気体プラズマの非線形効果に起因する周波数混合
土橋孝治
伊藤洋
(昭和47年8月31日受理)Frequency Mixing due to Nonlinear Effect of a Gaseous Plasma
KojiDOBASHI HiroshiITO Synopsis Agaseous plasma is perturbed by a high power microwave. And the high power wave generates a nonlinear perturbation of the electron density of the plasma. If the high power wave has a frequency∫o, and that of a small amplitude signal is fs, sum and difference frequencyゾ(ア=ゾ、±2〃∫o)waves are generated in this plasma. We measure experimentally frequency(f−・ 6550 MHz)and signal strength of a transmitted signa1, when the high power wave(ゾo=2450 MHz,100W)and a small amplitude wave(ゾ,=1650 MHz, 100mW)are incident upon a rectangular plasma waveguide. We also consider theoreti・ cally this nonlinear phenomena. 1. まえがき 気体プラズマ中に電磁波の大振幅信号が入射した場 合,プラズマの諸定数(電子密度,電子温度,衝突周 波数など)が変化することはよく知られている。さら にこのプラズマ媒質中に他の小振幅信号の電磁波が侵 入すると,プラズマの変動により小振幅信号の電磁波 が変調されるようになる。このような非線形現象の典 型的な例としてLuxemburg効果をあげることができ る1)。これは,Luxembur9にある放送局の出力が大き く(200kW,252.1kHz),このために電離層プラズマ が変動し,その電離層部分を伝搬していたヨーロッパ 各地の放送波がその影響を受け,混信を発生したとさ れている。そしてこのLuxemburg効果の究明に端を 発して,たとえぽプラズマ中に入射した大振幅信号波 によるプラズマの擾乱の量的・質的検討にしても多く の学説があり2) ’”7},一貫した結論にはいたっていない ようである。また,これら多くの理論的研究と合わせ て,その証明となり得るような実験的研究は,ほとん どみあたらないのが実状である。 筆者らはこのような問題に興味をもち,プラズマの 非線形効果に関係する電波伝搬について研究を試みて きたが,本論文においてはWRJ−2のプラズマ導波管 に大振幅信号を入射させプラズマを変動させ,一方こ れとは周波数の異なる小振幅信号波を同時に入射させ たときの両信号の相互作用に関して理論的および実験 的検討を行なっている。すなわち大振幅信号の電磁波 が入射したときのプラズマの電子密度の摂動に関する 近似式を求め,これを用いて電子密度にゆらぎのある プラズマ中を伝搬する小振幅信号波の反射・透過に関 する理論式を厳密に解析した。その結果,これらの電 磁界中には小振幅信号波周波数f、のほかに,それと さらに大振幅信号波周波数foの2倍との和・差の混 合周波数成分ゾーfs±2ゾ。等も現われることが導びき 出された。そしてさらにそれらの周波数混合現象を実 測し,その透過波レベルの測定も行ない,理論と実験 の両面より検討を加えている。 さて,昨今電離層プラズマ中を電力の大きい信号が 伝搬する例も多く,この場合に発生することが予想さ れる問題を検討することは重要である。すなわち本研 究は,たとえぽ宇宙通信等に関連して電離層内で起こ り得る非線形効果に起因する諸現象を解明するための 一つの資料となりうるものと考えられる。また,いわ ゆるマイクロ波電力を利用したプラズマの加熱も研究
