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Echolucency of carotid plaque is useful for assessment of\r residual cardiovascular risk in patients with chronic coronary\r artery disease who achieve LDL-C goals on statin therapy 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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氏 名 植松 学 博士の専攻分野の名称 博 士 ( 医 学 ) 学 位 記 番 号 医工博乙 第 68 号 学 位 授 与 年 月 日 平成26年 9月 25日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第2項該当 専 攻 名 博士課程医学領域

学 位 論 文 題 名 Echolucency of carotid plaque is useful for assessment of residual cardiovascular risk in patients with chronic coronary artery disease who achieve LDL-C goals on statin therapy (スタチン治療後に LDL コレステロールが目標値に達した慢性冠 動脈疾患患者において、頸動脈プラーク輝度の測定は心血管病の 残余リスクの評価に有用である) 論 文 審 査 委 員 委員長 教 授 大西 洋 委 員 准教授 大野 伸彦 委 員 講師 飯嶋 哲也

学位論文内容の要旨

( 研 究 の目 的 ) 動脈硬化は全身病であり、動脈硬化プラークの不安定化は局所的に生じるのではなく、全身の血管 に同時に生じる。そのため冠動脈プラークの不安定化は、頸動脈のような別の部位のプラークの特徴 を評価することによって代用できる。超音波検査により非侵襲的かつ簡便に、頸動脈プラークを評価 することができる。integrated backscatter(IBS)法は動脈硬化プラークのエコー輝度を測定する方法で、 プラークの安定性や構成成分などの特徴の評価が可能であり、不安定プラークの判別に有用である。 これまで IBS 法により頸動脈エコー輝度の評価を行うことで、冠動脈イベントの予測が行われてき た。

National Cholesterol Education Program Adult Treatment Panel Ⅲのガイドラインで、心血管病患者の 二次予防として、スタチン治療によりLDL コレステロール(LDL-C)を<100mg/dl に抑えることが推奨 されている。しかしLDL-C が目標値に達したとしても心血管病の発生を完全に抑えることはできず、 残余リスクが存在する。そのため適切な内服治療を行っている冠動脈疾患患者での残余リスクの評価 に有用な指標を見出すことが必要である。

スタチン治療により頸動脈の内膜中膜複合体(intima-media thickness;IMT)や IBS 値といった血管の 構造や機能のパラメータの改善が報告されている。しかしスタチン治療を行った後のこれらのパラメ ータが心血管病患者の二次予防の指標として有用であるかはわかっていない。

本研究は、スタチン治療後にLDL-C が目標値に達した慢性冠動脈疾患患者において、IMT や IBS 値が、心血管病の残余リスクの評価に有用であるかを検討した。

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( 方 法 )

ス タ チ ン治 療 によ りLDL-C<100mg/dlを達成した357人の慢性冠動脈疾患の患者に、頸動脈 の 最 大IMT(max IMT)と 、 IBS法 によ るプ ラーク 輝度 の測 定を行 った。 すべ ての 患者を 心 臓 死 、 非 致 死 的 心 筋 梗 塞 、 再 血 行 再 建 を 要 す る 不 安 定 狭 心 症 の イ ベ ン ト が 起 こ る ま で 前 向 き に フ ォ ロー ア ップ し た。な おIBS値は血管外膜の IBS値を基準値として、プラークの IBS値と の 差 で 表し た 。す な わち[較正後 IBS 値] = [プラーク IBS 値 ] - [外膜 IBS 値]とした。線維性、 石 灰 化 は高IBS値、脂質豊富な不安定プラークは低 IBS値として示される。

( 結 果 )

平均32±18 カ月のフォローアップ期間で、33 例の冠動脈イベントが発生した(心臓死 4 例, 心筋梗塞 4 例, 不安定狭心症 25 例)。多変量コックス比例ハザード分析で、低 IBS 値は、冠動脈イベントの独 立した予測因子であった(HR, 0.44; 95%CI. 0.29-0.73;p=0.009 )。また IBS 値を古典的リスクファクター に追加することにより、C 統計量(C-stastics)が増加し、net reclassification improvement(NRI)、integrated discrimination improvement(IDI)値の改善を認めた。一方で max IMT は独立した危険因子ではなく、予 後予測の追加効果は認めなかった。

( 考 察 )

