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アジア養蜂研究協会

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Academic year: 2021

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184

ジ ア 養

2

AAA

大会

イ ン ド ネ シ ア 共 和 国 林 業 大 臣

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氏による開会の挨拶

アジア養蜂研究協会会長酒井哲夫教授, ご列 度の来賓の方々,な らびにご参加の皆様, この 第2回 ア ジア養蜂研究協会大会 とい う非常 に 重要な国際的行事にあたり式辞を述べさせてい ただきます ことを誠に光栄 に存 じます. イ ンド ネシア政府を代表いた しま して皆様方,特 に諸 外国の皆様方を心か ら歓迎 申 し上 げます.皆様 方のご信任により会議の開催地 としてイ ンドネ シアを選んでいただきましたことに感謝の意を 表 します. 1992年 リオ ・デ ・ジャネイロで開催 されま した 「国連環境開発会議 UNCED (地球サ ミッ ト)」での宣言,特に森林綱領 とアジェンダ21 にも明 らかでありま したよ うに,今後 とも自然 資源を継続利用することが世界中の人々にとっ ていかに大切 なことかは皆様 もお気づ きのこと と思 います. さらに生物多様性会議 は生物資源 の利用 についで陵重 な態度 をとるよう提言 して います. この中にはもちろん ミツバチも含 まれ ております.またこの UNCED以降,、種の保存 という考え方が生態系の保存 という考え方へと 変 わ りつつあ ります. これは種 の保存 のため に,私たちが自然の資源の複雑で複合的な状態 を尊重せねばな らないとい うことを認識 したこ とにはかなりません この見地か ら養蜂 とその 将来の発展に関す る見解を この場を借 りて述べ させていただ きたいと思 います. 皆様,先 ほども申 し上げま したが,森林生態 系のような複合的な生態系のなかで,最 も重要 な要素のひとつに ミツバチをあげることができ るで しょう. いうまで もな く,歴史的にもミツ 図 1 林業大臣による開会の挨拶 バチと植物界,樽に森林 はこの世 に現れたとき か ら相互依存を続けてきま した.そこで,人類 はこの点を理解 した上で, そこか ら分相応な利 益を得 るために両者 を利用 ・管理 していかねば なりません. イン ドネシア政府 は,養蜂が貧困を緩和 し, 栄養不足を打開す る非常 に効果的な手段のひと つであることを実感 し,国民にとって ミツバチ と養蜂がいかに大切であるかを確認 してお りま す.養蜂 はEg民に多 くの就労機会を与えて くれ ています. これを考慮 して,イ ンドネシアはあ りとあ らゆる可能な手段を講 じて養蜂を振興す るというかたい決意をもっています.同時に私 はこの会議のテーマとして 「ミツバチと養蜂を 社会福祉 と持続可能 な発展のために」が選ばれ たことは実に的を得ていると思 います. 過去においては, ミツバチが もた らす利益の 主体 はハチ ミツやその他の直接的な生産物 に限 られていました. しか しなが らこの見解 は後に なって変わ ってきています.研究者 によって ミ ツバチが花粉媒介者 としての役割を通 じて農産 物の増産を可能 に していることが確認 されま し た.それ らの研究によれば農産物の増産による 金銭的価値 はハチ ミツ,花粉,ローヤルゼ リー, 蜂 ろう,プロポ リス,蜂毒,蜂児などといった 直接の産物の評価額を超えるといわれます.残 念 な ことに私 が聞 き及ぶ ところで は大多数 の 人々,特 にイ ンドネシアのような発展途上国の 人々はこの事実をまだ充分認識できておりませ

