Frameworkで示された科学教育の構造のNGSSにおける具体化 : エネルギー領域に着目して
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(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第67巻 第₂号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 67, No.2. 平 成 29 年 ₂ 月 February, 2017. Frameworkで示された科学教育の構造のNGSSにおける具体化 ― エネルギー領域に着目して ―. 荒谷 航平*・高橋 一将** *. 北海道教育大学大学院. **. 北海道教育大学旭川校 理科教育学研究室. The Implementation of Framework in the NGSS ― focusing on the energy domain ―. ARAYA Kohei* and TAKAHASHI Kazumasa** *. Graduate School of Education, Hokkaido University of Education. **. Department of Science Education, Asahikawa Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 本研究の目的は,米国の“A Framework for K-12 Science Education”で科学教育の構造 がどのように示され,“Next Generation Science Standards”において,それがどのように具 体化されたのかを,エネルギー領域に着目して明らかにすることである。文献分析の結果, Frameworkで示された学問上中心となる考えの分野ごとの構造や内容の発展の方向性は,分 野間の関連付けがなされながらNGSSに受け継がれていた。Frameworkにおける分野横断的概 念および科学と工学の実践の構造は,NGSSにおいて保持されつつも,その内容の発展におい て,内容の追加や細分化によって新たな発展が加えられていた。Frameworkの3つの次元は, 工学に関する実践が多様な考えと結び付けられて,NGSSの期待される学習成果に統合され, 具体化されていると考えられる。. はじめに. Frameworkでは,科学と工学の実践(Scientific and Engineering Practices), 分 野 横 断 的 概 念. 2012年にアメリカ合衆国では,“A Framework. (Crosscutting Concepts) ,学問上中心となる考え. for K-12 Science Education: Practices,. (Disciplinary Core Ideas)の3つの次元で科学教. Crosscutting Concepts, and Core Ideas”(NRC,. 育が構造化された。2013年には,このFramework. 2012) (以降,Frameworkとする)が公表された。. に基づき, “Next Generation Science Standards”. 145.
(3) 荒谷 航平・高橋 一将. (NGSS Lead States, 2013) (以降,NGSSとする). れ,その構造はNGSSでどのように具体化さ. が公表された。NGSSでは,Frameworkで示され. れているのか。. た3次元を統合した期待される学習成果. ② 各 次元の概念や実践の発展は,Framework. (Performance Expectations)が,学問上中心と. でどのように意図され,それらがNGSSにお. なる考えあるいは,トピックに沿って示された。. いてどのように反映されているのか。. そ れ ぞ れ の 期 待 さ れ る 学 習 成 果 の 下 に は, Foundation Boxが設定され,期待される学習成. ③ NGSSにおいて,3つの次元はどのように統 合されているのか。. 果を構成する各次元の内容が整理されて示された。 我が国では,FrameworkとNGSSに関する研究 は盛んに行われている。例えば,出口・内ノ倉・. Ⅰ FrameworkとNGSSの概要. 伊藤・熊野・長洲(2013)や内ノ倉・出口・伊藤・. 1 Frameworkの概要. 熊野・長洲(2013)は,米国のSTEM教育の最新. Frameworkでは,学問上中心となる考え,分. 動向としてFrameworkとNGSSのそれぞれの基本. 野横断的概念,科学と工学の実践の3つの次元で. 的 な 内 容 構 成 を 明 ら か に し て い る。 ま た,. 科学教育が構造化された。学問上中心となる考え. Frameworkに関して,泉(2012)は,初等段階. とは,科学と工学の各分野において核となる考え. においてアーギュメントが科学と工学の実践の中. である(NRC, 2012, p. 31)。分野横断的概念とは,. 心的活動として取り扱われていることを明らかに. 科学と工学のすべての分野で応用することができ. している。他方,NGSSに関して,石崎(2013)は,. る各分野に限定されない概念である(NRC, 2012,. Kindergarten(5歳段階)における科学教育の. p. 83)。科学と工学の実践とは,「⒜ 科学者が世. 目標を分析し,村津(2014)は幼稚園段階におけ. 界について調査し,モデルと理論を構築する際に. る学習内容を分析している。. 使用する主要な実践」,「⒝ 工学者がシステムを. 以上のように,我が国においてFrameworkと. 設計し,構築する際に使用する工学の重要な実践」. NGSSは盛んに分析されているが,Frameworkと. (NRC, 2012, p. 30)である。. NGSSを関連付けて分析した先行研究は管見の限 り 見 当 た ら な い。 よ っ て, 本 研 究 で は,. 2 NGSSの概要. Frameworkでどのように科学教育の構造が示さ. NGSSでは,学問上中心となる考えあるいは,. れ,それがNGSSにおいてどのように具体化され. トピックに沿って,K-5学年では学年ごと,6-. ているのかを,エネルギー領域に着目して明らか. 8学年と9-12学年ではこれらの学年帯ごとに,. にすることを目的とした。本研究において,エネ. Frameworkの3つの次元を統合した「期待され. ルギー領域に着目するのは,日本の現行の『中学. る学習成果」を示し,その下にFoundation Box. 校 学 習 指 導 要 領 解 説 理 科 編 』 ( 文 部 科 学 省,. を設定している。期待される学習成果は,「生徒. 2008)において,エネルギーが学習内容を構成す. が理解し,できるようになることに関する評価可. る科学の基本的な見方や概念の柱の1つとして示. 能な文章」(NGSS Lead States, 2013a, p. xxⅲ). されているためである。. と示されている。期待される学習成果は,それぞ. 本研究の方法は,FrameworkとNGSSを対象と. れ固有のコードを持っている。例えば,4-PS3-2. した文献分析であり,NGSSの学問上中心となる. は,第4学年の物理科学分野の3番目の中心とな. 考えに沿った配列を分析対象とした。. る考え「エネルギー」の2つ目の期待される学習. 本研究では,FrameworkとNGSSの構造を踏ま. 成果を示している。Foundation Boxには期待さ. えて,以下の3点を分析視点として設定した。. れる学習成果を構成する各次元の内容が整理され. ① 各 次元はどのようにFrameworkで構造化さ. て示されている。. 146.