されているが8),この場合のプラズマ電子密度の測定 を小振幅マイクロ波信号を用いて行なう場合にも,本 論文の結果は応用できるものと思われ,そのための基 礎理論でもある。 2. 理 論 2.1大振幅信号波による電子密度のゆらぎ 角周波数ω。(−2πf。)の平面電磁波は定常プラズマ に変動を与えるほどに電力が大きいとし,これが電子 密度2V。のプラズマ中に入射したときの電子密度の変 動を近似的に求めておこう。 まずプラズマ中での平面波を零次近似として次式の ように与えるものとする。 E−E。cos(ω。t−k。z) (1) Eは電界,Eoはその振幅, leoは k・一
1一鵠叫・一醐… (・)
である。ここにCは光速,ωpはプラズマ振動角周波 数,mは電子の質量, eは電子の電荷,εoは真空の誘 電率を示す。ここではイオソ等は静止しているとして 電子にのみ着目して解析を進める。 つぎに電子の運動方程式は衝突による損失を無視し て るi−一・E・…(t・・t・−le・・) (・) よって v−_−e・E:・si。(ω。t−le。。) (4) mtOO ここにvは電子の速度である。つぎに一個の電子が電 界より吸収する電力の瞬時値Pは P=−eEv ..−e:29!E・2si。(t。、t−k、。) (5) 〃2ωd ωd−2ωo, kCl−2k。 (6) となる。このようにして一個の電子は平面波よりエネ ルギーを吸収し,このエネルギーを衝突等によって他 の中性分子の電離にすべて費すものと仮定する。とこ ろで気体分子の電離電圧をViとすると,レ‘個の分子 を電離するにはVieVt tsるエネルギーが必要である が,このエネルギーは式(5)で求めた電子が電界より得 たものである。よってViは eEo2 sin(ωdτ一ん2) (7) yt= Vi mcad となる。 つぎに拡散の寄与を無視すると電子密度Nとyiの 間には連続の方程式からdN
万一=y・N そこで N=ノVo十δノV, 」V。〉δN (8) として2V。は時間的に一定であることを考慮すると, 結局δノVは eEo2No COS(ωdZ−〃dのδNr−
mtOd2Vi =/Voγcos(tOdt −kd2) (9) ただし・一一隠銑 輌
このγは電界によりプラズマ内に変換されるエネルギ ー量の度合であり,プラズマの構成定数とか大振幅信 号波の特性に依存し,非線形伝搬の非線形度あるいは 電子密度のゆらぎの度合を示すものである。 このように均一プラズマ中に電磁波の大振幅信号波 が入射するとプラズマはこれによって変動し,電子密 度に式(9)のようなゆらぎを生じ,プラズマ波を発生す る。ただし,実際にはプラズマ電子密度の変動にとも なって大振幅信号波も摂動を受けるわけであり,また, プラズマ電子温度も変動し,これがもっと複雑に関係 し合うことが考えられるのであるが,本論文では複雑 さをさける目的から式(9)によって以下の解析を進め る。すなわち式(9)はこのような意味からあくまで第一 次近似の程度の解であることを注意する必要があろ う。この点のより厳密な取扱いは後の問題である。 2.2 基本式の導出 さて電子密度2V。で厚さ1の平行平板均一プラズマ があり,これに垂直に大振幅の平面電磁波が入射し, 一・繒ャ振幅の平面波が同時に垂直に入射する場合を考 える。まず大振幅信号波はプラズマ電子密度を式(9)の ように変動させるものとして,小振幅信号波について の波動方程式を求めよう。Maxwellの方程式と運動 方程式よりつぎの式を得る。 1 n 皿 真空(または空気) .ご,.ご:,・.・・.ン.’ 真空(または 富) y 電子密度に ・註;三 のあるプラ 瑠 ’1に1’・、♪ ∴ミ’∵㌧∵ξ A 、 @’亀ン s ’∴.’.∴三∴ 、・’∵∴エ 、 ・ A 、 . 、 ’° 工 . ・ ・ ▼ z 図一1問題の構成図 Fig・1 The geometry of the problem一23一
∂Ey_ ∂Hx (11.a) π一μ゜∂t
X・莞一Nev,±∂舞 (1・・b)
躍一一繊 (11・・)
ここで疏に関係してつぎのような関数ψを導入す る。Ey一α一彩一 (・2)
αは小振幅信号波の周波数の関数であるが,これは後 に決定される。式a2)を式(11.c)に代入すると ψ一」η〃tJ a3)・ θα となる。そこで式02),a3)を式(11.a),(11.b)に代入 してψについての方程式豊一き陛一芸ψ一・ (・4
