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A Comparative Study on the Motivation to Learn English and Related Learning Activities among College Students in Japan and South Korea

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Academic year: 2021

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(1)日本実用英語学会論叢 No. 15 September 2009. 13. 韓国と日本の大学生の英語学習動機と学習行動 A Comparative Study on the Motivation to Learn English and Related Learning Activities among College Students in Japan and South Korea 東北工業大学. 佐藤 夏子 Abstract It is said that Korea and Japan have some similarities in terms of education. One example is that students study in preparation to take the university entrance examinations, and the curriculum of most schools is determined by the contents of these entrance examinations to a large extent. In addition, many parents enroll their children in cram schools from an early age. There is a considerable difference, however, in terms of when to start English education. In Korea, present college students started to learn English when they are at elementary school as it is a required subject. In Japan, though, the number of students who studied English from such an early time is limited. The purpose of this study is to compare the intensity of motivation to study English and the kind of motivation between Korean college students and Japanese college students.. 1. はじめに 様々な側面で比較の対象とされることが多い韓国と日本であるが、英語教育に関しては類 似している点も、大きく異なっている点もある。まず、類似している点としては、大学入試 のための受験英語が存在していることである。また、TOEIC の受験者が多く、受験者の大 半は韓国人と日本人と言われている。異なっている点としては、韓国では、12 年前から小 学校での英語教育が必修化していることがまず挙げられる。現在英語熱が異常なまでに高 まっており、小学生が母親同行で海外留学するケースや、海外移住も珍しくないそうである。 発音をよくするために、子供がまだ幼いうちに「舌の手術」を行う親もいるということも知 られている。 このように、日本とは量や質の違う英語教育を受けてきた韓国の大学生は、日本の大学生 と比較すると英語力を身につけているのだろうか。また、韓国の大学生の持つ英語の学習動 機や、具体的な学習行動は日本の大学生のそれらと異なっているのだろうか。小学校からの 英語教育の必修化、大学入試でのリスニングテストの導入は、日本は韓国よりも 10 年遅れ ている。 本研究の目的は、韓国と日本の大学生に対して行った調査票の分析結果を基に、両国の大 学生の英語の学習行動、動機付けの実態を探るものである。. 2. 先行研究 著者は過去数年間の研究(Sato 2005, 佐藤 2006)で、日本人大学生の英語学習動機、学習 行動、英語力の関係について研究してきた。その結果、日本人学生は英語に対して高い欲求 を有しているにも関わらず学習行動が伴っていないということがわかった。また、英語力の.

(2) 14. PRACTICAL ENGLISH STUDIES No. 15 September 2009. ある学生はそうでない学生に較べて動機付けが強いということがわかった。 また、ベネッセが 2004 年に日本、韓国、中国の研究者らと国際調査を行っている。対象 は日本 : 15 校 4,300 人、韓国 : 7 校 5,100 人、中国 : 4 校 4,200 人の高校 1・2 年生及び 3 か国 の高校英語教員であった。その結果によると、日本の高校生は、他国の高校生に較べて英語 運用能力に自信を持っていないことがわかった。それに較べて韓国の高校生は、実際以上に 自分の英語運用能力に自信を持っていた。スキル別では、日本の高校生は 3 国の中ではもっ ともライティングを得意としており、韓国の高校生は、リーディング、リスニングを得意と している。学習スタイルは、 「受動・習得型学習=教師が知識や技能のモデルを示し、生徒 がそれに答える(他問自答型)学習」の実践率は、日本が高く韓国は低い。「自律・探求型 学習=予習したり自主的に参考書などで学ぶ(自問自答型)学習」は、両国とも実践率は低 く、特に日本は極めて低く、最高でも 31% にとどまっている。(ベネッセ , 2004). 