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「看取り」での経験を語る会これからの在宅看取りとは?

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Academic year: 2021

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(1)公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 2018 年度(前期)指定公募 「看取りでの経験を語る会への助成」 完了報告書 <テーマ>. 「これからの在宅看取りとは?」. 平成 30 年 12 月 1 日(土) 第 1 部:対談 「在宅看取りの現状とこれから課題」 第 2 部:ワークショップ 「これからの在宅看取りを考える」. 申請者 :赤川 直美 所属機関:特定非営利活動法人エンディングノート普及協会 理事長 提出年月日:2019 年 1 月 17 日 .

(2) 「看取り」での経験を語る会 開催概要 開催時期:平成 30 年 12 月1日(土) 開催場所: ものづくり交流館セミナールーム A . 目 的: ノンフィクション作家として人の死、大切な人の死を体験した家族に取材を重ねて来ら れた奥野修司さんと、福山の在宅医療の第一人者でもある丸山典良先生に「在宅看取りの現状 とこれからの課題」について伺う中で、参加者自身が「在宅医療・在宅看取り」への理解を深 め、在宅医療の啓蒙、普及に貢献する 形 式:全1回、2部構成 ・第1部:奥野修司さん、丸山典良院長による対談 ・第2部:参加者によるワークショップ. 詳 細:第 1 部 在宅看取りの現状とこれからの課題 講師:奥野 修司氏 ノンフィクション作家 丸山 典良院長 まるやまホームクリニック ・第2部 これからの在宅看取りを考えるワークショプ ファシリテーター:赤川 直美 NPO 法人エンディングノート普及協会理事長 . 参加者: 50 名 . 広報手段:チラシ配布 500 枚、チラシ郵送 コミュニティラジオ出演 1 回、中国新聞(備後版)掲載、Facebook、協会公式ブログ、Twitter .

(3) チラシ.

(4) 対談 在宅看取りの現状とこれからの課題 講師:奥野 修司氏 ノンフィクション作家 講師:丸山 典良氏 まるやまホームクリニック院長. 第一部の対談では、昨年の看取りでの経験を語る会にご登壇いただいたフリージャーナリ ストの奥野修司氏、まるやまホームクリニック院長の丸山典良氏にご登壇いただいた。. 奥野氏は東京都町田市在住のフリージャーナリストで、ご自身もお父様、お兄 様の看取り を経験されており、著書には医師でありがん患者として闘病を経験し「看取る側から看取 られる側」となった人物の亡くなる日までの様子・遺言を書き記した「看取り先生の遺言 2,000 人以上を看取った、がん専門医の「往生伝」」(文藝春秋出 版)がある。 丸山氏は在宅医療専門のまるやまホームクリニック院長として、長年在宅医療や在宅看取 りに関わり、広島県内でいち早く取り組みを始めた ACP(アドバンスケアプランニング)にも 積極的に取り組んでいる。 在宅看取りに深く関わってこられたお二人の対談の中では. l. 参加した看護師や介護士に対して、在宅看取りの現場で課題となる緩和医療やスピリチュ アルペインなど、お二人の経験をもとに現場での実施方法や対処法. l. 一般の方には患者自身や家族が納得のいく在宅看取りにするために、医師をどのように選 択するか. など、在宅看取りの現状に止まらず緩和医療や先進的な取り組みについても、現場の声を交え た内容で進められた。.