9・」・2−N・・2{1+,,。,(t。、t、一、le、。)} mεO mεO これが小振幅信号波の波動方程式である。式⑭の解と して次式を仮定するd ψ一ρ元(・Akz)f(u) as) ここに ・−9(th…−k・・)・le・一(ω・一ω。・)/C・a・) ω,んは後に境界条件により決定することができる。 またf(a)はプラズマ波の伝搬項の関数であり,波動 がプラズマ波と結合して伝搬することを意味し,特に γ・=oであればf(u)は定数となるであろう。さらに式 as)の正負の符号はそれぞれ後進波・前進波に対応する ものであり,以下の式において複号同順とする。式as) を式adic代入してプ(u)についての方程式に変換する と, 、 、÷(led・一鵬牒+」(±硫竿)劣
{ } ao
+{;/1−〃2一誓(1+・…2a)f−・ となる。そこで ∫(u)=θ一ブθzz!(μ) なるfを導入し,式⑬を式⑰に代入すると t(le・・一誓)蒜 +{一](le・・躍)θ+ブ(±噺讐十艶一誓)+θ(±k・・一竿
÷〃・一誓(1+・…2・)レー・ )}df
du
) as) となる。そこでθとして ±c21ekd一ωωば 1 ⑲ θ=2 C2〃d2一ωd2 とすれば結局次の方程式になる。 ’蒜+(θ・+2・,…2・)7,一・ ⑳
・・ ==4(±c2ゐ島一ωωばc21ed2一ωd2)2・ 2θ1−・ω農、・ ⑳
ところで式佗◎に関連して 蒜+(θ・+2・・…2・+2θ・c・・4・+……)テー・ 22) なる方程式をHillの方程式と呼ぶ。この解を エ co ∫一θμΣ6。θ」2拠 23) n=−CO と仮定して式22)に代入すると (μ十ノ2κ)2bn十 Σ θmbn−m= O (θ一m一θm) 24 m=−oo となる。式⑳と式2i)とを比較すると,θ2一θ3−……=O となっているので結局式⑳の解は式23)で表わされ,定 数の間の関係としては {(μ十ノ2η)2十θo}bn十(bn−1十bn+1)θ1=0 2S) が成り立つ。式2s)はHillの決定式より ・i・・(ノπ2μ)−A(・)・i㎡(晋㎡θr) 2a なる特性方程式を得る。ただしA(0)は・…(詞。1
4Vb6−’1一θ。 27)
∠(0)=1十 である。すなわち式26)によってμを決定,式囲によっ Aてbnを決定すれぽf(u)は式⑳によって与えられる ことがわかる。また特性パラメータθ。は式⑳に与え られており前進波,後進波に対して異なっているわけ A であるが,前述したようにf(u)はプラズマ波に依存す るものであり,小振幅信号波に対しては独立であるか ら,前進波・後進波として得られるμ一」㎡θoの項は 両者の波動に関して等しい値となる。すなわち式㈹よ り ooゾ(u)−e(μ一」〆θ・)uΣb。〆2拠 n=−oo ⑳ となり,前進波・後進波に関してf(u)は同一一なもの として得られる。そこで改めて μ一∫Vl万 一ξ+ブη 2 としておく。さらに式QS)より ψ一εゴ(ω’Tk2)e2(ξ+ゴη)uΣ6。θ鋼 n==−oo 29) βo)のように与えられる。これと式(11.a),⑫とより大振 幅信号波によって電子密度にゆらぎが存在するプラズ マ中の小振幅信号波の電磁界は与えられる。‘ E,一αe」(t°t干kz)e2(ξ+・iv)・r Σ(元ω十吻ωd十ξωd十元ηωd)b。εゴ2脇 ⑪ n==.一 co Hx=一一θ」(totTkv)θ2(ξ+元η)u μo Σ(士ゴゐ十ブ輪十ξ島十元砲)b。εゴ2肌 B2) n=−oo 2.3 各領域の電磁界 以上のようにプラズマ中の界は得られたので,ここ では残りの真空(または空気中)での入射波・反射波 および透過波を求める。 さて真空中でのψに関する波動方程式はMaxwel1の 方程式*り
砦一丁暑一・ B・)
1となる。そこでまず小振幅信号の第1領域での反射波 を式㈹にならって oo ψ(「」ΣR。ei・(car’+k・X) n=−oo と仮定する。これを式倒に代入すると nle。=!坐 c 第皿領域の透過波の解を co ψ(皿)一Στ。〆鰯一盈‘z) n=−oo t と仮定すると同様にして n le e ・.]21gto!!.e . c となる。一方入射波として ψω一4(t・s・t−k・x) を仮定すると ko=」旦 c ゆえに, Ey(の一e」(ω・t「k・x) Hx・i)__⊥e」…t−k… CPto、 ここでα=1/」ωs 磁界は ω8n;−co r Hx(γ) ・.・ Cμ0ω8n=−oo 、 よって第1領域の電磁界は ㈱ 飼 鯛 Bカ Bs) β9) のように決めた。L方反射波の電Eゾ」⊥がω硫,・G・判
