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1学年におけるコンピュータリテラシ教育の共通化に関して

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Academic year: 2021

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(1)Sendai National College of Technology. Research Reports of Sendai National College of Technology No.38, 2008. 1 学年におけるコンピュータリテラシ教育の共通化に関して 矢島. 邦昭、速水健一、竹島久志、脇山俊一郎. For Sharing Computer Literacy Education in the First School Year Kuniaki YAJIMA , Kenichi HAYAMI , Takeshi TAKESHIMA and Syunichirou WAKIYAMA. The lecture of the first grade in the Sendai National College of Technology is the mixture class according to no department from 1998. The student excludes the specialized subject and is lecturing in the mixture class. The Creative Design was newly started in 2007. So we established "Computer literacy" of commonness to do the information processing education. This subject is a specialized subject. However, a lecture is attended like the mixture class.The teaching material which was jointly developed uses the same one.Common knowledge can be acquired by using the teaching material jointly developed.In the main discourse, the comparison and the class evaluation of the curriculum before and after the computer literacy establishment are described. Keywords: Computer literacy, mixture class, Sharing of teaching material. 1.はじめに. 2.共通化前の各学科での科目. 仙台電波工業高等専門学校(以下本校)は、情報 通信工学科、電子工学科、情報工学科、電子制御工 学科の 4 学科で構成されている。すべての学科にお いて高度情報処理社会で活躍する人材を育成するた めに 1 年時より情報処理の基礎を学習している。し かし、各学科でのスパイラル教育課程のなかで、要 求する内容に差異が生じている。以前より、情報処 理教育の担当教員間では、情報処理教育の統一が懸 案事項となっていた。平成 10 年度の混合学級開始 時には、学科毎に情報処理教育を行っているため使 用する OS、アプリケーション、インターネット技 術など学科の異なる学生間での計算機活用能力の差 が明確化した。これは、講義に使用する計算機環境 が異なっていたことも起因する。平成 14 年度教育 用電算機システムの更新により、計算機環境の統一 化が図れた。しかし、高学年における計算機利用を 考慮しているため、教育内容に関して共通性はなか った。 平成 19 年度、創造工学の開設[1]により学科の 枠を越えた実験が開始された。これにより、学生が 持つ情報処理の基礎能力の共通性が見直され、「コン ピュータリテラシ」を開設した。 コンピュータリテラシでは、本校の学生として身 につけておくべき基礎的な技術を身につけてもらえ ることを目標とするため、統一した教材を用いる。. これまでにも各学科で低学年に必要な情報処理教 育を行ってきた。しかし、学科毎に上級生で必要と される情報処理のレベルが異なるため、開設してい る授業も異なり内容も異なっていた。表 1 にそれま での情報処理教育のシラバスを示す。各学科ともこ の内容になるまでに、2 年生以降のカリキュラムを 考慮して、改善されてきたものである。 平成 19 年度、計算機システムの更新、新カリキ ュラムである創造工学の実施に伴い、学科共通の情 報処理教育が必要になった。. 表1. 学科での情報処理教育内容. 電子工学科:情報処理 2 単位 1. コンピュータ利用の基礎 実習用コンピュータの利用方法、タッチタイピング、ファイル の作成 2. XEmacs を使いこなす XEmacs の使い方、日本語入力、XEmacs コマンド 3. インターネット インターネットの仕組み,WWW、電子メール、インターネット 使用上の注意、情報倫理 4. UNIX システム ファイルシステム、プロセスとジョブ、標準入出力、Windows システムの利用方法、UNIX コマンド表の作成 5. LaTeX システム LaTeX コマンド、作図(xfig)、グラフの作成(gnuplot)、図等の貼 り付け方(EPS ファイルの場合)、LaTeX による文書の作成. - 21 NII-Electronic Library Service.