3. 韓国の英語教育の概観  初等学校における英語教育は、1997 年に必修化され小学校 3 年からの週 2 時間の学習 が始まった。その導入から 15 年前の 1982 年より、英語は小学校でも特別活動などで試験的 に行われるようになっており、十分な準備期間があったと言える。 「初等学校英語」の目標 としては意思疎通の基礎となる言語基礎能力、とりわけ音声言語能力が主となっている。小 学校 3 年から 6 年までの 4 年間で約 500 語の語彙の履修を奨励している。また、各市、道の 教育委員会が、韓国教員大学内に設置している English Program in Korea (EPIK) がネイティ ブスピーカーの教員招聘にも力を入れており、毎年 100-200 人程度招聘している。ソウル市 については独自の採用システムにより、2009 年度までにすべての小中学校にネイティブス ピーカーを配置しようとした(川添 2005, バトラー後藤 2005)。2008 年度には全学年で英語 教育が始まった。小学校の英語教員の養成と研修にも大きなコストと労力が割かれている。 全国にあるトレーニングセンターにおいて最低ラインで 120 時間の研修講座を受講すること になっており、研修期間の代用教員や給与面の負担も国が先行投資としておこなっている。 現在、小学校の英語の授業は 60% が担任教師、40% が英語専科教師である。 教育課程外で初等学校英語に関して学校を活用して行われる主要な事業として、小学校 4 年生から 6 年生までが参加できる「夏休み英語キャンプ」がある。期間および内容に従い無 料から多くても 100 万ウォン(2009 年 3 月現在約 7 万円)程度で参加できるので人気がある。 合宿では 24 時間英語のみを使用することにより、外国で研修する環境と同じような環境を 実現している。2005 年度の同キャンプへの参加者数は約 2 万 2 千人であった。また、「英語 村」も人気がある。道を聞いたりレストランでオーダーしたりといったことはもちろん、銀 行口座を開いたり病院に通ったりするなど、生活のすべてを英語で行っている。バトラー後 藤が、韓国で小学 5、6 年生の児童の保護者に行ったアンケート調査では 85% の小学生が学 校外での英語のレッスンを受けていることがわかっている。 小学校における英語教育導入の成果としては、リスニングやスピーキング能力が高まった ことや、受動的であった教室の雰囲気が変わり、児童が積極的に活動するようになったこと などが指摘されている。また、小学校 3 年より実施している英語教育を 1 年からに前倒しし たり、授業時間数を増加する施策を打ち出している。 1974 年以降の「高校平準化」政策によって、韓国には高校入試はない。しかし、「21 世紀 の必要語学」として、韓国政府が英語の位置づけを明確に打ち出したことや、米国アイビー.

(3) 日本実用英語学会論叢 No. 15 September 2009. 15. リーグの大学に進学する「留学クラス」があることから外国語高校受験ブームは高まり、倍 率も 10 倍に届こうとしている。欧米の大学の学位は、韓国のそれよりも重用されており、 就職にも有利で、海外での就職も可能になるとされている(川添 2005)。 また、韓国では、1993 年開始の大学修学能力試験(CSAT)の英語」試験において、リス ニングが導入された。この試験には全ての大学が参加しなくてはならないとされている。問 題の割合としては全問中 20% 強となっている。問題内容としては未完成の会話を完成させ る問題も含み、間接的にスピーキングと連動している。(本名 1999) 韓国は、日本よりもさらに貿易依存度が高く、企業の 75% 以上が海外とビジネスをして いるため、必然的に英語への需要が大きくなっているように思われる。近年はスピーキング 能力の向上への関心が高まっており、Samsung Group の他、150 以上の企業が社員の英語 能力評価や新入社員採用時に TOEIC スピーキングテスト / ライティングテスト(TOEIC SW テスト)を活用している。 新入社員の採用のために必要な TOEIC の基準スコアが 800 点という例も珍しくはない。 (TOEIC Newsletter Feburuary 2009). 4. 研究の仮説 韓国では、1997 年に英語が必修化されたことを考えると、2006 年度の大学 1 年生は遅く ても小学校 4 年から必修での英語教育を受けていることになり、必修での英語教育を受けて いない日本の大学生と大きく異なる英語学習の背景を持っていることになる。さらに、1994 年から実施されている 4 年制大学の志願者全員が受ける大学修学能力試験の英語試験におい て、リスニング問題が出題されていることから、高校における教育内容への波及効果も考え られる。そこで次のような仮説を立てた。 韓国の大学生は小学校から英語教育を受けているので、日本の大学生に較べて高い動機づ けを持っている。. 5. 研究方法 5.1. 非調査者と調査時期 韓国人大学生 124 名と、日本人大学生 142 名であった。両国の大学生はそれぞれ工学系専 攻と非工学専攻がそれぞれ半数程度ずついたが、今回の分析では被験者が少ないので専攻を 分けることなく調査の対象とした。 5.2. 英語学習に関する調査票  韓国と日本の大学生の、英語学習に関する実態を知るために英語学習に関する調査票に 回答してもらった。オリジナルは日本語であったが、それを著者が英訳したものを、韓国人 教師が韓国語に再度訳したものを韓国人に学生に対して実施した。全ての質問項目は、5 件 法リカートスケールにより回答された。 質問項目は 4 つのパートに分かれている。 ⅰ 英語力に関する自己評価と英語の有用性に対する認識 (Q1-10)(10 問) 自分の英語力がクラスメートや友人など身近な周囲の人たちと較べてどうなのか自己評価 する(9 問)と、英語の有用性に対してどのような意識を持っているか(1 問) ⅱ 学習行動 (Actions) (Q11-30)(20 問).