ぷω。R。、、←・・’學) E、・・L、砲・’一・・。+⊥£n、。,R.,・〈’i・rt・竺・) ω8n・= 一’ co ㈹ H。・・」一_L、」(…−k…+1 CPto τμ0ω8 量n、。,R.、・(n、,rt+!19tuu:r。 c) ・⑭ n=−oo 一方第皿領域での電磁界は E,…=:⊥s 。、。、T.、・( ntUtntUtt−一一2 c) 9・) ωsn=−oo Hx(皿)一一1がω∬。、・←・tt一竺り⑬ 0μ0ωsn;−co ところでプラズマ中での小振幅信号の透過波および 反射波はすでに与えてあるが,透過係数T,反射係数 Rを含めて E,(ll)==2e」 (wt−1・・1・e・・ξ・・… ノωs Σ(∫ω十ノ〃ωd十ξωd十ブηωd)b。ed2nu n=−oo ←旦、」・・t+…e・・ξ…1・㍗
Σ(ノω十ブκωd十ξωd十元ηωば)b。θ」2ημ n= 一一 co Hx(・・一一b・一♂・ξ輌
Σ(ノ〃十」輪十ξle,十ノη〃ば)b。2ゴ2脚 n=−oo 、 L _.R〆・・t+k・・、・・ξ・… ㍗μ゜ Σ(一元ゐ十ブnkd十ξゐd十∫η〃d)b。θプ2πμ n=−oo のように改めて表示しておこう。 ⑭ ㈲ さてプラズマと真空(または空気)との境界面を z・=O,1に選んで,ここでの境界条件としてはつぎの ようになる。 z−0,Ey(1)=・Ey(ll), Hx(1)==Hx(ll) 2=1, Ey(1)=Ey(皿), Hx(ll)=Hx(皿) よって式㈹より 、・叫⊥s 。、。,R。e・…rt ωs n・=−co _T‡R、・・te・ξ・」,)・dt ltUs Σ(ノω十ブηωば十ξωd十ブηωd)b。e i”Wdt n=m−co また e」…一⊥自。ω。R。、畑 ω8 n=−oo _」竺一、洞、(ξ・、η)・dt ノωs 一25−一 ㈲ ㈲ kS)Σ(一元ゐ一F元nkd十ξk,一}一元rpled)b。e加dt π=−oo 式㈲より 一」{Te」(t°t’kl)+1∼eゴ(ω‘+ke)}e(ξ+ゴη)(tuc・t−k・1) Σ(プω十元ηωd十ξωd十ノηωd)6。εゴ・(・dt−kdl) n;−oo 一量。ω、T。、・(剛一竺り ll=−oo また 一∫Tcρ」(ωt−々z)e(ξ+jη)(ωdZ−kdl) Σ(元〃十元κん十ξle,十∫η〃d)b。eゴt・(t・at−kdl) n=−oo 一元Rcθ」(ωt+kt)e(ξ+元η)(Wdt−k・1) Σ(一ノん十元%彦d十ξle,十∫η〃d)b。ejn(・dt−kCll) 72=−oo s 。、。、T.ej(nωtt−nt°t∼ c) n=−oo そこでまず(式㈹+式陶)を求め, 数に関して成り立つためには ω8=ω十ηωば ㈲ 60) 6D これが同一周波 62) でなければならない。よってこれを用いて,bo−1と すると 2ノω、−eξωd’[(T十R)(∫ω、十ξωd) +Tc(元〃十ξk,十元η々,z) →−」∼c(一∫ゐ十ξle,十∫η〃,z)] 臼 っぎに同様に(式鯛一式㈹)を求め,これが同一周波 数成分に対して成り立つためには, κωr=ω3十ηωd でなけれぽならない。よってこれを用いて, 2(ω8十ηωd)Rn=一ノ¢ξωd%η ×[(T十R)(元ω、十∫ηωd十ξωd) −TC(ブ〃十∫κ〃d一トξk,→一ノη〃d) −RC(一ノ〃十∫η〃d十ノηゐd十ξle,)コ また式60)と式60より ntOt=ωs十〃ωd でなければならず,以下の2式を得る。 一∫、声、・・d・一(ξ・・,・・、・ご梱一ωs÷ωりz6。R ⑭ 6s) 66) ・(∫ω・+吻ω輌)(1−・ラ;”鵠鱗砦辮) 一{1一 一{1一 c(ブゐ十ノηゐd十ξle,十ノηled) 一ブe・・吻一’{k・(ξ・・・…一ωs‡ }・6n ×T(元ω、十ブκωd十ξω,) ・(1_ ∫竺土乏”d−←ξゐd十∫ηゐd 一ノk−Fノη々d−1一ξ為d十元opk,) ∫ω、十ノκωd十ξωσ ノ(°s+吻ωd+St°−d・一一}(c・s+ ・)T・ 6カ c(一ノゐ一}−」〃〃αヨーξle,十ノη〃ば) }(t・・+…d)Tn 陶 ここで式勧,6S)よりそれぞれR, Tを求め,これら を式6⑳に代入するとTnが求まり,式6S)からは凡が 求まる。 