(2) Sendai National College of Technology. 電子制御工学科:情報処理 2 単位 1. パソコンの基礎 2. 情報関連機器の基礎 ヒューマンインターフェイス、入出力装置 3. ネットワークの基礎 情報社会の基礎知識、インターネットの概要とネチケット 4. 教育用システムの利用 教育用システムの概要、ログインとログアウト,操作方法の修 得、タイピング技術(タッチタイピング)の修得 5. エディタの利用 Emacs(Mule)の基本操作、日本語入力、LaTeX による文書作成 6. ネットワークの利用 LAN の基礎知識と構成機器、ネットワークサービス、電子メー ル、本校の蔵書検索,希望図書申し込み方法について 7. Windows の操作とアプリケーションソフトウエアの利用 ワープロソフト(Microsoft Word)演習、表計算ソフト(Microsoft Excel)演習 8. 情報と情報の利用 コンピュータでのデータ表現、数値データの表現方法、論理デ ータの表現方法 9. 製図CAD実習 情報工学科:情報リテラシ 2 単位 1. コンピュータの仕組み ハードウエア,ソフトウエアの構造と役割、実習環境(教育用 UNIX システム)の概要 2. コンピュータの取り扱い方 操作方法,ダイビング技術(タッチタイピング)の修得 3. UNIX の基礎 ファイルシステム,基本的なコマンド,リダイレクションとパ イプ処理 4.エディタの使用法 Emacs(Mule)を使ったテキストの作成,編集法 5.ネットワークとその利用 電子メイル,WorldWideWeb,インターネットの概要とネチケ ット 情報通信工学科:情報リテラシ 2 単位 1.コンピュータ・リテラシ コンピュータ・システム システムの構成、システム・ソフトとアプリケーションソフト 教育用システムの利用、システムの概要、ログインとログアウ ト、パスワードの管理、CUI による基本操作、テキスト・エディ タの利用、基本操作、日本語入力 2.ネットワーク・リテラシ ファイル保護、 状態認識・変更、ネットワークの利用、LAN の仕組み、ネチケット、電子メール、WWW を用いた情報検索 3.プログラミング コンピュータによる問題解決、PAD による問題解析、プログラム の三要素、Perl プログラムの基礎 入出力、変数への代入と計算、制御構造:選択(if)、制御構造: 繰り返し(while). 3.コンピュータリテラシの導入 平成 19 年度より、1 年生で創造工学が開始された [1]。創造工学は学科を越えて実験グループで、各学 科の準備した実験を行う。その中の実験で n 進数、 SI 単位系の理解が必要であり、コンピュータリテラ シにて習得できるよう科目担当より要求された。 平成 18 年 9 月より、4 学科の情報処理担当が集ま り、学科での講義内容の確認と共通科目としての「コ ンピュータリテラシ」の講義内容の検討を行った。 基本方針として、1.教育用コンピュータシステム の 理 解( 操作 方法 )、2. OS,ファイルシステムの理解 (階層構造など)、3. コンピュータの仕組み(情報の 表現)、4.インターネット活用(光と影)とした。. これに伴い、学科間で異なっていた教科書、参考 書の統一を行った。学科毎に独自に開発された教材 を持ち寄り、本校で必要とするコンピュータリテラ シについて議論した。1 では、コマンドライン操作 による基本構成の理解に重点を置き、OS を Linux と し、タッチタイピング、エディタ(Emacs)のキー操作 の習得、2 では、5大装置、コンピュータ内での数 値表現(n 進数)、文字コード、単位系の理解、3 で は、ファイルシステム(階層構造) 、基本操作コマン ド、保護モードの理解、4 ではネットワークの仕組 み、Web,E-mail の利用、倫理、マナーの習得が必要 であるとした。表 2 に、コンピュータリテラシのシ ラバスを示す[2]。 表 2 コンピュータリテラシのシラバス 1 年生:コンピュータリテラシ 2 単位 1.コンピュータシステムの基本操作 教育用システムの利用方法 UNIX と Windows,Xwindow システムの基本 コンピュータの取り扱いと UNIX の基本 テキストエディタと印刷 2.コンピュータの構成 情報表現と単位、ハードウエアの基本構成、ソフトウエアの構成 3.UNIX システムの基礎 ファイルシステム、標準入出力とジョブ制御 4.インターネットの基礎 インターネットの仕組み、インターネットの歴史と利用. 4.講義方法と学習環境 学科より 1 名ずつ情報処理担当者が、1~4 までの 教材として、30 回分(1 回 100 分)の講義資料を分 担して作成し、全てのクラスで同じ教材を使用する。 教員は 2 名 1 組になり 2 クラスの 1,3 または 2,4 を担当する。これによりクラス間での基礎能力の格 差を少なくしている。 講義形態はパワーポイントを用いた資料配布型と 計算機を用いた実習型の組み合わせである。講義に は、プロジェクタとホワイトボードが同時に使用可 能であり、Video,DVD が使用可能であること、実習 には、学生 1 台の PC があり、教員の PC 画面と手 書き資料をプロジェクタに表示できることが挙げら れた。本校でもこれらの条件を満たす部屋は少なく、 他の学年学科の利用もあり、部屋の確保は困難であ ったが、図 1 に示す環境で行っている。 講義を終えた後に、学生は電算機室にて演習を行 う。教員の PC から資料をプロジェクタに投影する。 学生は、投影された資料と手元にある資料をあわせ てみることができる。また、配布資料は学内の Web サーバにおいてあり、学生の使用する PC でも閲覧 することができる。資料への書き込みや、計算過程 の詳細を示す場合には、書画カメラと切り替えるこ とにより、柔軟な対応をしている。 演習環境は、平成 19 年度に更新された計算機シ ステムであり、WindowsXP と Linux のデュアルブ ートの仕様である。計算機システムに詳細は省略す るが、簡単な特徴を述べる。PC のスペックは教員 用も学 生用 も同 じで あり 、デ ィス クレ スマ シン. - 22 NII-Electronic Library Service.