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ん. この点 については,私 は充分 に整備 された 支援体制の もとで,養蜂振興事業 に対す る人々 の認識を向上 させなければならないと考えてい ます. 食 糧 農 業 機 関 FAO の 専 門 家 で あ る Zmarlicki博士 の研究によります と,インドネ シア,特 に東 イン ドネシアでは養蜂の将来 は非 常 に有望 です.一方 にまだ解決 されていない 様々な問題を抱えてはいますが, これを励みに インドネシアは養蜂振興の道を積極的に模索 し ているところです.実際,何年 も前か らミツバ チの営巣木 として知 られているマ ング リスやケ ンパス (Kompassiasp.) といった何種類かの 樹木を法律によって保護いてまいりま した. イン ドネシアの養蜂 はそれで もなおここにご 参集いただいた近隣各国に比べて遅れをとって お ります.私 どもの国における-チ ミツ生産 は 蜜源植物側の潜在能力 に比べて低 くとどまって います. そこで私たちは1994年か ら 1999年 までの第6期 5か年開発計画 で-チ ミツ生産 の増大を目指す ことに しま した. この実現のための方策のひとっ として,蜜源 植物の植栽があります. これは森林周縁部の緩 衝帯樹林 に他の樹木 と混成 させて蜜源を植栽す るもので,養蜂資源 となるような森林を維持す るこ・とが地域住民 にとって も有益であることか ら住民による森林破壊を も防 ぐことがで きると 考え られます. またこのほかにも種々の蜜源あ るいは花粉源植物を植栽す ることを考えていま す. これはイン ドネシア産業林植樹事業,社会 林事業,あるいは特例村落開発事業を通 じて行 われます. しか し私 たちはこのような蜜源樹や 花木の植林 に関す る知識が限 られていることを 認めざるを得ません この機会に

,UNCED

の アジェンダ21に盛 り込 まれている提言 に沿 っ て,養蜂関係者間の国際的な協力を促進 し,義 蜂技術や知識を共有す るために国際的な協力体 制を促進 しな くてはなりません. これ こそが本 会議のほかな らぬ真の目的であることを信 じて います. 皆様,最近,木材以外の林産物の普及増大 に お気づ きの ことで しょう.先進国の急進的な 185 NGO には森林 は非木材生産物だけを生産すべ きだ とい う考 えを もって いるものさえお りま す. この考えには同調 しきれませんが,非木材 生産物 はきわめて重要で, その普及振興をすべ きであるというのは私の持論で もあります.私 どもの林業省 はFAOの協力 の もと 1995年 2 月,当地 ジョクジャカルタで開催 されます非木 材生産物 に関する専門家会議を主催する予定で あります ことをお知 らせ しておきます.私 はそ こで も非木材生産物の普及振興に関す る条項 に おいて養蜂の重要性を強調す るつ もりでお りま す. さ らに こ こ に お られ る方々 の 多 くが,

UNCED

の決議をうけてEEl連が組織 した持続可 能な発展委員会

(

CSD)

が1995年 6月に森林 管理を主議題 として会議の開催準備に入 ってい ることを ご存 じか と思 います.多 くの組織 が

CSD

に向け積極的 に勧告 を提出 して きま した が, そのなかで, 1992年 イン ドネシアでの包 括森林会議, 1992年 イ ン ドでの途上国のため の森林 フォーラム,現在進行中のマ レーシアと カナダの政府間総合森林事業団,ヘルシンキお よびモ ントリオール勧告,中心会談などがあり ます. この会議 において も

CSD

への呼びかけ として森林 と係わる養蜂に関する勧告を作成, 提言す ることがふさわ しいか と思 います. 皆様, 大会委員会か らの報告では 7月 28日 には中央 ジャワの リガロで養蜂プロジェク トを ご覧になる機会を設 けてあるようです.土着の トウヨウ ミツバチと導入 されたセイヨウ ミツバ チとを用 いるこの養蜂事業 は林業省の監督下で 行われております.皆様がイン ドネシアに滞在 されてお られるこの機会 にこの国の森林事業 に もご招待で きればと思 ってお ります. 最後 に, この会議の開催 ・運営にあたって多 '*なる尽力をいただいた大会組織委員会,な ら びにガジャマグ大学 に感謝 いた します.皆様 に とって実 り多 い会議 となり, またイン ドネシア の滞在が快適であることを希望 いた します.私 はここにお集 まりいただいた皆様方を通 じて養 蜂が地球の将来を変えることができるものと確 信 してお ります.