(4) 16. PRACTICAL ENGLISH STUDIES No. 15 September 2009.  授業内外の様々な場面における英語の学習行動をどれくらいの頻度で起こしているか ⅲ 英語に対する欲求 (Wants) (Q31-42)(12 問) 英語に対してどのような欲求を持っているか ⅳ 英語に対する動機付けの強さ(SDT 理論に基づく)(Q43-70) Self-determination Theory(自己決定理論)に基づいた動機付けの強さを知るための質問項 目である。Noels, et al (2000) の質問項目を参考に日本人学習者に合うと考えられた質問項目 (例 :46. 英語の試験でいい点を取ると達成感を感じるからだ)を追加している。Noels, et al. (2000) に従い、 “Why do you study English?”という質問に対する理由付けを 5 段階で評価す るものである。. 6. 調査票の分析結果 韓国人大学生と日本人大学生を全体的に見た場合、その回答に差が見られるか検討した。 ほとんどの項目において、韓国人学生の回答の平均値は日本人学生のそれよりも高かった。 統計的に有意な差が見られた項目について列挙する。 ⅰ 英語力の自己評価と英語に対する有用性の認識  表 1  英語力の自己評価 2. リスニング力 3. スピーキング力 4. リーディング力 *p <.05, ***p <.001. 韓国 平均 2.55 2.51 2.7. SD 0.99 1.03 1.01. 平均 2.17 2.05 2.39. 日本 SD 0.82 0.90 0.93. t値 3.236*** 3.819*** 2.598*. 自分の英語力を「人並み」と考える場合が評点 3 で、平均値の最高値が韓国人大学生では リーディング力の 2.7 で、日本人大学生では同じくリーディング力の 2.39 となっている。韓 国人学生と日本人学生で自己評価の差が大きかったのが、順にスピーキング力とリスニング 力である。韓国人学生は小学校でオーラルコミュニケーション中心の教育を受けてきている ことから、この 2 つのスキルに自信を持っているように思われる。自分の英語力を過小に自 己評価するという傾向が見られたことは、ベネッセ(2004)と同様の結果である。 ⅱ 学習行動 学習行動を表す質問項目 20 項目のうち 15 項目において、平均値に有意差があった。その うち 14 項目は韓国人学生の平均値の方が有意に高い。 韓国人学生は、日本人学生に較べると積極的に英語を身につけるための学習行動を取って いることがわかる。特に、ラジオやテレビの英語番組を利用したり、インターネットやメー ルにおける英語の利用など、授業外での活動の頻度が高いのが特徴である。唯一、日本人学 生の平均値が韓国人学生より高かった項目は、14. であった。板書のノートを取るという行 動は、極めて基本的で受身的な行動であり、日本人学生の学習行動を特徴付けているように 思われる。ちなみにベネッセの調査でも、 「大切なことはノートにとる」は、実践率は日本 が一番高くなっていた。.

