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保育所における保護者支援と障害受容 ―「親の会」の事例を通して―

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Academic year: 2021

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保育所における保護者支援と障害受容 - f親の会

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の事例を通して一 学校教育専攻 幼年発達支援コース 伊 丹 淳 子 1.問題の所在 集団生活の場において、発達障害をもっ子ど もたちは、周囲に誤解されるような困った行動 を生み出している。周りも大変だが、実は子ど も本人が一番困っている。そのことに気づかず、 大人からは叱られやすくなり、自己評価が低下 し、失敗が多くなるといった鶴居環に陥る原因 ともなっている。 子どもだけでなく、主な養育者である母親にと っても、子育て自体の心離句@身榊句負担に加 え、わが子の障害瑚卒@受容は大きな精神的ス トレスとなり、危族的状況をもたらすことにも なりかねなし、。 今回改定の『保育所保育指針』では、保育士 の重要な専門性の一つは保育で、あり、二つは保 護者に対する保育指導である1)、と保育所の役 割としての保護者支援を保育と同等の重み付け にして示している。保護者との相互瑚卒は子ど もの保育には欠かせないものなのである。 そこで、、保育所に発足させた「親の会Jを通し て、障害をもっ子どもの保育と、保護者への保 育指導を間い直すこととした。 2. 目的と研究方法 (1) 目的 本研究は、第1の目的を、「親の会Jにおける 専門家らとの話し合いを通して、保護者が子ど もの発達障害とどのように向き合い、葛藤しな がら受容していくのか、その過程を探ることに 指 導 教 員 橋)1/喜美代 よって、保育所での保護者支援の在り方を明ら かにする。また、保護者への支援が、子どもの 安定や他児たちの障害瑚卒とどのように関連し、 保育の質的向上に繋がるのかを明らかにするこ とを第2の目的とする。 (2)研究方法 ①調査対象:徳島市K保都市こ通う障害をも った子どもの「親の会Jに参加する保護者 ②調査湖間:

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月 ③調査方法:

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親の会Jに参加する母親へのイ ンタビューを実施、場所は保育室、または 家庭訪問により行う、回数@時間は一名あ たり 1'"'-'2回で1回の時間は約2時間 ④調査内容 く子どもの生育歴> <障害とわかるまでの 時期の思い> く障害とわかった時期の思 い> <保育所で、の生活> く支えになった こと〉 3.研知吉果 今回の調査結果から、 4つの事例を①障害 家系型(子どものきょうだい、親族における 障害者有無)②育児困難型(親が感じていた 育てにくさによる)の2つに分類できること がわかった。 (1)親の障害受容過程 杉田の先行研究2)にあてはめて、分析を行う。 ②の育児困難型の母親は、障害の告知後間もな いこともあり、第 2段階:感情表出であり、① 192

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-の障害家系型の母親は、子どもの姉や兄に障害 をもった子どもがいるため、障害児の親になっ てからの時間が②の母親よりも長い。障害受容 は第3段階:適応の段階で、あることがわかったo 親の心情を理解することで、支援の方向性を 明確にすることができた。 (2)

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親の会Jでの心理的変化 心理的変化を促した要因として、く家族背景〉 <人との出会い> く専門家の役害リ>の 3点から 考察する中で、<人との出会い〉については、悩 みを共有できる仲間と出会えたことで孤独感が 解消され、心強さを感じる、という共通点があ った。く専門家の役割>において①、②の母親Aの 支援の受け方に違いが見られた。 ①の母親については、今まで得てきた知識や、 子育ての経験の中で、自分なりの考え方、やり 方を身に付けてきている。専門家のアドバイス も、自分の経験と照らし合わせて受け止めてい る。それに対して②の母親は、次々と子どもが 巻き起こす直面する悩みに対してのかかわりか た、具体的なアドバイスを求め、専門家のアド バイスをより強く受けていることがわかったo 4. 保育所における保護者支援 「親の会Jを通して得られる情報は、日常の 送迎時だけでは知りえないものであり、親の本 音をきくことができた。保育者が、親の思いを 知り、保育を見直す過程の中で、子どもを理論卒@ 受容していこうとする意識の変容が見られた。 子どもを認め、褒めていくことで子どもにとっ ては、少しずつ居心地のいい環境に変わってき ている。それは、保育の質の向上に繋がる。 保育者が育つことにより、それが周りの子ど もたちへの育ちへと広がり、友だちの見方、か かわりかたを学んでいる。 障害をもっ子どもを特別な相主とするのでな く、友だちの一人として自然に受け入れ、差別 や偏見をもたない子どもを育てていくことにな る。それでは、「親の会Jを保育所に置く意味は どこにあるのだろうれョ親の本音を聞かせても らうことで、子ども・保護者側からの保育を見 直し、改善を図ることで子どもに返していくこ とが可能となる。保育者が繋がることで、子ど もや保護者の育ちが見えてくるからである。子 どもの育ちは、親たちの安定感と繋がりをもた らす。保育所での「親の会jは、常に保育と直 結し、子ども@保護者・保育者をつなぐ要とな っているo 子どもの育ちが、親の安定につなが り、親の安定が子どもの育ちを支えているとし、 うことが明らかになった。 5. まとめ 親の心情を理解することが、支援の方向性を 明確にし、保育と繋がることで、「親の会Jが保 育所に栴生する意味がある。 親たちが繋がることで、ストレスの軽減とな り、専門家が話に参加することで、発達障害に ついて正しい知識を得ることができる。 そして、これから先の子育てに希望を見い出す ことができるのである。 「障害をもった子どもも、ともに育つ保育Jを 保護者とともに創っていきたい 注 1)社会法人子ども情報研究センター『改訂「保前庁保 育指針J資料と解説]2008年、 2)杉田隠子「障害兜をもっ親の障害受容を考えるー境 界線発道監帯児の両親の 1事例をとおしてーJ[京都国 際社会福祉センタ寸諜「発達・療育j~vol、12、1996 年、 23・25頁 193

参照

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