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186 皆様,私 はここに第2回アジア養蜂研究協会 大会の開催を宣言 いた します.神のご加護があ ります よ うに. ご静聴 あ りが とうございま し た . ジョクジャカルタ 1994年7月26日 イ ンドネシア共和国林業大臣 Djamaludin ア ジア養 蜂 研 究 協 会 会 長 酒 井 哲 夫 氏 に よ

る開会の挨拶

YANG MULIA MENTERIKEHUTANAN,

PARA HADIRIN YANG TERHORMAT (柿 業大臣, ご列席の皆様, こんにちは). 第2回 AAA大会を開催す るに当たり, イ ン ドネシア政府,林業大臣, ガジャマグ大学学 長をは じめ,イ ンドネシアの多 くの方々のご協 力に対 し,心か らお礼を申 し上げます. ジャワ文化のふ るさとと言われるジョクジャ カルタにアジアの国々,大洋州 さらに遠 く欧米 諸国か らも,多 くの ミツバチに関係ある友人た ちをお迎え してこの大会を開催す ることがで き ることを大変 うれ しく思 います. 私 は本年5月 に AAA 事務局長 の松香光夫 博士 と共 にこの大会 の準備 のために当地 に初 め て参 りました.大会組織委員のアグス ・ス リス チアント氏に案内されて,国立養蜂セ ンター, ガジャマグ大学, ジョクジャカルタ近郊のセイ ヨウ ミツバチ蜂場などを見学 しま した. イ ンド ネシアでは トウヨウ ミツバチはもとより,セイ ヨウ ミツバチによる養蜂の振興 にも国を挙げて 努力 されてお-り,その発展がめざま しいことを 知 ることができま した. また一方,イ ンドネシ アの偉大なる文化遺産 と伝統ある歴史を改めて 見聞 し,大変有意義なことで した. イン ドネシアの皆様の親切 さあふれるご協力 により 「ミツバチと養蜂を社会福祉 と持続可能 な発展のために」をテーマにアジアの養蜂発展 と文化交流, さらに国際親善の花がこの会議の 間に咲 き,見事に実を結ぶ ことを確信いた しま す.

TERIMA KASIH BANYAK (あ りがとうご ざいま した) 図2 AAA会長による開会の挨拶 第

2

回 AAA 大会 決議 と提言 Ⅰ. アジアの多様な ミツパテ種 を保存するた めの適切な養蜂技術の開発とその普及 本大会において以下の点が確認 された. ・アジアは世界で最 もミツパテの種 とその遺伝 的多様性 に富んだ地域である. ・その全域において ミツバチと養蜂 は,持続可 能 な農業および村落開発計画の中で重要かつ 不可欠な要素 となりつつある. ・アジア産の ミツバチ種 については,その生物 学的特性 と適切な飼養方法の理解が十分には 進んでいない. ・アジア産の ミツバチには多 くの生物学的,経 済的に重要な特徴が兄い出される. ・トウヨウ ミツバチ養蜂の主な問題点 は,生息 環境の変化,導入種であるセイヨウ ミツバチ との競争,サ ックブルー ド病などである. ・ミツバチによる花粉媒介の重要性 は特 にアジ ア地域ではまだ十分認識 されていない. 以上の点をふまえ,本大会 は以下を決議する. ・アジア地域のすべての研究機関,関係組織 に 対 し, アジアの ミツバチ種の うちで経済的価 値の高いものか ら,その生物学 と養蜂技術の 研究 に着手するよう促す. ・オオ ミツバチ,サバ ミツバチの生物学 と養蜂 技術の研究を目的 とした作業 グループをっ く り,M.Mardan博士 (マ レーシア)を世話人 とす る. ・トウヨウ ミツバチの生物計測学,優良系統の 選抜,育種を目的 とした作業 グループをっ く り,LR.Verma博士 (ICIMOD)を世話人

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とする. ・アジアの ミツバチによる花粉媒介が,各種農 産物の生産性の飛躍的向上 にいかに貢献 して いるかを調査,研究 し, ミツバチ生産物 と花 粉媒介の経済的価値を算出す るよう促す. ・各国内で トウヨウ ミツバチ養蜂 とセイ ヨウ ミ ツバチ養蜂を,地域を区分 して実施す る. ・養蜂植物を農林畜産生態系開発計画の重要な 要素 として組み込む. ・ミツバチ生産物を木材以外の森林生産物 とし て奨励す る.