(5) 日本実用英語学会論叢 No. 15 September 2009. 17. 表2 学習行動   11. 授業中に英語でのグループ練習をする時積 極的に英語を話している 14. 英語の授業で先生が黒板に何か書いたら ノートを取っている 15. 英語の発音の練習をしている 16 . 授業外で(教科書以外の)英語の本、新聞、 雑誌を読んでいる 18. 英語で手紙や e メールの交換、インターネッ トを使ってチャットしている 19. 自分から進んで英語で人と話をしている 20. 英語に関する質問を英語の先生にしている 21. 英語に関する質問を友人、知人にしている 22. テレビ、ラジオの英語講座で学習している 23. ESS などの英語系サークル、外国人との交 流会に参加したり、英会話学校に通っている 25. 英語の発音やイントネーションについて知 識を得るために本を読んでいる 26. 英語の単語力や表現力をつけるために通っ ている自主的に単語の学習をしている 27. 授業や宿題に関係なく自主的に英文法の勉 強をしている 28. いろいろな場面で使う英会話表現について 知るために本を読んでいる 29. 英語圏の人の価値観、考え方について知る ために自主的に本を読んでいる p * <.05, *** p <.001. 韓国 平均 SD. 平均. 日本  SD. 3.22. 1.2. 2.64. 0.99. 4.145***. 3.59. 1.2. 4.02. 1.11. -2.934*. 2.78. 1.1. 2.3. 0.98. 3.685***. 2.12. 1.2. 1.76. 1.11. 2.479*. 1.97. 1.2. 1.29. 0.82. 5.210***. 2.19 2.67 2.63 2.09. 1.1 1.2 1.1 1.1. 1.51 1.79 2.12 1.41. 0.82 1.01 1.07 0.82. 5.561*** 6.245*** 3.661*** 5.612***. 1.78. 1.1. 1.2. 0.7. 4.756***. 2.15. 1.1. 1.47. 0.85. 5.455***. 2.53. 1.1. 1.79. 1.03. 5.553***. 2.33. 1.2. 1.66. 0.95. 4.942***. 2.19. 1.2. 1.61. 0.89. 4.347***. 2.07. 1.1. 1.63. 0.9. 3.423***. t値. しかしながら、両国の学生ともに、必ずしも、積極的に学習行動を取っているとは言えな いことがわかる。5 段階評価で、中間の値である 3 を両国の学生共に越えているのは、表中 の 14. 以外には 12. 英語の授業で出た宿題をやる。17. 英語の歌を聴いたり、英語で映画やテ レビ番組を見ている。の 2 項目だけで、残りは 1 ポイント、2 ポイント台と低迷している 次に、英語に対する欲求 (wants) の結果を示す。12 項目のうち、4 項目に有意差があった。 全体として平均値が低かった学習行動とは異なり、英語に対する欲求は両国の学生ともに 非常に高く、全体として 3 ポイント台後半から 4 ポイントとなっているということがわかっ た。韓国人学生の平均値が最低であった項目は 33.「私は英語でメールや手紙を書けるよう 最高値を示したのは、 になりたい」 の 3.54 で、 日本人学生の場合は 41. の 3.42 であった。一方、 表からもわかるように、韓国人学生の場合 36.「私はネイティブスピーカーのような発音に なりたい」 、日本人学生の場合は 31.「私は英語が出来るようになりたい」であった。 一方、韓国人学生と日本人学生との間に有意差が出た項目を見てみると、両国の学生の英 語に対する欲求の違いが伺われる。すなわち、韓国の学生は、発音や、イントネーションな ど英語の発話面での欲求が日本人学生に比べて高いことがわかる。幼いうちに舌の手術を受.