(3) Sendai National College of Technology. (HDD,DVD-ROM,FDD 無し)である。起動時に、イ メージサーバに問い合わせ、必要な OS のイメージ を読み込み、PC 上に展開して OS を起動する。イ メージサーバで管理しているため、更新、アプリケ ーションの追加を統括して行うことが可能である。 パスワード管理、プロファイル管理も行っており本 校にある同様の計算機室でも、共通の環境で利用す ることが可能である。Linux のホームディレクトリ は Samba により Windows に提供されるので、両 OS を自由に使い分けることができる環境が準備さ れている。 講義での配布資料には、スライドを穴抜きにし、 講義中に記入する形式とした。また、確認用として 小テスト形式の資料を用いることで学習の定着度を チェックすることとした。 年 4 回の試験も共通と し、補講、追試に関しても学科単位ではなく、クラ ス単位とした。 表 3 に到達目標を示す。各項目対して目標が明確 に示されていることで、1 学年に必要な情報処理能 力の基礎を固めることができる。. 表3. 到達目標. 1.コンピュータシステムの基本操作 コンピュータシステムの概要を理解し,基本的な操作ができる。 タッチタイプによる入力ができる。 テキストエディタを用いた編集ができ,印刷ができる。 2.コンピュータの構成 10 進数と 2 進数・ 16 進数の間の変換ができる。 数値・文字・画像の情報表現法がわかる。 基本単位と SI 接頭語を用いて,適切な単位でデータ量などを表 すことができる。 5つの基本要素と情報・制御の流れを説明できる。 実際のコンピュータのハードウエア構成を説明できる。 CPU の性能を MIPS 値で比較できる。 なぜ主記憶装置と補助記憶装置が必要なのかを説明できる。 ソフトウエアの階層構造とオペレーティングシステムの役割を説 明できる。 3.UNIX システムの基礎 階層ディレクトリ構造を理解し,絶対パスと相対パスでファイル を特定できる。 ファイルおよびディレクトリのコピー,移動(ファイル名の変更), 削除ができる。 ワイルドカードやファイル名補完機能を用いて,効率的なファイ ル操作ができる。 ファイルおよびディレクトリの保護モードを理解し,変更ができ る。 標準入出力の役割を理解し,リダイレクションおよびパイプライ ンを利用できる。 ジョブの強制終了,一時停止,バックグランドジョブへの変更が できる。 4.インターネットの基礎 ンターネットおよび,ワールドワイドウェブや電子メールの仕組 みを説明できる。 インターネット発展の歴史を理解し,本校における適正な利用が できる。 インターネット社会の危うさを理解し,安全な利用ができる。 著作権等の知的財産権について理解し,それに配慮した適正な利 用ができる。. 5.教育効果と今後の課題. 図 1.. 講義風景. 図 2.実習風景. 19 年度より共通科目として「コンピュータリテラ シ」を開講した。専門科目と異なり、クラス単位で の受講としている。これにより、これまで学科間で 異なっていた計算機活用能力の差異が均質化され た。 図 3 にコンピュータリテラシ開設前と後での学 科、クラスの分布図を示す。 19 年度のコンピュータリテラシの成績は、クラス 別で 72.8、74.9、75.5、78.0、学科間で情報通信工 学科 73.5、電子工学科 74.7、電子制御工学科 74.0、 情報工学科 79.2 と学科による計算機活用能力の均 質化されているのがわかる。これまでの差異は、学 科での学習体系を意識した特徴のために生じていた と考えられる。 図 5,6 にアンケートの集計結果を示す。 19 度の授業アンケートを見ると、授業の準備・工 夫されている、説明がはっきりしている、質問にき ちんと答えてくれたなど、学生から良好な結果を得 られている。特に、パワーポイントの資料をプロジ ェクタで投影しながら、資料を配布するスタイルが 好評であった。講義の前に先週の復習のスライドを 1 枚入れるだけで学生の理解度は格段によくなる。. - 23 NII-Electronic Library Service.