(5) 第二部のワークショップでは、本協会理事長の赤川がファシリテーターを担当し、奥野氏、 丸山氏と会場の参加者を交えて様々なテーマで意見交換を行った。 . l. 看取るとは? 「立ち会うこと」であり、在宅であっても病院であっても、本人も家族も納得のいくもの であれば看取る場所にこだわることはないのではないか。. l. 看取りを敬遠する職員やスタッフの気持ちをマイナスからプラスに変えるには? 丸山氏:看取りは亡くなる時だけではなく、それまでの関わりをふまえて人生の総仕上げ のお手伝いをするイメージ。デスカンファレンスなどを行い、スタッフ同士の絆を深める ことも必要なのでは? 奥野氏:これまで人が亡くなるのを見たことがない、立ち会ったことがない人も増えてお り、初めて見るとショックを受ける人もいる。亡くなっているプロセスを知ることが大切。. 会場からの質問を交えながら意見交換が進められ、まとめとして l. 看取りが遠い存在になり、人の最期に立ち会う体験をしていない人にとってはイメージし にくいものになっているが、「看取りとは」言葉や文字で理解するのではなく、自分で経 験してわかるものではないか. l. 看取りを経験する、人が最期を迎えるプロセスを知ることで「自分が死をどうとらえてい るのか」を理解し「自分の死を考えることができる」のではないか. と両氏からの提言があった。.

(6) 感 想 :昨年に続いて看取りでの経験を語る会を開催し、さらに深い気づきがあった。 昨年も感じた「家族や身内など専門職以外の人たちの在宅看取りへの理解の低さ」について は広報段階でも感じることはあった。しかし反面、介護・看護現場での「看取り」への関心は 非常に高まっていると、チラシ配布などを行った際の返信の速さを通して感じた。 専門職の「看取りへの関心の高さ」については、明確な課題があることが明らかとなった。 これはワークショップの中でも介護現場で働く参加者の方から質問があった「看取りを担当す ることを敬遠する職員」「若いスタッフはショックを受け、離職の原因になることもある」な ど、専門職の中でも「看取りへの理解の低さ」が課題となっているからである。これは看取り の場が病院中心の状況から介護施設や在宅に移行していること、特に家族が離れて生活してい るなど終末期を介護施設で過ごす高齢者が多く、介護施設が看取りの場となることが増えてい ることが背景にあると考えられる。 しかし現場で働く職員やスタッフも「これまでに看取り(亡くなるプロセス)を経験したこ とがない」という場合が多く、その場合は一般の人や家族同様「看取りは遠い存在」であるこ とに変わりはない。また仕事だからと言って、人の最期を受け止められる人ばかりではなく、 やはり看取りには「経験」が必要であると感じた。 次に、在宅看取りに関心のある一般の参加者にとっての最大の関心事は「在宅看取りを受け てくれる“良い医者の見つけ方”」であった。 まだまだ「在宅看取り」について理解や関心の低い今でも、自分の最期や家族の最期をどの ように迎えるのか?に向き合っている人にとっては、納得のいく最期を迎えるために医師の存 在は重要であり、できる限り良い医師に巡り会いたいと考えるのは当然である。しかし良い医 師の見分け方について明確な答えはなく、講師からも「運なのかもしれないし、良い医師と評 判の医師が担当したからと言って、必ずしも納得のいく看取りができるわけではない」「暇だ と言われる医師の方が、しっかりと関わってくれて納得できることもあるのでは?」などの意 見があった。「当たってみなければわからないので、運まかせなのか」という意見もあったが、 講師からはセカンドオピニオンなどを利用してみることも勧められた。やはり「良い医師」 「良い看取り」というのは、人の評価に左右されるのではなく、自分にとってどうであるの か?ということが大切であるとまとめられた。 今回の講演会を通して「看取りとは亡くなる瞬間ではなく人生の総仕上げでありプロセスこそ が大切である」ということが明確になり、それぞれが納得のいく最期を迎えるために、また在 宅看取りが進んでいくためにも、エンディングノートの重要性を再認識した。そして今後も継 続的に医療や介護現場との勉強会・意見交換などを行いながら「自分の死に向き合う中で、今 を生きることの大切さを考える」きっかけを作っていくためにも、特定非営利活動法人エンデ ィングノート普及協会の事業の根幹である“エンディングノートを普及する”ことの必要性を 感じた。. 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成による .

(7)

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