(6) 18. PRACTICAL ENGLISH STUDIES No. 15 September 2009. 表 3 英語に対する欲求 (wants)     31. 私は英語ができるようになりたい 36. 私はネイティブスピーカーのような発音に なりたい 37. 私は英語の発音やイントネーションについ て知識を得たい 41. 私は英語圏の人の価値観、考え方について 知識を得たい *p <.05, *** p <.001. 韓国 平均 SD 3.92 1.1. 平均 4.23. 日本 SD t値 0.89 -2.559*. 4.16. 0.9. 3.54. 1.21. 4.682***. 3.98. 0.9. 3.39. 1.14. 4.454***. 3.75. 1. 3.42. 1.11. 2.529*. ける家庭さえもある韓国では、学生が発音を重視していることが伺える。日本人学生の、 「英 語ができるようになりたい」という欲求が高いのは、自分の英語力が周囲と較べて低いとい う意識があること(全スキルにおいて 2 ポイント台)や英語の有用性を認め(項目 10.「英 語は自分の将来に役立つと思う」平均値 3.78)たうえで、自らの英語力を高めたいと考えて いると思われる。 ⅳ 動機付けの強さ 最後に、SDT 理論に基づいた英語学習動機付けの強さの平均値の比較で、有意差が出た 項目について提示する。SDT 理論では、 自己決定性がもっとも低い無動機(Amotivation) (表 4 中 AM)から、3 段階の外発的動機付け〔外的調整(External Regulation)(表 4 中 EX) ― 取り入れ的調整 (Introjected Regulation)(表 4 中 INT)―同一視的調整 (Identified Regulation)(表 4 中 IDT) 〕を経て、最も自己決定性が高い 3 種類の内発的動機付け (Intrinsic Motivation〔知 識 (Knowledge)(表 4 中 IM-K) 、達成感 (Accomplishment)(IM-A)、刺激 (Stimulation)(表 4 中 IM-S) 〕に到達すると言われている。全部で 28 項目のうち、20 項目で両国の学生の回答の 平均値に有意差があった。 28 項目中、19 項目で有意差があり、67、69 を除く 18 項目で韓国人大学生の回答の平均値 が日本人大学生の平均値より有意に高かった。しかし、67、69 は Amotivation(無動機)の 質問項目で、この数値が高いことは動機付けが低いことを意味しているので、実質的には、 韓国人学生のほうが、日本人学生の動機付けよりも高いことを示唆している。 特に内発的動機付け(IM)の項目では 12 項目中 8 項目で韓国人大学生が日本人大学生の 平均値より高いということになる。すなわち、韓国人学生は日本人学生に較べて内発的に動 機付けられているという結果になった。一方、48. 後々よい仕事を得るためだ、58. 就職や留 学のための英語試験でよい成績を取りたいからだ、70. 将来やりたい仕事につきたいからだ という、外発的動機付け(EXT)においても、韓国人学生の平均値は日本人学生の平均値よ りも有意に高くなっている。 両国の大学生の平均値の差が最も大きい 3 項目は順に、49、70、51 である。49.「英語を 話せる有能な人間であることを示すためだ」は、表 3 に挙げた Wants で 36. と 37. の結果と も相関している。 70.「将来やりたい仕事につきたいからだ」、51.「英語ができないと恥ずか しいと感じるからだ」で、差が大きいのは、は、韓国では日本と比較して仕事で英語を使用 する必要性がかなり高いという現状を示唆しているだろう。.

(7) 日本実用英語学会論叢 No. 15 September 2009. 19. 表4    動機付けの強さ 43. 少しでも英語力がついたと感じると嬉しい からだ(IM-A) 45. 英語でコミュニケーションが取れると嬉し いからだ(IM-A) 47. 英語を使って何かすることが楽しいからだ (IM-S) 48. 後々、よりよい仕事を得るためだ(EXT) 49. 英語を話せる有能な人間であることを示す ためだ(INT) 51. 英語ができないと恥ずかしいと感じるからだ (INT) 52. 英語がわからないと自分はだめな人間だと感 じるからだ(INT) 54. 自分にとって英語は必要なものだと思うから だ(IDT) 58. 就職や留学のための英語試験でよい成績を取 りたいからだ(EXT) 59. 英語圏のことをもっと知りたいからだ(IMK) 60. 英語という言語についてもっと詳しく知りた いからだ(IM-K). 韓国 平均 SD. 平均. 日本 SD. 3.95. 0.874. 3.55. 1.09. 3.49. 1.03. 3.78. 1.1. 3.47. 0.91. 2.98. 1.14. 3.93. 0.96. 3.19. 1.24. 3.59. 0.97. 2.55. 1.25. 3.29. 1.19. 2.59. 1.14. 2.63. 1.23. 2.28. 1.11. 3.76. 1.02. 3.47. 1.07. 2.214*. 