よって小振幅信号波の各領域での電磁界はつぎのよ うに記述できる。 E・1・L・ゴ( ωsωsz− x ‘)一。量..ブ芸辛1鍔1㌃・つ讐塑 ×{ノω、十ノηωd十ξωd−c(一元ゐ十元嬬σ十ξk,十ノηん)} ×{元ω、十ブηωば十ξω∂−c(元〃+ノη〃d十ξカd十∫ηゐ∂)} 。e・{・・s+ntud・t+ωs㌣ω6・} 6,) Hx・・L一L,・(ωs彦一ω8x c)一≡ Cμo CPto 自2・in”L互、一・ωs: d n=−ooωs十κωdππ ×{ノω、十∫κωば十ξω4−c(一∫ん十元〃島十ξk,十元ηん)} ×{ノω、十ノ%ωd十ξωd−c(ノ〃十元ηん十ξ〃d十∫ηん)} 。〆…+n・・d・・+ωs: ・} ㈹ E,(・)−2,一・kdX量∫ω・+勿ω・+ξω・× n=−co ππ {c(一∫〃十∫〃〃d十∫η〃d十ξk,)一(ブω、十ノ〃ωゴ十ξωd)} 。b。ej(μ:カωり・,・…、+nWCt・・一・k・,k・+2・・…} _2e一ξkdX ミi】 元ω8→一ブηωd十ξωd× n=−oo ππ {c(」〃十元η島十ξle,十元η〃d)一(∫ω、十∫%ωα十ξωd)} 。b。e−・(k+ωs…πωαン、・・…+・ω・)t・・k−・k・−nk…}θ Hx(皿)一_旦、一・k・・量元ん吻為・+鋤+ξle・× μo n=−o。 ππ {c(一元〃→一ノη〃d−Fξle,十ノηゐ、z)一(元ω、十∫ηωd十ξωd)} 。b。、・(k一ωs:カω%{・・、+n・・d・t−・k・͡、・・1 +㌃・一・ 。曇..±勿竺η”d+包 ×{c(元〃十ノ嬬d十ξk,十元ηん)一(ブω、十ノ〃ωd十ξωd)} 。b。、・(k+ωs‡ )・、・…s+・・…t+・・−o・k・一・k…1聞 E,(皿)−4,lee−…覗ω淑ω・一∫ξω・、一…+n…1 π=−oo ππ 。b。e・{…+ ・卜ω辛ωば・} 鯛 Hx(皿)一_4”、一・k・1自ω・+・ω・一元ξω・ μO n=−oo ππ 。、一・・,働b。〆…+・ω・・t一ωs‡⇒ ただし 。n−、・(k一ωs‡ ン{,(一∫“+批+ξle、+」励 一(ブω、十元ηωd十ξωd)} ×{元ω、十ξωば十c(∫〃十ξk,十∫η疏)} ㈲
一e−j(k+ωs‡ )・{c(元“.嚇、噛+ノη“d) 一(∫ω、十ノηωd十ξωd)} ×{元ω8十ξωd十c(一ノ〃十ξk,十ノηん)} (65) また式62)より
ω一ω、一ηωd ㈹
となり式㈹より“」⑦:一・ω・)Lω己 (、o
c となる。 以上のように各領域中の電磁界には小振幅信号波の 角周波数ω、のほかにω、+ntUd(n−±1,±2……)な る角周波数成分が含まれていることがわかる。 2.4特別な場合の界 特別な場合として計算の検算を目的とし,線形の場 合すなわち大振幅信号波が入射しない状態を考えてみ よう。その場合はγ一〇とすれぽよいので式⑳より θ、−0となる。よって式⑳よりA(0)−1となり,式 陶よりμ一ノ∀砺となる。これを式2S)に代入すると, bn ・= O(n=±1,土2……), bo−1となり,式㈹およ び式(60よりω一ω、,le・=lesとなり,以上の関係を式 69),(6D,㈹に代入すると次式を得る。 E、・・」、・( ω8tOst−−x c)一幽叫論導歳鴫)、畑剖
㈹ Ey(皿)_. 匙z・(ω・+c〃s)〆z @ (ω、+cles)2e」k・1−(tO、−ck、)2e.ぬ, ×ej(ω・t−k・x)「疋F,畿綜念篇)2e一張汀拠楡・
陶 4tUsck、θ竺」 Ey(皿)= (ω、+・cks)2e」k・1−(co、−cles)2e一ゴん・z。、・(…一剖 ㈹
ただし鳥一訂1一芸
となっていずれも通常の解析によって得られる結果と 同一になる。2.5計算結果