(4) Sendai National College of Technology. 実習の操作も、書画カメラとの組み合わせて提示す ることで理解度が上がったようである。 レポートの提出方法、期限厳守の考え方も共通の 意識となり、今後の専門科目にスムーズに入ること ができる。また、学科の枠を超えた創造工学での基 礎部分を抑えることができ、多様な実験に対応でき る能力を身につけている。特にネットワーク利用の 技術的知識やマナーなどに関して、情報系と電子系 で差が大きく、電子系の学生は、上級生になっても 学校のアカウントは使用しないで、携帯等の E-mail アドレスで企業や研究のやり取りをしり、高学年で の利用マナーが問題視されていたが、今後は情報倫 理教育・指導に関して安心することができる。. 図5. 平成 18 年度アンケート. 図6. 平成 19 年度アンケート. 成績分布 30. 25. 人数. 20 R科 E科 C科 I科. 15. 10. 5. 0 0. 10. 20. 30. 40. 50 点数. 60. 70. 80. (a) 学科別. 90. 100. 成績分布 30. 25. 1組 2組 3組 4組. 15. 10. 5. 0 0. 10. 20. 30. 40. 50 点数. 60. 70. 80. 90. 100. (b) クラス別 図 3 開設前(平成 18 年度分) 成績分布 30. 25. 人数. 20 C科 E科 I科 R科. 15. 10. 5. 0 0. 10. 20. 30. 40. 50 点数. 60. 70. 80. 90. 100. 6.まとめ 講義担当者教員間の連携により、学科間の教育方 法や指導方針を情報交換することができ、統一的な 教育指導を行うことができた。 2 年目のコンピュータリテラシを開講している が、講義に必要な教科書選定が課題となる。講義内 容をまとめてプリントを配布しているが、カリキュ ラムに合致した教科書がないために、3 冊の教科書 が必要となる。高専に入学し、専門科目を学んでい ない 1 年生にはプレッシャーとなると思われる。こ うした観点から、今後は教材の開発が必要であると 思われる。また、配布資料の表現の統一、両面印刷 や画質の向上が課題となる。 今年度のコンピュータリテラシの成績を調査し、 学生の就学度、学科間の就学度の違いを調査する必 要がある。. 参考文献. (a) 学科別 成績分布 30. 25. 20. 人数. 人数. 20. 1組 2組 3組 4組. 15. 10. 5. 0 0. 10. 20. 30. 40. 50 点数. 60. 70. 80. 90. 100. (b) クラス別 図 4 開設後(平成 19 年度分). [1] 佐藤、加藤ほか:“仙台電波高専における一連 の教 育 シ ス テ ム 改 善 へ の 取 り 組 み ”、高 専 教 育 30 号,pp.735-740(2007) [2] 千田栄幸:共通科目「情報リテラシー」の導入 ~一関工業高等専門学校の事例~、高専情報処理教 育研究発表会,pp.107-110(2007) [3] 矢島、速水、竹島、脇山:全科共通のコンピュ ータリ テラ シ教 育、 高専 情報 処理 教育 研究 発表 会,pp.145-148(2008). - 24 NII-Electronic Library Service.

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参照

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