(4) Frameworkで示された科学教育の構造のNGSSにおける具体化. Ⅱ 各次元の構造化とその具体化. として選択されたことがわかる。 次に,これらの選択された考えに関連して,構. 各次元がどのようにFrameworkで構造化され,. 成要素となる考え(component ideas)が設定さ. その構造はNGSSにどのように具体化されている. れ た。 そ し て, 構 成 要 素 と な る 考 え ご と に,. のかを分析した。. K-12学年のラーニング・プログレッションズ1)を 考慮して,各学年帯(K-2学年,3-5学年,6. 1 学問上中心となる考え. -8学年,9-12学年)の終わりまでに修得すべき. まずFrameworkで学問上中心となる考えがど. 理解(endpoints)が示された。. のように構造化されたのかを明らかにした。次. 物理科学分野の学問上中心となる考えでは,エ. に,Frameworkの修得すべき理解の内容とNGSS. ネルギーが3番目に設定されている。その構成要. のFoundation Boxの内容を比較した。この分析. 素となる考えとして, 「A: エネルギーの定義」, 「B:. を通して,Frameworkで示された修得すべき理. エネルギーの保存とエネルギー伝達」 , 「C: エネル. 解がNGSSでどのように扱われているのかを明ら. ギーと力の関係」,「D: 化学的プロセスと日常生. かにした。. 活におけるエネルギー」の4つが設定されている。. ⑴ Frameworkにおける構造化. 以降,それぞれをPS3.A,PS3.B,PS3.C,PS3.D. Frameworkにおいて学問上中心となる考えは,. とする。そして,PS3.AからPS3.Dごとに,各学. 以下の4つの基準に従って選択された。対象とな. 年帯の終わりまでに修得すべき理解が示されてい. る分野は,物理科学,生命科学,地球と宇宙科学,. る。. そして,工学・技術・応用科学である。. ⑵ NGSSにおける具体化 Frameworkで示された修得すべき理解は,一. 1.科学や工学の複数の分野にわたって幅広い重. 語一句そのままNGSSに採用されているという. 要性を持つか,またはひとつの分野を体系づ. (NGSS Lead States, 2013a, p. xⅶ)。そこで,エ. ける重要な原理であるべきである。. ネルギー領域の各構成要素となる考えの修得すべ. 2.より複雑な考えを理解したり,調べたりする. き理解の内容と,NGSSのFoundation Boxに記載. ために,そして問題を解決するために重要な. さ れ て い る 内 容 を 比 較 し た。 そ の 結 果,. ツールを提供するべきである。. Frameworkで示された修得すべき理解の内容は,. 3.生徒の興味と生活経験に関係があるか,科学. そ の 大 部 分 が 学 年 帯 も 同 じ ま ま に,NGSSの. 的または工学的な知識を必要とする社会的あ. Foundation Boxで扱われていることが確認でき. るいは個人的関心と関連するべきである。. た。特に,PS3.Dは,物理科学分野だけでなく,. 4.複数の学年を超えて複雑さと精緻さを増して. 生命科学分野や地球と宇宙科学分野といった他分. 教えることができ,学ぶことができる考えで. 野の期待される学習成果を構成するFoundation. あるべきだ。つまり,その考えは低学年の生. Boxでも扱われていた。その一方で,Framework. 徒でもわかりやすいが,何年も継続した調査. で示されたPS3.DのK-2学年の修得すべき理解の. を持続できるほど十分に幅広いものであるべ. 内容は,NGSSのFoundation Boxにおいて扱われ. きである。. ていなかった。その代わりとして,PS3.BのK-2 (NRC, 2012, p. 31). 学年の修得すべき理解の内容がPS3.DのK-2学年 の修得すべき理解として扱われていた。. 上記の4つの基準から,生徒の科学と工学の学. 以上の⑴と⑵より,Frameworkにおいて特定. 習において重要な役割を果たし,K-12学年の学. の基準を用いて中心となる考えが選択され,その. びを通して扱っていける考えが,中心となる考え. 下位概念として構成要素となる考えが設定され. 147.