3.88. 0.95. 3.3. 1.11. 4.416***. 3.5. 0.87. 2.91. 1.14. 4.629***. 3.64. 0.931. 2.82. 1.1. 6.3***. 61. 英語を学習すること自体楽しいからだ(IM-S) 2.97. 0.96. 2.68. 1.15. 2.138*. 3.39. 1. 3.07. 1.15. 2.324*. 3.05. 1. 2.65. 1.06. 3.057*. 2.98 3.4. 0.99 0.93. 2.57 2.84. 1.04 1.24. 3.254*** 4.055***. 2.71. 1.09. 3.34. 1.28. -4.203***. 2.6 3.78. 1.05 1.06. 2.92 2.91. 1.12 1.04. -2.396* 6.455***. 62. 英語学習で自分の可能性が広がったと感じ ると嬉しいからだ(IM-A) 63. 英語圏の文学についてもっと知るのが楽しい からだ(IM-K) 64. 英語を聴くといい気分だからだ(IM-S) 65. 自分の可能性が広がるからだ(IDT) 67. わからない。英語学習など必要ないと思う (AM) 69. なんとなくやっている(AMT) 70. 将来やりたい仕事に必要だからだ(EXT) *p <.05, *** p <.001. t値 3.231*** -2.162* 3.777*** 5.365*** 7.410*** 4.794*** 2.341*. 7. 結論と今後の課題 仮説の検証結果から、韓国人学生は、日本人学生と比較すると、自分の英語力を高く評価 し、高い動機付けを持ち、より多くの英語の学習行動を起こしていることがわかった。特に、 英語を話すことに関して韓国人学生は努力しているように思われる。また、韓国人学生が、 英語を学習する理由は、日本人学生に較べ、内発的動機付けによるものである一方、外発的.

(8) 20. PRACTICAL ENGLISH STUDIES No. 15 September 2009. 動機付けによるものも大きくなっている。日本人学生は、韓国人学生と同様に英語の必要性 を強く感じながらも、英語ができなければ困るといった情況がほとんどないのに対して、韓 国では、3. 韓国の英語教育で述べたとおり、英語ができることが重要視されているからであ ろう。 本研究では、被験者の数が少なく、さらに両国の平均的な学生を選んだわけではなかった し、また、英語専攻の学生も含まれていなかった。しかし、韓国の大学生と日本の大学生で は、その学習行動や動機付けの強さに大きな違いがある可能性があることがわかった。これ が、小学校からの英語教育の影響であるか否かはこの調査からははっきりとはわからない。  今後、被験者を増やし、また TOEIC などの英語試験の結果により被験者を分類し、英語 力と学習動機、学習行動との関係を探っていきたい。 参考文献 バトラー後藤裕子(2005) 『日本の小学校教育を考える』東京 : 三省堂 ベネッセ (2004)『東アジア高校英語教育 : 日本韓国中国の高校生の英語力 VIEW21〔高校版〕』 http://benesse.jp/berd/center/open/kou/view21/2004/06/05report_01.html 本名信行 (1999)『アジア諸国における英語教育の取組み - 英語非公用語国を中心としてー』http:// www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/015/04052601/004.pdf 川添恵子(2005)『アジア英語教育最前線』  東京 : 三修社  佐藤夏子、石濱博之 (2006)「日本人大学生の英語学習動機・学習行動・英語力の関係について」 『中 部地区英語教育学会紀要』第 35 号 53-59 頁 Sato, N.(2005)“The Relationship Among Wants, Needs, and English Proficiency of Japanese Students Majoring in Technology” 「東北工業大学紀要Ⅱ」: 人文科学編 25 号 13-21 頁 Noels, K.A. Plletier, L.G., Clement, R. and Vallerland R.J.(2000) Why are you learning a second language? Motivational orientations and self-determination theory. Language Learning 50, 57-85 TOEIC Newsletter Feburuary 2009 No. 104  TOEIC テスト受験者数の推移 http://www.toeic.or.jp/toeic/pdf/about/transition1979_2008.pdf 公開テスト平均スコア・平均スコア分布一覧 http://www.toeic.or.jp/toeic/data/data_avelist.html.

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