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[講演要旨] 震度インバージョン解析を用いた1900年前後の地震の震源位置と地震規模の評価

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Academic year: 2021

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(1)歴史地震 第26号(2011) 113頁. [講演要旨] 震度インバージョン解析を用いた 1900 年前後の地震の震源位置と地震規模の評価 神田克久・武村雅之(小堀鐸二研究所) 1995 年の兵庫県南部地震の後、活断層による地 震予測に注目が集まった。その際、どの位の規模 の地震まで活断層から予測可能かという問題に関 連して、過去の地震に対する地震規模と地表地震 断層の出現の有無の関係が検討されてきた。その 中で 1900 年の宮城県北部地震(M=7.0)と 1914 年 の秋田仙北地震(M=7.1)については、宇津(1982) によって M が7以上とされたにも係わらず、地表 地震断層の痕跡が全く報告されず議論となった。 本報では、震度インバージョン解析を用いて、こ の二つの地震の短周期地震波の発生域および最適 な地震規模を推定し、近傍で発生した類似の地震 と比較し、推定結果を考察する。なお、1900 年前 後の地震については、当時発表された震度に問題 があり地震規模の過大評価をする可能性があるの で、被害記録などから推定した震度を用いた。 1900 年の宮城県北部地震については、武村 (2005)の評価した震度データを用いて解析し、近 傍で発生した 1962 年と 2003 年の地震と結果を比 較した。最適な断層面は図 1 に示すように震度が 最大であった小牛田の北東に位置する結果となっ た。この位置は 1962 年と 2003 年の地震の断層面 の間に位置し、歪が集中していると考えられる地 殻下部(深さ 24km)の S 波速度の低速度域(岡田・ 他、2008)に対応している。地震規模は、他の二 つの地震とほぼ同じ M6.4 前後の規模であり、宇 津(1982)の M は過大評価という結果となった。 次に、1914 年の秋田仙北地震については、近傍 で発生した 1896 年陸羽地震と比較した。解析に 用いる震度データは、武村・他(2010)が被害記録 [今村(1915)など]から評価したものである。均 質な短周期エネルギー放出分布を仮定してグリッ ドサーチした結果や、岡田・他(2009)による微小 地震分布ならびに地震波トモグラフィーによる地 震波速度構造をもとに深さ 6~14km で東に傾斜 する断層面を想定した。図 2 に示すように震度イ ンバージョンによる短周期地震波の発生域は余震 と思われる微小地震分布の北部に求められた。そ の領域は仮定した断層面の比較的深部に位置し、 その直下の下部地殻には S 波速度の低速度域があ. った。また、山崩れが多く発生した地域は短周期 地震波の発生地域の西側にあり、東傾斜の断層面 の地表延長付近に対応する。解析で求められた最 適な地震規模は M=6.5~6.6 となった。また、村 松(1969)による経験式に基づいて、震度 5 以上の 面積から推定した結果も M=6.6 となり、宇津 (1982)による M=7.1 はかなり過大評価ではない かと考えられる。 一方、1896 年の陸羽地震は、既存の知見に基づ いて真昼山地東縁断層帯北部と横手盆地東縁断層 帯北部の断層モデルから断層面を設定した結果、 最適な地震規模は宇津(1982)による評価と同じ M=7.2 となった。また、短周期地震波の発生域は 断層の浅い領域に求められ、秋田仙北地震とは対 照的であった。これは、秋田仙北地震に比べて M が大きかったので、断層破壊が地表面近くまで進 み、 地表地震断層が現れたと考えることができる。. - 113 -. 図 1:宮城県北部地震の推定された断層面. 図 2:1914 年秋田仙北地震の推定断層面と規模.

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