(5) 荒谷 航平・高橋 一将. た。そして,構成要素となる考えごとに,各学年. 「 エ ネ ル ギ ー と 物 質 」 の 概 念 に 着 目 し て,. 帯で修得すべき理解が示された。これらのエネル. Frameworkで 示 さ れ た 仮 説 的 な 発 展 の 内 容 と. ギ ー 領 域 の 修 得 す べ き 理 解 は,NGSSの. NGSSで示された概念の基盤の内容を比較する. Foundation Boxにおいて,一部に例外はあるも. と,概念の基盤では,仮説的な発展の内容と同様. のの,同一の内容が学年帯もそのままに扱われて. の内容が記載されていた。その際には,新たな内. いた。特に,PS3.Dの修得すべき理解は,他分野. 容が追加されたり,内容が細分化されたりしてい. にも横断して扱われていた。. ることが確認できた。 ⒝ Foundation Boxにおける概念の基盤の内容. 2 分野横断的概念. 「エネルギーと物質」の概念の基盤の内容と,. Ⅳにて後述するが,NGSSでは,分野横断的概. NGSSのエネルギー領域のFoundation Boxにおけ. 念の1つである 「エネルギーと物質:流れ,循環,. る「エネルギーと物質」の内容を比較した。その. 保存」 (以降, 「エネルギーと物質」とする)が,. 結果,Foundation Boxの内容は,NGSSで示され. エネルギー領域の期待される学習成果を構成する. た 概 念 の 基 盤 の 内 容 に も み ら れ た。 例 え ば,. 際に最も多く活用されていた。このことを踏まえ. NGSSの 3-5 学 年 に お け る エ ネ ル ギ ー 領 域 の. て,ⅡとⅢにおいても「エネルギーと物質」に着. Foundation Boxには,「エネルギーは物体間を多. 目して分析を行った。分析では,まずFramework. く の 方 法 で 伝 達 さ れ る。」(NGSS Lead States,. で示された分野横断的概念の仮説的な発展の内容. 2013a, p. 35)という記述があるが,これは,概. とNGSSの概念の基盤(matrix)の内容を比較し. 念の基盤(NGSS Lead States, 2013b, p. 94)にお. た。 次 に,NGSSの 概 念 の 基 盤 の 内 容 と. ける3-5学年の記述と一致している。このよう. Foundation Boxにおける概念の内容を比較した。. にFoundation Boxにおける内容は,3-5学年だ. これらの分析を通して,Frameworkで示された. けでなく,他の学年帯においても概念の基盤にお. 分野横断的概念の内容がNGSSでどのように扱わ. ける内容にみられることが確認できた。. れているのかを明らかにした。. 以上の⑴と⑵より,分野横断的概念は次のよう. ⑴ Frameworkにおける示され方. な段階を経てFrameworkで構造化され,その構. Frameworkでは,7つの分野横断的概念が設. 造がNGSSに具体化されていることが明らかと. 定され,概念ごとにK-12学年を通した仮説的な. なった。まず,Frameworkにおいて7つの概念. 発展が説明されている。しかし,学問上中心とな. ごとに仮説的な発展が示された。次に,NGSSに. る考えとは異なり,すべての分野横断的概念にあ. おいて,この仮説的な発展に基づいた概念の基盤. てはまる発展の方針や,第12学年の終わりまでの. が示された。この時,もともとの仮説的な発展に. 目標,各学年帯における詳細な内容は示されてい. 内容の追加や細分化が行われた。そして,この基. なかった。. 盤の内容は,NGSSのエネルギー領域のFoundation. ⑵ NGSSにおける仮説的な発展の内容の扱われ方. Boxの分野横断的概念の内容にそのまま扱われた。. ⒜ 概念の基盤における仮説的な発展の内容 NGSSでは,分野横断的概念の基盤が示されて. 3 科学と工学の実践. おり,この基盤では,各学年帯に修得すべき概念. Ⅳにて後述するが,NGSSでは,科学と工学の. が そ れ ぞ れ 示 さ れ て い る。NGSS(NGSS Lead. 実践の1つである「(科学における)説明の構築. States, 2013b, p. 80)によれば,これらの概念の. と(工学における)解決策の設計」が,エネルギー. 基盤は,NGSSの執筆者によってFrameworkで示. 領域の期待される学習成果を構成する際に最も多. された概念に追加や修正を加えて作成されたとい. く活用されていた。このことを踏まえて,ⅡとⅢ. う。. においても「説明の構築と解決策の設計」に着目. 148.