本 研 究 で頸 動 脈のIBS値によって心血管イベントが予測可能であったのは、スタチン治療 が 頸 動 脈 、 冠 動 脈 両 方 の プ ラ ー ク の 安 定 化 に 影 響 を 与 え る こ と が 関 係 し て い る と 考 え ら れ る 。一 方でmax IMTが予測能を失ったのは、スタチン治療がmax IMTに与える影響が比較的 小 さ い こ と が 関 係 し て い る 可 能 性 が 考 え ら れ る 。 今 回 の 結 果 か ら 、 動 脈 硬 化 プ ラ ー ク の 大 き さ ・ 量よ り もプ ラ ーク の 質 の安 定 性が 心 血管 イ ベ ント の 重要 で ある と 考 えら れ た。 こ れ ま で の 研 究 は ほ と ん ど が 適 切 な 内 服 治 療 を 行 う 前 の 患 者 群 を 対 象 と し た 研 究 で あ っ た の に 対 し 、 本 研 究 は 内 服 治 療 に よ りLDL-Cが 目 標 値 を 達成 し た 患者 群 に お け る残 余 リ ス ク の 指 標に つ いて 検 討し た 研 究で あ り、 こ の点 が 新 しい と 考え る 。 ( 結 論 ) ス タ チ ン 治 療 後 にLDL-Cが 目 標 値 に 達 した 慢性 冠 動 脈 疾 患 患者 に おい て 、 頸 動 脈 プラ ー ク 輝 度 の測 定 は心 血 管病 の 残 余リ ス クの 評 価に 有 用 であ っ た。 (1718 字)

論文審査結果の要旨

1. 学位論文研究テーマの学術的意義。 研究成果は、「スタチン治療によりLDL コレステロール(LDL-C)<100mg/dl を達成した 357 人の 慢性冠動脈疾患の患者を対象に頸動脈超音波検査を行い、頸動脈の最大内膜中膜複合体(intima-media thickness; IMT)厚と integrated backscatter(IBS)法によるプラーク輝度の評価をそれぞれ max IMT 値と IBS 値として測定し、すべての患者を心臓死、非致死的心筋梗塞、再血行再建を要する不安定狭心症 などの心血管イベント発生との関係を前向きに検討した結果、IBS 値はイベント発生のリスク因子で あったがIMT 値はリスク因子では無かった。」というものである。学術的意義としては、頸動脈の所

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見から心血管イベント発生リスクを検討する研究はこれまでスタチン治療前の患者群を対象とした ものであったのに対し、本研究は内服治療によりLDL-C が目標値を達成した患者群を対象にして検 討したという点である。 2. 学位論文及び研究の争点,問題点,疑問点,新しい視点等。 ① スタチン治療後で LDL-C が低下した症例群では、IBS 値は心血管イベントの予後指標であっ たがIMT 値は予後指標では無かった理由について、筆者はスタチンにより IBS 値は改善す るが IMT 値の改善は小さかったため、と考察しているが、実際の測定データからそのよう に言えるのか、スタチン治療による IMT 値の改善が頸動脈と冠動脈で異なるから、という 考察も可能なのではないか、との質問があった。これに対して発表者から、スタチン治療に よる頸動脈と冠動脈のIBS 値と IMT 値の変化については今後の検討課題にしたい、との回 答があった。 ② 提示された症例では早期にIBS が改善しているが、実際にスタチンを使用中の IBS の評価 間隔や判断をどのようにしていけば、high risk な症例への対応を適切に判断できるか、と いう質問があった。これに対して発表者から、症例ごとのスタチンに効果がでるまでに要す る期間の違いや、スタチンによりIBS が改善しやすいのはどのような症例なのかなどを、今 後検討していく、との回答があった。 ③ エコー画像の三次元解析でさらに有用な情報や評価法が得られるのか、という質問があった。 これに対して発表者から、今後の検討課題とする、との回答があった。 ④ スタチン治療後に LDL-C が低下した症例の残余リスクがある場合にどのような治療的対策 が考えられるか、という質問があった。これに対して発表者から、LDL-C の変化値と IBS 変化値との関係も含めて今後検討を加えていきたい、との回答があった。 3. 実験及びデータの信頼性 ① 統計手法について:IBS 値との相関解析で、単変量解析にて有意差が出た変数を用いている が、単変数量解析で有意差が出なかった変数も多変量解析に組み込む必要があるのではない か。また心血管イベントの因子解析では単変量解析で有意差が出た変数と有意差のなかった IMT 値のみを使用しているが、根拠が欠けるのではないか、さらに多変量解析で変数ごとの 相関の有無を確認しているのか、との質問があった。これに対して発表者は、解析に用いた 変数については何通りもの試行錯誤を加えた結果であり、また変数ごとの相関の有無も確か めた、との回答があった。 ② IBS 値の測定方法について:論文に示された図では計算領域に偏りがあるのではないか、と の質問があった。これに対して発表者は、プラークとしてはっきり見えている部分を選択し ているつもりだが計測法の不安定さはあるかもしれないので、選択範囲による結果の再現性 が悪くならないように外膜との差で評価した、との回答があった。 4. 学位論文の改善点、等々。 すでにCirculation Journal 誌に投稿・審査の結果公開されている論文であるが、今後前述したよう な課題について再検討して新たな研究発表や論文化されることを期待する、という意見があった。こ れに対して発表者は、今後前向きに対応したい、との回答があった。

参照

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