JAIST Repository: 準安定状態窒素原子と水素・水分子の反応ダイナミクス
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(2) 準安定状態窒素原子 N(2D) と水素・水分子の反応ダイナミクス 浅井 隆. (梅本研究室). 1. 緒言. 窒素は大気の大部分を占める身近な元素であるにもかかわらず、励起状態にある窒素 原子と他の原子・分子との反応の詳細については明らかにされていない。 最近本研究室において、NO を 275.3nm のレーザ光照射で 2 光子光分解することによ り、効率良く N(2 D) が生成されることを報告した。今回は、その方法を用いて N(2 D) と H2 、D2 、H2 O 、D2 O の反応によって生成する NH(ND) ラジカルをレーザ誘起蛍光 (LIF) 分光法によって検出し、その初期回転・振動状態分布を決定した。 2. 実験 NO と水素化物の混合系に YAG レーザ励起の色素レーザの倍波 (275.3nm) を照射し、 NO を 2 光子光分解させた。N(2 D) と水素化物の反応によって生成した NH ラジカルを XeF レーザ励起の色素レーザの倍波 (336nm) を用いて LIF 分光法によって検出した。 測定は、回転緩和を避けるため全圧 52Pa 以下、2 台のレーザ間のディレイタイムが 150ns で行なった。 3. 結果・考察 図 1 に NO 圧 14Pa 、H2 圧 28Pa 、2 台のレーザ間のディレイタイム 150ns で測定した NH の A0X 遷移に対応する LIF スペクトルを示す。これをスペクトル解析することによ り、図 2 のような初期回転・振動状態分布が得られた。 振動状態分布比は、NH(v =0):NH(v =1)=1.0:0.860.1 であった。回転状態分布は、v =0 、 v =1 準位ともに非常にブロードであった。これは反応に特定のアタックサイトがないこ とを示唆している。また、得られた分布が prior 分布に比べて hot であることは、反応に おける中間状態の寿命が短いことを意味している。 D2 、H2 O 、D2 O についても同様の測定を行ない、N(2 D) の反応性を検討した。H2・D2 、 および、H2 O・D2 O で顕著な同位体効果は見られなかった。 00. 00. 00. 00. 図 1: NH の LIF スペクトル. keywords. 図 2: NH の回転・振動状態分布. N(2 D), NH(ND) ラジカル, 初期状態分布, LIF. Copyright c 1997 by Takashi Asai.
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