(6) Frameworkで示された科学教育の構造のNGSSにおける具体化. して分析を行った。分析では,まずFramework. 実践の基盤(NGSS Lead States, 2013b, p. 61)に. で示された科学と工学の実践の仮説的な発展の内. おけるK-2学年の記述と一致している。このよ. 容とNGSSの実践の基盤の内容を比較した。次. うにFoundation Boxにおける内容は,K-2学年. に,NGSSの実践の基盤の内容とFoundation Box. だけでなく,他の学年帯においても実践の基盤に. における実践の内容を比較した。これらの分析を. おける内容にみられることが確認できた。. 通して,Frameworkで示された科学と工学の実. 以上の⑴と⑵より,科学と工学の実践の内容は,. 践の内容がNGSSでどのように扱われているのか. 次 の よ う な 段 階 を 経 てFrameworkで 示 さ れ,. を明らかにした。. NGSSに具体化されていると考えられる。まず,. ⑴ Frameworkにおける示され方. Frameworkにおいて8つの実践ごとに,仮説的. Frameworkでは,8つの科学と工学の実践が. な発展が示された。次に,NGSSにおいて,この. 設定され,実践ごとに第12学年の終わりまでの目. 仮説的な発展に基づき概念の基盤が示された。こ. 標と仮説的な発展が示されている。 「説明の構築. の時,もともとの仮説的な発展に内容の追加や細. と解決策の設計」に着目すると,第12学年の終わ. 分化が行われた。そして,この基盤の内容は,. りまでの目標と仮説的な発展は,科学における説. NGSSのFoundation Boxにおいて,科学と工学の. 明の構築と,工学における解決策の設計に分けて. 実践の内容としてそのまま扱われた。. 記載されていた。 ⑵ NGSSにおける仮説的な発展の内容の扱われ方 ⒜ 実践の基盤における仮説的な発展の内容. Ⅲ 各次元の内容の発展とその反映. NGSSでは,8つの科学と工学の実践ごとに,. Ⅱでは,Frameworkで示された各次元の構造. 実践の基盤が示されている。 「説明の構築と解決. が,NGSSにおいて,どのように具体化されてい. 策の設計」に着目して,Frameworkで示された. たのかを分析した。ここでは,各次元の内容がど. 仮説的な発展とNGSSで示された実践の基盤の内. のように配列されているのかに着目し,各次元の. 容を比較した。その結果,「説明の構築と解決策. 概念や実践の発展が,Frameworkでどのように. の設計」の実践の基盤では,仮説的な発展の内容. 意図され,そして,それはどのようにNGSSで反. と同様の内容が科学と工学をまとめて記載されて. 映されたのかを分析した。. いた。その際には,新たな内容が追加されたり, もともとの発展の内容がいくつかの項目に分けら. 1 学問上中心となる考え. れたりしていた。. まず,Frameworkで意図された学問上中心と. ⒝ Foundation Boxにおける実践の基盤の内容. なる考えの発展を明らかにし,次に,この発展と. NGSSで示された実践の基盤の内容とNGSSの. NGSSのFoundation Boxにおける学問上中心とな. エネルギー領域のFoundation Boxにおける「説. る考えに関する内容の発展と比較検討した。. 明の構築と解決策の設計」の内容を比較した。そ. ⑴ Frameworkにおける修得すべき理解の発展. の結果,Foundation Boxにおける「説明の構築. Framework(NRC, 2012, pp. 33-34)では,全. と解決策の設計」の内容は,NGSSで示された実. 分野の修得すべき理解の発展にあてはまる学年帯. 践の基盤の内容にもみられた。例えば,NGSSの. ごとの発展のあり方が説明されており,それらを. K-2学年におけるエネルギー領域のFoundation. 表1にまとめた。表1より,修得すべき理解は,. Boxには, 「特定の問題を解決するための装置や. 学年が上がるにつれて,より微視的な現象や抽象. 特定の問題に対する解決策を設計,あるいは構築. 的な説明へと発展していくことが指摘できる。. するために道具や器具を用いる。」(NGSS Lead. エネルギー領域に着目し,構成要素となる考え. States, 2013a, p. 5)という記述があるが,これは,. の修得すべき理解の発展と,表1の発展を学年帯. 149.