Ⅲ.AAA

の目標と今後の役割 本大会において以下の点が確認 された.

・AAA

は今や組織 として確立 され, その機能 を十分 にはた している. ・第 1回大会 (バ ンコク),第2回大会 (ジョク ジャカルタ)の開催に貢献 した. ・アジアにおける広範囲な交流 と情報交換の組 織を作 り上 げた. ・他の国内関係組織や国際機関 との強いっなが りを築 いた. ・効果的に

AAA

のセクションと各国の支部を 組織 した.

・AAA

はアジアの養蜂家, 普及事業従事者, 研究者 に対す る支援をさらに効果的に行 う必 要がある. 本大会 は事務局長である松香光夫教授 とその 同僚諸氏の

AAA

を実効性 ある組織 とす るため の努力に対 し,感謝する.

AAA

の目標 と決議事項 をより効果的, かつ 速 やかに実行す るため,会議 は以下 を決議す る.

・AAA

は今後 もア ジアに適 した養蜂の進歩 の ために努力を続 ける. ・アジアに養蜂研修 と研究のセンター (付録1 参照)を設立するよう努力す る. ・アジアの養蜂の進歩を目的とした地域的な研 修,講習会,養蜂 ツアーなどを企画 し,技術 の共有,伝播を計 る,より撤密な交流 と国際 協力計画を促進す る. ・アジア全域への養蜂の普及,振興 とその情報 伝達を目的として,研究 と啓蒙を照準 とする 187 アジアの ミツバチ研究誌 を発刊する. Ⅲ. イン ドネ シア政府への謝辞 本大会 は次の3つの計画を歓迎する.

1

) AAA

3

回大会 (ベ トナム)

1

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9

6

年. 2) 高地 の トウヨウ ミツパ テに関す る国際専 門家会議 /講習会 (ICIMODネパ ール). 3) 熱帯の蜂 と環境 に関す る国際会議 (マ レー シア)

1

9

9

5

.

本大会 はイ ンドネシア政府,特 に林業省,檀 柿,土地回復庁,およびガジャマダ大学 に対 し 心か らの感謝の意を表わ し,特にここに銘記す る.その強力な支援,優良 な会場設備,温かな もてな しを受けて,本大会 は成功 し,参加者 に とって格別楽 しい経験 とな った. 大会組織委員会,ガジャマグ大学,その他関 係方面の大 いなる努力 と熱意 により,本大会 は その所期の目的を十分 に果たす ことができた. 付録1 アジア養蜂研究,研修セ ンター (仮称)の目標 1. お もにアジア産 ミツパテについての研究, 研修を行い,よりよい養蜂技術の開発 とその普 及をはかる.各種 ミツバチ生産物 (-チ ミツ, ローヤルゼ リー,蜂 ろう,プロポ リス,ハチ毒) の生産量を増 し,その品質 を向上 させ, また, アジア地域で求 られているハチによる花粉媒介 の役割 に応え,その強化を行 う.それによって 生存可能限界にある貧 しい社会地域の人々の収 入増加,栄養状態の向上 も期待できる. 2. 養蜂の実技 と科学的側面 の研修 によって, 各種政府機関,養蜂組合,養蜂企業 に対する養 蜂専門家の供給源 となる. 3.養蜂に関す る情報提供,助言 と共に, 国際 協力の調整役 として役割を果たす. 4. 地域各国における養蜂計画の企画, 実行を '支援す る.

参照

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