まず固有値を求めた。特性方程式からは無限個の実 数解が得られるが,境界条件を満足するもののみが個 有値であり,それらがプラズマ状態を表わすプラズマ 振動角周波数ωρと一対一の対応関係にあることを図 一2に示す。また第皿領域の透過波のうち,ω、とω、+鋤 の角周波数成分を有する高調波の透過係数を数値計算 した結果を図一3に示す。このようにωアの増加につれ て透過係数は大きくなり,ωpが一定値を越えると減 1.0 9. ・.・ 蕪’ 迷: 0 1.O I.1 1.2 個有値厄, 図一2 固有値と電子密度との対応 Fig.2 The correspondance between eigen value and electron density 5.0×1(丁5 2.5×10−5 γ=−10−4 ∫o=2450MHz 2=0.4m fs=1400MHz 1600 2600 0 0.5 1.0 ωρ/ω。 図一3 電子密度による小振幅信号の透過係数 Fig.3 Variation of transmission coethcient of small amplitude signal 3.0 璽 讃・・ 1一 霊 ▲… § f, =・1500 MHz 1600 1650 0 0.5 1.O lγ1〔×10∼4〕 図一4 γ対和の第一高調波の透過係数 Fig.4 Transmission coeMcient of first order frequency wave vs.γ 一27−一一・一昭和47年12月 山梨大学工学部研究報告 第23号 少することがわかる。さらに透過波について大振幅信 号波の電力との関係を見る意味で,γとω、+ωdの角 周波数成分の透過係数との関係を図一4に示す。ただし γはWRJ−2導波管の管内モードにおける大振幅信号 波の電力との対応においてγ cr 10”4としている。 3.実験と考察 図一5に実験装置の全体を示す。同図(b)はプラズマ導 波管でWRJ−2方形導波管に陰極と陽極とを設置し, 導波管両端は誘電体板を用いて気密にし,約2×10”s mmHg程度に排気してからアルゴンガスを0.001∼ 2.5mmHgになるように注入する。陰極は排気された 真空度の高い時点において一度活性化をしておき,放 電時には10V交流電圧で加熱し,これと陽極間には 6kΩの安定抵抗を入れ最大1500 Vの直流電圧を印加 し,放電電流最大300mAで陽光柱プラズマを生成す る。このプラズマに最大出力1.5kW,周波数2450 MHzのマグネトロン発振器の出力を10 dB水負荷減 衰器により減衰させた大振幅信号波を入射させる。こ
のマグネトFン発振器は±5MHz程度の周波数が可
変できるが,ここでは2450MHz一定となるように調 整されている。つぎにこの大振幅信号波とは別に1650 MHz,100 mW最大出力のクライストロン発振器より クライスト゜ン発旙艦晋 受信機 プラズマ導波管 テー六導波管(5.7−−6.8GHz) ぷ∫鷲㌻1議・・ンAT諜
i15igMHz)(1°dB) (a)ブロックダイアグラム 陽極 陰極 @ 0リング ∨§ 一 ㎡ 一 一F ・ . WRJ−2 r気口 500 20 → (b)プラズマ導波管図一5実験装置概観
Fig.5 ApPearance of experimental apParatus 発生した小振幅信号波を同時にプラズマに入射させ る。これら両発振器は許容電力2.5kWのアイソレー タを用いて相互に干渉しないようになっている。 こうしてプラズマを透過する電磁波のうちには多く の周波数成分が含まれることになり,ここではその 中,5.8∼6.6GHz帯のものにのみ着目して測定する。 そこでプラズマ導波管の出力端はWRJ−2よりWRJ−6 方形導波管にテーパ導波管を通して変換し,ここに 6000MHz帯の周波数選択性受信機を結合してプラズ マ導波管を透過した信号の中,6000MHzのそれを測 定している。さらに6000MHz帯にのみ着目すること からテーパ導波管の中間にはWRJ−9の方形導波管を 新たに装荷し5.3GHz high pass filterの機能を持た せている。このfilterおよびテーパ導波管部で反射さ れる大振幅信号波等がプラズマ領域に再び侵入してプ ラズマを乱さないようにアイソレータによって阻止し ている。 3.1電子密度対受信強度 大振幅信号波周波数f。−2450MHz(約100W),小 振幅信号波周波数f、−1650MHz(100 mW)とする と和の第一高調波はf= f、 十 2fo 一一 6550 M耳zどなる。 これを直流放電によって生成されたプラズマのガス圧 力をパラメータとして,放電電流の変化に対する受信 強度の相対値を示したのが図一6である。プラズマを点 火したときにのみ高調波は現われ,このときの受信強 度は,大振幅信号用のマグネトロンのホワイトノイズ をOdBとして相対値で表わしている。また参考のた めにマイクロ波の位相変移によって測定したプラズマ 導波管内の定常状態における電子密度を図一7に示し ておく。 冨 輿 蓋 # 響 蓮 f, =1650MHz,100mW fo ・=2450MHz,100W〃一理…