(7) 荒谷 航平・高橋 一将. 表1 全分野にあてはまる修得すべき理解の発展の 方針. るにつれ,音や光によるエネルギーの伝達からエ ネルギー保存の法則を扱っており,より抽象的な. 学年帯. 修得すべき理解. 説明へと発展していくことが確認できた。このよ. K-2. 直接経験でき,調査可能な現象について の考え方を学習. うな発展は,PS3.Cでも確認することができた。. 3-5. 直接経験したことのない巨視的な実体や 微視的な実体を導入. 6-8. 原子や細胞レベルの説明へ移行. 9-12. 原子や細胞よりも小さい規模の説明へ移 行. (NRC, 2012, pp. 33-34を筆者がまとめて作成). 学問上中心となる考えの発展とその反映を総括 すると,学問上中心となる考えでは,NGSSの Foundation Boxにおいて,Frameworkで意図さ れたPS3.AとPS3.D,PS3.BとPS3.Cの修得すべき 理解の発展のそれぞれの特色が受け継がれていた と考えられる。. ごとに比較した。その結果,PS3.AとPS3.Dの修. 2 分野横断的概念. 得すべき理解は,PS3.AのK-2学年の修得すべき. ここでは,まずFrameworkで意図された分野. 理解が意図的に空白にされているものの,表1に. 横断的概念の内容の発展を明らかにした。次に,. 対応していると考えられる。例えば,PS3.Dで. その発展とNGSSの概念の基盤における内容の発. は,K-2学年で太陽光,3-5学年でエネルギー. 展を比較し,両者が同じような発展を意図してい. の変換,6-8学年で植物による糖分子の生成,. るのかどうかを比較検討した。さらに,概念の基. 9-12学年で核融合反応を扱っている。その一方. 盤で意図されている発展が,エネルギー領域にお. で,PS3.BとPS3.Cの修得すべき理解はともに,. けるFoundation Boxの分野横断的概念に関する. 6-8学年,9-12学年において原子レベルや原子. 内容の配列にみられるのかどうかを比較検討した。. よりも小さいレベルの説明を扱っていなかった。. ⑴ Frameworkにおける分野横断的概念の発展. そのため,PS3.BとPS3.Cの修得すべき理解にお. Framework(NRC, 2012, p. 96)では,「エネル. いては,抽象的な説明へと発展していくという特. ギーと物質」の仮説的な発展が説明されている。. 色は確認できたが,微視的な現象へと発展してい. それらをまとめると,表2になる。表2より, 「エ. くという特色は確認できなかった。. ネルギーと物質」の内容は,学年が上がるにつれ. ⑵ NGSSにおける発展への反映. て,より微視的な視点から概念が説明されていく. NGSSの全領域のFoundation Boxの内容の配列. ことが指摘できる。. に お い て,FrameworkのPS3.AとPS3.D,PS3.B とPS3.Cの修得すべき理解の発展のそれぞれの特. 表2 「エネルギーと物質」の仮説的な発展. 色 が み ら れ る の か を 分 析 し た。 そ の 結 果,. 学年帯. Foundation Boxの内容においても,Framework. K-2. エネルギーの概念は取り扱わない. 3-5. プロセスの前後での物質の重さの観点か ら物質の流れと循環を学習. 6-8. 重さと質量の区別,原子の考え方やそれ らの保存を学習. 9-12. 原子核の基礎構造と原子核のプロセスに 関連した保存の法則を導入. で意図されたPS3.AとPS3.D,PS3.BとPS3.Cの修 得すべき理解の発展のそれぞれの特色がみられ た。 例 え ば,NGSSのFoundation Boxに お け る PS3.Dは,学年が上がるにつれ,エネルギーの変 換から熱力学第二法則や核融合の内容を扱ってお り,より微視的な現象や抽象的な説明へと発展し ていくことが確認できた。このような発展は, PS3.Aでも確認することができた。他方,NGSS のFoundation BoxにおけるPS3.Bは,学年が上が. 150. 各学年帯の内容. (NRC, 2012, p. 96を筆者がまとめて作成).
(8) Frameworkで示された科学教育の構造のNGSSにおける具体化. ⑵ NGSSにおける分野横断的概念の発展への反映. 3 科学と工学の実践. ⒜ 概念の基盤における発展への反映. まずFrameworkで意図された科学と工学の実. NGSSで示されている「エネルギーと物質」の. 践の内容の発展の特色を明らかにした。次に,そ. 概念の基盤の内容の配列において,Framework. の特色とNGSSの実践の基盤における内容の発展. で意図された発展の特色がみられるのかどうかを. を比較し,両者が同じような発展を意図している. 比較検討した。その結果,「エネルギーと物質」. のかどうかを比較検討した。さらに,実践の基盤. の概念の基盤の内容では,Frameworkで意図さ. の発展がエネルギー領域のFoundation Boxの科. れた発展がみられ,この概念の基盤でも,学年が. 学と工学の実践に関する内容の配列にみられるの. 上がるにつれて,物質,原子,原子核と順に概念. かどうかを比較検討した。. が微視的な視点で説明されていた。その一方で,. ⑴ Frameworkにおける科学と工学の実践の発展. 新たな発展もみられた。新たに意図された発展と. Framework(NRC, 2012, p. 34)では,学問上中. して, 「エネルギーと物質」の内容は,学年が上. 心となる考えと同様に,すべての実践にあてはま. がるにつれて,エネルギーと物質の関係がより明. る発展の方針が説明されている。その説明を表3. 確になるように発展していくことが指摘できる。. にまとめた。表3より,科学と工学の実践は,学. この概念の基盤では,物体間のエネルギー伝達と. 年が上がるにつれて,より抽象的なモデルや説明. いう概念から,閉鎖系におけるエネルギーと物質. に取り組んでいくことが指摘できる。. の保存という概念へと内容が発展していた。 以上のことから,NGSSの概念の基盤では,. 表3 すべての実践にあてはまる発展の方針. Frameworkで意図された発展を保ちつつ,新た. 学年帯. な発展が加えられていたことが明らかとなった。. K-2. 