸∼て塩30-C 絞弁下流員J工一10mmHg 〝 -15 〟 -20 〝 -30 2.0 1.5 1.0 0.5 0 ノズ/L/バイパス穴径(≠) 図16クランキング時のノズルバイパス径の 混合比F/Aの関係 いっぱいに0・06mm偏心したままで流量を増したときの流量が, 完全に同心の場合に対しての,燃料流量の増減分を示したものであ る0∂-∂′曲線はニードルの偏心による32%の増加分をアイドルア ジャストナットを締めこむことによってアイドル流量に合わせたと きの流量減少分を示したものである。またC-C′曲線は∂-み′がアイ ドルでのジェットニードルのテーパが24〃/mmであるのに対して 12/J一/mmの場合である。 したがって,ジェットニードルが下流側にいっぱいに0.06mm偏 心したときは,アイドル調整で流量を合わせてもアイドル以下で国 中∂-∂′とα-α′の差だけ流量が少なくなる。アイドル付近のニードル のテーパを24〝/mmとした場合の40km/hでの流量は約12%の ばらつきであり偏心を0・03mmに押えたときは6%のばらつき範 囲になる。 また,図15はニードルの外径寸法に±5/′のばらつきがある場 合の流量変動幅を示したもので,40km/hでほ±2.5%のばらつき となる。±2〃に押えることによって±1%のばらつき範囲となる。 また,リフトのばらつき,ニードルの曲り,ノズル内径,そのはか による流量のばらつきほ±2%前後と考えられる。 以上の解析によってサクショソピストンが朕合(かんごう)する本 体側の径と,その表面の高精度仕上げ,およぴノズルスリーブとノズルの朕合の仕上げ精度,さらにサクションピストンの朕今部とノズ
ル朕合部とを同心加工する設計的配慮を行ない,ジェットとニード ルの同心性と精度を達成する。これによって強制偏心などによらず, 最小のコストで±4%を確保することができた。 5.4 始動試験結果 図1dほクランキング時の混合比F/Aをノズルバイパスホール に対して示したものである。ここで,サクションピストンリフトは 実際のエンジンでの測定値0.7mmを選んだ。図Idからわかるよ うに,ノズルバイパス穴径が大きくなるにつれてクランキング時の F/Aは増加し,予期した混合比が得られることがわかった。 また,図けほェソジソ持続時の混合比を測定した結果をノズル バイパス方式の場合と従来の場合を比較して示したものである。図 17からわかるように,従来の場合でもリフトの上昇とともに混合 比が薄くなっていく傾向をもっており,ノズルバイパス方式ではリ ー44-り 引 り U6 5 4 3 <U (U ∧U <U 句\h 0.1 、∼、 Xll、
\
itlり定装 置エアボックス 完走弁 関 比9性一定 吠 ∼i 氾30qC 絞介▲卜流負庄一190mIn口g x一一一一Yノズルバイパス1.2¢ 0一-・・・一現用 ノズルドロップ12 ・x _10 、-x---一大---K  ̄ ̄■ ̄ ̄-X 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 サクションピストンリフト(mIn) 図17 持続時の混合比特性 6.0 フトの小さい領域においてリフトの上昇とともに混合比が大きく変 化する。ノズルバイパス方式のこの特性は完爆後の混合比の補正の 点からみてもすぐれている。さらに始動時におけるダンパオイルの 役目も従来以上に都合よく作用する。つまり周囲温度が下がれば下 がるほどダンパオイルの粘度が高くリフトの上昇が遅れるため,混 合気が濃くなる。これはほかの固定ベンチュリ式気化器の手動始動 装置にはみられない特性であってオートチョーク装置に近い特性と いえる。 このようなノズルバイパス方式を採用することによって-30℃むこ おけるエンジンの初爆,完爆が可能になり,低温始動性を著しく向弟32巷
一HH 目 送化仙楔校出 代話学い 放近 小思 電い の なの 臣所用のん 弓ルつさ 古取 と 証テん田 名東ホえ倉 /′/ // 7説 ポ介 ラ グ解 ル紹 発 行 所 取 次 店 日 立 評 論 社 株式会社 オーム社書店 Vol.30 日 立 造 目 ■論 文 ・配 管 系 応 力 計 算 の 電 算 化 ・船 尾 船 橋 楼 の 振 動 ・細長船に対する波浪中船体運動方程式の検討 上することができた。 5.5 そ の ほ か 以上の改良のほかに,エンジンアイドリソグにおける燃料パイプ 中の気泡だまりを除去することによってアイドル回転の安定性を向 上することができた。また,可変ベンチュリ形気化器の特長である 円滑な加速感を犠牲にすることなく,燃料消費率の20%の向上を 達成するとともに排気ガスのCO%も昭和44年9月からの規制値 (2.5%)を大幅に下回ることができた。d.結
口 以上可変ベンチュリ形気化器の種々の問題について実験的ならび に理論的に検討し,ジェットとニードルの同心性と精度の向上を達 成し排気ガス規制に対処した高性能の気化器を開発するとともに, ノズル/ミイパス方式を考案し,-30℃における低温始動性を可能 にした。 終わりに,本研究を遂行するにあたって,終始ご懇切なご指導と 適切なご助言を賜わった東北大学高速力学研究所坪内為雄名誉教授 に深甚な謝意を表する。また,本研究に当たりご指導ご援助いただ いた自動車メーカーの関係各位に厚くお礼申し上げる。 参 茸 文 献 (1)G.Lawrence (1965-5) (2)板谷:水力学, (3)黒田ほか9名: 新聞社) _⊥ .1⊥ 次 ・ハ イ ラ イト/ ・小特集・国土開発 ・解 説/ ・ル ポ/ ・ホ ー ムand T.Buttivant: SAE Paper 6704糾
124(昭43【8朝倉書店) 油圧技術便覧 P6∼8(昭和39-10日刊工業