0 100 200 300 放電電流〔mA〕 図一6受信強度対放電電流 Fig.P 6 Received Signal strength vs. discharge current 3 聯10 冨 這 さ
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▲ 0.08〔A”
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,・’ 100 200 放電電流〔mA〕 電子密度対放電電流 300 6 0 図一7 Electron density vs. discharge current 冨:4
曇 塁 豊蓮2
Fig.7 このように受信強度は放電電流・ガス圧力により相 違し,放電電流つまり電子密度の増加とともに得ら れ,ある値からは減少する。このことは理論から得ら れる振舞いと定性的によく一致して得られる点であ る。またガス圧力により受信強度が違うのは,一般に 衝突電離回数が圧力2mmHg付近でピーク値をもつた めであり,実効的にγがこの圧力付近では大きくなっ ているためである。しかしこの種の考慮は本論文では (a)小振幅信号入射レベル=一・。dB (c) 0 −oo −15 −10 −5 小振幅信号入射レベル〔dB〕 (OdB=100mW) 図一8受信強度対小振幅信号入射レベル Fig.8 Received Signal strength vs. input power of small amplitude signal 放電電流=・160mA 一定 なされていない。 さてこれらの信号が和の第一高調波であることの認 識を深める意味でさらにつぎの実験を行なった。 3.2 両信号波の入射電力対受信強度 まず図一5(a)のATT.1の減衰器によって小振幅信号 波の入力レベルを加減し,減衰なしの場合(約100mW) をOdBとし,それぞれ減衰を加えていった時の受信強 (b)小振幅信号入射レベル==・−9.4dB (d)小振幅信号入射レベル=OdB (X軸 1ms/div, fs ・・ 1650MHz(100mW=OdB)Y軸 1V/div, f。=2450MHz,放電電流160mA) 図一96550MHz受信波形 Fi9・96550 MHz waveform一29一
冨 一 室 寝: 塁 慧 蓮 .0 ユ00 大振幅信号入射電力〔W] 図一10受信強度対大振幅信号入射電力 Fig・10 Received Signal strength vs. input power of large am・ plitude signal 200 度の変化を図一8に示す。このように小振幅信号波の入 射電力と高調波の受信強度とは実験的にもほぼ直線的 であることがわかる。さらに高調波の検波波形をオシ ログラフで観測したものを図一9に示す。小振幅信号波 は連続発振なので,高調波の受信波形はマグネトロン 発振波形のように100Hzでパルス化されている。な お,図一9(a)のように小振幅信号が入射していない場合 にも前出のマグネトロン発振器からの雑音信号が受信 されている。 また,一般に非線形効果が顕著に現われる雰囲気 は,定常状態におけるプラズマの構成定数とか大振幅 信号波の電力とに依存するものであり,この関係につ いても測定を行なった。マグネトロンの発振出力はそ の陽極電圧を加減することにより可変とする。この供 給電圧の変化はマグネトロン発振波の周波数変動(±5 MHz)をきたすので,高調波成分はそのつど局発で追 いながら検出する。これらの大振幅信号入射電力対受 信強の関係を図一10に示す。図から明らかなように大 振幅入射電力がある値(ほぼ40W)に増加してくると 受信強度は急激に上がり,その後マイクロ波放電が始 まり受信強度は飽和する。 