直接体験に関係する観察と説明の重視. 3-5. 観察可能な現象の説明を助ける単純なモ デルの導入. ⒝ Foundation Boxにおける発展への反映 概念の基盤で意図された発展が,エネルギー領 域のFoundation Boxにおける「エネルギーと物. 6-8. 質」の内容の配列においてもみられるのかを比較. 9-12. 検討した。その結果,Foundation Boxにおける. 各学年帯の実践の内容. より抽象的で詳細なモデルと説明への取 り組み. (NRC, 2012, p. 34を筆者がまとめて作成). 「エネルギーと物質」の内容では,学年が上がる につれて,エネルギーと物質の関係がより明確に. 次に,表3より示された発展の方針と「説明の. なるように発展していくことが確認できた。具体. 構築と解決策の設計」の仮説的な発展を比較し,. 的には, 物体間のエネルギー伝達から,エネルギー. 両者が同じように発展していくのかどうかを検討. と物質の流れによるシステムの変化の説明へと内. した。「説明の構築と解決策の設計」の仮説的な. 容が発展していた。その一方で,Frameworkで. 発展は,科学と工学に分けて記載されていたので,. 意図されていた,より微視的な視点から概念が説. 科学と工学に分けて分析した。. 明されていくという発展はみられなかった。. 科学における説明の構築に対する仮説的な発展. ⑴と⑵から,Frameworkで意図された発展は,. は,学年帯を明確に分けて示されてはいないが,. NGSSの概念の基盤に受け継がれていた。このと. 表3にまとめた実践の発展に沿っていることが指. き,概念の基盤には新たな発展も加えられた。. 摘できる。例えば,表3の3-5学年では,説明. NGSSのFoundation Boxの段階では,Framework. を助けるモデルの導入とあるが,これは,仮説的. で意図された発展はみられず,概念の基盤に加え. な発展の「中等段階までに,生徒は科学に関する. られた新たな発展だけが受け継がれていた。. 多くの説明が,モデルや見るには小さすぎたり大 きすぎたりする実在の表象に頼っていることを認. 151.
(9) 荒谷 航平・高橋 一将. 識する。 」 (NRC, 2012, p. 70)という記述に対応す. ⒝ Foundation Boxにおける発展への反映. ると考えられる。このような表3に対応する仮説. 実践の基盤で意図されていた発展の特色が,. 的な発展の記述は,3-5学年だけでなく,他の. NGSSのエネルギー領域のFoundation Boxにおけ. 学年帯においても確認できた。. る「説明の構築と解決策の設計」の内容の配列に. 工学における解決策の設計に対する仮説的な発. お い て も み ら れ る の か を 比 較 検 討 し た 結 果,. 展は,表3にまとめた実践の発展に沿っていると. Foundation Boxでは,実践の基盤で意図された. は言い難い。例えば,仮説的な発展において,小. 発展はみられなかった。. 学校では道具や材料を用いた製作と修正の活動が. 科学と工学の実践では,「説明の構築と解決策. 求められているが,表3におけるK-2,3-5学. の設計」に着目すると,Frameworkで意図され. 年にはそのような活動はみられない。. た実践の発展は,NGSSの実践の基盤に反映され. 「説明の構築と解決策の設計」において,科学. ていなかった。また,実践の基盤にみられた新た. における説明の構築は,表3の特色と同様の発展. な発展は,エネルギー領域のFoundation Boxに. が確認できた。しかし,工学における解決策の設. おける実践の内容では確認できなかった。. 計では,表3の特色のような発展を確認すること はできなかった。さらに,解決策の設計に関する 仮説的な発展の内容のみを個別に分析しても,発. Ⅳ 3つの次元の統合. 展の特色を見いだすことはできなかった。. 1 Frameworkにおける統合の方針. ⑵ NGSSにおける科学と工学の実践の発展への. Framework(NRC, 2012, p. 217)では,3つの. 反映. 次元を統合する唯一の方法はないことが示されて. ⒜ 実践の基盤における発展への反映. いるものの,3つの次元は,スタンダードから評. NGSSで示されている「説明の構築と解決策の. 価に至るまでのあらゆる段階で統合されることが. 設計」の実践の基盤では,学年帯ごとに発展の方. 求められている。. 針を示した文章が示されており,その下に実践の. Frameworkでは,期待される学習成果への3. 内容が細かく項目で示されている。この各学年帯. つの次元の統合の具体例が,物理科学分野と生命. の発展の方針を示した文章と,Frameworkで意. 科学分野において1つずつ示されている。これら. 図された発展を比較し,Frameworkで意図され. の具体例は,生徒への課題,課題の評価規準,課. た発展がみられるのかを分析した。その結果,発. 題を構成する学問上の考え,実践,そして分野横. 展の方針を示した文章には,Frameworkで意図. 断的概念という5つの項目で学年帯ごとに示され. された発展はみられなかった。そこで,この発展. ている。これらの例や,Frameworkを分析して. の方針を示した文章でどのような発展が意図され. みても,統合の方針を明らかにすることはできな. ているのかを分析した。その結果,K-5学年で,. かった。. 変数を活用した説明や複数の解決策を提案するこ とが求められ,6-12学年で,生徒自ら生み出し. 2 NGSSにおける3つの次元の統合. た根拠を活用することが求められることが指摘で. ⑴ 統合の具体例のその後. きる。. Frameworkで示された統合の具体例の5つの. 以上のことから,NGSSの「説明の構築と解決. 項目が,NGSSにおいてどのように活用されてい. 策の設計」の実践の基盤では,Frameworkの仮. るのかを,Frameworkの物理科学分野の課題例と. 説的な発展で意図された発展とは異なる新たな発. 同様の内容を扱う期待される学習成果(5-PS1-1,. 展が意図されていた。. MS-PS1-1,MS-PS1-4,HS-PS1-1)に着目して 比較した。その結果,Frameworkで示された5. 152.
(10) Frameworkで示された科学教育の構造のNGSSにおける具体化. つの項目がそのまま利用されているわけではない. を指している。LS1.Cは,生命科学分野の1番目. が,3つの次元を統合した生徒が達成すべき実現. の中心となる考え「分子から有機体へ:構造とプ. 状況と,それを構成する各次元の内容の説明とい. ロセス」の構成要素となる考え「C: 有機体にお. う構造はNGSSでも活用されていることが明らか. ける物質とエネルギーの流れの構造」を指してい. になった。. る。. ⑵ 期待される学習成果における3次元の統合. 表4より,エネルギー領域の期待される学習成. NGSSのエネルギー領域の期待される学習成果. 果の構成に多く活用されていた科学と工学の実践. において3つの次元はどのように統合されている. は,「説明の構築と解決策の設計」であり,分野. のだろうか。エネルギー領域の期待される学習成. 横断的概念は,「エネルギーと物質」であり,学. 果を構成する3つの次元を表4に整理した。なお,. 問上中心となる考えは,「PS3.A:エネルギーの. 期待される学習成果を固有のコードで示した。科. 定義」であった。. 学と工学の実践と分野横断的概念をその名称で示. と こ ろ で,NGSS(NGSS Lead States, 2013a,. し,学問上中心となる考えを構成要素となる考え. p. xⅵ)によれば,期待される学習成果を構成す. の コ ー ド で 示 し た。 物 理 科 学 分 野 以 外 に は,. る際に,実践を中心に,その他の次元を統合する. ETS1.AとLS1.Cの構成要素となる考えがある。. ことが重視されている。そこで,エネルギー領域. ETS1.Aは,工学・技術・応用科学分野の1番目. の期待される学習成果を構成する際に,最も活用. の中心となる考え「工学による設計」の構成要素. 回数の多い実践である「説明の構築と解決策の設. となる考え「A: 工学の問題の定義と範囲の設定」. 計」は,どのような学問上中心となる考えと分野. 表4 エネルギー領域の期待される学習成果を構成する3つの次元 学年帯. 期待される 学習成果. 科学と工学の実践. 分野横断的概念. 学問上中心と なる考え. K2 5 3. -. 8 6. -. 9. -12. K-PS3-1. 調査の計画と実行. 原因と結果:メカニズムと説明. PS3.B. K-PS3-2. 説明の構築と解決策の設計 原因と結果:メカニズムと説明. PS3.B. 4-PS3-1. 説明の構築と解決策の設計 エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.A. 4-PS3-2. 調査の計画と実行. エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.A, PS3.B. 4-PS3-3. 問いの生成と問題の定義. エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.A, PS3.B, PS3.C. 4-PS3-4. 説明の構築と解決策の設計 エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.A, PS3.D, ETS1.A. 5-PS3-1. モデルの開発と使用. エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.D, LS1.C. MS-PS3-1. データの分析と解釈. 比率,割合,量. PS3.A. MS-PS3-2. モデルの開発と使用. システムとそのモデル. PS3.A, PS3.C. MS-PS3-3. 説明の構築と解決策の設計 エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.A, PS3.B. MS-PS3-4. データの分析と解釈. MS-PS3-5. 証拠に基づくアーギュメン エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.B トへの参加. HS-PS3-1. 数学と計算論的思考の使用 システムとそのモデル. HS-PS3-2. モデルの開発と使用. HS-PS3-3. 説明の構築と解決策の設計 エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.A, PS3.D, ETS1.A. HS-PS3-4. 調査の計画と実行. システムとそのモデル. PS3.B, PS3.D. HS-PS3-5. モデルの開発と使用. 原因と結果:メカニズムと説明. PS3.C. 比率,割合,量. PS3.A, PS3.B. PS3.A, PS3.B. エネルギーと物質:流れ,循環,保存 PS3.A. 153.