4.む す び 以上電子密度にゆらぎのあるプラズマ中での周波数 混合現象について理論・実験の両面から検討してき た。これによると,受信強度に関する実験値と理論値 とが定性的によく一致することがわかる。つまり,① 周波数スペクトラム中には基本波成分のほかに理論ど おり,ゾ”・ゾs+fd(fd−2ゾ。)の混合周波数成分が存在 していること。またその受信強度(電力)は,②小振 幅信号波の入力に比例しており,③高調波の電界強度 がγに比例することから,大振幅信号波の入力の自乗 にも比例している。さらに,④電子密度が増加して ωρがある値になると減少し始めていること。 このように混合作用の要素(プラズマ周波数,大振 幅信号波,小振幅信号波等)の組み合わせの違いによ る高調波の振舞いは理論・実験等で非常に似通ってい ることから,理論で扱った大振幅信号によるプラズマ 電子密度の摂動の近似モデルが,現実にプラズマ中の 各種の現象の中でもっとも顕著に現われているものと 思、う。 さて,本論文中では受信強度の絶対測定が行なわれ ていないが,これは装置の不備によるもので,この点 の厳密な測定を行なう必要があろう。また理論中で は,大振幅信号波によるプラズマ電子密度の摂動を近 似的に与えているが,本文中でも触れたように,より 厳密な理論が得られる必要がある。しかるにこれは非 線形現象であり,解析には困難な点が多い。それゆえ 本論文ではとりあえずこのような近似式より出発した ものであるが,定量的一致をも含む詳細な実験事実の 証明のためには今後この点に関する研究を進めなけれ ばならない。 つぎに本論文の解析はコールドプラズマ理論にもと ついて行なわれているが,大振幅信号波による擾乱と して電子温度はそれをも考慮する必要があろう。 謝辞 本研究を進めるにあたり,実験に協力された本講座 学生岩下功,海野昭平君,装置の制作に協力された本 学中沢章助手,宮田和穂技官,および討論いただいた 本学伊藤千秋講師に感謝する。 参考文献 1) V.A. Bailey:Some nonlinear Phenomena in the ionosphere, Radio Science, J. of Res. NBS/USNI, Vo1.6gD, No.1, Jan.,1965. 2) P.Caldirola,0. de Barbieri:On some nonlinear phenomena in the ionospheric plasma,同上. 3)David Layzer and Donald H. Menzel:Ionospheric cross modulation, A micro scopic theory,同上. 4) Pietro P. Lombardini:Alteration of the electron density of lower ionosphere with ground・based transmitter,同上. 5) O.E. H. Rydbeck:Electromagnetic wave re廿ec− tion from on oscillating, collision・free magnetic・ ionic medium,同上. 6) V.L. Ginzburg:The propagation of electromag・ netic waves in Plasmas, Pergamon Press inc. 197CPP495∼528. 7) K・G・Budden:Radio waves in the ionosphere,
8) 9) Cambridge Univ. Press,1961. 亀田,南,武田:ホイッスラー波による高密度プラズ マへのマイクロ波電力の注入,核融合研究,VoL 23, No.3(1969年7月). 0.E. H Rydbeck:Dynamic nonlinear wave pro一 pagation in ionized media,1, The isotropic me・ dium, Res. Report No. Electronics, Chalmers Gothenburg, Sweden. 27,Res. Laboratory of Univ. of Technology,