(11) 荒谷 航平・高橋 一将. 横断的概念と関連付けられているのかを分析し. 分化による新たな発展が加えられていた。これら. た。まず,表4の「説明の構築と解決策の設計」. 3つの次元は,エネルギー領域では,解決策の設. の実践の内容が,科学と工学どちらの内容なのか. 計という工学に関する実践が多様な考えと結びつ. を詳しくみてみると,4-PS3-1を構成する実践の. きながら,期待される学習成果に統合されて具体. 内容は説明の構築であり,K-PS3-2,4-PS3-4,. 化されていると考えられる。. MS-PS3-3,HS-PS3-3の4つの期待される学習. 今後の課題は,エネルギー領域以外の分野横断. 成果を構成する実践の内容は解決策の設計であっ. 的概念および科学と工学の実践の発展を分析する. た。このことから,エネルギー領域の期待される. ことである。本研究では,エネルギー領域に着目. 学習成果に,工学に関する実践がK-12学年を通. しているため,特にNGSSのFoundation Boxの段. して各学年帯で活用されていることがわかった。. 階における発展の分析には限界があった。他領域. 次に,この解決策の設計がどのような分野横断. に 及 ん で 分 析 す る こ と で,NGSSに お け る. 的概念や学問上中心となる考えと統合されている. Frameworkで意図された実践や概念の発展の反. のかを分析した。その結果,解決策の設計は,エ. 映をより詳細に明らかにできると考える。. ネルギー領域だけでなく,多様な考え(PS3.A, PS3.B,PS3.D,ETS1.A)と関連付けられている. 註. ことが指摘できる。 以上のことより,エネルギー領域の期待される 学習成果を構成する際には,工学に関する解決策 の設計という実践がK-12学年を通して各学年帯 で活用されており,この実践は,エネルギー領域. 1)山口・出口(2011)は,ラーニング・プログレッショ ンズを以下のように定義している。 ラーニング・プログレッションズとは,適切な教 授が行われた場合に実現する,個々の学習テーマに. だけでなく,多様な考えと関連付けられているこ. ついての比較的長期にわたる概念変化や思考発達を. とが指摘できる。. モデル化したものである。. おわりに エ ネ ル ギ ー 領 域 に 着 目 し て 分 析 す る と,. (p. 358) 山口悦司・出口朋子. (2011) . 「ラーニング・プログレッ ションズ―理科教育における新しい概念変化研究―」 . 『心理学評論』 ,54⑶,pp. 358-371.. Frameworkで示された科学教育の構造は,NGSS において次のように具体化されていると考えられ る。Frameworkでは,学問上中心となる考え, 分野横断的概念,そして科学と工学の実践の3つ の次元で科学教育が構造化された。NGSSでは,. 附 記 本研究の内容は,以下の発表の内容に加筆,修正した ものである。. 学問上中心となる考えと,分野横断的概念および. 荒谷航平・高橋一将. (2016) . 「FrameworkからNGSSに. 科学と工学の実践では異なる具体化の方略がみら. 至る科学教育の具体化―エネルギー領域に着目して. れた。学問上中心となる考えでは,Framework. ―」 . 『日本理科教育学会全国大会要項』 ,,p. 333.. の分野ごとの構造や内容の発展の方向性は,分野 間の関連付けが行われながらNGSSに受け継がれ た。分野横断的概念および科学と工学の実践で は,Frameworkで示されたK-12学年を見通した. 引用文献 出口憲・内ノ倉真吾・伊藤伸也・熊野善介・長洲南海男. (2013) . 「米国のSTEM教育の最新の動向⑴―K-12科. 連続性を重視する構造がNGSSに受け継がれつつ. 学教育フレームワークの物理科学の内容構成に着目し. も,その実践や概念の内容では,内容の追加や細. て―」 . 『日本理科教育学会全国大会要項』 ,,p. 372.. 154.
(12) Frameworkで示された科学教育の構造のNGSSにおける具体化. 石崎友規.(2013).「米国のKindergarten(5歳段階)に おける科学教育の目標分析―次世代科学スタンダード のPracticeの観点を中心に―」. 『日本科学教育学会研究 会研究報告』,28⑸,pp. 82-85. 泉直志.(2012).「初等段階における米国新フレームワー クの科学的実践の取り扱い」.『日本科学教育学会研究 会研究報告』,27⑶,pp. 1-6. 文部科学省. (2008). 『中学校学習指導要領解説 理科編』 , 大日本図書株式会社. 村津啓太.(2014).「アメリカ次世代科学スタンダードに おける幼稚園の教育内容」.『日本科学教育学会研究会 研究報告』,29⑴,pp. 93-96. N a t i o n a l R e s e a r c h C o u n c i l ( N R C ).( 2 0 1 2 ). A Framework for K-12 Science Education: Practices, Crosscutting Concepts, and Core Ideas. National Academies Press. NGSS Lead States.(2013a).Next Generation Science Standards: For States, By States Vol.1. National Academies Press. NGSS Lead States.(2013b).Next Generation Science Standards: For States, By States Vol.2. National Academies Press. 内ノ倉真吾・出口憲・伊藤伸也・熊野善介・長洲南海男. (2013).「米国のSTEM教育の最新の動向⑵―“Next Generation Science Standards”の基本的な内容構成に 着目して―」 . 『日本理科教育学会全国大会要項』,, p. 373.. (荒谷 航平 北海道教育大学大学院大学院生) (高橋 一将 北海道教育大学旭川校講師) . 155.
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